| 【発明の名称】 |
マイコンの入出力制御方法および給湯器の有水検知方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松村 悟
【氏名】大塩 忠彦
【氏名】久保谷 賢謙
【氏名】宮崎 守
【氏名】山渕 正彦
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| 【要約】 |
【課題】給湯器の残水検知の際の制御動作においてマイコンの入力ポートが過電圧状態となることを防止し得るマイコンの入出力制御方法および給湯器の有水検知方法を提供する。
【解決手段】少なくとも缶体温度を検出するサーミスタ14aを備えるとともに、サーミスタ14aの電圧を入力して缶体内の水温を検出するマイコン25を備えた給湯器において、マイコン25からの制御動作として、サーミスタ14aに印加する電圧を温度検出用低電圧(5V)から有水検知用高電圧(15V)に昇圧してサーミスタを自己発熱させた後、電源電圧を有水検知用高電圧から温度検出用低電圧に降下させて、その際のサーミスタ電圧の変動から有水の有無を判定する。その際、サーミスタ14aに有水検知用高電圧を印加する時に、サーミスタ電圧を入力するマイコン25の入出力ポートP1 を出力状態とすることにより、入出力ポートP1 に過電圧が印加されないようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マイコンの制御動作によって当該マイコンの入出力ポートに過電圧がかかる場合に、過電圧状態となる入出力ポートを出力状態とすることにより、当該入出力ポートに過電圧が印加されないようにすることを特徴とするマイコンの入力出力制御方法。 【請求項2】 サーミスタの両端子間に発生するサーミスタ電圧が入力される入出力ポートを備え、該入出力ポートから入力されるサーミスタ電圧に基づいて温度検出を行なうマイコンにおいて、前記マイコンの制御動作によって前記サーミスタに温度検出時より高い電圧を印加して自己発熱させる場合に、前記入出力ポートを出力状態とすることにより、当該入出力ポートに過電圧が印加されないようにすることを特徴とするマイコンの入出力制御方法。 【請求項3】 少なくとも缶体温度を検出するサーミスタを備えるとともに、前記サーミスタの電圧を入力して缶体内の水温を検出するマイコンを備えた給湯器において、前記マイコンからの制御動作として、前記サーミスタに印加する電圧を温度検出用低電圧から有水検知用高電圧に昇圧して前記サーミスタを自己発熱させた後、電源電圧を前記有水検知用高電圧から温度検出用低電圧に降下させて、その際のサーミスタ電圧の変動から有水の有無を判定する方法であって、前記サーミスタに有水検知用高電圧を印加する際に、前記サーミスタ電圧を入力するマイコンの入出力ポートをLo出力状態とすることにより、当該入出力ポートに過電圧が印加されないようにすることを特徴とする給湯器の有水検知方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マイコンの入出力制御方法および給湯器の有水検知方法に関し、より詳細には、給湯待機中の保温運転に先立って行なわれる給湯器内の残水検知時のマイコン制御技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より給湯待機中、即ち、給湯器が給湯を停止している状態であっても、バーナを燃焼させて給湯性能を向上させる機能(保温機能)を備えた瞬間湯沸器等の給湯器が提供されている。この保温機能は、コールドスタート時や再給湯待機時に、前もってバーナに燃焼運転(保温運転)を行なわせておくことで、熱交換器やその周囲など缶体内に残留する残水の温度を適当に上げておき、もって給湯運転開始当初に冷水が出るのを抑制し、速やかに設定温度の温水の給湯を可能にするものである。 【0003】ところで、このような保温機能としてのバーナの保温運転は、通常、缶体内の残水が少ないことから、短時間の燃焼運転を繰り返すことにより行なわれるが、その際、空焚きを防止するために燃焼運転に先立って缶体内の残水の有無の検出(有水検知)が行なわれている。