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【発明の名称】 計器ケースの取付装置
【発明者】 【氏名】関谷 康彦

【氏名】浅見 敏昭

【氏名】広田 則夫

【氏名】国府田 昌弘

【要約】 【課題】計器ケースをパネルに固定する取付枠の機械的強度および弾性を良好にできるようにする。

【解決手段】パネル25に係止するフランジ23を計器ケース19に設ける。計器ケース19にはめる取付枠29は、中央膨出部31cをフランジ23に向けて突出させた弓形のパネル抑え片31の両端を支持している。パネル25に背面側から挿入した計器ケース19の外周に取付枠29をはめ、計器ケース19と取付枠29を係合する。パネル抑え片31の中央膨出部31cがパネル25に圧接して付勢力に抗して変形し、計器ケース19がパネル25に弾性的に挟持される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 計器類取付用のパネルの取付孔に背面側から挿入されるとともに前記パネルに係止されるフランジを有する計器ケースと、この計器ケースの外周に背面側からはめられて係合される取付枠であって、この外周に両端が支持されかつ中央膨出部を前記計器ケースのフランジに向けて突出させた弓形のパネル抑え片を有する取付枠と、を具備することを特徴とする計器ケースの取付装置。
【請求項2】 前記取付枠に形成された前記パネル抑え片は、対角する位置に対をなして形成されてなる請求項1記載の計器ケースの取付装置。
【請求項3】 前記取付枠の外周に、前記パネルを押圧するパネル抑え用ねじを進退動可能に保持する保持部を有する請求項1又は2記載の計器ケースの取付装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は計器ケースの取付装置に係り、例えば調節計等の計器類のケース(計器ケース)を計器取付用のパネルに取付ける場合に使用される取付装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の取付装置としては、例えば図6および図7に示すような構成が知られている。すなわち、計器ケース1の前面操作部(図中隠れる)側外周にフランジ3を突設させ、計器ケース1の胴部1aにはめ込んだ取付枠5の対向辺に弾性押圧片7を片持ち支持状態で形成し、この弾性押圧片7の基部9にはフランジ3方向へねじ11をねじ込み、かつその対向辺から係合突片13を背面側へ突設させた構成が知られている。
【0003】この計器ケースの取付装置は、パネル(図6では図示せず)15の取付け穴(図示せず)に背面側から計器ケース1をはめ込んでフランジ3をパネル15に当接させ、計器ケース1の胴部1aには背面側から取付枠5をはめ込んで弾性押圧片7をパネル15の裏面に圧接させるとともに、取付枠5の係合突片13を計器ケース1の胴部1aに形成された係合溝部1bに係合させ、弾性押圧片7とフランジ3間でパネル15を弾性的に挟持するようにして計器ケース1をパネル15に固定していた。さらに、計器ケース1のパネル15への固定強度を高める必要がある場合には、取付枠5の基部9へねじ11をねじ込んでパネル15を押圧していた。なお、図中符号17は、計器ケース1の後部から突出させた外部接続端子である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した構成の取付装置は、取付枠5に片持ち支持された弾性押圧片7をパネル15の裏面に圧接する構成であったから、弾性押圧片7の機械的強度と弾性の双方を良好に保ち難く、計器ケース1のパネル15への固定強度を高める観点から改良の余地があった。
【0005】本発明はそのような従来の欠点を解決するためになされたもので、計器ケースをパネルに固定する取付枠の機械的強度および弾性が良好で、適切な押圧固定が得られるうえ、取付けや取外し操作の簡単な取付装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決するために本発明の取付装置は、パネルの取付孔に背面側から挿入されるとともにそのパネルに係止されるフランジを有する計器ケースと、この計器ケースの外周に背面側からはめられて計器ケースに係合される取付枠を有し、この取付枠の外周に両端が支持され中央膨出部をその計器ケースのフランジに向けて突出させた弓形のパネル抑え片を有するものである。
