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【発明の名称】 EMI評価方法及びシステム
【発明者】 【氏名】緑川 治

【要約】 【課題】電波暗室やオープンサイトでのEMI測定およびEMI対策を減少し、高価なEMI測定設備の使用期間を短縮し、素早いEMI対策やEMI対策効果の確認を可能とし機器設計にかかる時間を短縮するEMI評価方法の提供。

【解決手段】機器設計後の基板の電源・グランド間のノイズスペクトラムを測定し、これを所定の基準レベルと比較してEMI対策の要否を判定し、EMI対策が要の場合には、EMI対策を施した後に前記基板の電源・グランド間のノイズスペクトラムを測定してEMI対策の効果を判断し、再度EMI対策の不要と判断された場合に実際のEMI測定を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】機器の基板について、基板単位で取得した電源・グランド間のノイズスペクトラムを所定の基準レベルと比較してEMI対策の要否を判定し、EMI対策が要の場合、EMI対策を施した後に取得した前記基板の電源・グランド間のノイズスペクトラムからEMI対策の効果を判断し、EMI対策が不要と判断された場合に実際のEMI測定を行う、ことを特徴とするEMI評価方法。
【請求項2】(a)機器の基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムを測定する工程、(b)前記工程(a)で測定された該ノイズスペクトラムを予め定めた基準値と比較してEMI対策の要否を判断する工程、(c)EMI対策が必要と判断された場合、前記基板の電源、グランド等についてEMI対策を施した後、再び前記基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムを測定する工程、(d)前記工程(c)で測定された該ノイズスペクトラムを基にEMI対策効果の確認を行う工程、(e)EMI対策の効果が得られない場合には、前記工程(c)及び(d)の処理を繰り返す工程、及び、(f)前記工程(b)でEMI対策不要と判断された場合、もしくは前記工程(d)でEMI対策効果有りの場合においてEMI対策不要と判断された場合に、実際のEMI測定を行う工程、を含むことを特徴とするEMI評価方法。
【請求項3】(a)配置、配線設計された基板データ及び部品データから電源グランド間のノイズスペクトラムのシミュレーションを行うことで、電源とグランド間のノイズスペクトラムを算出する工程、(b)該ノイズスペクトラムを予め定めた基準値と比較してEMI対策の要否を判断する工程、(c)EMI対策が必要な場合、前記基板の電源、グランドのEMI対策を施した後、上記工程(a)と同様にして再び前記基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムをシミュレーションにより算出する工程、及び(d)EMI対策が不要の場合、基板製造後、実際のEMI測定を行う工程、を含むことを特徴とするEMI評価方法。
【請求項4】複数の基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムを測定し、該ノイズスペクトラムからEMIの少ない基板を選別し、該選別された基板を機器に用いる、ことを特徴とするEMI評価方法。
【請求項5】機器の基板について、基板単位で取得した電源・グランド間のノイズスペクトラム測定値を所定の基準レベルと比較してEMI対策の要否を判定する第一の手段と、EMI対策が要の場合に、EMI対策を施した後に取得した前記基板の電源・グランド間のノイズスペクトラム測定値からEMI対策の効果を判断する第2の手段とを備え、前記第1及び第2の手段によって、EMI対策が不要と判断された場合に実際のEMI測定を行う、ことを特徴とするEMI評価システム。
【請求項6】(a)機器の基板の電源とグランド間で測定されたノイズスペクトラムを予め定めた基準値と比較してEMI対策の要否を判断する処理、(b)EMI対策が必要と判断された場合、前記基板の電源、グランド等についてEMI対策を施した後の前記基板の電源とグランド間で測定されたノイズスペクトラムを基にEMI対策効果の確認を行う処理、の上記(a)、(b)の各処理をEMI評価システムを構成するコンピュータ上で実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
【請求項7】配置、配線設計された基板データ及び部品データから電源グランド間のノイズスペクトラムのシミュレーションを行うことで、電源とグランド間のノイズスペクトラムを算出する手段と、該ノイズスペクトラムを予め定めた基準値と比較してEMI対策の要否を判断する手段と、EMI対策が必要な場合、前記基板の電源、グランドのEMI対策を施された前記基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムをシミュレーションにより算出する手段と、を備えたことを特徴とするEMI評価システム。
