| 【発明の名称】 |
液体サンプルを分析する方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】ロバート ジェイ. サリーン
【氏名】ヘンリー エイ. ガーシー
【氏名】チャールズ ディー. ケリー
【氏名】マイケル ティー. エベリット
【氏名】アール ダヴリュ. ブーン
【氏名】フィリップ エイ. グアダグノ
【氏名】エリック エイチ. ピーターセン
【氏名】ティプトン エル. ゴリアス
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| 【要約】 |
【課題】正確な分析情報が得られる液体サンプル分析方法の提供。
【解決手段】液体サンプルを分析する方法であって、(a)サンプルを電気泳動媒質層(114)上に乗せ(50)、(b)電気泳動媒質層の両端に電場を発生し、(c)試薬を電気泳動媒質層上に加え(54)、(d)エア・ナイフ・スロットと電気泳動媒質層を相互に対して移動させながら、電気泳動媒質層に対してエア・ナイフ・スロット(338)から空気を吹き付けることによって試薬を分散させ、(e)電気泳動媒質層に向けて紫外線光を照射し(296)、(f)電気泳動媒質層を光センサ(312)で走査するステップからなることを特徴とする方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】液体サンプルを分析する方法であって、(a)サンプルを電気泳動媒質層(114)上に乗せ(50)、(b)電気泳動媒質層の両端に電場を発生し、(c)試薬を電気泳動媒質層上に加え(54)、(d)エア・ナイフ・スロットと電気泳動媒質層を相互に対して移動させながら、電気泳動媒質層に対してエア・ナイフ・スロット(338)から空気を吹き付けることによって試薬を分散させ、(e)電気泳動媒質層に向けて紫外線光を照射し(296)、(f)電気泳動媒質層を光センサ(312)で走査するステップからなることを特徴とする方法。 【請求項2】 液体サンプルに含まれるクレアチン・キナーザ酵素を検定する方法であって、(a)液体サンプルをレセプタクル内に乗せ(50)、(b)サンプルを電気泳動媒質層へ移し(52)、(c)電気泳動媒質層の両端に電場を発生し(64)、(d)試薬を電気泳動媒質層上に乗せ(54)、(e)電気泳動媒質層に向けて紫外線光を照射し(296)、(f)電気泳動媒質層を光センサ(312)で走査し、(g)走査を行うステップの前に、サンプルをpH指示薬染料に曝しておくステップからなることを特徴とする方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、一般的には、生体標本などの液体サンプルの電気泳動分野に関し、より具体的には、本発明は、電気泳動プレートを使用して自動的に電気泳動法を実施する方法に関する。 【0002】なお、本明細書の記述は本件出願の優先権の基礎たる米国特許出願第08/079,378号(1993年6月21日出願)および米国特許出願第08/124,502号(1993年9月21日出願)明細書の記載に基づくものであって、当該米国特許出願の番号を参照することによって当該米国特許出願の明細書の記載内容が本明細書の一部分を構成するものとする。 【0003】 【従来の技術】貴重な診断情報は、血清などの、ある種の生物体の流体の分析によって得ることが可能である。電気泳動法(electrophoresis) は、かかる流体の種々成分を分離するので、そのあとで光学濃度測定法(optical densitometry)を用いて分析を行うための効果的な手法であることは知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】電気泳動分析の物理現象は、実効的な電荷をもち、固体または半固体媒質上に置かれた粒子を、媒質の両端に電場を加えることによって媒質に対して移動させるという現象である。異種の粒子は移動速度が異なるため、異種の粒子からなる混合物は、電気泳動分析によって異なる成分やフラクション(fraction)に分離されている。これらの分離されたフラクションは、適当な試薬に曝すと着色されるので、これらのフラクションは可視光線や紫外光線を用いて光学的に検出することができる。 【0005】本発明の目的は、電気泳動法を自動的に実施するための改良方法による液体サンプルの分析方法を提供することである。 【0006】さらに、本発明の目的は、クレアチン・キナーゼ(creatine kinase) のイソ酵素(isoenzyme) が自動電気泳動装置を使用して分析されるとき、アルブミン(albumin) に起因するバックグラウンド・ノイズを自動的に防止するための方法を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、液体サンプルを分析する方法は、(a)サンプルを電気泳動媒質層上に乗せ、(b)試薬を電気泳動媒質層上に加え、(d)エアー・ナイフ・スロットと電気泳動媒質層を相互に対して移動している間に、空気をエアー・ナイフ・スロットから電気泳動媒質層に吹き付けることによって試薬を分散させ、(e)紫外線光を電気泳動媒質層上に照射し、(f)光センサで電気泳動媒質層を走査するステップからなることを特徴としている。 【0008】本発明の別の側面によれば、液体サンプルに含まれるクレアチン・クナーゼのイソ酵素を分析する方法は、(a)液体サンプルをリセプタクル上に乗せ、(b)サンプルを電気泳動媒質層へ移し、(c)電気泳動媒質層の両端に電場を発生させ、(d)試薬を電気泳動媒質層上に乗せ、(e)紫外線光を電気泳動媒質層上に照射し、(f)光センサで電気泳動媒質層を走査し、(g)走査のステップ前にサンプルをpH指示薬染料に曝しておくステップからなることを特徴としている。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を実施例を中心として詳細に説明する。 【0010】図1は、本発明による電気泳動装置30を示す図であり、本装置30と一緒に使用されるキーボード32,ビデオ・モニタ34,およびプリンタ36も示されている。装置30はハウジング38と前方に突出した部分40からなり、突出部分40はほぼU字状の溝42をもち、この溝からハウジング38の内部にアクセスできるようになっている。ハウジング38は空気取入れグリル44と空気排出グリル46を備えている。 【0011】図2は、ハウジング38内の主要動作コンポーネントを示す図である。主要動作コンポーネントとしては、電気泳動プラットフォーム48、6つのピペット52をもつアプリケータ・アセンブリ50、試薬注入ステーション54、および移動台アセンブリ56がある。試薬注入ステーション54は、ヒンジ付きカバー58(図1参照)を通してハウジング38の外からアクセス可能になっている。移動台アセンブリ56は、矢印60で示した方向にハウジング38内で移動可能になっている。電気泳動プラットフォーム48は、ハウジング38の外側の位置からハウジング38の内側の位置まで、矢印61に示すように溝42に沿って移動可能になっている。プラットフォーム48は、アプリケータ・アセンブリ50、試薬注入ステーション54、および移動台アセンブリ56の下に配置することが可能である。 【0012】コンピュータ62、バイポーラ電気泳動電源64および追加電源66はハウジング38内に設置されている。 【0013】図3に示すように、エアー・ダクト68はハウジング38の前面に空気入口70をもち、裏側に向かって空気排出口まで達している。空気入口70付近にファン72が設けられ、空気をダクト68に送り込むようになっている。電気泳動電源64はダクト68内部に配置されている。 【0014】空気を移動台アセンブリ56に供給するエアー・ダクト系は空気取入れ部74と空気排出部76を有している。空気取入れ部74は空気入口78をもち、ファン80が空気取入れ部74に配置されている。エアー・ダクト・バルブ82がファン80の前に設けられ、ダクトの空気取入れ部74を開閉するようになっている。空気取入れ部74のカラー84は、ベロー86(図15参照)を介して移動台アセンブリ56に接続されている。空気排出部76は類似のカラー(図示せず)を有し、このカラーはベロー88(図15参照)に接続され、ベローは移動台アセンブリ56に接続されている。ファン90が空気排出部76に設けられ、エアー・ダクト・バルブ92は空気排出部76を選択的に開閉する。空気排出部76は空気出口94を有している。 【0015】電気泳動プラットフォーム48用のエアー・ダクト系は、空気取入れ部96と空気排出部98を含んでいる。空気取入れ部96は空気入口100とファン102をもち、取入れ空気を電気泳動プラットフォーム48に送るようになっている。空気排出部98は取入れ空気を受け入れる開口(図示せず)を有している。ファン104はダクトの98の部分に配置されており、ダクトは空気排出部106を有している。空気出口94と106は空気排出グリル46の裏側に位置している。空気入口70、78、および100は空気取入れフィルタ108の裏側に位置し、このフィルタ108は空気取入れグリル44の裏側に収容されている。 【0016】図4は、電気泳動プラットフォーム48上に使用されている電気泳動プレート110を示す図である。プレート110は、例えば、薄いマイラ(商標)プラスチック・シートで作られた基板112からなっている。基板112は、第1端部116、第2端部118、および中央部120をもつ電気泳動媒質層114を支えている。電気泳動媒質層114は、水分と、水分のアガロース(agarose) のような微小孔支持媒質とを含むゲルになっている。ここで「微小孔」(microporous) とは、電気泳動媒質が水分を放出可能に保持する微小孔(tiny pores)を有していることを意味する。メチル・セルローズなどの界面活性剤や他の成分が水分中に含まれていることが好ましい。 【0017】端部116には6つの孔122が設けられ、端部118には6つの孔124が設けられている。基板112には、位置合わせ孔(alignment aperture)126と位置合わせスロット(alignment slot)128が設けられている。さらに、基板112は、孔122の下に位置合わせされた6つの孔と、孔124の下に位置合わせされた6つの孔を有している。 【0018】図5は、くぼみ領域132をもつプラスチック・トレイ130を含む電気泳動プラットフォーム48を示す上面図である。一対のリブ134がくぼみ領域132内でトレイ130から上方に突出し、トラフ(trough)136がリブ134の外側のくぼみ領域132内に設けられている。トレイ130は中央に開口138をもち、熱伝達部材140がトレイ130の下に取り付けられ、熱伝達部材140の上面がくぼみ領域132内でトレイ130の面と同一面になるように開口138から突出している。プラスチック・フィルム142が開口138の周縁のトレイ130に接着剤で接着され、熱伝達部材140を覆っている。 