| 【発明の名称】 |
分注装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】射谷 和徳
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| 【要約】 |
【課題】分注装置において着脱自在に装着されるノズルチップの不良を検出する。
【解決手段】ノズルチップ12はチップ装着部10に着脱自在に装着される。分注ポンプ14とチップ装着部10との間には圧力検出部16が設けられる。チップ12を上方から下方へ下降させ、ノズルチップ12の先端を挿入穴26Aに対向又は挿入する。この際、先端に位置ずれがあれば、その先端が当接面26Bに対向又は衝突することになり、その状態をエア吐出又はエア吸引を利用して検出する。部材26としてはチップラックの上面板を利用することが可能である。各地点で衝突を検出することにより補正データを取得することも可能である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ノズル基部とそれに対して着脱自在に装着されるノズルチップとからなるノズルと、前記ノズルを昇降させるノズル移動機構と、を含む分注装置において、先端対向穴を有しその先端対向穴の周囲が先端対向面とされた位置ずれ検出用部材と、前記位置ずれ検出用部材の上方から前記ノズルを下降させ、前記ノズルチップの先端が前記先端対向面のレベルよりも微少距離だけ高い位置に到達した時点で前記ノズルの下降を停止させる制御を行う下降制御手段と、前記ノズルの停止状態でノズルからエアを吐出させ又はノズルによってエアを吸引し、その際のノズル内圧力の変化に基づいて前記ノズルチップの先端が前記先端対向穴及び前記先端対向面のいずれに対向しているかを判定する対向先判定手段と、を含むことを特徴とする分注装置。 【請求項2】 請求項1記載の装置において、前記対向先判定手段が対向先として前記先端対向面を判定した場合にエラーを判定するエラー判定手段を含むことを特徴とする分注装置。 【請求項3】 請求項1記載の装置において、前記対向先の判定を複数の地点で実行することによって前記ノズルチップ先端の位置ずれに関する補正データを演算する補正手段を含むこと特徴とする分注装置。 【請求項4】 請求項1記載の装置において、前記位置ずれ検出用部材は、実質的に前記ノズルチップを起立保持したチップラップの上面板であり、前記先端対向穴は前記ノズルチップを保持する保持穴であることを特徴とする分注装置。 【請求項5】 ノズル基部とそれに対して着脱自在に装着されるノズルチップとからなるノズルと、前記ノズルを昇降させるノズル移動機構と、を含む分注装置において、先端挿入穴を有しその先端挿入穴の周囲が先端当接面とされた位置ずれ検出用部材と、前記位置ずれ検出用部材の上方から前記ノズルを下降させ、前記ノズルチップの先端が前記先端挿入穴に進入可能な所定高さで前記ノズルの下降を停止させる制御を行う下降制御手段と、前記ノズルの下降停止時に前記ノズルチップの先端からエアを吐出させ又は先端からエアを吸引させ、その際の前記ノズル内の圧力に基づいて前記ノズルチップの先端が前記先端当接面に当接したことを検出する接触検出手段と、を含むことを特徴とする分注装置。 【請求項6】 請求項5記載の装置において、前記接触検出手段からの検出信号が出力された場合にエラーを判定するエラー判定手段を含むことを特徴とする分注装置。 【請求項7】 請求項6記載の装置において、前記ノズルチップ先端と前記先端当接面との接触を複数の地点で検出することによって前記ノズルチップ先端の位置ずれに関する補正データを演算する補正手段を含むこと特徴とする分注装置。 【請求項8】 請求項3又は7記載の装置において、前記補正手段は、垂直方向をZ方向としてそれに直交するX方向及びY方向の両方向について補正データを演算することを特徴とする分注装置。 【請求項9】 請求項5記載の装置において、前記位置ずれ検出用部材は、実質的に前記ノズルチップを起立保持したチップラップの上面板であり、前記先端挿入穴は前記ノズルチップを保持する保持穴であることを特徴とする分注装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は分注装置に関し、特にディスポーザブルなノズルチップを利用した分注装置に関する。 【0002】 【従来の技術】分注装置は、ノズル、ノズル搬送機構及び分注ポンプなどで構成される。ノズルとしては、ステンレスなどで構成されたもの、あるいは金属製のノズル基部(チップ・フイッティング)にディスポーザブルな樹脂製のノズルチップ(以下、チップという)に装着したものが使用される。 【0003】高精度なノズルの位置決めが必要な場合、従来においては、上記のステンレスなどで構成されたディスポーザブルでないノズルが用いられ、あるいは、良好な成形が行われたチップが選別されそのチップが用いられていた。 