| 【発明の名称】 |
半導体集積回路、半導体集積回路の論理設計方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】篠原 直子
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| 【要約】 |
【課題】半導体集積回路の直流特性の試験時間を短縮し、また、直流特性試験用パタンを短くする。
【解決手段】組み合わせ回路0とDフリップフロップ1〜12とで論理設計されたLSIにおいて、Dフリップフロップを、外部接続端子から供給されるモード選択信号によって通常のデータ入力/出力とスキャンデータ入力/出力とを切り替えられるスキャンタイプフリップフロップ1〜12に置き換える。そして、これらをスキャンチェーンpでつなげた後、スキャンタイプフリップフロップ1〜12を4個ずつに分割して、その間に初期状態設定が可能なDフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3を挿入する。Dフリップフロップ13−1〜13−3は、状態「0」に初期設定され、Dフリップフロップ14−1〜14−3は、状態「1」に初期設定される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数のスキャンタイプフロップフロップがスキャンパスでつながれたスキャンチェーンを有する半導体集積回路であって、前記複数のスキャンタイプフリップフロップの間に、所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップが挿入されていることを特徴とする半導体集積回路。 【請求項2】前記複数のスキャンタイプフリップフロップは、所定の個数の組で分割され、各分割されたスキャンタイプフリップフロップの組の間に、前記所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップが挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。 【請求項3】前記複数のスキャンタイプフリップフロップの間に挿入される前記所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップは、「0」の状態に設定されるものと「1」の状態に設定されるものとをそれぞれ少なくとも1つずつ含むことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体集積回路。 【請求項4】前記複数のスキャンタイプフリップフロップのうちの少なくとも一部は、外部にデータを出力するための端子に直結していることを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路。 【請求項5】半導体集積回路の論理設計データに基づいて、該半導体集積回路を複数のスキャンタイプフロップフロップがスキャンパスでつながれたスキャンチェーンを有するものに論理設計する半導体集積回路の論理設計方法であって、前記論理設計データに含まれているフリップフロップを抽出するフリップフロップ抽出ステップと、前記フリップフロップ抽出ステップで抽出したフリップフロップをスキャンタイプフリップフロップに置き換える置換ステップと、前記置換ステップで置換されたスキャンタイプフリップフロップをスキャンパスでつないでスキャンチェーンを作成するスキャンチェーン作成ステップと、前記スキャンチェーン作成ステップで作成されたスキャンチェーンを、前記置換されたスキャンタイプフリップフロップの所定個数毎に分割する分割ステップと、前記分割ステップで分割されたスキャンチェーンの分割位置に、所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップを挿入し、分割されたスキャンタイプフリップフロップの前後にスキャンパスで接続する挿入ステップと、を含むことを特徴とする半導体集積回路の論理設計方法。 【請求項6】半導体集積回路の論理設計データに基づいて、該半導体集積回路を複数のスキャンタイプフロップフロップがスキャンパスでつながれたスキャンチェーンを有するものに論理設計する半導体集積回路の論理設計装置であって、前記論理設計データに含まれているフリップフロップを抽出するフリップフロップ抽出手段と、前記フリップフロップ抽出手段が抽出したフリップフロップをスキャンタイプフリップフロップに置き換える置換手段と、前記置換手段が置換したスキャンタイプフリップフロップをスキャンパスでつないでスキャンチェーンを作成するスキャンチェーン作成手段と、前記スキャンチェーン作成手段が作成したスキャンチェーンを、前記置換されたスキャンタイプフリップフロップの所定個数毎に分割する分割手段と、前記分割手段が分割したスキャンチェーンの分割位置に、所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップを挿入し、分割されたスキャンタイプフリップフロップの前後にスキャンパスで接続する挿入手段と、を備えることを特徴とする半導体集積回路の論理設計装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路並びに該半導体集積回路の論理設計方法及び装置に関し、特に半導体集積回路のテストを行うためのスキャンパスの設計に関するものである。 