| 【発明の名称】 |
電気光学サンプリングオシロスコープ |
| 【発明者】 |
【氏名】竹内 伸成
【氏名】柳沢 幸樹
【氏名】菊池 潤
【氏名】伴城 暢一
【氏名】遠藤 善雄
【氏名】品川 満
【氏名】永妻 忠夫
【氏名】松広 一良
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| 【要約】 |
【課題】電気光学サンプリングオシロスコープにおいて、光パルス発生回路におけるLED発光による雑音の低減を図り、測定精度の向上を可能とする。
【解決手段】電気光学サンプリングオシロスコープの光パルス発生回路5において、制御回路15は、タイミング信号より、ゲインスイッチ駆動のためのバイアスを出力するタイミング信号Aおよびこのゲインスイッチ用のバイアスを出力するタイミングより所定時間遅らせたパルス発生タイミング信号Bを生成する。バイアス発生回路16は、制御回路15からのタイミング信号Aよりバイアス電流を出力し、パルス発生回路11は、タイミング信号Bより発光用パルスを出力する。そして、合波回路13は、バイアス発生回路16からの出力とパルス発生回路11からの出力を合波してLD・14のドライブ電流波形を出力し、これに基づいて、LD・14は光パルスの発生を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 タイミング信号に基づき光パルスを発生する光パルス発生回路からの出力を利用して、被測定信号を観測する電気光学サンプリングオシロスコープであって、前記光パルス発生回路は、レーザダイオードを備え、タイミング信号に基づいて、発光用パルスを生成するとともに、該発光用パルスの前縁にバイアス電流を印加して前記レーザダイオードのドライブ電流波形を生成し、該レーザダイオードのドライブ電流波形を前記レーザダイオードに入力することにより光パルスの発生を行うことを特徴とする電気光学サンプリングオシロスコープ。 【請求項2】 前記レーザダイオードのドライブ電流波形は、前記タイミング信号より、バイアス電流を出力するタイミングおよびバイアス電流を出力するタイミングより所定時間遅らせたパルス発生タイミングを生成する制御回路と、前記制御回路からのバイアス電流を出力するタイミングに応じてバイアス電流を出力するバイアス発生回路と、前記制御回路からのパルス発生タイミングに応じて前記発光用パルスを出力するパルス発生回路と、前記バイアス発生回路からの出力と前記パルス発生回路からの出力を合波する合波回路とにより生成されることを特徴とする請求項1に記載の電気光学サンプリングオシロスコープ。 【請求項3】 前記バイアス回路は、前記制御回路からのバイアスを出力するタイミング以外は逆バイアス電流を出力することを特徴とする請求項2に記載の電気光学サンプリングオシロスコープ。 【請求項4】 タイミング信号に基づき光パルスを発生する光パルス発生回路からの出力を利用して、被測定信号を観測する電気光学サンプリングオシロスコープであって、前記光パルス発生回路は、レーザダイオードを備え、前記レーザダイオードは、該レーザダイオードの発光タイミングである発光用パルスにバイアス電流を加えたドライブ電流により駆動され、前記発光用パルスに基づきオン・オフ動作を行う光スイッチにより、前記レーザダイオードら出力された光パルスのオン・オフ制御を行なうことを特徴とする電気光学サンプリングオシロスコープ。 【請求項5】 前記光パルス出力回路は、前記タイミング信号により前記発光用パルスを出力するパルス発生回路と、前記バイアス電流を出力するバイアス回路と、前記パルス発生回路からの出力と前記バイアス回路からの出力とを合波する合波回路と、前記合波回路からの出力により光パルスの発生を行うレーザダイオードと、前記レーザダイオードからの光パルスのオン・オフを行う光スイッチと、前記パルス発生回路からの発光用パルスをもとに、前記光スイッチのオン・オフの駆動制御を行う光スイッチ駆動回路とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の電気光学サンプリングオシロスコープ。 【請求項6】 前記パルス発生回路は、前記タイミング信号に対し、前記光スイッチの動作の遅れ時間相当分遅延させる補正回路を備え、該補正回路からの出力を前記合波発生回路に供給することを特徴とする請求項5に記載の電気光学サンプリングオシロスコープ。 