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【発明の名称】 充電式電池の残容量確認方法及び充電式電池の残容量確認装置
【発明者】 【氏名】有留 英樹

【氏名】堤 和浩

【要約】 【課題】充電式電池の残容量を従来に比してより正確に確認することのできる充電式電池の残容量確認方法及び充電式電池の残容量確認装置を提供する。

【解決手段】充電式電池が所定の状態以外においては、使用開始と共にタイマが始動され(ステップ108)、所定時間毎に計数が行われ、残容量表示キーが押下されたと判定されると(ステップ116)、メモリタイマ更新が行われ、それまでの計数値が代入されている変数であるタイマ加算に、更新直前における充電式電池の使用時間が代入されているメモリタイマに加算されて、充電式電池の新たな使用時間が算出される(ステップ122)。そして、この使用時間が予め設定された充電式電池の完全充電状態を時間に換算した所定値から減算されて残容量が更新され(図3のステップ134)、この更新値に基づいて残容量が表示される(図3のステップ136)ようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 充電式電池の使用時間を計測し、その計測結果に応じて当該充電式電池の残りの容量を算定することを特徴とする充電式電池の残容量確認方法。
【請求項2】 充電式電池の使用時間の計測は、当該充電式電池の基準となる使用状態において所定の時間毎に計数を行うことによるものであり、前記充電式電池の他の使用状態における使用時間は、前記基準となる使用状態における所定の時間毎の計数を行い、当該計数値に当該使用状態毎に予め定められた係数を乗じて算出された値に基づくものであることを特徴とする請求項1記載の充電式電池の残容量確認方法。
【請求項3】 充電式電池の使用時間を実質的に測定する使用時間測定手段と、前記使用時間測定手段による測定結果に基づいて、前記充電式電池の残容量を算定する残容量算定手段と、前記残容量算定手段による算定結果を報知する報知手段と、を具備してなることを特徴とする充電式電池の残容量確認装置。
【請求項4】 使用時間測定手段は、充電式電池の使用状態において、所定時間毎に計数を行い、当該計数値を以て充電式電池の前記使用状態における使用時間とするものであって、前記装置の使用状態によって充電式電池の消費速度が異なる場合には、基準となる使用状態と異なる使用状態においては、基準となる使用状態におけると同様の計数を行った際の計数値に、当該使用状態に応じて予め定められた係数を乗じて、当該使用状態における時間計測値とするものであることを特徴とする請求項4記載の充電式電池の残容量確認装置。
【請求項5】 充電式電池への充電時間を実質的に計測する充電時間計測手段と、前記充電時間計測手段により充電式電池への充電時間が計測された場合に、使用時間測定手段による計測値に前記測定された充電時間を加味する時間調整手段と、を具備したことを特徴とする請求項3乃至請求項5記載の充電式電池の残容量確認装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充電式電池の容量の確認に係り、特に、例えば、携帯電話機やページャ端末等の携帯通信機器に用いられる充電式電池の残り容量の確認の精度向上を図った充電式電池の残容量確認方法及び充電式電池の残容量確認装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、携帯電話機において、装備されている充電式電池の残りの容量(以下「残容量」と言う)を使用者に報知するための機能が設けられていることが多い。
【0003】その報知の仕方は、例えば、図7(a)に示されたように、携帯電話機の表示素子に棒状グラフを表示するようにして、充電式電池が100%の充電状態であるフル充電の場合には、符号イが付された部分を、フル充電から所定の容量減少した状態の場合には、符号ロが付された部分を、また、所定の僅かな容量しか残っていない場合には、符号ハが付された部分を、それぞれ強調表示させるものがある。
【0004】また、さらには、電池の交換の必要がある場合には、符号ニで示されたような電池の形状の絵を強調表示するようにしたものがある。
【0005】また、図7(b)に示されたように、充電電池がそれぞれ所定の容量に達した際に、予め定められた語句、例えば「フル充電」,「残少し」,「残微量」の如くを強調表示すると共に、電池の交換が必要な場合には、符号ニで示されたような電池の形状の絵を強調表示するようにしたものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの充電式電池の残容量を表示する際の容量の確認は、これまで、充電式電池の電圧値または電流値を所定の時間毎に監視するのが通常であり、所定の値が検出された際に上述のような表示が行われるようになっていた。