この残水の検知方法としては、たとえば缶体内の水温検出用として給湯器に備えられた缶体温度センサ(サーミスタ)を用いたものがある。その場合、缶体温度センサは、通常の温度検出時と残水検知時では以下のように用いられている。 【0004】すなわち、温度検出時には、このサーミスタには温度検出用の低電圧(例えば5V)が印加されるとともに、その際のサーミスタの電圧Vsが給湯器の制御部内に設けられるマイコンに取り込まれ、マイコン側でこのサーミスタの電圧Vsからサースタの抵抗変化を検出するとともに、この抵抗値に基づいて缶体内部の水温が演算される。 【0005】そして、缶体内の残水検知にあたっては、残水の有無判定作業開始時t0 に高電圧(例えば10V)をサーミスタに印加することによってサーミスタを自己発熱させ、その際のサーミスタ電圧Vsの上昇を計測することで、残水の有無の判定が行なわれている。そこで、サーミスタを自己発熱させた際のサーミスタ電圧の変動を図6に示し、残水の有無判定の方法を詳細に説明する。 【0006】まず、缶体内に残水がある場合、サーミスタ電圧は図6の曲線Aで示すように変動する。この場合、時刻to で高電圧が印加されサーミスタは自己発熱を開始するが、缶体内の残水によって冷却されるため温まりにくい。そのため、サーミスタの温度上昇は緩やかとなり抵抗値も比較的大きな値のまま温度上昇にともなって徐々に低下することとなり、その結果、図6の曲線Aで示すように、サーミスタ電圧Vs=Vaも高くなる。その一方、残水がない場合には、図6の曲線Bで示すように変動する。これは、残水がない場合にはサーミスタは空気中にあるために冷却されず温まり易いため、自己発熱により温度が高くなり抵抗値が小さくなるので、その分残水がある場合に比べてサーミスタ電圧Vs=Vbも低くなる。そして、従来はこのようにサーミスタに高電圧を印加した際のサーミスタ電圧の上昇の程度の相違を利用して、曲線Aと曲線Bとの電圧差ΔV=Va−Vbを検出することにより、給湯器の缶体内の残水の有無の判定を行なっていた。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような従来の残水検知方法では、サーミスタ電圧Vsを検出するマイコンのA/D入力は、通常0〜5Vと小さい値であるために、上記曲線Aと曲線Bの電圧差ΔVを十分に検出しきれないという問題があった。そのため、本願出願人はこのような問題を解決するために、残水の有無の判定を行なうにあたり、サーミスタを自己発熱で加熱した後に、一旦、電源電圧を温度検出用の低電圧に復帰させ、その後のサーミスタ電圧から残水の有無を検知する方法を提案している。つまり、サーミスタに印加する電圧を温度検出用の低電圧に復帰させた後に残水の有無判定を行なうことで、マイコンのA/D入力の範囲内での残水検知を実現する方法を提案している。 【0008】しかしながら、上記いずれの残水検知方法によるも、残水検知に際しては、一度サーミスタを自己発熱させることが前提となる。したがって、上記いずれの方法によるもサーミスタを自己発熱をさせる際に、サーミスタには通常の温度検出時より高い電圧が印加される。このため、この種の残水検知方法では、自己発熱を生じさせる際、つまり、サーミスタに通常より高電圧が印加されている間、サーミスタに繋がるマイコンの入力ポートが過電圧状態となり、それにともなってマイコンが故障する危険が不可避であった。 【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、制御動作上マイコンの入力ポートに過電圧が印加されるのをソフトウェア上の処理で回避することで過電圧によるマイコンの破壊を防ぐことを主たる目的とし、具体的には、給湯器の残水検知の際の制御動作においてマイコンの入力ポートが過電圧状態となることを防止し得るマイコンの入出力制御方法および給湯器の有水検知方法を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係るマイコンの入出力制御方法は、マイコンの制御動作によって当該マイコンの入出力ポートに過電圧がかかる場合に、過電圧状態となる入出力ポートを出力状態とすることにより、当該入出力ポートに過電圧が印加されないようにされていることを特徴とする。