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【発明の名称】 シート重量計測装置
【発明者】 【氏名】青木 洋

【要約】 【課題】荷重センサの回路構成を簡略化して回路コストを低減し、荷重センサが故障した場合、直ちにこの荷重センサの故障を検出することができ、信頼性を向上することができるシート重量計測装置を提供する。

【解決手段】本発明のシート重量計測装置は、車両用シート5の底部の前後左右4ヶ所に荷重センサ1〜4を設け、4ヶ所の荷重センサ1〜4のうち任意の2ヶ所ずつを1対とした2組のセンサ対と、センサ対に接続され、センサ対からの出力を検出する差動回路8と、差動回路8からの出力に応じて車両用シートの重量を演算するシート重量演算部9と、を具備することを特徴とする。4ヶ所の荷重センサ1〜4のうち任意の2ヶ所ずつを1対とした2組のセンサ対にすることによって、荷重センサの回路構成を簡略化できるため、回路コストや信頼性に関連する問題を解消することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両用シートの底部の前後左右4ヶ所の荷重を検出する機構を有し、該車両用シートに着座している乗員の重量を含むシート重量を計測する装置であって;前記4ヶ所のうち任意の2ヶ所と他の2ヶ所の出力の差動分の合計から前記シート重量を計測するように構成された荷重センサと、前記荷重センサに接続され、前記荷重センサからの出力を検出する検出手段と、前記検出手段からの出力に応じて前記車両用シートの重量を演算する演算手段と、を具備することを特徴とするシート重量計測装置。
【請求項2】 前記演算手段は、前記4ヶ所の荷重に対応する荷重センサからの出力を比較して、前記荷重センサ毎の異常や故障を診断する機能を有することを特徴とする請求項1記載のシート重量計測装置。
【請求項3】 前後1ヶ所ずつの荷重に対応する荷重センサを1対とし、前記演算手段が、2組のセンサ対からの出力を比較して、該センサ対の異常や故障を診断する診断機能を有することを特徴とする請求項1又は2記載のシート重量計測装置。
【請求項4】 前記荷重センサが、歪みゲージであり、前記センサ対が、2ヶ所の前記歪みゲージの歪み抵抗を直列または並列に結線することによって構成されていることを特徴とする請求項3記載のシート重量計測装置。
【請求項5】 前記荷重センサが、歪みゲージであり、前記センサ対が、2ヶ所の前記歪みゲージの歪み抵抗をフルブリッジ構造に結線することによって構成されていることを特徴とする請求項3記載のシート重量計測装置。
【請求項6】 前記荷重センサが、歪みゲージであり、前記4ヶ所の荷重に対応する荷重センサの前記歪みゲージの歪み抵抗をフルブリッジ構造に結線することによって構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のシート重量計測装置。
【請求項7】 前記4ヶ所の荷重に対応する荷重センサのうち、前記車両用シートの同一側面側にある2ヶ所の荷重センサが、同一の基材上に一体に設けられていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のシート重量計測装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シートに座っている乗員の重量を含むシート重量を計測する装置に関する。特には、着座乗員の軽重を判断する回路部のコストを低減できる、あるいは信頼性を向上できるといった利点を有するシート重量計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車には乗員の安全を確保するための設備としてシートベルトやエアバッグが備えられる。最近では、シートベルトやエアバッグの性能をより向上させるため、乗員の重量(体重)に合わせてそれら安全装置の動作を制御しようという動向がある。例えば、乗員の体重に合わせて、エアバッグの展開ガス量や展開速度を調整したり、シートベルトのプリテンションを調整したりする。そのためには、シートに着座している乗員の重量を計測する手段が必要である。その一例として、シート底部の4隅に荷重センサ(歪みゲージ)を配置して、歪みゲージにかかる垂直方向荷重を電気回路によって電圧として求め、これを合計することにより乗員の重量を含むシート重量を計測するなどの提案が同一出願人によりなされている。
