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【発明の名称】 半導体デバイスの試験方法及び製造方法及び半導体デバイス
【発明者】 【氏名】渡辺 修治

【要約】 【課題】半導体デバイスの試験方法及び製造方法及び半導体デバイスに関し、柔らかく且つ微細なピッチで配置された金属のバンプを有する半導体デバイスの試験を行うことができるようにすることを目的とする。

【解決手段】バンプ18を有する半導体デバイス12を覆う絶縁膜20を形成し、該絶縁膜のバンプの位置する部分にスルーホール22を形成し、該バンプに接続され且つ該絶縁膜の表面に表面電極26を形成するように該スルーホールに導電性金属24を設け、試験装置の試験用電極32を該導電性金属の表面電極26に接触させ、該半導体デバイスの試験を行うことを構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バンプを有する半導体デバイスを覆う絶縁膜を形成し、該絶縁膜のバンプの位置する部分にスルーホールを形成し、該バンプに接続され且つ該絶縁膜の表面に表面電極を形成するように該スルーホールに導電性金属を充填し、試験装置の試験用電極を該導電性金属の表面電極に接触させ、該半導体デバイスの試験を行うことを特徴とする半導体デバイスの試験方法。
【請求項2】 該試験装置は、透明基板と、該透明基板上に形成された絶縁膜と、該絶縁膜上に該半導体デバイスのバンプの配列に対応した配列のバンプとを含み、該試験装置のバンプが該試験用電極となることを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイスの試験方法。
【請求項3】 バンプを有する半導体デバイスを覆う絶縁膜を形成し、該絶縁膜のバンプの位置する部分にスルーホールを形成し、該バンプに接続され且つ該絶縁膜の表面に表面電極を形成するように該スルーホールに導電性金属を充填し、試験装置の試験用電極を該導電性金属の表面電極に接触させ、半導体デバイスの試験を行い、該絶縁膜を除去することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
【請求項4】 該半導体デバイスは半導体ウエハからなり、該絶縁膜を除去した後で、半導体ウエハをダイシングすることを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイスの製造方法。
【請求項5】 表面にバンプを有し、該バンプの表面に柱状の導体部分があり、且つ該柱状の導体部分の先端に皿状の導体部分があることを特徴とする半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柔らかい金属バンプを有する半導体デバイスの試験方法及び製造方法及び半導体デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】赤外線撮像装置はバンプを有する半導体デバイスを含む。半導体デバイスの一つである赤外線センサは約80Kの極低温で使用され、被写体から放射される赤外線エネルギーは非常に小さく、この微少信号をノイズから得るためには暗電流ノイズを下げるため冷却する。赤外線撮像装置の半導体デバイスのバンプは、はんだよりも柔らかいインジウム等の金属で形成される。赤外線センサは不使用時には常温で維持され、よってバンプは低温と常温との温度差による熱変形のバッファとしての機能を有する。また、赤外線撮像装置では、半導体デバイスのバンプは非常に高い密度で配置される。
【0003】赤外線撮像装置の半導体デバイスも他の用途の半導体デバイスと同様に集積回路の製造後に電気的な評価、試験をされる。図8は、赤外線撮像装置の半導体デバイスの試験を行うところを示す図である。半導体デバイス1は半導体チップの状態で測定用配線基板2に載せられる。半導体デバイス1は柔らかい金属のバンプ3を有し、測定用配線基板2は柔らかい金属のバンプ3と同様な配列のバンプ4を有し、これらのバンプ3、4は接合される。バンプ4は配線パターン5及びボンディングワイヤ6によって図示しない検査装置本体に接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この方法では、個別の半導体チップの状態でのバンプ接合、及びワイヤボンディングの工程を経て、電気的評価を行うという手順になる。この方法は、半導体チップが少量の場合は問題ないが、半導体チップが大量になると時間を多く費やし、また同一条件下の測定ではないためにデータの信頼性に乏しい。このように、生産性、信頼性に問題がある。
