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【発明の名称】 多軸振動板型光ファイバ加速度センサ
【発明者】 【氏名】新藤 雄吾

【要約】 【課題】測定対象物が液体中の場合にも、その振動加速度を検出し、長期的な信頼性が得られ、コストのかからない多軸振動板型光ファイバ加速度センサを提供する。

【解決手段】多面体の筐体56と、多面体の筐体56の各面にそれぞれ取り付けられた振動板30〜35と、各振動板により支えられた錘57と、各振動板の外側又は内側に取り付けられ、該振動板のたわみ振動により伸縮するファイバコイル40〜45とを備え、測定用レーザ光のパルスを、各振動板の互いに対向する位置に取り付けられたファイバコイルごとに、所定の遅延を持たせて導入し、各振動板の対向する位置に取り付けられたファイバコイルを通過したレーザ光をそれぞれ干渉させ、各軸の干渉光として出力する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 測定用レーザ光を多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部に入力し、該センサ部が印加された振動に基づき出力する干渉光を光・電気変換した後に復調処理して振動加速度を検出する振動板型光ファイバ加速度センサにおいて、前記多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部は、多面体の筐体と、前記多面体の筐体の各面にそれぞれ取り付けられた振動板と、前記各振動板により支えられた錘と、前記各振動板の外側又は内側に取り付けられ、該振動板のたわみ振動により伸縮する光ファイバとを備え、前記測定用レーザ光のパルスを、前記各振動板の互いに対向する位置に取り付けられた光ファイバごとに、所定の遅延を持たせて導入し、前記各振動板の対向する位置に取り付けられた光ファイバを通過した前記レーザ光をそれぞれ干渉させ、各軸の干渉光として出力することを特徴とする多軸振動板型光ファイバ加速度センサ。
【請求項2】 測定用レーザ光を多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部に入力し、該センサ部が印加された振動に基づき出力する干渉光を光・電気変換した後に復調処理して振動加速度を検出する振動板型光ファイバ加速度センサにおいて、前記多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部は、多面体の筐体と、前記多面体の筐体の互いに対向する面の一方の面にそれぞれ取り付けられた振動板と、前記各振動板により支えられた錘と、前記各振動板の外側及び内側に取り付けられ、該振動板のたわみ振動により伸縮する光ファイバとを備え、前記測定用レーザ光のパルスを、前記各振動板の外側と内側に取り付けられた光ファイバごとに、所定の遅延を持たせて導入し、前記各振動板の外側と内側に取り付けられた光ファイバを通過した前記レーザ光をそれぞれ干渉させ、各軸の干渉光として出力することを特徴とする多軸振動板型光ファイバ加速度センサ。
【請求項3】 測定用レーザ光を多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部に入力し、該センサ部が印加された振動に基づき出力する干渉光を光・電気変換した後に復調処理して振動加速度を検出する振動板型光ファイバ加速度センサにおいて、前記多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部は、多面体の筐体と、前記多面体の筐体の各面にそれぞれ取り付けられた振動板と、前記各振動板により支えられた錘と、前記各振動板の外側及び内側に取り付けられ、該振動板のたわみ振動により伸縮する光ファイバとを備え、前記測定用レーザ光のパルスを、前記各振動板の外側と内側に取り付けられた光ファイバごとに、所定の遅延を持たせて導入し、前記各振動板の外側と内側に取り付けられた光ファイバを通過した前記レーザ光をそれぞれ干渉させ、各軸の干渉光として出力することを特徴とする多軸振動板型光ファイバ加速度センサ。
【請求項4】 測定用レーザ光を多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部に入力し、該センサ部が印加された振動に基づき出力する干渉光を光・電気変換した後に復調処理して振動加速度を検出する振動板型光ファイバ加速度センサにおいて、前記多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部は、多面体の筐体と、前記多面体の筐体の各面にそれぞれ取り付けられた振動板と、前記各振動板により支えられた錘と、前記各振動板の外側及び内側に取り付けられ、該振動板のたわみ振動により伸縮する光ファイバとを備え、前記測定用レーザ光のパルスを、互いに対向する振動板の一方の振動板の外側と内側に取り付けられた光ファイバごとに、所定の遅延を持たせて導入し、前記測定用レーザ光が導入された振動板の外側の光ファイバ及びその対向する振動板の内側の光ファイバを通過した前記レーザ光と前記測定用レーザ光が導入された振動板の内側の光ファイバ及びその対向する振動板の外側の光ファイを通過した前記レーザ光をそれぞれ干渉させ、各軸の干渉光として出力することを特徴とする多軸振動板型光ファイバ加速度センサ。
