| 【発明の名称】 |
電気化学的測定センサ |
| 【発明者】 |
【氏名】マーティン レンファース
【氏名】オラフ ヤッハ
【氏名】ハーラルト ノイマン
【氏名】ヴァルター シュトラースナー
【氏名】ヨハン リーゲル
【氏名】ローター ディール
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| 【要約】 |
【課題】測定ガス中のガス濃度を求める電気化学的測定センサにおいて、ラムダ信号のリプルを抑えて十分に安定した出力量が得られるように構成する。
【解決手段】第1の固体電解質体と第2の固体電解質体を有する電気化学的素子が設けられている。第1の固体電解質体6は、電気化学的ポンプセルと第1の電極7および第2の電極8とガス室13とを備えており、ガス室13内に第2の電極8が配置されている。第2の固体電解質体10は、センサセル9と第3および第4の電極11,12を備えている。各電極は電気的な接触接続のためにそれぞれリード線を有する。第1および第2の電極7,8の各リード線は機構23,23′により、少なくとも第4の電極12のリード線から容量的に互いに分離されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 測定ガス中のガス濃度を求める電気化学的測定センサであって、電気化学的素子が設けられており、該電気化学的素子は第1の固体電解質体と第2の固体電解質体を有しており、前記第1の固体電解質体は、電気化学的ポンプセルと第1の電極および第2の電極とガス室とを備えており、該ガス室はガス流入開口部を介して測定室と連通していて、前記ガス室内に第2の電極が配置されており、前記第2の固体電解質体は、電気化学的センサセルと第3および第4の電極を備えており、各電極は電気的な接触接続のためにそれぞれリード線を有する形式の、電気化学的測定センサにおいて、第1および第2の電極(7,8)の各リード線は機構(23;23′)により、少なくとも第4の電極(12)のリード線から容量的に互いに分離されていることを特徴とする、電気化学的測定センサ。 【請求項2】 分離作用を生じさせる前記機構(23;23′)は、第2の電極(8)のリード線(22b)によって構成されている、請求項1記載の測定センサ。 【請求項3】 前記の第1および第2の電極(7,8)の各リード線(22a,22b)は互いに間隔をおいて上下に配置されている、請求項1または2記載の測定センサ。 【請求項4】 第1および第2の電極(7,8)のリード線(22a,22b)は電気化学的素子(2)において中心に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項記載の測定センサ。 【請求項5】 電極(7,8,11,12)のすべてのリード線(22a,22b,22c)は互いに間隔をおいて上下に配置されている、請求項1または2記載の測定センサ。 【請求項6】 前記機構(23;23′)は電子を導く層(24)により構成されている、請求項1記載の測定センサ。 【請求項7】 前記層(24)はシート接着層である、請求項6記載の測定センサ。 【請求項8】 前記層(24)は第2の電極(8)と導電接続されている、請求項6または7記載の測定センサ。 【請求項9】 前記シート接着層は、第1の固体電解質体(6)と第2の固体電解質体(10)の間に配置されている、請求項7記載の測定センサ。 【請求項10】 前記シート接着層は、二酸化セリウムまたは二酸化チタンによりドーピングされている、請求項7〜9のいずれか1項記載の測定センサ。 【請求項11】 前記電気化学的素子(2)には第3の固体電解質体(19)も設けられており、該第3の固体電解質体(19)は加熱装置(20)を有する、請求項1〜10のいずれか1項記載の測定センサ。 【請求項12】 内燃機関におけるガス混合物のラムダ値を求める、請求項1〜4のいずれか1項記載の電気化学的測定センサの用途。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、測定ガス中のガス濃度を求める電気化学的測定センサであって、電気化学的素子が設けられており、該電気化学的素子は第1の固体電解質体と第2の固体電解質体を有しており、前記第1の固体電解質体は、電気化学的ポンプセルと第1の電極(外側のポンプ電極)および第2の電極(内側のポンプ電極)とガス室とを備えており、該ガス室はガス流入開口部を介して測定室と連通していて、前記ガス室内に第2の電極が配置されており、前記第2の固体電解質体は、電気化学的センサセル(ネルンストセル)と第3および第4の電極を備えており、各電極は電気的な接触接続のためにそれぞれリード線を有する形式の、電気化学的測定センサに関する。 