| 【発明の名称】 |
サンプルラック移送装置及びその制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】庄司 義之
【氏名】栗村 正明
【氏名】小田倉 政明
【氏名】横林 敏昭
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| 【要約】 |
【課題】サンプルラックを移送するに当たって、その相互間に無駄な待ち時間,空きが生じるのを防止して効率的なサンプルラックの移送を可能にすること。
【解決手段】装置に搬入された通過すべきと判断されたサンプルラック8はサンプルラック送り側には搬入されず、サンプルラック通過側に移送される。センサ101〜106及び制御部によってその相互間に無駄な待ち時間,空きが生じるのを防止して効率的なサンプルラックの移送が行われる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】サンプルを収容した複数個のサンプル容器を保持する複数個のサンプルラックを、ウォーム軸を有する第1のサンプルラック移送路から第2のサンプルラック移送路に順次乗せる手段と、その乗せられたサンプルラックを、ウォーム軸を有する第3のサンプルラック移送路に順次乗せるように前記第2のサンプルラック移送路上で移送する手段と、前記の第1のサンプルラック移送路の開始位置と、第3のサンプルラック移送路の終了位置に接続された第4のサンプルラック移送路を備え、前記第3のサンプルラック移送路に乗せられたサンプルラックをその第3のサンプルラック移送路上で順次移送して、その移送されたサンプルラックのサンプル容器中のサンプルについて予め定められた処理を順次実施するサンプルラック移送装置において、前記第4のサンプルラック移送路により前記第1から第3までのサンプルラック移送路をスキップする手段を備えていることを特徴とするサンプルラック移送装置。 【請求項2】請求項1において、前記のサンプルラックを前記第1から第3までのサンプルラック移送路をスキップさせる手段として、第4のサンプルラック移送路上を自由に移動できる爪を備えていることを特徴とするサンプルラック移送装置。 【請求項3】請求項1において、検体の測定を終えたのち第3のサンプルラック移送路を移動してきた前記サンプルラックを排出するのに、爪を併用することを特徴とするサンプルラック移送装置。 【請求項4】請求項1において、前記第4のサンプルラック移送路上にサンプルラックがあるかどうかを判断し、その判断の答えが否定的である場合は、第3のサンプルラック移送手段を正方向に駆動し、サンプルラックが第4のサンプルラック移送路に乗せられるまで継続するように前記サンプルラック移送手段を制御する手段を備えていることを特徴とするサンプルラック移送装置。 【請求項5】請求項3において、サンプルラック番号読取装置により読み取った番号により前記サンプルラックを装置に取り込まずスキップおよび排出するを有することを特徴とするサンプルラック装置の制御方法。 【請求項6】測定対象を尿に限定したことを特徴とする請求項1記載のサンプルラック移送装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はサンプルラック移送装置、特に尿分析装置に用いられるのに適したサンプルラック移送装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般検査の自動分析装置は尿分析装置や尿沈渣分析装置など、複数の分析装置が組み合わされて用いられることがある。尿沈渣分析装置はサンプル中に懸濁されている赤血球や白血球等の粒子を検出して、その検出された粒子について静止画像を生成し、そしてその生成された静止画像を解析してサンプル中の粒子を解析するものであり、一方、尿分析装置はサンプルにリトマス試験紙を挿入し、これを取り出して定性分析を行うものである。これらの装置を組み合わせて用いる場合は、初めに尿分析を行い、次いで尿沈渣分析を行うのが普通である。これらの分析処理はたくさんのサンプルについて効率的に行うことが望ましく、したがってその実現を可能にするのに役立つサンプルラック移送装置があれば便利である。 【0003】利用可能な従来のラック移送方法としては(1)サンプルラックの背後を移動部材で押しつけ移送させる方法、(2)ベルト上にサンプルラックを乗せ移送する方法が考えられる。