| 【発明の名称】 |
片極間欠弧光地絡試験装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】後上 勝
【氏名】磯 守
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| 【要約】 |
【課題】被試験機器が接続された模擬配電線上に片極間欠弧光地絡を確実に発生させて、地絡試験の安全性と効率を向上させる。
【解決手段】供試機器2の一次側に一次側配電線3を接続して、電力会社変電所を模擬して電源を供給する電源回路であるところの模擬変電所1を接続するとともに、大地間に模擬配電線容量4を接続する。また、供試機器2の二次側に二次側配電線5を接続して、二次側配電線5と大地間に模擬配電線容量6を接続するとともに、大地間に地絡線路7を形成し、その地絡線路7上に整流素子であるところのダイオード8、亀裂を有する高圧ピン碍子9および事故点投入用の開閉器10を直列に接続する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被試験機器の一次側に接続される一次側配電線と、一次側配電線に接続されて変電所を模擬した電圧を印加する電源回路と、一次側配電線と大地間に接続された模擬配電線容量と、被試験機器の二次側に接続される二次側配電線と、二次側配電線と大地間に接続された模擬配電線容量と、二次側配電線と大地間を接続する地絡線路と、地絡線路に互いに直列に接続された整流素子、開閉器および事故点発生機材と、を備えたことを特徴とする片極間欠弧光地絡試験装置。 【請求項2】 請求項1記載の片極間欠弧光地絡試験装置において、事故点発生機材として亀裂を有する高圧ピン碍子を用いた片極間欠弧光地絡試験装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、模擬配電線に人工的に片極間欠弧光地絡を発生させて各種受電設備機器の地絡事故試験を実施する片極間欠弧光地絡試験装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電力会社と需要家の責任分界点に設置される高圧受電用設備では、需要家内の事故の発生にもとづく波及事故を防ぐため、地絡検出機能付機器を使用することが推奨されている。図4はその一例を示すもので、51は引込開閉器、52は過電流ロック形高圧気中開閉器(GR付PAS)、53はケーブル、60は高圧の自家用受電設備、61は計器用変圧変流器(VCT)、62は遮断器、63はコンデンサ、64はトランスである。この例では、GR付PAS52が地絡検出機能を持っており、需要家側で地絡事故が発生すると電力会社の変電所の遮断器よりも先にGR付PAS52が開放されるため、波及事故を防いで他の需要家の停電を防止することができる。ところで、地絡には間欠的に地絡電流が流れる間欠弧光地絡がある。さらに、非接地系統配電線に発生する地絡事故では、接地形計器用変圧器(EVT)の鉄心飽和に起因して零相電流が正負何れかの一方しかない半波整流波形が発生し、しかも鋸歯状の波形となることがある。このように、零相電圧・零相電流が複雑な波形となる場合は、地絡検出がより困難となる。しかも、これら検出の困難な零相電圧・零相電流に対しても上記地絡検出機能付機器は確実に地絡事故を検出しかつ事故点の位置を正確に特定する機能が要求されている。そのため、配電線上に設置される事故検出機器や事故検出システムについては、実使用を想定して性能を検証する必要がある。そこで従来は、それらの供試機器を模擬配電線路に接続して、人工的に各種地絡を発生させて試験を実施している。ところで、従来は、地絡試験のために間欠弧光地絡現象を人工的に再現しようとする場合、地絡点にケーブル、碍子、ギャップ等を用いて発生させていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら間欠弧光地絡等は、線路定数により発生する頻度が異なる等、偶然による要素が多く、発生についての再現性が低いというのが実情である。そのため、模擬配電線路に配電線事故検出の機器やシステムを設置して、間欠弧光地絡についての検証試験を実施する場合に、なかなか地絡に至らなかったり、あるいは直ちに地絡してしまう等再現性が極めて悪く、データ蓄積するのに多数回行なう必要があり、その実施に多大な時間と労力を費やしていた。また、従来多用されていた、エナメル線と電源の間にダイオードを直列に多段接続して碍子に交流電圧の半波のみを印加する「片側碍子アーク」の方法では、人手を多く必要とし、そのために危険性が増すという問題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決するために、請求項1の発明は、被試験機器の一次側に接続される一次側配電線と、一次側配電線に接続されて変電所を模擬した電圧を印加する電源回路と、一次側配電線と大地間に接続された模擬配電線容量と、被試験機器の二次側に接続される二次側配電線と、二次側配電線と大地間に接続された模擬配電線容量と、二次側配電線と大地間を接続する地絡線路と、地絡線路に互いに直列に接続された整流素子、開閉器および事故点発生機材とを備えたことを特徴とする。