【0004】チップ成形時に何らかの不具合があると先端が曲がったチップが製造されたり、あるいはチップ装着が適正でないとノズル基部の中心軸に対してチップが傾斜して装着されたりする。いずれの場合もチップの位置決めを正しく行うことができず、容器の縁にノズル先端が衝突してジャミングが発生したりする問題が生じる。なお、従来の分注装置は、そのようなジャミングを検出するセンサを有する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】近年、分注装置を利用してDNA試薬などの各種の試薬をマイクロプレートの各ウエル(小容器)に分注することが行われている。このような用途では、試薬間でのコンタミネーションを防止するため、各試薬ごとにディスポーザブルなチップを利用する必要がある。 【0006】この場合に、チップに成形不良があったりチップ装着時に装着不良があったりすると、チップ先端の位置決め精度を確保できず、容器へのチップ接触という問題や予想外の場所への吐出による汚染などといった問題が生じる。 【0007】ちなみに、遺伝子を取り扱う用途では、チップを高い温度下で滅菌処理することも行われる。チップは一般に樹脂形成品であるため高い温度下では曲がりやすい性質をもつ。特に大量の試薬を扱うチップの全長は長いため、前述のような滅菌処理での曲がりが顕著に現れやすい。 【0008】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、チップの曲がりやチップ装着不良による問題を未然に検出できる分注装置を提供することにある。 【0009】本発明の他の目的は、既存の設備を有効利用してチップ先端の位置決め精度の向上を図ることにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、ノズル基部とそれに対して着脱自在に装着されるノズルチップとからなるノズルと、前記ノズルを昇降させるノズル移動機構と、を含む分注装置において、先端対向穴を有しその先端対向穴の周囲が先端対向面とされた位置ずれ検出用部材と、前記位置ずれ検出用部材の上方から前記ノズルを下降させ、前記ノズルチップの先端が前記先端対向面のレベルよりも微少距離だけ高い位置に到達した時点で前記ノズルの下降を停止させる制御を行う下降制御手段と、前記ノズルの停止状態でノズルからエアを吐出させ又はノズルによってエアを吸引し、その際のノズル内圧力の変化に基づいて前記ノズルチップの先端が前記先端対向穴及び前記先端対向面のいずれかに対向しているかを判定する対向先判定手段と、を含むことを特徴とする。 【0011】上記構成によれば、チップ不良や装着不良などによってチップ先端の位置が適正位置からずれていると、位置ずれ検出用部材にチップ先端を近接させてエア吐出又はエア吸入を行った場合に、チップ先端開口が先端対向面によって非接触で覆われているためにエア吐出圧力又はエア吸入圧力が上昇するので、それによってチップ先端位置のずれを判定できる。本発明によれば、ノズルチップが位置ずれ検出用部材に直接接触しないので、チップ先端の汚染を防止できる。対向先判定手段は、圧力センサ及び判定回路などで構成される。 【0012】また、本発明は、ノズル基部とそれに対して着脱自在に装着されるノズルチップとからなるノズルと、前記ノズルを昇降させるノズル移動機構と、を含む分注装置において、先端挿入穴を有しその先端挿入穴の周囲が先端当接面とされた位置ずれ検出用部材と、前記位置ずれ検出用部材の上方から前記ノズルを下降させ、前記ノズルチップの先端が前記先端挿入穴に進入可能な所定高さで前記ノズルの下降を停止させる制御を行う下降制御手段と、前記ノズルの下降停止時に前記ノズルチップの先端からエアを吐出させ又は先端からエアを吸引させ、その際の前記ノズル内の圧力に基づいて前記ノズルチップの先端が前記先端当接面に当接したことを検出する接触検出手段と、を含むことを特徴とする。 【0013】上記構成によれば、チップ不良や装着不良などによってチップ先端の位置が適正位置からずれていると、位置ずれ検出用部材の先端挿入穴にチップ先端を挿入しようとした時にチップ先端が先端当接面に当接・衝突し、その状態でエア吐出又はエア吸引を行えば圧力上昇によってその接触状態を検出できる。その結果、チップ先端の位置ずれの有無などを判定できる。本発明によれば、チップ先端開口が先端当接面によって直接封止されるので圧力変化を確実に検出できる。 【0014】なお、上記の位置ずれ検出は、望ましくは分注前であってチップ装着直後に行うのが望ましい。本発明によれば既存の圧力センサ及び駆動機構をそのまま利用して位置ずれの検出を行えるという利点がある。 【0015】本発明の好適な態様では、前記対向先判定手段が対向先として前記先端対向面を判定した場合に、あるいは前記接触検出手段が接触を検出した場合に、エラーを判定するエラー判定手段を含む。 