【0019】6つの電極144は開口138の一端側のトレイ130上に設けられ、6つの電極146は開口138の他端側のトレイ130上に設けられている。これらの電極は圧縮グラファイト(compressed graphite) から作られている。位置合わせロッド(alignment peg) 148および150はくぼみ領域132内でトレイ130から上方に突出している。トレイ130を電気泳動プラットフォーム48上に取り付けるためのねじを受け入れる穴152がトレイ130に設けられている。フレキシブル・シーリング部材154は、くぼみ領域132の周囲のトレイ130上に取り付けられている。 【0020】図4の電気泳動プレート110がトレイ130に取り付けられるとき、位置合わせロッド150は孔126から突出し、位置合わせロッド148がスロット128から突出する。さらに、電極144,146は孔122,124から突出する。 【0021】トレイ130には、取外し可能なサンプル・トレイ158を受け入れるための第2のくぼみ領域156が設けられている。トレイ158は第1列160のサンプル井戸(sample well) 162と第2列164のサンプル井戸162を備えている。さらに、サンプル・トレイ158には、アプリケータ・アセンブリ50のピペット52(例えば、図2参照)を洗浄するためのクリーニング溶液用のトラフ166と、ピペットからのクリーニング溶液を洗浄する水用のトラフ168も設けられている。ピペット52は、液体サンプルをサンプル井戸162から電気泳動媒質層114内のサンプル井戸170へ伝達する。ピペットのクリーニング作業のときピペットから吸い取る(blot)ための紙片(図示せず)がサンプル・トレイ158の領域172上に置かれており、領域172には、6つのくぼみ174がピペット52の破損を防止するために吸取り紙(blotting paper)の下に設けられている。 【0022】次に、図6に示すように、電気泳動プラットフォーム48はフィン178をもつヒート・シンク176を備えている。サイド・プレート180を介してヒート・シンク176は底プレート182に接続されている。プリント基板(PCB)184は、ヒート・シンク176の上部に接続され、PCBには、一対のペルチエ・デバイス(peltier device)186を受け入れるための開口が中央に設けられている。ペルティエ・デバイス186は熱伝達部材140とヒート・シンク176の間に置かれており、熱を熱伝達部材140に供給して(あるいは熱を熱伝達部材から取り除いて)電気泳動プレート110を加熱し、あるいは冷却することができる。 【0023】電極146,144はトレイ130の有底穴(blind bore)に取り付けられ、ねじによってメタル・ストラップ188、190に接続されている。 【0024】PCB184はその上面に導体パターンを、その下面に導体パターンを有しており、PCB184の下面の導体パターンはヒート・シンク176から電気的に絶縁されている。PCB184上面と下面の導体パターンは、該当個所でメッキ貫通穴を通して接続されている。電力はこれらの導体パターンを通してペルチエ・デバイス186に供給される。さらに、プラットフォーム温度センサ192が熱伝達部材140に設けられ、PCB184上の導体に電気的に接続されている。 【0025】図6に示すように、スプリング接点194はPCB184の上面の導体に接続され、同種のスプリング接点は電極144と電気的に接触している。これらのスプリング接点は、PCB184の下端196の対応する導体に電気的に接続されている。ハウジング38内部に設けられたインタロック・レセプタクル198はこれらの導体と電気的に接触して、プラットフォーム48が後退位置にあるときだけ、電極144,146に高電圧を供給するようにしている。 【0026】電気泳動プラットフォーム48は、ベース202を含む移送アセンブリ(transport assembly)200上に取り付けられており、ベース202には終端部材204,206が取り付けられている。2つのガイド・バー208は終端部材204と206に接続されており、シャフト210は部材204,206上に回転可能にジャーナル軸受され、2つのガイド・バー208間の中間に設けられている。シャフト210はその長さ方向の大部分に沿って微細にねじ切りされている。歯付きプーリ212はシャフト210の外端に接続され、シャフト210と共に回転する。電気泳動プラットフォーム48の底プレート182は、ガイド・バー208上を走行すると共にシャフト210のねじ部とかみ合うナット(図示せず)を格納しているシャーシ214上に取り付けられ、プーリ212が回転すると、シャーシ214が矢印216で示すようにガイド・バー208上を移動するようになっている。ベロー218は終端部材204とシャーシ214間に接続され、別のベロー220はシャーシ214と終端部材206間に接続されている。このベロー218,220の目的は、ガイド・バー208とシャフト210をほこりや破片から保護することである。移送アセンブリ200は、Thompson Industries, Inc. (Fort Washington, New York, U.S.A.) 社から"Superslide"の商品名(商標)で市販されているものが使用できる。 【0027】図7は、ねじで一体に結合されたバック・プレート222とフロント・プレート224からなるエア・ダクト・バルブ82を示す図である。フロント・プレート224は、バック・プレート222の対応する穴と一致する位置に設けられた矩形穴226を有している。ダクト・バルブ・モータ230には、ねじ232でバック・プレート222に接続されたフランジ228が付いている。モータ230はねじ付きシャフト234とかみ合う内部ナット(図示せず)をもち、シャフト234は、ナットがモータ230によって回転したとき直線に移動するようになっている。シャフト234の下端は、プレート222と224間をスライド可能に取り付けられた中間プレート235に接続されている。モータ230はプレート235を移動させて、穴226を開いたり、閉じたりする。穴226が開くと、空気はバルブ82が装着されているダクト部分を通って流れる。エア・ダクト・バルブ92はバルブ82と同じ構造になっている。 【0028】図8は試薬注入ステーション54を示す図であり、ここには取付け部材236と238が設けられている。試薬ガラスびん(reagent vial)用のレセプタクルは第1レセプタクル部242と第2レセプタクル部244からなっている。スプリング・フィンガ(spring finger) 246はレセプタクル部242、244に装着され、ガラスびん240をレセプタクル内に保持している。レセプタクル部242は、穴250に突入したロッド248を有し、取付け部材238に対して回転するようにレセプタクル部242をジャーナル軸受している。レセプタクル部244には、一対の平坦カム面254(図には一方のカムが示されている)をもつステム252が付いている。取付け部材236の一方の側には、試薬ドライブ・モータ258の前端を受け入れる凹部256が設けられている。モータ258はギア・モータであり、その減速ギアがモータ・ハウジング内に収容されており、モータ258のシャフト260はステム252の開口261に突入している。 【0029】リミット・スイッチ262は、ねじ264によって取付け部材236に接続され、バック・プレート266にも接続されている。スイッチ262はカム面254とかみ合う位置にあって、ガラスびん240が反転しているかどうかを検出する。空のガラスびん240は、ヒンジ付きカバー(図1)を開くことによって、試薬注入ステーション54から取り出すことが可能である。 【0030】次に、図9〜図14を参照して、移動台アセンブリ56について説明する。移動台アセンブリ56は、光学窓(optical window)270と空気圧窓(pneumatic window)272をもつベース268を有している。ベース268上に設けられたブレース(brace) 274は光学窓270の幅方向にまたがり、光学窓270を2等分した部分276,278が妨げられないようにしている。コリメータ280はブレース274に装着されている(図13)。コリメータ280は短い中空チューブからなり、その上端と下端が閉じている(各端のスリット282を除く)。スリット282は、光線がコリメータ280の長軸に平行になっている場合だけ、下端のスリット282を通り抜けた光線が上端のスリット282を通り抜けるように中心合わせされている。 【0031】ランプ・ハウジング284(図12)は、光学窓270の上方にベース268上に取り付けられている。ハウジング284はランプ・アセンブリ290上のラッチ288と一緒に働くラッチ・プレート286を備えている。ランプ・アセンブリ290は、支持体292と、支持体292に結合されたほぼU字形のプリント基板(PCB)294と、ストラップ300によってPCB294のアーム298に接続された一対の紫外線ライト296とを含んでいる。ラッチ288は支持体292から突出した突部302にピボット可能に軸支され、ラッチ288の歯部304を下方に付勢するようにスプリング(図示せず)によってバイアス(偏倚)されている。 【0032】ランプ・ハウジング284の壁には、PCB294のアーム298のエッジをスライド可能に受け入れる溝306が設けられている。ランプ・アセンブリ290がハウジング284内に挿入されると、ラッチ288の歯部304はラッチ・プレート286の歯部308とかみ合い、ランプ・アセンブリ290がハウジング284内部に解除可能にロックされる。ランプ296の一方の一部は光学窓270の非遮蔽部分276から露出され、他方のランプ296の一部は光学窓270の非遮蔽部分278から露出している。コリメータ280は、PCB294のアーム298間に上方に突出している。 【0033】光電子倍増管(PMT)312用のハウジング310はランプ・ハウジング284に取り付けられている。PMT312用のソケット312はハウジング310に取り付けられている。ミラー316はプレート314に取り付けられ、プレート314はハウジング284の突出部315に取り付けられている。ミラー316はハウジング310のサイドの開口に位置している。コリメータ280はランプ・ハウジング284を通り抜けて、ハウジング310に入り込み、ミラー316はコリメータ280を通過した光を反射し、紫外線フィルタ317を通ってPMT312へ達する。 【0034】第1エア・ガイド318はブレース319および320によってベース268に固着されている。第1エア・ガイド318には、ベロー86(図15参照)に接続するためのカラー322が付いている。第2エア・ガイド324は空気圧窓272上のベース268に装着されている。第2エア・ガイド324は下端が開いており、ベース268の空気圧窓272がガイド324への入口になっている。ガイド324には、ベロー88(図15参照)に接続するためのカラー326が付いている。 【0035】エア・ナイフ・ガイド328(図10,図14)はねじ330によってガイド324に取り付けられ、テープ332によってガイド318に気密に結合されている。