【0007】しかしながら、通常、充電式電池は、その容量変化が電圧値(または電流値)の変化と対応しないという特性を有するものであるため、これまでの残容量表示は、必ずしも実際の残容量と一致せず、そのため、使用者にある種の違和感を抱かせるものとなっていた。
【0008】すなわち、例えば、図8(a)には充電式電池の使用時間に対する容量の変化特性が示されているが、充電式電池の残容量の変化は、その使用時間に略比例して減少してゆくものとなっている。これに対して、充電式電池の使用時間に対する電圧変化は、例えば、図8(b)に示されたように、充電式電池の実際の残容量が20%程度までは、略定格の電圧を示し、容量がその20%を下回ると、急激な電圧降下を生ずるものとなっている。
【0009】したがって、充電式電池の電圧値に基づいて先に説明したような残容量の表示を行う従来のものにあっては、例えば、先の「フル充電」との表示状態においては、図8(b)に示されたように充電式電池の電圧が略定格状態にはあるものの、実際の残容量は、最悪時にはフル充電の場合の20%程度しかない場合もある(図8(a)参照)。
【0010】また、先の「残少し」の表示や、「残微量」の表示は、充電式電池の電圧が降下する区間において、それぞれ、例えば図8(b)に示された所定電圧Va,Vbにおいてなされるようになっているために、使用者の使用感とのずれが生ずる原因を招来することとなってしまう。
【0011】すなわち、例えば、「残少し」と表示された場合、残容量としては実際には10%以下であることが多いため、「残少し」と表示された後、わずかな時間で電池切れとなってしまうことが多い。
【0012】特に、「残少し」と表示された後、送信動作を行った場合には、通常、送信動作における電池の消費量は、受信状態のそれに比して非常に大きいため、即座に電池切れとなってしまう。これに対して、使用者の意識としては、まさにもう少しの時間使用が可能であろうというものであるため、電池切れは意外の感を拭えないことがある。
【0013】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、充電式電池の残容量を従来に比してより正確に確認することのできる充電式電池の残容量確認方法及び充電式電池の残容量確認装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係る充電式電池の残容量確認方法は、充電式電池の使用時間を計測し、その計測結果に応じて当該充電式電池の残りの容量を算定してなるものである。
【0015】特に、充電式電池の使用時間の計測は、当該充電式電池の基準となる使用状態において所定の時間毎に計数を行うことによるものであり、前記充電式電池の他の使用状態における使用時間は、前記基準となる使用状態における所定の時間毎の計数を行い、当該計数値に当該使用状態毎に予め定められた係数を乗じて算出された値に基づくものであるように構成されたものが好適である。
【0016】かかる方法は、充電式電池の容量が使用時間に略比例するという特性を有する点に着目してなされたもので、充電式電池が使用されている間、所定時間毎にいわゆるカウント(計数)を行うことにより、実質的に充電式電池の使用時間を測定するようにし、その測定結果と、予め判明している充電式電池の使用可能な時間とに基づいて、残りの容量を算定できるようにしたものであり、それによって、従来と異なり、充電式電池の略実際に合致した残容量を把握することができることとなるものである。
【0017】請求項3記載の発明に係る充電式電池の残容量確認装置は、充電式電池の使用時間を実質的に測定する使用時間測定手段と、前記使用時間測定手段による測定結果に基づいて、前記充電式電池の残容量を算定する残容量算定手段と、前記残容量算定手段による算定結果を報知する報知手段と、を具備してなるものである。
【0018】かかる構成は、請求項1及び2記載の発明に係る充電式電池の残容量確認方法の実行に適したものである。特に、使用時間測定手段、残容量算定手段は、例えば、CPUによるソフトウェアの実行により実現され得るものである。また、報知手段は、例えば、残容量を、その値に応じた所定の文言を、例えば、液晶表示素子等の表示素子に表示させたり、また、数値表示させるようなものとして実現されるものであり、このような構成により従来と異なり、充電式電池の略実際に合致した残容量を把握することができることとなるものである。
