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【発明の名称】 車載用複合ユニット
【発明者】 【氏名】宮浦 正夫

【要約】 【課題】GPS、VICS、ETCに使用する各機器を搭載する際の自動車内の搭載スペースの確保が可能になり、各種の配線の複雑化を避けることができる車載用複合ユニットを提供する。

【解決手段】人工衛星位置決定システム(GPS)及び道路交通情報システム(VICS)の各受信部1、2〜3と高速道路料金自動支払システム(ETC)の送受信部4とを一体的に構成した単一ユニット5にし、GPS、VICS、ETCの各信号処理部をカーナビゲーション装置7に内蔵させ、かつ、カーナビゲーション装置7の表示部6をGPS、VICS、ETCで共用させている。単一ユニット5とカーナビゲーション装置7との間には情報の伝送及び電源電圧伝送を兼ねて行う1本の多芯線路8が接続される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人工衛星位置決定システム及び道路交通情報システムの各受信部と高速道路料金自動支払システムの送受信部とを一体的に構成した単一ユニットにし、前記人工衛星位置決定システム、前記道路交通情報システム、前記高速道路料金自動支払システムの各信号処理部をカーナビゲーション装置に内蔵させ、かつ、前記カーナビゲーション装置の表示部を前記人工衛星位置決定システム、前記道路交通情報システム、前記高速道路料金自動支払システムで共用させることを特徴とする車載用複合ユニット。
【請求項2】 前記単一ユニットと前記カーナビゲーション装置とは、電源供給線を含む1本の多芯線路によって接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車載用複合ユニット。
【請求項3】 前記高速道路料金自動支払システムは、前記人工衛星位置決定システムで検出された位置情報に基づいて、料金徴収所に近接したときだけ電源が自動投入されることを特徴とする請求項1及び2に記載の車載用複合ユニット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用複合ユニットに係わり、特に、人工衛星位置決定システム(Global Positioning Sistemで、以下GPSという)、道路交通情報システム(Vehicle Information andCommunication Systemで、以下VICSという)、高速道路料金自動支払システム(Electronic Toll Collectionで、以下ETSという)を一体的にユニット化し、カーナビゲーション装置とともに利用する車載用複合ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車関連情報提供装置としては、GPS、VICS、ETSを用いた装置が知られている。
【0003】この内、GPSは、走行中の自動車の現在位置や進行方向等を示すための位置情報を人工衛星が送信した送信電波によって得ているものであって、人工衛星からの送信電波の検出によって得られた位置情報をカーナビゲーション装置に供給し、カーナビゲーション装置の表示部にその情報を表示することにより、自動車の現在位置やその進行方向等を知ることができるものである。
【0004】また、VICSは、比較的最近になって情報提供のサービスが開始されたもので、VICSセンターが送信した道路交通情報やその他の交通関連情報等の各種情報を、FM多重放送、光ビーコン、電波ビーコンの形で自動車が受信するもので、受信されたこれらの情報をカーナビゲーション装置に供給し、カーナビゲーション装置の表示部にこれらの情報を表示することにより、VICSセンターから提供された道路交通情報やその他の交通関連情報の各種情報を得ることができるものである。
【0005】この他に、ETSは、高速道路等の有料道路における通行料金を人手を介すことなく、電波を利用して自動的に料金徴収するものであって、現在、本格的な研究開発が進められており、近い将来、実用化されることが確実視されている。
