| 【発明の名称】 |
フリップチップICの検査方法及び検査用基板 |
| 【発明者】 |
【氏名】本多 広一
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| 【要約】 |
【課題】フリップチップICと検査用基板間の電気的接続を確実にとり、かつ、電気的特性試験終了後のフリップチップIC取り外しにおいてもフリップチップIC中に形成されている半田バンプへのダメージを大幅に縮減する検査方法及び検査用基板の提供。
【解決手段】半田バンプ付き半導体装置(「フリップチップIC」という)の電気選別工程に用いられる検査用基板において、基板上に、絶縁性有機系薄膜材料を用いた有機多層配線により、半導体装置の半田バンプ形成パターンと同一パターンを有する、半田ぬれ性に優れた導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部が、有機系絶縁層よりも上方向に突出するように形成され、半田バンプ接続用パッド部の直径が、半田バンプの直径よりも小であって半田バンプの直径の所定割合の寸法値で形成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】半田バンプ付き半導体装置(「フリップチップIC」という)の電気選別工程に用いられる専用の検査用基板であって、基板上に、絶縁性有機系薄膜材料を用いた有機多層配線により、前記半導体装置の半田バンプ形成パターンと同一パターンを有する、半田ぬれ性に優れた導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部が、前記絶縁性有機系薄膜表面よりも上方に突出するように形成され、且つ、前記半田バンプ接続用パッド部の直径が、前記半田バンプの直径よりも小であって前記半田バンプの直径の所定割合の寸法値で形成されている、ことを特徴とするフリップチップIC用検査用基板。 【請求項2】前記基板が、無機系セラミック材料よりなるセラミック多層配線基板からなることを特徴とする請求項1記載のフリップチップIC用検査用基板。 【請求項3】前記絶縁性有機系薄膜材料が、PI(ポリイミド)よりなることを特徴とする請求項1記載のフリップチップIC用検査用基板。 【請求項4】前記半田バンプ接続用パッド部の直径が、前記半田バンプの直径に対して1/3から1/6の範囲内の寸法値で形成されていることを特徴とする請求項1記載のフリップチップIC用検査用基板。 【請求項5】前記導電性金属材料が、Cu、もしくはNiよりなることを特徴とする請求項1記載のフリップチップIC用検査用基板。 【請求項6】前記導電性金属材料の表面に、半田ぬれ性確保及び酸化防止の手段としてAuメッキを設けていることを特徴とする請求項1記載のフリップチップIC用検査用基板。 【請求項7】前記絶縁性有機系薄膜材料の線膨張係数が、前記半導体装置と前記検査用基板の中間値を有するものを使用する請求項1記載のフリップチップIC用検査基板。 【請求項8】半田バンプ付き半導体装置(「フリップチップIC」という)の電気選別工程に用いられる専用の検査用基板であって、基板上に形成された有機系絶縁層よりも上方に所定高さ突出しており、半田ぬれ性に優れた導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部を備え、前記半田バンプ接続用パッド部の直径が、前記半導体装置の半田バンプの直径よりも小であって前記半田バンプの直径の所定割合の寸法値で形成されている、ことを特徴とするフリップチップIC用検査用基板。 【請求項9】半田バンプ付き半導体装置(「フリップチップIC」という)用の電気選別工程に用いられるフリップチップIC用検査用基板であって、基板上に、絶縁性有機系薄膜材料を用いた有機多層配線により、前記半導体装置の半田バンプ形成パターンと同一パターンを有する、半田ぬれ性に優れた導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部が、前記有機系絶縁層よりも上方向に突出するように形成され、かつ前記半田バンプ接続用パッド部の直径が、前記半田バンプの直径よりも小であって前記半田バンプの直径の所定割合の寸法値で形成されたフリップチップIC用検査用基板に対して、フリップチップICを半田付けにより一時的に実装し、前記半導体装置の電気的検査をおこなった後、前記フリップチップIC用を検査用基板から前記フリップチップICを取り除く、ことを特徴とするフリップチップICの電気的検査方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、フリップチップ半導体装置に関し、特に電気的検査方法及びそれに用いる検査用基板に関する。 