【0019】特に、請求項4記載の発明に係る充電式電池の残容量確認装置は、先の請求項3記載の発明に係る充電式電池の残容量確認装置において、充電式電池への充電時間を実質的に計測する充電時間計測手段と、前記充電時間計測手段により充電式電池への充電時間が計測された場合に、使用時間測定手段による計測値に前記測定された充電時間を加味する時間調整手段と、を具備してなるものであり、より好適である。
【0020】かかる構成においては、充電時間計測手段により計測された充電式電池の充電時間が時間調整手段により、使用時間測定手段への計測結果に加味される、すなわち、より具体的には、使用時間測定手段による測定値から充電時間が差し引かれるように時間調整手段により使用時間測定手段の測定値が調整されることで、充電式電池の実質的な使用時間が算定され、より実用的な残容量確認装置が提供されることとなるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図1〜図6を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0022】最初に、図1を参照しつつ本発明の実施の形態における充電式電池の残容量確認装置の構成について説明することとする。この発明の実施の形態における充電式電池の残容量確認装置は、携帯通信装置としてのいわゆる携帯電話機に構成された例であり、図1には、携帯電話機を構成する一部の構成部分と共に、充電式電池の残容量確認装置の構成例が示されている。
【0023】すなわち、充電式電池の残容量確認装置を具備してなる携帯電話機は、制御部1と、時計機能部2と、第1及び第2メモリ部3,4と、表示部5と、操作部6と、電源部7とを具備してなるものとなっている。
【0024】制御部1は、携帯電話機の動作制御を行うと共に、後述するような充電式電池の残容量確認のための一連の処理を行うもので、例えば、公知・周知のいわゆるCPUに代表されるような演算・制御素子によって実現されるものである。この制御部1には、携帯電話機の送受話機能に必要なマイク8及びスピーカ9とが接続されている。
【0025】時計機能部2は、時間の経過を計数するためのもので、例えば、ソフトウェアによって実現されるいわゆるタイマを具備してなり、後述するように所定の条件に応じて、その時間経過の計数の速さ(カウント速度)が切り替えられるようになっているものである。
【0026】第1メモリ部3は、例えば、所望に応じてデータの書き込みと読み出しとが可能な記憶素子(例えばRAM等の記憶素子)からなるもので、後述するメモリタイマの値が記憶されるタイマメモリ領域3aと、後述する残容量が記憶される残容量メモリ領域3bとが形成されている。
【0027】第2メモリ部4は、充電式電池の残容量を確認するための後述するような一連の手順に沿った残容量ブログラムが読み出し可能に記憶されたもので、例えば、公知・周知のROM等の記憶素子によって実現されるものである。表示部5は、携帯電話機の種々の動作状態に応じて必要な表示を行うと共に、この発明の実施の形態においては、特に、後述するような残容量表示のための残容量表示部5aを有し、例えば、公知・周知の液晶表示素子等を用いて実現されたものとなっている。
【0028】操作部6は、携帯電話機としての種々の動作を行わしめるための操作ボタン、例えば、電源スイッチ6a等が配設されてなると共に、残容量表示部5aに残容量を表示させるための残容量表示キー6bを有してなるものである。
【0029】電源部7は、携帯電話機の動作に必要な電源を供給するためのもので、充電式電池7aと、この充電式電池7aへの充電を行うための図示されない回路と、充電式電池7aの電圧を検出するためのセンサ7bとを具備してなるものである。
【0030】なお、図1に示された構成は、携帯電話機として機能する部分については、主要部のみが示されたものとなっており、本発明に直接関係しない部分については図示が省略されたものとなっている。
【0031】次に、上記構成において行われる充電式電池の残容量確認動作について、図2〜図6を参照しつつ説明する。まず、図2及び図3を参照しつつ充電式電池の残容量確認動作の基本的な流れについて説明することとする。ここで、図2と図3とは、一連の処理を表すものであるが、紙面の都合上、2のフローチャート図に分割し、図2の(A)〜(C)は、図3の(A)〜(C)にそれぞれ接続されるものである。
