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【発明の名称】 紫外吸光式オゾンセンサ
【発明者】 【氏名】矢嶋 健司

【氏名】渡辺 清

【要約】 【課題】ガスの入れ替わり時間を短縮する。

【解決手段】空間を隔てた対向壁が透光板24、25で構成され透光板以外の箇所にガスの入口と出口が設けられたガス流路を内部に持つセル22と、該セルの一方の透光板の外側に設けられた紫外線ランプ6と、他方の透光板の外側に設けられセルを透過した紫外線の光量を測定する紫外線センサ7とを具備し、セル22に対してサンプリングガスとリファレンスガスを交互に流し、各ガスを流したときの紫外線センサの信号に基づいてサンプリングガス中のオゾン濃度を測定する紫外吸光式オゾンセンサにおいて、セル22のガス流路23の入口26と出口27とを、一方の透光板24の近傍及び他方の透光板25の近傍にそれぞれ設けることで、互いに対向する位置からずらして配置し、且つ入口26から出口27までのガス流路23の流路断面を略一定に構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空間を隔てた対向壁が透光板で構成され透光板以外の箇所にガスの入口と出口が設けられたガス流路を内部に持つセルと、該セルの一方の透光板の外側に設けられた紫外線ランプと、他方の透光板の外側に設けられセルを透過した紫外線の光量を測定する紫外線センサとを具備し、セルに対してサンプリングガスとリファレンスガスを交互に流し、各ガスを流したときの紫外線センサの信号に基づいてサンプリングガス中のオゾン濃度を測定する紫外吸光式オゾンセンサにおいて、前記ガス流路の入口と出口とを、前記一方の透光板の近傍及び他方の透光板の近傍にそれぞれ設けることで、互いに対向する位置からずらして配置し、且つ入口から出口までのガス流路の流路断面を略一定に構成したことを特徴とする紫外吸光式オゾンセンサ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばオゾン殺菌装置等においてオゾン濃度を測定するための紫外吸光式オゾンセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】紫外吸光式オゾンセンサの原理は、特公平8−23524号公報等において知られているように、セルの内部に測定ガスを導入し、その中に低圧水銀ランプより発する紫外光を通し、セルを透過した光量を反対側の紫外線センサで検出することにより、セル内でのオゾンによる光の吸収の強さを測定する。そして、オゾンを含んだガス(サンプリング)と、オゾンを取り除いた基準ガス(リファレンスガス)との紫外線センサの受光量の比をとることにより、オゾン濃度を算出するというものである。
【0003】この種のオゾンセンサとして、一つのセルに対して、サンプリングガスとリファレンスガスを交互に流す形式のものがある。図2はその形式の従来のオゾンセンサ1を含む回路を示している。図において、1はオゾンセンサ、2はオゾンセンサに対してサンプリングガスとリファレンスガスを交互に導入するための切換バルブ、3は空気からオゾンを取り除いてリファレンスガス(基準ガス)を生成する基準ガス生成装置である。サンプリングガスとリファレンスガスは、ポンプ4による吸引によりオゾンセンサ1内に取り込まれる。オゾンセンサ1は、内部にガス流路8を持つセル5と、セル5に紫外光を透過させる紫外線ランプ6と、セル5を透過した紫外線の光量を測定する紫外線センサ7とからなる。
【0004】図3にオゾンセンサ1の詳細を示す。このオゾンセンサ1のセル5の内部には、ガス流路8の主部をなす広めの空間8aが形成されている。空間8aを画成する一対の対向壁には透光板11、12が嵌め込まれ、それら対向壁に隣接する壁には、ガスの入口13と出口14が設けられている。入口13と出口14は正面に対向する位置にあり、入口13から入ったガスは空間8aを経て出口14から出て行く。このセル5に対して、紫外線ランプ6は一方の透光板11の外側に配設され、紫外線センサ7は他方の透光板12の外側に配設されている。
【0005】図2の回路にてオゾン濃度を測定する場合は、切換バルブ3を操作することにより、セル5に対してサンプリングガスとリファレンスガスを交互に連続的に流す。そして、各ガスを流したときに紫外線センサ7が検出する透過紫外線(白抜き矢印で示す)の光量の比を取ることにより、サンプリングガス中のオゾン濃度を測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来のオゾンセンサ1のセル5は、入口13から内部にかけて空間8aが大きく広がる形状になっていたため、黒矢印のようにガスが広がって流れることになり、ガスの入れ替わりに時間を要するという問題があった。特に入口13と出口14が真正面に向かい合っているので、入口13と出口14を結ぶ中央部分でのガスの入れ替わりは早いが、周辺部でのガスの入れ替わりは却って遅れることになり、結果的に、セル5内全体の十分なガスの入れ替わりに時間がかかっていた。そして、ガスの入れ替わりに時間がかかることで、サンプリングガスとリファレンスガスに大きな温度差がある場合は、その影響がセル5に近い紫外線ランプ6の光量変化に出て、測定精度の低下につながるという問題があった。
