| 【発明の名称】 |
回転速度検出装置およびそれを備える車両用ハブユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】千徳 稔
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| 【要約】 |
【課題】回転速度検出装置において、省スペース化と検出出力の安定化とを図ること。
【解決手段】固定部位に軸受装置2を介して回転自在に支持される軸体1の回転速度を検出する回転速度検出装置3であって、軸体1の軸端に螺着される軸受装置2固定用のナット5に外嵌固定される円環状の永久磁石31と、永久磁石31に対する所要位相位置に非接触状態で対向する状態で固定配置されかつ永久磁石31の回転に伴う相対位置の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサ32とを含む。このように、永久磁石31を磁気センサ32の内周側に配置する構成としているから、これらを特に径方向にコンパクトな形態で設置できるようになる。しかも、永久磁石31の外形を高精度に形成できるから、磁気センサ32に対する永久磁石31の全周位置での対向間隔がほぼ一定に保たれるようになる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定部位に軸受装置を介して回転自在に支持される軸体の回転速度を検出する回転速度検出装置であって、前記軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌固定される円環状の永久磁石と、この永久磁石に対する所要位相位置に非接触状態で対向する状態で固定配置されかつ永久磁石の回転に伴う相対位置の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサとを含む、ことを特徴とする回転速度検出装置。 【請求項2】 固定部位に軸受装置を介して回転自在に支持され軸体の回転速度を検出する回転速度検出装置であって、前記軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌固定されかつ外周面に複数対の磁極が周方向に配設されている円環状の永久磁石と、この永久磁石の外周側の所要位相位置に非接触状態で対向する状態で固定配置されかつ永久磁石の回転に伴う相対位置の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサとを含む、ことを特徴とする回転速度検出装置。 【請求項3】 固定部位に軸受装置を介して回転自在に支持され軸体の回転速度を検出する回転速度検出装置であって、前記軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌固定されかつ外端面に複数対の磁極が周方向に配設されている円環状の永久磁石と、この永久磁石の外端面側の所要位相位置に非接触状態で対向する状態で固定配置されかつ永久磁石の回転に伴う相対位置の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサとを含む、ことを特徴とする回転速度検出装置。 【請求項4】 固定部位に軸受装置を介してハブホイールを回転自在に支持した車両用ハブユニットであって、請求項1ないし3のいずれかに記載の回転速度検出装置が設けられている、ことを特徴とする車両用ハブユニット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、回転速度検出装置およびそれを備える車両用ハブユニットに関する。なお、回転速度検出装置は、例えば、自動車のABS(アンチロックブレーキシステム)装置での情報入力手段として用いられる。 【0002】 【従来の技術】一般的に、自動車のABS装置では、ハブユニットに設けられる回転検出装置により車輪の回転速度を検出するようになっている。 【0003】この回転速度検出装置は、一般的に、ハブホイール側に取り付けられかつ複数の窓が円周等間隔に設けられるパルサリングと、パルサリングの外周側に非接触状態で対向する状態で非回転に取り付けられてパルサリングの窓の有無に応じた磁束密度の変化を電気信号として出力する電磁気センサとを備えている。 【0004】前述の電磁気センサは、パルサリング側へ向かう磁束を発生する永久磁石と、パルサリングの窓の有無に応じた磁束密度の変化を電気信号として出力する検出コイルとを一体化した構成である。この電磁気センサから出力される電気信号がABS装置の回路部に入力され、この回路部が、前記電磁気センサから入力される電気信号および予め入力されている車輪の径寸法などの情報に基づいて、車輪の回転速度を認識するようになっている。 【0005】なお、前述の電磁気センサは、パルサリングの外径側に配置する場合と、内径側に配置する場合とがある。 【0006】前者の場合、パルサリングの窓が電磁気センサに対向するときには、電磁気センサから放出される磁束がハブホイールの軸端に螺着される軸受装置固定用の六角ナットを介してループする一方、パルサリングの柱部分がセンサに対向するときには、電磁気センサから放出される磁力がパルサリングを介してループするので、それぞれの状態で磁束密度が変化する。 