【請求項7】 前記光パルス出力回路は、前記パルス発生回路と前記合波回路との間に補正回路を備え、前記補正回路は、前記パルス発生回路により発生されたタイミング信号を入力信号とし、該入力信号を前記光スイッチの動作の遅れ時間相当分遅延させて前記合波回路に供給することを特徴とする請求項5に記載の電気光学サンプリングオシロスコープ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、タイミング信号に基づき光パルスを発生する光パルス発生回路からの出力を利用して、被測定信号を観測する電気光学サンプリングオシロスコープであって、特に光パルス発生回路に特徴を有する電気光学サンプリングオシロスコープに関するものである。 【0002】 【従来の技術】被測定信号によって発生する電界を電気光学結晶に結合させ、この電気光学結晶にレーザ光を入射し、レーザ光の偏光状態により被測定信号の波形を観測することができる。ここでレーザ光をパルス状にし、被測定信号をサンプリングすると非常に高い時間分解能で測定することができる。この現象を利用した電気光学プローブを用いたのが電気光学サンプリングオシロスコープである。この電気光学サンプリングオシロスコープ(以下「EOSオシロスコープ」と略記する)は、電気式プローブを用いた従来のサンプリングオシロスコープと比較し、1)信号を測定する際に、グランド線を必要としないため、測定が容易2)電気光学プローブの先端にある金属ピンが回路系から絶縁されているので高入力インピーダンスを実現でき、その結果被測定点の状態をほとんど乱すことがない3)光パルスを利用することからGHzオーダーまでの広帯域測定が可能といった特徴があり注目を集めている(品川ら:”EOSによるハンディ型ハイインピーダンスプローブ”、第15回光波センシング技術研究会 講演論文集応用物理学会・光波センシング技術研究会、1995年5月、pp.123−129)。 【0003】図6は、EOSオシロスコープの構成を示した図である。EOSオシロスコープはEOSオシロスコープの本体1および電気光学プローブ2により構成される。図6において、トリガ回路3からのトリガ信号をもとに、タイミング発生回路4は、被測定信号のサンプリング用のタイミング信号の生成を行う。そして、光パルス発生回路5は、タイミング発生回路4からのタイミング信号を基に光パルスの出力を行う。この光パルスは電気光学プローブ2に供給され、電気光学プローブ2内の偏光検出光学系(図示せず)により偏光検出等が行われ、その信号がEOSオシロスコープの本体1に入力される。そして、EOSオシロスコープの本体1に入力される信号の増幅や積分、A/D変換がタイミング発生回路4からのタイミングを基に受光回路6により行われ、処理回路7により測定対象となった信号の表示等のための処理が行われる。 【0004】ところで、光パルス発生回路5において、光パルス発生のためにレーザダイオード(以下”LD”と略記する)を用いるが、LDを用いて例えばパルス幅が30[ps]といったEOSオシロスコープで必要となるパルス幅の狭い光パルスを発生させるために、特殊な駆動方法が用いられる。その駆動方法の1つに「ゲインスイッチ駆動」がある。以下では、LDの特性を説明した後、この「ゲインスイッチ駆動」について説明する。まず始めに、LDの順電流と光出力との関係について図7を用いて説明する。図7に示すように入力電流が”0”もしくは負となる場合には光の発光は行われないが、順電流が流れる場合には光の発光が行われる。そして、あるしきい値レベル(たとえばしきい値レベルTH=10[mA])より入力電流が大きい場合には光量の大きいレーザ発光が行われ、それより低い場合には光量の小さいLED発光が行われる。このようなLDの特性において、「ゲインスイッチ駆動」とは、図7中でLED発光している状態のOFF状態から急峻なドライブ電流により、極めて短い時間だけレーザ発光させることにより短パルス光を発生させる技術である。すなわち、図8(a)のようなドライブ電流をLDに入力することにより、図8(b)のような光出力を得ることができる。なお、図8において、符号92がLED発光させるためのバイアス電流であり、符号91が極めて短い時間だけレーザ発光させるための急峻なドライブ電流であるパルス電流である。また、符号93がゲインスイッチ駆動により得られたパルス光であり、符号94がバイアス電流92によるLED発光の出力光である。 【0005】図9は、図6におけるEOSオシロスコープの光パルス発生回路5においてLDに対してゲインスイッチ駆動をするための一構成例を示した図である。