| 【発明の名称】 |
電気自動車用組み電池の電圧検出装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】清水 工
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| 【要約】 |
【課題】開放モジュ−ル電圧がより高精度に検出でき、高圧の組み電池の無用な寿命短縮を回避でき、更に、走行電力蓄電状態の大きな変動にもかかわらずモジュ−ル電圧の安定な検出を行うことができる電気自動車用組み電池の電圧検出装置を提供すること。
【解決手段】たとえば300Vといった高圧の走行電力蓄電用の主バッテリ19は多数の電池モジュ−ル101〜120に分割され、各電池モジュ−ル101〜120のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路201〜220及びA/D変換回路5〜8検出されて、信号処理回路部1に伝送される。差動型電圧検出回路201〜220及びA/D変換回路5〜8の回路作動用電力を主バッテリ19ではなく補機バッテリ301からDCーDCコンバ−タ30を通じて給電される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】多数の電池モジュ−ルが互いに縦続接続された高圧の組み電池からなる走行電力蓄電用の主バッテリと、補機駆動用の補機バッテリとを備える電気自動車用組み電池の電圧検出装置であって、前記各電池モジュ−ルのモジュ−ル電圧を個別に検出するモジュ−ル電圧検出回路部と、前記補機バッテリから給電されて前記各モジュ−ル電圧を信号処理する信号処理回路部と、トランスを有すると共に前記補機バッテリの電圧を昇圧して電源電圧として前記モジュ−ル電圧検出回路部に印加する入出力絶縁型のDC−DCコンバ−タとを備えることを特徴とする電気自動車用組み電池の電圧検出装置。 【請求項2】請求項1記載の電気自動車用組み電池の電圧検出装置において、前記モジュ−ル電圧検出回路部は、互いに隣接する複数の前記電池モジュ−ルのモジュ−ル電圧をそれぞれ検出する複数の前記差動型電圧検出回路により構成される電圧検出ブロックを複数有し、前記入出力絶縁型のDC−DCコンバ−タは前記各電圧検出ブロックごとに個別に設けられることを特徴とする電気自動車用組み電池の電圧検出装置。 【請求項3】請求項2記載の電気自動車用組み電池の電圧検出装置において、前記各電圧検出ブロックの出力は前記信号処理回路部へフォトカプラ素子を通じて出力されることを特徴とする電気自動車用組み電池の電圧検出装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、組み電池の電圧検出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】特開平8−140204号公報は、組み電池を構成する複数の電池モジュ−ルのモジュ−ル電圧を個別に検出するモジュ−ル電圧検出回路部の出力電圧をフォトカプラ素子を通じて低圧の信号処理回路部に送信する組み電池の電圧検出装置を提案している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の組み電池の電圧検出装置では、各モジュ−ル電圧検出回路部は、それぞれの電池モジュ−ルから個別に回路作動用電力を個別に給電される個別給電方式か、又は、組み電池全体から共通して回路作動用電力を給電される総電圧給電方式のどちらかを採用することになるが、電気自動車の走行電力蓄電用の主バッテリに用いる場合、この主バッテリは走行及び充電の状況に応じて電圧が大きく変動するので、どちらの方式を採用するにしても低容量時における作動信頼性の低下が懸念された。 【0004】また、各電池モジュ−ルの容量の正確な測定にはその充放電電流が0の時の端子電圧すなわち開放端子電圧の検出が有効であるが、電池モジュ−ル自身がモジュ−ル電圧検出回路部に回路作動用電力を給電する前者の給電方式の場合に放電電流が0とならないので正確な開放端子電圧を計測することができず、開放端子電圧の高精度の計測が容易ではないという不具合があった。 