【0016】本発明の好適な態様では、前記対向先の判定又は前記接触の判定を複数の地点で実行することによって前記ノズルチップ先端の位置ずれに関する補正データを演算する補正手段を含む。望ましくは、前記補正手段は、垂直方向としてのZ方向に直交するX方向及びY方向の両方向について補正データを演算する。 【0017】望ましくは、記位置ずれ検出用部材は、形状の異なる複数の先端対向穴又は先端挿入穴を有する。例えば、分注される容器の形状に応じて、先端対向穴又は先端挿入穴を適宜選択使用してもよい。各先端対向穴又は先端挿入穴は、分注先の容器の形状に対応して、その容器と同一もしくはやや小さく形成される。 【0018】望ましくは、前記位置ずれ検出用部材の少なくとも先端当接面はノズルチップよりも柔らかい材料で形成される。この構成によればノズルチップの破損といった問題を解消できる。もちろん、ノズル側に衝突を吸収するためのバネあるいはゴムなどの弾性手段を設けてもよい。 【0019】本発明の好適な態様では、前記位置ずれ検出用部材は、実質的に前記ノズルチップを起立保持したチップラックの上面板であり、前記先端対向穴又は前記先端挿入穴は前記ノズルチップを保持する保持穴である。上記構成によれば、チップラックを位置ずれ検出用の部材として兼用でき、装置コストを低減できかつ制御を簡略化できる。すなわち、ノズル基部にチップを装着した後、ノズルを上昇させ、その後ノズルの下降を行わせるだけでチップ先端の位置ずれを検出できる。ちなみに、位置ずれ検出はチップ装着時ごとに実行され、あるいは定期的に実行される。本発明に係る分注装置は、液体の吸引装置及び吐出装置としても利用可能である。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。 【0021】図1には、本発明に係る分注装置の好適な実施形態が示されており、図1はその要部構成を示す概念図である。 【0022】例えば金属性のパイプなどで構成されるチップ装着部10には樹脂等で形成されたノズルチップ(以下、チップという)12が着脱自在に装着される。このチップ装着部10及びチップ12によってノズルが構成される。このノズルには分注ポンプ14が接続されている。この分注ポンプ14は吸引力や吐出力を発生するものである。分注ポンプ14とノズルとの間には圧力検出部16が設けられている。この圧力検出部16はチップ12内部の圧力を検出するセンサを有する。制御部20は、分注装置の全体を制御すると共に、特に、チップ12の先端の位置ずれ検出のための制御を行っている。駆動機構22は、分注ポンプ14及びノズルを含む可動部分の全体を駆動している。それらの可動部分は三次元的に自在に運動可能である。 【0023】圧力検出部16の出力信号は判定部24に入力されており、この判定部24によって圧力検出部16の出力信号に基づいて、チップ先端の位置ずれが判定される。本実施形態の装置は、以下に説明するように、位置ずれ検出モードとして非接触モード及び接触モードを有する。いずれのモードにおいても、所定の条件下でチップ先端からのエアを吐出させ又はチップ先端でエアを吸入し、その際における圧力変化(通常圧力からの変動)に基づいて位置ずれが判定される。 【0024】本実施形態の分注装置においては、チップ12の成形不良や装着不良によるチップ12の先端の曲がりを検出するため、位置ずれ検出用部材26が設けられている。この部材26は、上記非接触モード及び接触モードのいずれにおいても使用可能である。部材26は、分注装置のいずれかの箇所に固定的に配置されるものであり、その上部に先端対向穴(非接触モードの場合)又は先端挿入穴(接触モードの場合)として機能する穴26Aを有する。穴26Aの周囲は、先端対向面(非接触モードの場合)又は先端当接面(接触モードの場合)として機能する上面26Bとされている。穴26Aの深さは例えば5mmであり、その直径は例えば4mmである。この穴26Aの直径は分注時における位置出し精度に応じて決められ、例えば位置出し精度として4mmが必要である場合には、上述したように直径4mmの穴26Aが使用される。 【0025】上記のチップ12は、例えばポリプロピレン等の形成品であり、3000mlの大量の試薬分注を行うチップの場合、その長さはおよそ130mmでその最大外形は11mmである。また先端部の外形は2mmである。このような大型のノズルチップの場合、熱変形などに起因して曲がりが発生すると、そのチップの先端位置における位置ずれは最大で5mm程度となる。本実施形態の装置は、そのような先端の位置ずれを部材26及び可動部分の制御によって検出することが可能である。 【0026】図2には、ノズルの具体的な構成が示されている。上述したようにチップ装着部10の先端部にはチップ12の基端部が嵌合連結される。チップ装着部10の軸30内には通路30Aが形成され、その通路30Aがチップ12内の空間12Aと連通している。