【0002】 【従来の技術】上述の形式の電気化学的測定センサは公知である。このセンサは電気化学的素子を有しており、この素子は有利には平坦な第1の固体電解質体と有利には多孔質の第1および第2の電極をもつ電気化学的ポンプセルを備えている。さらにこの測定センサは、有利には平坦な第2の固体電解質体と有利には多孔質の第3および第4の電極をもつ電気化学的センサセルを備えている。また、この測定センサはガス流入開口部をもつガス流入路を有しており、この流入路は一方では測定ガス室と連通している。他方、この流入路は、両方の固体電解質体により取り囲まれた中空室と連通している。測定ガス室内には拡散抵抗装置が配置されており、これには多孔質充填物を含ませることができる。 【0003】測定ガスはガス流入開口部とガス流入路を介してガス室内に到達し、そこにおいてポンプセルの第1および第2の電極は、ガス室への測定ガスの流入に反応して作用し、そのことでこれらの電極により被測定ガス成分のコントロールされた分圧が生じる。第2の固体電解質体における各電極間において、拡散抵抗装置とたとえば第2の固体電解質体内に配置された基準ガス室とにおけるそれぞれ異なるガス分圧に起因して、電気化学的な電位差が発生する。そしてこの電位差を、電気化学的素子の外部におかれた電圧測定装置により測定することができる。 【0004】上述の形式の測定センサは、プレーナ形広帯域ラムダセンサという専門的な呼称で、たとえば内燃機関における触媒による排気浄化技術において利用されている。従来技術に属する電気化学的測定センサの典型的な構造は、ドイツ連邦共和国特許出願 DE 38 11 713 に示されている。公知の測定センサの欠点は、高い動作温度においていわゆるラムダ=1リプル(ラムダ=1の変動)を有することである。その結果、ラムダ値によって制御量が表される調整過程において、問題点が生じることになる。ラムダ信号のリプルにより多くの事例において、十分安定した出力量を生じさせることができない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課題は、測定ガス中のガス濃度を求める電気化学的測定センサにおいて、ラムダ信号のリプルを抑えて十分に安定した出力量が得られるように構成することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明によればこの課題は、第1および第2の電極の各リード線は機構により、少なくとも第4の電極のリード線から容量的に互いに分離されていることにより解決される。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明によれば、電気化学的素子によりガス濃度たとえば酸素濃度を求めるための電気化学的測定センサが提供される。測定センサは、電気化学的ポンプセルと第1の電極(外側ポンプ電極)と第2の電極(内側ポンプ電極)を備えた第1の固体電解質体を有している。さらに測定センサはガス室を有しており、このガス室はガス流入開口部とガス流入路を介して測定ガス室と連通していて、ガス室の中に両方の電極のうちの一方が配置されている。さらに第2の固体電解質体が設けられており、これには第3および第4の電極を有する電気化学的センサセル(ネルンストセル)が設けられている。各電極はそれぞれ、電気的な接触接続のためのリード線を有している。 【0008】本発明によれば、第1および第2の電極のリード線は所定の機構により、少なくとも第4の電極とは互いに容量的に分離されている。驚くべきことに、公知の電気化学的測定センサにおいて電極リード線の容量結合により、センサセルのネルンスト電圧へポンプ電圧が作用するおそれのあることが判明し、殊に著しく温度が高いと、周知ではあるが望ましくない現象であるラムダ=1リプル(跳躍的なガス変化における出力信号のアンダーシュートまたはオーバーシュート)の原因となる。 【0009】電極リード線を本発明のように容量的に分離することにより、有利なことにラムダ=1リプルが低減され、それどころかそのようなリプルが阻止される。 【0010】殊に有利な実施例によれば、分離作用を生じさせる機構は第2の電極のリード線により形成されている。殊にこの場合、第1の電極と第2の電極のリード線は互いに間隔をおいて上下に配置されている。