| 【発明の名称】 |
電源用負荷制御方法及びその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】長 和雄
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| 【要約】 |
【課題】多種多様な特性を有する各種の電源装置を検査する際に、この検査内容に適合して検査用のインピーダンス値を変化させることができる電源用負荷制御方法を提供する。
【解決手段】被検査対象電源装置100から疑似負荷インピーダンス1に印加される電圧を検出し、この検出された電圧に基づいて疑似負荷インピーダンス1に対して検査用電源装置から印加する電圧の極性又は電圧値のうち少なくとも一つを変化させることにより、被検査対象電源装置100側から見た疑似負荷インピーダンス1のインピーダンス値を制御できることとなり、被検査対象電源装置100の検査内容に適合したインピーダンス値に変化させることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検査対象の電源装置に疑似負荷インピーダンスを接続して前記電源装置の特性を検査する際に、前記疑似負荷インピーダンスの値を制御する電源用負荷制御方法において、前記疑似負荷インピーダンスに対して被検査対象の電源装置から印加される電圧を検出し、前記検出された電圧に基づいて検査用電源装置から印加される検査用電圧の極性又は電圧値のうち少なくとも一つを変化させて印加し、前記検査用電圧の印加により疑似負荷インピーダンスの値を制御することを特徴とする電源用負荷制御方法。 【請求項2】 被検査対象の電源装置に接続される疑似負荷インピーダンスと、前記疑似負荷インピーダンスに対して検査用の電圧を印加する検査用電源装置と、前記疑似負荷インピーダンスに印加される被検査対象の電源装置及び/又は検査用電源からの電圧を検出して検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段から出力される検出信号に基づいて検査用電源から印加される電圧の極性又は電圧値の少なくとも一つを変化させて制御する制御演算手段とを備えることを特徴とする電源用負荷制御装置。 【請求項3】 前記請求項2に記載の電源用負荷制御装置において、前記検査用電源装置が、前記疑似負荷インピーダンスに対して正の電圧を印加する正側の検査用電源装置と、前記疑似負荷インピーダンスに対して負の電圧を印加する負側検査用電源装置とを備え、前記疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を小さくする場合には、被検査対象の電源装置と同じ極性となる正側又は負側の検査用電源装置を疑似負荷インピーダンスに対して直列に接続し、前記疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を大きくする場合には、被検査対象の電源装置と異なる極性となる正側又は負側の検査用電源装置を疑似負荷インピーダンスに対して並列に接続することを特徴とする電源用負荷制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電源装置の特性を検査する際に用いられる電源用負荷制御方法に関し、特に高圧用の電源装置における各種の特性検査に対応する負荷に調整できる電源用負荷制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の電源用負荷制御装置として図6に示すものがあり、この図6に従来の電源用負荷制御装置の概略回路構成図を示す。同図において従来の電源用負荷制御装置は、被検査対象電源装置100の出力端子100a、100bに接続され、抵抗値を変化させる可変抵抗器200と、この可変抵抗器200に直列に接続され、可変抵抗器200に流れる電流値を検出する電流計240と、前記可変抵抗器200に並列に接続され、可変抵抗器200の端子間に印加される電圧を検出する電圧計250とを備える構成である。この可変抵抗器200は、抵抗値の異なる複数の抵抗体210、・・・、230とスイッチ211、・・・、231とを備え、このスイッチ211、・・・、231のいづれかを選択して投入することにより被検査対象電源装置100に接続する抵抗体210、・・・、230の抵抗値を変化させる構成である。 【0003】次に、前記構成に基づく従来の電源用負荷制御装置の特性検査動作について説明する。まず、可変抵抗器200の抵抗値をスイッチ211、・・・、231のいづれかを選択して投入することにより、いづれかの抵抗体210、・・・、230を接続して任意に変化させる。