【0006】この場合、GPSは、人工衛星からの送信電波として、1.5GHzの周波数帯のものが用いられ、VICSは、VICSセンターからの送信電波として2.5GHzの周波数帯のものが用いられ、ETCは、料金徴収所と自動車との間で行われる送受信電波として5.8GHzの周波数帯のものが用いられている。
【0007】ここで、図5は、自動車にGPS、VICS及びETCをカーナビゲーション装置とともに搭載した既知の自動車関連情報提供装置の概要構成を示す斜視図である。
【0008】図5に示されるように、自動車(図示なし)には、GPS電波受信部51を内蔵したGPS受信ユニット51Uと、VICS電波受信部52及びVICS光信号受信部53を内蔵したVICS受信ユニット52Uと、GPS信号処理部(図示なし)やVICS信号処理部(図示なし)を内蔵し、表示部54を備えたカーナビゲーション装置55と、ETC電波送受信部兼信号処理部56を内蔵し、表示部57を備えたETC信号処理ユニット56Uとが搭載され、GPS受信ユニット51Uとカーナビゲーション装置55との間に第1信号線581 が、VICS受信ユニット52Uとカーナビゲーション装置55との間に第2信号線582がそれぞれ接続されている。この他に、図5に図示されていないが、GPS受信ユニット51Uにはそれぞれ受信アンテナと電源供給線が接続され、VICS受信ユニット52Uにはそれぞれ受信アンテナと電源供給線が接続されるともに受光部が設けられ、ETC信号処理ユニット56Uには送受信アンテナまたは送信アンテナ及び受信アンテナと電源供給線が接続されている。
【0009】前記既知の自動車関連情報提供装置において、GPS電波受信部51は、受信アンテナで受信した人工衛星からの送信電波をRF(高周波)信号として増幅し、第1信号線581 を通してカーナビゲーション装置55に供給する。カーナビゲーション装置55は、供給されたRF信号をGPS信号処理部で処理し、必要な位置情報を得た後、表示部54に供給し、表示部54に表示させる。
【0010】また、VICS電波受信部52及びVICS光信号受信部53は、受信アンテナで受信したVICSセンターからの送信電波及び受光部で受信したVICSセンターからの送信光信号をそれぞれRF(高周波)信号として増幅し、第2信号線582 を通してカーナビゲーション装置55に供給する。カーナビゲーション装置55は、供給されたRF信号をVICS信号処理部で処理し、必要な各種情報を得た後、表示部54に供給し、表示部54に表示させる。
【0011】さらに、ETC電波送受信部兼信号処理部56の中のETC電波送受信部は、料金徴収所側が送信し、受信アンテナで受信した送信電波からRF受信信号を得たり、RF送信信号を送信アンテナから料金徴収所側に向けて所要の送信電波として送信したりし、ETC電波送受信部兼信号処理部56の中の信号処理部は、RF受信信号に対して所要の信号処理を行い、RF送信信号の形成、徴収料金の計算及び記憶、必要な表示情報の表示部57への供給等を行い、表示情報を表示部57に表示させる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記既知の自動車関連情報提供装置は、GPS、VICS、ETCが、本来、それぞれ異なる目的に沿って研究開発されてきたという経緯により、使用されている電波の周波数帯がいずれも異なっている。このため、GPS、VICS、ETCの各機器を自動車に搭載する場合、GPSについては、GPS用受信アンテナを接続したGPS受信ユニット51Uを、VICSについては、VICS用受信アンテナが接続され、かつ、光信号受信部を備えたVICS受信ユニット52Uを、ETCについては、ETC用送受信アンテナまたは送信アンテナ及び受信アンテナが接続されたETC信号処理ユニット57をそれぞれ別個に搭載する必要があり、しかも、カーナビゲーション装置55は、GPS受信ユニット51U及びVICS受信ユニット52Uで得られた情報を表示するときだけ利用され、ETC電波送受信部兼信号処理部56で得られた情報は、ETC信号処理ユニット56Uの表示部57で別途表示しているものである。
【0013】このように、前記既知の自動車関連情報提供装置は、GPS、VICS、ETCのそれぞれを利用する場合、それぞれの用途に適合した各種の機器が必要になり、自動車内にこのような各種の機器を全て搭載することはスペース的に非常に難しく、しかも、各種の機器間に接続される第1信号線581 や第2信号線582 、それに各種の機器に接続される電源供給線が必要になり、自動車内における各種の配線の複雑化が促進されるという問題がある。
