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【発明の名称】 IC試験装置のテストヘッド
【発明者】 【氏名】磯部 佳宏

【要約】 【課題】ピンカードとICソケットとを直接に接続させることにより、ピンカードとICソケット間の介在物を無くし、ピンカードに実装された回路からDUTまでの距離を最短にすると共に、接続箇所を少なくしてインピーダンスの整合を保ち、高周波試験の測定精度を向上させるIC試験装置のテストヘッドを提供する。

【解決手段】DUT11の試験をするために、DUTボード18に実装したICソケット13に、ピンカード14をくわえ込ませることにより、ピンカード14を直接に接続させる。これにより、ICソケット13とピンカード14の間に介在物が無くなり、ピンカード14の回路からDUT11までの距離を最短にできると共に、接触箇所も減少するので、インピーダンス整合がとれ、高周波試験を行う場合の精度が向上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ドライバー・コンパレータ回路(4)を、高速機能試験用リレー(5)を介して、DUT(11)に接続し、DUT(11)に、終端抵抗器接続用リレー(7)を介して、終端抵抗器(8)を接続すると共に、DC測定回路接続用リレー(9)を介して、DC測定回路(10)を接続したIC試験装置において、前記DUT(11)を装着するICソケット(13)が実装されたDUTボード(18)、及び前記ドライバー・コンパレータ回路(4)と、高速機能試験用リレー(5)と、終端抵抗器接続用リレー(7)と、終端抵抗器(8)と、DC測定回路接続用リレー(9)と、DC測定回路(10)が実装されたピンカード(14)を備え、ICソケット(13)が、DUTボード(18)を貫通し、ICソケット(13)に対して、ピンカード(14)が直接に接続されていることを特徴とするIC試験装置のテストヘッド。
【請求項2】 ICソケット(13)が、DUTボード(18)に形成された開口部(18A)を貫通すると共に、ICソケット(13)には、コンタクト(13B)が露出した溝(13D)が形成され、溝(13D)には、前記ピンカード(14)が挿入されている請求項1記載のIC試験装置のテストヘッド。
【請求項3】 ピンカード(14)には、表側ピンカード回路(14A)と裏側ピンカード回路(14B)が実装され、各回路(14A)と(14B)から延びる導電パターン(15)が、前記ICソケット(13)のコンタクト(13B)に接触している請求項2記載のIC試験装置のテストヘッド。
【請求項4】 前記表側ピンカード回路(14A)が、ドライバー・コンパレータ回路(4)と、高速機能試験用リレー(5)により、前記裏側ピンカード回路(14B)が、終端抵抗器接続用リレー(7)と、終端抵抗器(8)と、DC測定回路接続用リレー(9)と、DC測定回路(10)により、それぞれ構成されている請求項3記載のIC試験装置のテストヘッド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はIC試験装置のテストヘッド、特に被測定デバイス(以下DUTと略称する)である高速メモリ素子の高速機能試験やDC試験を行うIC試験装置のテストヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、IC試験装置は、図7に示すように、端末1(例えばCPU)と、パターン発生器2と、判定器3と、ドライバー・コンパレータ回路4と、高速機能試験用リレー5と、電源6と、終端抵抗器接続用リレー7と、終端抵抗器8と、DC測定回路接続用リレー9と、DC測定回路10を備え、DUT11の高速機能試験とDC測定試験を行う。
【0003】端末1は、パターン発生器2を介して、ドライバー・コンパレータ回路4のドライバー4Aに接続されていると共に、ドライバー・コンパレータ回路4のコンパレータ4Bは、判定器3を介して、端末1に接続され、ドライバー・コンパレータ回路4は、高速機能試験用リレー5を介して、DUT11に接続されている。
【0004】また、DUT11は、終端抵抗器接続用リレー7を介して、終端抵抗器8に接続され、終端抵抗器8は、電源6に接続されている。
【0005】更に、DUT11は、DC測定回路接続用リレー9を介して、DC測定回路10に接続されている。
【0006】このような構成によるIC試験装置は、端末1からのプログラムに従って、次のような高速機能試験とDC測定試験を行う。
【0007】先ず、高速機能試験の動作を述べる。即ち、高速機能試験を行う場合には、図7において、DC測定回路接続用リレー9をオフ状態にしておいて、終端抵抗器接続用リレー7をオンすることにより、ドライバー・コンパレータ回路4からDUT11までの信号ラインの特性インピーダンスZ0 に等しい抵抗値RE で終端し、インピーダンス整合する。
【0008】この状態で、高速機能試験用リレー5をオンし、端末1からのプログラムにより、入力信号がパターン発生器2に入力すると、プログラムに応じた周波数の入力パターン信号が発生する。
【0009】この入力パターン信号は、ドライバー・コンパレータ回路4のドライバー4Aに入力して、設定電圧まで増幅され、高速機能試験用リレー5を介して、DUT11へ入力する。
【0010】この結果、得られた出力パターン信号は、DUT11からドライバー・コンパレータ回路4のコンパレータ4Bへ入力し、判定器3の比較により合否判定が行われ、その合否結果が端末1に伝達され、記録される。