【0032】制御部1による動作制御の開始に際して、まず、携帯電話機の電源スイッチ6aが押下されて電源がいわゆるオン状態とされたか否かが判定され(図2のステップ100参照)、電源がオン状態と判定されることで、以下の制御が開始されることとなる。
【0033】なお、制御部1による図2及び図3に示された一連の処理のためのプログラム及び後述する図4及び図5に示された一連の処理のためのプログラムは、第2のメモリ部4から制御部1へ読み込まれて実行されるようになっている。
【0034】最初に、フラグが零に設定され(図2のステップ102参照)、次いで、電源部7のセンサ7bの出力信号が入力されて電源電圧、すなわち充電式電池7aの電圧計測が行われる(図2のステップ104参照)。そして、この電圧計測の結果に応じて、電源電圧の状態が判定されて、その判定結果に応じて次述するように3つの処理に分岐されて、それぞれ必要な処理がなされることとなる(図2のステップ106参照)。
【0035】すなわち、まず、この発明の実施の形態における携帯電話機は、例えば、電源電圧(電池の電圧)が5乃至3V間で正常な動作が確保されるようになっており、充電式電池7aが100%の充電状態にある場合には、いわゆる連続待ち受けの状態が100時間可能であり、また、連続通話が10時間可能なものであるとする。
【0036】そして、充電式電池7aの使用に伴う電圧変化と、電池の残容量の変化とは、図6(a),(b)に示されたような特性を有するものとなっているとする。すなわち、図6(a)に示されたように、充電式電池7aは、連続待ち受け状態において、使用開始から100時間までは5Vを示し、100時間を越えると急激に電圧が降下するような特性を有するものであるとする。一方、電池の残容量は、図6(b)に示されるように時間の経過に略比例して減少するような特性となっているものであるとする。
【0037】かかる前提の下、先のステップ104の処理によって充電式電池7aの電圧として5Vが検出された場合には、ステップ106においては、第1の電源状態(図2のステップ106においては「A」と表記)と判定され、ステップ108へ進むこととなる。
【0038】また、ステップ104の処理によって、充電式電池7aの電圧として5Vを下回り、かつ、3Vを越える電圧が検出された場合には、ステップ106においては、第2の電源状態(図2のステップ106において「B」と表記)と判定され、ステップ110へ進み、フラグが「1」に設定された後、後述するステップ112へ進むこととなる。
【0039】さらに、ステップ104の処理によって3V以下の電圧が検出された場合には、ステップ106においては、第3の電源状態(図2のステップ106において「C」と表記)であると判定され、後述するステップ130へ進むこととなる。
【0040】ステップ108においては、時計計数部2によるタイマ動作が開始されることとなる。すなわち、これによって、充電式電池7aの使用時間の計数が開始されることとなる。なお、このステップ108から次のステップ112へ進む場合、後述するように通話(送話)が開始されることに伴う割込処理、また、充電がなされることによる割込処理が行われることがあり、その場合には、これらの割込処理がなされた後に、ステップ112へ進むこととなる。
【0041】ステップ112においては、残容量表示待ちの状態となり、次いで、充電式電池7aの残容量が零か否かが判定されることとなる(図2のステップ114参照)。
【0042】すなわち、ここで、再度、充電式電池7aの電圧が計測され、その結果、電圧が3V以下の場合には、残容量が零であると判定され、充電式電池7aの交換が必要であるとして、その旨の表示が残容量表示部5aに表示されることとなる(図2のステップ132参照)。
【0043】例えば、従来の表示と同様に、電池の形状の絵(図7の符号ニ参照)を表示する等が好適である。そして、使用者による電池交換のために、図示されない動作スイッチの操作により電源がオフ状態とされる(図2のステップ132参照)ことにより、一連の制御動作が終了されることとなる。
【0044】一方、残容量が零ではないと判定された場合には、残容量表示キー6bが押下されたか否かが判定されることとなり(図2のステップ116参照)、残容量表示キー6bが押下されたと判定された場合には、先のステップ106と同様な充電式電池7aの電圧の測定結果に基づく状態判定が行われることとなる(図2のステップ118参照)。
【0045】そして、充電式電池7aの電圧が5Vである場合には、第1の電源状態(図2のステップ118においては「A」と表記)と判定され、メモリタイマの更新がなされる(図2のステップ122参照)。