【0002】 【従来の技術】半導体集積回路として、テストを容易化するために、回路内のフリップフロップをスキャンタイプとし、これらをスキャンパスでつなき、フリップフロップの内部状態によって外部出力端子から出力される信号を定義するものが知られている。このような半導体集積回路では、回路設計後に作成されたファンクション試験用パタンと直流特性試験用パタンを用いて、ぞれぞれファンクション試験と直流特性試験とが別々に行われる。 【0003】このうち直流特性試験は、半導体集積回路の各端子の直流特性(出力電圧特性(VOH、VOL)、入力・出力電圧特性(IIH、IIL、IOH、IOL)等)を調べるために必要となるものであり、各端子についてこれらの全試験を行うためには、それぞれハイレベル「1」とローレベル「0」の状態をもつことが必要となる。ここで、外部出力端子がスキャンタイプフリップフロップに直結している場合には、このスキャンタイプフリップフロップの内部状態を「0」または「1」に設定することによって行っていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のこのような試験を行うための半導体集積回路において、スキャンタイプフリップフロップの内部状態を「0」または「1」の所望の値に設定するときは、すべてスキャンインデータ端子から入力されるスキャンインデータによっていた。このため、スキャンチェーンの末端につながれたスキャンタイプフリップフロップの内部状態を所望の値に設定するまでには、ほぼスキャンチェーンにつながれたフリップフロップ数分のクロック期間が必要であり、直流特性の試験のために時間がかかっており、また、直流特性の試験用パタンも長くなっていた。しかも、半導体集積回路の集積度が増加すればするほど、この問題が顕著になっていた。 【0005】本発明は、上記従来技術の問題点を解消するためになされたものであり、直流特性の試験時間を短縮し、また、直流特性試験用パタンを短くすることが可能な半導体集積回路、並びに該半導体集積回路の論理設計方法及び装置を提供することを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる半導体集積回路は、複数のスキャンタイプフロップフロップがスキャンパスでつながれたスキャンチェーンを有する半導体集積回路であって、前記複数のスキャンタイプフリップフロップの間に、所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップが挿入されていることを特徴とする。 【0007】上記半導体集積回路では、前記複数のスキャンタイプフリップフロップの間に、所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップが挿入されており、スキャンクロックの入力に従って、前記所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップからシフトされて、前記複数のスキャンタイプフリップフロップのそれぞれの状態が設定される。このため、半導体集積回路の外部接続端子として設けられたスキャンイン端子からの入力によらなくても、スキャンタイプフリップフロップの状態を所望の状態に設定できる。このため、スキャンチェーンの末端のスキャンタイプフリップフロップでも、前記所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップ数程度のスキャンクロック期間で、所望の状態に設定することができ、直流特性を試験するための時間を従来のものに比べて短縮することができると共に、直流特性試験用パタンも短くすることができる。 【0008】上記半導体集積回路において、前記複数のスキャンタイプフリップフロップは、例えば、所定の個数の組で分割されているものとすることができる。この場合、各分割されたスキャンタイプフリップフロップの組の間に、前記所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップが挿入されたものとしてもよい。 【0009】上記半導体集積回路において、前記複数のスキャンタイプフリップフロップの間に挿入される前記所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップは、各挿入位置において「0」の状態に設定されるものと「1」の状態に設定されるものとをそれぞれ少なくとも1つずつ含むことを好適とする。 