【0005】更に、後者の給電方式の場合には、それぞれのモジュ−ル電圧検出回路部へその回路作動用電力を主バッテリすなわち組み電池全体から給電するので電力消費が大きいという問題があり、前者の場合には、各モジュ−ル電圧検出回路部の電力消費のばらつきが各電池モジュ−ルの容量ばらつきと、それによる電池の劣化の不平等を生じさせるという問題があった。 【0006】本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、開放モジュ−ル電圧がより高精度に検出でき、高圧の組み電池の無用な寿命短縮を回避でき、更に、走行電力蓄電状態の大きな変動にもかかわらずモジュ−ル電圧の安定な検出を行うことができる電気自動車用組み電池の電圧検出装置を提供することをその解決すべき課題としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発明の組み電池の電圧検出装置によれば、たとえば300Vといった高圧の走行電力蓄電用の主バッテリは多数の電池モジュ−ルに分割され、各電池モジュ−ルのモジュ−ル電圧はモジュ−ル電圧検出回路部で検出されて、信号処理回路部に伝送される。 【0008】本構成では特に、それぞれ異なるとともに高電位を処理するモジュ−ル電圧検出回路部の回路作動用電力を主バッテリではなく補機バッテリから給電することをその特徴としている。このようにすれば、電気自動車用組み電池の電圧検出装置において、その開放モジュ−ル電圧をより高精度に検出でき、高圧の組み電池の無用な寿命短縮を回避でき、更に、走行電力蓄電状態の大きな変動にもかかわらずモジュ−ル電圧の安定な検出を行うことができる。 【0009】また、モジュ−ル電圧検出のために、このモジュ−ル電圧を発生する各電池モジュ−ルの蓄電量を消耗させることがないので、高精度のモジュ−ル電圧、総電圧及びそれに基づく容量推定が可能となり、更にモジュ−ル電圧検出回路部の回路作動用電力分は電池モジュ−ルの放電電流を減らせるので、特に負荷電流が0かまたは小さい場合において、正確な開放モジュ−ル電圧を計測することができ、それにより高精度の容量推定が可能となる。ちなみに、開放端子電圧と容量とは密接な相関関係をもつ。また、組み電池の蓄電量が大きく低下する長距離走行後でも組み電池から給電されていないので、その電圧低下又は容量不足の影響を受けることがなく、特に高精度のモジュ−ル電圧検出を必要とするこの組み電池の蓄電量低下時においても安定にモジュ−ル電圧検出を行うことができる。 【0010】また更に、モジュ−ル電圧検出回路部の回路作動用電力のばらつきにより各電池モジュ−ルの消耗の程度がばらついて、電池モジュ−ルの劣化が不平等となることもない。請求項2記載の構成によれば請求項1記載の電気自動車用組み電池の電圧検出装置において更に、モジュ−ル電圧検出回路部は、互いに隣接する複数の電池モジュ−ルのモジュ−ル電圧をそれぞれ検出する複数の差動型電圧検出回路により構成される電圧検出ブロックを複数有し、入出力絶縁型のDC−DCコンバ−タは各電圧検出ブロックごとに個別に設けられる。 【0011】このようにすれば、組み電池の電池モジュ−ルが、それぞれ異なる電位と非常な高圧をもつにもかかわらず、回路構成を一層簡素化することができる。請求項3記載の構成によれば請求項2記載の電気自動車用組み電池の電圧検出装置において更に、各電圧検出ブロックの出力は信号処理回路部へフォトカプラ素子を通じて出力される。 このようにすれば、各電圧検出ブロックの出力電圧が高圧かつ互いに異なるDC電位をもつにもかかわらず、各信号電圧のDCレベル(基準電位)の共通化と、後段の信号処理回路部の低圧駆動とを実現することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な態様を以下の実施例により詳細に説明する。ただし、本発明は下記の実施例の構成に限定されるものではなく、置換可能な公知回路を用いて構成できることは当然である。 【0013】 【実施例】本発明の電気自動車用組み電池の電圧検出装置の一実施例を図1、図2を参照して説明する。図1は、組み電池19の各モジュ−ル電圧をデジタル信号に変換する電気自動車用組み電池の電圧検出装置を示すブロック回路図であり、電気自動車の走行モ−タ−給電用の組み電池19、差動型電圧検出回路201〜220、A/D変換回路5〜8が図示されている。