【0002】 【従来の技術】半導体IC(以下「IC」という)の製造技術における微小化と、これに伴う高集積化、高機能化、多端子化という傾向により、これらのICの接続端子と回路基板の接続端子間の接続についても、微小化、多端子化が要求されている。ICと回路基板の接続方法には、ワイヤーボンド方式、TAB(tape automatedbonding)方式、フリップチップ方式などが知られているが、多端子を有するICの高密度実装方式としては、フリップチップ方式が適している。その理由は、フリップチップ方式では、ICの表面上の全面に接続端子を設けることができ、ICの表面上の周辺部に接続端子を設けるワイヤーボンド方式や、TAB方式に比べ多端子化が容易である、ことによる。またこのフリップチップ方式は、接続に有する配線長が短いため、電気的特性にも優れている。 【0003】これらの理由により、従来より、実装方式の一つとして、特に大型コンピュータの実装方式として、フリップチップ方式が検討あるいは実用化されており、最近では、液晶表示用電子部品への実装方式としても検討されている。 【0004】従来のフリップチップ方式は、ICの表面にパターン形成されたパッド部に対し、例えば半田バンプを、メッキ法や半田ボール供給法で形成するものであったが、例えば半田バンプの代わりに、金バンプや銅バンプあるいはワイヤーボンド方式による金ボールバンプ化の採用、また半田バンプの形状についても、球状から鼓状への変更等という具合に、各種の研究・実験が行われている。 【0005】また、従来より、フリップチップ方式の半導体素子は、チップに切断する前のウェハー状態でDC(直流)特性等の電気的評価を行っているが、AC(交流)特性等の電気的評価は、チップが搭載されているパッケージあるいは回路基板にフリップチップボンディングを行い、最終製品の形態に仕上げてから行われている。しかし、フリップチップボンディングを行った後に実装基板の特性評価を行い、もし不良が検出された場合、このチップの取り外し(リペア)は非常に困難である。 【0006】このように、フリップチップ方式では、従来、フリップチップボンディングを行った後、最終的な電気的特性評価を行っているため、チップに異常があった場合、製造工程における損失が大きいという問題があった。 【0007】この主たる原因は、フリップチップボンディングを行う前に、チップ状態で、最終的な電気的特性評価を十分に行うことが困難であることによる。 【0008】例えば図3に示すように、半導体IC1と検査用基板3の間に、異方性導電シート10を介在させ、半導体IC1の裏面を、金属板9により加圧することにより、半導体IC1に形成されている半田バンプ2と、検査用基板3内に形成されている検査用パッド4aとの間の電気的導通をとり、検査用基板3内に形成されているプローブ接触用検査用パッド4bに検査用プローブを接触させ、半導体IC1の電気的特性検査を行う方法が知られている。 【0009】この方法においては、半導体IC1の半田バンプ2の僅かな高さ方向のばらつきを異方性導電シート10により吸収でき、半田バンプ2と検査用パッド4aの接触が完全に得られるという可能性もある。 【0010】しかしながら、異方性導電シート10の導通抵抗は、例えば数100mΩから数Ω程度と大きい。 【0011】そして、半導体IC1がパワーIC等の場合、検査時の大電流により異方性導電シート10が発熱し、その物性値が劣化してしまうということや、実際には、半田バンプ2の高さの差が存在するため各半田バンプ2と異方性導電シート10間の接触抵抗に差が生じ、このため、安定した電気的特性試験ができないという問題点もある。 【0012】また多端子(多ピン)のICの場合、完全な接触を得るには大きな圧力、たとえば300ピンのICでは、4.5kg〜6kg程度の圧力が必要となり、この圧力により半導体IC4の半田バンプ2の下方向に形成されている半導体IC1の多層配線部さらにその下層部の回路形成部分、さらに検査用基板3をも破壊する可能性(恐れ)もある等の各種問題点があった。 