これにより、たとえばマイコンの入出力ポートを入力ポートとして使用している場合であって、マイコンの制御動作上不可避的に当該入力ポートに過電圧が印加されるような場合においても、ソフトウェア上の処理によって当該入力ポートをLo出力状態とすることで、過電圧が印加されるのを回避することができ、マイコンの破損を防止できる。 【0011】また、請求項2に記載されたマイコンの入出力制御方法は、サーミスタの両端子間に発生するサーミスタ電圧が入力される入出力ポートを備え、該入出力ポートから入力されるサーミスタ電圧に基づいて温度検出を行なうマイコンにおいて、上記マイコンの制御動作によって上記サーミスタに温度検出時より高い電圧を印加して自己発熱させる場合に、上記入出力ポートを出力状態とすることにより、当該入出力ポートに過電圧が印加されないようにすることを特徴とする。これにより、サーミスタを利用して有水検知を行なう場合などにおいて、通常の温度検出時以上の高電圧が印加されても、温度検出用のマイコンを破損するおそれが解消される。 【0012】また、請求項3に記載された給湯器の有水検知方法は、少なくとも缶体温度を検出するサーミスタを備えるとともに、上記サーミスタの電圧を入力して缶体内の水温を検出するマイコンを備えた給湯器において、上記マイコンからの制御動作として、上記サーミスタに印加する電圧を温度検出用低電圧から有水検知用高電圧に昇圧して上記サーミスタを自己発熱させた後、電源電圧を上記有水検知用高電圧から温度検出用低電圧に降下させて、その際のサーミスタ電圧の変動から有水の有無を判定する方法であって、上記サーミスタに有水検知用高電圧を印加する際に、上記サーミスタ電圧を入力するマイコンの入出力ポートをLo出力状態とすることにより、当該入出力ポートに過電圧が印加されないようにすることを特徴とする。 【0013】これにより、サーミスタを利用して給湯器の有水検知を行なう場合において、通常の温度検出時以上の高電圧が印加されても、温度検出用のマイコンを破損するおそれが解消される他、この請求項の発明では、サーミスタに印加する電圧を有水検知用高電圧から温度検出用低電圧に降下させた後に有水の有無判定が行なわれるので、有水検知に必要なサーミスタ電圧も小さくて済み、A/D変換入力が小さいマイコンでも確実に有水検知を行なうことができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るマイコンの入出力制御方法および給湯器の有水検知方法を給湯器の残水検知に適用した場合について説明する。 【0015】図1は、上記給湯器の概略構成図を示し、この給湯器は、少なくとも入水管1と、出湯管2と、給湯管3と、熱交換器5とバーナ6とファン7等からなる缶体4と、入水管1から缶体4を経由することなくダイレクトに給湯管3へ至るバイパス管8および該バイパス管8に配されたバイパス水量調整弁9と、上記入水管1に設けられた入水温度センサ10および水量センサ11と、上記出湯管2に設けられた過流出防止調整弁12と、上記給湯管3に設けられた給湯温度センサ13と、上記熱交換器5を構成する熱交換パイプの両側部のベンド部等、熱交換器近傍に設けられて該熱交換器5内の水温(以下、缶体温度と称する)を検出するための缶体温度センサ14とを備える他、装置各部の制御を行なう制御部15を主要部として備えている。 【0016】より具体的には、缶体4は上記バーナ6を備えるとともに、缶体4内に上記入水管1と出湯管2が接続されるフィン付きの熱交換器5が設けられ、これらの入水管1と出湯管2と熱交換器5とで給湯回路が構成されている。そして、この給湯回路の入水管1には、入水温度センサ10および水量センサ11が設けられている。また上記給湯回路の出湯管2には、過流出防止調整弁12と出湯温度センサ24が設けられるとともに、出湯管2から供給される湯水と上記入水管1からバイパス管8を介して供給される水とを混合する湯水混合機構21が備えられ、この湯水混合機構21で混合された湯水が、給湯管3を介して給湯カラン22等から給湯される。 