図2は図1のこの電圧検出装置の信号の流れを示すブロック回路図である。 【0014】1は電池の充放電を制御するマイコン、2はデマルチプレクサからなるクロック信号分配用のセレクタ回路(以下、クロック信号セレクタ回路ともいう)、3はデマルチプレクサからなる制御信号分配用のセレクタ回路(以下、制御信号セレクタ回路ともいう)、4はマルチプレクサからなるデジタル信号選択用のセレクタ回路(以下、デ−タセレクタ回路ともいう)、5〜10はA/D変換回路、201〜220及び13は差動型電圧検出回路、14はアナログ増幅回路、15は電流センサ、101〜120は組み電池19の各電池モジュ−ル(単にモジュ−ルともいう)である。ただし、図2において、電池モジュ−ル106〜120、差動型電圧検出回路206〜220、A/D変換回路6〜8は図示省略されている。 【0015】また、図1において、301は電気自動車の制御装置及び電子装置へ給電するための補機バッテリ、300は補機バッテリ301から給電される直流電力を必要なDC電位レベルと必要な電圧とをもつ直流電源電圧に変換する電圧検出ブロック給電用電源回路(DCーDCコンバータ)、20a、20b、20c、20dは、A/D変換回路5〜8の出力を電気絶縁しつつマイコン1に伝送するフォトカプラ素子である。同様に、A/D変換回路9、10の出力も図示しないフォトカプラ素子によりマイコン1に伝送される。 【0016】電池モジュ−ル101〜120はそれぞれ12個の単電池を縦続接続してなる。電池モジュ−ル101は最高位のモジュ−ル電圧をもち、電池モジュ−ル120は最低位のモジュ−ル電圧をもつ。20は各セレクタ回路2〜4と各A/D変換回路5〜10を接続するシリアル信号線群であり、この実施例では、各信号線はマイコン1の保護のために上述したフォトカプラ素子20a、20b、20c、20dなどを有している。 【0017】A/D変換回路5〜10はそれぞれ5チャンネル入力の切り替え入力型のA/D変換回路であり、入力される切り替え信号により、各A/D変換回路5〜10は同期してチャンネル切り替えされる。図1からわかるように、電池モジュ−ル101のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路201で所定の基準電位1に対する信号電圧に変換されてからA/D変換回路5でA/D変換される。同様に、電池モジュ−ル102のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路202で所定の基準電位1に対する信号電圧に変換されてからA/D変換回路5でA/D変換され、電池モジュ−ル103のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路203で所定の基準電位1に対する信号電圧に変換されてからA/D変換回路5でA/D変換され、電池モジュ−ル104のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路203で所定の基準電位1に対する信号電圧に変換されてからA/D変換回路5でA/D変換され、電池モジュ−ル105のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路205で所定の基準電位1に対する信号電圧に変換されてからA/D変換回路5でA/D変換される。 【0018】同様に、電池モジュ−ル106〜110のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路206〜210を通じてA/D変換回路6に入力され、電池モジュ−ル111〜115のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路211〜215を通じてA/D変換回路7に入力され、電池モジュ−ル116〜120のモジュ−ル電圧は差動型電圧検出回路216〜220を通じてA/D変換回路8に入力される。 【0019】また、組み電池19の総電圧は差動型電圧検出回路13で所定の共通接地電位に対する信号電圧に変換されからA/D変換回路9でA/D変換され、組み電池19の電流は増幅回路14を通じてA/D変換回路19でA/D変換され、図示しないフォトカプラ素子を通じてマイコン1に出力される。