| 【発明の名称】 |
環状速度センサー |
| 【発明者】 |
【氏名】ジョナサン エム アドラー
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| 【要約】 |
【課題】比較的車輪速度が低くても高レベルの電気信号を出力することができる環状の車輪速度センサーを提供する。
【解決手段】軸方向および半径方向の磁界を有する磁気トーンリング32と、トーンリングの回転中にトーンリングの軸方向および半径方向の磁界を検出する検出部を有するステーター34とからなる。このセンサーは、トーンリングとステーター間の空隙の変動を最小限に抑えることができるため、車輪速度を正確に測定することができ、またハブ軸受装置に組み込むことができるので、取付スペースをほとんど取らない。ハブ軸受機構は、センサーを外部の悪影響から保護するシール手段62を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交互に配列された相反する極性を有する複数の軸方向の磁極と、交互に配列された相反する極性を有する複数の半径方向の磁極を有し、回転部材と共回りする円板状の部材と、前記軸方向の磁極と磁気的に結合する第1部分と、前記半径方向の磁極と磁気的に結合する第2部分とを備えた環状ステーターを備え、前記円板状部材が回転すると、ステーター内に磁束が形成され、この磁束によって、前記円板部材と回転部材の回転速度を表す交流電圧が生じるようになっており、前記環状ステーターは、強磁性体製のケースを有し、このケース内に導電性の巻線が収容されている、回転部材の回転速度を検出するための環状速度センサー。 【請求項2】 前記第1および第2部分が、前記強磁性体製のケースに形成された歯であり、前記第1部分を構成している歯が、一方の磁性を有する軸方向の磁極に磁気的に結合しているとき、第2部分を構成している歯は、反対の磁性を有する半径方向の磁極に磁気的に結合するようになっている請求項1に記載のセンサー。 【請求項3】 前記円板部材は軸方向の面と半径方向の面を有し、前記半径方向の磁極は前記軸方向の面に形成されており、前記軸方向の磁極は前記半径方向の面に形成されており、前記第2部分を構成している歯は、前記半径方向面を横切り、前記軸方向の面に隣接して設けられている請求項2に記載のセンサー。 【請求項4】 前記ケースは、半径方向の壁と、この半径方向の壁に接続された内側円筒壁と外側円筒壁とからなり、前記第1部分を構成している歯は前記内側円筒壁に形成されており、前記第2部分を構成している歯は前記外側円筒壁に形成されている請求項1に記載のセンサー。 【請求項5】 前記ケースは、半径方向の壁と、この半径方向の壁に接続された内側円筒壁と外側円筒壁とからなり、前記第2部分を構成している歯は前記内側円筒壁に形成されており、前記第1部分を構成している歯は前記外側円筒壁に形成されている請求項1に記載のセンサー。 【請求項6】 前記円板部材は、ステーターの内周側にステーターと同軸状に取り付けられ、前記ステーターは円筒形の外壁と、この外壁から半径方向内向きに前記円板部材に向かって延びる2つの半径方向の側壁とからなり、前記第1部分と第2部分を構成する歯は、前記2つの側壁にそれぞれ形成されている請求項1に記載のセンサー。 【請求項7】 前記円板部材は、ステーターの外周側にステーターと同軸状に取り付けられ、前記ステーターは円筒形の内壁と、この内壁から半径方向外向きに前記円板部材に向かって延びる2つの半径方向の側壁とからなり、前記第1部分と第2部分を構成する歯は、前記2つの側壁にそれぞれ形成されている請求項1に記載のセンサー。 【請求項8】 外輪と、外輪内部の内輪と、内外輪の間に内外輪が相対回転できるように設けられた複数の転動体とからなる軸受装置に組み込まれており、前記円板部材は前記内外輪の一方に固定され、前記ステーターは前記内外輪の他方に固定されている請求項1に記載のセンサー。 【請求項9】 外輪と、外輪内部の内輪と、内外輪の間に内外輪が相対回転できるように設けられた複数の転動体と、交互に配列された相反する極性を有する複数の軸方向の磁極と、交互に配列された相反する極性を有する複数の半径方向の磁極を有し、前記内外輪の一方に固定されたトーンリングと、前記内外輪の他方に固定された環状トランスデューサーとを備え、前記トランスデューサーは、前記軸方向の磁極と磁気的に結合する第1の歯と、前記半径方向の磁極と磁気的に結合する第2の歯が形成された強磁性体製のケースを有し、前記トーンリングが前記トランスデューサーに対して相対的に回転する場合に、前記軸方向および半径方向の磁極が前記第1および第2の歯に対向するようになっており、前記強磁性体製のケース内には導電性の巻線が収容されており、トーンリングがトランスデューサーに対して相対回転すると、トランスデューサー内に交番磁束が発生し、この磁束によって巻線内に上記相対回転の速度を表す交流電圧が発生するようになっている軸受装置。 