【0046】すなわち、先のステップ108におけるタイマのスタートからの時間経過が、最終的には、メモリタイマ=メモリタイマ+タイマ加算として求められる。ここで、この式の右辺側のメモリタイマの値は、このステップ108の処理直前におけるタイマメモリ領域3aに記憶されているメモリタイマの値であり、この図2の処理が初めて実行される場合には、零にリセットされた値が最初に記憶されるようになっているため、上述のメモリタイマの値は零となる。また、タイマ加算は、タイマの計数値が代入される変数名である。
【0047】この発明の実施の形態におけるタイマは、携帯電話機の動作状態に応じてそのカウント速度が変えられるようになっているもので、いわゆる待ち受け受信状態では、例えば、60秒に1カウントづつされるようになっており、タイマ加算は、このようなカウントの結果を示すものである。
【0048】後述するようにこのタイマ加算は、携帯電話機の他の動作状態においては、それぞれの動作状態に応じた係数が乗ぜられて、実質的にカウント速度が変えられた状態とされるようになっており、後述するように例えば、通話時においては、充電式電池7aの消費量を考慮して6秒毎に1カウントされた値となる。
【0049】上述のようにして、メモリタイマ更新がなされた後は、更新されたメモリタイマの値を基に、残容量更新が行われることとなる(図3のステップ134参照)。すなわち、残容量は、残容量=残容量−メモリタイマとして求められる。なお、この式の右辺側の残容量は、このステップ134の処理直前における残容量メモリ領域3bに記憶されている残容量値である。
【0050】ここで、残容量値の具体例を示せば、例えば、先に前提条件として述べたように、充電式電池7aの動作特性として、連続待ち受け受信状態では100時間、連続送信では10時間、それぞれ動作可能であるとし、受信状態では、上述のように、60秒で1カウント行われるとすると、充電式電池7aがいわゆるフル充電の状態において残容量値は、60×60×100=360000(カウント)と設定され、残容量メモリ領域3bに記憶されるようになっている。
【0051】そして、このフル充電の状態から携帯電話機の電源がオン状態とされ、受信状態が30時間連続したとすると、先のステップ122におけるメモリタイマ値は、0+60×60×30=108000となるため、このステップ134における残容量値は、360000−108000=252000と求められることとなる。
【0052】そして、この残容量値を基に、残容量表示がなされることとなる(図3のステップ136参照)。すなわち、まず、ステップ122で求められた残容量値が百分率で表される。具体的には、先の具体例の残容量値252000の場合、百分率による残容量は、(252000/360000)×100=70(%)となる。
【0053】表示の仕方としては、この値をそのまま数値表示するようにしてもよいが、この発明の実施の形態においては、次述するように残容量値を所定の範囲毎に区分し、どの範囲に該当するかによって所定の表示を行うようにしている。
【0054】すなわち、図6に示されたように、残容量値が100%から所定値X1までの間にある場合には、「フル充電」と、残容量値が所定値X1 を下回り、かつ、所定値X2 を越える場合には、「残50%」と、残容量値がX2 を下回り、かつ、所定値X3 を越える場合には、「残30%」と、それぞれ表示されるようにしてある。
【0055】なお、このような百分率での残容量表示が行われるのは、充電式電池7aの電圧が5Vを下回らない場合であり、充電式電池7aの電圧が5V以下となった場合には、後述するように電圧に応じて「残少し」等の表示がなされるようになっている。
【0056】したがって、先の例のように、ステップ136において、残容量値が70%と求められた場合において、この値が仮に、所定値X1 を下回り、かつ、所定値X2 を越える範囲にあるとすると、残容量表示部5aにおいて「残50%」と文字表示されることとなる。このようにして残容量表示がなされた後は、再び先のステップ108へ戻り一連の処理が繰り返されることとなる。
【0057】一方、先のステップ118において、充電式電池7aの電圧が5Vを下回り、かつ、3Vを越える電圧が検出されたことにより、第2の電源状態(図2のステップ118において「B」と表記)と判定された場合には、フラグが「1」にされて、次述するように残容量状態の表示が行われることとなる(図2のステップ124,126参照)。
【0058】すなわち、この発明の実施の形態においては、充電式電池7aの電圧が5Vを下回る際には、先に述べたように百分率による残容量値を求め、その値に応じた表示を行うのではなく、電圧に応じて予め定められた表示を行うようにしてある。
