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【発明の名称】 センサホルダ
【発明者】 【氏名】桑名 克之

【要約】 【課題】センサホルダにおける小型化と汎用性および信頼性向上。

【解決手段】軟弾性材料から構成され、センサ2を保持する保持部3と、保持部3を支持する支持部4とを備える。保持部3に、貫通孔5が形成された板状の基板6と、基板6の一方の面7に突出して設けられ、基板6との間でセンサ2を挟持する挟持壁部8と、挟持壁部8および基板6の間に挟持されたセンサ2の側方を保持する側壁部9とを設ける。支持部4に、基板6から延出する延出壁部14を設ける。延出壁部14の他方の面16に、延出壁部14と被計測容器とを接合する接合部材17を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液体の液面を検出するセンサを保持して、該液体が貯留された被計測容器に取り付けるセンサホルダであって、軟弾性材料から構成され、前記センサを保持する保持部と、該保持部を支持する支持部とを備え、前記保持部には、貫通孔が形成された板状の基板と、該基板の一方の面に突出して設けられ、該基板との間で前記センサを挟持する挟持壁部と、該挟持壁部および前記基板の間に挟持された前記センサの側方を保持する側壁部とが設けられ、前記支持部には、前記基板から延出する延出壁部が設けられ、該延出壁部の他方の面には、該延出壁部と前記被計測容器とを接合する接合部材が設けられていることを特徴とするセンサホルダ。
【請求項2】 請求項1記載のセンサホルダにおいて、前記センサが、着脱自在な構成とされていることを特徴とするセンサホルダ。
【請求項3】 請求項1または2記載のセンサホルダにおいて、前記軟弾性材料が、透過性材料からなることを特徴とするセンサホルダ。
【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のセンサホルダにおいて、前記延出壁部と前記基板との間には、これらを分断する分断部が設けられていることを特徴とするセンサホルダ。
【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のセンサホルダにおいて、前記保持部は、前記センサより長尺とされると共に、該センサを前記被計測容器に沿って移動可能に保持することを特徴とするセンサホルダ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リザーバ内に貯留された液体の水位を測定する際に用いられる液面計のセンサを固定するセンサホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、外科手術等において、患者に代わって血液を循環させたり、あるいは追加の血液や薬液を患者に送り込んだりする回路に、当該血液あるいは薬液を貯留する目的で液体リザーバが設けられている。この種の液体リザーバとしては、例えば、図4に示す有底円筒形のものや、図5に示す有底円筒形状とその軸線を含む平面とを組み合わせた形状を有するものがある。
【0003】これらの液体リザーバは、内部に貯留された液体が、例えば、手術時に徐々に費消されるが、一定の量より減じることがないように、目視可能なポリカーボネ−トやアクリル等の透過性を有する材料で形成されている。また、従来、目視以外で液体の量を監視する手段としては、貯留された液体の液面を超音波を使用して測定する液面計を用いたものが多く採用されている。
【0004】通常、この種の液面計としては、上記液面を測定するセンサとして、超音波センサが液体リザーバに、適宜設けられた固定手段により取り付けられており、また、液体リザーバとの間の隙間による影響を排除して測定精度を向上させるために、該隙間にゲル等が充填されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したような従来の液面計には、以下のような問題が存在する。センサが取り付けられる固定手段は、液体リザーバに対して固有のものであり、そのため、高価なセンサがその液体リザーバに専用となってしまっていた。
【0006】一方、センサを液体リザーバに固定する手段として、センサホルダを用いるものもあるが、汎用性に富むものではなく、取り付けられる液体リザーバの形状に制限が多く、結局、特定の液体リザーバに対して専用になってしまうケースが多かった。また、この種のセンサホルダは、液体リザーバへの固定手段を設ける必要上、センサの大きさに対して均衡が取れていないことに加えて、透過性を有していないので、上記のように、目視で液面を確認する際の障害になっていた。
【0007】さらに、超音波センサを用いた場合には、上記のようにゲル等によって隙間を充填する必要があり使い勝手が悪いと共に、ゲル等が不足したときには測定精度が低下してしまう等の不都合がある。加えて、上記のセンサホルダでは、検出できる液面が固定されており、検出する液面の変更には対応できなかった。そのため、これらの不都合が解消されるセンサホルダが強く望まれていた。