この接続された抵抗体210、・・・、230の抵抗値をにおける電流計240及び電圧計250の各電流値及び電圧値に対する計測をする。この計測された電圧値及び電流値により被検査対象電源装置100の特性を判断することができる。例えば、被検査対象電源装置100が定電流源という特性を有する場合には、可変抵抗器200の抵抗値を変化させたとしても電流計240で検出される電流変化せず、電圧計250で検出される電圧値のみが変化することとなる。また被検査対象電源装置100が定電圧源という特性を有する場合には、前記の場合とは異なり検出される電圧値が一定で、電流値が変化することとなる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の電源用負荷制御装置は以上のように構成されていたことから、多種多様の特性を有する被検査対象電源装置100を総てに対応して、各々の特性を正確且つ簡易に検査するために被検査対象電源装置100に接続される可変抵抗器200の抵抗値を前記検査内容に適合した負荷とすることができないという課題を有していた。例えば、被検査対象電源装置100が高圧用(1〜10KV)の電源である場合には、直流電源等の低い電圧を出力する低電圧用電源の検査において用いられていた半導体素子を利用した電子負荷等が適用できない。また、被検査対象電源装置100が正電圧出力又は負電圧出力を出力するものがあり、これらの相違に関係なく検査のために接続される可変抵抗器200の抵抗値を適正に変化させることができず、その極性を考慮して回路接続を変更しなければならないという課題を有する。 【0005】本発明は前記課題を解消するためになされたもので、多種多様な特性を有する各種の電源装置を検査する際に、この検査内容に適合して検査用のインピーダンス値を変化させることができる電源用負荷制御方法を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係る電源用負荷制御方法は、被検査対象の電源装置に疑似負荷インピーダンスを接続して前記電源装置の特性を検査する際に、前記疑似負荷インピーダンスの値を制御する電源用負荷制御方法において、前記疑似負荷インピーダンスに対して被検査対象の電源装置から印加される電圧を検出し、前記検出された電圧に基づいて検査用電源装置から印加される検査用電圧の極性又は電圧値のうち少なくとも一つを変化させて印加し、前記検査用電圧の印加により疑似負荷インピーダンスの値を制御するものである。このように本発明においては、被検査対象の電源装置から疑似負荷インピーダンスに印加される電圧を検出し、この検出された電圧に基づいて疑似負荷インピーダンスに対して検査用の電源装置から印加する電圧の極性又は電圧値のうち少なくとも一つを変化させることにより、被検査対象の電源装置側から見た疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を制御できることとなり、被検査対象の電源装置の検査内容に適合したインピーダンス値に変化させることができる。 【0007】また、本発明に係る電源用負荷制御装置は必要に応じて、被検査対象の電源装置に接続される疑似負荷インピーダンスと、前記疑似負荷インピーダンスに対して検査用の電圧を印加する検査用電源装置と、前記疑似負荷インピーダンスに印加される被検査対象の電源装置及び/又は検査用電源からの電圧を検出して検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段から出力される検出信号に基づいて検査用電源から印加される電圧の極性又は電圧値の少なくとも一つを変化させて制御する制御演算手段とを備えるものである。このように本発明においては、被検査対象の電源装置に接続される疑似負荷インピーダンスに検査用電源装置から検査用の電圧を印加し、この疑似負荷インピーダンスに印加される電圧検出手段が検出し、この検出信号に基づいて制御演算手段が検査用電源から印加される電圧の極性又は電圧値の少なくとも一つを変化させて制御しているので、被検査対象の電源装置側から見た疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を制御できることとなり、被検査対象の電源装置の検査内容に適合したインピーダンス値に変化させることができる。 