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【発明の名称】 電子部品搬送治具と同治具を使用した電子部品自動測定選別装置
【発明者】 【氏名】大塚 賢治

【氏名】東海林 浩一

【要約】 【課題】電子部品の小型化によって、その搬送や測定等が困難となった。

【解決手段】本発明の電子部品搬送治具は治具本体1に、装着された電子部品6を吸引するための吸引孔7を開設した二以上の支持具3を横一列に且つ昇降可能に設けた。本発明の電子部品自動測定選別機は電子部品搬送治具10を移動可能に搭載し得るレール11に、前記治具10を間欠移動させる移動駆動体12と前記治具10の支持具3を押し上げる操作子13と支持具3に電子部品6を装着するセット部14と装着された電子部品6を吸引して支持具3に吸着させる吸引部15と電子部品6の極性を判別する極性測定判別部16と電子部品6の向きを反転させる電子部品反転部17と電子部品6の電気特性を測定する測定部18と不良品を排出する排出部19と良品をテーピング処理するテーピング部20を設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】治具本体(1)にその上下に貫通する二以上の装着部(2)が横一列に間隔をあけて形成され、装着部(2)内に支持具(3)が挿入され、支持具(3)はその上面に形成された受部(4)が治具本体(1)の上面(5)より下った位置から同上面(5)より上に突出する位置まで昇降可能とし、支持具(3)にはその受部(4)にセットされた電子部品(6)を吸引するための吸引孔(7)が貫通されてなることを特徴とする電子部品搬送治具。
【請求項2】支持具(3)の下部(8)が装着部(2)の下方に突出し、その下部(8)に支持具(3)を治具本体(1)の下方に引き下げるスプリング(9)を装着したことを特徴とする請求項1記載の電子部品搬送治具。
【請求項3】装着部(2)の上部を上から下に段階的に狭くなるように多段に形成して、装着部(2)内の支持具(3)の受部(4)にサイズの異なる電子部品(6)をセットできるようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子部品搬送治具。
【請求項4】請求項1乃至請求項3記載のいずれかの電子部品搬送治具(10)を移動可能に搭載するレール(11)と、レール(11)に搭載された電子部品搬送治具(10)を間欠移動させる移動駆動体(12)と、レール(11)上の電子部品搬送治具(10)の支持具(3)を押し上げる操作子(13)と、支持具(3)の受部(4)に電子部品(6)をセットするセット部(14)と、受部(4)にセットされた電子部品(6)を支持具(3)の吸引孔(7)から吸引して受部(4)に吸着固定する吸引部(15)と、受部(4)にセットされた電子部品(6)の極性を測定し判定する極性測定判定部(16)と、極性測定判定部(16)での判定結果に基づいて受部(4)にセットされた電子部品(6)の向きを反転させる電子部品反転部(17)と、電子部品(6)の電気特性を測定する測定部(18)と、測定部(18)での測定により不良と判定された電子部品(6)を受部(4)から排出する排出部(19)と、良品と判定された電子部品(6)を個別にケースに収容して包装するテーピング部(20)を備えたことを特徴とする電子部品自動測定選別装置。
【請求項5】電子部品搬送治具(10)の支持具(3)の受部(4)にセットされている電子部品(6)を、支持具(3)に押し付けて固定する押付具(21)をレール(11)の上方に設けたことを特徴とする請求項4記載の電子部品自動測定選別装置。
