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【発明の名称】 半導体圧力センサ及びその製造方法
【発明者】 【氏名】安池 則之

【要約】 【課題】半導体基板のガラス台座との接合面への絶縁膜の残さ物等の付着に関係なく、接合不良のない半導体圧力センサ及びその製造方法を提供する。

【解決手段】凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラム5を有する半導体基板1と、ダイアフラム5に圧力を導入するための圧力導入孔7が形成されるとともに、半導体基板1に接合されるガラス台座8とを有してなる半導体圧力センサにおいて、半導体基板1のガラス台座8との接合面にSOG9を形成し、SOG9を介して半導体基板1とガラス台座8とが接合されるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラムを有する半導体基板と、前記ダイアフラムに圧力を導入するための圧力導入孔が形成されるとともに、前記半導体基板に接合されるガラス台座とを有してなる半導体圧力センサにおいて、前記半導体基板の前記ガラス台座との接合面にSOGを形成したことを特徴とする半導体圧力センサ。
【請求項2】 請求項1記載の半導体圧力センサの製造方法であって、前記半導体基板と前記ガラス台座との接合工程の前段階において、半導体基板にSOGをスピンコートし、熱処理した後、レジストを塗布し、マスクを介してレジストを感光させた後、洗浄によりガラス台座の接合面以外の部分のレジストを除去し、さらに、ウエットエッチングすることにより接合面以外のSOGを除去するようにしたことを特徴とする半導体圧力センサの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイアフラムの形成された半導体基板とガラス台座とを接合してなる半導体圧力センサ及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体圧力センサの製造工程を図2に基づき説明する。図2(a)に示すように、シリコン基板等の半導体基板1の表面に低濃度のボロンをイオン注入及び熱拡散処理を行うことによりピエゾ抵抗2を形成し、その後、シリコン酸化膜3及びシリコン窒化膜4を各々堆積する。ここで、半導体基板1の裏面のダイアフラムを形成する部分のみエッチングされるようにパターニングしておく。
【0003】次に、図2(b)に示すように、シリコン酸化膜3及びシリコン窒化膜4等の絶縁膜をマスクとして、KOHにより半導体基板1の裏面を選択的にエッチングすることにより、凹部が形成され薄肉状のダイアフラム5が形成される。
【0004】次に、図2(c)に示すように、シリコン酸化膜3及びシリコン窒化膜4の両絶縁膜を、半導体基板1の表面側はマスクによる選択的エッチング、半導体基板1の裏面側は全面にわたってエッチングを施した後、表面側には電極6を形成し裏面側にはダイアフラム5に圧力を導入するための圧力導入孔7が形成されガラス台座8を陽極接合により接合し、図2(d)に示すような半導体圧力センサが完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のような半導体圧力センサにあっては、前記陽極接合の前工程において、特に、エッチングの際に発生するシリコン窒化膜4の残さ物の再付着により、半導体基板1のガラス台座8との接合面に凹凸が生じてしまい、陽極接合の工程において、接合不良(未接着部分の発生)を誘発することがあるという問題があった。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みてなしたものであり、その目的とするところは、半導体基板のガラス台座との接合面への絶縁膜の残さ物等の付着に関係なく、接合不良のない半導体圧力センサ及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の半導体圧力センサは、凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラムを有する半導体基板と、前記ダイアフラムに圧力を導入するための圧力導入孔が形成されるとともに、前記半導体基板に接合されるガラス台座とを有してなる半導体圧力センサにおいて、前記半導体基板の前記ガラス台座との接合面にSOGを形成したことを特徴とするものである。
【0008】請求項2記載の半導体圧力センサの製造方法は、請求項1記載の半導体圧力センサの製造方法であって、前記半導体基板と前記ガラス台座との接合工程の前段階において、半導体基板にSOGをスピンコートし、熱処理した後、レジストを塗布し、マスクを介してレジストを感光させた後、洗浄によりガラス台座の接合面以外の部分のレジストを除去し、さらに、ウエットエッチングすることにより接合面以外のSOGを除去するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づき説明する。図1は本発明の実施の形態の一例に係る半導体圧力センサの製造方法を示す工程図である。本実施形態の半導体圧力センサの製造方法は、半導体基板1にガラス台座8を陽極接合する直前までの工程は、図2で示した従来の工程と同等であるので説明を省略する。
【0010】本実施形態の半導体圧力センサの製造方法は、図1(a)に示すように、図2(c)の直前の状態、つまり、半導体基板1にガラス台座8を陽極接合する直前の状態において、半導体基板1の裏面側に、SOG(Spin On Glass)9をスピンコートした後、熱処理を施す。ここで、SOG9は均一に広がりやすい絶縁材料であるので、SOG9の塗布された半導体基板1のガラス台座8との接合面は均一化されている。
【0011】次に、図1(b)に示すように、半導体基板1の裏面にレジスト10を塗布し、マスクを介してレジスト10を感光させた後、レジスト洗浄液により、ガラス台座8の接合面以外の部分に塗布されたレジスト10を除去する。
【0012】次に、図1(c)に示すように、レジスト10を介して選択的にウエットエッチングすることにより、SOG9の内、凹部に塗布されているSOG9aを除去する。
【0013】さらに、図1(d)に示すように、SOG9上に残されたレジスト10をエッチングにより除去し、この状態で、図1(e)に示すように、半導体基板1の裏面側のSOG9の塗布されている部分にガラス台座8を陽極接合して、半導体圧力センサが完成する。
【0014】このようにして製造された半導体圧力センサは、陽極接合の前工程において、例えば、エッチングの際に発生するシリコン窒化膜4の残さ物の再付着により、半導体基板1のガラス台座8との接合面に凹凸が生じていたとしても、この接合面上にSOG9が形成されるので、SOG9により接合面の凹凸が吸収されたかたちになり、表面が平坦化されたSOG9を介して半導体基板1とガラス台座8とが陽極接合されることになり、接合状態は安定なものとなる。
【0015】
【発明の効果】以上のように、請求項1及び請求項2記載の発明によれば、凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラムを有する半導体基板と、前記ダイアフラムに圧力を導入するための圧力導入孔が形成されるとともに、前記半導体基板に接合されるガラス台座とを有してなる半導体圧力センサにおいて、前記半導体基板の前記ガラス台座との接合面にSOGを形成し、該SOGを介して半導体基板とガラス台座とが接合されるようにしたので、半導体基板のガラス台座との接合面への絶縁膜の残さ物等の付着に関係なく、接合不良のない半導体圧力センサ及びその製造方法が提供できた。
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成9年(1997)12月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 淳二 (外1名)
【公開番号】 特開平11−183285
【公開日】 平成11年(1999)7月9日
【出願番号】 特願平9−349539