エア・ナイフ・ガイド328の壁334は、壁336から若干離れた位置にあって、エア・ナイフ・スロット338が形成されている。エア・ナイフすなわち移動台ブロワー340およびヒータ342はガイド328に取り付けられた取付け部材344に接続されている。温度センサ339はガイド328に取り付けられている。ブロワー340を作動させると、空気は空気圧窓272の一方の縁にあるエア・ナイフ・スロット338へ送り込まれる。この空気は空気圧窓272とエア・ガイド324を流れていく。 【0036】ブレース348は第1エア・ガイド318と第2エア・ガイド324の間に取り付けられ、移動台アセンブリ56の構造上の剛性を強化している。スライド・ベアリング350は、ベース268の両側に沿って、ベース268に取り付けられている。 【0037】次に、図15は電気泳動装置30の裏側を示している(ハウジング38の一部の構造部品は図面から省かれている)。図15に示すように、ガイド・バー352(図には1つが示されている)は、ハウジング38に取り付けられている。これらのガイド・バーはスライド・ベアリング350の孔に突入し、移動台アセンブリ56を横(左右)方向に移動可能に取り付けている。ブラケット354はハウジング38に接続され、別のブラケット356はエア・ダクト排出部分76に固着された支持体358に接続されている。歯付きプーリ360は回転可能にブラケット356に取り付けられている。歯付きプーリ362は回転可能にブラケット354に取り付けられている。プーリ362はハウジング38に接続された移動台駆動モータ363によって駆動される。モータ363は、減速ギア付きステップ・モータであり、回転位置エンコーダ366を備えている(図20参照)。歯付きベルト368はプーリ360と362間に掛かっており、移動台アセンブリ56に接続されている。その結果、モータ363はベルト368を介してガイド・ロッド352に沿って、移動台アセンブリ56を横方向にスライドさせることができる(図15)ハウジング38に取り付けられたプラットフォーム駆動モータ370はステップ・モータであり、回転位置エンコーダ372を備えている(図20)。歯付きプーリ374はモータ370のシャフトに接続され、歯付きベルト376はプーリ374と212間に掛かっている。モータ370は、ベルト376と移送アセンブリ200を介して、前後方向に移動させる(図15)。 【0038】図15は、ハウジング38のリア・パネル378を示す図であり、このパネルには、コンピュータ62の冷却ファンと同列に並んだ空気流および通風382用のグリル380が付いている。パネル378には、コンピュータ62の裏側の種々コネクタ386が外から見える窓384が付いている。 【0039】図16は、図2において前面に位置するプラットフォーム48と右側に位置する移動台アセンブリ56を示している。移動台アセンブリ56は点線で示されている。電気泳動過程では、電気泳動プレート110の井戸170に乗せたサンプルの異なるフラクションは、一点鎖線388で概略化して示されている6つのトラック上を異なる速度で物理的に移動する。 【0040】プラットフォーム48はプラットフォーム通路390上を移動可能であり、必要に応じて、アプリケータ・アセンブリ50、試薬注入ステーション54、または移動台アセンブリ56の下面に置くことが可能である。プラットフォーム通路390の内側端部にホーム・スイッチ392が設けられている。移動台アセンブリ56は、プラットフォーム通路390に直交する移動台通路394上を移動可能である。移動台通路394の一端側にホーム・スイッチ396が設けられている。 【0041】電気泳動過程では、移動台アセンブリ56は図16に示す位置にあり、電気泳動プラットフォーム48はプラットフォーム通路390に沿って電気泳動位置まで移動され、電気泳動プレート110は空気圧窓272のすぐ下にあり、シーリング部材154は窓272の周辺のベース268の下面に当接している。その結果、プラットフォーム48と移動台アセンブリ56が一緒になって、電気泳動室を構成している。電気泳動ステップが終わると、プラットフォーム48はプラットフォーム通路390上に沿って(図16の上部に向かって)試薬注入ステーション54の下に移動され、そこでガラスびんに入った試薬がプレート110上に注入される。プラットフォーム48はさらにプラットフォーム通路390上を試薬散布位置まで移動される。この位置は電気泳動位置に対応するものである。移動台アセンブリ56は移動台通路394上を前後方向に(図16中の左右)移動され、その間に、空気がエア・ナイフ・スロット338から下向きに緩やかに吹き付けられ、試薬が電気泳動媒質層114全体に均等に分布または分散されるようにする。エア・ナイフ・スロット338からの空気は、空気圧窓272から放出される。あとで、試薬は、空気をエア・ナイフ・スロットから強く吹き付けることによって取り除き(移動台アセンブリ56が電気泳動プレート110の横断方向に移動している間に)、試薬をトラフ136に送り込むことができる。 【0042】試薬を加温放置(incubation)して乾燥させたあと、移動台アセンブリ56は、スリット282が第1トラック388と同列に並ぶまで移動台通路394上を移動される。ランプ296からの紫外線光を受けると、このトラック上の試薬で処理されたサンプルは蛍光を発し、真上に向かって放出された蛍光はコリメータ280を通り抜けて、ミラー316によって反射されてPMT312に達する。プラットフォーム48はプラットフォーム通路390上を移動され、スリット282を通る第1トラック全体が観察され、そのあと、移動台通路394上の移動台アセンブリの位置が第2トラック388上のスリット282と同列に並ぶように移動される。このようにして、電気泳動プラットフォーム48と移動台アセンブリ56は一緒に働いて各トラックの全長を順次に完全に走査していく。 【0043】図17は、アプリケータ・アセンブリ50を示しており、これは、矢印402で示すように、上下運動するように取り付けられたバック・プレート400を備えている。ピペット・バレル・モータ406はプレート400の裏側に接続されている。モータ406は位置決めエンコーダ408(図20参照)とモータの両端から突出したシャフト410をもつギア・モータである。ピニョン412はシャフト410の各端に接続され、電気泳動装置のハウジング38に接続された、それぞれの歯付きラック414とかみ合っている。モータ406を作動させると、プレート400は矢印402の方向に移動し、ホーム・スイッチ416は、モータ406がプレート400をあらかじめ決めた上昇位置まで持ち上げるとクローズする。 【0044】ピペット・バー418はバック・プレート400に接続されたスペーサ420に接続されている。6つのピペット・バレル422は、その下側でピペット・バー418に接続されている。 【0045】アクチュエータ・ヨーク424は、矢印426で示すように、上下運動するようにバック・プレート400に取り付けられている。一対のレグ428はヨーク424から後方に突出し、その終端は歯付きラック429に達している。ピペット・プランジャ・モータ430はプレート400に接続され、一対のピニョン434に接続されたシャフト432を備えている。モータ430は、エンコーダ431(図20参照)付きギア・モータであり、ピニョン434は歯付きラック429とかみ合い、モータ430を作動させると、ヨーク424がバック・プレート400に対して矢印426の方向に移動可能になっている。ホーム・スイッチ436はバック・プレート400に接続され、モータ430がヨーク424をスペーサ420の上方のあらかじめ決めた位置まで持ち上げるとクローズする。 【0046】プランジャ・バー438はアクチュエータ・ヨーク424の前面に接続されている。6つのピペット・プランジャ440はバー438の下端に接続され、ピペット・バー418の開口442を通り抜けてピペット・バレル422内に入り込んでいる。各バレル422とその関連プランジャ440は作用し合ってピペット52を形成している。ピペット52の垂直位置はモータ406によって制御され、モータ430は流体をピペット52に導入したり、流体をピペットから吐き出したりするのを制御する。 【0047】次に、図18〜図20を参照して、電気泳動装置30の電気回路について説明する。 【0048】コンピュータ62は、CPU 550、読み書きメモリ502、およびハード・ディスク形体の非揮発性メモリ504を装備し、非揮発性メモリは電気泳動装置30を動作するためのプログラムおよび較正値を含むデータをストアしている。コンピュータ62は、バス508によってディジタル入出力回路506に、バス512によってアナログ入出力回路510に接続されている。アナログ入出力回路510はD/AコンバータとA/Dコンバータを含んでいる。 【0049】電源66(図2)は、ランプ電源513(図20)、ペルチエ電源514(図19)、および光電子倍増管312用電源516を含んでいる。PMT電源516(図19)はアナログ入出力回路510から電圧制御信号を受信し、PMT電圧をPMT312のアノード(図示せず)に供給する。PMT電圧モニタ518は電源516に接続され、電源516の実際の出力信号に比例するモニタ信号を回路510へ入力する。PMT312の出力は増幅器520によって増幅され、回路510に入力されて、回路510から増幅PMT出力がディジタル形式でコンピュータ62へ転送される。増幅器520は利得入力ポートとオフセット入力ポートをもち、それぞれ入出力回路510から信号が受信し、増幅器520の利得(信号増幅係数)をセットし、増幅器520のオフセット(DCレベル)をセットする。 【0050】ペルチエ電源514は、加熱する方向または冷却する方向の電流をペルチエ・デバイス186に供給する。電源514には電流モニタ522が接続され、実際の電流出力と極性に比例するモニタ信号を回路510に与える。熱伝達部材140に取り付けられたプラットフォーム温度センサ192(図6)は、ペルチエ・デバイス186の温度を検知する。センサ192はセンサ信号を回路510に与える。 【0051】電気泳動電源64(図19)は、2つの出力ポート524および526をもつバイポーラ電源であり、一方はアースに対し正極に、他方はアースに対し負極になっている。回路510は、正電位と負電位を0〜750ボルトの値にセットするための制御信号を電源64に与える。ポート524および526は、電気泳動プラットフォーム48が電気泳動位置にあるとき、インタロック・レセプタクル198(図6参照)によって電極144,146に接続されている。電極電流・電圧モニタ528は電源64に接続され、回路510にモニタ信号を与える。 【0052】移動台ヒータ制御回路530は回路510から制御信号を受信し、制御信号で判断された出力レベルで移動台ヒータ342を駆動する。移動台温度センサ443は回路510にセンサ信号を与える。 