【0013】また図4に示すように、半導体IC1と検査用基板3との安定した電気的導通を得るためには、半導体IC1を直接検査用基板3に対して不活性ガスを用いたリフロー炉等で、半田バンプ2を、検査用基板3上に形成された検査用パッド4aに半田付けさせることにより、半導体IC1と検査用基板3との電気的接続をとる方法も知られている。しかし、検査用基板3の検査用パッド4aの径が半導体IC1上に形成された半田バンプ2のランド径が同一である場合、半導体IC1を検査用基板3上へ実装した後に所定の検査を終了した後で、半導体IC1を検査用基板3から取り外す際に、半田バンプ2の形状変更・半田量減少等のダメージが大きく、最終的な回路基板へ実装する前に、半田バンプを再形成する等の必要性が生じ、実用化には適していない、というのが実状である。 【0014】さらに、例えば特開平7−12892号公報には、フリップチップ実装を行う半導体素子の検査において半導体素子に機械的圧力を負荷させないように接続し、検査中に半導体素子を破壊する恐れをなくすようにした半導体素子の検査治具及びその検査方法が提案されている。図5は、上記特開平7−12892号公報に記載される検査治具と半導体素子を接続する方法を工程順に示す断面図である。 【0015】図5を参照すると、半導体IC1の検査治具16は、半導体IC1と電気的導通を得るため、電極14がCr、Ti、W等の半田ぬれ性の悪い金属で形成された回路基板11と、電極14の一部を覆い、かつ、電極14上に中空部を設けるように形成された絶縁物13とから構成され、検査治具16と半導体IC1を半田バンプ2が軟化する温度まで加熱し、半導体IC1を検査治具16に接触させ(図5(b)参照)、電極14上の中空部が半田バンプ2の塑性変形により充填された状態で(図5(c)参照)、検査治具16及び半導体IC1を冷却し、その後、半導体素子を押圧し、安定した電気的導通を得る。 【0016】しかしながら、この従来の検査方法においては、電極部14がCr、Ti、W等の半田ぬれ性の悪い金属で構成されているため、半田バンプ2と仮接続する前に、Cr、Ti、W等の半田ぬれ性の悪い金属の絶縁性酸化被膜が形成される可能性があり、安定した電気的導通がとれない可能性がある。 【0017】また、半田バンプ2と電極部14とは金属間化合物は形成されず、安定した電気的導通を得るためには、半導体IC1に対して、押圧が必要であり、半田バンプが塑性変形させている分、低荷重化を図ることができるものの、半導体IC1に対して外部応力を負荷させざるを得ず、結局、半導体ICがを破壊させるという可能性を残している。 【0018】また、検査終了後、半導体IC1を取り除く必要があるが、電極部14上に形成された絶縁物13の中空部に半田バンプ2が入り込んでいるため、半導体IC1を取り除く際に、半田バンプ2を破壊させる可能性もあり、実用使用上、半導体IC1の品質を確保する上で、この検査方法を実施することは極めて困難である。 【0019】さらに図6に断面図として示すように、半導体IC1上に形成されている半田バンプ2と検査用基板3間の電気的導通状態を確保でき、かつ、半導体IC1の電気的特性検査終了後の取り外し工程において、半導体IC1上に形成されている半田バンプ2へのダメージを低減させる方法が知られている。図6(B)は図6(a)のB部(すなわち検査用パッド4a及び半田ボール2の部分)の部分拡大断面図であり、半田リフロー前の状態を示す図であり、図6(C)は、図6(a)のB部の部分拡大断面図であり、半田リフロー後の状態を示す図である。 【0020】図6を参照すると、この従来の検査方法は、検査用基板3の検査用パッド4aの構造を、Cu、Ni等から成る半田ぬれ性に優れた第一の半属層19を設け、その上層に対し、Ti、Cr等からなる半田ぬれ性の悪い第二の金属層18を設け、その上層にAu等より成る半田固溶度の高い第三の金属層17を設けた構成としたフリップチップIC専用の検査用基板を用いるものである。 