図9より光パルス発生回路5は、タイミング発生回路4からのタイミング信号より発光用パルスの出力を行うパルス発生回路11、バイアス電流の出力を行うバイアス発生回路12、パルス発生回路11およびバイアス発生回路12からの出力を合波することでレーザダイオードのドライブ電流波形の出力を行う合波回路13、ドライブ電流波形に基づいて光パルスの発生を行うレーザダイオード14により構成される。なお、バイアス発生回路12が必要なのは、ゲインスイッチ駆動において、OFFの状態の電流値であるバイアス電流によって、得られるパルスの形状が変化することが知られているため、良好なパルスを得るためにバイアス電流を適当な値に設定する必要があるからである。なお、この光パルス発生回路5から出力される光パルスが電気光学プローブ2での被測定信号の測定のために必要となるエネルギーに達していないときには、さらに光増幅器により光増幅される場合もある。 【0006】次に、図10を用いて、図9の光パルス発生回路5の動作を説明する。図10(a)のようなタイミング信号がパルス発生回路11に入力されると、パルス発生回路11は、図10(b)のようにタイミング信号をもとに発光用パルスの出力を行う。そして、合波回路13は、パルス発生回路11からの発光用パルスおよびバイアス発生回路12からのバイアス電流の合波を行い、図10(c)に示すようなLD・14のためのドライブ電流波形の出力を行う。なお、ドライブ電流波形は、例えば、発光用パルス幅T1が200[ps]、このときの電流H1が10〜100[mA]、バイアス電流H2が1〜100[μA]、発光用パルスの周期T2が250[ns]となる。このドライブ電流波形はLD・14に入力され、LD・14により図10(d)に示すように、30[ps]程度のパルス幅の光パルスが出力される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】とろこで、LDからは、図8(b)、図10(d)に示すように光パルス出力時以外にも微量ながら光が出力されている。これは、ゲインスイッチ駆動によりLDの駆動を行うため、バイアス電流を加えているからである。すなわち、LDは、光パルス出力時にはレーザ発光を行い、それ以外の時にはゲインスイッチ駆動のために印加されるバイアス電流のために、LED発光を行なっているからである。このLED発光はレーザ発光と比べると光量はかなり少ないもののサンプリングに寄与しない不要な光である雑音として出力されることになる。この光パルス発生回路5から出力される光パルスは、電気光学プローブ2内で利用さる。そして、光パルスの偏光検出等が行われた信号は、図6に示す受光回路6で次のタイミング信号まで積分されたのち、A/D変換が行われる。よって、A/D変換される結果はレーザ発光による光パルス発生時の信号のみでなく、LED発光による雑音による信号も含めたものとなる。LDの特性によってはLED発光分とレーザ発光分が同程度になり、LED発光分による雑音が測定精度劣化の支配的要因となる場合がある。 【0008】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、光パルス発生回路におけるLED発光による雑音の低減を図ることにより測定精度の向上が可能な電気光学サンプリングオシロスコープを提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、タイミング信号に基づき光パルスを発生する光パルス発生回路からの出力を利用して、被測定信号を観測する電気光学サンプリングオシロスコープであって、前記光パルス発生回路は、レーザダイオードを備え、タイミング信号に基づいて、発光用パルスを生成するとともに、該発光用パルスの前縁にバイアス電流を印加して前記レーザダイオードのドライブ電流波形を生成し、該レーザダイオードのドライブ電流波形を前記レーザダイオードに入力することにより光パルスの発生を行うことを特徴とする電気光学サンプリングオシロスコープである。また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気光学サンプリグオシロスコープにおいて、前記レーザダイオードのドライブ電流波形が、前記タイミング信号より、バイアス電流を出力するタイミングおよびバイアス電流を出力するタイミングより所定時間遅らせたパルス発生タイミングを生成する制御回路と、前記制御回路からのバイアス電流を出力するタイミングに応じてバイアス電流を出力するバイアス発生回路と、前記制御回路からのパルス発生タイミングに応じて前記発光用パルスを出力するパルス発生回路と、前記バイアス発生回路からの出力と前記パルス発生回路からの出力を合波する合波回路とにより生成されることを特徴としている。