【請求項5】 前記多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部からの各軸の干渉光が入力され、その干渉光を電気信号に変換する光・電気変換器と、前記光・電気変換器の出力信号のパルスの遅延に基づいて、各軸のデータに分離するチャンネル分離器と、前記チャンネル分離器の出力信号を各軸のデータごとに復調処理して各軸に対する振動加速度を検出する復調器とを備えることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の多軸振動板型光ファイバ加速度センサ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動加速度による光ファイバの長さ変化を光の位相変化として干渉計で検出する光ファイバ加速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】振動計測の中で、振動加速度の計測を対象にするものは非常に多く、振動加速度センサの公知文献としては、例えば「センサハンドブック、片岡ら著、昭和61年初版、培風館発行、456−462頁」があり、この文献に各種加速度センサや振動センサが説明されている。
【0003】図6は従来の一般的な振動加速度センサの構成を示す模式説明図であり、一般的な振動加速度センサは、図6に示すようなサイズモ系で構成されている。サイズモ系とは“基礎わく200に1個または複数個のバネ要素201を介して1つの錘202を取り付けた系”を言う。この系に、固有振動数f0 より低い周波数fの振動が基礎わく200に加わると、錘202は基礎わく200に対して相対的に振動する。錘202の相対変位量xと加速度αの間に次式の関係がある。
x=α/(2πf0 2 (但しf<f0 の場合)
したがって、サイズモ系の基礎わく200に対する錘202の相対変位xを測定すれば、加速度αを求めることができる。
【0004】錘の振動を検出する方式の一つに圧電型の振動加速度センサがある。この圧電型振動加速度センサは、圧電素子(図示せず)をベースと錘の間にサンドイッチに挾み、圧電素子の歪みによって生ずる電圧を測定するようになっている。他にサーボ型、歪みゲージ型の振動加速度センサもあり、これらは錘の変位を電流や抵抗変化量等の電気信号で検出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の加速度センサ、例えば圧電型の振動加速度センサでは、振動加速度による錘の変位を圧電素子の電圧変化等の電気信号で検出するようになっているから、特に液体中での適用には電気的な絶縁処理が必要であり、この絶縁処理後の絶縁性の劣化によるセンサの破壊を防ぎ、長時間の測定を保証する長期的信頼性が得られにくいという問題があった。また、電気信号では長距離伝送が難しいという問題もあった。さらに、多軸の加速度を測定するためには、コストがかかってしまうという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多軸振動板型光ファイバ加速度センサは、測定用レーザ光を多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部に入力し、センサ部が印加された振動に基づき出力する干渉光を光・電気変換した後に復調処理して振動加速度を検出する振動板型光ファイバ加速度センサにおいて、多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部は、多面体の筐体と、多面体の筐体の各面にそれぞれ取り付けられた振動板と、各振動板により支えられた錘と、各振動板の外側又は内側に取り付けられ、該振動板のたわみ振動により伸縮する光ファイバとを備え、測定用レーザ光のパルスを、各振動板の互いに対向する位置に取り付けられた光ファイバごとに、所定の遅延を持たせて導入し、各振動板の対向する位置に取り付けられた光ファイバを通過したレーザ光をそれぞれ干渉させ、各軸の干渉光として出力するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1に係る多軸振動板型光ファイバ加速度センサの構成を示す図、図2は多軸振動板型光ファイバ加速度センサの外観を示す図であり、図1、2では3軸の振動板型光ファイバ加速度センサを示している。図において、1はレーザ光を出力するレーザ、2はレーザ1から出力されたレーザ光をパルス化して出力するパルスゲート、3、4、5、6、7は光カプラ、10は光ファイバ、11、12は遅延ファイバ、13、14、20、21、22、23、24、25、26は光ファイバ、30、31、32、33、34は振動板、40、41、42、43、44はファイバコイル、50、51、52、53はミラーであり、振動板34及びファイバコイル44に対向する位置に、振動板35及びファイバコイル45(図示せず)が配置され、ファイバコイル44、45にミラー54、55(図示せず)を設けている。56は筐体、57は錘、60は光・電気変換器(図ではO/Eと書す)、61はx、y、z方向に対応した信号を分離するチャンネル分離器、62は復調器である。
【0008】次に、図1の構成と各構成素子間の信号の流れについて説明する。まず、立方体状の筐体56はその各面にそれぞれ振動板30〜35を取り付ける。そして、筐体56の立方体の内側にある錘57は6枚の振動板30〜35で支えられている。
【0009】また、光ファイバ(ここでは、渦巻き状に巻いたファイバコイル40〜45)を振動板30〜35に、全てのファイバコイル40〜45が筐体56の外側(又は内側)に向くように取り付ける。