【0059】例えば、充電式電池7aの電圧が5Vを下回り、かつ、所定値X5 (>3v)を上回る場合には「残少し」と、充電式電池7aの電圧が所定値X5 を下回り、かつ、3Vを上回る場合には「残微」と、それぞれ表示されるようにしてある(図6(b)参照)。
【0060】また、先のステップ118において、充電式電池7aの電圧が3v以下の電圧が検出された、第3の電源状態(図2のステップ118において「C」と表記)であると判定された場合には、充電式電池7aの交換時期であることを示す所定の表示が為される(図2のステップ130参照)。例えば、従来から行われているように、電池の形状の絵を表示(図7の符号ニ参照)する等が為されるようになる。
【0061】そして、使用者によって、電池交換のために電源スイッチ6aがオフ状態とされることによって携帯電話機の動作が停止する(図2のステップ132参照)。
【0062】また一方、先のステップ116において、残容量表示キー6bが押下されていないと判定された場合には、電源スイッチ6aがオフ状態とされたか否かが判定される(図2のステップ120参照)。そして、オフ状態ではないと判定された場合には、再びステップ116の判定が行われることとなる。
【0063】また、ステップ120において、電源スイッチ6aがオフ状態とされたと判定された場合には、先のステップ122で述べたと同様にしてメモリタイマの値が更新され(図2のステップ128参照)、さらに、その更新結果に基づいて、先のステップ134と同様にして、残容量値の更新が行われるようになっている(図3のステップ138参照)。
【0064】そして、充電のために電池取り外しがなされたか否かの判定が行われ(図3のステップ140参照)、取り外されたと判定された場合には、充電式電池7aが完全に充電されて再び取り付けられたことが確認された時点で、残容量メモリ領域3bの残容量値がいわゆるフル充電状態に対応する所定の値(例えば、先の例のように360000)とされる(図3のステップ142参照)と共に、タイマメモリ領域3aのメモリタイマの値が零にリセットされ(図3のステップ146参照)、一連の処理が終了されるようになっている。
【0065】一方、ステップ140において、充電のための電池取り外しがなされないと判定された場合、換言すれば、電池を取り付けた状態で充電がなされる場合には、充電開始の際に、後述する割込処理がなされ、その後、電源スイッチ6aがオン状態とされるのを待ち(図3のステップ144参照)、電源スイッチ6aがオン状態とされた後、ステップ146へ進み先に述べたようにメモリタイマの値が零にリセットされ、一連の処理が終了されるようになっている。
【0066】次に、携帯電話機が通話状態となった場合の残容量確認処理について図4に示されたサブルーチンフローチャートを参照しつつ説明する。まず、図示されない選択スイッチによって通話状態が選択された場合、この図4に示された処理は、図2に示されたフローチャートの処理の中で、ステップ108の後の割込処理として実行されるようになっている。
【0067】すなわち、通話の処理のための割り込みが生ずると、最初に、先のステップ122と同様にしてメモリタイマの更新が行われる(図4のステップ202参照)。ここでのメモリタイマの更新により、通話状態となる直前までの受信状態におけるカウント値が、タイマメモリ領域3aに一旦保持されることとなる。
【0068】そして、次に、通話状態での時間経過を計測するためにタイマが新たにスタートされることとなる(図4のステップ204参照)。次いで、通話が終了したか否かが判定され(図4のステップ206参照)、通話が終了したと判定されると、メモリタイマの更新が行われることとなる(図4のステップ208参照)。
【0069】このステップ208におけるメモリタイマの更新は、タイマ加算値に通話状態であることを考慮した所定の係数xが乗じられて算出されるようになっている。すなわち、タイマ加算値は、ステップ204でタイマ動作が開始されてから、このメモリタイマ更新時までのカウント値であるが、これは、先に述べたように受信状態の場合と同一のカウント条件の下での値である。
【0070】例えば、この発明の実施の形態では、先に述べたように60秒で1カウントされるようになっているものである。
【0071】そして、係数xは、通話状態(送信状態)では、受信状態に比して充電式電池7aの消費が加速されるため、カウントを速める必要があることから用いられるもので、予め試験等の結果に基づいて定められた値が設定されており、例えば、この例では、x=10とされる。