【請求項6】セット部(14)が、電子部品(6)を電子部品搬送治具(10)の支持具(3)の受部(4)に案内する通路(22)と、同通路(22)内の電子部品(6)を支持具(3)側に押し出す押出具(23)とを備え、通路(22)は押出具(23)側から支持具(3)側に向けて次第に先細りになると共に支持具(3)側は電子部品(6)がその内部で回転できない広さに形成されてなることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の電子部品自動測定選別装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンデンサ、抵抗器等の電子部品の極性判定や電気特性試験等を行なう際に、同電子部品を搬送するのに使用される電子部品搬送治具と、その電子部品搬送治具を使用して電子部品を搬送すると共に、その搬送中に電子部品の極性判定、電気特性試験、良品と不良品との選別、選別された良品の個別包装(テーピング)等を自動的に行なうことができる電子部品自動測定選別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ、抵抗器等の電子部品を極性判定や電気特性試験等のために搬送する搬送治具や、その種の搬送治具を使用した電子部品自動測定選別装置は従来から存在する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電子部品は年々小型化し、昨今では縦横1mmにも満たない電子部品も多数存在する。このような電子部品の小型化に伴って、従来の搬送治具及びその治具を使用した電子部品自動測定選別装置には次のような課題があった。
■.小型化した電子部品が搬送中に位置ずれしたり、向きが変わったり、落下したりすることがあり、安定した状態で搬送することが困難であった。このため、せっかく極性を判定して向きを揃えても、場合によっては極性が再度反転してそのままテーピング処理されてしまうといった重大な問題があった。
■.1つの搬送治具は寸法(サイズ)が同じである一種類の電子部品しか搬送できないため、サイズの異なる数種類の電子部品がある場合は、夫々の電子部品毎に搬送治具を用意しなければならず、コスト高になる。
■.従来の搬送治具には前記のような課題があるため、その搬送治具を使用した測定装置にも同様の課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は小型の電子部品が位置ずれしたり、向きが不用意に変わったりすることなく安定して搬送できる電子部品搬送治具と、その電子部品搬送治具を使用して電子部品の搬送中に、電子部品の極性判定、電気特性試験、良品と不良品の選別等を自動的に効率良く行なうことができる電子部品自動測定選別装置を提供することにある。
【0005】本件出願の第1の発明の電子部品搬送治具は、治具本体にその上下に貫通する二以上の装着部が横一列に間隔をあけて形成され、装着部内に支持具が挿入され、支持具はその上面に形成された受部が治具本体の上面より下った位置から同上面より上に突出する位置まで昇降可能とし、支持具に、その受部にセットされた電子部品を吸引するための吸引孔が貫通されてなるものである。
【0006】本件出願の第2の発明の電子部品搬送治具は、支持具の下部が装着部の下方に突出し、その下部に支持具を治具本体の下方に引き下げるスプリングを装着したものである。
【0007】本件出願の第3の発明の電子部品搬送治具は、装着部の上部を上から下に段階的に狭くなるように多段に形成して、装着部内の支持具の受部にサイズの異なる電子部品をセットできるようにしたものである。
【0008】本件出願の第4の発明の電子部品自動測定選別装置は、請求項1乃至請求項3記載の電子部品搬送治具を移動可能に搭載するレールと、レールに搭載された電子部品搬送治具を間欠移動させる移動駆動体と、レール上の電子部品搬送治具の支持具を押し上げる操作子と、支持具の受部に電子部品をセットするセット部と、受部にセットされた電子部品を支持具の吸引孔から吸引して支持具に吸着させる吸引部と、支持具にセットされている電子部品の極性を測定して判定する極性判定部と、受部にセットされた電子部品の向きを極性判定部での判定結果に基づいて反転させる電子部品反転部と、電子部品の電気特性を測定する測定部と、測定部での測定により不良と判定された電子部品を受部から排出する排出部と、良品と判定された電子部品を個別にケースに収容して包装するテーピング部を備えたものである。