【0010】そして、レーザ1から出射されてパルスゲート2でパルス化され、光ファイバ10中を伝搬するレーザ光は、光カプラ3により2つに分岐され、その一方のレーザ光は遅延ファイバ11を伝搬して、光カプラ4により2つに分岐され、そのその一方のレーザ光は遅延ファイバ12を伝搬する。そして、光カプラ3により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ5により2つに分岐され、筐体56の立方体の向かい合う面のファイバコイル40、41の一端にそれぞれ入射され、光カプラ4により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ6により2つに分岐され、筐体56の立方体の向かい合う面のファイバコイル42、43の一端にそれぞれ入射され、遅延ファイバ12を伝搬するレーザ光は、光カプラ7により2つに分岐され、筐体56の立方体の向かい合う面のファイバコイル44、45の一端にそれぞれ入射される。
【0011】そして、ファイバコイル40〜45の他端にはミラー50〜55が接続されており、このミラー50〜55でファイバコイル40〜45を伝搬してきたレーザ光を反射させて、光カプラ5、6、7により筐体51の立方体の向かい合う面のファイバコイル40−41、42−43、44−45を伝搬してきたレーザ光を干渉させることによって、干渉計を構成し、その結果、x、y、z軸に3つの干渉計を構成している。
【0012】そして、レーザ1からのレーザ光をパルスゲート2によりパルス化し、遅延ファイバ11、12を使用することによって、各軸の干渉計を時分割で多重化している。そして、光カプラ5、6、7で生成された干渉光は光カプラ3で合成され、光ファイバ26を伝搬して、光・電気変換器60により電気信号に変換し、チャンネル分離器61によって各軸干渉光の光パルスをチャンネル分離した後に、復調器62によって復調された出力信号が得られる。なお、光カプラ3からミラー50〜55までの各素子により、本発明の多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部が構成される。
【0013】次に、この実施の形態の動作について説明する。図1の多軸振動板型光ファイバ加速度センサは、筐体56が基礎わく、振動板30〜35の弾性がバネにそれぞれ対応しサイズモ系を構成している。例えば、3軸振動板型光ファイバ加速度センサのx方向に固有振動数以下の振動が加わると、錘57は筐体56に対しx方向に振動する。この時、x方向のファイバコイル40、41は、振動板30、31のたわみ振動により互いに逆方向に伸縮し、干渉計を構成する2つのファイバコイル40−41の間に長さの差が生じる。
【0014】一方y、z軸方向の振動板32、33、34、35にたわみ振動は起きにくく、また変形したとしてもファイバコイルが互いに同じ方向に伸縮することになるので2つのファイバコイルの間に長さの差は生じない。したがって、x軸方向の振動加速度αにより干渉計の2つの光ファイバの間に長さの差が生じ、2つの光ファイバ中を伝搬しているレーザ光の間に位相差φ(t) が生じる。この位相差φ(t) の値の大小によって、光カプラ5の出力する干渉光を光・電気変換器60を介して変換し、チャンネル分離器61で分離された電気信号も変化するから、この電気信号を復調器62が復調処理することによりx軸方向の振動加速度αを求めることができる。同様に、y軸方向の振動ではy軸の干渉計のみが、z軸方向の振動ではz軸の干渉計のみが振動加速度を検出する。
【0015】また、遅延ファイバ11、12を介して各軸の干渉計を接続しているため、各軸の干渉計を伝搬し、光・電気変換器60に到達する光パルスには伝搬時間差が生じるようになっており、したがって、光・電気変換器60により光・電気変換した後、チャンネル分離器61により各軸の光パルスを分離し復調処理を行うようにすることにより、1つのレーザで3軸の加速度を求めることができるようになっている。
【0016】以上のように、この実施の形態では、サイズモ系の錘の振動を光ファイバの長さ変化として検出するので過速度センサ部に電気回路を用いずに振動加速度を測定できる。また、光ファイバを伝送路としても利用すれば、レーザ1や光・電気変換器60等の電気部品を陸上に設置し、光カプラ3からミラー50〜55までの多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部を液体中に設置して運用することも可能になる。したがって、液体中の加速度測定でも長期信頼性が得られ、さらに測定結果である干渉光の長距離伝送も可能になる。
【0017】また、立方体の6面に振動板を取り付け、互いに向かい合う面に取り付けたファイバコイルで干渉計を構成した3軸振動板型光ファイバ加速度センサは3軸の加速度を検出でき、同様に4面であれば2軸の加速度を検出できる。また、光パルスと遅延ファイバを用いて時分割の多重化を行っているので、各軸ごとにレーザや光・電気変換器を用意する必要が無く低コストでシステムを構成できる。