【0007】後者の場合、パルサリングの窓が電磁気センサに対向するときには、電磁気センサから放出される磁束が車軸を覆う円筒カバーを介してループする一方、パルサリングの柱部分が電磁気センサに対向するときには、電磁気センサから放出される磁力がパルサリングを介してループするので、それぞれの状態で磁束密度が変化する。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例では、いずれも、パルサリングを用いているが、このパルサリングは、薄肉板をプレス加工により円筒形に形成されるものであるため、形状精度が低く、電磁気センサによる検出出力が不安定になりやすいことが指摘される。 【0009】なお、回転速度検出装置の外径寸法を極力小さくする点からすると、電磁気センサをパルサリングの内径側に配置するほうが好ましいが、この場合には、それぞれの離間間隔が狭くなり、パルサリングの形状精度を高精度に管理しなければならなくなるなど、製造上の改良が要求される。 【0010】一方、電磁気センサをパルサリングの外径側に配置する場合には、ハブホイールの軸端に螺着される六角ナットの外周の平坦部分と角部とが電磁気センサに対して対向する状況が生じるため、それらの離間間隔が変化してしまい、電磁気センサからの出力ばらつきが大きくなるなど、やはり電磁気センサの検出出力が不安定になりやすいことが指摘される。 【0011】したがって、本発明は、回転速度検出装置において、省スペース化と検出出力の安定化とを図ることを目的としている。また、本発明は、車両用ハブユニットにおいて、スペース面の無駄を無くしながらも、ハブホイールの回転速度を正確かつ安定的に検出できるようにすることを目的としている。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の第1の回転速度検出装置は、固定部位に軸受装置を介して回転自在に支持される軸体の回転速度を検出するもので、前記軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌固定される円環状の永久磁石と、この永久磁石に対する所要位相位置に非接触状態で対向する状態で固定配置されかつ永久磁石の回転に伴う相対位置の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサとを含む。 【0013】本発明の第2の回転速度検出装置は、固定部位に軸受装置を介して回転自在に支持され軸体の回転速度を検出するもので、前記軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌固定されかつ外周面に複数対の磁極が周方向に配設されている円環状の永久磁石と、この永久磁石の外周側の所要位相位置に非接触状態で対向する状態で固定配置されかつ永久磁石の回転に伴う相対位置の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサとを含む。 【0014】本発明の第3の回転速度検出装置は、固定部位に軸受装置を介して回転自在に支持され軸体の回転速度を検出するもので、前記軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌固定されかつ外端面に複数対の磁極が周方向に配設されている円環状の永久磁石と、この永久磁石の外端面側の所要位相位置に非接触状態で対向する状態で固定配置されかつ永久磁石の回転に伴う相対位置の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサとを含む。 【0015】本発明の車両用ハブユニットは、固定部位に軸受装置を介してハブホイールを回転自在に支持したもので、上記第1ないし第3のいずれかの回転速度検出装置が設けられている。 【0016】以上の第1ないし第3の回転検出装置では、従来例のパルサリングを用いずに、円環状の永久磁石と磁気センサとで構成し、永久磁石を軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌するようにしているから、これらを特に径方向にコンパクトな形態で設置できるようになる。 【0017】しかも、永久磁石の外形を高精度に形成できるようになるから、磁気センサに対する永久磁石の全周位置での相対間隔をほぼ一定に保てるようになる。 【0018】また、本発明の車両用ハブユニットでは、前述の回転速度検出装置を用いることにより、スペース的に無駄のない構造を実現できるようになる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図1ないし図4に示す実施形態に基づいて説明する。 【0020】図1および図2は本発明の一実施形態にかかり、図1は、車両用ハブユニットの一部を示す縦断面図、図2は、図1の永久磁石単体を示す斜視図である。 【0021】図中、Aは車両用ハブユニットの全体をしており、1はハブホイール、2は軸受装置、3は回転速度検出装置、4は保護カバーである。 