| 【発明の名称】 |
微粒子検出器 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮下 治三
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| 【要約】 |
【課題】真空装置内から検出器本体に向かって飛来してくる微粒子を効率よく微粒子検出領域に入射させ、レーザ散乱光を効率よく光電変換素子で収集し、高い検出率で、より微小な微粒子を検出できる微粒子検出器を提供する。
【解決手段】レーザダイオード13から出射されたレーザ光16を微粒子検出領域15に通し、この微粒子検出領域で微粒子20がレーザ光を横切るときに発生する散乱光21を検出することにより微粒子の数と大きさを検出する微粒子検出器であって、上記微粒子検出領域の周囲を外部空間に開放し、当該微粒子検出領域で、散乱光を検出するフォトダイオード22をレーザ光に対して偏在させた位置に配置する。レーザ光からフォトダイオードの受光面を臨む立体角が70度以上になるように、レーザ光を受光面に平行かつ接近して通すようにしている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 レーザ光を微粒子検出領域に通し、前記微粒子検出領域で微粒子が前記レーザ光を横切るときに発生する散乱光を検出することにより前記微粒子の数と大きさを検出する微粒子検出器において、前記微粒子検出領域の周囲を外部空間に開放し、前記微粒子検出領域で、前記散乱光を検出する光電変換素子を前記レーザ光に対して偏在させた位置に配置したことを特徴とする微粒子検出器。 【請求項2】 前記レーザ光から前記光電変換素子の受光面を臨む立体角が70度以上になるように、前記レーザ光を前記光電変換素子の受光面に平行かつ接近して通すことを特徴とする請求項1記載の微粒子検出器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は微粒子検出器に関し、特に、真空装置内に存在する塵等の微粒子の数と大きさをレーザ光の散乱作用を利用して検出する微粒子検出器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の光散乱式微粒子検出器の一例を図2と図3に示す。検出器本体50の容器51の内部にレーザ光源であるレーザダイオード52が設けられる。図中レーザダイオード52への給電機構の図示は説明の便宜上省略されている。レーザダイオード52からは所定周波数のレーザ光53が、検出器本体50の軸線方向へ出射される。レーザダイオード52から出射されたレーザ光53は、レンズ54によって細く絞られ、その後、スリット55によって不要な迷光が排除され、微粒子検出領域56に照射される。微粒子検出領域56は、検出器本体50の容器51に形成された開口部57を通して真空装置の内部空間等の外部の空間とつながっている。また微粒子検出領域56では、レーザ光53を中心にして対称的な位置に、受光面が対面する状態で2つのフォトダイオード(光電変換素子)58が配置されている。2つのフォトダイオード58の間の距離は開口部57の大きさによって決められている。微粒子検出領域56を通過したレーザ光53はレーザ光吸収器59に入射し、ここで吸収され、検出器外部に漏れないようになっている。 【0003】塵等の微粒子60が開口部57を通して飛来し、微粒子検出領域56におけるレーザ光53を横切るとき、当該レーザ光が散乱され、レーザ散乱光61が発生する。このレーザ散乱光61は、フォトダイオード58の受光面の前側に配置された光学フィルタ62を通過後、フォトダイオード58の受光面に入射し、そこで光電流信号に変換される。この光電流信号のピークの数よりレーザ光を横切った微粒子の数がカウントされる。一方、微粒子の大きさが大きければ大きいほど強いレーザ散乱光が発生するため、微粒子の大きさはフォトダイオード58により変換された光電流信号の強度で識別される。なおフォトダイオード58の前面に設置された光学フィルタ62は好ましくはレーザ光の波長の光を選択的に通過させるバンドパスフィルタであり、環境光などの検出器外部から他の波長の光がフォトダイオード58に入射して測定に悪影響を及ぼさないようにするために使われている。 【0004】上記の従来の微粒子検出器は真空装置に付設され、微粒子検出器では、真空装置の内部空間から飛来する微粒子が開口部57に入射して微粒子検出領域56に入り込むことによって、検出が行われる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】真空装置内に存在する微粒子は常に1箇所にとどまっているのではなく、何らかの作用力を受けて真空装置内を移動している。