【0003】まず、上述のシート重量計測装置の荷重センサに使用される電気回路の基本構成について説明する。図9は、1つの荷重センサにおける電気回路図である。この回路20は、所定の電圧を印可する電源21と、4つの抵抗R1〜R4からなるフルブリッジ構成の荷重センサ22と、荷重センサ22からの電圧を増幅する増幅器23と、荷重センサ22と増幅器23を接続する+極側配線24及び−極側配線25を備える。この荷重センサ22は、荷重を受けてたわむセンサ板(図示せず)に4つの歪みゲージ(図示せず)を貼ったものであり、各歪みゲージの歪み量によって各抵抗R1〜R4の抵抗値が変化するようになっている。また、荷重センサ22を4つの抵抗R1〜R4からなるフルブリッジ回路にすることによって、温度差による歪みの変動や電源21の電圧変動を打ち消すことができる。
【0004】図10は、シート重量計測装置のセンサ回路を示す電気回路図である。このセンサ回路26は、シート底部の4隅に設置された荷重センサ22a〜22dと、荷重センサ22a〜22dにそれぞれ接続される増幅器23a〜23dと、荷重センサ22a〜22dと増幅器23a〜23dをそれぞれ接続する+極側配線24a〜24d及び−極側配線25a〜25dと、増幅器23a〜23dから出力される電圧を加算する加算器27と、加算器27からの電圧によってシート重量を計測するシート重量演算部28とを備える。尚、各荷重センサ22a〜22dには、所定の電圧(E)が印可されている。
【0005】図9及び図10において、シート(図示せず)からの垂直方向荷重に応じて、荷重センサ22を構成する歪みゲージが歪む。この歪みゲージの歪み量に応じて荷重センサ22の各抵抗R1〜R4の抵抗値が決定される。電源21から所定の電圧(E)を抵抗回路である荷重センサ22に印可すると、この電圧(E)と抵抗値(R1〜R4)に応じた電圧が増幅器23に印可される。この電圧を増幅器23で増幅して加算器27に出力する。加算器27は、4つの増幅器23a〜23dからの電圧を加算してシート重量演算部28に出力する。シート重量演算部28は、加算器27からの電圧に応じてシートの重量を算出する。この様にして、シート底部の4隅に設けられた荷重センサによってシートからの荷重量を計測することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9及び図10に示したようなシート重量計測装置によれば、各荷重センサ毎に増幅器を設け、且つ各荷重センサから2本ずつの配線(+極側及び−極側)が必要となる。このため、合計4つの増幅器と8本の配線が必要になり、回路コストや配線コストがかかるという問題があった。また、回路構成部品が多くなれば、部品故障の確率が高くなってセンサ全体の信頼性が低下するという問題があった。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、センサと増幅器間の配線とセンサの回路構成を簡略化して回路コストを低減し、信頼性を向上することができるシート重量計測装置を提供することである。また、荷重センサが故障した場合、直ちにこのセンサ故障を検出することができ、信頼性を向上することができるシート重量計測装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明のシート重量計測装置は、 車両用シートの底部の前後左右4ヶ所の荷重を検出する機構を有し、該車両用シートに着座している乗員の重量を含むシート重量を計測する装置であって; 前記4ヶ所のうち任意の2ヶ所と他の2ヶ所の出力の差動分の合計から前記シート重量を計測するように構成された荷重センサと、 前記荷重センサに接続され、前記荷重センサからの出力を検出する検出手段と、 前記検出手段からの出力に応じて前記車両用シートの重量を演算する演算手段と、 を具備することを特徴とする。