ここで、事故点発生機材として亀裂を有する高圧ピン碍子を用いることが好ましい。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態の構成を示す図である。図示されるように、この装置は、電力会社変電所を模擬して電源を供給する電源回路であるところの模擬変電所1と、模擬変電所1に接続されて、供試機器2の一次側に接続される一次側配電線3と、一次側配電線3と大地間に接続される模擬配電線容量4と、供試機器2の二次側に接続される二次側配電線5と、二次側配電線5と大地間に接続される模擬配電線容量6と、二次側配電線5のR相と大地間に形成された地絡線路7と、地絡線路7上に接続された整流素子であるところのダイオード8と、同じく地絡線路7上に事故点として接続された亀裂を有する高圧ピン碍子9と、同じく地絡線路7上に接続された事故点投入用の開閉器10とから構成されている。 【0006】従来、単に亀裂が入れられた高圧ピン碍子等を介して配電線に地絡を発生させようとすると、片側放電がランダムに発生し、地絡期間における片側放電の発生率を制御することができなかったことに対して、この実施形態では、事故点の部分に直列にダイオードを接続することで、片側のみに放電現象が発生するようにしたものである。すなわち、地絡線路7上の開閉器10を閉じることで、二次側配電線5のR相からダイオード8を経て大地への方向にのみ地絡電流が流れ、片極間欠弧光地絡を確実に再現することができる。この状態で、接続されている供試機器2についての地絡検出性能の検査が実施可能となる。 【0007】また、この実施形態では、ダイオード8の接続方向を反転することで、地絡電流の方向を反転させて試験を実行することも可能である。さらに、ダイオード8の代わりに半導体スイッチ(GTO)を使用すると、片極放電の継続時間も制御可能である。同様に、開閉器10についても、図示しない制御装置を設置しておき、予め設定した開閉タイミングにより開閉動作を実行させることも可能である。 【0008】図2は、模擬配電線のバンク静電容量と片側放電発生率の関係を示すグラフであり、片側放電発生率はバンク静電容量に関係して変化することが確認されている。図では、バンク静電容量が小さいほど発生率が増し、1相当たりのバンク静電容量が0.7μF以下では、片側放電がほぼ100%発生することが示されている。 【0009】図3は、供試機器として、需要家構内の電柱に設置されるGR付PASの地絡検出性能試験を実施する場合の接続例を示す回路図である。図中の開閉器本体521の左側の電源側に、図1の一次側配電線3が接続され、同じく右側の負荷側に二次側配電線5が接続される。さらに、本体下部の各端子が11心ケーブル522を介して、制御装置523に接続される。この状態で負荷側に片極間欠弧光地絡を発生させることで、開閉器本体521の地絡試験が実施され、開閉器本体521の地絡検出機能が判定される。なお、開閉器本体521の構成は周知であるため詳述を省略するが、図においてZCTは零相変流器、Sは連動スイッチ、TCは引き外しコイル、CTは変流器、ZPDは零相電圧検出器である。 【0010】上述したように、本発明では、片極間欠弧光地絡を確実に発生することを可能にしたことで、再現性のある定量的な人工片極間欠弧光地絡試験の実施が可能になるとともに、その実施に要する時間と労力が大幅に削減され、あわせて試験の安全性も向上される。 【0011】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、被試験機器の二次側配電線に接続される地絡線路に整流素子、開閉器および事故点発生機材を接続しておき、その開閉器を閉じることで、片極間欠弧光地絡を確実に発生させ、再現性、安全性にすぐれた地絡試験の実施が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000220907 【氏名又は名称】東光電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月3日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】森田 雄一
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| 【公開番号】 |
特開平11−23639 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−177882 |
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