【0053】エア・ナイフすなわち移動台ブロワー340(図14)は、回路510から制御信号を受信するモータ制御回路534によって駆動される移動台ブロワー・モータ532を備えている。 【0054】ファン102および104(図3)はダクト・ファン・モータ536を備え、ファン80および90はダクト・ファン・モータ538を備えている。モータ制御回路540および542は回路506から信号を受信し、これらの4ファンを制御する。モータ制御回路544は入出力回路506に接続され、エア・ダクト・バルブ82および92を開閉するようにダクト・バルブ・モータ230を制御し、モータ制御回路546は回路506から制御信号を受信し、その信号に応じて移動台駆動モータ364を駆動する。モータ制御回路548は回路506から制御信号を受信し、ピペット・プランジャ・モータ430を駆動する。モータ制御回路550は回路506から制御信号を受信し、ピペット・バレル・モータ406を駆動する。モータ制御回路552は回路506から制御信号を受信し、試薬駆動モータを駆動する。モーア制御回路554は回路506から制御信号を受信し、その信号に応じてプラットフォーム駆動モータ370を駆動する。位置エンコーダ366,372,408および431は、それぞれのモータの回転と共にパルスを放出して回路506へ送る。各パルスは、それぞれのモータがあらかじめ決めた小さな角度だけ回転したことを示している。 【0055】ホーム・スイッチ392は、電気泳動プラットフォーム48がそのホーム位置(図16参照)に置かれているとき、信号を回路506へ送る。ホーム・スイッチ396は、移動台アセンブリ56がそのホーム位置にあるとき、信号を回路506へ送る。ホーム・スイッチ416および436は、ピペット・バレル・モータ406とピペット・プランジャ・モータ430がそのホーム位置にあるとき、信号を回路506へ送る。 【0056】ハード・ディスク504は、分析を行うように電気泳動装置30を動作させるためのプログラムと、分析のための温度と時間などの、ユーザがプログラム可能な値とをストアしている。さらに、ハード・ディスク504は、例えば、温度センサの特性といった、装置の種々コンポーネントを特徴づける値もストアしており、機械的コンポーネントの特定位置を表しているエンコーダ・パルスの総和値は、プログラムによる使用に備えて事前にストアされている。概算の省略時値は装置30の製造時にストアされているが、使用前に装置30を較正して、これらの省略時値を別の値に置き換えておくことが好ましい。 【0057】図21〜図33は電気泳動装置30の代表的な使用例を示し、患者のクレアチン・キナーゼのイソ型タンパク質(isoforms)を分析し、心筋梗塞の診断を確認するためのプログラムを示している。これらのイソ型タンパク質には、MMイソ酵素またはフラクション(これは、筋肉運動やけが、あるいは筋肉消耗病に関係するものである)、MBイソ酵素またはフラクション(これは心臓組織に関係するものである)、およびBBイソ酵素またはフラクション(これは神経系と消化器系に関係するものである)が含まれる。これらのイソ酵素の実際量と相対量の測定を、特に傾向を知るために異なる時間に行うと、外科医は貴重な診断情報を得ることができる。 【0058】次に、代表的な事例について説明すると、1時間ごとに連続して患者から血液を3回採血して、遠心分離して3つのプラズマ・サンプルを得る。分析を行うオペレータはこれらの3つのサンプルを、サンプル・トレイ158の列160または164の1つの井戸162(図5参照)の3つに入れる。次に、オペレータは正常制御流体、異常制御流体、および参照または較正流体を、列の残りの3井戸162に入れる。次に、オペレータはサンプル・トレイ158と電気泳動プレート110を電気泳動プラットフォーム48上に載置する。 【0059】図21に示すように、紫外線ランプ296と光電子倍増管312は、ステップ600でオンにされる。ランプとPMTは安定化する前にウォームアップする必要があるので、ウォームアップ・タイマは2分にセットされる。次に、ステップ602で、移動台アセンブリ56の位置が確認される。これがホーム・スイッチ396(図16参照)の位置にあれば、移動台位置カウンタはステップ604でクリアされる。ホーム・スイッチ396の位置になければ、移動台はステップ606でその位置に移されてから、移動台位置カウンタがクリアされる。移動台位置カウンタは、位置エンコーダ366(図20参照)からのパルスをカウントするアップ/ダウン・カウンタであるので、移動台位置カウンタの内容は、移動台通路394上の移動台アセンブリ56の位置に連続的に対応している。移動台アセンブリ56は、移動台位置カウンタの内容が以前にストアされたカウント値(図16に示す移動台位置に対応している)に等しくなるまで、モータ制御回路546(図20参照)を使用してモータを所望方向に駆動することにより、図16に示す位置まで右へ移動される(ステップ608)。 【0060】同様に、電気泳動プラットフォーム48の位置はステップ610で確認され、まだホーム・スイッチ392の位置になければ(図16)、プラットフォーム48が移動されてから(ステップ612)、プラットフォーム位置カウンタがステップ614でクリアされる。プラットフォーム48は、ステップ616で図16に示す前方位置まで移される。同様に、プランジャ440の位置(図17)はステップ618で確認され、上方位置になければ、プランジャが移動されてから(ステップ620)、プランジャ位置カウンタがクリアされる(ステップ622)。これらの位置カウンタの各々はアップ/ダウン・カウンタである。ステップ626で、ピペット52(もっと正確には、バレル422)の位置が判断され、必要ならば、ステップ628で上方位置に移動される。そのあと、ピペット位置カウンタはステップ630でクリアされる。ダクト・バルブ・モータ(図7および図20)はステップ・モータである。これらのモータはステップ632でオーバドライブされ、ステップ632の実行前のその位置に関係なく、ダクト・バルブ82および92が閉位置にあることが確かめられる。ステップ632の実行が完了したあと、ダクト・バルブ82および92は、モータ230を駆動して、そのシャフト234を所望方向に一定距離だけ移動させることで、開閉することができる。 【0061】ピペット52はステップ640で洗浄される。これは、洗浄溶液のトラフ166がピレット52の下に来るように電気泳動プラットフォーム48を移動させたあと、ピペットを下げて洗浄溶液に入れ、ピペットが浸されている間にプランジャ440を数回往復させ、ピペットをトラフ166の上に上昇させ、プランジャを下げて、残留している洗浄溶液を吐き出し、水トラフ168がピペット52の下に同列に並ぶようにプラットフォーム48を移動し、ピペットを再び下げて、プランジャを数回往復させ、ピペットを上昇させ、プランジャを下げて、残留している水を吐き出し、吸取り領域(blotting region) 172がピペット52の下に同列に並ぶまでプラットフォーム48を移動し、ピペットを下げて領域172上の紙片にピペットを押し付けて吸い取り、再びピペットを上昇させることによって行われる。 【0062】ステップ642で、サンプルはサンプル・トレイ158上の井戸列162から電気泳動プレート110(図4)の対応する井戸170に移される。これは、井戸列162がピペット52の下に同列に並ぶまで電気泳動プラットフォーム48を移動することによって行われる。次に、ピペットは下げられて、井戸に入り込み、プランジャ440は上昇されて1マイクロリッタの流体が各ピレットに吸い込まれ、そのあと、ピレットは上昇される。次に、ピレット52が吸取り領域172の上方に同列に並ぶようにプラットフォーム48が移動され、プランジャは下げられて、サンプルを吸取り紙上に吐き出す。次に、ピペットが未使用の吸取り紙の上方に同列に並ぶようにプラットフォーム48がわずかな距離だけ移動され、ピペット52は紙に押し付けられて吸い取られる。ピペットを上昇させたあと、プラットフォーム48は、列162がピペット52の下に同列に並ぶまで移動され、ピペットは下げられて井戸に入り込み、プランジャは上昇されて5マイクロリッタの流体が各ピペットに吸い込まれる。ピペットが井戸に浸されている間に、プランジャは下げられて、サンプルを吐き出して井戸162に戻される。これにより、サンプルは攪拌され、エア・バブル(空気の泡)が除かれる。次に、プランジャが上昇されて、2マイクロリッタの流体が各ピレットに吸い込まれる。次に、ピレットは上昇され、1マイクロリッタの流体が吐き出されてサンプル井戸に戻される。従って、各ピレットには1マイクロリッタの流体が残っている。2マイクロリッタを吸い込み、1マイクロリッタを吐き出すようにすると、ピレットの下端に残っているエア・バブルが除かれることになる。 【0063】プラットフォーム48は、電気泳動プレート110の井戸170がピレット52の下に同列に並ぶまで再び移動される。プランジャ440を下げると、各バレルの端部に水滴が形成され、そのあと、バレル442を下げると、水滴がサンプル井戸170に入れられる。正確には、1マイクロリッタの流体が各井戸170に移される。 【0064】井戸170内のサンプルは、電気泳動媒質層114内に分散させなければならないので、ステップ644で、吸収タイマはユーザがプログラムした値にセットされる(値を90秒にするのが代表的である)。(吸収時間および他のユーザ・プログラマブル値はストアされ、装置30の製造時にストアされた省略時値はこの値によって置き換えられる。)ピペット洗浄プロシージャがステップ646で再び実行されたあと、電気泳動プラットフォーム48は、移動台アセンブリ56が図16に示す右側に位置するとき、電気泳動媒質層114が移動台アセンブリ56の開口272の真下に同列に並ぶまでプラットフォームをプラットフォーム通路390上の後方に移動することによって、電気泳動位置に移動される。 【0065】ファン102および104はステップ650でオンにされる。プラットフォーム48が電気泳動位置にあるときは、ヒート・シンク・フィン178はファン102の前に位置しており、ファン102によってフィン178に送り込まれた空気はエア・ダクト系の空気排出部分98によって集められたあと、空気排出口106から吐き出される。さらに、ステップ650で、ペルチエ・デバイス186はオンにされ、ペルチエ・デバイスに供給される電流の極性は、ペルチエ・デバイスの底面を加熱し、上面を冷却するように選択される。この結果、熱が電気泳動プレート110から取り除かれる。 【0066】ステップ652で、吸収タイマにセットした吸収時間が経過したかどうかが判断され、経過していると、プラットフォーム温度センサ192が電気泳動温度までに達したかどうかが、ステップ654でチェックされる。そのあと、電気泳動電源64がオンにされ(ステップ656)、電気泳動タイマがステップ658でセットされる。電極144と146の両端に印加される電圧値は、1500ボルトに、電流は30ミリアンペアにするのが代表的である。電気泳動時間は5分にするのが代表例である。