【請求項8】(a)配置、配線設計された基板データ及び部品データから電源グランド間のノイズスペクトラムのシミュレーションを行うことで、電源とグランド間のノイズスペクトラムを算出する処理、及び、(b)該ノイズスペクトラムを予め定めた基準値と比較してEMI対策の要否を判断する処理、(c)EMI対策が必要な場合、前記基板の電源、グランドのEMI対策を施された前記基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムをシミュレーションにより算出する処理、の上記(a)、(b)、(c)の各処理をEMI評価システムを構成するコンピュータ上で実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はEMI評価方法及びシステムに関し、特に、コストや時間のかかる電波暗室、オープンサイトでの測定回数を低減するEMI(electromagnetic interference)評価方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のEMI評価及び対策の工程を説明するための流れ図である。図7に示すように、機器設計401および機器製造402の後、電波暗室やオープンサイトでEMI測定403を行い、EMI測定403の結果を基にEMI対策の要否判断404をし、規格を満足しない場合、この段階で初めてEMI対策406を行う。そして規格を満足するまでEMI測定403からEMI対策406までの評価を繰り返し、最終的に製品の出荷405をしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従来のEMI評価、対策方法は次の様な問題点を有している。
【0004】第1の問題点は、電波暗室やオープンサイトなどのEMI測定設備の使用期間が長くなり、評価にかかる費用が増大し、結果として、機器のコストアップにつながる、ということである。
【0005】その理由は、EMI測定とEMI対策を繰り返すため、EMI対策を行っている期間、高価な測定設備である電波暗室やオープンサイトを確保、占有しなければならないためである。
【0006】第2の問題点は、評価期間が長くなり、製品の出荷までのリードタイム、評価費用が増大する、ということである。
【0007】その理由は、電波暗室やオープンサイトの測定では、1回のEMI測定に、通常、十数分〜数時間かかるため、対策にかかる時間に比べ、測定時間が非常に長くなるためである。
【0008】第3の問題点は、従来のEMI評価方法では、EMIを多く発生している部分の特定が難しく、このため、効率的なEMI対策を行えない、ということである。
【0009】その理由は、従来のEMI評価は機器全体からのEMIを測定するものであり、基板毎のEMIを測定することが出来ない、ためである。
【0010】したがって、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、電波暗室やオープンサイトでのEMI測定およびEMI対策を減少し、高価なEMI測定設備の使用期間を短縮するとともに、すばやいEMI対策やEMI対策効果の確認を可能とし、機器設計にかかる時間を短縮可能とするEMI評価方法及びシステムを提供することにある。
【0011】また本発明の他の目的は、基板毎のEMIを測定可能とするEMI評価方法及びシステムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、機器の基板の、基板単位で取得した電源・グランド間のノイズスペクトラムを所定の基準レベルと比較してEMI対策の要否を判定し、EMI対策が要の場合、EMI対策を施した後に取得した前記基板の電源・グランド間のノイズスペクトラムからEMI対策の効果を判断し、EMI対策の不要と判断された場合に実際のEMI測定を行う、ことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】まず本発明の原理について説明する。基板の電源グランド層間のノイズスペクトラムとEMIの間に相関があることが実験から分かった。
【0014】本発明は、これを利用して基板の電源グランド層間のノイズスペクトラムからEMIの予測を行い、EMI対策の要否を判断することにより、コストや時間のかかる電波暗室、オープンサイトでの測定回数を低減するようにしたものである。