(1)の方法は一平面上に複数のラックを整列仮設し、進行方向最後尾のサンプルラックを移動部材で押しながら前進させる方法である。(2)の方法は、二本の平行に設置したベルトを同時に駆動し、ベルト上に複数個のサンプルラックを横列に整列仮設し移動させる方法である。 【0004】特公平3−46073号公報は上記(1)と(2)を共有した方法である。すなわち二本の平行に設置したベルトの同位置に各々移動部材を固定し、ベルト上の複数のサンプルラックを確実に移送している。 【0005】(3)は特公平9−243645 号公報による方法で、複数のウォーム軸、爪による搬送機構、およびベルトを組み合わせたサンプルラック移送機構である。ウォーム軸によりサンプルラックを移動させることにより、より複雑なサンプルラック制御を可能にしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記(1),(2)のいずれも、サンプルラックを人的に仮設する場合は機能を満足することはできるが、自動的に搬入架設する場合は不具合が生ずる。 【0007】すなわち(1)の場合は、移動部材を常にサンプルラックの搬入位置まで戻しておかなければならず、サンプラーの送り時とサンプルラックの搬入タイミング、もしくはサンプラーからの戻り時と搬出タイミングが異なる場合は、複雑な動作となる。また、サンプルラックを最終位置まで押し付けたときに振動が発生し、振動を嫌う装置には適していない。また、緊急検体のサンプルラックなど、先頭に架設したいときはサンプルラックを後退させることができない。 【0008】(2)の場合は、横からサンプルラックを搬入する場合など、ベルトの厚み分の段差があるため適していない。 【0009】また、特公平3−46073号公報の方法では、最後尾サンプルラックの背後に移動部材があるため、移動部材よりも前にサンプルラックを搬入架設することはできない。このため通過させるべきサンプルラックの前に搬入するサンプルラックがある場合は、すべての搬入するサンプルラックの処理が終了しないと、通過させるべきサンプルラックを通過させることができない。 【0010】また、測定しようとするサンプルの制御は、サンプルラック単位にて取り扱われる。通常は5本の検体をセットできるものが多く用いられるが、サンプルラックには常に5本検体が設置してあるとは限らない。検査項目によっては、サンプルラックにセットされてる検体のうち、測定する必要がない検体がある場合であってもサンプルラック単位で処理が行われる。しかし、サンプルラックに設置されている検体すべてにおいて測定しなくてもよい場合には、測定装置内にサンプルラックを取り込むことは無駄である。 【0011】(3)による方法では、特に第2の測定系の処理速度が遅い場合はサンプルラックが滞留してしまい、全体の処理速度の低下につながる。別な測定項目では全検体を測定するが、別な測定項目では1部の検体だけが測定依頼されたり、それ以前の測定結果をもとに次の測定項目で測定の必要性が発生することもある。サンプルラックに検体を設置する時点では、検査の依頼内容が分からなかったり、その後の測定項目が追加されることもある。また、1台の測定では処理能力を超えている場合、同一装置を複数台使って処理する場合には、各装置のビジー状態を監視して、ラックを制御することも必要になる。さらに、測定系の途中にラックを追加・搬入する必要性もある。 【0012】本発明の目的は、サンプルラックを移送するに当たって、その相互間に無駄な待ち時間,空きが生じるのを防止して効率的なサンプルラックの移送を可能にするのに適したサンプルラック移送装置を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、サンプルを収容した複数個のサンプル容器を保持する複数個のサンプルラックを第1のサンプルラック移送路から第2のサンプルラック移送路に順次乗せる手段と、その乗せられたサンプルラックを、第3のサンプルラック移送路に順次乗せるように前記第2のサンプルラック移送路上で移送する手段と、前記の第1のサンプルラック移送路の開始位置と、第3のサンプルラック移送路の終了位置に接続された第4のサンプルラック移送路を備え、前記第3のサンプルラック移送路に乗せられたサンプルラックをその第3のサンプルラック移送路上で順次移送してその移送されたサンプルラックのサンプル容器中のサンプルについて予め定められた処理を順次実施するサンプルラック移送装置において、前記第4のサンプルラック移送路により前記第1から第3までのサンプルラック移送路をスキップする手段を備えていることにある。