| 【発明の名称】 |
計器類の端子構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 伝三郎
【氏名】広田 則夫
【氏名】浅見 敏昭
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| 【要約】 |
【課題】計器類の端子構造において、端子ばね金具の機械的強度を維持しつつコストダウンを図れるようにする。
【解決手段】端子ばね金具23は中間片23aの両端から延びる第1および第2の開放片23bや23cを有て概略コ字状になっている。第1および第2の開放片23b、23cをケース19の保持窓21に挿入してこれに保持する。端子ばね金具23の中間片23a裏面にナット部材31を配置する。端子ねじ33を端子ばね金具23を介してナット部材31にねじ込む。ナット部材31から屈曲片31bを第1の開放片23bに沿ってこれに当接するようにしてL字形に延ばす。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 計器類のケースに外部へ向けて取付けられるとともに前記ケース内部の回路基板に接続される端子ばね金具と、この端子ばね金具の裏面側に配置されたナット部材と、前記端子ばね金具に前記ケースの外部から挿通されて前記ナット部材にねじ込まれる端子ねじと、を具備する計器類の端子構造において、前記端子ばね金具は、前記端子ねじの挿通される中間片の両端部から互いに対向して前記ケース内側へ延びる第1および第2の開放片を有して概略コ字状に形成されるとともに前記回路基板に電気的に圧接する接触片を前記第1の開放片に有し、前記ナット部材は、前記第1の開放片の内側に当接してL字形に一体的に延びる屈曲片を有してなることを特徴とする計器類の端子構造。 【請求項2】 前記ケースは前記第2の開放片の内側に当接する当接片を有してなる請求項1記載の計器類の端子構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は計器類の端子構造に係り、特に温度測定計器その他一般的な測定計器類においてそのケースに外部接続用の端子ばね金具を配置してなる計器類の端子構造の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の計器類の端子構造としては、種々の構成が提供されているが、その一例として本出願人が既に実開平4−45922号(実願平2−87524号)に示すような構成を提案した。この構成を概略的に示すならば、例えば図9に示すように、薄い導電板材をコ字状に形成した端子ばね金具1の内側に、これより厚手の導電板材をやはりコ字状に形成したナット部材3を挟持させ、端子ばね金具1の対向する開放片1a、1bから切り起した係止片5a、5bをケース7の引掛け部7a、7bに引掛けるようにしてナット部材付き端子ばね金具1をケース7に保持させ、端子ねじ9を端子ばね金具1を介してナット部材3のねじ部11にねじ込み、開放片1bの先端部を湾曲させて接触片13を形成していた。 【0003】そして、ケース7に設けた挿入溝15に沿って回路基板17を挿入すると、この回路基板17に設けた接続電極(図示せず)に接触片13が弾性的に接触し、端子ねじ9の締付けによって端子ばね金具1に接続された外部リード(図示せず)が回路基板17と電気的に接続されるようになっていた。しかも、端子ばね金具1にナット部材3がワンタッチで簡単に挟持可能となって端子ばね金具1とナット部材3の組立てが容易であるうえ、端子ねじ9のねじ込みも容易となり、この点からも組立てが簡単であった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した構成の計器類の端子構造は、組立てが簡単であるとはいえ、端子ねじ9を確実にねじ込み保持するために端子ばね金具1より厚手のナット部材3が必要であり、より一層の構成部品のコストダウンを図って安価な製品を提供するには改善すべき余地がある。もっとも、端子ばね金具1およびナット部材3を厚手の導電材料で一体的に形成すればコストダウンを図れるように考えられるが、ケース7に収納した回路基板17の接続電極との間で確実かつ容易に端子ばね金具1又はナット部材3を接触させる必要性から、それらを薄くして弾力性を確保する必要があるといった相反する要求があり、実際には困難であった。 【0005】本発明はそのような状況の下になされたもので、構成部品のコストダウンを図ることが容易で、収納する回路基板と確実かつ容易に接触させることができる計器類の端子構造の提供を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】このような課題を解決するために本発明の計器類の端子構造は、計器類のケースに外部へ向けて取付けられるとともにそのケース内部の回路基板に接続される端子ばね金具と、この端子ばね金具の裏面側に配置されたナット部材と、この端子ばね金具にケースの外部から挿通されてナット部材にねじ込まれる端子ねじとを具備し、その端子ねじの挿通される中間片の両端部から互いに対向してケース内側へ延びる第1および第2の開放片を設けてその端子ばね金具を概略コ字状に形成し、その第1の開放片にはその回路基板に電気的に圧接する接触片を設け、上記ナット部材にはその第1の開放片の内側に当接してL字形に一体的に延びる屈曲片を設けて構成されている。 【0007】そして、本発明は、上記第2の開放片の内側に当接する当接片をそのケースに設けることが好ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る計器類の端子構造の実施の形態を示す概略断面図である。