電気泳動操作期間には、電気泳動媒質114で45ワットが発散されるが、この熱は、熱伝達部材140とペルチエ・デバイス186によってヒート・シンク176へ伝達され、エア・ダクトの入口部分96と出口部分98を通る空気流によってこの熱が除かれる。その結果、電気泳動媒質層114は電流によって発生する熱にもかかわらず、電気泳動温度に保たれている。 【0067】電気泳動時間が経過すると(ステップ660)、電気泳動電源64、ファン102と104、およびペルチエ・デバイス186はオフにされ(ステップ662)、電気泳動プレート48は試薬注入ステーション54の下の試薬塗布位置まで前進され(ステップ664)、試薬駆動モータ258が作動されてガラスびん240を反転し(ステップ666)、プラットフォーム48はプラットフォーム通路390上を後方に試薬散布位置(これは電気泳動位置と同じである)まで移動される(ステップ668)。そのあと、ダクト・バルブ82および92が開かれ(ステップ670)、エア・ナイフ・ブロワー340が低速でオンにされる(ステップ672)。空気は空気取入れ部分74から引き込まれ、ベロー86を通って移動台アセンブリ56のエア・ガイド316に入って、エア・ナイフ・スロット338から電気泳動プレート110に吹き付けられたあと、移動台アセンブリ56のエア・ガイド324、ベロー88、およびエア・ダクト排出部分76から排気される。移動台アセンブリ56は4回前後方向に移動され(ステップ674)、エア・ナイフは電気泳動媒質層114の部分120上に試薬を分散させる。次に、エア・ナイフ・ブロワー340はオフにされ(ステップ676)、ダクト・バルブ82および92が再び閉じられて、移動台アセンブリ56は外気から遮断され(ステップ678)、試薬吸収タイマが2分間の期間で始動され、試薬が吸収される(ステップ680)。 【0068】2分間の吸収期間が経過すると(ステップ682)、ダクト・バルブ82および92は再び開かれ(ステップ684)、移動台アセンブリ56は分散開始位置に移動される(ステップ686)。次に、エア・ナイフ・ブロワー340が高速でオンにされ(ステップ688)、移動台アセンブリ56は分散終了位置に移動される。この位置では、エア・ナイフ・スロット338は電気泳動媒質層114の左側に位置している。そこで、エア・ナイフは電気泳動媒質層114の横断方向に1回スイープまたは横断し、空気が相対的に高速で吹き付けられて、電気泳動媒質層114上に残留している試薬が除去される。ブロワー340はステップ700でオフにされる。エア・ナイフが作用している間に、電気泳動プレート110から除去された試薬はトラフ136に集められる。ダクト・バルブ82,92はステップ702で閉じられる。 【0069】次に、電気泳動プレート110は加温放置され、その間に、電気泳動プロシージャによって分離されたイソ酵素と試薬が化学的に結合される。移動台アセンブリ56は、ステップ704で加温放置位置(これは電気泳動位置と同じである)に移動される。ペルチエ・デバイス186はステップ706でオンにされ、電流の極性は電気泳動プレート110を加熱するように選択され、ファン102および104がオンにされて、ヒート・シンク・フィン178(図6参照)に空気が強制的に送り込まれる。ステップ708で、電気泳動プラットフォーム48(もっと正確には、図19に示すプラットフォーム温度センサ192)が45℃の加温放置温度に達したかどうかを判断するチェックが行われる。温度がユーザがプログラムした値(例えば、45℃)に達したあと、加温放置温度タイマがステップ710でセットされる。 【0070】加温放置期間が経過すると、ダクト・バルブ82および92はステップ714で開かれる。次に、電気泳動媒質層114を乾燥して、試薬とイソ酵素との間の化学反応を終わらせなければならない。ステップ716で、ペルチエ・デバイス186への加熱電流が増加され、ヒータ342がオンにされる。エア・ナイフ・ブロワー340がオンにされ、ファン102および104がオンにされて、空気がヒート・シンク・フィン178に強制的に送り込まれ、移動台アセンブリ56は、ステップ718で電気泳動プレート110の横断方向に低速で前後に移動される。 【0071】乾燥温度と乾燥時間はユーザがプログラムすることができる。代表的な値は、それぞれ54℃と2分間である。ステップ720で、コンピュータは、乾燥タイマが始動されたかどうかを判断し、始動されていなければ、プラットフォーム温度センサ192と移動台温度センサ443が乾燥温度に達していたかどうかが判断される(ステップ722)。乾燥温度に達していると、ステップ724で乾燥タイマが始動される。 【0072】ステップ720に戻り、乾燥タイマが始動されると、コンピュータは乾燥サイクルが完了したかどうかを判断する(ステップ726)。ペルチエ・デバイス186、移動台ヒータ342、エア・ナイフ・ブロワー340、およびファン102と104は、乾燥時間が完了するとオフにされ、ダクト・バルブ82および92が閉じられる(ステップ728と730)。 【0073】光電子倍増管312のアノードに供給される電圧は、PMT312を使用して電気泳動プレート110からデータを収集する前にセットされていなければならない。PMTの利得(ゲイン)はアノード電圧の関数である。利得Gの一般式は、式1に示すとおりである。 【0074】 【数1】
【0075】上式において、Vはアノード電圧を表し、nは光電子倍増管のステージ(段)数であり、kとαは定数(PMTのメーカが定めたもの)である。PMT 312は、Hamamatsu Photonics 社(日本国)提供の9ステージ倍増管(n=9)にすることが好ましい。 【0076】アナログ入出力回路510は、−5V〜+5Vの範囲のアナログ信号を符号ビット付きの12ビット・ディジタル信号に変換する機能を備えたA/Dコンバータを含んでいる。つまり、A/Dコンバータは、入力信号を1.22ミリボルト・セグメントに分割し、212(=4096)個のセグメントが得られる機能を備えている。増幅器520からA/Dコンバータへの出力信号の絶対値が、「フルスケール」値である5ボルトを越えると、誤動作が発生する。+5Vは「正」のフルスケール値である。 【0077】PMT312のアノード電圧は、相対的に高い利得を得るために相対的に高い値に初期設定される。そのあと、6つのトラックが順次に走査される。測定値(増幅器520の出力)がフルスケール値の一定の分数を越えるたびに、新しい利得が計算され、減少した利得を得るために減少した電圧がPMT312に印加される。新しい利得は、測定値でフルスケールの分数で表した減少係数を割り、その商に前の利得、つまり、「旧」利得を掛けることによって求められる。これを示したのが式2である。 【0078】 【数2】
【0079】上式において、Rは減少係数を表し、Mは測定値を表している。電気泳動装置30では、Mは正のフルスケール値の1/2(2.5V)になるように選択されており、Rは正のフルスケール値の1/4(1.25V)になるように選択されている。従って、測定値が2.5Vを越えるたびに、旧利得の1/2を越えない新しい利得が計算されるが、新利得の正確な値は、測定値によって左右される。 【0080】所望の利得を得るためにPMT312のアノードに印加される電圧は、式1を解くことによって求められる。この電圧は式3に示されている。 【0081】 【数3】
【0082】上式において、値Gは新しい利得である。 【0083】図28において、ペルチエ・デバイス186は、ステップ732で電気泳動プレート110を冷却するためにオンにされ、コンピュータは、プラットフォーム温度センサ192が走査温度(200℃)に減少されているかどうかを判断する(ステップ734)。次に、コンピュータは、ウォームアップ・タイマ(ステップ600でセットしたもの)がタイムアウトまたはそのサイクルを完了したかどうかを判断し(ステップ736)、その時点で、PMT増幅器520の利得は1にセットされ、オフセットはゼロにセットされる(ステップ738)。さらに、アノード電圧は、初期PMT利得が約400になるように647ボルトにセットされ、トラック・カウンタは1にセットされる(ステップ740)。トラック1は図16に示すように右端のトラック388であり、トラック6は左端のトラック388である。 【0084】移動台アセンブリ56は、スリット282がトラック1と同列に並ぶように移動され(ステップ742)、電気泳動プラットフォーム48は走査開始位置まで移動され(ステップ744)、スリット282は図16に示すように、トラックが開始する前の井戸170の下に置かれている。プラットフォーム48は装置30の前方方向へ移動を始め(ステップ746)、トラック1の走査を開始する。トラック1上のフラクションと化学的に結合した試薬は紫外線光296を受けて蛍光を発し、コリメータ280により、電気泳動プレート110に直交する蛍光がPMT312に届くことになる。PMT312の出力はPMT増幅器520によって増幅される。増幅器520の出力が2.5V(つまり、正のフルスケール値の1/2)を越えていると、PMT312の電圧が減少され(前述したとおり)、PMT利得が減少される(ステップ750)。次に、プラットフォーム48がトラック終了位置まで来たかどうかが判断される(ステップ752)。図16に示すように、トラック終了位置は、トラック388を示している一点鎖線の上に位置している。プラットフォーム48がトラック終了位置に到達すると、プラットフォーム48は相対的に高速でトラック開始位置に戻り(ステップ754)、トラック・カウンタがインクリメントされる。トラック番号が6を越えていなければ(ステップ756)、走査すべき別のトラックが残っているので、処理はステップ742に戻ることになる。6トラックすべてが走査されたあと、プレート110上の最も明るい点からは、1.25〜2.5Vの増幅器出力が得られることになる。 【0085】PMTのアノード電圧がセットされたあと、PMT増幅器520の利得とオフセットはトラック単位でセットされ、利得とオフセットがセットされたあと各トラック上でデータ収集の実行が行われる。データ収集を行うために、トラック・カウンタが再び1にセットされ(ステップ758)、移動台アセンブリ56が再びトラック1位置まで移動され(ステップ760)、プラットフォーム48が走査開始位置に移動され(ステップ762)、低レジスタと高レジスタの初期値がセットされ(ステップ764と766)、プラットフォーム48が装置30の前方方向へ移動を開始してトラック1の走査が開始される(ステップ768)。コンピュータは、PMT増幅器520の現在の出力が低レジスタにストアされた値より小であるかどうかを判断し(ステップ770)、小であれば、低レジスタにストアされた値は、増幅器520の現在の出力によって置き換えられ(ステップ772)、コンピュータは、増幅器520の現在の出力が高レジスタにストアされた値より大であるかどうかを判断し(ステップ774)、大であれば、古い値は現在の値で置き換えられる(ステップ776)。