【請求項10】 車輪に取り付けられている請求項9に記載の軸受装置。 【請求項11】 内輪が非回転の車両のスピンドルに固定され、外輪は前記車輪に固定されている請求項10に記載の軸受装置。 【請求項12】 前記トーンリングが、外輪の円筒形内周面内に挿入されている請求項11に記載の軸受装置。 【請求項13】 外輪が非回転の車両のスピンドルに固定され、内輪は前記車輪に固定されている請求項10に記載の軸受装置。 【請求項14】 前記トーンリングが、内輪の円筒形外周面内に挿入されている請求項13に記載の軸受装置。 【請求項15】 前記ケースは、半径方向の壁と、この半径方向の壁に接続された内側円筒壁と外側円筒壁とからなり、前記第1の歯は前記内側円筒壁に形成されており、前記第2の歯は前記外側円筒壁に形成されており、前記第1および第2の歯は前記転動体に向かって延びており、前記トーンリングは前記転動体と前記第1の歯の間に設けられ、前記第2の歯は前記トーンリングに隣接して設けられている請求項9に記載の軸受装置。 【請求項16】 トーンリングが取り付けられる軸受外輪に、トランスデューサーに接触するシールリップ部を有するシールが固定されている請求項9に記載の軸受装置。 【請求項17】 トーンリングが取り付けられる軸受内輪に、トランスデューサーに接触するシールリップ部を有するシールが固定されている請求項9に記載の軸受装置。 【請求項18】 前記転動体とトーンリングを取り囲むシールリップを有するシールを備えた請求項9に記載の軸受装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は回転速度センサー、特に自動車の車輪の回転速度を検出できるセンサーに関する。 【0002】 【従来技術】様々な状況において、機械部品の相対的な回転速度を測定する必要が生じることがある。たとえばジェットエンジンのメインシャフトや工作機械のスピンドルの回転速度を測定するために回転センサーが使われる。また最近の自動車への装備が増えているアンチロックブレーキ装置(ABS)にも回転センサーが使われる。ABSは急ブレーキがかけられた際、車輪がロックするのを防ぐことによって、自動車の走行安定性、方向性を維持するものである。ABSには、車輪の回転を表す信号をABS制御部に送る車輪速度センサーが必ず必要である。殆どの乗用車には4輪全てに回転センサーが取り付けられる。回転センサーからの信号に基づいて、ABSの制御部は車輪がロックしているか、あるいはロックしかかっているかどうかを判断し、その判断に基づきアンチロック制御を行う。また車輪速度センサーは、加速中の駆動輪のスピンを防ぐトラクションコントロール装置への入力にも用いられる。 【0003】ABS用車輪速度センサーとしては、現在多種多様のものが知られている。中でも最も普及しているのは、非回転部(ステーター)と、ステーターに近接して設けた回転部(ローター)とからなるセンサーである。「トーンリング」とも呼ばれる回転部は、回転中に非回転部によって検出される被検出部をもっている。たとえばギアに形成された強磁性体製の歯や、回転部に形成された相反する磁性を有する磁極等が、被検出部として用いられる。非回転部は、回転しているトーンリングに形成された被検出部の通過を検出し、検出結果を信号として出力する。 【0004】トランスデューサーとしては、可変リラクタンス型装置や、ホール効果装置や、磁気歪装置等がある。ほとんどのトランスデューサーは磁界(変化する磁界)を検出するものである。可変リラクタンス型トランスデューサーは、外部の電源から電気の供給を受けずに電圧を発生させるので「受動」センサーと呼ばれる。一方ホール効果装置のような「能動」センサーは、外部から印加される交流電圧によって作動し、装置を通過する磁界に応じた出力を発生させる。 【0005】今日の車輪速度センサーのひとつの問題は、ローターとステーター間の空隙の大きさの変化により、磁界の強度が変化しやすいことにある。磁界センサーには、トーンリングが車輪の軸受と共回りするタイプのものがある。通常この種のセンサーのトーンリング(ローター)の磁極あるいは強磁性体製の被検出部は、軸方向あるいは半径方向に延びるように形成されている。そしてステーターの検出部は、トーンリングの上面あるいは下面に対向して設けて軸方向の磁極を検出するようになっている。