【0009】本件出願の第5の発明の電子部品自動測定選別装置は、部品搬送治具の支持具の受部にセットされている電子部品を、支持具に押し付けて固定する押付具をレールの上方に設けたものである。
【0010】本件出願の第6の発明の電子部品自動測定選別装置は、セット部が電子部品を電子部品搬送治具の支持具の受部に案内する通路と、同通路内の電子部品を支持具側に押し出す押出具からなり、通路は押出具側から支持具側に向けて次第に先細りになると共に先端側は電子部品がその内部で回転できない広さとしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電子部品搬送治具の第1の実施形態を図1に基づいて詳細に説明する。この電子部品搬送治具10は治具本体1と支持具3から構成される。治具本体1は樹脂とか硬質ゴム等の絶縁材により細長に形成された基材30の上面に、長手方向に突条31が形成され、その突条31の上面から基材30の底面まで貫通する装着部2が基材30の長手方向に均一間隔で横一列に形成されている。装着部2は基材30の突条31を横断する細幅切込み部32と、細幅切込み部32から基材30の底面まで貫通する差し込み穴33とにより十字状に形成されてなる。基材30の両側面34の下部には基材30の長手方向に沿って円弧状の案内溝35が形成され、この案内溝35の長手方向端部に基材30の両側面34に貫通する4つの挿入孔36が所定間隔で形成されてなる。前記の案内溝35は図4(b)に示すレール11の内面に突設されたガイド37に嵌合するためのものであり、挿入孔36は図5に示す様に治具本体1を搬送するためのキャリーピン38を挿入するためのものである。
【0012】前記の支持具3は図2に示す様に、上部に電子部品6を支持するための受部4を突設し、その下に幅の広い係止部39を突設し、その下に受部4と同じ外径の細長の操作部40を形成して全体として十字状にし、その受部4の上面から操作部40の底面まで貫通する吸引孔7を開設してなる。この支持具3は操作部40を治具本体1の差し込み穴33に差し込んで、係止部39及び受部4を治具本体1の細幅切込み部32内にセットしてある。また、治具本体1の底面から下方に突出した操作部40の外周にスプリング9を被せ、そのスプリング9の下に止め板41を配置し、それを操作部40に固定することにより、治具本体1の底面と止め板41との間にスプリング9を保持して支持具3を下方に引き下げて、支持具3の受部4が治具本体1の上面5より一段下方に位置し、操作部40をスプリング9の伸びる力に抗して強制的に上方に押し上げると受部4が治具本体1の上面5より上方へ突出するようにしてある。また、受部4の上に載せた電子部品6は前記吸引孔7の底から吸引することにより受部4に吸着固定することができるようにしてある。
【0013】本発明の電子部品搬送治具10の第2の実施形態を図3に基づいて詳細に説明する。図3に示す電子部品搬送治具10の基本構成は図1に示すものと同じである。異なるのは図3に示す様に装着部2の細幅切込み部32内の底面寄り部分の幅を上から下に段階的に狭くして、支持具3の受部4を最下段の位置まで下げると受部4の上に横幅の小さなサイズの電子部品6を載せる(セットする)ことができ、受部4をその上の中段の位置まで押し上げると受部4の上に下段の場合よりも横幅の大きなサイズの電子部品6をセットすることができ、受部4を更に上の上段の位置まで押し上げると受部4の上に中段の場合よりも更に横幅の大きなサイズの電子部品6をセットすることができるようにしたことである。
【0014】本発明の電子部品自動測定選別装置の第1の実施形態を図4〜図9に基づいて詳細に説明する。この実施形態は図1に示す電子部品搬送治具10を使用した場合の例である。この電子部品自動測定選別装置は電子部品搬送治具10を搭載可能であるレール11と、同レール11に搭載された電子部品搬送治具10を間欠移動させる移動駆動体12と、レール11に搭載された電子部品搬送治具10の支持具3を押し上げる操作子13と、支持具3の受部4に電子部品6をセットするセット部14と、受部4にセットされた電子部品6を支持具3の吸引孔7から吸引して支持具3に吸着させる吸引部15と、支持具3にセットされている電子部品6の極性を測定して判定する極性測定判定部16と、受部4にセットされている電子部品6の向きを反転させる電子部品反転部17と、電子部品6の電気特性を測定する測定部18と、不良と判定された電子部品6を受部4から排出する排出部19と、良品と判定された電子部品6を個別にケースに収容して包装するテーピング部20を備えてなる。