図1において、絶縁性合成樹脂を箱型に成形してなるケース19の後端部側に設けた保持窓21には、接続端子としての端子ばね金具23がはまってケース19に保持されている。 【0009】端子ばね金具23は、図2〜図5にも示すように、りん青銅、ベリリウム銅合金、黄銅、洋白等のように加工が容易で弾性(ばね性)に富む導電性帯材料から打抜いて概略コ字状に屈曲成形されてなり、中間片23aの両端から対向して延びる第1および第2の開放片23b、23cを有し、それら第1および第2の開放片23b、23cをケース19に当接するようにして保持窓21からはめ込まれている。すなわち、端子ばね金具23は、中間片23aの一端(図1中上側)から第1の開放片23bが鈍角状に屈曲して延びる一方、他端(図1中下側)から第2の開放片23cが鋭角状に屈曲して延びており、中間片23aが第1および第2の開放片23bや23c、更にケース19の後端面に対して斜に位置するとともに第2の開放片23cに斜めに面するように形成されている。 【0010】第1および第2の開放片23b、23cからは、中間片23a側へ向けた係止片25a、25bが外側へ切り起こされており、これら係止片25a、25bがケース19に設けた引掛け部27a、27bに引掛けるように係止され、端子ばね金具23がケース19から抜け難くなっている。なお、第1および第2の開放片23b、23cにおいて、係止片25a、25bを形成するU字形の切り溝周囲にはリブニング26が形成され、薄板からなる第1および第2の開放片23b、23cが補強されるとともに、ケース19から抜け難くなっている。 【0011】端子ばね金具23の第1の開放片23bは途中から第2の開放片23c側へU字状に湾曲成形された接触片23dとなっており、この接触片23dの先端が更に内側へ湾曲している。この接触片23dの先端は、後述するように回路基板29の図示しない接続電極に弾性的に接続されるものである。接触片23dは、図2から分るように、ばね性を高めるために2条の弾性片を途中で連結した形状になっているが、形状はこれに限定されない。 【0012】端子ばね金具23の第2の開放片23cは、保持窓21付近でケース19内側へ圧接されている。端子ばね金具23の中間片23aの内側には、端子ばね金具23より厚い導電板からなり中間片23aとぼぼ同形状又は若干小さい板状のナット部材31が重ねられ、図示しない適当な手段によって保持されている。このナット部材31の中央部には、図3に示すように、ねじ孔31aが貫通形成されており、端子ばね金具23の中間片23a中央部に形成された貫通孔23eから挿入された導電性の座金付きの端子ねじ33が第2の開放片23bに向けてねじ孔31aに斜にねじ込まれている。図中符号33aは端子ねじ33に形成された座金である。 【0013】端子ねじ33は、ねじ孔31aに最も奥までねじ込まれた場合でも、ねじ先端が第1、第2の開放片23b、23c、回路基板29又は後述する当接片37に当接しないような寸法および位置関係でねじ込まれている。なお、端子ねじ33による安定かつ強い締付け状態を確保する観点から、ナット部材31の中央部を若干内側に突出させてねじ孔31aを形成すると良い。 【0014】ナット部材31における第1の開放片23b側の縁からは、鈍角状かつL字形に屈曲した屈曲片31bが一体的に形成されており、第1の開放片23bの内側に当接して係止片25aの付け根近傍まで延びている。そのため、第1の開放片23bは、ケース19と屈曲片31bによって保持された状態となっている。 【0015】ケース19における保持窓21に臨む保持壁35には、端子ばね金具23の第2の開放片23cの内側(第1の開放片23bとの対面側)に当接する当接片37が一体的に突設形成されており、第2の開放片23cが当接片37と係止片25bを介したケース19との間で保持されている。ケース19の保持壁35には、回路基板29が挿入される挿入溝39が形成されている。 【0016】回路基板29は、その片面側(図1中上側)において端部に寄った位置に、端子ばね金具23の接触片23dが接続される図示しない接続電極その他の電極を有している。回路基板29には、測定計器が例えば温度調節計や温度指示計である場合、熱電対等からの温度測定信号に基づき測定温度を算出する温度測定回路、温度調節計や温度指示計等の本体回路、温度測定信号を補償する温度補償回路等が形成されているが、本発明の主要部ではないので図示を省略する。 【0017】このような計器類の端子構造では、回路基板29の端部を保持壁35の挿入溝39にはめるように挿入すると、端子ばね金具23の接触片23dが回路基板29の接続電極に弾性的かつ電気的に接続される。そのため、端子ねじ33を緩めて外部リード線や外部端子板(図示せず)を接続してそれを締めれば、それら外部リード線や外部端子板からの電気信号を端子ばね金具23を介して回路基板29に取込める。また、回路基板29を引抜けば、容易に保持壁35や端子ばね金具23から外せる。 【0018】このような構成の計器類の端子構造は、ケース19にはめる端子ばね金具23を、この中間片23aの両端部から互いに対向してケース内側方向へ延びる第1および第2の開放片23b、23cを設けて概略コ字状に形成し、その第1の開放片23bの途中から先端部にかけて回路基板29に弾性的かつ電気的に圧接可能な接触片23dとし、その端子ばね金具23の裏面側にナット部材31を配置してケース19の外部から端子ねじ33をナット部材31にねじ込み、更に、そのナット部材31にはその第1の開放片23bの内側に当接して延びる屈曲片31bを設けてL字形に形成する一方、第2の開放片23cをケース19に形成した当接片37に当接させたので、ナット部材31を単にL字形に屈曲形成すれば良いし材料の消費量も少なく、ナット部材31の製造コストが極めて安価となり、全体の製品コストを大きく下げることができる。 