【0010】すなわち、直流特性は、「0」の状態の場合と、「1」の状態の場合とのそれぞれについて試験する必要がある。従って、上記のように「0」の状態に設定されるフリップフロップと「1」の状態に設定されるフリップフロップの双方とを挿入することによって、スキャンタイプフリップフロップの状態を「0」と「1」とのいずれにも短い期間で設定することができる。 【0011】上記半導体集積回路において、前記複数のスキャンタイプフリップフロップのうちの少なくとも一部は、外部にデータを出力するための端子に直結しているものとすることができる。 【0012】上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる半導体集積回路の論理設計方法は、半導体集積回路の論理設計データに基づいて、該半導体集積回路を複数のスキャンタイプフロップフロップがスキャンパスでつながれたスキャンチェーンを有するものに論理設計する半導体集積回路の論理設計方法であって、前記論理設計データに含まれているフリップフロップを抽出するフリップフロップ抽出ステップと、前記フリップフロップ抽出ステップで抽出したフリップフロップをスキャンタイプフリップフロップに置き換える置換ステップと、前記置換ステップで置換されたスキャンタイプフリップフロップをスキャンパスでつないでスキャンチェーンを作成するスキャンチェーン作成ステップと、前記スキャンチェーン作成ステップで作成されたスキャンチェーンを、前記置換されたスキャンタイプフリップフロップの所定個数毎に分割する分割ステップと、前記分割ステップで分割されたスキャンチェーンの分割位置に、所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップを挿入し、分割されたスキャンタイプフリップフロップの前後にスキャンパスで接続する挿入ステップと、を含むことを特徴とする。 【0013】上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかる半導体集積回路の論理設計装置は、半導体集積回路の論理設計データに基づいて、該半導体集積回路を複数のスキャンタイプフロップフロップがスキャンパスでつながれたスキャンチェーンを有するものに論理設計する半導体集積回路の論理設計装置であって、前記論理設計データに含まれているフリップフロップを抽出するフリップフロップ抽出手段と、前記フリップフロップ抽出手段が抽出したフリップフロップをスキャンタイプフリップフロップに置き換える置換手段と、前記置換手段が置換したスキャンタイプフリップフロップをスキャンパスでつないでスキャンチェーンを作成するスキャンチェーン作成手段と、前記スキャンチェーン作成手段が作成したスキャンチェーンを、前記置換されたスキャンタイプフリップフロップの所定個数毎に分割する分割手段と、前記分割手段が分割したスキャンチェーンの分割位置に、所定の状態に初期状態が設定されるフリップフロップを挿入し、分割されたスキャンタイプフリップフロップの前後にスキャンパスで接続する挿入手段と、を備えることを特徴とする。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。 【0015】図1は、この実施の形態にかかるスキャンパスを設けたLSIの回路構成を示すブロック図である。図示するように、このLSIは、組み合わせ回路0と、スキャンタイプフリップフロップ1〜12と、Dフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3とから概略構成されている。このLSIは、外部接続端子として、スキャンインデータ端子Siと、スキャンアウトデータ端子Soと、データ出力端子7o〜12oと、データ入力端子(図示せず)と、クロック入力端子(図示せず)と、スキャンクロック入力端子(図示せず)と、モード選択信号入力端子(図示せず)とを有する。 【0016】組み合わせ回路0は、AND、ORなどの論理回路の組み合わせによって構成されている。但し、組み合わせ回路0中には、フリップフロップは存在しない。 【0017】スキャンタイプフリップフロップ1〜12は、後述するように論理設計されたLSI中に含まれるDフリップフロップが置き換えられたものである。スキャンタイプフリップフロップ1〜12は、図2に示すように、セレクタ21とDフリップフロップ本体22とから構成され、データ入力端子D、データ出力端子Q及びクロック入力端子CKの他に、スキャンイン端子S_IN、スキャンアウト端子S_OUT及びモード入力端子MODEを備える。セレクタ21は、モード入力端子MODEから入力されたモード選択信号に従って、データ入力端子Dとスキャンイン端子S_INとを切り替え、切り替えられた方の端子から入力された信号をDフリップフロップ本体22の入力端子Dに供給する。Dフリップフロップ本体22の出力端子Qから出力された信号は、データ出力端子Qとスキャンアウト端子S_OUTから外部に出力される。 