走査期間に検出された高値と低値は、プラットフォーム48がその終了位置に到達したあとでストアされ(ステップ778と780)、増幅器520のオフセットは、増幅器出力が走査期間に検出された最低点でゼロになるようにセットされ、増幅器の利得は、走査期間に検出された最高点が9Vを出力するようにセットされる(ステップ782と784)。プラットフォーム48は、ステップ786で走査開始位置に戻される。そのあと、データ収集走査がステップ778で行われ、データがストアされる。トラック・カウンタはステップ790でインクリメントされ、最後のトラックがまだ走査されていなければ(ステップ792)、処理はステップ760に戻る。ペルチエ・デバイス186とファン102および104は、最後のトラックが走査されるとオフにされ(ステップ794)、プラットフォーム48は装置30の前面の最終位置に戻される(ステップ796)。 【0086】走査による測定結果は、ユーザがプログラムできるオプションとして、色々な形式で表示することが可能である。例えば、結果は国際単位で自動的にスケールしたり、グラフィックで表現したすることができる。分析期間には、結果を国際単位でグラフィックで表現し、ストアされた6走査すべてを選択したフルスケール値に対してスケールするか(ステップ810)の判断を行う(ステップ800)。結果を自動スケールすることにしたときは(ステップ800で“no”)、ストアされた走査はすべて最大ピーク値に対してスケールされる(ステップ812)。スケールしたあと(ステップ810または812)、ストアされた値はバックグラウンド・ノイズと不要な信号を除くように編集される(ステップ814)。 【0087】次に、図34を参照してステップ814について詳しく説明する。グラフはあるトラックの走査の例を示している。図34において、縦軸は光電子倍増管312によって検出された光の強度を示し、横軸は関係するトラック388上の距離を示している。グラフは、最大ピーク値に対してスケールされた走査を示している(ステップ812)。スパイク816はクレアチン・キナーゼのMMイソ酵素を表し、スパイク818はMBイソ酵素を表し、スパイク820はBBイソ酵素を表している。 【0088】バックグラウンド・ノイズの主要原因は3つある。1つは空気で運ばれる糸くずである。多くの洗剤は、増白剤として蛍光物質を使用しているので、衣服の繊維がトラック388のいずれかに接触したとき、疑似信号を発生するおそれがある。バックグラウンド・ノイズのもう1つの原因と考えられるアルブミンは、血清やプラズマ中に存在しているのが通常であるが、普通のアルブミンは、クレアチン・キナーゼの分析で使用される試薬と化学結合しないので、この種の分析では問題とならないのが普通である。しかし、蛍光性の変種のアルブミンは、腎臓病患者や抗凝血剤(anti-clotting drug)を投与された患者の血液中に存在している場合がある。 【0089】バックグラウンド・ノイズの第3の主要原因と考えられるものは、マクロクレアチン・キナーゼ(macro creatine kinase) であり、これは紫外線光を受けると蛍光を発する性質をもっている。マクロクレアチン・クナーザは、ある種の自己免疫病をもつ高年齢の患者に時々起こるように、ある種の抗体がクレアチン・クナーゼと結合すると発生する。 【0090】ダクト・バルブ82および92(図3参照)は、分析プロシージャの主要部分が行われているとき、電気泳動プレート110を外気から物理的に隔離するので、汚染の危険が減少する。ダクト・バルブは、エア・ナイフ・ブロワー340の動作でその必要が起こったときだけ開かれる(図14参照)。 【0091】電気泳動プレート110が糸くずで汚れた場合であっても、その結果起こるバックグラウンド・ノイズを電子的に除去できることがよくある。図34付加された矢印822,824,826,828,830は、グラフの極小値を示している。これらの極小値は、カーブの勾配がどこで負から正に変わったかを見つけることで知ることができる。スパイク816,818,820以外のピークは、疑似として除去が可能である。例えば、矢印824と826の間に示す小さなピークは、糸くずやマクロクレアチン・キナーゼなどの他の原因に起因することが考えられるが、クレアチン・キナーゼのMM、MBまたはBBイソ酵素に起因しないことは明らかである。このような位置から外れたピークは、編集ステップ814のときに除去される。 【0092】さらに、編集ステップ814のとき、矢印822,824,826,828および830で示された極小値を通るベースライン832が計算される。ベースライン832の下の区域は、例えば、血液中に存在する変種のアルブミンに起因する疑似信号を表している。ベースライン832は、編集ステップ814のときスパイク816,818および820から減算される。 【0093】変種のアルブミンに起因するバックグラウンド・ノイズは、ベースラインを求めることで電子的に編集することができる。バックグラウンド・ノイズは、pH指示薬染料であるメチール・レッドがアルブミンと密結合され、以前にアルブミンと結合されていた物質があると、その物質を置換するので、化学的に除去することができる。メチール・レッドと結合されたアルブミンは蛍光を発せず、実際には、紫外線光を吸収する。従って、変種アルブミンに起因するバックグラウンド・ノイズは、容積比で1パーセントのメチール・レッドを血清に添加し、メチール・レッドが結合するまで5分間待ってから、電気泳動プロシージャを始めることで避けることができる。電気泳動プレートの電気泳動媒質層または試薬にpH指示薬染料を添加すると、アルブミンに起因するノイズを減少させることができる。メチール・オレンジを使用できるが、メチール・レッドによると最高の結果が得られる。 【0094】編集された6つの走査は、ステップ836でビデオ・モニタ34(図1参照)から順次に表示され、ステップ836でプリンタ36から印刷される。図35はビデオ表示と印刷コピーを示しており、これは、結果を国際単位で表すオプションが選択された場合に図34に示す未編集走査に対応している。「フルスケール」を表すために50の国際単位が選択されている。図36は、結果を自動的にスケールするオプションが選択された場合の同じ結果を示している。3つのフラクションの相対的パーセンテージと国際単位は自動的に印刷される。 【0095】最後に、ステップ838で、移動台アセンブリ56は元の位置に戻される。 【0096】図21〜図33のプログラムは、クレアチン・キナーゼを分析する場合について説明してきたが、装置30は、乳酸デヒドロゲナーゼ(lactate dehydrogenase) といった、他の物質を分析することも可能である。乳酸デヒドロゲナーゼの検定は、心臓病や腎臓病を診断する外科医に有用である。 【0097】色々な側面から見た、電気泳動装置30に関する情報は、図21〜図33に示すプログラムを実行するためにコンピュータ62が必要とするものである。この情報の一部は、装置30が製造される時点で分かっている。例えば、エンコーダ366(図19参照)からの連続パルス期間に移動台アセンブリ56が移動する距離は正確に分かっているので、装置30の製造時にハード・ディスク504(図17参照)にストアしておくことができる。他の値は、変化し、製造上の許容誤差の理由により、製造時には正確に分かっていない。例えば、市販の温度センサの性能は変化することがあり、また、あらかじめ決めたトラック388上に並んだとき、ホーム・スイッチ396からのエンコーダ・パルスによってカウントされるスリット282の正確な位置は、コンポーネントを取り付けるときの精度に左右される。これらのパラメータの概算省略時値は、ハード・ディスク504にストアされているが、これらの省略時値をもっと正確な値で置き換えるように装置30を較正することが望ましい。 【0098】図37〜図39は、プラットフォーム温度センサ192の較正プロシージャを示している。プローブ付きの高精度電子サーモミタが使用され、プローブは初めに熱伝達部材140(図6)の上部に挿入される。 【0099】温度センサ192は高度に線形的であり、その性能は次の一次式(4)で正確に表すことができる。 【0100】 【数4】 T=mS+b (4) 上記において、Sはミリボルトで表したセンサ出力、Tは温度、mは線形的関係の勾配を表し、これは「解像度」と呼ぶことにする。bは縦座標軸との切片(intercept) で、これは「オフセット」と呼ぶことにする。この較正プロシージャでは、センサ出力は2つの異なる温度で測定され、2つの一次式(式4で表したもの)を得ている。この2式を解くと、解像度mとオフセットbを求めることができる。 【0101】ステップ834で、解像度mとオフセットbの省略時値は、センサ較正レジスタから読み取られる。この省略時値を使用して、センサ出力は温度が10o Cになるように式4を用いて計算され、これは、SLOW と名付けてストアされる(ステップ838)。ペルチエ電源514(図19参照)は、プラットフォーム温度センサ192の出力がSLOW に等しくなるようにペルチエ・デバイス186を駆動する(ステップ840)。電源514は閉ループ・サーボ制御でペルチエ・デバイス186を制御する。ペルチエ・デバイス186は、センサ192が所望出力を検出するまで駆動され、そのあと、駆動電流はセンサ192の出力が所望出力から若干離れるまで減少され、その結果、ペルチエ・デバイス186は増加電流で駆動される。温度は狭いバンド範囲で制御される。 【0102】センサ192によって検出された現在温度は、式4および省略時の解像度とオフセットを用いてステップ842で計算され、ステップ844でモニタ34から表示される。システムは、計算で求めた現在温度が10℃に達していたかどうかを判断し、そのあと、測定された温度が入力される(ステップ848)。ここで、測定温度とは、電子サーモミタによって検知された温度である。測定温度が入力され(ステップ850)、TLOW としてストアされる(ステップ852)。次に、温度が55℃になるようにセンサ出力SHIGHが計算され(ステップ854)、計算出力SHIGHはストアされ(ステップ856)、ペルチエ・デバイス186はコンピュータによって駆動され、センサ192からの出力としてSHIGHが達成される(ステップ858)。現在温度は式4から計算され(ステップ860)、センサ192の現在の出力がステップ862で表示される。コンピュータは、計算した温度が55℃に達していたかどうかを判断し(ステップ864)、そのあと、電子サーモミタで測定された温度が入力され(ステップ866,868)、THIGHとしてストアされる(ステップ870)。2つの測定温度値(TLOW とTHIGH)および対応するセンサ出力(SLOW とSHIGH)が得られたので、実際のオフセットbと解像度mを計算することができ(ステップ872)、実際の値はセンサ較正メモリにストアされ(ステップ874)、ストアされている省略時の解像度とオフセットを置換する。 【0103】移動台温度センサ443は類似のプロシージャを用いて較正される。この場合、低温度は35℃が選択され、高温度は63℃が選択されている。 