【0009】4ヶ所の荷重に対応する荷重センサのうち2つの荷重センサの出力は他の2つと逆極性に構成し、全体としてブリッジ回路を構成できる。これによって、荷重センサの回路構成を簡略化し、さらに一体化して配線や部品数を減らすことができるため、回路コストや信頼性に関連する問題を解消することができる。
【0010】かかる本発明においては、 前記演算手段は、前記4ヶ所の荷重に対応する荷重センサからの出力を比較して、前記荷重センサ毎の異常や故障を診断する機能を有することが好ましい。これにより、信頼性を向上させることができる。
【0011】また、本発明においては、 前後1ヶ所ずつの荷重に対応する荷重センサを1対とし、 前記演算手段が、2組のセンサ対からの出力を比較して、該センサ対の異常や故障を診断する診断機能を有することが好ましい。前後1ヶ所ずつの荷重センサを1対とすることによって、2組のセンサ対の重量計測のバランスが取れる。従って、演算手段によって、2つ差動回路からの出力を比較して、温度やノイズ等の外乱によらずセンサ対の異常や故障を診断することができ、信頼性を向上することができる。
【0012】また、本発明においては、荷重センサを歪みゲージにし、センサ対である2ヶ所の荷重センサの歪みゲージの歪み抵抗をフルブリッジ構造に結線するか、又は、4ヶ所の荷重センサの歪みゲージの歪み抵抗をフルブリッジ構造に結線するかによって、荷重センサの回路構成を簡略化できるため、回路コストや信頼性に関連する問題を解消することができる。
【0013】さらに、本発明においては、4ヶ所の荷重に対応する荷重センサのうち、車両用シートの同一側面側にある2ヶ所の荷重センサを、同一の基材上に一体に設けることを特徴とする。2ヶ所の荷重センサを、同一の基材上に一体に設けることとしたので、基材上に配線をプリントすることができる。これによって、2つの荷重センサを1つの荷重センサとして構成することができ、回路のコストを低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のシート重量計測装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例に係るシート重量計測装置の荷重センサの設置例を示す概略図である。図1に示すように、このシート重量計測装置の荷重センサ1〜4は、シート5のシートクッション5aの底面の4隅に設けられている。あるいは、シートレールの下の4隅に設けてもよい。
【0015】図2は、荷重センサ1における電気回路の一例を示す回路図である。この回路は、所定の電圧(E)を印可する電源6と、2つの抵抗R1及びR2からなるハーフブリッジ構成の荷重センサ1と、荷重センサ1の2つの抵抗R1とR2の間の接点Aに接続された配線7とを備える。この荷重センサ1は、荷重を受けてたわむセンサ板(図示せず)に2つの歪みゲージ(図示せず)を貼ったものであり、各歪みゲージの歪み量によって各抵抗R1及びR2の抵抗値が変化するようになっている。ここで、シート5のシートクッション5aに乗員が着座していない場合の接点Aでの電位は、E/2である。このように、荷重センサ1を2つの抵抗R1及びR2からなるハーフブリッジ回路にすることによって、温度差による抵抗値の変動を打ち消すことができる。尚、他の荷重センサ2〜3も同様に、2つの抵抗を有するハーフブリッジの構成になっている。
【0016】図3は、4つの荷重センサを組み合わせたセンサ回路を示す回路図である。このセンサ回路は、所定の電圧(E)を印可する電源6と、それぞれ2つの抵抗Rx1及びRx2(x=1、2、3、4)からなるハーフブリッジ構成の荷重センサ1〜4と、シート5の左側の荷重センサ1及び2(図1参照)の抵抗Rx1とRx2の間に接続される配線7bと、シート5の右側の荷重センサ3及び4(図1参照)の抵抗Rx1とRx2の間に接続される配線7aと、配線7aが+極側、配線7bが−極側に接続される増幅器である差動回路8と、差動回路8から出力される電圧によってシート重量を計測するシート重量演算部9とを備える。ここで、抵抗Rの第1添え字部のxは、荷重センサ位置(荷重センサ番号)を示し、第2添え字部の1及び2は、ブリッジの位置を示す。