【0008】また、本発明に係る電源用負荷制御装置は必要に応じて、検査用電源装置が、前記疑似負荷インピーダンスに対して正の電圧を印加する正側の検査用電源装置と、前記疑似負荷インピーダンスに対して負の電圧を印加する負側検査用電源装置とを備え、前記疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を小さくする場合には、被検査対象の電源装置と同じ極性となる正側又は負側の検査用電源装置を疑似負荷インピーダンスに対して直列に接続し、前記疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を大きくする場合には、被検査対象の電源装置と異なる極性となる正側又は負側の検査用電源装置を疑似負荷インピーダンスに対して並列に接続するものである。 【0009】 【発明の実施の形態】 (本発明の第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態に係る電源用負荷制御装置を図1に基づいて説明する。この図1は本実施形態に係る電源用負荷制御装置のブロック構成図を示す。同図において本実施形態に係る電源用負荷制御装置は、検査の対象となる被検査対象電源装置100に接続される疑似負荷インピーダンス1と、この疑似負荷インピーダンス1に検査用の電圧を印加する検査用電源2と、この検査用電源2及び被検査対象電源100の疑似負荷インピーダンス1に対する接続を切換える切換手段3とを備える構成である。この切換手段3は、前記被検査対象電源装置100から印加される電圧の極性に基づいて検査用電源2の極性を選択して疑似負荷インピーダンス1に切換えて接続する構成である。 【0010】次に、前記構成に基づく本実施形態の動作について説明する。まず、被検査対象電源装置100の出力端子100a、100bに本装置を接続し、この出力端子100a、100bから出力される電圧が切換手段3に印加され、この切換手段3が印加される電圧の極性を判断する。この極性の判断に基づいて切換手段3は内部接点(図示を省略)を制御して前記被検査対象電源装置100と検査用電源2とを疑似負荷インピーダンス1に所定の極性で接続する。 【0011】この切換手段3は、疑似負荷インピーダンス1のインピーダンス値を大きくする場合には、被検査対象電源装置100と検査用電源2とを疑似負荷インピーダンス1に並列に接続する。即ち、疑似負荷インピーダンス1に検査用電源2から印加される電圧により被検査対象電源装置100の出力電圧(又は電流)が変化し、被検査対象電源装置100からみた疑似負荷インピーダンス1のインピーダンス値が大きくなる。また、切換手段3は、疑似負荷インピーダンス1のインピーダンス値を小さくする場合には、被検査対象電源装置100と検査用電源2とを疑似負荷インピーダンス1に直列に接続する。即ち、疑似負荷インピーダンス1に検査用電源2から印加される電圧により被検査対象電源装置100の出力電圧(又は電流)が変化し、被検査対象電源装置100からみた疑似負荷インピーダンス1のインピーダンス値が小さくなる。 【0012】この接続された検査用電源2は疑似負荷インピーダンス1に対して所定極性の電圧を印加して前記被検査対象電源装置100からの電圧に加重し、若しくは一部が相殺され、この電圧により生じる電流が流れて疑似負荷インピーダンス1のインピーダンス値を変化させることとなる。このインピーダンス値が変化した疑似負荷インピーダンス1に被検査対象電源装置100から所定の電圧が印加され、この被検査対象電源装置100の出力特性が検査できることとなる。 【0013】(本発明の第2の実施形態)本実施形態に係る被検査対象電源装置100を図2ないし図4に基づいて説明する。この図2は本実施形態に係る電源負荷制御装置のブロック回路構成図、図3は図2に記載の電源用負荷制御装置の動作フローチャート、図4は図2における切替部3の詳細回路構成図を示す。 【0014】前記各図において本実施形態に係る被検査対象電源装置は、前記図1に記載の装置と同様に被検査対象電源装置100、疑似負荷抵抗10(図1においては疑似負荷インピーダンス1に相当)、検査用電源2及び切換部3(切換手段3に相当)を共通して備え、この構成に加え、前記検査用電源2が前記疑似負荷抵抗10に対して正の電圧を印加する正側調整電源21及び疑似負荷抵抗10に対して負の電圧を印加する負側調整電源22を有し、装置全体を制御する制御部40を備える構成である。 【0015】前記制御部40は、被検査対象電源装置100から出力される電圧の特性データ及び正側・負側の各調整電源21、22の両端子間における電流(又は電圧)のデータが入力され、これらの各データに基づいて前記切換部3及び正側・負側の各調整電源21、22を制御する構成である。この制御部40は、前記各データに基づいて切換部3の切換制御信号を生成すると共に、検査用電源2の電圧を指令する電圧指令信号を生成して出力する制御演算部4と、この電圧指令信号が入力され、前記正側又は負側の調整電源21、22に対して所定値の電圧を出力させる電圧制御信号を出力する負荷制御部5とを備える構成である。 