【0015】本発明のEMI評価方法は、その好ましい実施の形態において、(a)機器の基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムを測定し、(b)該ノイズスペクトラムを予め定めた基準値と比較してEMI対策の要否を判断し、(c) EMI対策が必要と判断された場合、前記基板の電源、グランドのEMI対策を施した後、再び前記基板の電源とグランド間のノイズスペクトラムを測定し、(d)該測定されたノイズスペクトラムを基にEMI対策効果を確認し、(e)EMI対策の効果が得られない場合には、前記工程(c)、及び(d)の処理を繰り返し、(f)前記工程(b)でEMI対策不要と判断された場合、及び前記工程(d)でEMI対策効果有りと確認された場合においてEMI対策不要と判断された場合に、実際のEMI測定を行う、ようにしたものである。
【0016】本発明の実施の形態において、機器設計(図1の1)の後、製造後の基板の第1の電源グランド層間のノイズスペクトラムの測定を行い(図1の2)、その電圧レベルからEMI対策の要否の判断をする(図1の3)。
【0017】EMI対策が必要な場合、電源グランドに対するEMI対策(図1の6)の後、第2の電源グランド層間のノイズスペクトラムの測定を行い(図1の7)、その測定結果から対策効果の確認し(図1の8)、再度EMI対策の要否の判断を行う(図1の3)。
【0018】このように、電波暗室、オープンサイトでのEMI測定を開始する前に、EMI対策や対策の効果の確認が行え、電波暗室、オープンサイトでのEMI測定の回数を低減できる。
【0019】本発明のEMI評価システム(装置)は、EMI評価の自動化を図るものであり、機器の基板について、基板単位で取得した電源・グランド間のノイズスペクトラムを所定の基準レベルと比較してEMI対策の要否を判定する第一の手段と、EMI対策が要の場合に、EMI対策を施した後に取得した前記基板の電源・グランド間のノイズスペクトラムからEMI対策の効果を判断する第2の手段とを備え、EMI対策が不要と判断された場合に実際のEMI測定を行う。これらの第1、第2の手段はコンピュータ上のプログラムにおいて実施することができる。さらに、ノイズスペクトラム測定するスペクトラムアナライザ等から得られたデータは該コンピュータに計測用バス、RS232C、等で転送され、EMI評価の自動化がなされる。
【0020】
【実施例】上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例について図面を参照して以下に説明する。
【0021】図1は、本発明の一実施例を説明するための図である。図1を参照すると、第1の電源グランド層間ノイズスペクトラム測定2は機器設計1の後、スペクトラムアナライザ21と高周波プローブ22を用いて製造後の基板23の板端の電源グランド層間のノイズ電圧のスペクトラム測定を行う。
【0022】EMI対策の要否判断3は、第1の電源グランド層間ノイズスペクトラム測定2の結果を基に、ノイズの電圧レベルがある一定基準を超えている場合には電源グランドに対するEMI対策が必要であるものと判断し、電源グランドに対するEMI対策6を行い、一定基準を超えていない場合には電源グランドに対するEMI対策は不要と判断し、電波暗室やオープンサイトでのEMI測定4を行う。
【0023】EMI対策6では、グランド強化やパスコン配置方法の見直し等の電源グランドに対するEMI対策を施す。
【0024】第2の電源グランド層間ノイズスペクトラム測定7では、電源グランドに対するEMI対策6の後、スペクトラムアナライザ21と高周波プローブ22を用いてEMI対策後の基板73の板端の電源グランド層間のノイズ電圧のスペクトラム測定を行う。
【0025】対策効果の確認8は、EMI対策前の電源グランド層間ノイズスペクトラムとEMI対策後の電源グランド層間ノイズスペクトラムの比較を行い、EMI対策後の電源グランド層間ノイズスペクトラムが大きい場合には電源グランドに対するEMI対策に効果が無いものと判断し、再度、電源グランドに対するEMI対策6を行い、EMI対策後の電源グランド層間ノイズスペクトラムが小さい場合にはEMI対策に効果が有るものと判断し、EMI対策の要否判断3を行う。
【0026】図2は、本発明の一実施例において、電源グランド層間ノイズスペクトラム測定を行うための測定系の一例を説明するための図である。図2を参照すると、高周波プローブ22をスペクトラムアナライザ21に接続し、機器設計1終了後の基板23またはEMI対策後の基板73の板端の電源層から引き出した測定端子24とグランド層から引き出した測定端子25に高周波プローブ22を当て、高周波プローブ22の出力をスペクトラムアナライザ21に入力し電源グランド層間ノイズスペクトラム測定を行う。