【0008】本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、汎用性に富み、小型で目視範囲を狭めることもなく、また信頼性も向上させ、さらに検出液面の変更が可能なセンサホルダを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を採用している。請求項1記載のセンサホルダは、液体の液面を検出するセンサを保持して、該液体が貯留された被計測容器に取り付けるセンサホルダであって、軟弾性材料から構成され、前記センサを保持する保持部と、該保持部を支持する支持部とを備え、前記保持部には、貫通孔が形成された板状の基板と、該基板の一方の面に突出して設けられ、該基板との間で前記センサを挟持する挟持壁部と、該挟持壁部および前記基板の間に挟持された前記センサの側方を保持する側壁部とが設けられ、前記支持部には、前記基板から延出する延出壁部が設けられ、該延出壁部の他方の面には、該延出壁部と前記被計測容器とを接合する接合部材が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】従って、本発明のセンサホルダによれば、基板および延出壁部を弾性変形させて、これらの他方の面を被計測容器に添わせると共に、接合部材により延出壁部を被計測容器に接合させることができる。また、基板の一方の面側で、挟持壁部との間でセンサを挟持することができる。センサは、基板の貫通孔を通して被計測容器に貯留された液体の液面を検出することができる。
【0011】請求項2記載のセンサホルダは、請求項1記載のセンサホルダにおいて、前記センサが、着脱自在な構成とされていることを特徴とするものである。
【0012】従って、本発明のセンサホルダによれば、センサを自在に装着および離脱させることができる。
【0013】請求項3記載のセンサホルダは、請求項1または2記載のセンサホルダにおいて、前記軟弾性材料が、透過性材料からなることを特徴とするものである。
【0014】従って、本発明のセンサホルダによれば、被計測容器内の液体の液面を透過性材料を通して視認することができる。
【0015】請求項4記載のセンサホルダは、請求項1から3のいずれかに記載のセンサホルダにおいて、前記延出壁部と前記基板との間には、これらを分断する分断部が設けられていることを特徴とするものである。
【0016】従って、本発明のセンサホルダによれば、延出壁部および基板を弾性変形させる際の変形抵抗を減少させることができる。
【0017】請求項5記載のセンサホルダは、請求項1から4のいずれかに記載のセンサホルダにおいて、前記保持部は、前記センサより長尺とされると共に、該センサを前記被計測容器に沿って移動可能に保持することを特徴とするものである。
【0018】従って、本発明のセンサホルダによれば、センサを被計測容器に沿って移動させることにより、検出する液面の変更が可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のセンサホルダの実施の形態を、図1ないし図3を参照して説明する。ここでは、例えば、円筒形の液体リザーバに光学式センサを取り付ける場合の例を用いて説明する。図1において、符号1はセンサホルダであり、符号2は光学式センサ(センサ)である。光学式センサ2は、被検出材に対して光を照射して、該被検出材から反射される反射光により該被検出材の位置を検出するものである。
【0020】センサホルダ1は、ポリオレフィン系やエラストマー等の透過性を有する軟弾性材料から形成されており、光学式センサ2より長尺とされ該光学式センサ2を保持する保持部3と、該保持部3を支持する支持部4とを備えた構成とされている。保持部3には、平面視矩形の貫通孔5が形成された板状の基板6と、該基板6の両端に形成された一対の挟持壁部8と、側壁部9とが設けられている。
【0021】挟持壁部8は、基板6の一方の面7との間で光学式センサ2を移動可能に挟持するものであって、図2に示すように、一方の面7から突出する突出部10と、該突出部10の先端から基板6に沿って内側へ突出する係合部11とから構成されており、係合部11には基板6から離間するに従って漸次外側へ向かう傾斜面12が形成されている。一対の挟持壁部8の内、一方の係合部11(図2中右側)は、他方に対してその高さおよび傾斜面12が大きくなるように設定されている。
【0022】側壁部9は、挟持壁部8と基板6の一方の面7との間に挟持された光学式センサ2の側方を保持するものであって、基板6の一方の面7の外周から突出するように形成されている。
【0023】一方、支持部4には、基板6の両側縁13から延出する延出壁部14が設けられており、延出壁部14と基板6との間には該延出壁部14を欠落させて、これらを分断する平面視矩形の分断部15が形成されている。また、延出壁部14には、該延出壁部14から外方へ延出する突起部20が形成されている。延出壁部14の他方の面16には、透明の両面テープ(接合部材)17の一面が接合されている。
【0024】上記の構成のセンサホルダの使用方法を以下に説明する。まず、図3に示すように、透過性を有する液体リザーバ(被計測容器)18の外周面19に突起部20が液面と略同じ高さに位置するように、両面テープ17の他面を接合して、支持部4を液体リザーバ18に接合させる。
【0025】このとき、センサホルダ1の基板6および延出壁部14は、板状であり、軟弾性材料から形成されていることに加えて、分断部15により基板6と延出壁部14とが分断されて、これらがつながっている部分が減少しているため、微小な変形抵抗で弾性変形して液体リザーバ18の外周面19に添うことができる。
【0026】そして、この状態で、挟持壁部8を弾性変形させて光学式センサ2を基板6の一方の面7との間で挟持する。即ち、挟持壁部8の係合部11を摘んで一旦外側へ曲げる。このとき、突出部10が弾性変形するため、係合部11は容易に外側へ曲がる。また、図2中右側の係合部11は、その高さが大きくなっているため、一層、容易に曲げることができる。