【0015】レール11は図4(b)示す様に内側に電子部品搬送治具10が通過可能な逆凸状の溝42を形成し、両側壁のうち一側を他側より低く形成して、溝42内に電子部品搬送治具10を挿入すると、低く形成した側壁上面より上方に電子部品搬送治具10の挿入孔36が突出するようにした直線状のレールであり、このレールを図4(a)に示す様に平行に2本配置してある。夫々のレール11の両側方のうち側壁が低く形成された側にはレール11の溝42内に挿入された電子部品搬送治具10を間欠移動させるための移動駆動体12が設けてある。
【0016】移動駆動体12は図5に示す様にレール11の側壁上方へ突出した電子部品搬送治具10の挿入孔36に差込み・引き抜き可能な細長棒状のキャリーピン38と、同キャリーピン38をレール11に沿って移動させる駆動機構43とからなる。キャリーピン38は図6に示すように基台49に搭載され、通常は図示されていないバネによって矢印b方向に付勢され、同図に仮想線で示す電磁コイルに電流を流がしてこれを励磁するとその磁力によってバネに抗して矢印a方向へ突出するロッド80の先端に取付けることで図中の矢印a−b方向に水平移動し、矢印a方向に移動したときに電子部品搬送治具10の挿入孔36に挿入可能としてある。キャリーピン38を水平移動させるための駆動源には前記電磁コイル以外にエアーシリンダ等を用いることもできる。
【0017】駆動機構43は図5に概略を示す様にレール11の下方に同レール11に沿って配置された細長薄板状の案内体50と、案内体50に移動可能に取付けられて前記キャリーピン38を搭載可能な略コ字形の支持プレート51と、支持プレート51を移動させるためのワイヤ45ーと、そのワイヤー45を巻取るためのモーター(図示しない)等から構成される。支持プレート51の側面には同図に示す様に2つの独立したV溝を有するいわゆる2枚掛けのステッププーリー52が回転自在に取付けられており、ステッププーリー52の下方には前記ステッププーリーを挟んで一方側にフリープーリー53が、他方側には図示されていない前記モーターによって回転させられるモータープーリー54が夫々設けられている。ワイヤー45は一端をレール11の長手方向一方(図5の手前側)に固定し、他端をステッププーリー52の一方のV溝に掛けてモータープーリー54側へ折返し、これをモータープーリー54に掛けてフリープーリー53側へ折返し、これをフリープーリー53に掛けてステッププーリー52側へ折返し、これを先にステッププーリー52に掛けたワイヤー45と干渉しないようにステッププーリー52の他方のV溝に掛けて折返し、最後にレール11の他方側(図5の奥手側)に固定してある。このときモータープーリー54では掛けられたワイヤー45を固定して同モータープーリー45が回転するとワイヤー45がモータープーリー54に巻取られるようにしてあり、レール11の両側に固定されたワイヤー45の先端は衝撃を吸収するためにスパイラル状に巻いてある。従って、モータープーリー54が図5の矢印a方向へ回転するとワイヤー45は矢印b方向へ巻取られるため、ステッププーリー52はモータープーリー54の方向(矢印c方向)へ引き寄せられ、支持プレート51は同方向に移動する。モータープーリーが矢印d方向へ回転するとワイヤー45は矢印e方向へ巻取られるため、ステッププーリー51はフリープーリー53の方向(矢印f方向)へ引き寄せられ、支持プレート51は同方向に移動する。即ち、支持プレート51に搭載した前記キャリーピン38を電子部品搬送治具10の挿入孔36に挿入した状態で、モータープーリー54を間欠的に正逆回転させると支持プレート51を矢印c−f方向の任意の方向に間欠移動させることができ、これによりレール11の溝42内の電子部品搬送治具10を同方向に間欠移動させることができる。
