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【発明の名称】 センサ実装構造
【発明者】 【氏名】加藤 武司

【氏名】沢口 雅

【要約】 【課題】加締め角度を小さくしてアルミニウム製筒状ハウジングに亀裂が発生するのを防止する。

【解決手段】筒状ハウジングの段部に係止孔を設け、かつ該筒状ハウジングの段部に先端が当接する筒状中間部材の一方の開口周縁に、前記係止孔に係入する凸部を設けて、係合させ、かつコネクタ部の外周角部を筒状ハウジングの周縁部を内側に倒し込んで加締める。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両端が開口すると共に、段部が中間内周面に形成され、かつ内部に前記開口の一方を介して外部部材に結合される検出器本体が収納されてなるアルミニウム製筒状ハウジングと、第1中間壁の左右に、該第1中間壁の周縁から立設された周壁によって囲まれた空間が形成され、その開口周縁の一方が前記筒状ハウジング内に形成された段部に当接するように前記筒状ハウジング内に挿入されると共に、その一方の空間内に前記検出器本体の非回路部が、また他方の空間内に前記検出器本体の回路部が前記第1中間壁によって区分されて配置される筒状中間部材と、前記筒状ハウジングの他方の開口面積より若干小さい開口面積の大きさを有する空間と、その開口面積より小さい開口面積を有する内部空間を仕切る第2中間壁を有すると共に、第2中間壁をコネクタ端子が貫通して、そのコネクタ端子の一端が前記回路部に接続され、かつ前記小さい方の開口面積を有する部分が前記筒状ハウジングの他方の開口に嵌入されるコネクタ部とから構成されてなるセンサ実装構造において、前記筒状ハウジングの段部に係止孔を設け、かつ該筒状ハウジングの段部に当接する前記筒状中間部材の一方の開口周縁に前記係止孔に係入される凸部を設けてなり、前記コネクタ部のうち前記筒状ハウジングの他端開口周縁に係入される部分を角部に形成し、かつその角部が係止されるように前記筒状ハウジングの周縁部を内側に倒し込んだことを特徴とするセンサ実装構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば車両のミッションの出力軸に取り付けられる回転速度検出器等のセンサ実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のセンサ実装構造の従来例を図8及び図9に示す回転速度検出器に基づいて説明する。すなわち、この回転速度検出器を構成する、中間内周面に段部1aが形成された両端開口の筒状ケース(筒状ハウジング)1は、その内部に軸受け2が固定され、その軸受け2にシャフト3が支持され、そのシャフト3の先端には周囲に複数個の磁極が形成されてなる円盤状マグネット(非回路部)4が回転可能に固定されている。また、前記シャフト3の基端部にはカップリング軸5の先端部が係合されており、そのカップリング軸5を通して、外部のミッションの出力軸から回転が伝えられるようになっている。さらに、前記ミッションの出力軸部をケース1に取り付けたときの取付部における互いの気密性を保持するためのパッキン6は、ケース1の凹部7に圧入固定されている。なお、8はカップリング軸4の一部に取り付けられた抜け止め用のワッシャである。
【0003】9はこのワッシャ8とシャフト3との間に介挿されて、該シャフト3を、シャフト3の先端部がスライダ10に対して所定の接触圧にて接触するように付勢するスラストスプリング、11は前記筒状ケース1の一端(左端)部の凹所12内に嵌挿された有底円筒状ホルダ(筒状中間部材)であり、このホルダ11は、仕切壁(第1中間壁)11aと、その仕切壁11aの周縁に全周にわたって左右に突き出すように立設された周壁11bとによって形成されてなり、その仕切壁11aの左右に空間が形成され、この空間のうち前記段部1a側の空間には検出器本体を構成するマグネット4が配置され、また反対側、すなわち後述のコネクタ部14側に形成された空間には前記検出器本体を構成する後述の回路部が配置されている。
【0004】またこの円筒状ホルダ11の外周面の先端角部には第1Oリング13が嵌挿されて、前記円筒状ホルダ11が筒状ケース1内に挿入されて、その先端部が筒状ケース1の内周面に形成された段部1aに当接されたとき、その第1Oリング13が前記筒状ケース1の内周面に圧接されて、前記検出器本体を構成する後述の回路部が配置される空間部と、前記マグネット4が配置される空間部との間の水密性が保持される。
【0005】さらに、14は複数本の接触子15が一体成形されたコネクタ部で、内部空間を仕切る仕切壁(第2中間壁)14aを有し、その仕切壁14aから、仕切壁14a全周にわたって左右両側に周壁14bが張り出して立設され、その一方の周壁14bの外周面には、前記筒状ケース1内周面に水密的に圧接される第2Oリング18が嵌挿されている。
【0006】また、前記コネクタ部14の先端部と、前記筒状ホルダ11の後端部(ホルダ11の周壁11bのうち第1Oリング13が嵌挿された先端部と反対側に形成された先端部)との間でホール素子19等の回路部が搭載されたプリント基板17の周辺部を狭持している。また、前記コネクタ部14の、周壁14bの外周面に嵌挿された第2Oリング18は、前記筒状ケース1の内周面に圧接されて、前記ケース1外と、前記検出器本体の内の回路部が収納される空間部との水密性を確保している。さらに、前記コネクタ部14の仕切壁14aの周縁部(符号Aで示すところをその代表として図9に拡大表示する)の角部にテーパ部14cを全周に沿って設けて、そのテーパ部14cに、前記筒状ハウジング1の加締め部1bを形成する開口端の内周部を接するように内側に倒すことにより前記コネクタ部14の離脱防止と回転防止を図っている。なお、プリント基板17は、前記コネクタ部14の接触子15の一端部がハンダ付けされると共に、前記マグネット4の磁気、すなわち回転を検出するホール素子19が取り付けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような回転速度検出器にあっては、筒状ケース1からコネクタ部14が離脱しないように、またコネクタ部14が回転しないように、筒状ケース1の開口端に形成された加締め部1aを図9の破線状態から実線状態になるように内側に、大きな力を加えることによって倒し込んで加締めるようにしているので、筒状ケース1をアルミニウムで構成した場合には、アルミニウムの脆弱性のためにその加締め角度が大き過ぎるとその加締め部分に亀裂が入ってしまうという問題点があった。