【0007】また、本発明では、上記取付枠に形成されたパネル抑え片を対角する位置に対をなして形成することが好ましい。さらに、本発明では、上記取付枠の外周に、そのパネルを押圧するパネル抑え用ねじを進退動可能に保持する保持部を設けることも可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る計器ケースの取付装置の実施の形態を示す要部分解斜視図である。図1において、角柱状の計器ケース19は、この一部を形成する前面操作部21又はこの近傍外周から一体的に突出するフランジ23を有する従来公知のものであり、後述する計器類取付用のパネル25(図1では図示せず。)の取付孔25aにその計器ケース19を背面(裏面)側胴部19aから挿入したとき、フランジ23がパネル25の表面側に当接するようになっている。
【0009】計器ケース19の胴部19aにおいてフランジ23に近い外周には、ノコギリ歯状の連続する係合溝部19bが対角位置(図1中で下面側は隠れて見えない。)に形成されている(後述する図4参照)。前面操作部21はこの背面側に複数の回路基板を配置した計器の内器を構成し、計器ケース19から取り出せるようになっているが、本発明の要旨ではないので説明を省略する。なお、符号27は前面操作部21を計器ケース19に係止する係止部である。
【0010】取付枠29は、計器ケース19の胴部19aの外周形状とほぼ同形状の四角形状の枠型に合成樹脂から成形加工されてなり、胴部19aの外径より僅かに大径の内径と、フランジ23とほぼ同径又は小径の外周を有し、計器ケース19の胴部19aに背面側からはめ込み自在になっている。取付枠29の対向する各対向辺29a、29bには、図2に示すように、パネル抑え片31および保持部33が突出するように対角位置に形成されている。
【0011】例えば対向辺29a側のパネル抑え片31は、図3に示すように、背面側方向に湾曲する両端湾曲部31a、31bとこれら両端湾曲部31a、31b間でフランジ23方向へパネル抑え片31の端面から突出するように大きく湾曲膨出した中央膨出部31cを有する弓型の帯状体となっており、両端部(両端湾曲部31a、31bの近傍で図3中の斜線で示す部分)をパネル抑え片31に一体的に支持されている。そして、パネル抑え片31は、両端湾曲部31a、31b間では対向辺29aとの間で空隙S(図2および図4参照)が形成されるようにして、対向辺29aと直交する対向辺29cに寄せて形成されている。
【0012】このように、パネル抑え片31は、両端部がパネル抑え片31に一体的に支持されているから、中央膨出部31cを背面側へ付勢力に抗して押圧すると、図3中の破線で示すように、中央膨出部31cと両端湾曲部31a、31bが変形しながら、中央膨出部31cが背面側へ弾性的に大きく変位可能となる。保持部33は、背面側とフランジ23方向に貫通するねじ孔33aを有し、対向辺29aと直交する対向辺29dに寄せて形成されるとともに、パネル抑え用のねじ35を弾性的に保持する割溝33bがねじ孔33aに沿って形成されている。
【0013】対向辺29b側についても、対向辺29bと直交する対向辺29dに寄せて同様のパネル抑え片31が形成され、対向辺29cに寄せて同様な保持部33が形成され、対向辺29aとの間で対角位置関係となっている。取付枠29の対向する各対向辺29a、29bには、図1に示すように、背面側へ突出する係合突片37が形成されており、係合突片37には計器ケース19の胴部19aに設けた係合溝部19bに噛み合う係合突条37aが形成されている。そのため、取付枠29を計器ケース19の胴部19aにはめ込んだとき、係合突片37の係合突条37aが計器ケース19の係合溝部19bに噛み合って係合し、取付枠29のフランジ23方向への前進移動が容易である反面、背面側への後退移動が阻止されるようになっている。