【0017】即ち、上述の構成では、荷重センサ1及び2の組(左側)と、荷重センサ3及び4の組(右側)を逆極性(図3では、右センサ部3、4が+極、左センサ部1、2が−極)としている。この様な構成においては、荷重センサ1及び2と荷重センサ3及び4の抵抗が加算によって合計され、荷重センサ1及び2と荷重センサ3及び4からの電圧は、増幅器である差動回路8で減算される。差動回路8で減算された電圧によって、シート重量演算部9は、シート5(図1)の重量を算出することができる。尚、増幅器として差動回路8の代りに減算回路を用いることもできる。また、4つの荷重センサ1〜4で1つのフルブリッジ回路を形成しているため、電源6の電圧変動を打ち消すことができる。
【0018】上述のように、各荷重センサ1〜4を2つの抵抗によるハーフブリッジ回路の構成にすることによって温度差による歪みの変動を打ち消し、また、4つの荷重センサ1〜4で1つのフルブリッジ回路を形成して、電源6の電圧変動を打ち消すことができる。さらに、差動回路である増幅器を従来の4つから1つにすることができ、この増幅器8への各荷重センサ1〜4からの配線も、従来の8本の配線から+極側配線7aと−極側配線7bの2本の配線に減らすことができるので、回路構成を簡略化して、回路コストを低減することができ、信頼性を向上することができる。
【0019】ここで、車両用のシート5に着座している乗員は、普通前後には動くが左右にはあまり動かない。そこで、荷重センサの組み合わせは、前の荷重センサ1又は3と後ろの荷重センサ2又は4との組み合わせにすればよい。即ち、図3に示したように荷重センサ1及び2の組合せと、荷重センサ3及び4の組合せ(左右の2対)にするか、又は、荷重センサ1及び4の組合せと、荷重センサ2及び3の組合せ(対角の2対)にするとよい。この様な組み合わせにすると、1対の荷重センサでほぼ半分のシート重量値を示すようになる。
【0020】図4(A)は、図3の回路における差動回路8に代えて、2つの増幅器8a及び8bと加減算器11とを用いて構成した他の形態例を示す。図4(A)において、1つの増幅器(差動回路)を2つの増幅器8a及び8bで構成し、配線7aを増幅器8aの+極側に接続し、配線7bを増幅器8bの+極側に接続する。さらに、電源6の電圧(E)の半分の電圧(E/2)を印可する電源10を備え、この電源10から、増幅器8a及び8bの−極側に電圧(E/2)を印可する。増幅器8a及び8bでは、センサ側からの電圧と電源10からの電圧との差分を検出してこれを増幅し、それぞれ加減算器11に出力する。加減算器11は、これらの電圧の差を計算してシート重量演算部9に出力する。シート重量演算部9は、印加された電圧に応じて、シート5の重量を算出する。ここで、図4(A)の電源6と、荷重センサ1〜4の構成は、図3の回路と同じ構成になっている。また、電源10の電圧は、荷重センサの電圧との差分を検出することが目的であり、荷重センサの電圧に応じて調整を行うものでもよい。
【0021】図4(A)で示したように、左右の各組(荷重センサ1及び2の組、荷重センサ3及び4の組)のセンサ対にそれぞれ1つの増幅器8a及び8bを接続することによって、各組からの重量値のバランスを監視することができる。例えば、荷重センサ1が故障した場合、配線7bからの電圧は、荷重センサ2からの電圧のみになるため、増幅器8aからの電圧と、増幅器8bからの電圧とに著しい差が生じる。従って、一時的でなく一定の時間、この様な状態が継続した場合には、左の組(荷重センサ1及び2の組)での異常発生と判断することができる。
【0022】以上、4つの荷重センサ1〜4で1つのフルブリッジを構成する実施の形態を示したが、荷重センサ1〜4の回路構成を以下に示す形態にしてもよい。
【0023】図4(B)は、図3の回路における差動回路8に代えて、スイッチ回路(切り替え回路)16と増幅器8aとを用いて構成した他の形態例を示す。図4(B)において、配線7a及び7bと増幅器8aとの間にスイッチ回路16を設け、このスイッチ回路16を増幅器8aの+極側に接続する。さらに、電源6の電圧(E)の半分の電圧(E/2)を印可する電源10を、増幅器8aの−極側に接続する。なお、図4(B)の電源6と、荷重センサ1〜4の構成は、図3の回路と同じ構成になっている。また、電源10の電圧は、荷重センサの電圧との差分を検出することが目的であり、荷重センサの電圧に応じて調整を行うものでもよい。