軸30には分岐路が形成され、その分岐路に上記圧力検出部として機能する圧力センサ36が接続されている。圧力センサ36はノズル内の圧力を監視するセンサである。軸30には分注ポンプ14が接続されている。分注ポンプ14はシリンジ33とピストン37で構成される。 【0027】ノズル全体はベース35によって弾性的に支持されており、具体的にはジャミングバネ38によってベース35に対してノズル全体が下方に付勢されている。バネ38により、ノズル先端が何らかの部材に当接した場合にその衝突力を吸収できる。ベース35は上述した図1における駆動機構22によって三次元的に駆動されるものである。 【0028】本実施形態の装置では、上記圧力センサ36を利用して位置ずれ検出を行うことが可能である。すなわち、図1に示す構成においてチップ装着部10にチップ12を装着させた後、それらのノズル全体を上方から下方に下降させる。この場合、上記の非接触モードでは、チップ12の先端が穴26Aの上面レベル102よりも若干高い下降停止位置100に位置決めされた時点でノズルの下降が停止される。その停止状態で、分注ポンプ14の作用により、チップ先端からエアが吐出され、あるいはエアが吸引される。この際、チップ12における先端位置が適正なものであれば、その先端は穴26Aの中空部分に対向し、チップ内部のエア圧力は通常圧力となる。一方、先端位置にずれが生じていると、その先端は上面26Bに対向することになり、エア圧力は先端開口が覆われているために通常圧力よりも上昇(又は下降)することになる。従って、圧力値をしきい値と比較すれば、チップ先端が穴26Aに対向しているか、又は上面26Bに対向しているか判定することができる。すなわち、位置ずれの有無を判定できる。 【0029】接触モードにおいては、上面レベル102よりも若干下がった下降停止位置104にチップ先端が位置決めされるように下降制御が行われる。そして、その下降停止位置で上述同様にエア吐出又はエア吸引が行われる。ここで、位置ずれが生じていなければ、チップ先端は穴26A内に臨み、ノズル内のエア圧力は通常圧力となる。一方、位置ずれが生じていれば、下降時にチップ先端が上面26Bに衝突してその衝突力が上記ジャミングバネ38で吸収される。その際、チップ先端は上面26Bに接触して先端開口がほぼ閉塞されることから、エア吐出(又は吸引)を行わせると、ノズル内のエア圧力は通常よりも上昇(又は下降)することになる。よって、上記の非接触モードの場合と同様に、圧力値をしきい値と比較すれば位置ずれの有無を判定できる。図1に示すL1は例えば1mmであり、L2は1mmである。 【0030】図1に示した判定部24は、圧力センサからの信号に基づいて上述のように位置ずれの有無を判定している。位置ずれが判定された場合、判定部24から制御部20へ例えばアラーム信号が出力される。制御部20は後述するように必要に応じてチップ12の交換や補正データの取得のための制御を実行する。 【0031】上記の接触モードが選択される場合、部材26は望ましくはチップ12より柔らかい部材として構成することが望ましい。そのような構成によれば、図2に示したバネ38の作用によっても吸収できないような衝突が発生した場合においてもチップ先端を保護することが可能である。もちろん、チップ12が不良である場合に、それを交換するというのが前提であれば、必ずしもそのような柔らかい材料によって部材26を構成する必要はない。 【0032】図3には、本実施形態の分注装置において設けられた各種の位置ずれ判定用の穴が例示されている。(A)及び(B)にはそれぞれ円形の穴が示されており、それぞれの直径はD1及びD2である。また(C)及び(D)にはY方向及びX方向に沿った長細の穴が例示されている。これらの穴は分注先である容器の形状に対応したものを用いるのが望ましい。(C)及び(D)に示す穴は、例えばX方向について後述する補正データを取得する場合及びY方向について補正データを取得する場合にそれぞれ利用可能である。 【0033】図4及び図5に示すように、部材26は、チップラック40の上面板42によって構成することも可能である。すなわち、チップラック40には複数の保持穴44が形成され、各保持穴44内には新しいチップ12が挿入保持されている。そのうちのいずれかのチップ12をチップ装着部10に装着して分注を開始する際に、それに先立って上方からノズル全体を下降させ、いままでチップ12が保持されていた保持穴44を利用して先端位置の位置ずれを検出してもよい。保持穴44は実質的に図1に示した穴26Aとして機能し、上面板42は図1に示した上面26Bとして機能する。なお、図4には上記非接触モードにおける位置ずれ判定の概念が示され、ここにおいて、位置ずれが生じていないチップが符号12Cで示され、位置ずれが生じているチップが符号12Dで示されている。 