【0021】この従来の方法においては、フリップチップICの電気的特性検査を行うために、フリップチップIC1と検査用基板3を半田付け方法により半田バンプ2と検査用基板3間の電気的導通状態を確保することが可能だが、この際、検査用基板3の検査用パッド4a上のAu等より成る半田固溶度の高い第三の金属層17は、半田バンプ2の大部分固溶されるが、第三の金属層17より下層に存在するTi、Cr等からなる半田ぬれ性の悪い第二の金属層18は、半田バンプ2とぬれることは無い。 【0022】すなわち、電気的特性検査時は、半田バンプ2とパッド4a界面に存在しているごく一部分のAu−Sn系金属間化合物のみの存在で、半田バンプ2と検査用基板3間の電気的導通状態を確保していることになる。 【0023】また電気的特性検査終了後の取り外し工程においても、半田バンプ2と検査用基板3間の電気的導通部分は、半田バンプ2とパッド界面に存在しているごく一部分のAu−Sn系金属間化合物のみなので、取り外し工程の際半田バンプへのダメージを最小限にすることも容易である。 【0024】しかしながら、図6に示した上記従来の方法においては、検査時には、半田バンプ2と検査用基板3間の電気的導通部分は半田バンプ2とパッド界面に存在しているごく一部分のAu−Sn系金属間化合物のみであり、かつAu−Sn系金属間化合物は外部応力に対し非常にもろい物質であるので、電気的特性検査時におけるハンドリング作業時及び選別用ソケットの挿入時に半田バンプ2とパッド界面が剥離する可能性が存在する。 【0025】また、電気的特性検査終了時には、Au等より成る半田固溶度の高い第三の金属層17はほとんど存在しない状態であり、複数回検査用基板を使用する際には、検査用基板3のパッド部4aに、再度Au等より成る半田固溶度の高い第三の金属層17を形成する必要が生じ、検査用基板3のリサイクル性として、問題があった。 【0026】 【発明が解決しようとする課題】以上詳細に説明した上記従来技術の問題点をまとめると以下に示す通りのものとなる。 【0027】(1)フリップチップ方式では、従来、フリップチップボンディングを行った後に、最終的な電気的特性評価を行っているため、チップに異常があった場合、製造工程における損失が大きい、という問題点を有している。 【0028】その理由は、フリップチップボンディングを行う前に、チップ状態で最終的な電気的特性評価を十分に行うことが困難であることによる。 【0029】また、フリップチップICの品質保証方法について、一時的に検査用パッケージに、半導体ICを収納して、フリップチップICの検査工程において、検査用基板からフリップチップICを取り除いた際に、フリップチップICに半田バンプの形状変形・半田量減少等のダメージを与えず、かつ検査用基板の再利用等量産性に優れた技術が実現されていないためである。 【0030】(2)より具体的には、従来の押圧コンタクト方式では、半田バンプの高さばらつきの存在、押圧時の半導体IC裏面の反りの存在により、半田バンプ当たりの荷重ばらつきが発生し、その結果、半田バンプと検査用基板間の安定した導通が得られない、という問題がある。 【0031】そして半導体IC中に存在する半田バンプへの局部的応力の集中等により、半導体ICの半田バンプの下方向に形成されている半導体ICの多層配線部さらにその下層部の回路形成部分、及び検査用基板をも破壊する可能性がある等の問題点もある。 【0032】(3)また、従来の半田付け方式では、半導体ICを検査用基板上へ実装後、所定の検査終了後半導体ICを検査用基板から取り外す際に、半田バンプの形状変更・半田量減少等のダメージが大きく、最終的な回路基板へ実装する前に、半田バンプを再形成する等の必要性が生じるという問題点を有している。 【0033】したがって、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、フリップチップICと検査用基板間の電気的接続を確実にとり、かつ、電気的特性試験終了後のフリップチップIC取り外しにおいてもフリップチップIC中に形成されている半田バンプへのダメージ(損傷)を大幅に縮減する検査方法及び、検査用基板を提供することにある。 【0034】また、本発明の他の目的は、電気的特性試験時の熱ストレスにより発生する半田バンプへのせん断応力を低減し、検査実施時における半田バンプと検査用基板間の接続信頼性を高めた検査用基板、及び再利用が容易な検査用基板を提供することにある。 