【0018】スキャンタイプフリップフロップ1〜6のデータ入力端子Dは、このLSIのデータ入力端子または組み合わせ回路0にそれぞれ接続されている。スキャンタイプフリップフロップ7〜12のデータ出力端子は、このLSIのデータ出力端子7o〜12oにそれぞれ接続されている。 【0019】Dフリップフロップ13−1〜13−3は、外部入力によって初期状態を「0」(ローレベル)に設定できるように構成されている。Dフリップフロップ14−1〜14−3は、外部入力によって初期状態を「1」(ハイレベル)に設定できるように構成されている。Dフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3では、データ入力端子がスキャンイン端子S_INとして、データ出力端子がスキャンアウト端子S_OUTとして用いられる。なお、Dフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3への初期状態の設定は、モード選択信号によってなされる。 【0020】スキャンタイプフリップフロップ1〜12及びDフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3は、互いにスキャンアウト端子S_OUTとスキャンイン端子S_INとがスキャンパスpで繋がれており、モード選択信号がスキャンモードに切り替えられたとき、スキャンクロックの入力に従って内部状態が順次シフトする。このLSIのスキャンインデータ端子Siは、Dフリップフロップ13−1のスキャンイン入力端子S_INに、スキャンアウトデータ端子Soはスキャンタイプフリップフロップのスキャンアウト端子S_OUTにそれぞれ接続されている。 【0021】なお、このLSIは、クロック入力端子から入力される通常のクロックとスキャンクロック入力端子から入力されるスキャンクロックとをモード信号入力端子モード信号選択端子から入力されるモード選択信号に従って切り替えるセレクタ(図示せず)を備える。このセレクタから出力される通常のクロックまたはスキャンクロックは、スキャンタイプフリップフロップ1〜12或いはDフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3のクロック入力端子に入力される。 【0022】以下、上記LSIの設計及び上記LSIのテストで使用する後述するファンクション試験用パタン及び直流特性試験用パタンを生成する(以下、LSI設計/テストパタン生成という)方法について説明する。 【0023】まず、LSI設計/テストパタン生成システムについて、図3を参照して説明する。図示するように、このLSI設計/テストパタン生成システムは、バス30を介して互いに接続されたCPU31と、記憶装置32と、入力装置33と、表示装置34と、出力装置35と、ファイル装置36とから構成されている。 【0024】CPU31は、記憶装置32に記憶された処理プログラムに従って、後述するフローチャートに示す処理を実行する。記憶装置32は、主記憶装置及び補助記憶装置から構成され、CPU31の処理プログラム、処理データを記憶すると共に、CPU31のワークエリアとして使用される。入力装置33は、キーボード、マウスなどによって構成され、オペレータの操作に従ってCPU31に指示入力をする。表示装置34は、CRTなどによって構成され、CPU31が実行する処理に関しての操作指示を表示してオペレータに示す。出力装置35は、後述する処理によって作成されたファンクション試験用パタン及び直流特性試験用パタンを、例えば、試験用の装置が読み込んで実行できる形で出力する。 【0025】ファイル装置36には、上記の回路構成を有するLSIを含む複数のLSIのの論理設計データが格納されている。ファイル装置36には、また、後述する処理によってスキャンチェーンが付加されたLSIの論理設計データも格納される。 【0026】次に、図3のシステムにおいて、CPU31が実行するLSI設計/テストパタン生成の処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。このフローチャートの処理は、LSI設計/テストパタン生成システムのオペレータが入力装置33を操作することによって、ファイル装置36に格納されたLSIの論理設計データを指定して、スキャンチェーンの付加を行う対象となる回路(以下、対象回路という)を指定することによって開始する。 【0027】処理が開始すると、CPU31は、対象回路に含まれるフリップフロップを検出する(ステップS11)。CPU31は、ステップS11で検出したフリップフロップを、図2に示したスキャンタイプフリップフロップに置き換える(スキャン化する)処理を行う(ステップS12)。そして、CPU31は、ステップS12で置き換えられたスキャンタイプフリップフロップのスキャンイン端子S_INとスキャンアウト端子S_OUTとを順次スキャンパスでつないで、スキャンチェーンを作成する(ステップS13)。 