また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電気光学サンプリグオシロスコープにおいて、前記バイアス回路が、前記制御回路からのバイアスを出力するタイミング以外は逆バイアス電流を出力することを特徴としている。 【0010】次に、請求項4に記載の発明は、タイミング信号に基づき光パルスを発生する光パルス発生回路からの出力を利用して、被測定信号を観測する電気光学サンプリングオシロスコープであって、前記光パルス発生回路が、レーザダイオードを備え、前記レーザダイオードは、該レーザダイオードの発光タイミングである発光用パルスにバイアス電流を加えたドライブ電流により駆動され、前記発光用パルスに基づきオン・オフ動作を行う光スイッチにより、前記レーザダイオードから出力された光パルスのオン・オフ制御を行なうことを特徴としている。また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電気光学サンプリグオシロスコープにおいて、前記光パルス出力回路が、前記タイミング信号により前記発光用パルスを出力するパルス発生回路と、前記バイアス電流を出力するバイアス回路と、前記パルス発生回路からの出力と前記バイアス回路からの出力とを合波する合波回路と、前記合波回路からの出力により光パルスの発生を行うレーザダイオードと、前記レーザダイオードからの光パルスのオン・オフを行う光スイッチと、前記パルス発生回路からの発光用パルスをもとに、前記光スイッチのオン・オフの駆動制御を行う光スイッチ駆動回路とを備えたことを特徴としている。 【0011】また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の電気光学サンプリグオシロスコープにおいて、前記パルス発生回路が、前記タイミング信号に対し、前記光スイッチの動作の遅れ時間相当分遅延させる補正回路を備え、該補正回路からの出力を前記合波発生回路に供給することを特徴としている。また、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の電気光学サンプリグオシロスコープにおいて、前記光パルス出力回路が、前記パルス発生回路と前記合波回路との間に補正回路を備え、前記補正回路は、前記パルス発生回路により発生されたタイミング信号を入力信号とし、該入力信号を前記光スイッチの動作の遅れ時間相当分遅延させて前記合波回路に供給することを特徴としている。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による電気光学サンプリングオシロスコープを図面を参照して説明する。はじめに、EOSオシロスコープの構成を図6を用いて説明する。前述したように、EOSオシロスコープは、EOSオシロスコープの本体1および電気光学プローブ2により構成される。そして、EOSオシロスコープの本体1は、トリガ回路3、タイミング発生回路4、光パルス発生回路5、受光回路6、処理回路7により構成される。 【0013】そして、タイミング発生回路4は、トリガ回路3からのトリガ信号をもとに、被測定信号のサンプリング用のタイミング信号の生成を行う。光パルス発生回路5は、タイミング発生回路4からのタイミング信号を基に光パルスの出力を行う。この光パルスは電気光学プローブ2に供給され、電気光学プローブ2内の偏光検出光学系(図示せず)により偏光検出等が行われ、その信号がEOSオシロスコープの本体1に入力される。そして、この信号は、受光回路6によりタイミング発生回路4からのタイミングを基に、積分処理や増幅処理、A/D変換が行われ、処理回路7により測定対象となった信号の表示等のための処理が行われる。なお、「EOSオシロスコープ」と言う場合、図6におけるEOSオシロスコープの本体1とともに電気光学プローブ2を備える場合と、EOSオシロスコープの本体1のみの場合があるものとする。以下では、EOSオシロスコープの光パルス発生回路5の構成を実施の形態別に説明を行う。 【0014】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態によるEOSオシロスコープの光パルス発生回路5の構成図である。