これによればサンプルラック間の無駄な待ち時間の短縮,空きを削除が可能となるため、サンプルラックの効率的な移送が可能となる。 【0014】 【発明の実施の形態】図2は本発明に基づく一実施例のサンプルラック移送装置の外観斜視図である。図2の装置は、サンプルラックの移送装置(以下装置とする)、搬送機構A,B、これらを乗せて支持する架台、架台の内部にある制御部、サンプルラックの制御情報を持つホストコンピュータを含んでいる。図中、矢印はサンプルラックの移動軌跡を示す。装置に搬入されたサンプルラックは、サンプルラック番号読取装置により情報を読み取られ、情報が制御部へ送られる。制御部は前述の情報をホストコンピュータに問い合わせ、サンプルラックを通過させるか引き込むかを判断する。 【0015】搬入すべきと判断されたサンプルラックは、サンプルラック送り側において後述する機構により矢印方向に移動し、横送りされて戻し側にためられた後、サンプルラック通過側に搬出される。通過すべきと判断されたサンプルラックはサンプルラック送り側には搬入されず、サンプルラック通過側に移送される。 【0016】図3,図4は、それぞれ装置の送り側,戻し側のラック移送機構の側面図である。両側を軸受け11,12で回転自在に支えられたウォーム軸13の一端にはプーリ14が固定され、駆動モータ15の軸に固定されたプーリ16とベルト17で連結されていて、駆動モータ15の回転はウォーム軸13に伝達される。このウォーム軸13のねじ山とねじ山の間の部分、すなわちリード部分にはサンプルラック8の厚みよりもやや大きめであり、したがって、サンプルラック8は互いに接触しないようになっている。 【0017】このようにセットされたサンプルラック8はウォーム軸13の回転によりサンプラ台9上をウォーム軸13の回転数および回転方向に応じ、自由に移動することができる。ウォーム軸13のねじ山の一部はサンプラ台9の上に出張る構造であり、その出張り量は任意である。送り側のウォーム軸3は、ラックポジション1〜10までの長さであり、横送り位置にサンプルラックがあっても正逆回転可能である。 【0018】図1は装置および搬送機構A,Bの構成図である。搬送機構Aの左側には分析装置もしくは搬送ライン等のサンプルラックを搬送機構Aに搬送する機能を有する機構(以下上流搬送機構とする)が接続されるものとする。上流搬送機構より搬送機構に搬入されたサンプルラック8はサンプルラック番号読取装置40により読み取られたサンプルラック番号は制御部に送られる。制御部はサンプルラック番号をホストコンピュータに問い合わせ、サンプルラック送り側に引き込むべきか、サンプルラック通過側を移送するか判断する。 【0019】サンプルラック送り側に引き込むべきと判断された場合は、両側をプーリ22,23で支持されたベルト24に固定した移送爪ホルダ29の先端には、支点軸30を中心に回転自在な爪31が固定されている。ベルト24が回転し爪31が搬送機構A側に移動し、爪31がサンプルラック8の左側まで来るとベルト24は逆回転し、サンプルラックを引っかけて装置の送り側の二点鎖線位置まで送り込む。爪31は支点軸30を中心に矢印方向にのみ回転し通常は図示していないばねで復帰する。 【0020】搬入されたサンプルラックは搬入位置で停止した後、前述したウォーム軸で順次移送され、横送り位置まで移動する。移動したサンプルラック8は両側をプーリ18,19で支持されたベルト20に固定した移送爪21で1ピッチずつ順次移送される。移送が完了すると元の位置まで戻り、次のサンプルラックが移動する。 【0021】戻り側まで移動すると、前述したウォーム軸で順次サンプルラック通過側へ戻され、センサ106がサンプルラックを検知すると動作が停止し、合流待機位置にサンプルラックが停止する。サンプルラック通過側にサンプルラックが無い場合は、サンプルラック搬入時に使用した爪31を再度使用しそのまま搬出される。すでサンプルラックがある場合は通過側にあるサンプルラックの搬出処理が終了するまで待機する。 【0022】通過すべきと判断された場合は、サンプルラック送り側にはサンプルラックを搬入せず、爪31によりサンプルラック通過側をそのまま移送し搬出する。 【0023】次に図5のフローチャートと図1を用いて本発明の移送方法を説明する。 