【0028】次に、CPU31は、入力装置33からのスキャンチェーンの分割間隔の入力を待機する(ステップS14)。オペレータの操作によって、入力装置33からスキャンチェーンの分割間隔の入力がなされると、CPU13は、入力された分割間隔に従って、ステップS13で作成したスキャンチェーンを分割する(ステップS15)。 【0029】次に、CPU31は、ステップS15で分割したスキャンチェーンの分割位置に、外部入力によって初期状態を設定できるノーマルタイプのDフリップフロップを挿入し、分割されたスキャンチェーンと共に互いにスキャンパスでつなぐ(ステップS16)。なお、ステップS16でスキャンチェーンの各分割位置に挿入するDフリップフロップの数は任意である。もっとも、挿入するDフリップフロップの数を2個とする場合には、設定される初期状態は順に「0」「1」または「1」「0」とするのが望ましく、3個とする場合には、順に「0」「1」「0」または「1」「0」「1」とするのが望ましい。 【0030】そして、CPU31は、スキャンクロック入力端子と、スキャンクロックと通常のクロックとを選択するセレクタを追加し、このセレクタの出力端子と各フリップフロップ(スキャンタイプフリップフロップと初期状態の設定が可能なDフリップフロップ)のクロック入力端子とを接続する。さらに、CPU31は、モード選択信号入力端子を追加し、このモード選択信号の入力端子をステップS12で置き換えたスキャンタイプフリップフロップのセレクタ21と、スキャンクロックと通常のクロックとを切り替えるためのセレクタとに接続する(ステップS17)。 【0031】以上のステップS11〜S17の処理によって、テスト機能を実現するためのスキャンパスが設けられた上記の図1に示すようなLSIの論理設計が終了する。この論理設計データに基づいて、ファイル装置36に格納され、CAD(Computer Assisted Design)ソフトによる処理に従って、LSIのレイアウト設計がなされる。そして、このレイアウト設計に従って、論理設計されたLSIのチップが製造される。 【0032】再び、フローチャートの説明に戻る。ステップS17のスキャンクロックとモード選択信号の挿入との処理を終了すると、CPU31は、ファンクション試験用ATG(Auto Test pattern Generator)の処理プログラムと直流特性試験用ATGのプログラムとを立ち上げ、以下、この2つの処理を並行して実行する。 【0033】ファンクション試験用ATGでは、CPU31は、ステップS17までの処理で作成された論理設計データに基づいて、製造されたLSIに論理異常がないかを検出するためのファンクション試験用パタンを生成する(ステップS18)。そして、CPU31は、生成されたファンクション試験用パタンを試験用の装置が読み込んで実行できる形にして出力装置35から出力させる(ステップS20)。なお、このファンクション試験用パタンは、スキャンインすべき入力データと、スキャンアウトされる出力データの期待値とからなり、ファンクション試験は、実際にスキャンアウトされた出力データと、ファンクション試験用パタンに含まれる出力データの期待値とを比較することによって行われるものである。また、ファンクション試験は、LSIをLSIテスタと呼ばれる試験装置に実装し、ファンクション試験パタンの入力データに対応する入力電圧を印加し、出力データに対応する出力電圧が得られるかどうかを試験する。 【0034】直流特性試験用ATGでは、CPU31は、ステップS17までの処理で作成された論理設計データに基づいて、製造されたLSIの直流特性を検出するための直流特性試験用パタンを生成する(ステップS19)。そして、CPU31は、生成された直流特性試験用パタンを試験用の装置が読み込んで実行できる形にして出力装置35から出力させる(ステップS21)。なお、直流特性は、半導体集積回路の各端子の直流特性(出力電圧特性(VOH、VOL)、入力・出力電圧特性(IIH、IIL、IOH、IOL)等)を調べるために必要となるものであり、各端子についてこれらの全試験を行うためには、それぞれハイレベル「1」とローレベル「0」の状態をもつことが必要となる。直流特性試験用パタンも、スキャンインすべき入力データと、スキャンアウトされる出力データの期待値とからなる。直流特性試験も、ファンクション試験と同様に、LSIをLSIテスタと呼ばれる試験装置に実装する。直流特性パタンの入力データに対応する入力電圧と出力電流などの他の条件を印加し、ここで、出力データが試験規格を満足するかどうかを試験する。 【0035】以下、図1のLSIのテスト時における動作について、図5のタイミングチャートを参照して説明する。この動作は、LSIをテスト用の装置に実装した状態で行われるものである。 【0036】タイミングt0において、モード選択信号入力端子から入力されるモード選択信号は、通常モードとなっている。