【0014】このような計器ケースの取付装置は、例えば図1において、計器ケース19と取付枠29の間にパネル25を配置して背面側から取付孔25aへ挿入し、図5に示すように、フランジ23をパネル25の表面側に当接させ、計器ケース19の胴部19aに取付枠29をはめ込み、図4のように取付枠29の係合突片37を胴部19aの係合溝部19bに噛み合せ係合させた状態で、取付枠29を更にフランジ23方向へ前進移動させると、パネル抑え片31の中央膨出部31cがパネル25の裏面に当接し、背面側へ弾性的に変位するとともにパネル25に付勢力が加わり、フランジ23と取付枠29間でパネル25が弾性的に挟持され、計器ケース19がパネル25に固定される。計器ケース19をパネル25から外す場合には、取付枠29の係合突片37の先端を浮せて係合突条37aと係合溝部19bとの噛み合せ係合を解除すれば、取付枠29を後退させて取外せる。
【0015】このような計器ケースの取付装置では、パネル25の取付孔25aに計器ケース19を背面側から挿入してこのパネル25にフランジ23を当接させ、この計器ケース19の外周に背面側から取付枠29をはめ込み、この取付枠29とフランジ23間でパネル25に挟持するようにして計器ケース19を固定する構成において、両端湾曲部31a、31bとこの間にフランジ23方向へ湾曲膨出した中央膨出部31cとを有するパネル抑え片31を、その両端部を取付枠29に一体的に支持させるように形成し、取付枠29に形成した係合突片37を計器ケース19の係合溝部19bに噛み合せる構成としたから、パネル25をフランジ23との間で弾性的に挟持するパネル抑え片31がその両端湾曲部31a、31b近傍の2箇所で取付枠29に支持される一方、中央膨出部31cでパネル25を抑えるので、パネル抑え片31の機械的強度が良好であるうえ良好な弾性も確保できるし、計器ケース19を確実に固定できる。
【0016】そして、保持部33のねじ孔33aにねじ35をねじ込んでパネル25を押圧すれば、より一層確実かつ強固に計器ケース19をパネル25に固定できる。なお、あまり強固に固定する必要がない場合にはねじ35は不要であろう。しかも、パネル抑え片31および保持部33を取付枠29の対角位置に対をなして少なくとも1組以上形成すれば、計器ケース19を平面的により一層安定的に固定できる。取付枠29の対向辺29c、29dにパネル抑え片31および保持部33を対角位置で形成することも可能である。
【0017】ところで、上述した実施の形態では、計器ケース19の胴部19aに係合溝部19bを形成し、これにはめ込む取付枠29には係合突片37を突設して係合溝部19bに噛み合う係合突条37aを形成し、取付枠29を計器ケース19に係合固定する構成であったが、本発明はこれに限定されず、種々の係合固定構成が可能である。要は、取付枠29の前進動変位が容易である反面、後退を阻止するような計器ケース19と取付枠29との係合構成が好ましい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明の取付装置は、パネルに係止するフランジを計器ケースに設け、この計器ケースの外周に背面側から取付枠をはめて計器ケースに係合し、中央膨出部をその計器ケースのフランジに向けて突出させた弓形のパネル抑え片についてこの両端を取付枠の外周に支持させたので、計器ケースをパネルに背面側から挿入し、この計器ケースに取付枠をはめて計器ケースに係合すると、パネルがフランジとパネル抑え片の間で適切な弾性的に挟持可能となるうえ、このパネル抑え片は両端が取付枠に支持されているから、機械的強度も良好となるし、取付枠の取付けや取外し操作も簡単である。また、上記取付枠に形成されたパネル抑え片を対角する位置に対をなして形成する構成では、計器ケースを平面的に一層安定的に固定できる利点がある。さらに、上記取付枠の外周にそのパネルを押圧するパネル抑え用ねじを進退動可能に保持する保持部を設ける構成では、パネル抑え片の機能とあいまって計器ケースをより確実、強固に固定できる。
【出願人】 【識別番号】000250317
【氏名又は名称】理化工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)11月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】斎藤 美晴
【公開番号】 特開平11−160108
【公開日】 平成11年(1999)6月18日
【出願番号】 特願平9−343725