【0016】次に、前記構成に基づく本実施形態装置の動作について説明する。まず、本実施形態装置を被検査対象電源装置100の出力端子100a、100bに接続する(ステップ1)。この接続された被検査対象電源装置100のスイッチ110を投入し、被検査対象電源装置100から電圧Vを出力して本実施形態装置側に印加し、この印加時における検知電圧V(0)を出力する(ステップ2)。 【0017】前記検知電圧V(0)が制御部40の制御演算部4に入力され、この被検査対象電源装置100の極性に基づいて切替部3の接続状態を制御する(ステップ3)。例えば、前記制御演算部4が前記疑似負荷抵抗10の抵抗値R(0)を大きくする場合には、被検査対象電源装置100と同じ極性となる正側又は負側の調整電源21、22を疑似負荷抵抗10に対して並列に接続し、また、似負荷抵抗10の抵抗値R(0)を小さくする場合には、被検査対象電源装置100と異なる極性となる正側又は負側の調整電源21、22を疑似負荷抵抗10に対して直列に接続する。 【0018】この並列接続構成の具体例を図4に示す。同図において、疑似負荷抵抗10の端子3dに被検査対象電源装置100及び正側調整電源21の各正極側が接続され、また端子3eに被検査対象電源装置100及び正側調整電源21の各負極側が負荷側調整電源22を介して接続され、前記被検査対象電源装置100が定電流源として動作する場合について説明する。前記切替部3は二つのダイオード31、32を相反する方向に並列接続し、この並列接続されたダイオード31、32を被検査対象電源装置100に対して直列に接続されて構成される。 【0019】この被検査対象電源装置100が図示される正極接続の極性で接続されている場合には、被検査対象電源装置100から電圧Vが疑似負荷抵抗10に対して印加されると、電流I(0)が図4中に実線で示す矢印方向に接点3a−ダイオード31−接点3bを介して疑似負荷抵抗10に流れる。また、正側調整電源21から電圧VM(+)が疑似負荷抵抗10に対して印加されると、電流IM(+)が接点3bを介して疑似負荷抵抗10に流れる。 【0020】このような正極接続の場合には、被検査対象電源装置100及び正側調整電源21からの電流(I(0)+IM(+))が疑似負荷抵抗10に流れることとなる。この電流IM(+)は正側調整電源21の電圧VM(+)のみで生じる電流である。この場合には疑似負荷抵抗10で生じる電圧降下はR(0)(I(0)+IM(+))[V]となり正側調整電源21からの出力がない場合の電圧降下R(0)・I(0)[V]に対して疑似負荷抵抗10の抵抗値R(0)が実質的に大きな値となった場合と見倣すことができる。なお、負側調整電源22を介して流れる電流I(-)は、負側調整電源21の電圧VM(+)による電流IM(+)と被検査対象電源装置100からの電流I(0)との合成電流である。 【0021】他方、前記図示する正極接続とは逆に負極接続の場合、即ち、疑似負荷抵抗10の端子3eに被検査対象電源装置100及び負荷側調整電源22の各負極側が接続され、端子3dに被検査対象電源装置100及び負荷側調整電源22の各正極側が正側調整電源21を介して接続され、前記被検査対象電源装置100が定電流源として動作する場合について説明する。この被検査対象電源装置100が負極接続で疑似負荷抵抗10に対して電圧Vを印加すると、負側調整電源22は電圧V(-)を出力し、正側調整電源21からの出力はない。このような正・負側の各調整電源21、22の出力状態において図4中に破線で示す矢印方向に電流が流れ、正側調整電源21−接点3b−疑似負荷抵抗10−接点3c−ダイオード32−接点3aの経路となる。この経路において負側調整電源22からの電流IM(-)が被検査対象電源装置100の電流I(0)に重畳されて流れることから、このIM(-)の供給が開始されると、被検査対象電源装置100が定電流源として動作しているために電流I(0)の出力値が小さくなり、疑似負荷抵抗10で生じる電圧降下はR(0)(I(0)+IM(-))[V]となり負側調整電源22からの出力がない場合の電圧降下R(0)・I(0)[V]に対して疑似負荷抵抗10の抵抗値R(0)が実質的に大きな値となった場合と見倣すことができる。 【0022】前記切替部3により疑似負荷抵抗10に対する正側又は負側の調整電源21、22からの電流供給方向が決定されると、被検査対象電源装置100の検知電圧V(0)及び正側又は負側の各調整電源21、22に流れる各電流I(+)、I(-)が制御演算部4へ入力される(ステップ4)。この制御演算部4は入力された検知電圧V(0)及び電流I(+)、I(-)が一定の条件式を満足するか否かを制御演算部4が判断する(ステップ5)。 【0023】このステップ5における制御演算部4で判断する条件式は、V(-)=V(0)+V(+)・・・(1) である。