A/D変換回路5〜10の出力は、デ−タセレクタ回路4にて時間順次に選択され、信号SINとしてマイコン1に読み込まれる。A/D変換回路5〜10は同期動作シリアル出力型のA/D変換回路であって、変換デ−タすなわちシリアルデジタル信号はデジタル信号確定後に入力するクロックパルスに同期して出力される。 【0020】更に説明すると、A/D変換回路5は、アナログ信号が入力されるアナログ入力端子、シリアル信号であるデジタル信号を出力するデ−タ出力端子、シリアル信号である制御命令が入力される制御命令入力端子、及び、同期用のクロックパルスが入力されるクロックパルス入力端子を有し、読み込み指令が制御命令入力端子へ入力されると、クロックパルス入力端子へ入力されるクロックパルスのエッジに同期してアナログ信号の読み込みが行われ、その後、次のクロックパルスの入力により8ビットのシリアルデジタル信号が出力される。その他のA/D変換回路6〜10も同じ構造を有している。 【0021】この組み電池の電圧検出装置の更に詳細な動作を以下に説明する。マイコン1は、クロック信号セレクタ回路2へクロックパルスSCLK及びA/D変換回路選択信号SELを出力し、制御信号セレクタ回路3へ読み込み指令などの制御命令信号SOUT及びA/D変換回路選択信号SELを出力し、デ−タセレクタ回路4へA/D変換回路選択信号SELを出力し、デ−タセレクタ回路4からシリアルデジタル信号を受け取る。 【0022】(同時読み込み)マイコン1は、A/D変換回路選択信号SELによりA/D変換回路5〜10の全てを選択することをクロック信号セレクタ回路2及び制御信号セレクタ回路3に通知し、これにより制御信号セレクタ回路3は読み込み命令をA/D変換回路5〜10全てに送信し、クロック信号セレクタ回路2はクロックパルスSCLKをA/D変換回路5〜10全てに送信し、各A/D変換回路5〜10は読み込み命令入力直後に入力するクロックパルスのエッジに同期してアナログ信号の読み込みを行い、それを8ビットのデジタル信号に変換して保持する。なお、この時、A/D変換回路5〜10の全てを選択するA/D変換回路選択信号SELはデ−タセレクタ回路4に対してはデ−タセレクタ回路4の内部において無効とされる。 【0023】(順次出力)次に、マイコン1は、A/D変換回路選択信号SELによりA/D変換回路5を選択することをセレクタ回路2〜4に通知し、これによりクロック信号セレクタ回路2はクロックパルスSCLKをA/D変換回路5にだけ送信し、これによりA/D変換回路5はクロックパルスSCLKのエッジに同期してシリアルデジタル信号をデ−タセレクタ回路4に出力し、デ−タセレクタ回路4はA/D変換回路選択信号SELによりA/D変換回路5を選択しているので、このA/D変換回路5からのシリアルデジタル信号はマイコン1に送信される。 【0024】次に、マイコン1は、A/D変換回路選択信号SELによりA/D変換回路6を選択することをセレクタ回路2〜4に通知し、その後は上記と同じ動作を行ってA/D変換回路6のシリアルデジタル信号をマイコン1へ送信し、以下同様に、各A/D変換回路8〜10のシリアルデジタル信号がマイコン1へ送信される。 【0025】なお、上記一連の動作は入力切り替え型のマルチ入力A/D変換回路5〜10の第1の入力チャンネルに対して実行されるが、その後、上記一連の動作が、第2〜第5の各チャンネル入力に対して実施される。次に、組み電池19の各モジュ−ル電圧を検出する差動型電圧検出回路201〜220について、図1を参照して説明する。 【0026】この実施例では組み電池19を構成する合計240個の単電池が互いに縦続接続される20個の電池モジュ−ル101〜120に区分され、更に、電池モジュ−ル101〜105は第1の電圧検出ブロックを構成し、電池モジュ−ル106〜110は第2の電圧検出ブロックを構成し、電池モジュ−ル111〜115は第3の電圧検出ブロックを構成し、電池モジュ−ル116〜120は第4の電圧検出ブロックを構成している。 