【0104】電気泳動電源64は類似のプロシージャを用いて較正される。一次式中の変数は、センサ出力信号ではなく、コンピュータ62からのコマンド値であり、これはオフセットおよび解像度と一緒に使用されて、電源64の制御信号が求められる。電源を較正するために、電圧計が電源の両端に接続される。電圧解像度と電圧オフセットの省略時値は低電圧(200V)と高電圧(1200V)が初期設定され、電源64の低電圧と高電圧制御信号が計算される。電圧の測定値を使用すると、実際のオフセットと解像度を求めることができる。 【0105】電源64の電流応答性は、同じ方法で較正される。ミリアンペア計は5490オーム負荷抵抗に直列に電源64の両端に接続される。電流解像度と電流オフセットの省略時値は、20ミリアンペア出力と91ミリアンペア出力のときの制御値を生成するために使用される。ミリアンペア計から得た実際値を、制御信号を計算するためにコンピュータ64から得た制御値と一緒に使用すると、実際のオフセットと解像度を計算することができる。 【0106】次に、図16,図20,図40および図41〜図44に示すフローチャートを参照して、電気泳動プラットフォーム48と移動台アセンブリ56を較正するためのプロシージャについて説明する。この較正プロシージャの目的は、プラットフォーム48と移動台アセンブリ56があらかじめ決めた位置にあるとき、ホーム・スイッチ392および396からの実際のエンコーダ・パルス数を求めることである。 【0107】較正テンプレート876(図26)は、硬質プラスチック製の薄い矩形プレートからなり、円形穴878、スロット880、および矩形開口882,884が設けられている。較正プロシージャを実行する前に、テンプレート876はトレイ130のくぼみ領域132(図5参照)に置き、位置合わせロッド150を穴878に通し、位置合わせロッド148をスロット880に通す。これにより、テンプレート876は電気泳動プラットフォーム48に対して正確な位置に置かれる。電極146はテンプレート876の開口882を通り抜け、電極144は開口884を通り抜ける。 【0108】テンプレート876の上面は黒になっており、紫外線放射を吸収する。蛍光位置合わせマークが黒の表面に設けられている。このマークは6つのピペット位置合わせドット886を含み、これらは、ホーム・スイッチ392からのエンコーダ・パルスの総数に対して、ピペット52の下に位置合わせされたプラットフォーム48の正確な位置を求めるために使用される。また、位置合わせマークは移動台位置合わせライン888を含み、これは、ホーム・スイッチ392からのエンコーダ・パルスの総数に対して、プラットフォーム48とスリット282との正確な関係を求めるために使用される。移動台位置合わせライン888はスリット282に平行になっており、テンプレート876上のその垂直位置(図26において、位置合わせ穴878に対する)は既知である。さらに、電気泳動プラットフォーム48が位置エンコーダ372の2パルスの間に走行する距離も既知である(例えば、パルス当たり1/1000インチといったように)。スリット282がライン888のすぐ上に位置合わせされ、ライン888から放出された蛍光が光電子倍増管312によって検出されるまで、ライン888を走査すると(つまり、プラットフォーム48をプラットフォーム通路390上を移動させると)(図16)、位置合わせピン150(図5)のロケーションを求めることができる。サンプル添加や走査等のためのプラットフォーム通路30上のすべての位置はピン150に位置合わせされる。最後に、位置合わせマークは6つのトラック位置合わせライン890,892,894,896,898そして900を含んでいる。これらのラインは6トラック388(図16)の各々に1つ設けられ、移動台アセンブリ56が、ホーム・スイッチ396からスリット282がそれぞれのトラック388のすぐ上に位置合わせされる位置へ移動したとき、エンコーダ・パルスの総数に対して各トラック388の正確な位置を判断するために使用される。 【0109】フローチャート(図41〜図44)に示すように、コンピュータは移動台アセンブリ56がホーム・スイッチ396の個所に置かれているかどうか判断し(ステップ902)、必要ならば、ホーム・スイッチ396へ移動され(ステップ904)、移動台位置カウンタがクリアされる(ステップ906)。コンピュータは電気泳動プラットフォーム48がホーム・スイッチ392の個所に置かれているかどうかを判断し(ステップ908)、必要ならば、その位置へ移動され(ステップ910)、プラットフォーム位置カウンタがクリアされ(ステップ912)、アプリケータ・アセンブリ50の省略時位置がアプリケータ位置レジスタにロードされ(ステップ914)、プラットフォーム48が省略時位置へ移動される(ステップ916)。そのあと、ピペット52(図2参照)はテンプレート876の上方の位置に下げられる(ステップ918)。 【0110】ピペット52がピペット位置合わせドット886上に位置していなければ(ステップ920,922)、コンピュータは、ピペット52がドット886の前にあるか、その後にあるか、位置合わせが必要であるかどうかを判断し、必要ならば、プラットフォーム48が前後方向に移動される(ステップ926,928)。アプリケータ位置レジスタの値が減少されるか(プラットフォーム48を逆方向に移動する場合)、増加される(プラットフォーム48を前方向に移動する場合)(ステップ930)。そのあと、処理はステップ916に戻り、ピペット52が最終的にドット886上に位置合わせされると、アプリケータ位置レジスタの値が省略時値の置換値としてストアされる(ステップ932)。 【0111】アプリケータ・アセンブリ50は、左右方向に調節可能に取り付けられている。アプリケータ・アセンブリは、必要ならば、ピペット52がドット886上に位置合わせされるまでピペットを左右方向に移動するように、機械的に調節される(ステップ934)。そのあと(ステップ936)、移動台アセンブリ56は移動台位置合わせ位置まで移動される(ステップ938)。 【0112】ステップ940で、電気泳動プラットフォーム48は、スリット282が位置合わせライン888を横切るまでホーム・スイッチ392方向へ移動され、ホーム・スイッチ392からライン888の横断までにカウントされたエンコーダ372のパルス数がストアされている省略時値の置換値としてストアされる。プログラムは、ホーム・スイッチ396からエンコーダ366によって放出されたカウント・パルス数で表された、移動台通路394上のトラックの正確な位置を判断する。 【0113】ステップ942で、トラック・カウンタは1にセットされる。プラットフォーム48はトラック位置合わせライン890を検出する位置、つまり、移動台通路394が位置合わせライン890を横切る大体の位置まで移動され(ステップ944)、そのあとで、移動台アセンブリ56は、トラック位置合わせライン890,892,894,896,898そして900の右側(図26中の)の移動台開始位置まで移動される(ステップ946)。次に、移動台アセンブリ56は、位置合わせライン898を検出するまで右へ移動される(ステップ948)。位置合わせラインが検出されたときエンコーダ366からのカウント・パルス数の値が省略時値に代わってストアされる。 【0114】ステップ950で、トラック・カウンタはインクリメントされ、コンピュータは、較正すべきトラックがまだ残っているかどうかを判断する(ステップ951)。6番目のトラックの較正が終わると、電気泳動プラットフォーム48は装置30の前面へ移動され(ステップ952)、較正プロシージャは完了する。 【0115】次に、図17,図20,図49を参照して、また図45〜図48に示すフローチャートを参照して、アプリケータ・アセンブリ50の較正プロシージャについて説明する。 【0116】ステップ953で、コンピュータは、プレート400が上方位置にあるかどうか、つまり、ホーム・スイッチ416が閉じているかどうかを判断し、必要ならば、モータ406が作動されてプレート400をその上方位置へ移動し(ステップ954)、そのあと、バレル位置カウンタがクリアされる(ステップ955)。コンピュータは、プランジャが上方位置にあるかどうか、つまり、ホーム・スイッチ436が閉じているかどうかを判断し(ステップ956)、必要ならば、モータ430が作動されて(ステップ957)プランジャをその上方位置へ移動し、プランジャ位置カウンタがクリアされる(ステップ958)。コンピュータは、電気泳動プラットフォーム48が後方位置にあるかどうかを判断し(ステップ959)、必要ならば、プラットフォームは後方位置へ移動され(ステップ960)、プラットフォーム位置カウンタはクリアされる(ステップ961)。 【0117】プラットフォーム48はアプリケータ・アセンブリ50の下に移動され(ステップ962)、ピペット52は保護フィルム142(図5参照)の中央部の上に位置合わせされる。装置30の製造時にストアされた省略時値は、そのあとピペット位置レジスタにロードされる(ステップ963)。省略時値が正しければ、省略時値は、バレル422の下部チップがフィルム142の上方の、0.027インチより大で、0.037より小の位置に置かれているときエンコーダ408からのカウント・パルス数に等しくなっている。ステップ964で、モータ406が作動されて、ピペット52をピペット位置レジスタに示されている位置へ移動する。そのあと、バレル・フィーラ・ゲージが使用されて、バレル422の下部チップから保護フィルム142までの距離が判断される(ステップ965)。図40に示すバレル・フィーラ・ゲージ966は、0.027インチ厚の部分967と0.037インチ厚の部分968をもつ継続/中止(go/no-go) ゲージである。部分967はバレル422の下を滑り込むようになっており、部分968はバレル442の下を滑り込むようになっていない。フィーラ・ゲージ966を使用した結果はコンピュータに入力され(ステップ969)、調整が必要であるかどうかが判断される(ステップ970)。調整が必要ならば、バレル422が高すぎるか、低すぎるかが示され(ステップ972)、そのあと、ピペット位置レジスタの値が必要に応じてインクリメントまたはデクリメントされる(ステップ973)。 【0118】ステップ974で、モータ406が作動され、ホーム・スイッチ916が閉じるまでプレート400を上昇させる。これにより、機械的バックラッシュが原因で起こる誤結果を回避するために、試行と改善を行っている間にエレメントを同じ方向に移動することによって、較正が確実に行われる。 【0119】フィーラ・ゲージ966の部分967がバレル422の下に滑り込むように、しかし、フィーラ・ゲージ966の部分が滑り込まないように(ステップ970で“yes”と判定)距離が最終的に調整されると、ストアされている省略時値は、ピペット位置カウンタの値で置き換えられる(ステップ975)。 【0120】ステップ976で、第1プランジャ省略時値は第1プランジャ位置レジスタにロードされる。