【0018】実施の形態2.図3は本発明の実施の形態2に係る多軸振動板型光ファイバ加速度センサの構成を示す図であり、図3では3軸の振動板型光ファイバ加速度センサを示している。図において、1はレーザ光を出力するレーザ、2はレーザ1から出力されたレーザ光をパルス化して出力するパルスゲート、3、4、5、6、7は光カプラ、10は光ファイバ、11、12は遅延ファイバ、13、14、20、21、22、23、24、25、26は光ファイバ、30、32は振動板、40、41、42、43はファイバコイル、50、51、52、53はミラーであり、振動板30及び振動板32に直交する位置に、振動板35及びファイバコイル44、45(図示せず)が配置され、ファイバコイル44、45にミラー54、55(図示せず)を設けている。56は筐体、57は錘、60は光・電気変換器(図ではO/Eと書す)、61はx、y、z方向に対応した信号を分離するチャンネル分離器、62は復調器である。
【0019】次に、図3の構成と各構成素子間の信号の流れについて説明する。まず、立方体状の筐体56の互いに直交する3面にそれぞれ振動板30、32、34を取り付ける。そして、筐体56の立方体の内側にある錘57は3枚の振動板30、32、34で支えられている。
【0020】また、光ファイバ(ここでは、渦巻き状に巻いたファイバコイル40〜45)を振動板30、32、34の表裏に取り付ける。
【0021】そして、レーザ1から出射されてパルスゲート2でパルス化され、光ファイバ10中を伝搬するレーザ光は、光カプラ3により2つに分岐され、その一方のレーザ光は遅延ファイバ11を伝搬して、光カプラ4により2つに分岐され、そのその一方のレーザ光は遅延ファイバ12を伝搬する。そして、光カプラ3により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ5により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板30の表裏に取り付けられたファイバコイル40、41の一端にそれぞれ入射され、光カプラ4により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ6により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板32の表裏に取り付けられたファイバコイル42、43の一端にそれぞれ入射され、遅延ファイバ12を伝搬するレーザ光は、光カプラ7により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板34の表裏に取り付けられたファイバコイル44、45の一端にそれぞれ入射される。
【0022】そして、ファイバコイル40〜45の他端にはミラー50〜55が接続されており、このミラー50〜55でファイバコイル40〜45を伝搬してきたレーザ光を反射させて、光カプラ5、6、7により筐体51の立方体の振動板30、32、34の表裏に取り付けられたファイバコイル40−41、42−43、44−45を伝搬してきたレーザ光を干渉させることによって、干渉計を構成し、その結果、x、y、z軸に3つの干渉計を構成している。
【0023】そして、レーザ1からのレーザ光をパルスゲート2によりパルス化し、遅延ファイバ11、12を使用することによって、各軸の干渉計を時分割で多重化している。そして、光カプラ5、6、7で生成された干渉光は光カプラ3で合成され、光ファイバ26を伝搬して、光・電気変換器60により電気信号に変換し、チャンネル分離器61によって各軸干渉光の光パルスをチャンネル分離した後に、復調器62によって復調された出力信号が得られる。なお、光カプラ3からミラー50〜55までの各素子により、本発明の多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部が構成される。
【0024】次に、この実施の形態の動作について説明する。図3の多軸振動板型光ファイバ加速度センサは、筐体56が基礎わく、振動板30、32、34の弾性がバネにそれぞれ対応しサイズモ系を構成している。例えば、3軸振動板型光ファイバ加速度センサのx方向に固有振動数以下の振動が加わると、錘57は筐体56に対しx方向に振動する。この時、x方向のファイバコイル40、41は、振動板30のたわみ振動により互いに逆方向に伸縮し、干渉計を構成する2つのファイバコイル40−41の間に長さの差が生じる。
【0025】一方y、z軸方向の振動板32、34にたわみ振動は起きにくく、また変形したとしてもファイバコイルが互いに同じ方向に伸縮することになるので2つのファイバコイルの間に長さの差は生じない。したがって、x軸方向の振動加速度αにより干渉計の2つの光ファイバの間に長さの差が生じ、2つの光ファイバ中を伝搬しているレーザ光の間に位相差φ(t) が生じる。この位相差φ(t) の値の大小によって、光カプラ5の出力する干渉光を光・電気変換器60を介して変換し、チャンネル分離器61で分離された電気信号も変化するから、この電気信号を復調器62が復調処理することによりx軸方向の振動加速度αを求めることができる。同様に、y軸方向の振動ではy軸の干渉計のみが、z軸方向の振動ではz軸の干渉計のみが振動加速度を検出する。
【0026】また、遅延ファイバ11、12を介して各軸の干渉計を接続しているため、各軸の干渉計を伝搬し、光・電気変換器60に到達する光パルスには伝搬時間差が生じるようになっており、したがって、光・電気変換器60により光・電気変換した後、チャンネル分離器61により各軸の光パルスを分離し復調処理を行うようにすることにより、1つのレーザで3軸の加速度を求めることができるようになっている。