【0008】この発明は、このような問題点に着目してなされたもので、加締め角度を小さくしてアルミニウム製筒状ハウジングに亀裂が発生するのを防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明によるセンサ実装構造は、両端が開口すると共に、段部が中間内周面に形成され、かつ内部に前記開口の一方を介して外部部材に結合される検出器本体が収納されてなるアルミニウム製筒状ハウジング部と、第1中間壁の左右に、該第1中間壁の周縁から立設された周壁によって囲まれた空間が形成され、その開口周縁の一方が前記筒状ハウジング部内に形成された段部に当接するように前記筒状ハウジング部内に挿入されると共に、その一方の空間内に前記検出器本体の非回路部が、また他方の空間内に前記検出器本体の回路部が前記第1中間壁によって区分されて配置される筒状中間部材と、前記筒状ハウジング部の他方の開口面積より若干小さい開口面積の大きさを有する空間と、その開口面積より小さい開口面積を有する内部空間を仕切る第2中間壁を有すると共に、第2中間壁をコネクタ端子が貫通して、そのコネクタ端子の一端が前記回路部に接続され、かつ前記小さい方の開口面積を有する部分が前記筒状ハウジングの他方の開口に嵌入されるコネクタ部とから構成されてなるセンサ実装構造において、前記筒状ハウジングの段部に係止孔を設け、かつ該筒状ハウジングの段部に当接する前記筒状中間部材の一方の開口周縁に前記係止孔に係入される凸部を設けてなり、前記コネクタ部のうち前記筒状ハウジングの他端開口周縁に係入される部分を角部に形成し、かつその角部が係止されるように前記筒状ハウジングの周縁部を内側に倒し込む量を最小限にしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図1乃至図5に基づいて説明する。なお、図1乃至図5に基づいて構成を説明するが、図8及び図9において説明したものと同一構成のもの、またはそれと均等なものには同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ以下に説明する。
【0011】すなわち、図1乃至図5において、図8及び図9に示した構成のものと異なる点は次の点である。符号1で示される筒状ハウジングは、アルミニウムから構成され、その中間内周面に形成された段部1bには回転軸5を中心とする対称の位置に一対の係止孔1c,1cが追加されて設けられている(図3の正面図参照)。
【0012】この一対の係止孔1c,1cの追加にともなって筒状ホルダ11の段部1a側の周壁11bには前記一対の係止孔1c,1cに対応する位置に一対の円柱状ボス11c,11cが突設され(図4の正面図参照)、この一対の円柱状ボス(凸部)11c,11cが前記一対の係止孔1c,1cに係入されることによって前記筒状ハウジング1に対する前記筒状ホルダ11の回転が防止される。また、図6及び図7に示すように、前記筒状ホルダ11の周壁11bには、一対の係止用切欠部11d,11dが設けられ、その一対の係止用切欠部11d,11dに係合する一対の凸状部14e,14eがコネクタ部14の端部に設けられている。すなわち、これらの一対の係止用切欠部11d,11dに一対の凸状部14e,14eが組付け時に係合されることによって筒状ホルダ11に対してコネクタ部14の回転が防止されることによって、コネクタ部14は筒状ハウジング1に対して回転が防止される。
【0013】また、前記コネクタ部14の仕切壁14aの周面角部は図2に拡大表示されているように、図9に示されるものに比べてテーパ面がなく、角状に形成されている。これに伴って、前記筒状ハウジング1の開口端部に形成された加締め部1bは、その角部に若干引っかかる程度に内側に倒されることによって前記コネクタ部14の離脱防止が図られる。
【0014】すなわち、図5に示すように、コネクタ部14の一対の凸状部14e,14eを筒状ホルダ11の一対の係止用切欠部11d,11dに係合させて組み合わせ、さらに、筒状ホルダ11の一対の円柱状ボス11cを、筒状ハウジング1の一対の係止孔1cに係入させることによって回転防止を図る。その後、前記筒状ハウジング1の開口端部に形成された加締め部1bを内側に倒して、そのコネクタ部14の仕切壁14cの周面に形成された角部に若干引っかけることによりコネクタ部14の離脱が防止される。
【0015】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によれば、アルミニウムのハウジングの加締め部に亀裂が入ることを防止できるという効果が発揮される。
【出願人】 【識別番号】000001476
【氏名又は名称】株式会社カンセイ
【出願日】 平成9年(1997)7月4日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭 (外1名)
【公開番号】 特開平11−23595
【公開日】 平成11年(1999)1月29日
【出願番号】 特願平9−180151