ここでV(0)は被検査対象電源装置100の出力を検知した検知電圧、V(+)は正側調整電源21に流れる電流I(+)に基づいて演算された換算電圧、V(-)は負側調整電源22に流れる電流I(-)に基づいて演算された換算電圧である。 【0024】前記ステップ5において制御演算部4が前記条件式を満足していないと判断した場合には、制御演算部4は入力された検知電圧V(0)及び各電流I(+)、I(-)に基づいて正側又は負側の調整電源21、22が出力する総ての電圧値を設定する(ステップ6)。この設定された電圧値となるような出力信号を負荷制御部5が生成し、この出力信号に基づいて正側又は負側の調整電源21、22を制御する(ステップ7)。 【0025】この出力信号により正側又は負側の調整電源21、22のいづれかが前記切替部3を介して疑似負荷抵抗10に対して正又は負の電圧VM(+)、VM(-)を印加する。この正又は負の電圧VM(+)、VM(-)に基づいて流れる電流IM(+)、IM(-)が疑似負荷抵抗10に供給され、この電流IM(+)、IM(-)と被検査対象電源装置100の電流I(0)とが合成されて電流I(+)、I(-)となる。この電流I(+)、I(-)とから換算されて求められる電圧降下(R(0)×I(+)、R(0)×I(-))と被検査対象電源装置100の電圧V(0)とが被検査対象電源装置100から見た疑似負荷抵抗10の抵抗値を変化させることができる。 【0026】この正側又は負側の調整電源21、22から出力される正又は負の電圧VM(+)、VM(-)と電流I(0)により電流I(+)、I(-)が検出されて制御演算部4へ入力され(ステップ7)、この制御演算部4が前記条件式V(-)=V(0)+V(+)を満足するか否かを判断する(ステップ8)。このように前記ステップ4ないしステップ9をステップ5において制御演算部4が条件式(1)を満足すると判断するまで繰り返し実行する。 【0027】前記ステップ4において制御演算部4が条件式(1)を満足すると判断した場合には、疑似負荷抵抗10の抵抗値R(0)の調整動作を終了し、この調整された抵抗値R(0)に対して被検査対象電源装置100から印加される電圧又は供給される電流を検査できることとなる。 【0028】さらに、前記制御演算部4における制御演算動作を詳述する。前記換算電圧V(+)、V(-)及び検知電圧V(0)を次のように定義する。 V(+)=I(+)×Kr1×B・・・(2) V(-)=I(-)×Kr1×B・・・(3) V(0)=V×Kr0×A・・・(4) ここで換算電圧V(+)、V(-)は正側、負側の各調整電源21、22から出力される出力電圧VM(+)、VM(-)と被検査対象電源装置100から出力される出力電圧Vとにより生じる電流I(+)、I(-)とを電圧に換算したものである。この換算電圧V(+)とV(-)の電流I(+)、I(-)に対する定数は同じとなる。換算電圧V(+)、V(-)に使用しているKr1、Bは同一の定数とする。また、Kr1、Kr0は抵抗成分を含む定数であり、A、Bは被検査対象電源装置100、正側、負側の各調整電源21、22から出力される電圧値(倍率)を変化させる定数である。 【0029】まず、正側及び負側の各調整電源21、22から電圧が出力されない初期値では、A、Bは共に「1」である。Kr1、Kr0の値は被測定電源で負荷がR(0)の時、正出力の出力電圧V[kA]及び出力電流I[mA]を用いて測定したものとする。V(+)=0、I(+)=0を代入し、前記負側調整電源22の出力がない場合にはV(-)=V(0)の値になる値を代入し、I(-)=I(0)である。 【0030】前記被検査対象電源装置100が定電流源として動作する場合における負荷動作制御について説明する。前記定義された換算電圧V(-)、V(+)を構成する定数Bを(1/n)に設定する。つまり負側調整電源22は切替部3により図4に示すような接続状態でV(-)=I(-)×Kr1×(1/n)となり、負側調整電源22からの出力がない場合に比べて(1/n)倍の出力電圧となりV(-)<V(0)となる。このようにV(-)が小さくなった状態の時に、負側調整電源22で負出力が発生するようにすると、被検査対象電源装置100が定電流源として動作することからI(0)=I(-)と電流値に変化はなく、V(-)は(1/n)倍になったままである。 【0031】一方、定電流源として動作するが故に、被検査対象電源装置100からの供給電流が変化せず、負側調整電源22からの負出力が増加した電圧分に対応する電圧分が被検査対象電源装置100から出力される電圧V01は小さくなって行く。この小さくなったV01=V(0)×(1/n)になった時V(-)=V(0)、負出力VM(-)=V(0)×(n−1)/nで平衡となる。