【0027】以上のように、この実施の形態では、サイズモ系の錘の振動を光ファイバの長さ変化として検出するのでセンサ部に電気回路を用いずに振動加速度を測定できる。また、光ファイバを伝送路としても利用すれば、レーザ1や光・電気変換器60等の電気部品を陸上に設置し、光カプラ3からミラー50〜55までの多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部を液体中に設置して運用することも可能になる。したがって、液体中の加速度測定でも長期信頼性が得られ、さらに測定結果である干渉光の長距離伝送も可能になる。
【0028】また、立方体の筐体の互いに直交する面に振動板を取り付け、各振動板の表裏に取り付けたファイバコイルで干渉計を構成した多軸振動板型光ファイバ加速度センサは2又は3軸の加速度を検出できる。また、光パルスと遅延ファイバを用いて時分割の多重化を行えば、各軸ごとにレーザや光・電気変換器を用意する必要が無く低コストでシステムを構成できる。
【0029】また、振動板周囲の温度が変化しても、振動板が薄板であれば振動板内の温度分布がほぼ均一になる。光ファイバは温度により長さが変化するが、この型のセンサは振動板の表裏にファイバコイルを取り付けているので、温度が変化しても2本の光ファイバの長さの差は変化しない。したがって、温度変化の影響を受けにくいセンサになる。
【0030】実施の形態3.図4は本発明の実施の形態3に係る多軸振動板型光ファイバ加速度センサの構成を示す図であり、図4では3軸の振動板型光ファイバ加速度センサを示している。図において、1はレーザ光を出力するレーザ、2はレーザ1から出力されたレーザ光をパルス化して出力するパルスゲート、3、4、5、6、7、70、71、72、73、74、75は光カプラ、10は光ファイバ、11、12、100、101、102は遅延ファイバ、13、14、20、21、22、23、24、25、26、90、91、92、93、94、95は光ファイバ、30、31、32、33、34は振動板、40、41、42、43、44、80、81、82、83はファイバコイル、50、51、52、53、110、111、112、113はミラーであり、振動板30〜33に直交する位置に、振動板34、35及びファイバコイル44、45、84、85(図示せず)が配置され、ファイバコイル44、45、84、85にミラー54、55、114、115(図示せず)を設けている。56は筐体、57は錘、60は光・電気変換器(図ではO/Eと書す)、61はx、y、z方向に対応した信号を分離するチャンネル分離器、62は復調器である。
【0031】次に、図4の構成と各構成素子間の信号の流れについて説明する。まず、立方体状の筐体56はその各面にそれぞれ振動板30〜35を取り付ける。そして、筐体56の立方体の内側にある錘57は6枚の振動板30〜35で支えられている。また、光ファイバ(ここでは、渦巻き状に巻いたファイバコイル40〜45、80〜85)を振動板30〜35の表裏に取り付ける。
【0032】そして、レーザ1から出射されてパルスゲート2でパルス化され、光ファイバ10中を伝搬するレーザ光は、光カプラ3により2つに分岐され、その一方のレーザ光は遅延ファイバ11を伝搬して、光カプラ4により2つに分岐され、そのその一方のレーザ光は遅延ファイバ12を伝搬する。
【0033】そして、光カプラ3により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ70により2つに分岐され、その一方のレーザ光は遅延ファイバ100を伝搬し、光カプラ4により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ71により2つに分岐され、その一方のレーザ光は遅延ファイバ101を伝搬し、遅延ファイバ12を伝搬するレーザ光は、光カプラ72より2つに分岐され、その一方のレーザ光は遅延ファイバ102を伝搬する。
【0034】そして、光カプラ70により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ5により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板30の表裏に取り付けられたファイバコイル40、41の一端にそれぞれ入射され、光カプラ71により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ6により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板32の表裏に取り付けられたファイバコイル42、43の一端にそれぞれ入射され、光カプラ72により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ7により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板34の表裏に取り付けられたファイバコイル44、45の一端にそれぞれ入射される。
【0035】また、遅延ファイバ100を伝搬するレーザ光は、光カプラ73より2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板31の表裏に取り付けられたファイバコイル80、81の一端にそれぞれ入射され、遅延ファイバ101を伝搬するレーザ光は、光カプラ74より2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板33の表裏に取り付けられたファイバコイル82、83の一端にそれぞれ入射され、遅延ファイバ102を伝搬するレーザ光は、光カプラ75より2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板35の表裏に取り付けられたファイバコイル84、85の一端にそれぞれ入射される。