【0027】図3は、電源グランドに対するEMI対策前後のEMIと電源グランド層間のノイズスペクトラムの測定結果の一例を示したものである。図3(a)のEMI101は、図3(b)のEMI103よりも大きい。この時、図3(a)の電源グランド層間のノイズスペクトラム102も、図3(b)の電源グランド層間のノイズスペクトラム104よりもノイズレベルが大きくなっており、EMIと電源グランド層間のノイズスペクトラムの間には相関がある。
【0028】この相関を利用すると、図3(a)に示すように、電源グランド層間のノイズスペクトラムが大きい場合にはEMIが大きく、電源グランドに対するEMI対策が必要であることが分かる。
【0029】具体的には、過去に設計、製造を行った基板やEMI基準作成用の評価基板に対して、電源グランド層間のノイズスペクトラム、EMIの測定を行い、EMIがVCCIやFCC等の規格を満足する電源グランド層間のノイズスペクトラムレベルを求め、EMI判断基準とする。そして、電源グランド層間のノイズスペクトラムが前記基準を超えている場合、電源グランドに対してEMI対策が十分では無く、電源グランドに対するEMI対策の追加が必要だと判断する。
【0030】図4は、EMIと電源グランド層間のノイズスペクトラムの関係の測定結果の一例を示す図である。EMI対策を行い電源グランド層間のノイズスペクトラム106、108が減少すれば、EMI105、107も同様に減少する。また、逆に電源グランド層間のノイズスペクトラム106、108が増加すれば、EMI105、107も同様に増加する。このことを利用して、電源グランド層間ノイズスペクトラムを比較し、図1におけるEMI対策効果の確認8を行う。
【0031】次に本実施例における評価方法について説明する。
【0032】図1及び図2を参照すると、機器設計1の後、スペクトラムアナライザ21と接続した高周波プロープ22を製造後の基板23の電源層から引き出した測定端子24とグランド層から引き出した測定端子25に当て、基板23に対して第1の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定2を行う。
【0033】図3を参照すると、電源グランド層間のノイズスペクトラムが大きい場合にはEMIも大きく、電源グランドに対するEMI対策が必要であると考えられるので、第1の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定2の結果を用いてEMI対策の要否判断3を行う。
【0034】EMI対策の要否判断3では、過去に設計、製造を行った基板やEMI基準作成用の評価基板に対して、電源グランド層間のノイズスペクトラム、EMIの測定を行い、EMIがVCCIやFCC等の規格を満足する電源グランド層間のノイズスペクトラムレベルを求め、EMI判断基準とし、この判断基準と電源グランド層間のノイズスペクトラム2の比較を行い、EMI対策の要否を判断する。
【0035】例として過去に設計、製造を行った基板やEMI基準作成用の評価基板等の測定から求めたEMI対策の要否判断3の判断基準を60dBμVと仮定した場合、第1の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定2の測定結果においてノイズ電圧のピークが60dBμV以下ならば、製造された基板23は電源グランドに対するEMI対策が不要と判断し、電波暗室またはオープンサイトでのEMI測定4を行い、規格を満足していれば出荷5を行うが、第1の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定2の測定結果においてノイズ電圧のピークが60dBμV以上ならば、基板23は電源グランドに対するEMI対策が必要と判断し、電源グランドに対してグランド強化やパスコン配置方法の見直し等のEMI対策6を行う。
【0036】電源グランドに対してEMI対策6を行った後、スペクトラムアナライザ21と高周波プロープ22を用いてEMI対策後の基板73に対して第2の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定7を行う。
【0037】その後、第1の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定2と第2の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定7のノイズレベルの比較を行う。
【0038】図4を参照すると、電源グランド層間のノイズスペクトラムが減少していれば、EMIも減少しているものと考えられるので、比較の結果、第2の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定7の方がノイズ電圧が低ければ、電源グランドに対するEMI対策の効果が有ると判断する。逆に、第2の電源グランド層間のノイズスペクトラム測定7の方がノイズ電圧が大きければ、EMIは増加していると考えられるので、電源グランドに対するEMI対策の効果が無いと判断でき、電源グランドに対するEMI対策6から対策効果の比較8までの手順を繰り返す。