【0018】夫々のレール11の両側には図4(a)に示す様に両レール11間を連結する補助レール55と、同補助レール55の上を走行して、電子部品搬送治具10を一方のレール11から他方のレール11に搬送する搬送台48(図7)が設けてある。補助レール55は図7に示す様に上面中央に走行溝81を有する断面凹形のレールであり、図4(a)に示す様に両レール11の両端に夫々2本づつ平行に配設されている。搬送台48は図8に示す様にレール11の溝42と同一形状の搬送治具収容溝56が形成された細長のブロックであり、長手方向両側面下部に補助レール55の走行溝81内を走行可能な車輪57が2つづつ取付けられている。夫々対向する車輪57は図8に示すように搬送台48の下部に回転自在に取付けられた2本の車軸82によって夫々連結されており、2本の車軸82のうち一方に車軸82には同図に示す様に受動ギヤ83が取付けられており、この受動ギヤ83は搬送台48の下面に設けられたモーター84の回転軸85に取付けられた駆動ギヤ86と噛み合わせてある。これにより一方のレール11の端部に同レール11の溝42とその搬送治具収容溝56が連通するように搬送台48を配置しておき、前記移動駆動体12によって当該のレール11の溝42内を移動してきた電子部品搬送治具10をそのまま搬送台48の搬送治具収容溝56に収容し、その後にモーター84によって車輪57を回転させて搬送台48を補助レール55の上を走行させることで電子部品搬送治具10を他方のレール11の端部に搬送することができるようにしてある。搬送された電子部品搬送治具10は当該レール11に設けられた移動駆動体12によって搬送台48の搬送治具収容溝56からレール11の溝42内へ移され、同溝42内を当該レール11の他端側へ移動させられる。以上の移動駆動体12によるレール11の一端から他端への移動及び搬送台48による両レール11間の移動を連続的に繰返すことによって、電子部品搬送治具10をレール11上で循環させることができる。尚、補助レール55及びその上を走行する搬送台48の車輪57は図示したものに限られず、例えば補助レール55をその上面に凹凸を連続的に形成したものとし、搬送台48の車輪57をその外周面に補助レール55の凹凸に噛み合う凹凸を形成したものとすることもできる。
【0019】レール11上の任意の一箇所には電子部品6を電子部品搬送治具10の支持具3の受部4に載せるためのセット部14が設けてある(図4a)。このセット部14は図9に示す様にレール11の側方に設けられ、支持具3に電子部品6を案内する通路22と、同通路22内の電子部品6を前記支持具3側に押し出して同支持具3の受部4に載せるための押出具23からなる。通路22は同図に示す様に押出具23側から支持具3側に向かって次第に先細りになると共に、先端側は電子部品6がその内部で回転できない形状及び大きさとして、押出具23によって通路22内を押し出す間に電子部品6の向きを矯正して所定の向きにすることができるようにしてある。また、セット部14は通路22の出口と前記支持具3の受部4の間の距離を、電子部品6の幅より小さくなるように配置して通路22から押し出された電子部品6が通路22の出口と受部4との間の隙間60から落下しないようにしてある。支持具3を挟んで押出具23と対向する位置には規制体61を設けて、通路22から押し出された電子部品6が落下しないように規制してある。
【0020】また、セット部14の下方には吸引部15が設けてある。この吸引部は図10に示す様にレール11の下に横一列に配置され、その先端がレール11の溝42の底面87を貫通して溝42の内側に突出する複数の吸引ノズル88と、夫々の吸引ノズル88をその配列方向に連結する連結パイプ89と、連結パイプ89をエアーポンプ(図示しない)に連結する連結チューブ90とからなる。吸引ノズル88は図10に示す様に前記電子部品搬送治具10の支持具3と同一間隔で配置され、レール11の溝42の内側に突出した先端がセット部14に移動して来た電子部品搬送治具10の夫々の支持具3に開設された吸引孔7と連通するようにしてある。これによりセット部14において電子部品6を支持具3の受部4に載せる際にエアーポンプによって電子部品6を受部4に吸着固定することができるようにしてある。