これらの作用力には重力や静電気力、チャンバ内のガス流による力などが挙げられる。このため、検出器本体50に向かう微粒子は、或る限定された方向から飛来するのではなく、様々の方向から飛来することになる。 【0006】一方、上記の従来の光散乱式微粒子検出器において、微粒子がレーザ光53を散乱させて検出されるためには、まず最初に微粒子が開口部57から入射し、レーザ光53が照射されている微粒子検出領域56に達する必要がある。しかしながら、この開口部57は、全方向から入射するすべての微粒子を微粒子検出領域56に受け入れるのではなく、或る限定された方向から飛来してくる微粒子のみを微粒子検出領域56に導く構造になっている。つまり、微粒子が検出器本体50に向かって飛来してきたとしても、開口部57に入射できないそのうちのいくつかは検出器本体50の容器51によってはじき返されてしまい、その結果、効率のよい微粒子検出を行うことができないという問題があった。 【0007】従来の微粒子検出器では上記のような問題があるために、開口部57を或る程度の大きさに確保することによって微粒子の検出効率が低下するのを防ぐようにしていた。すなわち、対面状態にある2つのフォトダイオード58を或る程度の距離をもって離れて配置することによって、開口部57の開口面積を増大させ、微粒子検出領域56への微粒子60の進入が可能な限り妨げられないようにしている。 【0008】しかしながら、一方で、対面した2つのフォトダイオード58の間の距離を長くすると、レーザ光53とフォトダイオード58との間の距離も長くなってしまい、その結果、レーザ光から見たフォトダイオード58の立体角が小さくなるため、レーザ散乱光61を効率よく収集することができず、微少な微粒子の検出が困難となる。 【0009】本発明の目的は、上記の問題を解決することにあり、真空装置内から検出器本体に向かって飛来してくる微粒子を効率よく微粒子検出領域に入射させ、また微粒子によって発生したレーザ散乱光を効率よく光電変換素子で収集することにより、高い検出率で、より微小な微粒子を検出できる微粒子検出器を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段および作用】第1の本発明(請求項1に対応)に係る微粒子検出器は、上記目的を達成するため、レーザダイオードから出射されたレーザ光を微粒子検出領域に通し、この微粒子検出領域で微粒子がレーザ光を横切るときに発生する散乱光を検出することにより微粒子の数と大きさを検出する微粒子検出器であって、上記微粒子検出領域の周囲を外部空間に開放し、当該微粒子検出領域で、散乱光を検出する光電変換素子をレーザ光に対して偏在させた位置に配置するように構成される。 【0011】第2の本発明(請求項2に対応)に係る微粒子検出器は、上記第1の発明の構成において、レーザ光から光電変換素子の受光面を臨む立体角が70度以上になるように、レーザ光を前記光電変換素子の受光面に平行かつ接近して通すことを特徴とする。 【0012】本発明による微粒子検出器では、従来の微粒子検出器に比較して、微粒子検出領域の周囲を開放してこの微粒子検出領域に入射しようとする微粒子の数を制限してしまう開口部を撤去し、光電変換素子の配置位置がレーザ光に対して一方の側になるように偏在させることにより、微粒子に対する検出効率が改善される。また微粒子からの散乱光を検出する光電変換素子とレーザ光とが近接して配置されているため、レーザ光から見た光電変換素子の受光面の立体角は大きくなり、その結果、微粒子によって散乱された光は効率よく光電変換素子で収集することができ、従来よりも微小な微粒子の検出が可能となる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。 【0014】図1は本発明に係る微粒子検出器の代表的実施形態を示す。この微粒子検出器は、レーザ光が微粒子に照射されることにより散乱光が発生することを利用する。図1において、11は検出器本体、12は検出器本体11の外部を形成する長形の容器である。容器12は、レーザ光源であるレーザダイオード13を収容する第1容器部12aと、レーザ光吸収器14を収容する第2容器部12bとを備える。第1容器部12aと第2容器部12bの間には、外部に開放された空間部15が形成されている。当該空間部15は微粒子検出領域として用いられる。以下、空間部15を「微粒子検出領域15」という。上記構造を有する検出器本体11は、微粒子検出領域15が例えば真空装置(半導体処理装置等)の内部空間に通じるように、当該真空装置に取り付けられる。