本実施の形態における光パルス発生回路5は、タイミング発生回路4からのタイミング信号を入力信号とし、光パルスを出力する。そして、光パルス発生回路5は制御回路15と、パルス発生回路11と、バイアス発生回路16と、合波回路13と、レーザダイオード(LD)・14とにより構成される。 【0015】上記構成において、制御回路15は、タイミング信号より、ゲインスイッチ駆動のためのバイアスを出力するタイミング信号A、および、このゲインスイッチ駆動のためのバイアスを出力するタイミングより所定時間遅らせたパルス発生タイミング信号Bを生成、出力する。バイアス発生回路16は、制御回路15からのゲインスイッチ駆動のためのバイアスを出力するタイミング信号Aよりバイアス電流を出力する。パルス発生回路11は、制御回路15からのパルス発生タイミング信号BよりLD・14の発光タイミングである発光用パルスを出力する。合波回路13は、バイアス発生回路16からの出力とパルス発生回路11からの出力とを合波して、LD・14のためのドライブ電流波形を出力する。そして、LD・14は、合波回路13からのドライブ電流波形に基づいて光パルスの発生を行う。なお、このLD・14として、例えば830[nm]帯、1.3[μm]帯、1.5[μm]帯のものが用いられる。 【0016】次に、このEOSオシロスコープの光パルス発生回路5の動作を図2のタイムチャートを用いて説明する。なお、光パルス発生回路5には図2(a)に示すように、250[ns]の周期でタイミング信号が入力される場合を例にして説明する。制御回路15は、図2(a)に示すタイミング信号が入力されると、タイミング信号の立ち上がりに同期して、ゲインスイッチ駆動のためのバイアスを出力するタイミング信号Aが立ち上げて出力する。なお、制御回路15は、このタイミング信号Aを所定時間経過後立ち下げて出力する。ここで「所定時間」とは、少なくとも図2(c)に示すタイミング信号Bの立ち上がりの経過後であるものとする。 【0017】また、制御回路15は、図2(a)に示すタイミング信号が入力されると、タイミング信号の立ち上がりから少なくともLD・14のゲインスイッチ駆動のために必要なバイアス印加時間T3経過後に、パルス発生タイミング信号Bが立ち上げて出力する。なお、制御回路15は、このタイミング信号Bを所定時間経過後に立ち下げて出力する。バイアス発生回路16は、図2(d)に示すように制御回路15からのタイミング信号AのタイミングでLD・14をゲインスイッチ駆動するためのバイアスを出力する。なお、このバイアス電流の電流値H1は、例えば1〜100[μA]とする。そして、タイミング信号Aが”High”以外のタイミングでは逆バイアスとなるような出力を行う。ここで、逆バイアスとなるようにしているのは、図9の例に示すように逆バイアスではLED発光が生じず、雑音となる微量な光の発生を確実に防止できるからである。さらに、精度よく無バイアス(LDへの入力電流”ゼロ”)とすることは、困難であるという理由からも、逆バイアスをかけるようにしている。 【0018】パルス発生回路11は、図2(e)に示すようにタイミング信号Bの立ち上がりに同期して発光用パルスの出力を行う。なお、このパルス幅T5は、例えば200[ps]とし、出力電流値H2は10〜100[mA]とする。合波回路13は、バイアス発生回路16からの出力およびパルス発生回路11からの出力の合波を行い、図2(f)に示すようなLD・14のドライブ電流波形を出力する。なお、発光用パルスまでのバイアスが加えられる時間T3は、前述したようにLD・14をゲインスイッチ駆動するために最低限必要な時間であり、例えば1[ns]となる。また、発光用パルス以降のバイアスが加えられる時間T4は、”ゼロ”でもかまわない。しかし、時間T4を”ゼロ”となるように制御することは困難であり、発光用パルス以前にバイアスが逆バイアスとなることを避けるための余裕時間として、時間T4が用意されている。なお、この時間T4が”ゼロ”に近ければ近いほど、LD・14からのLED発光による雑音の低減を図れることになる。なお、このドライブ電流波形は、光用パルスの前縁にゲインスイッチ駆動のためのバイアスを印加した電流波形となっている。 【0019】LD・14は、合波回路13からのドライブ電流波形に基づいて、図2(g)に示すような発光を行う。すなわち、30[ps]程度の幅T5のレーザ発光を行い、バイアス電流が加えられている間においてLED発光を行う。