【0014】一方、GPSやVICSを別にして、ETCは、本来、自動車が料金徴収所に近接したときだけ、料金徴収所と自動車との間で電波の送受信が行われるものであるが、前記既知の自動車関連情報提供装置は、ETC信号処理ユニット57が自動車を使用している間、常時、電源が投入されているので、ETCとGPSやVICSを併用して動作させた場合、車載電源の電力消費が極端に多くなってしまうという問題もある。
【0015】本発明は、これらの問題点を解決するもので、その主たる目的は、GPS、VICS、ETCに使用する各機器を搭載する際の自動車内の搭載スペースの確保が可能になり、各種の配線の複雑化を避けることができる車載用複合ユニットを提供することにある。
【0016】また、本発明の他の目的は、ETCとGPSやVICSを併用して動作させた場合においても、車載電源の電力消費を低減することを可能にした車載用複合ユニットを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記主たる目的を達成するために、本発明の車載用複合ユニットは、GPS及びVICSの各受信部とETCの送受信部とを一体的に構成した単一ユニットにし、GPS、VICS、ETCの各信号処理部をカーナビゲーション装置に内蔵させ、カーナビゲーション装置の表示部をGPS、VICS、ETCで共用するようにした第1手段を具備する。
【0018】また、前記主たる目的及び前記他の目的を達成するために、本発明の車載用複合ユニットは、前記第1手段に加えて、ETC電波送受信部及びETC信号処理部を、GPSで検出された位置情報に基づいて、料金徴収所に近接したときだけ電源が自動投入されるようにした第2手段を具備する。
【0019】前記第1手段によれば、自動車には、GPS及びVICSの各受信部とETCの送受信部とを一体的に構成した単一ユニットと、VICS、GPS、ETCの各信号処理部を内蔵したカーナビゲーション装置に内蔵させたカーナビゲーション装置だけを搭載すれば足りるので、搭載スペースの確保が容易になり、各種の機器間を接続する配線状態が複雑になるのを避けることができる。
【0020】また、前記第2手段によれば、前記第1手段に加え、ETC受信部及びETC信号処理部は料金徴収所に近接したときだけ電源が自動投入されるようにしているので、通常走行時にETC機器における車載電源の電力消費がなく、その分、車載電源の消費電力量を低減することが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態において、車載用複合ユニットは、人工衛星位置決定システム(GPS)及び道路交通情報システム(VICS)の各受信部と、高速道路料金自動支払システム(ETC)の送受信部を一体的なユニット構成にし、GPS、VICS、ETCの各信号処理部をカーナビゲーション装置に内蔵させ、かつ、カーナビゲーション装置の表示部をGPS、VICS、ETCで共用するようにしたものである。
【0022】本発明の実施の形態の具体例において、車載用複合ユニットは、単一ユニットとカーナビゲーション装置とが電源供給線を含む1本の多芯線路によって接続されているものである。
【0023】本発明の実施の形態の好適例において、車載用複合ユニットは、前記各実施の形態に加えて、ETCがGPSで検出された位置情報に基づいて、料金徴収所に近接したときだけ電源が自動投入されるようにしたものである。
【0024】本発明の実施の形態によれば、GPS電波受信部、VICS電波及び光信号受信部、ETC電波送受信部を一体的に構成した単一ユニットとし、GPS、VICS、ETCの各信号処理部をカーナビゲーション装置に内蔵させ、カーナビゲーション装置の表示部をGPS、VICS、ETCで共用するようにしたので、GPS、VICS、ETCの3つの異なるシステムを併用しているにも係わらず、自動車に単一ユニットとカーナビゲーション装置だけを搭載すれば足り、自動車内の搭載スペースの確保が容易になり、その上、各種の機器間を接続する配線状態が複雑になるのを避けることができる。この場合、単一ユニットとカーナビゲーション装置とを電源供給線を含んだ1本の多芯線路によって接続するようにすれば、配線状態が非常に簡素化される。