【0017】一方、上記バーナ6は、ガス管23を介して供給されるガスを燃料とするガスバーナであって、このバーナ6へのガス供給量は、上記制御部15によって制御されるガス比例弁17および元ガス弁18により調節される。また、同様にバーナ6での燃焼用空気は、バーナ6での燃焼量に応じて上記制御部15によって回転数が制御されるファン7により供給される。なお、図1において、16はバーナ6への点火用の点火プラグであり、19は立ち消え安全装置、20は炎検出器を示している。 【0018】また、上記制御部15は、給湯器の上記各センサ類からの情報ならびに図外のリモコンからの指令を入力して給湯器の運転制御を行なうもので、本発明では、少なくとも後述する残水検知を行なうためのマイコン25を備えて構成される(図2参照)。そして、この制御部15には、給湯器の運転制御を実現するために、通常の給湯動作を制御するソフトウェアの他、上述した保温運転および保温運転に先立つ残水検知を行なうためのソフトウェアが内蔵されている。 【0019】そこで次に、上記給湯器の運転制御のうち、保温運転およびこの保温運転に先立つ残水検知動作について説明する。 【0020】A.保温運転:本実施形態の給湯器では、給湯待機中、即ち、給湯していない場合であっても、図外の主電源スイッチがオンの場合には、熱交換器5およびその周囲の残水の温度が低下するのを防止するために、バーナ6が保温運転を行うよに構成されている。 【0021】この保温運転においては、缶体温度センサ14で検出した缶体温度Thが、所定の保温燃焼開始温度Toを下回るとバーナ6が保温燃焼を開始し、保温燃焼開始後、上記缶体温度Thが上昇して、保温燃焼開始温度Toより高く定められた保温燃焼停止温度Teに達すると保温燃焼が停止されように、上記バーナ6の動作が制御される。なお、この保温燃焼時には、缶体4内部の熱交換器5およびその周囲の水量(残水量)は通常の給湯運転時に比べると少量であり、通常の給湯運転と同様の燃焼運転を行なったのでは保温燃焼により急激な温度上昇を生じたり、あるいは缶体4内の水分が蒸発して空焚きとなるので、これらを防止するため、上記保温燃焼におけるバーナ6の点火時間は、たとえば0.3秒程度と短時間に設定され、この短時間の燃焼を繰り返すことにより缶体4内の残水の温度を徐々に保温燃焼停止温度Teまで上昇させるものとされる。 【0022】そして、この保温運転における保温燃焼開始温度Toは、入水温度センサ10で検出した入水温度Tcの変化に対応して変化させることが好ましく、その場合、保温燃焼開始温度Toは下記の式により算出されることが好ましい。 To=Ts+αなおここで、αはα=a/Ts+bで負の数として求められ、Tsは設定温度、a,bはそれぞれ係数を示している。また、保温燃焼停止から次の保温燃焼開始までの保温インターバルは、入水温度Tcが高い夏季には長く、入水温度Tcが低い冬季には短く設定されるのが好ましい。 【0023】A.残水検知動作:次に、上記のような保温運転に先立って行なわれる残水検知について説明する。なお、本実施形態では、この残水検知動作にあたり既存の缶体温度センサ14を用いるが、その際、サーミスタ電圧が入力されるマイコン25が過電圧により破損されることがないような構成・動作が採用されている。したがって、まずかかる構成・動作を説明した後に残水検知動作を説明する。 【0024】本発明において残水検知に用いられる缶体温度センサ14は、サーミスタ14aで構成される。このサーミスタ14aは、その一端側が接地されるとともに、他端側が上記マイコン25のポートP1 に接続され、このサーミスタ14aとポートP1 の間には温度検出用低電圧VL (図示例では5V電源)と残水検知用高電圧VH (図示例では15V電源)とが並列に接続されている(接続点a,b)。そして、この接続点aと上記15V電源との間にはスイッチング用のトランジスタTrが介装され、このトランジスタTrのベースが上記マイコン25のポートP2 に接続される。