なお、他の時間はLD・14に対して逆バイアスがかかることから発光は行われない。ここで、バイアス電流によりLED発光が行われる時間が2[ns]とすると、従来LED発光が行われていた時間が250[ns]であるのに対し、本実施の形態による光パルス発生回路5では、2[ns]となる。よって、サンプリングに寄与しない雑音を従来の常時バイアス電流を加える場合に比べ約1/100(=2/250)にする事ができる。よって、測定精度の高いEOSオシロスコープとすることができるようになる。 【0020】なお、第1の実施の形態における光パルス発生回路5のバイアス発生回路は、ゲインスイッチ駆動を行うためにバイアスを加える時以外は、逆バイアスを加えるものとして説明を行った。しかし、LD・14への入力電流を精度よく”ゼロ”とできるようであれば、無バイアス(入力電流”ゼロ”)としてもよい。 【0021】(第2の実施の形態)本実施の形態では、光スイッチを用いて、発光用パルス発生時に光スイッチを通光させ、発光用パルス非発生時に光スイッチを遮断することで、レーザダイオードから出力された光パルスのオン・オフ制御を行ない、LED発光時における雑音の低減を図る。 【0022】図3は、本発明の第2の実施の形態によるEOSオシロスコープの光パルス発生回路5の構成図である。本実施の形態における光パルス発生回路5は、タイミング発生回路4からのタイミング信号を入力信号とし、光パルスを出力する。そして、光パルス発生回路5はパルス発生回路11と、バイアス発生回路21と、合波回路13と、レーザダイオード(LD)・14と、光スイッチ駆動回路22と、光スイッチ23により構成される。なお、図1と同一構成のものについては、同一の符号を付けている。パルス発生回路11は、タイミング信号により発光用パルスを出力する。なお、タイミング信号と発光用パルスの関係は図10(a)および図10(b)と同様である。バイアス回路21は、LD・14をゲインスイッチ駆動するためにバイアスの出力を常時行う。なお、このバイアス電流は、例えば1〜100[μA]とする。 【0023】合波回路13は、パルス発生回路11からの発光用パルスとバイアス回路21からのバイアスとを合波して、LD・14のためのドライブ電流波形の出力を行う。なお、合波回路13からの出力波形は図10(c)と同様である。LD・14は合波回路13からの出力により光パルスの発生を行う。そして、光スイッチ駆動回路22は、パルス発生回路11からの発光用パルスをもとに、光スイッチ22のオン・オフの駆動制御を行ない、光スイッチ23は、この駆動信号により光パルスのオン・オフを行う。なお、光スイッチ15としては、音響光学スイッチ(AOスイッチ)や導波路形光スイッチ(E/Oスイッチ)等があり、これらを用いるものとする。 【0024】次に、図4を用いて本実施の形態による光パルス発生回路5の動作、特にパルス発生回路11の出力と、光スイッチ23の動作の関係を説明する。パルス発生回路11は、タイミング発生回路4からのタイミング信号に基づいて、図4(a)に示すように発光用パルスの発生を行う。例えば、この発光用パルスのパルス幅は、200[ps]であり、その周期T2は250[ns]であるものとする。LD・14は、合波回路13から図10(c)と同様のドライブ電流波形により図4(b)のような発光を行う。なお、LD・14は、発光用パルスのタイミングでレーザ発光を行い、それ以外には、符号αに示すようにLED発光による雑音を出力している。 【0025】光スイッチ23は、光スイッチ駆動回路22からの駆動信号により、図4(c)に示すようなオン・オフ動作を行う。すなわち、パルス発生回路11の発光用パルス信号の立ち上がりに同期してオンとなり、発光用パルス信号の立ち下がりに同期して、もしくは、立ち下がりよりやや遅れてオフとなる。このような、オン・オフ動作を行う光スイッチ23にLD・14からの出力を入力することにより、光スイッチ23から図4(d)のような光の出力を得られる。図からもわかるように、光スイッチが”OFF”の区間では、LED発光による雑音がカットされている。このように、パルス発生回路11に応じて光スイッチ23のオン・オフ動作により、LED発光による雑音をなくすことができる。その結果、測定精度の高い電気光学サンプリングオシロスコープとすることができるようになる。 【0026】(第3の実施の形態)前述の第2の実施の形態において、ある光スイッチ23では、光スイッチ駆動回路22からの駆動信号に対し、遅延をもって動作する。