このとき、セレクタがスキャンクロックではなく、通常のクロックを選択して出力するため、スキャンクロックS_CLKのフリップフロップへの入力はなく、また、スキャンタイプフリップフロップ1〜12及びDフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3の状態は、不定となっている。 【0037】次に、タイミングt1において、モード選択信号入力端子から入力されるモード選択信号は、通常モードからスキャンモードに切り替えられたとする。これにより、Dフリップフロップ13−1〜13−3の状態が「0」に設定され、Dフリップフロップ14−1〜14−3の状態が「1」に設定される。また、スキャンモードの信号により、セレクタが通常のクロックでなく、スキャンクロックを選択して出力する。さらに、スキャンタイプフリップフロップ1〜12のセレクタ21は、スキャンイン端子S_INからの信号を選択してDフリップフロップ本体22のデータ入力端子Dに供給する。 【0038】タイミングt2からは、セレクタからスキャンクロックS_CLKが出力される。そして、このスキャンクロックの立ち上がりタイミング毎に、スキャンパスpでつながれたスキャンチェーン上のスキャンタイプフリップフロップ1〜12及びDフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3の値(内部状態)がシフトしていく。なお、スキャンインデータ端子Siから入力されるスキャンインデータは、ここでは「0」のままとする。 【0039】このようなスキャンクロックの入力により、例えば、スキャンタイプフリップフロップ12の内部状態は、タイミングt0〜t4までは不定のままであるが、Dフリップフロップ14−1よりシフトされてきた値によって、タイミングt5において「1」となる。また、タイミングt6において、Dフリップフロップ13−1よりシフトされてきた値によって、「0」となる。すなわち、モード選択信号をスキャンモードとしてから、5クロックタイミング後までに、スキャンタイプフリップフロップ12の内部状態を「0」と「1」との両方に設定できることとなる。同様にして他のスキャンタイプフリップフロップ1〜11について検証してみても、スキャンモードの設定から5クロックタイミング後までには、内部状態を「0」と「1」の両方に設定できることがわかる。 【0040】これに対して、比較例として、図1の回路にDフリップフロップ13−1〜13−3、14−1〜14−3のスキャンチェーンへの挿入がない、従来型のLSIについて考える。この場合、スキャンチェーンにつながれたスキャンタイプフリップフロップ1〜12への内部状態を所望の値に設定するためには、スキャンインデータ端子Siからの入力によらなければならない。このため、スキャンタイプフリップフロップ12の状態を「0」と「1」との両方に設定するまでには、12クロック期間を要することとなる。 【0041】以上説明したように、この実施の形態のLSIでは、スキャンタイプフリップフロップ1〜12の状態を「0」及び「1」の両方に設定し、スキャンタイプフリップフロップ1〜12に直結した出力端子7o〜12oの状態を「0」及び「1」の両方にできるまでの期間を、従来型のLSIよりも短くすることができる。このため、LSIの直流特性試験を短期間で行うことができ、直流特性試験用パタンも短くて済むようになる。 【0042】上記の実施の形態において、図1のLSIの回路は、スキャンタイプフリップフロップ1〜12は、4個ずつで分割されていたが、この分割間隔は任意である。また、分割された位置に挿入されているDフリップフロップの数、及びそれぞれ設定される初期状態、さらにその順番も任意であり、例えば、分割された位置に挿入されるDフリップフロップをそれぞれ1つずつとし、設定される初期状態を交互に「0」または「1」としてもよい。 【0043】上記の実施の形態では、LSIに本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、例えば、一般にMSI或いはVLSIと呼ばれるものなど、任意の集積度の半導体集積回路に適用することができる。 【0044】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、半導体集積回路の直流特性試験を短期間で行うことができ、直流特性試験用パタンも短くて済む。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】古溝 聡 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−160399 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−331729 |
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