【0036】そして、ファイバコイル40〜45、80〜85の他端にはミラー50〜55、110〜115が接続されており、このミラー50〜55、110〜115でファイバコイル40〜45、80〜85を伝搬してきたレーザ光を反射させて、光カプラ5、6、7、73、74、75により筐体51のの立方体の振動板30〜34の表裏に取り付けられたファイバコイル40−41、42−43、44−45、80−81、82−83、84−85を伝搬してきたレーザ光を干渉させることによって、干渉計を構成し、その結果、x、y、z軸に6つの干渉計を構成している。
【0037】そして、レーザ1からのレーザ光をパルスゲート2によりパルス化し、遅延ファイバ11、12、100、101、102を使用することによって、各軸の干渉計を時分割で多重化している。そして、光カプラ5、6、7、73、74、75で生成された干渉光は光カプラ3で合成され、光ファイバ26を伝搬して、光・電気変換器60により電気信号に変換し、チャンネル分離器61によって各軸干渉光の光パルスをチャンネル分離した後に、復調器62によって復調された出力信号が得られる。なお、光カプラ3からミラー50〜55、80〜85までの各素子により、本発明の多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部が構成される。
【0038】次に、この実施の形態の動作について説明する。図4の多軸振動板型光ファイバ加速度センサは、筐体56が基礎わく、振動板30〜35の弾性がバネにそれぞれ対応しサイズモ系を構成している。例えば、3軸振動板型光ファイバ加速度センサのx方向に固有振動数以下の振動が加わると、錘57は筐体56に対しx方向に振動する。この時、x方向のファイバコイル40、41とファイバコイル80、81は、振動板30、31のたわみ振動により互いに逆方向に伸縮し、x軸の各干渉計を構成する2つのファイバコイル40−41と2つのファイバコイル80−81の間に長さの差が生じる。
【0039】一方y、z軸方向の振動板32〜35にたわみ振動は起きにくく、また変形したとしてもファイバコイルが互いに同じ方向に伸縮することになるので2つのファイバコイルの間に長さの差は生じない。したがって、x軸方向の振動加速度αにより干渉計の2つの光ファイバの間に長さの差が生じ、2つの光ファイバ中を伝搬しているレーザ光の間に位相差φ(t) が生じる。
【0040】この位相差φ(t) の値の大小によって、光カプラ5、73の出力する干渉光を光・電気変換器60を介して変換し、チャンネル分離器61で分離された電気信号も変化するから、この電気信号を復調器62が復調処理することによりx軸方向の振動加速度αを求めることができる。なお、このとき、振動板30と振動板31で構成される干渉計の感度を図4に示したように高感度と低感度となるように設定し、ダイナミックレンジを広くできるようにしている。同様に、y軸方向の振動ではy軸の干渉計のみが、z軸方向の振動ではz軸の干渉計のみが振動加速度を検出する。
【0041】また、遅延ファイバ11、12、100、101、102を介して各軸の干渉計を接続しているため、各軸の各干渉計を伝搬し、光・電気変換器60に到達する光パルスには伝搬時間差が生じるようになっており、したがって、光・電気変換器60により光・電気変換した後、チャンネル分離器61により各軸の光パルスを分離し復調処理を行うようにすることにより、1つのレーザで3軸の加速度を求めることができるようになっている。
【0042】以上のように、この実施の形態では、サイズモ系の錘の振動を光ファイバの長さ変化として検出するのでセンサ部に電気回路を用いずに振動加速度を測定できる。また、光ファイバを伝送路としても利用すれば、レーザ1や光・電気変換器60等の電気部品を陸上に設置し、光カプラ3からミラー50〜55までの多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部を液体中に設置して運用することも可能になる。したがって、液体中の加速度測定でも長期信頼性が得られ、さらに測定結果である干渉光の長距離伝送も可能になる。
【0043】また、立方体の6面に振動板を取り付け、互いに向かい合う面に取り付けたファイバコイルで干渉計を構成した3軸振動板型光ファイバ加速度センサは3軸の加速度を検出でき、同様に4面であれば2軸の加速度を検出できる。また、光パルスと遅延ファイバを用いて時分割の多重化を行えば、各軸ごとにレーザや光・電気変換器を用意する必要が無く低コストでシステムを構成できる。
【0044】また、振動板周囲の温度が変化しても、振動板が薄板であれば振動板内の温度分布がほぼ均一になる。光ファイバは温度により長さが変化するが、この型のセンサは振動板の表裏にファイバコイルを取り付けているので、温度が変化しても2本の光ファイバの長さの差は変化しない。したがって、温度変化の影響を受けにくいセンサになる。
【0045】また、センサの加速度感度は錘の重さを一定とした場合、振動板の板厚、ファイバコイルの長さにより変化するので、ファイバコイルの長さや板厚を調整し各軸に2つある干渉計を高感度型と低感度型とすることにより、センサのダイナミックレンジが広いセンサとすることができる。