そのため、パルス発生回路11による発光用パルス信号と、完全に同期して光スイッチ15のオン、オフ動作が行われるのではなく、所定時間だけ遅れて動作することになる。また、パルス発生回路11により生成される発光用パルスの時間幅は、数十[ps]オーダであることから、光スイッチ15のオン、オフ動作の遅れにより、レーザ発光による光パルスをカットしてしまうことになる。そこで、第3の実施の形態では、この光スイッチ23のオン、オフ動作の遅れを考慮して、合波回路13に発光用パルスが入力されるようにしている。 【0027】図5は、本発明の第3の実施形態によるEOSオシロスコープの光パルス出力回路5の構成を示す図である。なお、同図において図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図3と図5に示す光パルス出力回路5の構成の相違は、図5のパルス発生回路11からの発光用パルスに対して、光スイッチ23の動作の遅れ時間分、遅延を行なって合波回路13に対して出力する補正回路24が設けられている点にある。この補正回路24により光スイッチ駆動回路22に送られる信号に比べ、光スイッチ23の動作の遅れ時間分、遅延された信号が合波回路13に送られる。その結果、レーザ発光による光パルスをカットしてしまうことがなくなる。 【0028】なお、本実施の形態では、パルス発生回路11の外に補正回路24を設けた構成としているが、この補正回路24をパルス発生回路11内に設けて、この補正回路24からの出力を合波回路13に入力するようにしてもよい。また、補正回路17内に補正する遅れ時間を調整できるように、遅れ時間を設定できるようにしてもよい。 【0029】 【発明の効果】以上説明したように、本発明による電気光学サンプリングオシロスコープによれば、下記の効果を得ることができる。請求項1または請求項2に記載の発明によれば、電気光学サンプリングオシロスコープの光パルス発生回路は、レーザダイオードを備え、タイミング信号に基づいて、発光用パルスを生成するとともに、この発光用パルスの前縁にゲインスイッチ駆動のためのバイアスを印加したレーザダイオードのドライブ電流波形を生成し、このドライブ電流波形をレーザダイオードに入力することにより光パルスの発生を行なっている。これにより、ゲインスイッチ駆動のためのバイアスの印加を最小限にすることができ、LED発光による雑音を抑えることができる。よって、測定精度を高めることができる電気光学サンプリグオシロスコープとすることができる。また、請求項3に記載の発明によれば、光パルス発生回路を構成するバイアス回路は、ゲインスイッチ駆動のためのバイアスを出力するタイミング以外は逆バイアス電流を出力する。これにより、容易にLED発光による雑音の発生を確実に防止できるようになる。 【0030】次に、請求項4または請求項5に記載の発明によれば、電気光学サンプリングオシロスコープの光パルス発生回路は、レーザダイオードを備え、発光用パルスに基づきオン・オフ動作を行う光スイッチにより、発光用パルス発生時に光スイッチを通光させ、発光用パルス非発生時に光スイッチを遮断することで、レーザダイオードから出力された光パルスのオン・オフ制御を行なっている。これにより、LED発光による雑音部分をカットすることができる。その結果、精度よい測定が行える電気光学サンプリングオシロスコープとすることができるようになる。また、請求項6または請求項7に記載のパルス発生回路は、タイミング信号に対し、光スイッチの動作の遅れ時間相当分遅延させる補正回路を備えている。これにより、レーザダイオードによるレーザ発光による光パルスをカットすることがなくなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000117744 【氏名又は名称】安藤電気株式会社 【識別番号】000004226 【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月12日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−174087 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−343419 |
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