このことで、センサセルへのポンプ電圧の入力結合が回避され、その結果、ラムダ=1リプルが少なくとも低減されることになる。 【0011】本発明の1つの実施形態によれば、第1の電極と第2の電極のリード線が電気化学的素子において中心に配置されている。このことにより、両方の電極リード線の上述のような上下の配置を容易に行えるようになる。 【0012】有利な実施例によれば、すべての電極のリード線が互いに間隔をおいて上下に配置されている。これによりセンサセルへの電圧の入力結合が回避される。このことは殊に、測定センサヒータが設けられている場合である。つまり、ヒータ用のリード線も電極のリード線の下または上に配置することができる。 【0013】選択的に、容量的に分離するための機構を電子を導く層により形成することができ、これは本発明の1つの実施形態ではいわゆるシート接着層である。このシート接着層は有利には第1の固体電解質体と第2の固体電解質体を互いに接続し、したがってこれは結合された固体電解質体の一部分である。 【0014】本発明の1つの実施例によれば、上述の層は第2の電極と導電接続されている。しかし択一的に、上述の層が電気化学的素子から接点を引き出すための固有のリード線を有するように構成することもできる。 【0015】有利な実施形態によれば、シート層は二酸化セリウムまたは二酸化チタンによりドーピングされている。 【0016】本発明による電気化学的測定センサならびにその電気化学的素子の製造は、好適には以下のようにして行われる。すなわち、たとえば安定化ジルコニアから成るプレート状またはシート状の酸素透過性の固体電解質から出発し、その両側にそれぞれ内部ポンプ電極と外部ポンプ電極をそれらに属する導体路とともに被着させる。その際、内側ポンプ電極は有利には、測定ガスが導かれる拡散路ないしはガス流入路の周縁領域に設けられており、これはガス拡散抵抗として用いられる。次に、そのようにして出来上がったポンプセルを、同じようにして製造された第2の固体電解質薄片から成るセンサセル(ネルンストセル)といっしょに層状に貼り合わせることができ、これはたとえば1300゜C〜1550゜Cで焼結される。 【0017】多孔質充填物を製造するためにたとえば、多孔質に焼結されたシート挿入体から出発し、これは用いられる固体電解質薄片の膨張特性に相応し、それとほぼ等しい適切な膨張特性をもつセラミックス材料から成るものとする。有利には充填物のために、固体電解質薄片も形成するセラミックス材料から成るシート挿入体が用いられる。この場合、挿入体の多孔性は、サーマルカーボンブラック粉体、有機プラスチックまたは塩などの細孔形成剤により形成することができ、これらは焼結プロセスにおいて燃やされ分解または気化する。出発材料は、焼結後に多孔性が10〜50%有利には40%となるような混合比で用いられ、その際、孔の平均直径は約5〜50μm有利には10μmである。 【0018】殊に有利には本発明は、内燃機関のガス混合物についてラムダ値を求めるための広帯域ラムダセンサに関係する。ここでラムダ値または”空気過剰率”は、目下の空気燃料組成と化学量論的空気燃料組成との比として定義されている。その際、センサによって、限界電流変化を介して排気ガスにおける酸素含有量が求められる。 【0019】 【実施例】図1には、電気化学的測定センサ1の断面図が示されており、この測定センサは電気化学的素子2と電圧供給装置3を有している。さらにこれには評価装置4が設けられており、これは電気化学的素子2の出力電圧または出力電流を測定する。 【0020】電気化学的素子2は電気化学的ポンプセル5を有しており、これは第1の平坦な固体電解質体6、第1の多孔質電極7および第2の多孔質電極8により構成されている。さらに電気化学的素子2は電気化学的センサセル(ネルンストセル)9を有しており、これは第2の固体電解質体10と第3の電極11および第4の電極12によって構成されている。ポンプセル5へは第1の電極7および第2の電極8のところで、外部の電圧供給装置3によって電圧が供給される。第1の固体電解質体6と第2の固体電解質体10は互いに結合されており、ガス室13とも称する内部の中空室14を取り囲んでいる。これは多孔質材料によって完全に充填されており、第2および第3の電極8,11を有している。ガス室13は、部分的に多孔質の充填物で被覆されたガス流入路15を介して測定ガス室16と接続されている。第1の固体電解質体6において測定ガス室16の方に向いた面は、多孔質セラミックスの保護層17によって覆われている。