【0046】実施の形態4.図5は本発明の実施の形態4に係る多軸振動板型光ファイバ加速度センサの構成を示す図であり、図5では3軸の振動板型光ファイバ加速度センサを示している。図において、1はレーザ光を出力するレーザ、2はレーザ1から出力されたレーザ光をパルス化して出力するパルスゲート、3、4、5、6、7は光カプラ、10は光ファイバ、11、12は遅延ファイバ、13、14、20、21、22、23、24、25、26は光ファイバ、30、31、32、33、34は振動板、40、41、42、43、44、80、81、82、83はファイバコイル、50、51、52、53はミラーであり、振動板30〜33に直交する位置に、振動板34、35及びファイバコイル44、45、84、85(図示せず)が配置され、ファイバコイル84、85にミラー54、55(図示せず)を設けている。56は筐体、57は錘、60は光・電気変換器(図ではO/Eと書す)、61はx、y、z方向に対応した信号を分離するチャンネル分離器、62は復調器である。
【0047】次に、図5の構成と各構成素子間の信号の流れについて説明する。まず、立方体状の筐体56はその各面にそれぞれ振動板30〜35を取り付ける。そして、筐体56の立方体の内側にある錘57は6枚の振動板30〜35で支えられている。また、光ファイバ(ここでは、渦巻き状に巻いたファイバコイル40〜45、80〜85)を振動板30〜35の表裏に取り付ける。
【0048】そして、レーザ1から出射されてパルスゲート2でパルス化され、光ファイバ10中を伝搬するレーザ光は、光カプラ3により2つに分岐され、その一方のレーザ光は遅延ファイバ11を伝搬して、光カプラ4により2つに分岐され、そのその一方のレーザ光は遅延ファイバ12を伝搬する。そして、光カプラ3により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ5により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板30の表裏に取り付けられたファイバコイル40、41の一端にそれぞれ入射され、光カプラ4により2つに分岐された他方のレーザ光は、光カプラ6により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板32の表裏に取り付けられたファイバコイル42、43の一端にそれぞれ入射され、遅延ファイバ12を伝搬するレーザ光は、光カプラ7により2つに分岐され、筐体56の立方体の振動板34の表裏に取り付けられたファイバコイル44、45の一端にそれぞれ入射される。
【0049】そして、筐体56の立方体の振動板30の表に取り付けられたファイバコイル40の他端と筐体56の立方体の振動板31の裏に取り付けられたファイバコイル81の一端が接続され、同様にファイバコイル41の他端とファイバコイル80の一端、ファイバコイル42の他端とファイバコイル83の一端、ファイバコイル43の他端とファイバコイル82の一端、ファイバコイル44の他端とファイバコイル85の一端、ファイバコイル45の他端とファイバコイル84一端が接続される。
【0050】そして、ファイバコイル80〜85の他端にはミラー50〜55が接続されており、このミラー50〜55でファイバコイル80〜85を伝搬してきたレーザ光を反射させて、光カプラ5、6、7により筐体51の立方体の振動板30〜35の表裏に取り付けられたファイバコイル40−41と81−80、42−43と83−82、44−45と85−84を伝搬してきたレーザ光を干渉させることによって、干渉計を構成し、その結果、x、y、z軸に3つの干渉計を構成している。
【0051】そして、レーザ1からのレーザ光をパルスゲート2によりパルス化し、遅延ファイバ11、12を使用することによって、各軸の干渉計を時分割で多重化している。そして、光カプラ5、6、7で生成された干渉光は光カプラ3で合成され、光ファイバ26を伝搬して、光・電気変換器60により電気信号に変換し、チャンネル分離器61によって各軸干渉光の光パルスをチャンネル分離した後に、復調器62によって復調された出力信号が得られる。なお、光カプラ3からミラー50〜55までの各素子により、本発明の多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部が構成される。
【0052】次に、この実施の形態の動作について説明する。図5の多軸振動板型光ファイバ加速度センサは、筐体56が基礎わく、振動板30〜35の弾性がバネにそれぞれ対応しサイズモ系を構成している。例えば、3軸振動板型光ファイバ加速度センサのx方向に固有振動数以下の振動が加わると、錘57は筐体56に対しx方向に振動する。この時、x方向のファイバコイル40、41とファイバコイル80、81は、それぞれ振動板30、31のたわみ振動により互いに逆方向に伸縮し、干渉計を構成する2つのファイバコイル40−41と2つのファイバコイル80−81の間に長さの差が生じる。
【0053】また、このとき、ファイバコイル40−41とファイバコイル80−81の接続を、図5に示すように、筐体56の立方体の振動板30の表に取り付けられたファイバコイル40と筐体56の立方体の振動板31の裏に取り付けられたファイバコイル81を接続し、筐体56の立方体の振動板30の裏に取り付けられたファイバコイル41と筐体56の立方体の振動板31の表に取り付けられたファイバコイル80を接続するようにして、センサの感度を上げるようにしている。