【0072】したがって、このような条件の下、例えば、通話時間が2時間であったと仮定すると、その場合のタイマ加算×(x)は、60×60×2×10=72000となる。
【0073】そして、新たなメモリタイマ値は、メモリタイマ=メモリタイマ+タイマ加算×(x)と求められるが、ここで、この式の右辺側のメモリタイマの値は、先のステップ202でタイマメモリ領域3aに記憶された値である。
【0074】例えば、ここで、このタイマメモリ領域3aに記憶されている値が、先のステップ122(図2参照)の具体例の数値である108000を流用するとすると、メモリタイマ=108000+72000=180000となり、タイマメモリ領域3aに記憶されて、メインルーチンへ戻ることとなる。
【0075】なお、このメモリタイマ値180000の状態で、先に述べたような残容量表示がなされる場合には、充電式電池7aのフル充電状態における残容量値が先の図2の説明例のように360000であるとすると、メモリタイマ値180000における残容量は、残容量=360000−180000=180000であり、百分率による残容量は、(180000/360000)×100=50(%)となる。したがって、残容量表示部5aには、例えば「残50%」と表示されることとなる。
【0076】次に、充電の際の割込処理について、図5を参照しつつ説明する。まず、この場合も、先の通話状態となった際の割込処理同様に、図2に示されたフローチャートの処理の中で、ステップ108の後の割込処理として実行されるようになっている。
【0077】処理の開始に際して、電源がオフ状態か否かが判定され(図5のステップ302参照)、電源がオフ状態とされたと判定されると、タイマ動作が開始されることとなる(図5のステップ304参照)。
【0078】次いで、充電が終了したか否かが判定され(図5のステップ306参照)、充電終了と判定されるとメモリタイマの更新が行われることとなる(図5のステップ308参照)。
【0079】ここでのメモリタイマの更新は、メモリタイマ={(メモリタイマ)−(タイマ加算×y)}として求められるが、この場合の係数yは、先のステップ208における係数xに代わるもので、電源がオフ状態で充電される場合を考慮して予め定められた値である。例えば、充電式電池7aの充電特性として、残容量が0%の状態から100%の状態に充電するのに、定格値が2時間であるとし、100%充電された状態で使用を始めた場合、連続受信状態で100時間の動作が可能とすると、係数yは、y=100/2=50と設定される。
【0080】ここで、上述のような係数値におけるメモリタイマ更新の具体例を示せば、例えば、メモリタイマ更新がなされる直前のメモリタイマ値が仮に、180000であるとし、メモリタイマ更新時におけるタイマ加算値が1時間に対応する値であったとすると、更新されたメモリタイマ値は、メモリタイマ=180000−60×60×1×50=0となる。このことは、いわゆるフル充電の状態に達したことを意味する。そして、このメモリタイマ更新の結果に基づいて、残容量更新が行われることとなる(図5のステップ310参照)。
【0081】すなわち、残容量=残容量+(タイマ加算×y)として求められる。例えば、この残容量更新が行われる直前の残容量が先の例のように丁度半分、すなわち、残容量値が180000であり、タイマ加算値として1時間に対応する値が計測された場合、残容量=180000+60×60×1×50=360000となり、いわゆるフル充電の状態に達したことを意味する。
【0082】上述のようにして残容量更新がなされた後は、残容量が100%となったか否かが判定され(図5のステップ312参照)、残容量が100%であると判定された場合には、残容量表示のための百分率での残容量値が100%とされて、所定の記憶領域に記憶されると共に、メモリタイマが零にリセットされ(図5のステップ314参照)、一連の処理が終了されることとなる。一方、残容量が100%の状態に至らなかったと判定された場合には、ここで一連の処理が終了されることとなる(図5のステップ312参照)。
【0083】なお、先のステップ302において、電源がオフ状態でないと判定された場合、換言すれば、電源がオン状態のままで充電が行われる場合には、このような充電状態であることを考慮して、先のステップ308,310で用いられた係数yの値を変更するための一連の処理(ステップ316〜320)が次のようにして行われることとなる。