【0025】また、本発明の実施の形態の好適例によれば、前記本発明の実施の形態によって得られる機能に加えて、ETC電波送受信部及びETC信号処理部を、GPSで検出された位置情報に基づいて、料金徴収所に近接したときだけ電源が自動投入されるようにしたので、通常走行時にETC機器における車載電源の電力消費がなく、その分、車載電源の電力消費量を低減することが可能になる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0027】図1は、本発明による車載用複合ユニットの一実施例の概略構成を示す斜視図である。
【0028】図1に示すように、本実施例の車載用複合ユニットは、GPS電波受信部1とVICS電波受信部2とVICS光信号受信部3とETC電波送受信部4とをそれぞれ内蔵した単一ユニット5と、GPS信号処理部(図示なし)とVICS信号処理部(図示なし)とETC信号処理部(図示なし)とを内蔵し、表示部6を備えたカーナビゲーション装置7とからなり、単一ユニット5とカーナビゲーション装置7との間が多芯線路8によって接続されている。
【0029】また、図2は、図1に図示の実施例における単一ユニット5の具体的回路を示すブロック回路図であり、図3は、同じく図1に図示の実施例におけるカーナビゲーション装置7の具体的回路を示すブロック回路図である。
【0030】図2に示すように、単一ユニット5は、GPS電波受信部1と、VICS電波受信部2と、VICS光信号受信部3と、ETC電波送受信部4と、合波用バッファ回路部9と、分配回路部10と、電源供給部11とからなっている。
【0031】そして、GPS電波受信部1は、RF増幅器12を内蔵し、RF増幅器12の入力が外部接続されたGPS用受信アンテナ1Aに接続され、RF増幅器12の出力が合波用バッファ回路部9の第1の入力に接続される。VICS電波受信部2は、RF増幅器13を内蔵し、RF増幅器13の入力が外部接続されたVICS用受信アンテナ2Aに接続され、RF増幅器13の出力が合波用バッファ回路部9の第2の入力に接続される。VICS光信号受信部3は、RF増幅器14を内蔵し、RF増幅器14の入力が外部接続された受光部3Aに接続され、RF増幅器14の出力が合波用バッファ回路部9の第3の入力に接続される。ETC電波送受信部4は、RF受信増幅器15と、RF送信増幅器16と、受信用周波数変換器17と、送信用周波数変換器18と、局部発振器19と、検波器20とからなる。RF受信増幅器15は、入力が外部接続されたETC用受信アンテナ4Aに接続され、出力が受信用周波数変換器17の第1入力に接続される。RF送信増幅器16は入力が送信用周波数変換器18の出力に接続され、出力が外部接続されたETC用送信アンテナ4Bに接続される。受信用周波数変換器17は、第2入力が局部発振器19に接続され、出力が検波器20の入力に接続される。送信用周波数変換器18は、第1入力がコネクタ部8Aを介して多芯線路8に接続され、第2入力が局部発振器19に接続される。検波器20は、出力が配線接続部8Aを介して多芯線路8に接続される。合波用バッファ回路部9は、出力が分配回路部10の第1出力に接続され、分配回路部10は、入力がコネクタ部8Aを介して多芯線路8に接続され、第2出力が電源供給部11の入力に接続される。電源供給部11は、第1出力がGPS電波受信部1とVICS電波受信部2とVICS光信号受信部3と合波用バッファ回路部9の各電源端子にそれぞれ接続され、第2出力がETC電波送受信部4の電源端子に接続され、制御入力がコネクタ部8Aを介して多芯線路8に接続される。
【0032】多芯線路8は、4本の芯線からなり、その中で、1本目は分配回路部10の入力に、2本目は電源供給部11の制御入力に、3本目は検波器20の出力に、4本目は送信用周波数変換器18の第1入力にそれぞれ接続される。
【0033】また、図3に示すように、カーナビゲーション装置7は、表示部6と、GPS信号処理部21と、VICS信号処理部22と、ETC信号処理部23と、電源電圧発生部24と、制御信号発生部25と、結合回路部26と、分波用バッファ回路部27とからなっている。