この場合トーンリングは車輪と共回りするため、振動などによって、トーンリングとステーター間の空隙の大きさが変動しやすい。空隙が大きくなると、磁界の強度と磁界の強度に対応するステーターの出力が小さくなる。空隙の大きさはランダムな要因によってランダムに変動する。空隙の大きさの変動は、車輪速度センサーの測定精度に悪影響を及ぼす。 【0006】現代の自動車部品には、コンパクトで軽量で、組み立てが容易で、信頼性が高いことが求められる。従来のセンサーもこれらの要求に十分答えるものではあるが、技術者達はさらにコンパクトで、製造、組み立てが容易で、低コストのセンサーを開発しようと日々努力を重ねている。またこのようなセンサーには、路面から跳ね上がる泥、塵、塩、水などが内部に侵入するのを防ぐ何らかの手段を設ける必要がある。またこのようなセンサーはブレーキの近くに設けられるため、ブレーキ操作による磨耗粉や高温に曝される。最近の車輪速度センサーは車輪軸受装置に一体に組み込まれたものが多い。こうすれば車両の製造工程前にセンサーのテストができ、車両の組み立ても容易になり、装置全体の信頼性も高くなるためである。 【0007】そこでローターとステーター間の空隙の変動を最小限に抑えることができる車輪速度センサーが望まれている。またそのようなセンサーは製造が容易でコストも低いことが望まれる。またそのようなセンサーは、圧入等によって軸受にしっかり固定できる構造のものがよい。取付スペースをなるべく取らないことも望まれる。 【0008】 【発明の要約】本発明は、車輪速度が比較的低くても高レベルの出力を維持できる、自動車の車輪速度センサーとして特に適した環状の速度センサーを提供する。この車輪速度センサーは、ハブ軸受装置に組み込む。ハブ軸受装置は速度センサーを保護するためのシール手段を備えている。 【0009】本発明の一つの目的は、ローターとステーター間の空隙の変動を最小限に抑えることができる車輪速度センサーを提供することである。 【0010】本発明のもう一つの目的は、製造が容易で製造コストも低い車輪速度センサーの提供である。 【0011】本発明のさらにもう一つの目的は、圧入等によって軸受にしっかり固定できる構造を有する車輪速度センサーの提供である。 【0012】本発明のさらにもう一つの目的は、取付スペースをあまり取らない車輪速度センサーを提供することである。 【0013】これらの目的を達成するために、本発明は、軸方向の磁極と半径方向の磁極を有する多極トーンリングと、トーンリングが回転中に、軸方向の磁極を検出する第1部分と、半径方向の磁極を検出する第2部分を有するステーターとからなる車輪速度センサーを提供する。この構造のセンサーは、ローターとステーター間の空隙の変動を最小限に抑えられるので、車輪速度が比較的低くても、正確に車輪速度を測定することができる。またたとえ軸方向の空隙が変動したとしても、同時にトーンリングとステーターの前記第2部分間の半径方向の空隙が変動する可能性は低いので、このような場合でも正確な車輪速度の測定ができる。またトーンリングの磁極と複数の第1部分間の空隙の一部が大きく変動することはあっても、これらの空隙のすべてが同時に大きく変動することはほとんど考えられない。したがって空隙の一部が大きく変動したとしても、空隙全体としては実質的にほとんど変化しないことになり、高い精度で車輪速度信号を出力することができる。 【0014】ステーターの第1、第2部分はステーターに形成した歯である。軸方向の磁界はトーンリングの軸方向の面に対向する歯によって検出され、半径方向の磁界はトーンリングの半径方向の面に対向する歯によって検出される。このような構成にすることによって、ローターとステーター間の空隙の変動がセンサーの感度に及ぼす影響を最小限に抑えることができるので、測定精度をさらに高めることができる。 【0015】また本発明のステーターは、従来のステーターに比べかなり表面積が大きい内径部又は外径部をもっているため、この部分を軸受やシールに圧入することによって、センサーを軸受やシールに強固に固定することができる。 【0016】またステーターに形成する歯は、トーンリングの磁極と円周方向で同一線上になるように配置されてさえいれば、円周方向での厳しい精度が必要ないので、ステーター、ひいてはセンサー全体の製造コストを低くできる。 【0017】 【発明の実施の形態】図1、2に、本発明の環状速度センサーを備えたハブ軸受装置10を示す。このハブ軸受装置10は、自動車の従動輪車軸に通常取り付けられるものであるが、駆動輪車軸に取り付けたり、自動車部品以外の回転部品に用いることもできる。 