【0021】レール11上の前記セット部14より電子部品6の搬送方向先方には極性測定判定部16及び電子部品反転部17が設けてある(図4a)。極性測定判定部16は夫々の電子部品6が電子部品搬送治具10の各支持具3に所定の極性を示す向きで装着されているか否かを測定・判定するものであり、電子部品反転部17は極性測定判定部16によって極性が所定の向きとは異なると判定された電子部品6の向きを反転させて、極性を所定の方向とするものである。
【0022】極性測定判定部16は図11(a)に示す様に電子部品搬送治具10の支持具3の受部4に載せられている電子部品6の両側の電極に接触して、その極性を判定するための接触子63を夫々有する一対の測定端子62と、測定中に当該電子部品6が位置ずれを起こさないように同電子部品6を上方から支持具3の受部4に押し付けて固定する押付具21からなる。測定端子62は同図に示す様にレール11の両側に夫々水平方向に移動可能に対向させて設けられ、2つの測定端子62で電子部品6を挟み込むようにして夫々の接触子63を電子部品6の電極に接触させて極性を測定・判定する。夫々の測定端子62は図11(b)に示す様に2つの独立した接触子63を設けた4点式端子としてあり、電子部品6が多少傾く等していて一方の接触子63が電子部品6の電極に正確に接触しなくとも、他方の接触子63が接触していれば測定が可能としてある。もっとも測定端子62は夫々1つの接触子63を設けた2点式端子とすることもできる。
【0023】押付具21は図11(a)に示す様に絶縁材を略T字形に成形したものであって、極性測定判定部16の上方に図中の矢印a−b方向に昇降可能に設けられ、前記測定端子62が電子部品6を挟み込む前に矢印b方向に降下して支持具3の受部4に装着されている電子部品6を受部4に押し付け、極性測定判定部16による極性の測定及び判定の際に電子部品6が位置ずれを起こさないように固定し、測定及び判定が終了すると矢印a方向に上昇して元の位置に復帰するようにしてある。押付具21の昇降はエアーシリンダ、電磁コイル等を利用した駆動機構によって行なうことができる。
【0024】電子部品反転部17は図12(a)に示す様にレール11の下方の所定位置に図中の矢印a−b方向に昇降可能に設けられ、電子部品搬送治具10の支持具3の下部8を押し上げて、同支持具3の受部4を治具本体1の上面5より上に突出させるための操作子13と、レール11を挟んで前記操作子13と対向する位置に設けられ、受部4に装着されている電子部品6の向きを180度反転させる反転具44からなる。レール11の溝42の底面87の所定位置には操作子13が出入りできる大きさの穴が開口されており、操作子13はその穴の下方に設けられ、複数の支持具3のうち極性測定判定部16により極性が反対であると判定された電子部品6が装着されている支持具3が前記穴の上方に来ると矢印a方向に上昇して、同支持具3を上方へ押し上げて受部4に載せられた電子部品6を治具本体1の上面5より上方に突出させる。反転具44は図12の矢印c−d方向に昇降可能であると共に矢印e方向に自転可能であって、その底面には電子部品6を被覆可能であると共に被覆された電子部品6が内部で回転しない大きさ及び形状の嵌合凹部64が形成されており、操作子13が支持具3を上方へ押し上げると、反転具44は矢印d方向に降下して、嵌合凹部64を電子部品6に被せ、その状態で矢印e方向に自転することで受部4上で電子部品6を回転させて同電子部品6の向ききを所定の極性を示す向きにする。