また、上記5V電源と接続点bとの間には抵抗R1 が介装されるとともに、マイコン25のポートP1 と接続点bとの間には抵抗R3 が介装されている。 【0025】そして、上記マイコン25のポートP1 は、図3に示すように周知の構成からなる入出力ポートで構成され、マイコン25の制御によって、缶体温度センサ14で缶体4内の温度を検出する時(低電圧印加時)には入力ポートとして、また缶体4内の残水を検知する時(高電圧印加時)には出力ポートとして機能するように構成されている。 【0026】より詳細には、このポートP1 は、缶体温度センサ14で温度検出を行なう時には、上記5V電源から印加される温度検出用低電圧VL を抵抗R1 とサーミスタ抵抗RTHで分圧した電圧(サーミスタ電圧)の入力ポートとされる。つまり、この場合、上記残水検知用のソフトウェアにしたがって入力ポートとして機能する旨の指令がデータバスを介し伝達される。ポートP1 では、このデータバスからの指令に基づいてFETをオフ動作させるとともに、ポートP1 内のスイッチSWは閉じることにより、入力されるサーミスタ電圧をA/D変換回路に入力する。なお、デジタル信号に変換されたデータは、マイコン25内で温度演算用のデータとして用いられる。なお、サーミスタ14aは、通常は缶体4内の温度検出に用いられているため、このポートP1 は通常状態では入力ポートとして機能している。 【0027】その一方、缶体温度センサ14で残水を検出する時、正確には上記15V電源から残水検知用高電圧VH を印加する場合には、上記マイコン25が上記残水検知用のソフトウェアにしたがってポートP2 に対してトランジスタTrをオンとする駆動信号(Hi)を出力する旨の指令が発せられるとともに、ポートP1 に対して出力ポートとして機能する旨の指令が伝達される。ポートP1 では、このデータバスからの指令に基づいて上記スイッチSWを開くとともに、FETをオン動作させ、出力状態をLoにする。これにより、ポートP1 に接続された抵抗R3 での電圧降下によりポートP1 には高い電圧は印加されない。また、上記トランジスタTrがオンとなりサーミスタ抵抗RTHに15V電源から残水検知用高電圧VH が印加されても、ポートP1 は出力状態であるので過電圧状態とはならず、したがって過電圧によるマイコン25の破損が回避される。また、このときポートP1 がグランド接地状態となり、サーミスタ14aにより安定した電圧を供給できる。 【0028】そこで、次にこのような構成を備えた缶体温度センサ14を用いた残水検知の一例を図4および図5に基づいて説明する。 【0029】(1) 図4ステップS1に示すように、まず、残水の有無を検知するか否かの判定が行なわれる。保温運転を行なう場合、通常は残水検知が必要であるためこのステップS1での判定は肯定的なものとなり続く図4ステップS2に移行するが、たとえば給湯動作を停止した直後のように残水があることが明らかな場合には残水検知は不要であるので、そのような場合にはこのステップS1で否定的な処理を行ない、残水検知を飛ばして保温運転に移行する。したがって、直ちに保温運転に移行する場合は図4ステップS5に示すように、サーミスタ14aでは缶体4内の温度検出が行なわれる。 【0030】(2) 上記図4ステップS1で残水検知が必要と判断された場合、図4ステップS2に示すようにマイコン25のポートP1 が出力状態に切り換えられる。すなわち、本発明の残水検知方法では、後述するように残水有無の判定に先立ってサーミスタ14aを自己発熱させる必要があるため、それに先立ってマイコン25のポートP1 に残水検知用高電圧VH が印加されないようにポートP1 を出力状態とする。 【0031】(3) そして、このポートP1 の切り換えが完了すると、サーミスタ14aに残水検知用高電圧VH (15V)が印加され(図4ステップS3)、サーミスタ14aを自己発熱させる処理が行なわれる。このサーミスタ14aに対する残水検知用高電圧VH の印加は、上記マイコン25のポートP2 からスイッチング用のトランジスタTrのベースに駆動信号(Hi)を出力することにより行なわれる。