第2の固体電解質体10は基準ガス室18を有している。この基準ガス室内には第4の電極12が取り付けられており、これは比較ガスに晒さらされていて基準電極を成す。 【0021】さらにこの電気化学的素子2には第3の固体電解質体19も設けられており、これは加熱装置20を有していて、第2の固体電解質体10と結合されている。 【0022】測定ガスはガス流入開口部21およびガス流入路15を介してガス室13に到達し、その際、酸素の吸い込みまたは吐き出しによりポンプセル5における第1および第2の電極7,8に加わるポンプ電圧によって、コントロールされた分圧が生じる。 【0023】ガス室13内と第2の固体電解質体10中に配置された基準ガス室18内においてガス分圧がそれぞれ異なることから、第2の固体電解質体10における第3の電極11と第4の電極12との間で電気化学的電位差が発生し、これは電気化学的素子の外部に設けられた電圧測定装置4(評価装置)によって測定される。 【0024】図2には、図1の電気化学的測定センサ2のうち、導体路として構成された電極7,8,11,12と加熱体20のリード線領域における断面図が略示されている。図2における層平面は、図1の図平面に対して平行に位置している。リード線22aは、第1の電極7のための導線を成している。リード線22bにより、電極8と電極11の接触接続が可能となる。また、リード線22cは第4の電極に対応づけられており、リード線22dは加熱体20と接触接続している。 【0025】リード線22aと22bとの間にはポンプ電圧Usが存在しており、したがってこの電圧は電極7,8にも加わっている。リード線22bと22cによりいわゆるネルンスト電圧(センサ電圧)Unが案内され、この電圧は電極11,12に加わる。図2からすぐにわかるように、ポンプ電圧Usはネルンスト電圧Unへは入力結合していない。電極7,11のリード線22bは、ポンプ電圧Usとネルンスト電圧Unを容量的に分離する機構23としてはたらく。図示されているように、リード線22aと22bは互いに間隔をおいて配置されている。リード線22bは(上から見ると)、リード線22aによってほとんど覆われることになる。つまり機構23によって両方の電圧の分離が行われ、その結果、動作中(殊に高温時)、出力電圧とも称するネルンスト電圧Unの影響がなくなり、ひいては電気化学的素子2において僅かなラムダ=1リプルしか発生しないことになる。 【0026】図3には、電気化学的素子2の第2の実施例に関する断面図が概略的に描かれている。図2と同じ部分には同じ参照符号が付されており、それらについては上述の説明を参照されたい。ここでは図2による実施例とは異なり、電極リード線22aと22bはじかに上下に重なり合っていない。このため第1の固体電解質体6内部において、電圧を表す矢印で示したポンプ電圧Usが発生する。ネルンスト電圧Unは、リード線22bと22cとの間に発生する。ポンプ電圧Usがネルンスト電圧Unへ入力結合するのを防止するために機構23′が設けられており、これは層24によって形成されている。この層24は導電性の導電性のシート接着層であり、これによって第1の固体電解質体6と第2の固体電解質体10を互いに結合させることができる。層24が導電性であることから、ポンプセル5とセンサセル9の容量的な分離が達成される。その理由は、層24はリード線22bと導電接続されているからである。つまりこの場合、遮蔽機構が実現されることになる。また、層24をリード線22bと同じ電位に保つようにすれば、層24を別個に接続することも可能であることはいうまでもない。そしてこの層はリード線22bと22cとの間に延びているが、それらが属する有利にはリング状の電極は覆っていない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390023711 【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
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| 【出願日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−271271 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平11−22329 |
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