この時被検査対象電源装置100側から見た場合の抵抗Rは、R=V(0)/I(0)である。ここでV(0)=(1/n)であることから、【0032】R=R(0)×(1/n)となる。つまり、V(-)<V(0)+V(+)であることから、負側調整電源22がVM(-)の負出力を出力する。この時の換算電圧V(-)と検知電圧V(0)とが平衡状態となる条件式(1)はV(-)=V(0)+V(+)であり、積算電圧V(+)が零(V(+)=0)であるためV(-)=V(0)となる。 【0033】次に、被検査対象電源装置100が定電圧源として動作する場合における負荷動作制御について説明する。前記式(2)における定数BをB=(1/n)に設定すると、V(-)=I(-)×Kr1×(1/n) となる。当初の換算電圧V(-)の値は、V(-)=V(0)であり電圧V(0)に比べ(1/n)の出力電圧値となり、V(-)<V(0)となる。 【0034】同様に負側調整電源22が出力状態になると被検査対象電源装置100が定電圧源として動作することから、被検査対象電源装置100は出力電圧を変化させることがなく、負側調整電圧22の出力電圧VM(-)が大きくなる。 【0035】前記負側調整電源21の出力電圧VM(-)がVM(-)=V(01)=V(0)×(n−1) になった時に、この変化後の被検査対象電源装置100の電流I(01)はI(01)=I(0)+I(-)=I(0)+(n−1)I(0)=I(0)×nとなる。 【0036】しかし、I(0)=I(-)であるためV(-)=I(-)×Kr1×(1/n) =I(0)×Kr1×(1/n) となる。 【0037】このI(0)は当初のn倍になっているためV(-)=V(-)×(1/n)×nでもとの値と同じになる。 従って、V(-)=V(0)となり、平衡状態となる。即ち、被検査対象電源装置100の出力電圧Vを変化させることなく(定電圧源として作用しているため)、電流Iがn倍になる。 【0038】従って、疑似負荷抵抗10における変化後の抵抗値R(01)は、R(01)=R(0)×(1/n) このことから条件式(1)はV(-)<V(0)+V(+)で負側調整電源21の出力電圧VM(-)が出力されて、V(-)=V(0)+V(+)で平衡状態とする。この条件式(1)は定電流、定電圧の両方式で成立する。 【0039】次に、被検査対象電源装置100からの出力電圧Vが負の場合も同様に条件式(1)を用いて説明する。この条件式(1)において、換算電圧V(+)が次の条件の場合にV(+)<V(-)−V(0)に正側調整電源21から出力電圧VM(+)を出力する。この換算電圧V(+)がV(+)=V(-)−V(0)の条件を満足する場合に平衡となる。 【0040】ここで、検知電圧V(0)が負となるのは、ある基準値を決めた場合に検知電圧V(0)は正の場合と負の場合があることによる。なお、V(+)は電流値の向きを最初より逆にとり、V(+)が正となる方向で使用しているため負となっていない。 【0041】次に、定数B=1とし、定数AをA=(1/n)とする場合、被検査対象電源装置100を正の定電流源として説明する。前式(4)より、V(0)=V×Kr0×A=V(0)×(1/n)、【0042】前記条件式(1)より、換算電圧V(+)がV(+)<V(-)−V(0)となり、正側調整電源21からの出力電圧VM(+)が出力されることとなる。この出力電圧VM(+)の出力が開始されても、被検査対象電源装置100が定電流源として動作することから、被検査対象電源装置100から供給される当初の電流I(0)と定数B、定数Aを設定された後の電流I(01)とは等しく(I(0)=I(01))。I(+)=(n−1)×I(0)の時に、式(2)はV(+)=I(+)×Kr=I(0)×(n−1)×Krとなる。また、式(3)は、V(-)=I(-)×Kr=I(0)×{(n−1)+1}×Kr=I(0)×n×Krとなる。また、式(4)は、V(0)=R(0)×I(0)×n×Kr0×Aとなる。 V(0)はもともと(1/n)に設定されているため元の値となる。 【0043】前記負側調整電源22の換算電圧V(-)は元のn倍の値となり、正側調整電源21の換算電圧V(+)は元のV(-)の値の(n−1)倍となる。また被検査対象電源装置100における設定後の検知電圧V(01)は元の値、つまり元の換算電圧V(-)と同じ電圧値となる。 【0044】このように条件式(1)よりV(+)=V(-)−V(0)で平衡となり同一条件で動作する。被検査対象電源装置100が定電圧源で動作する場合と同様である。このように変数Bを小さくすることで疑似負荷抵抗10の抵抗値R(0)を小さく、変数Aを小さくすることで前記抵抗値R(0)を大きすることができる。 