省略時値が正しければ、プランジャ440の下端がバレル422の下端と一致しているときのエンコーダ431からのパルス数と同じである。これはゼロ・マイクロリッタ位置である。ステップ977で、モータ430が作動され、プランジャ440を第1バレル位置レジスタの位置に移し、第1バレル位置ゲージが使用されて、バー418と438間の距離がチェックされる(ステップ978)。第1バレル・フィーラ・ゲージは厚い部分と薄い部分をもつ継続/中止ゲージであり、これは、図49に示すバレル・フィーラ・ゲージ966と同じものである。フィーラ・ゲージを使用したあと(ステップ979)、調整が必要かどうかが判断される(ステップ980)。必要ならば、キーボード32を使用して、プランジャ440を下げるか、上げるかを指示し(ステップ981,982)、第1プランジャ位置レジスタはインクリメントまたはデクリメントされ(ステップ983)、モータ430が作動され、ホーム・スイッチ436が閉じるまでヨーク424を上昇させる(ステップ984)。これにより、プランジャ440は較正プロシージャ期間に同じ方向に移動されて、機械的バックラッシュが原因で起こる不整合な結果が防止される。プランジャが上昇されると、処理はステップ977に戻り、プランジャ440が第1プランジャ・フィーラ・ゲージを用いてゼロ・マイクロリッタ位置で較正されると、第1プランジャ位置レジスタの値で省略時値が置き換えられ(ステップ985)、そのあと、ステップ976〜985が繰り返されて、第2バレル・フィーラ・ゲージを用いて1マイクロリッタ位置が較正され、このゲージをもう一度用いて、バー418と438間の距離が判断される(ステップ986)。 【0121】上述した本発明は、種々態様の改良、変更、および適応が可能であり、これらの改良等は本発明の技術範囲に含まれることはもちろんである。 【0122】特許請求の範囲および/または添付図面において上述した説明に開示されている特徴は、個別的にも、その任意の組合せにおいても、本発明を種々態様で実現する上で重要なものである。 【0123】 【発明の効果】以上詳述したように本発明の液体サンプル分析方法により正確な分析情報が得られる。 【0124】なお、本は発明に関連する別の目的および別の側面を記せば以下の通りである。 【0125】本発明に関連する別の目的は、電気泳動プレート(electrophoresis plate) を第1の方向に移動可能にし、電気泳動プレートを走査する光学手段を直交する第2の方向に移動可能にした電気泳動方法および装置を提供することである。 【0126】本発明に関連する別の目的は、液体試薬を電気泳動プレートの一方から他方へ向かって分散させ、余剰の水分をプレートから除去して加熱空気をプレートに向けて吹き付けて、プレートの乾燥を促進するために使用できるエアー・ナイフ(air knife) を備えた電気泳動装置を提供することである。これに関連する目的は、電気泳動プラットフォーム(platform)を、空気がエアー・ナイフを通って送られているときを除き、周囲の大気から隔離するためのエアー・ダクト・バルブ(air duct valve)を提供することである。 【0127】本発明に関連する別の目的は、自動電気泳動装置において光電子倍増管に供給されるアノード電圧を自動調節するための方法を提供することである。 【0128】本発明に関連する別の目的は、自動泳動装置によって収集されたデータを、バックグラウンド・ノイズ(background noise)を減少するように自動的に編集するための方法を提供することである。 【0129】本発明に関連する別の目的は、サンプルを転送するピペット(pipette) をもつアプリケータ・アセンブリ(applicator assembly) を較正するための改良方法を提供することである。 【0130】本発明に関連する別の目的は、電気泳動プレートを第1通路に沿って移動させるプラットフォームと、電気泳動プレートを第1の通路に直交する第2通路に沿って走査する光学的手段を移動させる移動台アセンブリ(gantry assembly) とを備えた電気泳動装置を較正するための改良方法を提供することである。 【0131】本発明に関連する別の目的は、自動電気泳動装置における温度センサと電源装置を較正するための改良方法を提供することである。 【0132】本発明に関連する別の側面によれば、電気泳動装置は、電気泳動媒質層を含む電気泳動プレートの第1支持体と、第1直線通路に沿って第1支持体を移動させる第1手段と、光検出器と、光検出器の第2支持体と、第1直線通路にほぼ直交するように交差する第2直線通路に沿って第2支持体を移動させる第2手段とを備えている。 【0133】第1支持体は、電気泳動媒質層に接触する電極をもつ電気泳動プラットフォームにすることが可能である。 【0134】電気泳動装置には、さらに、少なくとも1つの液体サンプルを電気泳動プレート上に乗せるための第1直線通路の上方に配置されたアプリケータ・アセンブリと、第1直線通路の上方に配置された試薬注入ステーションとを含めることが可能である。 【0135】第2支持体は、光検出器が装着されている移動台アセンブリにすることが可能であり、エアー・ナイフがこの移動台アセンブリに装着されている。エアー・ナイフは、モータで動作する1つまたは2つ以上のエアー・ダクト・バルブによって、周囲の大気から選択的に隔離することが可能である。移動台アセンブリにヒータを含めておけば、エアー・ナイフから送られる空気を加熱して電気泳動プレートの乾燥を促進することができる。 【0136】移動台アセンブリは、取外し可能なランプ・アセンブリに内蔵できる紫外線ランプ用のランプ・ハウジングを装備でき、ランプ・アセンブリは、ランプ・アセブンリを解除可能にランプ・ハウジングにラッチするので、紫外線ランプを容易に交換することができる。 【0137】光検出器は光電子倍増管にすることができる。この場合、その利得(ゲイン)は、各トラックを走査し、光電子倍増管の増幅器の出力が事前に決めた値を越えるたびに、光電子倍増管に供給されるアノード電圧を減少することで自動的に調節される。増幅器は調節可能な利得と調節可能なオフセットをもっている。自動電気泳動装置によって収集されたデータはメモリにストアしておくことができるので、事前に決めた範囲外に現れたピークを無視し、事前に決めた範囲内にピークのベース・ラインを設定することで自動的に編集することができる。 【0138】本発明に関連する別の側面によれば、紫外線光を発光するランプと、電気泳動プレートを受容する支持体と、電気泳動プレートが紫外線光の照射を受けている間に電気泳動プレートを走査する光検出器とを備えた電気泳動装置を較正するための方法は、(a)第1と第2の直交する蛍光ラインをもつ較正テンプレートを支持体上に載置し、(b)第1位置カウンタをクリアし、(c)第2位置カウンタをクリアし、(d)第1モータを作動し、センサが第1ラインを横切ってそれを検出するように、第1支持体とセンサを相互に対して相対移動させ、第1モータに接続された第1位置エンコーダが第1モータの回転と共に動作して、パルスを放出し、(e)ステップ(d)が実行されている間、第1位置エンコーダから放出されたパルスをカウントし、(f)センサが第1ラインを検出したとき、第1位置カウンタが到達したカウントをストアし、(g)第2モータを作動し、センサが第2ラインを横切ってそれを検出するように、支持体とセンサを相互に対し相対移動させ、第2モータに接続された第2位置エンコーダが第2モータの回転と共に動作して、パルスを放出し、(h)ステップ(g)が実行されている間、第2位置カウンタを使用して、第2位置エンコーダから放出されたパルスをカウントし、(i)センサが第2ラインを検出したとき、第2位置カウンタが到達したカウントをストアするステップからなることを特徴としている。 【0139】本発明に関連する別の側面によれば、第1部材と、第1部材上に垂直に取り付けられ、下端をもつバレルと、第2部材と、第2部材に垂直に取り付けられ、バレルに突入したプランジャとを備えたアプリケータ・アセンブリを較正するための方法は、(a)第1位置カウンタをクリアし、(b)第2位置カウンタをクリアし、(c)モータを作動し、第1部材を支持体より上方の高い位置まで移動させ、第1モータに接続された第1位置カウンタが第1モータの回転と共に動作して、パルスを放出し、第1位置エンコーダから放出されたパルスを第1位置カウンタによってカウントし、(d)支持体とバレルの下端間の距離を継続/中止(go/no-go)フィーラ・ゲージでチェックして、バレルの下端が支持体からの第1のあらかじめ決めた距離範囲内に位置しているかどうかを判断し、(e)バレルの下端が支持体からの第1のあらかじめ決めた距離範囲内に位置していなければ、第1モータを再び作動し、第1部材を支持体より上方の別の位置まで移動させ、(f)バレルの下端が支持体からの第1のあらかじめ決めた距離範囲内に位置するまでステップ(d)と(e)を繰り返し、(g)バレルの下端が支持体からの第1のあらかじめ決めた距離範囲内に位置したとき、第1位置カウンタが到達したカウントをストアし、(h)第2モータを作動し、第2部材を第1部材より上方の高い位置まで移動させ、第2モータは第1部材に対して固定的に取り付けられ、第2モータに接続された第2位置エンコーダが第2モータの回転と共に動作して、パルスを放出し、第2位置カウンタから放出されたパルスを第2位置カウンタによってカウントし、(i)第1部材と第2部材間の距離を継続/中止(go/no-go)フィーラ・ゲージでチェックし、部材間の距離が第2のあらかじめ決めた範囲内にあるかどうかを判断し、(j)第1部材と第2部材間の距離が第2のあらかじめ決めた範囲内になければ、第2モータを再び作動し、第1部材と第2部材間の距離を変更し、(k)第1部材と第2部材間の距離が第2のあらかじめ決めた範囲内になるまでステップ(i)と(j)を繰り返し、(l)第1部材と第2部材間の距離が第2のあらかじめ決めた範囲内になったとき、第2位置カウンタが到達したカウントをストアするステップからなることを特徴としている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591006911 【氏名又は名称】ヘレナ ラボラトリーズ コーポレーション
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| 【出願日】 |
平成6年(1994)6月21日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】谷 義一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−248682 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月17日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−371262 |
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