【0027】第1の電圧検出ブロックは、第1の基準電位である基準電位1をもち、第2の電圧検出ブロックは第2の基準電位である基準電位2をもち、第3の電圧検出ブロックは、第3の基準電位である基準電位3をもち、第4の電圧検出ブロックは第4の基準電位である基準電位4をもち、第5の電圧検出ブロックは第5の基準電位である基準電位5を有している。 【0028】この実施例では、基準電位1は電池モジュ−ル103の低位側端子電圧(電池モジュ−ル104の高位側端子電圧)に設定され、以下同様に、各基準電位2〜4は、各電圧検出ブロックにおける高電位側から3番目の電池モジュ−ルの低位側端子電圧(低位側から2番目の電池モジュ−ルの高位側端子電圧)に設定されている。 【0029】すなわち、この実施例では、同一の電圧検出ブロック内の各差動型電圧検出回路の基準電位(入力側抵抗回路網の一端に印加される定電位)は等しくされ、また、各電圧検出ブロックには異なる基準電位1〜4が印加される。更に、各基準電位1〜4は、電圧検出ブロック内の各電池モジュ−ルの中間電位(最高端子電圧と最低端子電圧との中間の値にできるだけ近い値)に設定され、更に、各基準電位1〜4として電池モジュ−ルの端子電圧を用いている。 【0030】図3に差動型電圧検出回路201の回路図を示す。2011は入力抵抗r1、r2及び帰還抵抗rf1をもつオペアンプであって、電池モジュ−ル101の高電位側の端子電圧V1と基準電位1(ここでは電池モジュ−ル103の低位側端子電圧(電池モジュ−ル104の高位側端子電圧に設定されている)との差(V1−V4)を検出する。 【0031】同様に、2012は入力抵抗r3、r4及び帰還抵抗rf2をもつオペアンプであって、電池モジュ−ル101の低電位側の端子電圧V2と差(V1−V4)との和から基準電位1(ここでは電池モジュ−ル103の低位側端子電圧(電池モジュ−ル104の高位側端子電圧に設定されている)を減算することにより、差V1−V2を検出する。 【0032】オペアンプ2011、2012の正、負の電源電圧は、オペアンプの正、負の入力端の電位が仮想接地電位すなわち、この実施例では基準電位V4にほぼ等しくなることから、正の電源電圧VHは基準電位V4より所定電圧(ここでは7.5V)高く設定し、負の電源電圧VLは基準電位V4より所定電圧(ここでは7.5V)低く設定した電圧を形成すればよい。 【0033】なお、基準電位V1はこの電圧検出ブロックの最高電位V1と最低電位V6の中間電位であればよく、特別の電圧発生回路を用いて形成してもよい。本実施例の回路装置の他の特徴を以下に説明する。まず、同一の電圧検出ブロック内において同一の上記基準電位をもつ全ての差動型電圧検出回路の出力電圧を同一の順次切り替え型のA/D変換回路に入力するので、検出すべき各電池モジュ−ルの電圧が大幅に異なるにもかかわらずA/D変換回路を共用化を実現して回路構成の大幅な簡素化を実現することができる。 【0034】また、各A/D変換回路の出力信号は、所定の低電源電圧で駆動されるマイコン1へフォトカプラ素子(たとえば20a)を通じて出力されるので、前段の電圧検出ブロックの動作電圧に合わせてそれぞれ電源電圧が異なる各A/D変換回路の出力信号電圧のDC電圧差を解消すると共に、高圧をカットして低電圧で作動する単一のデジタル信号処理回路(通常はCPU)で信号をデジタル処理することができる。 【0035】上記各差動型電圧検出回路201〜220、A/D変換回路5〜10に印加される電源電圧(VH、VL)を形成する電源電圧発生回路(DC−DCコンバータ)300を図4を参照して説明する。301は電気自動車の補機に給電する低圧(12V)の補機バッテリであり、そのDC電力は発振回路302で交流電力に変換された4つの二次コイルをもつトランス303を通じて4つの電圧検出ブロック給電用電源回路304〜307に給電されている。すなわち、発振回路302、トランス303及び電圧検出ブロック給電用電源回路304〜307が上記DC−DCコンバータ300を構成している。 【0036】これら4つの電圧検出ブロック給電用電源回路304〜307は同じ回路構成であるので、最高電位の電圧検出ブロックに電源電圧を給電する電源回路304について以下に説明する。トランス303から印加された交流電圧は整流平滑回路3041で直流電圧に変換されて、差動型電圧検出回路201〜205の正負の電源端に印加される。 