真空装置内で発生した塵粒子等の微粒子は微粒子検出領域15に飛来する。 【0015】上記検出器本体11において、レーザダイオード13から出射されたレーザ光16は、第1容器部12aと第2容器部12bの共通の軸線17に沿って進む。レーザダイオード13より出射されたレーザ光16は、レンズ18によって細く絞られた後に、スリット19によって不要な迷光が排除され、微粒子検出領域15を通り、レーザ光吸収器14に入射される。微粒子検出領域15では、微粒子20からのレーザ散乱光21を検出するためのフォトダイオード(光電変換素子)22をレーザ光16に対して一方の側で平行に、かつできるだけレーザ光16に接近させて配置する。フォトダイオード22の受光面の前面には光学フィルタ23が配置されている。光学フィルタ23もレーザ光16に対して平行であり、かつ接近して配置される。図1でdはレーザ光16の軸線17と光学フィルタ23との間の距離である。フォトダイオード22と光学フィルタ23は、レーザ光16に対して一方の同じ側に配置され、距離dにて偏在した位置に配置される。以上のごとく、微粒子検出領域15ではフォトダイオード21が配置された箇所を除いてその周囲が開放されている。 【0016】本実施形態では、各々1つのフォトダイオード22と光学フィルタ23が示されているが、複数のフォトダイオードと光学フィルタを用いる場合でも、これらがレーザ光16に対して同じ側に配置されるようにする。 【0017】上記構成によれば、外部に開放された空間である微粒子検出領域15に配置されたフォトダイオード22は、その受光面が、開放された微粒子検出領域15に臨むことになる。上記構成では、微粒子検出領域15にて、従来の微粒子検出器において微粒子の入射を制限していた開口部を撤去することができ、角度にして例えば180度以上の方向から入射する微粒子20に対して検出を行うことが可能となる。 【0018】微粒子20が微粒子検出領域15に入射してレーザ光16を横切るとき、レーザ散乱光21が発生する。このレーザ散乱光21は、光学フィルタ23を通過した後、フォトダイオード22により光電流信号に変換される。この光電流信号の発生回数でレーザ光16を横切った微粒子20の数がカウントされ、光電流信号の強度によって検出された微粒子20の大きさが測定される。 【0019】本実施形態の構成によれば、例えば、光学フィルタ23とレーザ光16の間の距離dを2mm、光学フィルタ23の厚さを1mmとし、受光面の幅7mmのフォトダイオード22を用いることにより、軸線17と垂線24の交点25を基準としてレーザ光から見たフォトダイオード22の立体角(矩形受光面の短辺に対応して決まる角度)に関し、99度という従来の微粒子検出器の2倍近い立体角が得られた。なお図1中の角度θは矩形受光面の長辺に対応する角度であり、散乱光の集光効率に関与する。さらに、従来の微粒子検出器と同等の性能を発揮する微粒子検出器を実現する場合においても、フォトダイオードは従来のものの半分の大きさで済み、微粒子検出器の小型化を達成することができる。 【0020】 【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によれば、微粒子検出領域で、微粒子に起因して発生するレーザ散乱光を検出するフォトダイオードをレーザ光に対して偏在した位置に配置し、その他の周囲を開放することにより、微粒子の飛来方向を制限する開口部を撤去したため、効率のよい微粒子の検出が行える。またレーザ光から見たフォトダイオードの受光面の立体角が70度以上になるように、レーザ光をフォトダイオードの受光面に平行にかつ接近して照射するようにしたため、散乱光の収集効率を向上させることができ、さらにより微小な微粒子を検出することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000227294 【氏名又は名称】アネルバ株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】田宮 寛祉
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| 【公開番号】 |
特開平11−248618 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月17日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−62065 |
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