【0034】そして、GPS信号処理部21は、入力が分波用バッファ回路部27の第1出力に接続され、第1出力が表示部6に接続され、第2出力が電源電圧発生部24と制御信号発生部25の各制御入力に接続される。VICS信号処理部22は、入力が分波用バッファ回路部27の第2出力に接続され、出力が表示部6に接続される。ETC信号処理部23は、受信信号入力及び送信信号出力がともにコネクタ部8Bを介して多芯線路8に接続され、出力が表示部6に接続される。電源電圧発生部24は、第1電源電圧出力がGPS信号処理部21、VICS信号処理部22、制御信号発生部25、分波用バッファ回路部27の各電源端子に接続されるとともに、結合回路部26の第2入力に接続され、第2電源電圧出力がETC信号処理部23の電源端子に接続される。制御信号発生部25は、出力がコネクタ部8Bを介して多芯線路8に接続される。結合回路部26は、第1入力がコネクタ部8Bを介して多芯線路8に接続され、出力が分波用バッファ回路部27の入力に接続される。4本の芯線からなる多芯線路8は、その1本目が結合回路部26の第1入力に、2本目が制御信号発生部25の出力に、3本目がETC信号処理部23の受信信号入力に、4本目がETC信号処理部23の送信信号出力にそれぞれ接続される。
【0035】さらに、図4は、図2に図示された電源供給部11の主要部の構成の一例を示す回路図である。
【0036】図4に示されるように、電源供給部11は、トランジスタ28と、そのエミッタ抵抗29とからなり、トランジスタ28のベースが制御入力aに、トランジスタ28のエミッタが第2出力bに、トランジスタ28のコレクタが第1出力cと入力dにそれぞれ接続される。
【0037】ここで、本実施例の車載用複合ユニットの動作を、図1乃至図4を用いて説明すると、次のとおりである。
【0038】まず、GPSを単独で利用する場合、単一ユニット5側においては、人工衛星から送信された電波がGPS用受信アンテナ1Aで受信されると、受信された電波に基づいて得られたRF信号は、RF増幅器12で所定レベルまで増幅された後、合波用バッファ回路部9及び分配回路部10を通って、コネクタ部8Aを経て多芯線路8の1本目の芯線に供給され、カーナビゲーション装置7に伝送される。カーナビゲーション装置7側においては、多芯線路8を通して伝送されてきたRF信号が、結合回路部26及び分波用バッファ回路部27を通ってGPS信号処理部21に供給され、そこで受信したRF信号の信号処理が行われる。そして、信号処理によって得られた位置情報が表示部6に伝送供給され、表示部6において自動車の現在位置や走行方向との情報が表示される。
【0039】次に、VICSを利用する場合、単一ユニット5側においては、VICSセンターから送信された電波がVICS用受信アンテナ2Aで受信されると、受信された電波に基づいて得られたRF信号は、RF増幅器13で所定レベルまで増幅された後、合波用バッファ回路部9及び分配回路部10を通って、コネクタ部8Aを経て多芯線路8の1本目の芯線に供給され、カーナビゲーション装置7に伝送され、また、VICSセンターから送信された光信号が受光部3Aで受信されると、受信された光信号に基づいて得られたRF信号は、RF増幅器14で所定レベルまで増幅された後、合波用バッファ回路部9及び分配回路部10を通って、コネクタ部8Aを経て多芯線路8の1本目の芯線に供給され、カーナビゲーション装置7に伝送される。カーナビゲーション装置7側においては、多芯線路8を通して伝送されてきたRF信号が、結合回路部26及び分波用バッファ回路部27を通ってVICS信号処理部22に供給され、そこで受信したRF信号の信号処理が行われる。そして、信号処理によって得られた道路交通情報やその他の交通関連情報等が表示部6に伝送供給され、表示部6において自動車の走行先の道路交通情報やその他の交通関連情報等の情報が表示される。このVICSの利用時には、GPSが合わせて利用され、自動車の走行先の道路交通情報やその他の交通関連情報等の情報を得るため、GPSから必要とする位置情報を得るようにしていることが多い。
【0040】次いで、ETCを利用する場合、単一ユニット5側においては、決められた料金徴収所が近づき、料金徴収所側の送信電波がETC用受信アンテナ4Aで受信される。このとき、受信された電波に基づいて得られたRF信号は、RF受信増幅器15で所定レベルまで増幅された後、第1周波数変換器17で局部発振器19が発生する局部発振信号と周波数混合され、中間周波受信信号に変換される。この中間周波受信信号は、検波器20において検波され、ベースバンド情報に変換された後、コネクタ部8Aを経て多芯線路8の3本目の芯線に供給され、カーナビゲーション装置7に伝送される。