【0084】まず、メモリタイマの更新が行われる(図5のステップ316参照)。このメモリタイマの更新は、先のステップ122,128と同様に、メモリタイマ=メモリタイマ+タイマ加算として行われるもので、この式の右辺側のメモリタイマの値は、このステップ316を実行する直前におけるタイマメモリ領域3aに記憶されているメモリタイマの値である。
【0085】メモリタイマ更新の後は、更新されたメモリタイマの値を基に、残容量更新が行われる(図5のステップ318参照)。すなわち、ここでの残容量更新は、残容量=残容量−メモリタイマとして行われるもので、この式の右辺側の残容量の値は、このステップ320を実行する直前における残容量メモリ領域3bに記憶されている残容量の値である。
【0086】そして、係数yの変更が行われることとなる(図5のステップ320参照)。すなわち、係数yがy=y×Kとして設定される。ここで、この式の右辺側のyの値は、電源がオフ状態で充電が行われる際に用いられる係数値であって、先に説明した例でいえば、50となる。
【0087】また、Kは、電源がオン状態で充電が行われるために、電源がオフ状態で充電される場合よりも充電動作が若干減速されることを考慮して乗ぜられる1より小さな所定の数値であり、例えば、K=0.98と設定されるものである。したがって、電源がオフ状態で充電される場合の係数yがy=50であり、K=0.98の場合、このステップ320によりy=50×0.98=49と設定されることとなる。
【0088】その結果、電源がオン状態で充電が行われる際には、ステップ308,310における係数yは、ステップ320で設定し直された値が用いられることとなり、例えば、上述の例で言えば、電源がオフ状態の際の値50に代わって49が用いられることとなる。
【0089】次に、図3のステップ140の後、ステップ144の実行前に行われる割込処理について説明すれば、この割込処理は、充電が行われることに伴うものであって、実行される内容は、上述した図5で示された一連の処理がここでも行われるようになっているものである。なお、図5の処理については、既に説明したので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
【0090】上述した発明の実施の形態においては、制御部1及び時計機能部2によるステップ108,122,128(図2参照)の実行により請求項3及び4記載の発明における使用時間測定手段が、制御部1によるステップ134,138(図3参照)の実行により請求項3記載の発明における残容量算定手段が、制御部1によるステップ136,126(図3参照)の実行及び残容量表示部5により請求項3記載の発明におかる報知手段が、それぞれ実現されるようになっている。
【0091】また、制御部1及び時計機能部2によるステップ108,200〜208,122(図2及び図4参照)の実行により請求項4記載の発明における使用時間測定手段が実現されるようになっている。
【0092】さらに、制御部1及び時計機能部2によるステップ300〜306及びステップ316乃至320(図5参照)の実行により請求項6記載の発明における充電時間計測手段が、制御部1及び時計機能部2によるステップ308及び310(図5参照)の実行により請求項5記載の発明における時間調整手段が、それぞれ実現されるようになっている。
【0093】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば、充電式電池の使用時間を把握し、それによって残容量を算出するような構成とすることにより、充電式電池の電圧測定に基づいて残容量を算出するような従来技術と異なり、より正確な残容量の確認が可能となり、そのため、充電式電池を用いた装置の信頼性の向上に寄与することができるものである。
【0094】また、請求項2、及び請求項4記載の発明のように、特に、充電式電池の使用状態による消費量の違いを考慮して使用時間の計数を行えるような構成とすることで、より精度の高い、かつ、信頼性のある残容量の把握が可能となる。
【0095】さらに、請求項5記載の発明にあっては、充電式電池の使用中等における充電による残容量の変化を考慮できるような構成とすることで、上述したような効果に加えて、より実用性の高い残容量確認装置を提供することができ、充電式電池を用いた装置の使用感の快適性をより向上させることができるものである。
【出願人】 【識別番号】000001122
【氏名又は名称】国際電気株式会社
【出願日】 平成9年(1997)7月4日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏 (外1名)
【公開番号】 特開平11−23678
【公開日】 平成11年(1999)1月29日
【出願番号】 特願平9−180110