| 【発明の名称】 |
光ファイバのコア偏心の予測方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 正
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| 【要約】 |
【課題】線引き後の光ファイバのコア偏心を、多孔質光ファイバ母材の合成工程において予測する光ファイバのコア偏心の予測方法を提供する。
【解決手段】水平に保持された回転軸を回転しながら、外付け法で多孔質光ファイバ母材を合成する際に、回転軸に作用する多孔質光ファイバ母材の垂直下方への荷重の時間変化を測定し、回転軸が一回転する間の前記荷重の変動量の平均荷重に対する割合から、光ファイバのコア偏心を予測する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水平に保持された回転軸を回転しながら、外付け法で多孔質光ファイバ母材を合成する際に、回転軸に作用する多孔質光ファイバ母材の垂直下方への荷重の時間変化を測定し、回転軸が一回転する間の前記荷重の変動量の平均荷重に対する割合から、光ファイバのコア偏心を予測することを特徴とする光ファイバのコア偏心の予測方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバのコア偏心の予測方法に関する。 【0002】 【従来の技術】多孔質光ファイバ母材を合成する外付け法は、芯材にバーナーで石英系ガラス微粒子を吹きつけて、芯材の周りに多孔質体の粉末結晶体を成長する方法である。この際、芯材は水平に支持されて回転し、バーナーは芯材の長手方向に相対的に移動する。ところで、光ファイバ母材から線引きされて形成される光ファイバの特性は、クラッド層の厚さに影響される。そのため、多孔質光ファイバ母材を合成する際には、母材の重量をモニターしながら合成し、光ファイバとして最適な厚さのクラッド層が形成されるように、母材のクラッド層の重量を管理する。外付け法で合成中の母材の重量をモニターするには、例えば芯材の両端を把持して、水平に支持するチャック台の下にロードセルを設置し、その出力により重量の時間変化をモニターする。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】光ファイバの特性は、上述のようにクラッド層の厚さに影響されるが、その他にコアの偏心よっても影響される。従来は、多孔質光ファイバ母材を脱水・透明ガラス化した光ファイバ母材を検査することにより、コアの偏心を予測していた。しかしながら、このようなコア偏心の予測方法では、予測するまでに多孔質光ファイバ母材の合成工程、およびその脱水・透明ガラス化工程を経ているため、コア偏心による不良を予測した段階では、多くの工数を無駄にしているという問題があった。本発明は、線引き後の光ファイバのコア偏心を、多孔質光ファイバ母材の合成工程において予測する方法を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解決すべくなされたもので、水平に保持された回転軸を回転しながら、外付け法で多孔質光ファイバ母材を合成する際に、回転軸に作用する多孔質光ファイバ母材の垂直下方への荷重の時間変化を測定し、回転軸が一回転する間の前記荷重の変動量の平均荷重に対する割合から、光ファイバのコア偏心を予測することを特徴とする光ファイバのコア偏心の予測方法である。 【0005】外付け法で多孔質光ファイバ母材を合成する際に、回転軸に作用する垂直下方への荷重は、静止荷重(多孔質光ファイバ母材自体の荷重であって、回転がなく、静止状態での荷重)と回転荷重の垂直下方成分から構成される。ここで回転荷重とは、多孔質光ファイバ母材の質量分布が不均一で、その重心が回転軸上からずれた場合に発生し、回転軸に作用する遠心力に相当する。重心が回転軸の周りに回転すると、重心が回転軸に対して垂直下方にあるときは、回転荷重は垂直下方に作用し、重心が回転軸に対して垂直上方にあるときは、回転荷重は垂直上方に作用する。従って、重心が回転軸の周りに回転すると、回転荷重の垂直下方成分は回転周期に応じた振動をする。合成中の静止荷重と回転荷重を合わせた垂直下方荷重は、図2に示すような時間変動をする。即ち、静止荷重は時間とともに増加し、重心が回転軸に対して垂直下方にきたときに、垂直下方荷重は振動のピークの値になり、重心が回転軸に対して垂直上方にきたときに、垂直下方荷重は振動のボトムの値になる。 【0006】本発明は上述の力学モデルを背景に鋭意実験的に検討した結果、到達したものある。即ち、多孔質光ファイバ母材を合成する際に、多孔質光ファイバ母材の垂直下方への荷重の時間変化を測定し、回転軸が一回転する間の前記荷重の変動量(回転荷重の2倍に相当)の平均荷重(静止荷重に相当)に対する割合と、線引き後の光ファイバのコア偏心の間に一定の関係があることを見出した。従って、上記の(垂直下方荷重の変動量)/(平均荷重)をモニターすることにより、多孔質光ファイバ母材の合成の工程において、線引き後の光ファイバのコア偏心を予測することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施形態において、多孔質光ファイバ母材は次のようにして合成する。即ち、芯材を水平にチャック台で保持し、回転しながら、外付け法で芯材の外周に多孔質光ファイバ母材を合成する。前記チャック台の下にはロードセルを設置する。ロードセルからは、合成中の多孔質光ファイバ母材の垂直下方荷重が出力として得られる。この出力は図2に示すような時間変化し、芯材の回転周期で振動し、時間とともに増加する。 【0008】上述のようにして合成した多孔質光ファイバ母材から125μm径の光ファイバを作製し、コア偏心を測定した。芯材の回転速度をパラメータとして、一回転における(垂直下方荷重の変動量)/(平均荷重)×100(%)とコア偏心の関係を図1に示す。図1からわかるように、(垂直下方荷重の変動量)/(平均荷重)×100(%)が増加すると、ほぼ比例して光ファイバのコア偏心も大きくなる。また、芯材の回転速度が増加すると、同じ(垂直下方荷重の変動量)/(平均荷重)×100(%)に対して、コア偏心はほぼ回転速度の二乗に反比例して減少する。上述の実験結果から、例えば125μm径の光ファイバのコア偏心を1μmに以下にしたい場合には、合成中の芯材の回転速度を200rpmとして、(垂直下方荷重の変動量)/(平均荷重)×100(%)が10%以下の多孔質光ファイバ母材を線引きすればよい。 【0009】このように、コア偏心と(垂直下方荷重の変動量)/(平均荷重)×100(%)の関係を予め実験的に確認しておくと、多孔質光ファイバ母材の合成工程で、多孔質光ファイバ母材の垂直下方荷重をモニターすることにより、合成中の多孔質光ファイバ母材が所望のコア偏心の光ファイバの線引きに使用できるかどうかを判断することができる。従って、従来よりも前の工程で多孔質光ファイバ母材の採否を判断することができ、生産性が向上する。 【0010】 【発明の効果】本発明によれば、線引き後の光ファイバのコア偏心を、多孔質光ファイバ母材の合成工程において予測することができるので、生産性が向上するという優れた効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005290 【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月27日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−160196 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−325954 |
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