【0035】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、半田バンプ付き半導体装置(「フリップチップIC」という)の電気選別工程に用いられる専用の検査用基板であって、基板上に、絶縁性有機系薄膜材料を用いた有機多層配線により、前記半導体装置の半田バンプ形成パターンと同一パターンを有する、半田ぬれ性に優れた導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部が、前記絶縁性有機系薄膜表面よりも上方に突出するように形成され、且つ、前記半田バンプ接続用パッド部の直径が、前記半田バンプの直径よりも小であって前記半田バンプの直径の所定割合の寸法値で形成されている、ことを特徴とする。 【0036】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明する。本発明の好ましい実施の形態においては、半田バンプ付き半導体IC(「フリップチップIC」という)の電気選別工程において、専用の検査用基板を用いることを特徴とし、この検査用基板は、酸化アルミニウム、ムライト、窒化アルミニウム等の高機能無機系セラミック材料からなるセラミック多層配線基板上に、PI(ポリイミド)等から成る絶縁性有機系薄膜材料を用いた有機多層配線によりフリップチップIC側半田バンプ形成パターンと同一パターンを有する、半田ぬれ性に優れたCu、Ni等による導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部がPI等から成る有機系絶縁層よりも上方向に突出するように形成され、かつ前記導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部の直径が、半田バンプの直径に対して好ましくは、1/3から1/6の範囲内の寸法値で形成されていることを特徴とするフリップチップIC用検査用基板を用いることを特徴とする。 【0037】本発明の実施の形態においては、フリップチップICと検査用基板間の安定した電気的接続状態を確保するため、フリップチップICを検査用基板に位置合わせしマウントした後、不活性ガス等の雰囲気中でのIR(赤外線)リフロー法、及びVPS(Vapor Phase Soldering)法等によりフリップチップICを検査用基板に実装する。この際、フリップチップIC上に形成されたバンプは、半田付け時の塑性変形、及び液状化により、検査用基板上に形成されているPI(ポリイミド)等から成る有機系絶縁層よりも上方向10から30μm程度突出しており、かつ半田ぬれ性に優れたCu、Ni等による導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部に対して確実にぬれ、半田バンプ接続用パッド部と金属間化合物が形成され、フリップチップICと検査用基板間の安定した電気的接続状態を作ることが容易となる。 【0038】また、本発明の実施の形態においては、半田バンプ接続用パッド部がPI等から成る有機系絶縁層よりも上方向10から30μm程度突出していることにより、フリップチップIC上の半田バンプ高さが多少ばらつきが存在していたとしても、半田付け時の塑性変形、及び液状化により半田バンプと半田バンプ接続用パッド部が接触しやすくなり、フリップチップICと検査用基板間の安定した電気的接続状態を作ることが容易となる。 【0039】また、本発明の実施の形態においては、電気的特性検査工程終了後のフリップチップIC取り外し工程において、フリップチップIC上に形成されている半田バンプへのダメージを最小限にすることを容易にし、また検査用基板の再利用を容易にするため、導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部(図1の7)の直径が、半田バンプの直径に対して好ましくは1/3から1/6の範囲内の寸法値で形成されているため、半導体IC(図1の1)上の半田バンプ(図1の2)の半田損失の低減及び、取り外し後の半田バンプ形状以上を最小限とすることができ、また取り外し検査用基板上の半田バンプ接続用パッド部(図1の7)上には微小な半田のみが残っているため、半田バンプ接続用パッド部7上の半田除去工程の必要がなく、検査用基板の再利用が容易となる。 【0040】 【実施例】本発明の実施例について図面を参照して以下に説明する。 