【0019】これに比べて、従来の図9に示すようなコ字状のナット部材3では、導電板を2箇所で屈曲加工して形成される場合が多くて製造コストを下げ難く、コストダウンの障害となっていた。しかも、上述した構成では、回路基板29に弾性的に接続する第1の開放片23bが、ナット部材31の屈曲片31bに当接されてケース19との間で確実かつ良好に支持されるから、回路基板29の抜き差しに伴う変形変位に対しても機械強度を良好に保つことができるし、回路基板29との弾性圧力も良好となる利点がある。 【0020】さらに、第2の開放片23cについても当接片37とケース19間で支持可能となり、端子ねじ金具23を保持する機械的強度を良好に保つことができる。もっとも、回路基板29に弾性的に接続する第1の開放片23bの保持状態を良好に保つ観点から、ケース19の当接片37は必須ではない。 【0021】もっとも、隣接する端子ねじ金具23間にはケース19の面に沿った電気的な一定距離(沿面距離)が必要とされるが、この要求される沿面距離は使用する材料の電気的絶縁性の良否で異なる。隣接する端子ねじ金具23間において、ケース19を電気的絶縁性の悪い材料で形成する場合、必要とする沿面距離を確保できない場合がある。なお、その沿面距離は、例えば図6において上下方向に隣合うように端子ばね金具23(下側の端子ばね金具23は図示されていない。)が配置されている場合、一方の端子ばね金具23から、図8の保持壁35、挿入溝39および隣合う端子ばね金具23側の保持壁35を介したケース19内面に沿った電気的距離である。 【0022】この点、ケース19に当接片37を設けることにより、一方の端子ばね金具23から、保持壁35、挿入溝39および隣合う端子ばね金具23側の保持壁35を介したケース19内面に沿った電気的距離が実質的に長くなり、絶縁性の劣る樹脂材料でケース19を形成しても、必要とされる沿面距離を確保できる。すなわち、ケース材料の絶縁性に影響されることなく、要求される沿面距離を確保できる。 【0023】そして、端子ばね金具23の中間片23aを第1の開放片23bに対して斜めに、更にケース19の後端面に対しても斜めに配置可能であるから、図6に示すように、端子ばね金具23を計器類のケース19の後端部側に複数個配列しても、外部リード線や外部端子板が斜方向から端子ばね金具23に取付け可能となり、隣合う端子ばね金具23間の間隔が狭くても接続できるうえ、間隔を詰めて複数の端子ばね金具23をケース19に配列可能である。そのうえ、端子ばね金具23がはめこまれる保持窓21のスペースを小さくできるため、ケース19への端子の配置効率が更に向上し、小型の計器類でもより多くの端子を配列可能となり、計器類の機能を増大させることができる。 【0024】ところで、上述した本発明に係る端子構造では、図7に示すように、端子ばね金具23から延びる第1の開放片23bを中間片23aから鋭角状に、第2の開放片23cを鈍角状に屈曲させる構成も可能であり、ナット部材31から屈曲させる屈曲片31bも鋭角状に屈曲させて第1の開放片23bに当接するように延設することが可能である。その他の構成は図1と同様であるので、説明を省略するが、図7は図1に比べて第1、第2の開放片23b、23cを上下逆に図示している。 【0025】このような図1および図7に示す構成の端子構造は、例えば図8に示すように配置することが可能であり、端子ばね金具23の配列が省力スペースで済むので、多数の端子ばね金具23を有効に配置することができるため、回路基板29の増設が容易となり、種々のオプション機能要求に対応できる。さらに、回路基板29間の間隔を広くとれるので、収容部品の配置、大きさ等に制約を受け難い利点がある。 【0026】 【発明の効果】以上説明したように本発明の計器類の端子構造は、中間片とこの両端部から互いに対向して延びる第1および第2の開放片とを有するコ字状の端子ばね金具を計器類のケースに外部へ向けて取付け、この端子ばね金具の裏面側にナット部材を配置し、この端子ばね金具に外部から端子ねじをナット部材にねじ込み、その第1の開放片の接触片をケース内の回路基板に電気的に圧接させるとともに、そのナット部材にはその第1の開放片の内側に当接してL字形に一体的に延びる屈曲片を設けたから、ナット部材の製造コストが極めて安価となり、全体の製品コストを大きく下げることができるし、収納する回路基板を確実かつ容易に接触できる。しかも、第1の開放片がナット部材の屈曲片に当接されてケースとの間で確実かつ良好に支持され、回路基板の抜き差しに伴う変形変位に対しても機械強度を良好に保つことができる。さらに、上記第2の開放片の内側に当接する当接片をそのケースに設ける構成では、第2の開放片23cも当接片とケース間で確実に支持され、端子ねじ金具の保持強度を良好に保つことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000250317 【氏名又は名称】理化工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月1日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】斎藤 美晴
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| 【公開番号】 |
特開平11−160353 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−343628 |
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