【0025】前記操作子13には吸引部15が一体的に設けてある。即ち、図12(b)に示す様に操作子13にその上面から下面にまで貫通する通孔92を開設し、同通孔92の下部に吸引ノズル88の先端部分を圧入固定し、下端を連結チューブ90によってエアーポンプ(図示しない)に連結することで、操作子13が電子部品搬送治具10の支持具3を前記の様に上方へ押し上げる際に、同操作子13の通孔92が支持具3に開設された吸引孔7に連通して支持具3の受部4に載せられた電子部品6を受部4に吸着固定した状態で反転具44が電子部品6を反転させることができるようにしてある。
【0026】電子部品反転部17より電子部品6の搬送方向先方のレール11上には測定部18が設けてある(図4a)。測定部18は図11(a)に示す前記極性測定判定部16と同様の一対の測定端子62と、押付具21からなり、極性測定判定部16における極性の測定及び判定の場合の同様に押付具21で電子部品6を電子部品搬送治具10の受部4に押し付けて固定した状態で夫々の測定端子62の接触子63を電子部品6の電極に接触させて電気特性を測定する。
【0027】測定部18より電子部品6の搬送方向先方のレール11上には、エンボステープ65の夫々の収容部66に電子部品6を1つづつ収容し、その後に収容部66をシーリングテープ67で閉塞して電子部品6を個別包装(テーピング処理)するテーピング部20が設けられている(図4a)。テーピング部20は図13に示す様にエンボステープ65を巻取って送り出す筒状のリール68と、リール68の外側をエンボステープ65が通過できる空間69を開けて囲む円弧状のガイド面70を有するガイド部71と、前記電子部品反転部17に設けられいるものと同一構造の操作子13と、電子部品6が収容された前記収容部66の収容口72にシーリングテープ73を配置し、同シーリングテープ73をエンボステープ65に加熱溶着して収容口72を閉塞する加熱部74からなり、ガイド部71のガイド面70にはその半径方向真下に電子部品搬送治具10の支持具3が出入りできる大きさの貫通孔75が開設されている。尚、図示されていないがレール11の溝42の底面87には前記電子部品反転部17と同様に操作子13が出入りできる大きさの穴が開設されている。
【0028】リール68はエンボステープ65をリール68とガイド部71のガイド面70との間の空間69に、その収容口72が外側を向く状態で巻き込み、エンボステープ65の収容口72がガイド面70の貫通孔75の真上に来ると巻き込みを一時停止する。次に操作子13が図中の矢印h方向へ上昇して支持具3を上方へ押し上げ、エンボステープ65の収容部66内に電子部品6を差し入れる。このとき操作子13は前記測定部18によって良品と判定された電子部品6が載せられている支持具3のみを上方に押し上げるようにしてある。電子部品6が収容部66内に差し入れられるとリール68はエンボステープ65の巻き込みを再開する。エンボステープ65が巻かれると電子部品6はエンボステープ65の収容部66の内壁に掻き取られ、支持具3の受部4から離れて収容部66内に収容される。その後、リール68はエンボステープ65を加熱部74の方向に送り出す。このときエンボステープ65の収容口72はガイド面70によって閉塞されているため収容部66内に収容された電子部品6が収容口72から脱落することはない。加熱部74は送られてきたエンボステープ65の収容口72の上にシーリングテープ67を配置し、そのシーリングテープ67を加熱してエンボステープ65に溶着させて収容口72を閉塞する。尚、テーピング部20の操作子13にも電子部品反転部17の操作子13と同様に吸引部15が一体的に設けらており、電子部品6を支持具3の受部4に吸着した状態でエンボステープ65の収容部66内に差し入れることができるようにしてある。
【0029】テーピング部20より電子部品6の搬送方向先方には排出部19が設けられている(図4a)。この排出部19は図14に示す様にレール11の一側に設けられたエアーノズル98と、同エアーノズル98に対向するようにレール11の他側に設けられたホッパー99とからなる。エアーノズル98はレール11上の電子部品搬送治具10の受部4と同一に高さの配置してあり、テーピング部20でテーピングされずに電子部品搬送治具10の受部4に残っている不良の電子部品6にエアーを吹き掛けて同電子部品6を受部4から離脱させるためのものである。ホッパー99は受部4から離脱した電子部品6を受け、その下方に配置した収容箱100に電子部品6を案内するためのものである。この排出部19を通過した電子部品搬送治具10は再度前記セット部14に戻され、そこで次の電子部品6がセットされる。排出部19はテーピング部20に前に設けて、不良品を予め排出してから良品をテーピングすることもできる。