【0041】カーナビゲーション装置7側においては、多芯線路8を通して伝送されてきたベースバンド情報をETC信号処理部23に供給し、ETC信号処理部23が受信したRF信号に応答する送信信号を形成する。この送信信号は、ETC信号処理部23からコネクタ部8Bを経て多芯線路8の4本目の芯線に供給され、単一ユニット5側に伝送される。
【0042】単一ユニット5側においては、多芯線路8を通して伝送されてきた送信信号と局部発振器19が発生する局部発振信号とが第1周波数変換器17で周波数混合され、RF送信信号に変換される。RF送信信号は、RF送信増幅器16で所定レベルまで増幅された後、ETC用送信アンテナ4Bから料金徴収所側に送信される。
【0043】ここで、料金徴収所側で受信した電波が正規の電波形式のものであった場合、料金徴収所側は、徴収する料金情報を含む電波を送信する。そして、電波がETC用受信アンテナ4Aで受信されると、受信された電波に基づいて得られたRF信号は、再び、RF受信増幅器15で所定レベルまで増幅された後、第1周波数変換器17で局部発振器19が発生する局部発振信号と周波数混合され、中間周波受信信号に変換される。この中間周波受信信号は、検波器20において検波され、ベースバンド情報に変換された後、コネクタ部8Aを経て多芯線路8の3本目の芯線に供給され、カーナビゲーション装置7に伝送される。
【0044】カーナビゲーション装置7側においては、多芯線路8を通して伝送されてきたベースバンド情報がETC信号処理部23に供給され、受信したRF信号中に含まれる料金情報や必要な情報を表示部6に供給し、これらの情報を表示部6に表示する。
【0045】ところで、カーナビゲーション装置7側においては、自動車が使用状態にあるとき、電源電圧発生部24が発生する電源電圧を、GPS信号処理部21、VICS信号処理部22、分波用バッファ回路部27にそれぞれ供給して、GPS信号処理部21、VICS信号処理部22、分波用バッファ回路部27を動作状態にするとともに、結合回路部26を経て多芯線路8の1本目の芯線に供給し、単一ユニット5側に伝送する。単一ユニット5側においては、多芯線路8を通して伝送されてきた電源電圧を、分配回路部10で分離し、電源供給部11に供給する。電源供給部11は、供給された電源電圧を各RF増幅部12、13、14と分波用バッファ回路部9にそれぞれ供給して、各RF増幅部12、13、14及び分波用バッファ回路部9を動作状態にする。このため、自動車が使用状態にある限り、GPS電波受信部1及びGPS信号処理部21、VICS電波受信部2及びVICS信号処理部22等、GPS及びVICSに関連する構成部分は、常時動作状態にあるので、GPSに基づいて得られる位置情報やVICSに基づいて得られる道路交通情報等、自動車の走行に際して必要な情報を適宜得ることができるものである。
【0046】そして、自動車が未だ料金徴収所に近接した状態にないとき、カーナビゲーション装置7側においては、電源電圧発生部24がETC信号処理部23への電源電圧の供給を停止して、ETC信号処理部23を非動作状態にし、同時に、制御信号発生部25が正極性の制御信号を発生せず、結合回路部26を経て多芯線路8に正極性の制御信号を供給しない。このとき、単一ユニット5側においては、多芯線路8を介して正極性の制御信号が電源供給部11に供給されず、電源供給部11のトランジスタ28がオン状態にならないので、電源供給部11からETC電波送受信部4に電源電圧が供給されず、ETC電波送受信部4を非動作状態にしている。
【0047】これに対して、自動車が料金徴収所に近接した状態になると、カーナビゲーション装置7側においては、電源電圧発生部24がETC信号処理部23への電源電圧の供給を開始して、ETC信号処理部23が非動作状態から動作状態に移行し、同時に、制御信号発生部25が正極性の制御信号を発生し、結合回路部26を経て多芯線路8に正極性の制御信号を供給する。このとき、単一ユニット5側においては、多芯線路8を介して正極性の制御信号が電源供給部11に供給され、電源供給部11のトランジスタ28がオン状態に移行するので、電源供給部11からETC電波送受信部4に電源電圧が供給され、ETC電波送受信部4も非動作状態から動作状態に移行するようになる。