【0039】EMI対策の効果の比較8の結果、EMI対策の効果があった場合、再度EMI対策の要否判断3を行い電源グランド層間のノイズスペクトラムが判断基準より小さくなった場合には電波暗室やオープンサイトでのEMI測定4を行う一方、電源グランド層間のノイズスペクトラムが判断基準より大きい場合には、まだEMI対策が十分でないため、EMI対策の要否判断3から対策効果の比較8の手順を繰り返す。
【0040】次に、本発明の別の実施例について図面を参照して詳細に説明する。図5は、本発明の第二の実施例を説明するための図である。
【0041】図5を参照すると、本実施例において、回路設計201および配置、配線設計202が終了した後、電源グランド層間のノイズスペクトラムのシミュレーション203を行う。
【0042】電源グランド層間のノイズスペクトラムのシミュレーション203を詳細に説明すると、まず、設計後、基板のデータの抽出処理231を行い、これにシミュレーション用の部品データ232を追加し、電源グランド層間のノイズのシミュレーション233を行う。
【0043】そして得られたノイズシミュレーション結果に対し、フーリエ変換(FFT)等を用いてスペクトラム変換234を行うことにより、電源グランド層間のノイズスペクトラムを得る。
【0044】得られた電源グランド層間のノイズスペクトラムを用いてEMI対策の要否判断204を行い、電源グランドに対するEMI対策が必要と判断した場合、回路、配置、配線の見直しやEMI対策回路の追加208を行って、回路設計201、配置、配線設計202にフィードバックする。
【0045】EMI対策の要否判断204の結果、電源グランドに対するEMI対策が不要と判断した場合、基板製造205、EMI測定206を行い、製品の出荷207をする。
【0046】本実施例は、基板製造205の前に、言い換えれば機器設計1の段階で、EMI対策の要否判断204を行うことができ、設計段階で、基板のEMI性能を保証することができるため、基板製造後のEMI対策による基板製造のやり直しを無くすことができ、基板製造のやり直しによる製造コスト、EMI評価期間の低減ができるという利点を有する。
【0047】また、本発明の第3の実施例について図面を参照して説明する。図6は、本発明の第2の実施例を説明するための図である。
【0048】図6を参照すると、複数の同一基板301に対し、それぞれ電源グランド層間ノイズスペクトラム測定302を行い、測定結果においてノイズ電圧のピークが60dBμV以上ならば、EMIの大きい基板、ノイズ電圧のピークが60dBμV以下ならば、EMIの小さい基板というように、一定基準で選別することにより、EMIの少ない基板の選別303を行い、選別された基板を電子機器304に使用する。この選別基準も、上記実施例で説明した方法を用いて決定する。
【0049】本実施例は、複数の同一基板の電源グランド層間のノイズスペクトラムを測定し、選別することにより、部品のばらつきや基板製造上のばらつきによって生ずるEMIの大きい基板を取り除くことができるという効果を有する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば下記記載の効果を奏する。
【0051】本発明の第1の効果は、電波暗室やオープンサイトでのEMI測定およびEMI対策が減少し、高価なEMI測定設備の使用期間を短縮することができる、ということである。
【0052】その理由は、本発明においては、電波暗室やオープンサイトでのEMI測定の前に基板の電源グランド層間のノイズスペクトラムを測定することで、EMI発生量の予測およびEMI対策を行い、基板の電源グランドからのEMI放射量を保証するようにしたことによる。
【0053】本発明の第2の効果は、EMI対策の要否やEMI対策効果の確認を早期且つ迅速に行うことができ、機器設計にかかる時間を短縮できるということである。
【0054】その理由は、本発明においては、EMI発生量を予測する方法が電源グランド層間のノイズスペクトラムを測定するだけであるため、1回の測定は数秒で終わり、簡便であることによる。
【0055】本発明の第3の効果は、電源グランド層間のノイズスペクトラムの測定を基板単位で行うことにより、複数の基板が搭載されている機器においてEMIを多く発生している基板の特定が容易になる、ということである。
【出願人】 【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
【公開番号】 特開平11−183538
【公開日】 平成11年(1999)7月9日
【出願番号】 特願平9−365104