【0030】
【発明の他の実施形態】レール11の形状、配置は図示したもの以外のものとすることもできる。上記セット部14、極性測定判定部16、電子部品反転部17、測定部18、排出部19、テーピング部20の夫々は一例であり、同様の機能を有するものであればこれ以外の構造のものとすることもできる。また、極性測定判定部16と測定部18を夫々別に設けることなく、測定端子62に接続される測定回路を切替えることで1つの部署で極性判定及び電気特性の測定を行なうようにすることもできる。但し、何れの場合も電気特性を測定する前に極性を測定・判定して所定の極性を示す様に電子部品6の向きを合わせておくことが望ましい。吸引部15はセット部14、電子部品反転部17、テーピング部20以外の極性測定判定部16や測定部18に設けて、電子部品6を支持具の受部4に吸着させた状態で極性の判定又は電気特性の測定をするようにすることもできる。極性測定判定部16及び測定部18には複数の測定端子62を設けて、複数の電子部品6の極性又は電気特性を同時に判定或は測定可能とすることもできる。セット部14の手前に極性測定判定部16及び電子部品反転部17を設け、電子部品6を所定の向きとしてから電子部品搬送治具10に装着するようにすることもできる。極性判定が不要な電子部品6の場合には極性測定判定部16をそのまま通過させ、テーピング処理が不要な電子部品6の場合にはテーピング部20をそのまま通過させる等して必要な工程のみを行なうようにすることもできる。
【0031】
【発明の効果】本件出願の電子部品搬送治具は次のような効果を有する。
■.小型化した電子部品を安定して搬送することができる。
■.従来別々の治具を使用して行なっていた電子部品の搬送、極性判定、電気特性の測定等の各工程を1つの治具で行なうことができるので作業効率が大幅に向上する。
■.途中で電子部品を他の治具に乗せ替えることがないので、乗せ替え時に電子部品の向きを入れ違えてしまう等の人為的ミスが発生する虞れがない。
■.従来各工程において専用の治具が必要であったが、これが不要となるためコストが低減される。
■.サイズ(大きさ)の異なる電子部品毎に搬送治具を製作する必要がなくなるためコストの削減、メンテナンスの簡素化が図れる。
■.電子部品の大きさによって搬送治具を使い分ける必要がないため作業効率が向上する。
【0032】本件出願の電子部品自動測定選別機は、上記効果を有する電子部品搬送治具を使用するものであるため、上記効果と同様の効果を有すると共に次のような効果を有する。
■電子部品の装着、搬送、極性判定、電気特性の測定、テーピング処理等の一連の作業を一貫して連続的に行なうことができる。
■.電子部品搬送治具の装着部に装着されている電子部品を装着部に押し付けて固定する押付具を設けたので、電子部品の位置がずれたり、落下したりすることがない。
■.セット部が電子部品を電子部品搬送治具の装着部に案内する通路と、同通路内の電子部品を前記装着部側に押し出す押出具からなり、通路は押出具側から装着部側に向かって序々に先細りになると共に先端側は電子部品が回転することのない形状としてあるので、電子部品を確実に所定の向きで装着できる。
【出願人】 【識別番号】391017698
【氏名又は名称】広播電子工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月2日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】小林 正治
【公開番号】 特開平11−160376
【公開日】 平成11年(1999)6月18日
【出願番号】 特願平9−332219