【0027】そして、光学式センサ2を基板6の一方の面7上に装着した後に、挟持壁部8に対する曲げ力を解除すると、弾性復元力により係合部11が元の位置に復元することにより光学式センサに係合して、基板6の一方の面7との間で挟持する。このとき、光学式センサ2の側方は、側壁部9によって保持される。かくして、光学式センサ2が、センサホルダ1に保持されて液体リザーバ18の外周面19に取付られる。
【0028】そして、光学式センサ2から貫通孔5を通して照射された光は、液体リザーバ18を透過する。このとき、液体リザーバ18に貯留された液体の液面が光学式センサ2の走査範囲内であれば、液体リザーバ18に当たった光が上記液体で反射するため、光学式センサ2はその反射光により液体の液面位置を検出することができる。
【0029】一方、液体の液面が光学式センサ2の走査範囲外、即ち、液体の量が所定以下になった場合には、液体リザーバ18に当たった光の反射率が液体の有無で変化するため、光学式センサ2は異常状態を検出することができる。なお、液体の液面位置を変更する場合には、光学式センサ2を保持部3内で液体リザーバ18に沿って移動させることにより容易に対応できる。
【0030】本実施の形態のセンサホルダによれば、基板6と延出壁部14とが軟弾性材料から形成されているので、円筒形の液体リザーバであれば、その曲率を問うことなく、他の形状であっても自在にその形状に添うことが可能という汎用性を有し、また、両面テープにより、容易に接合させることができる。
【0031】また、挟持壁部8を曲げることだけで、光学式センサ2を容易に装着することが可能であり、同様の操作により離脱させることもできるので、センサホルダ1を複数の液体リザーバに接合させておけば、例えば、一つの光学式センサ2を着脱させることにより、高価な光学式センサを有効に活用することができ、結果としてコストを抑えることができる。
【0032】さらに、基板6の大きさが光学式センサ2の大きさに側壁部9の幅を加えた程度のものであり、延出壁部14も両面テープ17が接合可能な大きさしか有していないので、小型のセンサホルダが実現されている。そのため、液体リザーバ18内の液体を視認する際に、目視の障害となる部分が最小になることに加えて、両面テープ17が透明であり、軟弾性材料であるポリオレフィン系やエラストマー等が透過性材料でもあるため、液体リザーバ18の手前にセンサホルダ1が存在していても、センサホルダ1を通して液体リザーバ18内の液体を視認することができる。また、光学式センサ2が保持部3内を移動することにより、検出液面を変更することができるようになり、使い勝手がよいものとなっている。
【0033】そして、上記液体の液面を検出する手段として、該液体に光を照射してその反射光を利用した光学式センサ2を用いているので、超音波センサを使用するときのようにゲル等を必要とせず、使い勝手のよいものとなる。さらに、光透過式センサのように、血栓の影響を受けることもないので、より信頼性の高い検出が可能となる。
【0034】なお、上記実施の形態において、被計測容器を液体リザーバとする構成としたが、これに限られることなく、例えば、小型のチャンバーのようなものにでも十分対応できるものである。また、分断部15を延出壁部14と基板6との間の中間に形成する構成としたが、例えば、両端に開口する構成として、中間がつながっているような構成であってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るセンサホルダによれば、軟弾性材料から構成される保持部と支持部とを備え、保持部にセンサを挟持する挟持壁部と、センサの側方を保持する側壁部とが設けられ、支持部に接合部材が接合された延出壁部が設けられる構成となっている。これにより、被計測容器の形状が複数あっても対応できるという汎用性を有し、また、小型化も実現するという優れた効果を奏すものである。
【0036】請求項2に係るセンサホルダによれば、センサが着脱自在な構成となっている。これにより、高価なセンサを有効活用することが可能となり、従ってコストダウンが実現するという優れた効果を奏する。
【0037】請求項3に係るセンサホルダによれば、軟弾性材料が透過性材料からなる構成となっている。これにより、被計測容器内の液体視認が容易となり、信頼性が向上するという優れた効果を奏する。
【0038】請求項4に係るセンサホルダによれば、延出壁部と基板との間に分断部が設けられる構成となっている。これにより、被計測容器に対する汎用性が向上するという優れた効果を奏するものである。
【0039】請求項5に係るセンサホルダによれば、保持部はセンサより長尺とされると共に、センサを被計測容器に沿って移動可能に保持する構成となっている。これにより、センサを被計測容器に沿って移動させることにより、検出する液面の変更が可能になり、使い勝手がよくなるという優れた効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000200677
【氏名又は名称】泉工医科工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外1名)
【公開番号】 特開平11−201799
【公開日】 平成11年(1999)7月30日
【出願番号】 特願平10−1902