【0041】図1は、本発明の一実施例の構成及び検査工程を示す断面図である。図1において、1は半導体IC、2は半導体IC上に形成されている半田バンプ、3は検査用基板、4aは検査用パッド、4bはプローブ接触用検査用パッド、5は検査用プローブ、6は絶縁性有機系薄膜、7は半田バンプ接続用パッド部である。 【0042】半田バンプ付き半導体IC1(「フリップチップIC」と呼ばれる)の電気選別工程において、検査専用に実装する検査用基板3は、酸化アルミニウム、ムライト、窒化アルミニウム等の高機能無機系セラミック材料からなるセラミック多層配線基板上に、PI(ポリイミド)等から成る絶縁性有機系薄膜材料を用いた有機多層配線技術により、半導体IC1上に存在する半田バンプ2形成パターンと同一パターンを有する半田ぬれ性に優れたCu、Ni等による導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部7が、PI等から成る有機系絶縁層6よりも上方向10から30μm程度突出するように、形成されている。 【0043】この際、Cu、Ni等による導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部7上に、金属の酸化防止及び、半田濡れ性向上の目的で、Auメッキ層を施しても良い。 【0044】半導体IC1を、検査用基板3に位置合わせしてマウントした後、不活性ガス等の雰囲気中での、IRリフロー法、及びVPS(Vapor Phase Soldering)法等により、半導体IC1を検査用基板3に実装する(図1(b)参照)。 【0045】この際、半導体IC1上に形成された半田バンプ2は、半田付け時の塑性変形、及び液状化により、検査用基板3上に形成されているPI等から成る絶縁性有機系薄膜6よりも上方向10から30μm程度突出している半田バンプ接続用パッド部7(Cu、Ni等による導電性金属材料よりなる)に対して、確実にぬれ、半田バンプ接続用パッド部7と金属間化合物を形成され、半導体IC1と検査用基板3間の安定した電気的接続状態を容易に得ることができる。 【0046】また、半田バンプ接続用パッド部7がPI等から成る有機系絶縁層よりも上方向10から30μm程度突出していることから、半導体IC1上の半田バンプ2高さが多少ばらつきが存在していたとしても、半田付け時の塑性変形、及び液状化により半田バンプ2と半田バンプ接続用パッド部7が接触しやすくなり、半導体IC1と検査用基板3間の安定した電気的接続状態を得ることができる。 【0047】その後、検査用プローブ5を検査用基板3に形成されているプローブ接触用検査用パッド4bに接触させ(図1(b)参照)、所定の条件により半導体ICの電気的特性検査を行う。 【0048】この際、検査用基板3上のPI等から成る絶縁性有機系薄膜6の線膨張係数を、半導体IC1と、絶縁性有機系薄膜6下に存在する、酸化アルミニウム、ムライト、窒化アルミニウム等の高機能無機系セラミック材料との中間の値を採用することにより、半導体IC1と高機能無機系セラミック材料との線膨張係数相違により発生する、バイメタル効果により発生する半導体IC1上の半田バンプ2へのせん断応力を緩和させ、電気的特性試験時の接続信頼性を向上させることができる。 【0049】そして電気的特性試験終了後、半導体IC1が実装されている検査用基板3を再び加熱し、半田バンプ溶融温度付近で半導体IC1裏面を真空吸着し、検査用基板3からとり外す(図1(c)参照)。 【0050】この際、導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部7の直径が、半田バンプ2の直径に対して1/3から1/6の範囲内の寸法値で形成されているため、半導体IC1上の半田バンプ2の半田損失の低減及び、取り外し後の半田バンプ2の形状異常を最小限とすることができる。 【0051】また、取り外し後の検査用基板2上の半田バンプ接続用パッド部7には微小な半田のみが残っているため、半田バンプ接続用パッド部7上の半田除去工程の必要がなく、検査用基板3を再利用することができる。 【0052】本発明の一実施例について、以下に実験データに基づいて更に説明する。 【0053】図2は、本発明の一実施例における半導体IC1と検査用基板3の実装状態の断面を拡大して示した図である。 