【0018】ハブ12は、車輪(図示省略)への取付面を有する半径方向のフランジ部を備えている。またハブ12には円筒形の内周面14と、一対のころ軸受軌道面、すなわちインボード側軌道面16とアウトボード側軌道面18が形成されている。さらにハブ12には、後述する車輪回転速度センサーを取り付けるための大径のボア20が形成されている。 【0019】ハブ12の内部には軸受内輪22が設けられており、この内輪22と、内輪上を転動する複数のボール24とによって、インボード側軸受を構成している。図示省略しているアウトボード側軸受は、内周面上を転動する複数のボールを備えた従来型の軸受である。内輪22は、固定のスピンドル28に対する取付面としての円筒形内周面26を有する。車輪が回転すると、車輪に固定されたハブ12が、スピンドル28に固定された内輪22に対して回転する。この発明のハブ軸受装置10は、車輪の回転速度を検出するセンサー30を備えている。すでに説明したように、センサー30の出力は、車両のABSやトラクションコントロール装置の制御に用いられる。センサー30は、ローターすなわちトーンリング32と、ステーターすなわち環状のトランスデューサー34を備えている。図1、2に加え、図3、4、5、8、9、10を参照しつつ、センサー30の説明を行う。 【0020】トーンリング32は半径方向の面36と軸方向の内周面38を有する円板形の永久磁石である。図2に示すように、トーンリング32は、ハブのボア20に圧入されたトーンリングホルダー39に取り付けられている。しかしホルダー39は省略して、トーンリング32を直接ハブのボア20に圧入するようにしてもよい。図4および図9に示すトーンリングは、ハブ軸受装置の回転中心から放射状に延びる複数の領域を有し、各領域に隣接する領域とは反対の磁極が形成される。半径方向の面36と軸方向の面38には、それぞれ相反する極性を有する磁極が円周方向に交互に形成されている。軸方向の磁界40が半径方向の面36を通過し、半径方向の磁界42が軸方向の面38を通過する。図4は、図3に示す円周方向にずれた第1および第2の歯を有するステーターと組み合わせて用いた場合、トーンリング32を通過する磁界を示している。図9は、図8に示す半径方向に整列した第1および第2の歯を有するステーターと組み合わせて用いた場合、トーンリング32を通過する磁界を示している。トーンリングの材質としては様々なものがあるが、この実施例ではFe−Cr−Co合金を採用している。 【0021】環状のトランスデューサー34は、半径方向の側壁46と一対の円筒形の軸方向の壁48、50からなり、内端が開放したケース44を有する。壁48、50は、環状の空隙52によって隔てられている。壁48、50の側端には、複数の歯54、56が形成されている。図3の実施例では、歯54は、歯56と半径方向にずらして設けられており、図8の実施例では、各歯54は、歯56に対して半径方向の同一線上に並んでいる。図8ではわかりやすくするためにボビン60を省略している。図1、3に示すように、空隙52にはボビン60に巻かれたコイル巻線58が収納されている。歯54、56の数は、トーンリング32の表面に円周方向に交互に形成された磁極の数と等しくする。 【0022】トーンリング32が(図3、8の曲線の矢印Aの方向に)回転すると、トランスデューサーの歯54、56が、トーンリングに交互に形成された磁極と磁気的に結合し、トランスデューサーのケース44内に交番磁界が発生する。図3のケース44とトーンリング32の表面に沿って延びる矢印は、ケース44とトーンリング32を通過する磁束を表している。トーンリング32がトランスデューサーに対して相対回転すると、トランスデューサーのケース44内に交番磁界が発生し、その結果コイル巻線58内に電磁力(電圧)が発生する。磁極40、42と歯54、56は、歯54が磁極40に磁気的に結合し、歯56が磁極42に磁気的に結合するように設けられている。図3に示すように、歯56はトーンリング32の半径方向内側の軸方向の面38に空隙55を挟んで対向している。また磁極40、42は、歯54がN極とS極の一方に磁気的に結合しているとき、歯56は他方の磁極に結合するように配列されている。図5のトーンリング32は、歯54、56を円周方向にずらして配列しているトランスデューサーと組み合わせて用いられる。この場合、歯54がトーンリングの半径方向の面に形成されたN極に磁気的に結合しているとき、歯54から円周方向に1ピッチずらして設けた歯56は、半径方向の面のN極から円周方向に1ピッチずらして配置された軸方向の面のS極に磁気的に結合する。