【0024】増幅器8aでは、電源10からの電圧(E/2)が印可されるとともに、配線7a及び7bからの出力が入力される。この際、スイッチ回路16が作動して、配線7aと配線7bとの出力がそれぞれ交互に入力され、ここで増幅された後、シート重量演算部9に出力される。シート重量演算部9では、印加された電圧に応じて加減算を行い、シート5の重量を算出する。このようにして、図3、図4(A)に示した回路と同様のシート重量値を得ることができる。
【0025】図4(B)に示す回路では、スイッチ回路16を設け、交互に出力させる構成としたので、増幅器8aは1つだけ設ければよいという利点がある。
【0026】図5は、4つの荷重センサ1〜4で2つのフルブリッジを構成するセンサ回路を示す回路図である。このセンサ回路は、所定の電圧(E)を印可する電源6と、それぞれ2つの抵抗Rx1及びRx2(x=1、2、3、4)からなるハーフブリッジ構成の荷重センサ1〜4と、各々の荷重センサ1〜4の抵抗Rx1とRx2の間に接続される配線7a〜7dと、配線7aが−極側、配線7bが+極側に接続される増幅器8aと、配線7cが−極側、配線7dが+極側に接続される増幅器8bと、増幅器8a及び8bから出力される電圧を加減算する加減算器11と、加減算器11からの電圧によってシート重量を算出するシート重量演算部9とを備える。
【0027】図5に示すように、各荷重センサ1〜4を2つの抵抗によるハーフブリッジ回路の構成にすることによって温度差による歪みの変動を打ち消し、また、荷重センサ1、2、及び荷重センサ3、4でそれぞれ1つのフルブリッジ回路を形成して、電源6の電圧変動を打ち消すことができる。また、左右の各組(荷重センサ1及び2の組、荷重センサ3及び4の組)にそれぞれ1つの増幅器8a及び8bを接続することによって、各組からの重量値のバランスを監視して、各組での荷重センサの異常や故障を検知することができるので、信頼性を向上することができる。さらに、増幅器を従来の4つから2つにすることができ、この増幅器への各荷重センサ1〜4からの配線も、従来の8本の配線から4本の配線に減らすことができるので、回路構成を簡略化して、回路コストを低減することができ、信頼性を向上することができる。
【0028】図6は、4つの荷重センサ1〜4で2つのフルブリッジを構成するセンサ回路を示す回路図である。このセンサ回路は、所定の電圧(E)を印可する電源6と、それぞれ2つの抵抗Rx1及びRx2(x=1、2、3、4)からなるハーフブリッジ構成の荷重センサ1〜4と、各々の荷重センサ1〜4の抵抗Rx1とRx2の間に接続される配線7a〜7dと、配線7a〜7dがそれぞれ+極側に接続される増幅器8a〜8dと、増幅器8a〜8dの−極側に電源6の電圧の半分の電圧(E/2)を印可する電源10と、増幅器8a〜8dから出力される電圧を加減算する加減算器11と、加減算器11からの電圧によってシート重量を算出するシート重量演算部9とを備える。
【0029】図6に示すように、各荷重センサ1〜4にそれぞれ1つの増幅器8a〜8dを接続することによって、各荷重センサ1〜4からの重量値のバランスを監視することができる。従って、各荷重センサ1〜4毎に異常や故障を検出することができるようになり、信頼性を向上することができる。また、図4(B)で示した回路のスイッチ16を用いて増幅器を1つにすることもできる。
【0030】図7は、4つの荷重センサがフルブリッジである場合のセンサ回路を示す回路図である。このセンサ回路は、所定の電圧(E)を印可する電源6と、それぞれ4つの抵抗Rx1、Rx2、Rx3、及びRx4(x=1、2、3、4)からなるフルブリッジ構成の荷重センサ1〜4と、荷重センサ1及び2のそれぞれの抵抗Rx2とRx3の間に接続される配線7aと、荷重センサ1及び2のそれぞれの抵抗Rx4とRx1の間に接続される配線7bと、荷重センサ3及び4のそれぞれの抵抗Rx2とRx3の間に接続される配線7cと、荷重センサ3及び4のそれぞれの抵抗Rx4とRx1の間に接続される配線7dと、配線7aが−極側、配線7bが+極側に接続される増幅器8aと、配線7cが−極側、配線7dが+極側に接続される増幅器8bと、増幅器8a及び8bから出力される電圧を減算する加減算器11と、加減算器11からの電圧によってシート重量を算出するシート重量演算部9とを備える。