【0048】この場合、自動車が料金徴収所に近接した状態であるか否かは、GPS信号処理部21で検出した位置情報を電源電圧発生部24と制御信号発生部25に供給し、供給した位置情報で電源電圧発生部24と制御信号発生部25の動作を制御することにより、自動車が料金徴収所に近接した状態であるか否かに対応して、電源電圧発生部24と制御信号発生部25の動作を切替えるようにしている。
【0049】このように、本実施例の車載用複合ユニットによれば、自動車に、GPS電波受信部1とVICS電波受信部2及びVICS光信号受信部3とETC電波送受信部4とを一体的に構成した単一ユニット5と、VICS、GPS、ETCの各信号処理部21、22、23を内蔵したカーナビゲーション装置7だけを搭載すれば足りるので、搭載スペースを確保することが容易になり、各種の機器間を接続する配線状態が複雑になるのを避けられる。
【0050】また、本実施例の車載用複合ユニットによれば、自動車が料金徴収所に近接したときだけ、ETC電波受信部4とETC信号処理部23の電源が自動投入されるので、通常走行時におけるETC機器による車載電源の電力消費がなく、その分、車載電源の消費電力量を低減することが可能になる。
【0051】なお、前記実施例においては、自動車が料金徴収所に近接したときだけ、ETC電波送受信部4及びETC信号処理部23の電源が自動投入されるように構成した例を挙げて説明したが、本発明によるETC電波送受信部4及びETC信号処理部23は電源が自動投入されるように動作する場合に限られるものでなく、車載電源の供給電力に余裕がある場合、ETC電波送受信部4またはETC信号処理部23のいずれか一方または双方の電源が常時投入されているように変更するようにしてもよい。
【0052】また、前記実施例においては、単一ユニット5とカーナビゲーション装置7とを接続する接続線に1本の多芯線路8を用いた例を挙げて説明したが、本発明に使用可能な接続線は1本の多芯線路8を用いた場合に限られるものでなく、配線状態が複雑にならなければ、2本またはそれ以上の多芯線路または単芯線路を使用してもよい。
【0053】さらに、前記実施例においては、単一ユニット5側の電源供給部11がトランジスタ28を含む回路を有するもので構成した例を挙げて説明したが、本発明による電源供給部11の構成はトランジスタ28を含む回路を有するものに限られるものでなく、同様の機能が発揮できるものであれば、他の回路構成のものを用いてもよいことは勿論である。
【0054】
【発明の効果】以上のように、請求項1、2に記載の発明によれば、GPS電波受信部及びVICS電波及び光信号の各受信部とETC電波送受信部とを一体的に構成した単一ユニットとし、GPS、VICS、ETCの各信号処理部をカーナビゲーション装置に内蔵させ、カーナビゲーション装置の表示部をGPS、VICS、ETCで共用するようにしているので、GPS、VICS、ETCの3つの異なるシステムを併用しているにも係わらず、自動車に単一ユニットとカーナビゲーション装置だけを搭載すれば足り、搭載スペースを確保することが容易になるとともに、各種の機器間を接続する配線が複雑状態になるのを避けることができるという効果がある。
【0055】また、請求項3に記載の発明によれば、前記請求項1、2に記載の発明で得られる効果に加えて、ETC電波送受信部及びETC信号処理部を、GPSで検出された位置情報に基づいて、自動車が料金徴収所に近接したときだけ電源が自動投入されるようにしているので、通常走行時におけるETCにおける車載電源の電力消費がなく、その分、車載電源の電力消費量を低減することが可能になるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプス電気株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】武 顕次郎 (外2名)
【公開番号】 特開平11−337348
【公開日】 平成11年(1999)12月10日
【出願番号】 特願平10−141553