【0054】図2を参照すると、フリップチップICの半田バンプ2の径Xを180μm固定値とし、検査用基板3の半田バンプ接続用パッド部7の直径Yを30μm、50μm、70μmの水準を設けた際の評価結果を表1に示す。 【0055】なお、評価用サンプルに対しては、以下の処理を施している。 【0056】・検査用基板3にフリップチップIC1を実装する。 【0057】・検査用基板3とフリップチップIC1の取り外しを行う。 【0058】基板取り付け安定性の評価として、半田バンプ数約2500に対し、電気的導通状態の検査(電気的にOPEN状態のパッド数)を行った結果を、表1に示す。 【0059】取り外したフリップチップICに対して再半田バンプウェットバック処理を行う。 【0060】再半田バンプウェットバック処理を施したサンプルに対し、検査用基板実装前の半田バンプ高さとの比較を行い、半田バンプ接続用パッド部7の直径Yの相違による影響(バンプ高さ変位量の平均)を検査した。その結果一覧を表2に示す。 【0061】 【表1】
【0062】 【表2】
【0063】上記表1、表2に示した評価結果より、半田バンプ2の径Xに対する検査用基板の半田バンプ接続用パッド部7の直径Y寸法が、1/6から1/3の範囲内にある場合に、フリップチップIC1の検査用基板3への実装性、及び、取り外し性において、安定した電気的導通状態が確保でき、かつ、取り外し後の半田バンプへのダメージが少なく、実用使用上問題ないレベルの水準を確保することが可能であることが判る。 【0064】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、下記記載の効果を奏する。 【0065】(1)本発明の第一の効果は、フリップチップICと電気的特性検査工程において用いる検査用基板との電気的導通を、低荷重でかつ安定した電気的導通状態を容易に確保することができる、ということである。 【0066】その理由は、本発明においては、フリップチップICの電気的検査工程において、検査用基板とフリップチップICの半田バンプ部との導通をとるための手段として、不活性ガス等の雰囲気中でのIRリフロー法、及びVPS(VaporPhase Soldering)法等により、半導体ICを検査用基板に実装しているため、半導体IC上に形成された半田バンプは、半田付け時の塑性変形、及び液状化により、検査用基板上に形成されているPI等から成る有機系絶縁層よりも上方向に所定高さ突出しており、かつ半田ぬれ性に優れた導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部に対して確実にぬれ、半田バンプ接続用パッド部と金属間化合物を形成され、半導体ICと検査用基板間の安定した電気的接続状態を得ることができるためである。 【0067】(2)本発明の第二の効果は、電気的特性検査工程終了後のフリップチップIC取り外し工程において、フリップチップIC上に形成されている半田バンプへのダメージを最小限に抑止できる、ということである。 【0068】その理由は、本発明においては、導電性金属材料よりなる半田バンプ接続用パッド部の直径が、半田バンプの直径に対して所定割合の範囲内の寸法値で形成されているため、半導体IC上の半田バンプの半田損失の低減及び、取り外し後の半田バンプ形状以上を最小限とすることができるためである。 【0069】(3)本発明の第三の効果は、検査用基板の再利用を可能としている、ということである。 【0070】その理由は、上記第二の効果の理由と共に、取り外し後の検査用基板上の半田バンプ接続用パッド部上には微小な半田のみが残っているため、半田バンプ接続用パッド部の半田除去工程の必要がなく、検査用基板の再利用ができるためである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 朝道
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| 【公開番号】 |
特開平11−23656 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−187709 |
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