【0024】上流搬送機構から搬送機構Aへサンプルラックが搬入され、センサ104がサンプルラックを検知すると、サンプルラック番号読取装置40によりサンプルラック番号が読み取られ、制御部へ送られる。次に制御部はサンプルラック番号をホストコンピュータに問い合わせ、サンプルラック送り側に引き込むべきか、サンプルラック通過側を移送するか判断する。 【0025】送り側に引き込むと判断した場合は、装置は搬入動作を開始する。まず、サンプルラックを装置に搬入する前に装置内のサンプルラックのセット状態をセンサ101,102,103,104,105にて調べる。まずセンサ101でサンプルラックの有無を判定し、サンプルラックが無いときはウォーム軸13を回転させセンサ101で検知した時点で停止し、さらにセンサ104でサンプルラックの有無を判定し、その結果サンプルラックがなしとなった場合には装置の送り側の搬入および送り動作を停止する。 【0026】センサ101にサンプルラックがあり、センサ104に搬入するサンプルラックがある場合は、センサ102のサンプルラック状態を調べ、なしのときはセンサ104のサンプルラックを搬入し、装置送り側のウォーム軸を1ピッチ回転(1回転)させ、センサ103まで移送する。センサ102にサンプルラックがあって、かつセンサ103にサンプルラックがない場合は最後尾のサンプルラックがセンサ103に到達するまで送り側のウォーム軸を逆回転させ停止する。この状態でセンサ104のサンプルラックを搬入し、1ピッチ送り側へ前進する。装置にて分析測定が終了したサンプルラックは戻り側まで移動する。ここで通過側にサンプルラックがあるかないかをセンサ105で判別し、無い場合はセンサ105でサンプルラックを検知するまで戻し側のウォーム軸3は回転し停止する。センサ105でサンプルラックありを検知すると通過側の移送爪31が駆動し、サンプルラックは装置より搬出される。一方、すでに通過側にセンサ105でサンプルラックがあると検出された場合は、センサ106でサンプルラックの有無を検知し、無いときは戻し側のサンプルラックを1個分(ウォーム軸の1回転分)移動する。あると判断された場合は戻し側はサンプルラック満杯と判断し、装置の分析測定動作は一時中断する。 【0027】一方、送り側に引き込まず通過させると判断した場合には、センサ105にてサンプルラックの有無を判別する。ここでなしとなった場合は、移送爪31を搬送機構A側へ移動させ、サンプルラックに移送爪31を引っかけた後、そのまま装置より搬送機構B側へ搬出する。センサ105でサンプルラックありと判別した場合には、まずセンサ105にて検出したサンプルラックを移送爪31により装置より搬出した後、送爪31を搬送機構A側へ移動させ、サンプルラックに移送爪31を引っかけた後、そのまま装置より搬送機構B側へ搬出する。 【0028】以上の動作を繰り返すことでサンプルラック間の無駄な待ち時間の短縮,空きを削除が可能なるため、サンプルラックの効率的な移送が可能となる。 【0029】本発明の実施例によれば、以下の効果が得られる。 【0030】ウォーム軸を採用したサンプルラックの移送装置および方法であり、サンプルラックを搬入するときにサンプルラック番号読取装置で読み取った情報によりサンプルラックの移送先を判別し、分析が必要なサンプルラックのみをサンプリング位置まで送り込み、かつ、分析の必要のないラックを通過させることができるため、該サンプルラックの移送に無駄な待ち時間や空きを生じさせることが無い。 【0031】 【発明の効果】本発明によれば、サンプルラックを移送するに当たって、その相互間に無駄な待ち時間,空きが生じるのを防止して効率的なサンプルラックの移送を可能にするのに適したサンプルラック移送装置が提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月23日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小川 勝男
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| 【公開番号】 |
特開平11−271316 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月8日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−73701 |
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