【0045】(本発明の第3の実施形態)図5は本発明の第3の実施形態に係る電源用負荷制御装置のブロック回路構成図である。同図において本実施形態に係る電源用負荷制御装置は、前記第2の実施形態と同様に疑似負荷抵抗10、切替部3、正側調整電源21、負側調整電源22及び制御部40を共通して備え、被検査対象電源装置100に接続されて電源特性に適合する抵抗値となるように疑似負荷抵抗10を制御する構成である。 【0046】前記正側調整電源21は、制御部40から出力される電圧指令信号に基づいて電圧値を調整する正側駆動部211と、この正側駆動部211の調整により電源電圧24[V]を所定の昇圧比で昇圧した電圧を出力するトランス212と、この昇圧された電圧を整流する正側倍電圧調整部213と、この整流された正側電圧V(+)の電圧値を検出する正側検出部214とを備える構成である。前記負側調整電源22は、前記正側調整電源21と同様に、負側駆動部221、トランス222、負側倍電圧整流部223、負側検出部224を備える構成である。前記被検査対象電源装置100には電源検出部120が接続され、この電源検出部120は被検査対象電源装置100から出力される電圧の値を検出し、この検出電圧を制御部40に出力する。 【0047】前記制御部40は、図示を省略する中央演算処理部により制御に必要な演算を実行し、この中央演算処理部の演算結果に基づいて出力されるディジタル値の制御指令をD/A変換部41でアナログ値に変換し、このアナログ値の制御指令を正側、負側の各差動アンプ42、43へ出力し、この正側、負側の各差動アンプ42、43が前記正側又は負側の各調整電源21、22へ電圧指令信号を出力する構成である。 【0048】このように制御部40からの電圧指令信号に基づいて正側又は負側の調整電源21、22が疑似負荷抵抗10に対して正又は負の電圧VM(+)、VM(-)、電流IM(+)、IM(-)を供給する。この供給される正又は負の電流IM(+)、IM(-)と電流I(0)とが合成された電流I(+)、I(-)の電流値を正側又は負側の検出部214、224で検出して制御部40の正側又は負側の差動アンプ42、43へ出力する。この正側又は負側の差動アンプ42、43はこの検出された電流値I(+)、I(-)と中央演算処理部からの制御指令に基づいて正側又は負側の調整電源21、22が出力電圧VM(+)、VM(-)を出力する電圧指令信号を出力し、正側又は負側の倍電圧整流部213、214から正又は負の電圧VM(+)、VM(-)、電流I(+)、I(-)を疑似負荷抵抗10に供給する。このときの被検査対象電源装置100の出力電圧V及び出力電流Iにより算出される抵抗分が被検査対象電源装置100から見た場合に変化したこととなる。 【0049】 【発明の効果】以上のように本発明においては、被検査対象の電源装置から出力される電圧を検出し、この検出された電圧に基づいて疑似負荷インピーダンスに対して検査用の電源装置から印加する電圧の極性又は電圧値のうち少なくとも一つを変化させることにより、被検査対象の電源装置側から見た疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を制御できることとなり、被検査対象の電源装置の検査内容に適合したインピーダンス値に変化させることができるという効果を奏する。また、本発明においては、被検査対象の電源装置に接続される疑似負荷インピーダンスに検査用電源装置から検査用の電圧を印加し、この疑似負荷インピーダンスに印加される電圧検出手段が検出し、この検出信号に基づいて制御演算手段が検査用電源から印加される電圧の極性又は電圧値の少なくとも一つを変化させて制御しているので、被検査対象の電源装置側から見た疑似負荷インピーダンスのインピーダンス値を制御できることとなり、被検査対象の電源装置の検査内容に適合したインピーダンス値に変化させることができるという効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391043321 【氏名又は名称】リコー計器株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月8日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】平井 安雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−23635 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−199355 |
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