【0011】次にDC測定試験についての動作について述べる。即ち、DC測定試験を行う場合には、終端抵抗器接続用リレー7をオフ状態にし、終端抵抗器8からの影響をなくし、また高速機能試験用リレー5もオフにしする。
【0012】この状態で、DC測定回路接続用リレー9をオンすると、端末1からのプログラムにより、DC測定回路からDUT11へ電圧、または電流が印加され、DC測定が行われ、その結果が端末1へ伝達される。
【0013】以上のようなIC試験装置において、従来のテストヘッドは、図4〜図6に示す構成を備えている。
【0014】即ち、ピンカード14の表面と裏面には、表側ピンカード回路14Aと裏側ピンカード回路14Bが、それぞれ実装されている。
【0015】このうち、表側ピンカード回路14Aは(図5)、ドライバー・コンパレータ回路4と高速機能試験用リレー5により構成されていると共に、ドライバー・コンパレータ回路4と高速機能試験用リレー5は、導電パターン15により接続され、表側ピンカード回路14Aは、金座17に点接触させたポゴピン20を介して、ベースボード19に接続されている。
【0016】更に、ベースボード19と、ICソケット13を実装したDUTボード18とは、接続ケーブル16により接続され、これにより、前記表側ピンカード回路14AからDUT11へのラインを構成している。
【0017】一方、裏側ピンカード回路14Bは(図6)、終端抵抗器接続用リレー7と終端抵抗器8とDC測定回路接続用リレー9とDC測定回路10により構成され、これらの素子は、導電パターン15により接続され、裏側ピンカード回路14Bは、金座17に点接触させたポゴピン20を介して、ベースボード19に接続されている。
【0018】また、ベースボード19と、ICソケット13を実装したDUTボード18とは、接続ケーブル16により接続され、これにより、前記裏側ピンカード回路14BからDUT11へのラインを構成している。
【0019】更に、表側ピンカード回路14Aと裏側ピンカード回路14Bとは、ピンカード14に形成されたスルーホール12を介して、接続されている。
【0020】換言すれば、図7に示すように、ドライバー・コンパレータ回路4からDUT11までのラインは、終端抵抗器8からDUT11のライン及びDC測定回路10からDUT11のラインに対して、ピンカード14上において、スルーホール12を介して、接続されている。
【0021】このように、従来のテストヘッドは、ICソケット13を実装したDUTボード18と、接続ケーブル16を介してDUTボード18に接続されたベースボード19と、ポゴピン20を介してベースボード19に接続されたピンカード14を備え、ピンカード14は、複数個のDUT11に対応して、複数個取り付けられている(図4〜図5)。
【0022】そして、一般には、IC試験の場合、複数個のDUT11について、同時に高速機能試験やDC測定試験を行う。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】既述したように、従来のテストヘッドにおいては(図4〜図6)、ピンカード14からDUT11に至るライン上には、スルーホール12、ポゴピン20、金座17、ベースボード19、接続ケーブル16が介在している。
【0024】従って、ピンカード14に実装された回路からDUT11までの距離が長く、また、その間の接触箇所も極めて多い。
【0025】このため、高速機能試験の際には、インピーダンス不整合が生じ、反射により、測定精度が低くなるという課題があった。
【0026】この発明の目的は、ピンカードとICソケットとを直接に接続させることにより、ピンカードとICソケット間の介在物を無くし、ピンカードに実装された回路からDUTまでの距離を最短にすると共に、接続箇所を少なくしてインピーダンスの整合を保ち、高周波試験の測定精度を向上させるIC試験装置のテストヘッドを提供する。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、この発明は、ドライバー・コンパレータ回路4を、高速機能試験用リレー5を介して、DUT11に接続し、DUT11に、終端抵抗器接続リレー7を介して、終端抵抗器8を接続すると共に、DC測定回路接続リレー9を介して、DC測定回路10を接続したIC試験装置において、前記DUT11を装着するICソケット13が実装されたDUTボード18、及び前記ドライバー・コンパレータ回路4と、高速機能試験用リレー5と、終端抵抗器接続リレー7と、終端抵抗器8と、DC測定回路接続リレー9と、DC測定回路10が実装されたピンカード14を備え、ICソケット13が、DUTボード18を貫通し、ICソケット13に対して、ピンカード14が直接に接続されているという手段を提供する。
【0028】従って、この発明の構成によれば、ピンカード14とICソケット3が直接に接続されているので、ピンカード14とICソケット3の間に介在物が無くなり、ピンカード14に実装された回路からDUT11までの距離を最短にすると共に、接続箇所を少なくしてインピーダンスの整合を保ち、高周波試験の測定精度を向上させることがでできる。
【0029】
【発明の実施例の形態】以下、この発明を、実施の形態により添付図面を参照して、説明する。図1〜図3は、この発明の実施の形態を示す図であり、11はDUT、13はICソケット、14はピンカード、15は導電パターン、18はDUTボードである。