つまり、上記駆動信号がトランジスタTrのベースに与えられることによりトランジスタTrがオンとなり、15V電源からの電圧が上記残水検知用高電圧VHとしてサーミスタ14aに印加される。 【0032】なお、後述するように、サーミスタ14aに印加する電源電圧を温度検出用低電圧VL に復帰させる場合には、上記とは反対にマイコン25の制御動作としてトランジスタTrをオフとする指令が発せられる。また、その場合には、トランジスタTrのオフ動作と並行してポートP1 を入力ポートに復帰させる指令が発せられる。 【0033】(4) そして、図4ステップS3での動作が完了すると、その後は図4ステップS4に示すように、所定の残水検知処理が開始される。そこで以下においては、この残水検知処理の一例を図5に基づいて詳細に説明する。 【0034】図5(a) は、サーミスタ14aに印加する電源電圧を上記時刻t1 で温度検出用低電圧VL から残水検知用高電圧VH に切り換え、時刻t2 で再び元の温度検出用低電圧VL に復帰させた場合におけるサーミスタの端子間電圧(サーミスタ電圧)の変動を示している。また、図5(a) に示す曲線Iは缶体4内に残水がある場合を、また、曲線IIは缶体4内に残水がない場合をそれぞれ示している。 【0035】そして、時刻t1 から時刻t2 までの間では、缶体4内に残水がある場合には、サーミスタ14aは缶体4内の水によって冷却されるため、残水検知用高電圧VH を印加しても短時間に十分な温度上昇が得られず、サーミスタ14aの抵抗値もあまり低下せず、その結果、残水検知用高電圧VH を印加後所定時間経過時のサーミスタ14aの端子間電圧は図5(a) の曲線Iに示すように比較的高いものなる。これに対して、缶体4内に残水がない場合には、図5(a) の曲線IIに示すように、自己発熱により短時間でサーミスタ14aは高温となる。そのため、サーミスタ14aの抵抗値は小さなものとなり、サーミスタ14aの端子間電圧は上記曲線Iの場合より低いものとなる。これらの性質は、従来技術に関連して既に述べたものと同じであり、本発明ではこの点を問題とするのではなく、次の時刻t2 以降の変動の相違に着目している。 【0036】すなわち、時刻t2 でサーミスタ14aに印加される電源電圧が温度検出用低電圧VL に復帰されると、缶体4内に残水がある場合には、サーミスタ14aの端子間電圧は、元の温度検出時の電圧値Vtoより更に低い電圧(Vto−ΔV1 )まで低下した後、速やかに元の温度検出時の電圧値Vtoに復帰するが、缶体4内に残水がない場合には、温度検出時の電圧値Vtoからの下降分ΔV2 が大きくなり、元の電圧値Vtoへの復帰が遅れるという相違が見られる(図5(b)参照)。これは、缶体4内に残水がある場合には、残水がない場合に比べてサーミスタ14aが自己発熱した際の温度上昇が小さく、サーミスタの抵抗値変化も小さいので、元の抵抗値に速やかに復帰できるからである。なお、ここで、元の温度検出時の電圧値Vtoが温度検出用低電圧VL と同じにならないのは、サーミスタ14aの端子間電圧の測定用の上記抵抗R1 と分圧されるためである。 【0037】本発明の残水検知では、このような時刻t2 以後におけるサーミスタ14aの端子間電圧の変動の相違、特に上記実施形態では元の温度検出時の電圧値Vtoからの下降分ΔVの大きさの違いに着目し、サーミスタ14aに残水検知用高電圧VH を印加して自己発熱させた後に、温度検出用低電圧VL に復帰させた際のサーミスタ電圧の上記下降分ΔVをマイコン25で検出することで、缶体4内の水の有無の検知を行なっている。つまり、検出された下降分ΔVが所定値より大きいと残水がないと判断され、下降分ΔVが所定値より小さいと残水があると判断される。 【0038】(5) そして、このようにして残水の有無が判断されると残水検知処理を終了し、残水があると判断されれば上記保温運転が開始される。 【0039】なお、上記実施形態では本発明を保温運転に先立つ残水検知に適用した場合について説明したが、本発明の有水検知方法は保温運転に先立つ場合以外でも実施可能である。