一方図10に示すトーンリング32は、半径方向に整列した歯54と56を有するトランスデューサーと組み合わせて用いられる。この場合、歯54が半径方向の面に形成されたN極に磁気的に結合しているとき、歯54に対して半径方向の一線上に配列されている歯56は、軸方向の面のS極に磁気的に結合する。 【0023】本発明のトーンリングは、軸方向の面に半径方向の磁界、半径方向の面に軸方向の磁界を有するため、ステーターに形成する歯54、56はそれぞれトーンリングの反対の磁極と対向するように配置されていればよい。歯54、56は円周方向にずらして形成してもよいし、半径方向に整列させてもよい。このため歯54、56は別々に形成でき、ステーターの製造コストを低くできる。 【0024】環状トランスデューサー34は、図2に示す内輪22の円筒形外周面にプレス嵌めされている。軸受のボール24とセンサー30は、シール62によって保護されている。シール62はハブ12にプレス嵌めされた保持リング64と、トランスデューサーのケース44に接触する弾性リップ66とから成る。トランスデューサーは内端側、すなわちボール24に対向する側が開口しており、その壁46、48、50で軸受のボール24を保護している。またセンサー30は簡単に手が届く位置に取り付けられているので、修理や交換が容易にできる。 【0025】図6、7は、別の実施例のハブ軸受装置10’を示す。このハブ軸受装置10’は車輪の回転速度を検出するセンサー30’を備えている。ハブ12’は、車輪(図示省略)への取付面を有する半径方向のフランジ部13’を備えている。車輪はフランジ13’に取り付けた複数のボルト92によってフランジ部に固定されている。またハブ12’には円筒形の内周面14’と、一対のころ軸受軌道面、すなわちインボード側軌道面16’とアウトボード側軌道面18’が形成されている。さらにハブ12’には、車輪回転速度センサーを取り付けるための大径のボア20’が形成されている。 【0026】ハブ12’の内部には軸受内輪94が設けられており、この内輪94と、内輪上を転動する複数のボール24’とによって、インボード側軸受を構成している。車輪が回転すると、内輪94が、スピンドル(図示省略)に固定された外輪96に対して回転する。図7に示すように、センサーの環状ステーター98は外輪96に固定されており、トーンリング100は、車輪に固定された内輪94と共回りする。 【0027】図11、12は、トーンリング110と環状トランスデューサー112を同軸上に設けた実施例を示す。トーンリング110は、軸114を中心にもつリング状の部材である。環状トランスデューサー112は軸114を中心とし、トーンリング110の半径方向内側に設けられ、環状壁120と、環状壁120から半径方向外向きにのびる壁116、118から成る。他の実施例と同様に、ボビン126に巻かれたコイル巻線124が、環状トランスデューサー112の内部の空隙122に収納されている。トーンリング110に形成される磁極およびトランスデューサーに形成される歯は、半径方向の同一線上に設けてもよいし、ずらして設けてもよい。 【0028】図13、14の実施例でも、トーンリング110’と環状トランスデューサー112’を同軸上に設けている。トーンリング110’は、軸114’を中心としたリング状の部材である。環状トランスデューサー112’は軸114’を中心とし、トーンリング110’の半径方向外側に設けられ、環状壁120’と、環状壁120’から半径方向内向きにのびる壁116’、118’から成る。他の実施例と同様に、ボビン126’に巻かれたコイル巻線124’が、環状トランスデューサー112’の内部の空隙122’に収納されている。トーンリング110’に形成される磁極およびトランスデューサーに形成される歯は、半径方向の同一線上に設けてもよいし、ずらして設けてもよい。 【0029】本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することなく上記実施例に様々な変更、改良を加えることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000102692 【氏名又は名称】エヌティエヌ株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−23594 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−141098 |
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