【0005】従って、個別の半導体チップにする前、すなわち、半導体ウエハの状態で検査をすれば多くの半導体チップを一度に試験することができるので望ましい。しかし、上記したように、赤外線撮像装置の半導体デバイスのバンプは、柔らかい金属で形成され且つ非常に高い密度で配置されているために、半導体ウエハの状態で試験しようとすると、測定用配線基板2のバンプを半導体ウエハのバンプに押しつけるときに半導体ウエハのバンプがつぶれ、その後の使用に支障が生じる。
【0006】また、プロープカードを使用して半導体ウエハの試験を行うことができるが、赤外線撮像装置の半導体デバイスのバンプは非常に高い密度で配置されているために、そのような高い密度のバンプに対応したプローブを有するプロープカードを製造することは難しい。本発明の目的は、柔らかく且つ微細なピッチで配置された金属のバンプを有する半導体デバイスの試験を行うのに適した半導体デバイスの試験方法及び製造方法及び半導体デバイスを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体デバイスの試験方法は、バンプを有する半導体デバイスを覆う絶縁膜を形成し、該絶縁膜のバンプの位置する部分にスルーホールを形成し、該バンプに接続され且つ該絶縁膜の表面に表面電極を形成するように該スルーホールに導電性金属を充填し、試験装置の試験用電極を該導電性金属の表面電極に接触させ、該半導体デバイスの試験を行うことを特徴とするものである。
【0008】この方法では、半導体デバイスの試験を半導体ウエハの状態で行うことができる。まず、柔らかい金属バンプを保護するために絶縁層を形成する。半導体ウエハのバンプとの導通を得るために、絶縁膜のバンプの位置する部分にスルーホールを形成する。スルーホールには導電性金属を充填する。そして、試験装置の試験用電極をスルーホールの導電性金属の表面電極に接触させ、電気的な試験を行う。バンプは絶縁層で覆われているために、試験装置の試験用電極を押しつけてもつぶれることはない。絶縁膜を剥離すると、バンプはフリップチップ接合に最適なバンプ実装構造になる。
【0009】この試験装置は、好ましくは、透明基板と、該透明基板上に形成された絶縁膜と、該絶縁膜上に該半導体デバイスのバンプの配列に対応した配列のバンプとを含み、該試験装置のバンプが該試験用電極となる。本発明による半導体デバイスの製造方法は、バンプを有する半導体デバイスを覆う絶縁膜を形成し、該絶縁膜のバンプの位置する部分にスルーホールを形成し、該バンプに接続され且つ該絶縁膜の表面に表面電極を形成するように該スルーホールに導電性金属を充填し、試験装置の接触電極を該導電性金属の表面電極に接触させ、半導体デバイスの試験を行い、該絶縁膜を除去することを特徴とするものである。
【0010】この方法によれば、上記試験方法により選別された良品の半導体デバイスを得ることができる。好ましくは、該半導体デバイスは半導体ウエハからなり、該絶縁膜を除去した後で、半導体ウエハをダイシングする。本発明による半導体デバイスは、表面にバンプを有し、該バンプの表面に柱状の導体部分があり、且つ該柱状の導体部分の先端に皿状の導体部分があることを特徴とするものである。
【0011】この半導体デバイスは上記製造方法によって製造されることができる。しかも、バンプの表面に柱状の導体部分と皿状の導体部分とがあるので、他の半導体デバイスのバンプと接合するときに柱状の導体部分と皿状の導体部分がアンカーとして作用してより強く接合するようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、試験装置10を使用して、半導体デバイス12の試験を行っているところを示す図である。図2に示されるように、半導体デバイス12はその製造工程の途中にあって半導体ウエハ14の状態にある。この半導体ウエハ14をその後で破線15に沿ってダイシングすると、個別の半導体チップ16となる。
【0013】図1及び図2において、半導体デバイス12は、図示しない集積回路を形成されており、集積回路に接続されたバンプ18を有する。半導体デバイス12は赤外線撮像装置に使用されるものであり、バンプ18は柔らかい金属、例えばインジウムで形成される。半導体デバイス12はポリイミド等の有機絶縁膜20で覆われている。有機絶縁膜20にはスルーホール22が形成され、スルーホール22には導電性金属24が設けられている。導電性金属24の底部はバンプ18に接続されており、導電性金属24の上部は有機絶縁膜20の表面に位置する表面電極26となっている。
【0014】試験装置10は、透明基板28と、透明基板28上に形成された絶縁膜30と、絶縁膜30上に半導体デバイス12のバンプ18の配列に対応した配列のバンプ32(図では1個のみ示されている)とを含む。バンプ32が試験時にバンプ18に対する試験用電極となる。バンプ32はその先端部が根元部よりも小さく突出したスタッドバンプとして形成されている。さらに、透明基板28には配線パターン34が形成され、配線パターン34は絶縁膜30に形成されたスルーホールに設けられた導電性金属36によりバンプ32に通じるとともに、他端は図示しない検査装置本体に接続される。