すなわち、本発明の有水検知方法は、たとえば凍結防止を目的とする水検知にも適用可能であり、その場合には、入水温度センサ10や給湯温度センサ13等、給湯器に備えられた他の温度センサ(サーミスタ)を自己発熱させるように構成することで対応可能である。 【0040】このように、本発明によれば既存のサーミスタ14a(缶体温度センサ14)を利用して缶体4内の残水検知が行なえることはもちろんのこと、残水検知に際してサーミスタ14aに高電圧が印加された場合でもマイコン25側が過電圧状態で破損されるおそれがなく、しかも、残水の有無判定に用いられる上記下降分ΔVは小さな値であるため、マイコンのA/D入力の許容範囲が小さいもの(たとえば、0V〜5V)であっても残水の検出を確実に行なうことができる。 【0041】なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなくその発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。 【0042】たとえば、上記実施形態においては、残水の有無を判定するにあたり、検出された下降分ΔVの大小から残水の有無を判定しているが、たとえば、この下降分ΔVの算出にあたっては、温度検出用低電圧VL を印加した時のサーミスタ電圧から予め所定電圧aを減じた値を基準電圧Vstとして用いることができる他、サーミスタを自己発熱させた後に電源電圧を温度検出用低電圧VL させた際のサーミスタ電圧の変動を検出するのであれば他の方法によることも可能である。 【0043】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るマイコンの入出力制御方法によれば、マイコンの制御動作によって当該マイコンの入出力ポートに過電圧がかかる場合に、過電圧状態となる入出力ポートを出力状態とすることにより、当該入出力ポートに過電圧が印加されないようにすることから、たとえばマイコンの入出力ポートを入力ポートとして使用している場合であって、マイコンの制御動作上不可避的に当該入力ポートに過電圧が印加されるような場合においても、ソフトウェア上の処理によって当該入力ポートをLo出力状態とすることで、過電圧が印加されるのを回避することができ、マイコンの破損を防止できる。 【0044】また、本発明の給湯器の有水検知方法によれば、少なくとも缶体温度を検出するサーミスタを備えるとともに、上記サーミスタの電圧を入力して缶体内の水温を検出するマイコンを備えた給湯器において、上記マイコンからの制御動作として、上記サーミスタに印加する電圧を温度検出用低電圧から有水検知用高電圧に昇圧して上記サーミスタを自己発熱させた後、電源電圧を上記有水検知用高電圧から温度検出用低電圧に降下させて、その際のサーミスタ電圧の変動から有水の有無の判定を行なっているので、サーミスタ電圧として検出される電圧は小さなものとなり、これ検出するマイコンのA/D入力が比較的小さい場合でも確実に有水の検出を行なうことができる。また、この場合においても、上記サーミスタに有水検知用高電圧を印加する際に、上記サーミスタ電圧を入力するマイコンの入出力ポートが出力状態とされるので、当該入出力ポートに過電圧が印加されることなく、マイコンが破損するのを防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004709 【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐野 章吾
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| 【公開番号】 |
特開平11−248513 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月17日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−64459 |
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