【0022】ハブホイール1は、図示しない車輪が取り付けられる環状板部11と、軸受装置2が外装されるとともに、軸端に軸受装置2を固定するための六角ナット5が螺着される軸部12とを備えている。 【0023】軸受装置2は、前述のハブホイール1の軸部12の外周面を一方内輪とする複列アンギュラ玉軸受からなり、軸部12の外周に外嵌される単列用の内輪21と、二列の軌道溝を有する単一の外輪22と、二列で配設される複数の玉23と、二つの冠形保持器24,25とから構成されている。外輪22の外周には、径方向外向きのフランジ26が設けられており、このフランジ26を介して図示しない車軸ケースなどに非回転に取り付けられる。 【0024】回転速度検出装置3は、車両用ハブユニットAの一方軸端に配設されるもので、六角ナット5に外嵌固定されかつ外周面に複数対の磁極が周方向に配設されるように着磁されてなる円環状の永久磁石31と、保護カバー4に取り付けられかつ永久磁石31の外周側の所要位相位置に非接触に配設されるホール素子などの磁気センサ32とを備えている。 【0025】前述の円環状の永久磁石31としては、磁性粉を混合した合成樹脂あるいは磁性金属などにより製作される。具体的には、磁性粉を混入した合成樹脂の射出成形品や焼結フェライトなどの磁性金属で、円環を周方向に等分割した略円弧状の部品を複数作り、これらを各々S極、N極に着磁させたうえで、S極、N極を交互に接着してゆき円環状の永久磁石を組み立てるものなどが利用できる。この製作方法によれば、寸法精度の高い円環状の永久磁石を得ることができる。また、磁気センサ32としては、市販の汎用部品が利用される。 【0026】次に、上記車両用ハブユニットAの回転速度検出装置3の動作について説明する。 【0027】つまり、円環状の永久磁石31がハブホイール1の回転と同期回転することにより、永久磁石31の各磁極と、非回転の磁気センサ32との相対位置が逐一変化すると、磁気センサ32と永久磁石31の各磁極との間の磁束密度が変化するようになるので、この変化に伴い、磁気センサ32からパルス信号が出力されるようになる。 【0028】この磁気センサ32の検出出力は、ABS装置の回路部33に入力され、この回路部33が、磁気センサ32から入力される電気信号および予め入力されている車輪の径寸法などの情報に基づいて、車輪の回転速度を認識する。 【0029】以上説明した車両用ハブユニットAでは、回転速度検出装置3として、従来のパルサリングを用いずに、永久磁石31をハブホイール1に一体の六角ナット5に外嵌固定して磁気センサ32をその外周に配設するだけの構成としているから、この回転速度検出装置3の構成簡略化および省スペース化を図ることができる。 【0030】しかも、円環状の永久磁石31を、従来例のような薄肉板のプレス品からなるパルサリングに比べて、形状精度を高くできる構造体としているから、磁気センサ32に対する円環体31の全周位置での相対間隔をほぼ一定にできるようになり、結果的に磁気センサ32から安定した検出出力を得ることができるようになる。 【0031】なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 【0032】例えば、上記実施形態では、磁気センサ32を円環体31の外周に配設しているが、図3に示すように、この磁気センサ32を円環体31の外端面側に配設することができる。この場合、図4に示すように、円環体31の端面に複数対の磁極を、周方向に配設するように磁化すればよい。 【0033】 【発明の効果】請求項1ないし3の発明にかかる回転速度検出装置では、従来例のパルサリングを用いずに、円環状の永久磁石と磁気センサとで構成し、永久磁石を軸体の軸端に螺着される軸受装置固定用のナットに外嵌するようにしているから、これらを特に径方向にコンパクトな形態で設置できるようになり、したがって、当該回転速度検出装置の使用対象部位の省スペース化に貢献できるようになる。しかも、円環状の永久磁石を、従来例のような薄肉板のプレス品からなるパルサリングに比べて、形状精度を高くできる構造体としているから、磁気センサに対する永久磁石の全周位置での相対間隔をほぼ一定に保つことができるようになる。そのため、磁気センサによる検出出力を安定化できるようになり、検出精度の向上に貢献できるようになる。 【0034】請求項4の発明にかかる車両用ハブユニットでは、上述したような回転速度検出装置を用いるから、スペース的に無駄のない構造を実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001247 【氏名又は名称】光洋精工株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月15日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】岡田 和秀
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| 【公開番号】 |
特開平11−174069 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−344830 |
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