【0054】一方y、z軸方向の振動板32〜35にたわみ振動は起きにくく、また変形したとしてもファイバコイルが互いに同じ方向に伸縮することになるので2つのファイバコイルの間に長さの差は生じない。したがって、x軸方向の振動加速度αにより干渉計の2つの光ファイバの間に長さの差が生じ、2つの光ファイバ中を伝搬しているレーザ光の間に位相差φ(t) が生じる。この位相差φ(t) の値の大小によって、光カプラ5の出力する干渉光を光・電気変換器60を介して変換し、チャンネル分離器61で分離された電気信号も変化するから、この電気信号を復調器62が復調処理することによりx軸方向の振動加速度αを求めることができる。同様に、y軸方向の振動ではy軸の干渉計のみが、z軸方向の振動ではz軸の干渉計のみが振動加速度を検出する。
【0055】また、遅延ファイバ11、12を介して各軸の干渉計を接続しているため、各軸の干渉計を伝搬し、光・電気変換器60に到達する光パルスには伝搬時間差が生じるようになっており、したがって、光・電気変換器60により光・電気変換した後、チャンネル分離器61により各軸の光パルスを分離し復調処理を行うようにすることにより、1つのレーザで3軸の加速度を求めることができるようになっている。
【0056】以上のように、この実施の形態では、サイズモ系の錘の振動を光ファイバの長さ変化として検出するのでセンサ部に電気回路を用いずに振動加速度を測定できる。また、光ファイバを伝送路としても利用すれば、レーザ1や光・電気変換器60等の電気部品を陸上に設置し、光カプラ3からミラー50〜55までの多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部を液体中に設置して運用することも可能になる。したがって、液体中の加速度測定でも長期信頼性が得られ、さらに測定結果である干渉光の長距離伝送も可能になる。
【0057】また、立方体の6面に振動板を取り付け、互いに向かい合う面に取り付けたファイバコイルで干渉計を構成した3軸振動板型光ファイバ加速度センサは3軸の加速度を検出でき、同様に4面であれば2軸の加速度を検出できる。また、光パルスと遅延ファイバを用いて時分割の多重化を行えば、各軸ごとにレーザや光・電気変換器を用意する必要が無く低コストでシステムを構成できる。
【0058】また、振動板周囲の温度が変化しても、振動板が薄板であれば振動板内の温度分布がほぼ均一になる。光ファイバは温度により長さが変化するが、この型のセンサは振動板の表裏にファイバコイルを取り付けているので、温度が変化しても2本の光ファイバの長さの差は変化しない。したがって、温度変化の影響を受けにくいセンサになる。
【0059】また、筐体の立方体の対向する振動板の表裏に取り付けられたファイバコイルを図5に示すように接続しているので高感度のセンサとすることができる。また、立方体の筐体の互いに直交する面に振動板を取り付け、各振動板の表裏に取り付けたファイバコイルで干渉計を構成した多軸振動板型光ファイバ加速度センサは2又は3軸の加速度を検出できる。また、光パルスと遅延ファイバを用いて時分割の多重化を行えば、各軸ごとにレーザや光・電気変換器を用意する必要が無く低コストでシステムを構成できる。
【0060】なお、実施の形態1〜4では筐体の形状を立方体として説明したが、筐体の形状は6面体に限ったものではなく、球および円筒等の多面体でもよい。また、実施の形態1〜4における光ファイバ加速度センサの時分割多重は、3軸に限ったものではなく、多点計測にも低コストで適用可能になる。
【0061】また、実施の形態1〜4では、ファイバコイルを渦巻き状に巻いたものとして説明したが、ファイバコイルの形状は渦巻き状に限ったものではなく、直線など他の形状でもよい。また、実施の形態1〜4では、多重化方法を時分割で説明したが、これに限ったものではなく、WDM(wavelength division multiplex :波長分割多重)等の他の多重化方法を用いてもよい。
【0062】また、実施の形態1〜4では、ミラーを使用した干渉計(マイケルソン型)を用いて、多軸振動板型光ファイバ加速度センサを構成しているが、その他の干渉計、例えば、2つの光カプラを使用した干渉計(マッハ・ツェンダ型)などの干渉計を用いて、多軸振動板型光ファイバ加速度センサを構成してもよい。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多面体の筐体と、多面体の筐体の各面にそれぞれ取り付けられた振動板と、各振動板により支えられた錘と、各振動板の外側又は内側に取り付けられ、該振動板のたわみ振動により伸縮する光ファイバとを備えた多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部により、測定用レーザ光のパルスを、各振動板の互いに対向する位置に取り付けられた光ファイバごとに、所定の遅延を持たせて導入し、各振動板の対向する位置に取り付けられた光ファイバを通過したレーザ光をそれぞれ干渉させ、各軸の干渉光として出力するようにしたので、サイズモ系の錘の振動を光ファイバの長さ変化として検出しセンサ部に電気回路を用いずに振動加速度を測定することができ、また、多軸振動板型光ファイバ加速度センサ部を液体中に設置しても、このセンサ部には電気信号を使用しないため長期的に信頼性のある測定器を構成できると共に、測定結果である干渉光の長距離伝送も可能になるという効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月9日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 宗治 (外3名)
【公開番号】 特開平11−174076
【公開日】 平成11年(1999)7月2日
【出願番号】 特願平9−339003