【0034】図5には上記接触モードにおける位置ずれ判定の概念が示され、位置ずれが生じていないチップが符号12Aで示され、位置ずれが生じているチップが符号12Bで示されている。 【0035】したがって、図4及び図5に示す構成によれば、チップラック40の他に別途部材26を設ける必要がないので、装置を簡略化でき、またチップ12の装着後に速やかに位置ずれ検出を行うことができるので分注動作を迅速化できるという利点がある。 【0036】図6には本実施形態に係る分注装置の動作がフローチャートとして示されている。 【0037】まず、S101では、チップ装着部10に対してチップ12が装着される。S102では、図1に示した部材26上にノズルが位置決めされ、そのノズルが穴26Aに向けて、上方から下方へ引き下ろされる。この場合、非接触モードでは図1に示した下降停止位置100にチップ先端が位置決めされ、接触モードでは図1に示した下降停止位置104にチップ先端が位置決めされる。 【0038】S103では、エア吐出(又はエア吸引)が行われ、その際のチップ内の圧力が通常よりも上昇(又は下降)したか否かに基づいて、位置ずれの有無が判定される。位置ずれがなければ、S104においてノズルが搬送されて従来同様に液体の分注が実行され、その後S105において使用済みのチップがチップ装着部10から取り外される。 【0039】一方、S103において位置ずれがあったと判断された場合、S106では補正データを取得するか否かが判断される。ユーザーによってそのような補正データの取得が不要であると設定されている場合、S107において不良であるチップが新しいチップに交換され、上記のS102からの各工程が繰り返し実行される。 【0040】一方、S106において補正データの取得が必要であると設定されている場合、S108では今まで位置ずれ検出を行った位置とは別の位置において、上記同様の制御(下降位置決め、エア吐出又は吸引)が行われる。S109においては、S103と同様に圧力変化に基づいて、ノズル先端が穴26Aに対向又は挿入されているか、あるいは、上面26Bに対向又は接触しているかが判定される。前者であればS108からの工程が繰り返し実行され、後者であれば更に別の位置で検出を行うか否かが判断される。 【0041】例えばX方向及びY方向の両方向について補正データを取得する場合には、X方向の正方向及び負方向の両方向について及びY方向の正方向及び負方向の両方向について、圧力変化の有無が検査される。 【0042】以上のような工程を繰り返すと、結果として、2次元の各アドレスごとに圧力変化の有無が判明するので、そのデータを基にしてS111ではX方向及びY方向についての先端位置の補正データが演算される。これは適正な位置からのX方向及びY方向のずれ量を表すものである。S112では、その補正データが適正な範囲に入っているか否かが判断され、適正な範囲に入っていればS104以降の各工程が実行される。一方、S112において補正量が適正範囲を超えるものであると判断された場合、現在装着されているチップは不良であってそのまま使用できないため、S113において新しいチップに交換される。 【0043】ちなみに、補正データの演算が行われた場合、S104における分注処理においては、駆動機構22の制御に当たってその補正データが利用される。すなわちその補正量を加味してノズルの位置決めが行われることになる。 【0044】多数のウエル等が形成されているマイクロプレートに分注を行う場合、そのマイクロプレートにおけるいずれかのウエルを利用して実際の分注前に上述した位置ずれ検出を行ってもよい。この場合、当該ウエルが上述した穴26Aとして機能することになる。 【0045】上記実施形態において、ユーザーにより非接触モード及び接触モードを選択させるように構成してもよい。また、位置ずれが判明した場合にチップを交換するか補正データを取得するかに応じてモードを自動選択させてもよい。補正データを取得する場合にはチップ先端の保護及び汚染防止のために非接触モードを選択するのが望ましい。 【0046】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、チップの曲がりやチップ装着不良による問題を未然に検出できる。また、既存の設備を有効利用してチップ先端の位置決め精度の向上を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390029791 【氏名又は名称】アロカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−160327 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−325577 |
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