【0037】この実施例の特徴は、基準電位Vc1を発生する次の回路構成に特徴をもつ。具体的に説明すれば、定電圧回路3042とツェナダイオ−ド3043とを直列接続して整流平滑回路3041から直流電圧を印加する。そして、定電圧回路3042の出力電圧をA/D変換回路5の高位電源電圧VH’とし、定電圧回路3042とツェナダイオ−ド3043との接続点をA/D変換回路5の低位電源電圧VL’とし、更に、この低位電源電圧VL’を、差動型電圧検出回路201〜205に基準電位1=Vc1として給電する。なお、定電圧回路3042の出力電圧=A/D変換回路5の高位電源電圧VH’と基準電位1=Vc1との電位差は、ツェナダイオ−ド3043の電圧降下をほぼ等しくなるように設定される。 【0038】このようにすれば、簡単な回路構成でA/D変換回路5に定電源電圧を印加する定電圧回路3042に更にツェナダイオ−ド3043を一個追加するだけで、電池モジュ−ル104の高位側端子電圧を用いるより格段に電位変動が少なく安定な基準電位を形成することができる。なお、電圧検出ブロック給電用電源回路304は差動型電圧検出回路201〜205及びA/D変換回路5に給電するのと同様に、電圧検出ブロック給電用電源回路305は差動型電圧検出回路206〜2115及びA/D変換回路6に給電し、電圧検出ブロック給電用電源回路306は差動型電圧検出回路211〜215及びA/D変換回路7に給電し、電圧検出ブロック給電用電源回路307は差動型電圧検出回路216〜220及びA/D変換回路8に給電するのは当然である。 【0039】なお、図1では基準電位1〜4は、所定のモジュ−ル電圧を用いるように図示しているが、実際には基準電位1〜4の安定性が高いことが好ましいので、図4に示すように電圧検出ブロック給電用電源回路304〜307により創成されることが好ましい。この実施例によれば以下の作用効果を奏することができる。 それぞれ異なるとともに高電位を処理するモジュ−ル電圧検出回路部(差動型電圧検出回路201〜220、A/D変換回路5〜8)の回路作動用電力を主バッテリ(組み電池)19ではなく補機バッテリ301から給電することをその特徴としている。 【0040】このようにすれば、電気自動車用組み電池の電圧検出装置において、その開放モジュ−ル電圧をより高精度に検出でき、高圧の組み電池19の無用な寿命短縮を回避でき、更に、走行電力蓄電状態の大きな変動にもかかわらずモジュ−ル電圧の安定な検出を行うことができる。また、モジュ−ル電圧検出のために、このモジュ−ル電圧を発生する各電池モジュ−ル101〜120の蓄電量を消耗させることがないので、高精度のモジュ−ル電圧、総電圧及びそれに基づく容量推定が可能となり、更に上記モジュ−ル電圧検出回路部の回路作動用電力分は電池モジュ−ル101〜120の放電電流を減らせるので、特に負荷電流が0かまたは小さい場合において、正確な開放モジュ−ル電圧を計測することができ、それにより高精度の容量推定が可能となる。ちなみに、開放端子電圧と容量とは密接な相関関係をもつ。また、組み電池19の蓄電量が大きく低下する長距離走行後でも組み電池から給電されていないので、その電圧低下又は容量不足の影響を受けることがなく、特に高精度のモジュ−ル電圧検出を必要とするこの組み電池の蓄電量低下時においても安定にモジュ−ル電圧検出を行うことができる。 【0041】また更に、モジュ−ル電圧検出回路部の回路作動用電力のばらつきにより各電池モジュ−ル101〜120の消耗の程度がばらついて、電池モジュ−ルの劣化が不平等となることもない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004260 【氏名又は名称】株式会社デンソー
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】大川 宏
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| 【公開番号】 |
特開平11−160367 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−324529 |
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