【0030】DUTボード18には、複数個の開口部18Aが形成され、各開口部18Aには、ICソケット13が貫通し、ICソケット13は、DUTボード18に対して垂直に固定されている。
【0031】ICソケット13は、よく知られているように、DUT11のピンに対応したコンタクト13Aが取り付けられ、各コンタクト13Aを介してDUT11を装置するようになっている。
【0032】このICソケット13には、溝13Dが形成され、溝13D内には、コンタクト13Bが露出し、コンタクト13Bは、リード線13Cを介して前記コンタクト13Aと接続されている。
【0033】この溝13Dには、後述するピンカード14が挿入され、ピンカード14に実装された表側ピンカード回路14Aと裏側ピンカード回路14Bから延びる導電パターン15が、前記コンタクト13Bに接触している。
【0034】即ち、ピンカード14は、ICソケット13に対して直接接続され、いわば、ICソケット13にくわえ込まれている。
【0035】また、ICソケット13は、1つのDUT11に対して、2つ設けられている。
【0036】即ち、1つのDUT11の両側のピンに対応して、開口部18Aが2つ形成され、各開口部18Aには、ICソケット13が貫通し、それぞれのICソケット13に対して、ピンカード14が直接に接続されている。
【0037】ピンカード14の表面と裏面には、表側ピンカード回路14Aと裏側ピンカード回路14Bが、それぞれ実装されている。
【0038】このうち、表側ピンカード回路14Aは(図2)、ドライバー・コンパレータ回路4と高速機能試験用リレー5により構成されていると共に、ドライバー・コンパレータ回路4と高速機能試験用リレー5は、導電パターン15により接続されている。
【0039】また、この表側ピンカード回路14Aを構成する高速機能試験用リレー5からは、導電パターン15が延びており、図2に示すように、導電パターン15は、ICソケット13の溝13D内のコンタクト13Bに接触している。
【0040】更に、表側ピンカード回路14Aを構成するドライバー・コンパレータ回路4と高速機能試験用リレー5は、DUT11のピンの数に対応した数だけ実装され、図示する例では、DUT11のピンの数が9であり、ドライバー・コンパレータ回路4と高速機能試験用リレー5も9個づつ実装されている。
【0041】一方、裏側ピンカード回路14Bは(図3)、終端抵抗器接続用リレー7と終端抵抗器8とDC測定回路接続用リレー9とDC測定回路10により構成され、これらの素子は、導電パターン15により接続されている。
【0042】また、この裏側ピンカード回路14Bを構成する終端抵抗器接続用リレー7とDC測定回路接続用リレー9からは、導電パターン15が延びており、図3に示すように、導電パターン15は、ICソケット13の溝13D内のコンタクト13Bに接触している。
【0043】更に、裏側ピンカード回路14Bを構成する終端抵抗器接続用リレー7と終端抵抗器8とDC測定回路接続用リレー9とDC測定回路10は、DUT11のピンの数に対応した数だけ実装され、図示する例では、DUT11のピンの数が9であり、終端抵抗器接続用リレー7等も9個づつ実装されている。
【0044】このように、図1〜図3から明らかなように、ICソケット13に対してピンカード14を直接に接続したことから、ピンカード14に搭載された表側ピンカード回路14Aと裏側ピンカード回路14Bとは、ICソケット13を介して、導電パターン15により接続されている。
【0045】換言すれば、ドライバー・コンパレータ回路4からDUT11に至るラインは、ICソケット13上において、導電パターン15により中継されている。
【0046】以下、前記構成を備えたこの発明の作用を説明する。先ず、DC測定回路接続用リレー9をオフ状態にしておいて、終端抵抗器接続用リレー7をオンすることにより、ドライバー・コンパレータ回路4からDUT11までの信号ラインの特性インピーダンスZ0 に等しい抵抗値RE で終端する。
【0047】この状態で、高速機能試験用リレー5をオンすることにより、端末1からのプログラムに応じた周波数の入力パターン信号を、ドライバー・コンパレータ回路4のドライバー4Aを介して、DUT11へ入力する。
【0048】この場合、ドライバー・コンパレータ回路4等の回路を実装したピンカード14が、接続ケーブル16、金座17、ポゴピン20、ベースボード19(図4〜図6)等を介在させず、ICソケット13にくわえ込まれ、直接接続されている。
【0049】従って、ピンカード14に実装された回路からDUT11までの距離は、最短になった。また、これに伴って、接続箇所も大幅に減少した。
【0050】この結果、インピーダンスの整合が保たれ、高周波試験の測定精度を向上させることができるようになった。
【0051】
【発明の効果】この発明によれば、IC試験装置のテストヘッドを、DUTボードを貫通するICソケットに対して、ピンカードを直接に接続するように構成したことにより、ピンカードとICソケット間の介在物を無くし、ピンカードに実装された回路からDUTまでの距離を最短にすると共に、接続箇所を少なくしてインピーダンスの整合を保ち、高周波試験の測定精度を向上させるという効果がある。
【0052】
【出願人】 【識別番号】000117744
【氏名又は名称】安藤電気株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 明
【公開番号】 特開平11−23648
【公開日】 平成11年(1999)1月29日
【出願番号】 特願平9−190410