【0031】図7に示すように、各荷重センサ1〜4を4つの抵抗によるフルブリッジ回路の構成にすることによって温度差による歪みの変動と電源6の電圧変動を打ち消すことができる。また、左右の各組(荷重センサ1及び2の組、荷重センサ3及び4の組)にそれぞれ1つの増幅器8a及び8bを接続することによって、各組からの重量値のバランスを監視して、各組での荷重センサの異常や故障を検知することができるので、信頼性を向上することができる。さらに、増幅器を従来の4つから2つにすることができ、この増幅器への各荷重センサ1〜4からの配線も、従来の8本の配線から4本の配線に減らすことができるので、回路構成を簡略化して、回路コストを低減することができ、信頼性を向上することができる。
【0032】図8は、シート下部のシートレールに荷重センサを取り付ける一形態を示す図である。図8(A)は、シート全体構成を模式的に示す側面図であり、図8(B)は、センサユニットの平面図である。図8(A)において、シート5は、乗員が着座するシートクッション5aと、背当てであるシートバック5bと、シートレール5dの底部の前後、左右の4ヶ所に突設されているシート脚5cと、シートレール5dとからなる。シート5の左右側でそれぞれ前後のシート脚5cは、1つのセンサユニット12にネジ(図示せず)などで係止され固定されている。尚、図8(A)では、左側のみを示しているが、右側も同様の構成になっている。このような図示上の関係は、以下に述べる各部についても同じである。センサユニット12は、車体14側から突設されているブラケット13に固定されている。
【0033】図8(B)において、センサユニット12は、荷重センサ(歪みゲージ)1及び2と、荷重センサ1及び2に電気的に接続され、所定の回路を構成するプリント配線15とを備える。
【0034】図8に示すように、荷重センサ1〜4をセンサユニット12上に取り付け、所定の回路構成を印刷によってセンサユニット12上に配線することができるので、荷重センサの設置と配線が容易になる。また、印刷により荷重センサと配線とを一体に成形することで2つのセンサを1つにまとめ、安価に生産することができ、回路のコストを削減することができる。
【0035】以上、本発明のシート重量計測装置について複数の形態例を示したが、荷重センサの組み合わせは、荷重センサ1及び2の組合せと、荷重センサ3及び4の組合せ(左右の2組)、又は、荷重センサ1及び4の組合せと、荷重センサ2及び3の組合せ(対角の2組)のどちらでもよい。即ち、前の1つと後ろの1つを組み合わせて2組のセンサ対とすればよい。
【0036】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明のシート重量計測装置によれば、シート底部の前後、左右の4つの荷重センサのうち、前の1つと後ろの1つを組み合わせて2組のセンサ対としたので、センサの回路構成を簡略化して回路コストを低減し、信頼性を向上することができるようになった。また、各センサ対毎に回路を設けることによって、センサ対毎に異常や故障を検知することができ、信頼性を向上することができるようになった。
【0037】また、本発明のシート重量計測装置によれば、所定の回路構成を印刷によって同一基材又は同一ユニット内に配線することができるので、荷重センサの設置と配線が容易になり、また、印刷による配線のため安価に生産することができ、回路のコストを削減することができるようになった。
【出願人】 【識別番号】000108591
【氏名又は名称】タカタ株式会社
【出願日】 平成10年(1998)8月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 温
【公開番号】 特開平11−337393
【公開日】 平成11年(1999)12月10日
【出願番号】 特願平10−234890