【0015】このようにして、柔らかいバンプ18が有機絶縁膜20で保護された状態で、半導体デバイス12のバンプ18と試験装置10のバンプ32とが位置合わせされて、電気的な試験を行うことができる。柔らかいバンプ18は固い有機絶縁膜20で覆われているので、試験装置10のバンプ32を押しつけても柔らかいバンプ18がつぶれることはない。従って、半導体装置12を半導体ウエハ14の状態で試験することができ、従来のように半導体チップを一個ずつ試験する場合と比べて試験の時間及びコストを低減することができ、また全ての半導体チップ16を同時に同じ状態で試験できるので、試験結果の信頼性が高い。試験結果は記録され、半導体ウエハ14を個別の半導体チップ16にダイシングした後で、良品及び不良品の半導体チップ16を選別することができる。
【0016】図3から図6は半導体装置12の試験及び製造方法を示す図である。図3においては、導体ウエハ14の状態にあって図示しない集積回路を形成された半導体デバイス12は、集積回路に接続されたバンプ18を形成される。バンプ18は柔らかい金属、例えばインジウムで、リフトオフ法、またはメッキ法で高さ10μmに形成される。
【0017】図4においては、半導体デバイス12を覆う有機絶縁膜20が形成され、スルーホール22が有機絶縁膜20に形成される。有機絶縁膜20はポリイミドを厚み16μmで塗布する。あるいは、厚膜のポジレジストを使用することもできる。スルーホール22は感光性タイプのポリイミドの塗布、露光、及び現像、エッチングを含むホトリソ工程により形成される。
【0018】図5においては、導電性金属24がスルーホール22にメッキで充填される。導電性金属24はインジウムのバンプ18と拡散溶接しやすい材料(例えばパラジウム)で形成されるのが好ましい。導電性金属24の底部はバンプ18に接続され、導電性金属24の上部は有機絶縁膜20の表面に達し、表面電極26となる。表面電極26の上にはさらに金の層を厚み1〜0.5μmで蒸着する。有機絶縁膜20上の、表面電極26以外の部分の導電性金属はエッチングにより除去される。
【0019】また、検査装置10は、半導体デバイス12と同様のプロセスを用いて、透明基板28上に配線パターン34、絶縁膜30、スルーホール及びその中に充填される導電性金属、及びバンプ32のための表面電極を形成される。この表面電極上に金のバンプ32をボンダーで形成する。透明基板28はサファイア、ガラス、合成石英等を用いる。透明基板28を用いると、バンプ18とバンプ32の位置合わせを光学系により行うことができる。
【0020】そこで、図1を参照した説明したように、試験を行う。試験が終わったら、図6に示されるように、ヒドラジ等の強アルカリ溶液で絶縁膜20を除去する。すると、インジウムのバンプ18が活性状態であらわれ、バンプ18の表面に柱状の導電性金属24と皿状の表面電極26があらわれる。そこで、半導体ウエハ14の状態の半導体デバイス12をダイシングし、図2に示す半導体チップ16に分離する。そして、上記試験結果に基づいて、良品の半導体チップを選択する。
【0021】図7は、こうして得られた半導体チップ16を他の半導体デバイス40とフリップチップ接合した例を示す図である。他の半導体デバイス40も柔らかいバンプ42を有する。赤外線撮像装置では、センサチップと信号処理回路チップとがこのように接合されている。半導体チップ16はセンサチップに相当し、他の半導体デバイス40は信号処理回路チップに相当する。このようにバンプ接合すると、センサチップに相当する半導体チップ16の表面電極26は信号処理回路チップに相当する他の半導体デバイス40のインジウムのバンプ42と圧着され、皿状の表面電極26が壺丸のように変形し、柱状の導電性金属24は他の半導体デバイス40のインジウムのバンプ42に差し込まれた形となる。こうして、柱状の導電性金属24はアンカーとして作用してバンプ18とバンプ42とがより強く接合されるようになる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、柔らかい金属のバンプを絶縁膜で保護しつつ半導体ウエハ状態で電気的な評価が可能なことから、評価試験の低コスト、及び高い信頼性が得られる。評価後の絶縁膜を除去すると、バンプ接合に対応できるアンカー状の金属柱が得られることから、フリップチップ接合の接合強度の向上が期待できる。
【出願人】 【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
【公開番号】 特開平11−23616
【公開日】 平成11年(1999)1月29日
【出願番号】 特願平9−172145