【0007】本発明は、上記事情を考慮し、ガスの入れ替わり時間を短縮することのできる紫外吸光式オゾンセンサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、空間を隔てた対向壁が透光板で構成され透光板以外の箇所にガスの入口と出口が設けられたガス流路を内部に持つセルと、該セルの一方の透光板の外側に設けられた紫外線ランプと、他方の透光板の外側に設けられセルを透過した紫外線の光量を測定する紫外線センサとを具備し、セルに対してサンプリングガスとリファレンスガスを交互に流し、各ガスを流したときの紫外線センサの信号に基づいてサンプリングガス中のオゾン濃度を測定する紫外吸光式オゾンセンサにおいて、前記ガス流路の入口と出口とを、前記一方の透光板の近傍及び他方の透光板の近傍にそれぞれ設けることで、互いに対向する位置からずらして配置し、且つ入口から出口までのガス流路の流路断面を略一定に構成したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態のオゾンセンサ21の構成を示す。このオゾンセンサ21ではセル22の構造のみを改良している。セル22は内部に、入口26から出口27までの流路断面を略一定(従来のように内部を広げた形状にしない程度でもよい)にしたガス流路23を持っている。
【0010】ガス流路23の主部をなす空間23aは細長く形成されており、同空間23aを隔てて向かい合う対向壁には、透光板24、25が嵌め込まれている。ガス流路23の入口26と出口27は、一方の透光板24の近傍及び他方の透光板25の近傍に斜向かいの関係で設けられており、互いに対向する位置からはずれている。そして、一方の透光板24の外側に紫外線ランプ6が設けられ、他方の透光板25の外側に紫外線センサ7が設けられている。この場合、紫外線ランプ6側の透光板24は、セル22の中のガスの熱影響がランプ6にできるだけ及ばないように断熱強化されている。
【0011】このオゾンセンサ21のセル22にサンプリングガスとリファレンスガスを交互に導入してオゾン濃度の測定を実施した場合、ガス流路23の流路断面が略一定となっており、特に内部で広がっているわけではないので、ガスは黒矢印のように、広がることなくスムーズに流れる。また、入口26と出口27が斜向かいになっているので、流路断面内での速度分布に差があまり出なくなり、従来のように、入口26と出口27を結ぶ中央部と周辺部でガスの入れ替わりに差ができて、結果的にセル全体のガスの入れ替わりが遅くなるということがなくなる。また、ガスの流れが全体にわたってスムーズになることで、入れ替わり直後にガス濃度が均一化される。
【0012】従って、セル22全体のガスの入れ替わり時間が短縮されることにより、サンプリングガスとリファレンスガスに大きな温度差がある場合でも、その影響が紫外線ランプ6に極力及ばないようなる。つまり、紫外線ランプ6の温度変化を小さくすることができ、温度変化による光量の変化を抑制して、測定精度の向上を図ることができる。
【0013】なお、ガスの入れ替わり時間を一層短縮するために、切換バルブ3(図2参照)からセル22までの距離を短くし、できれば切換バルブ3とセル22とを直結するのが望ましい。
【0014】また、理想的にはサンプリングガスとリファレンスガスを同時に同じ条件で測定することであるが、それが原理的に不可能であるので、サンプリングガスを導入する前と後の前後2回のリファレンスガスの測定平均値を、リファレンスガスの測定値として近似的に採用する。それにより、オゾン濃度の測定精度の一層の向上を図ることができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、セルの形状を改良することにより、サンプリングガスとリファレンスガスの入れ替わりを短時間で十分に行うことができ、結果的にオゾン濃度の測定精度の向上を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000003333
【氏名又は名称】株式会社ゼクセル
【出願日】 平成9年(1997)7月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 昇
【公開番号】 特開平11−23455
【公開日】 平成11年(1999)1月29日
【出願番号】 特願平9−196544