| 【発明の名称】 |
ガスレートセンサ |
| 【発明者】 |
【氏名】亀山 勉
【氏名】笛木 信宏
【氏名】平山 心祐
【氏名】加藤 清
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| 【要約】 |
【課題】ポンプから吐出されたガスを安定した状態でガス流管内に導き、乱れのないガス流を形成させて角速度の検出精度を高めることのできるガスレートセンサを提供する。
【解決手段】圧電型ポンプ7のガス吐出口78とセンサチップ5のガス導入口56が互いの中心軸をほぼ一致させて対向配設され、且つ、受け口59の内径がガス導入口56の一辺の長さよりも小さく設定される。これにより、ガス吐出口78より吐出されたガスは乱れることなく安定した状態でセンサチップ5内へ導かれる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガス吐出口よりガスを吐出するポンプと、筐体の内部にガス流路が形成され、前記ポンプから吐出されたガスを前記筐体に形成された矩形のガス導入口より取り入れて前記ガス流路にガス流を形成するガス流管と、前記ガス吐出口及び前記ガス導入口を連通する円筒状の受け口部材とを有して構成されるガスレートセンサにおいて、前記ガス吐出口及び前記ガス導入口が互いの中心軸をほぼ一致させて対向配設されるとともに、前記受け口部材の内径が前記ガス導入口の短辺の長さよりも小さく設定されたことを特徴とするガスレートセンサ。 【請求項2】 前記ガス流管の前記筐体がシリコン基板から形成されたことを特徴とする請求項1記載のガスレートセンサ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、噴出したガス流の偏向状態から走行体に生じた角速度を検出するガスレートセンサに関し、更に詳しくは、ポンプより吐出されたガスを安定した状態でガス流管内に導くようにしたガスレートセンサに関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、車両走行時に生じる角速度を検出するための装置としてガスレートセンサが知られており、カーナビゲーションシステムにおける自車両の進行方向変化を求めるため等に用いられている。このガスレートセンサは、内部にガス流路が形成されたガス流管を車体に固定し、このガス流管内に一定量のガス流を常時噴出させるとともに車両が進行方向変化したときのガス流の偏向状態(すなわち偏向の方向及び大きさ)から車両に生じた角速度を検出するものである。 【0003】このようなガスレートセンサは一般に、ガスを吐出する圧電型のポンプから吐出されたガスをガス流管内に取り入れてガス流路にガス流を形成させる構成となっている。また、ガス流管のガス導入口には受け口部材が接合され、ポンプのガス吐出口と受け口部材はこの両者に一端ずつが取り付けられたジョイントチューブによって連通される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ここで、ガス流管の筐体はシリコン基板をもとにエッチングにより形成されるため、ガス導入口はガス吐出口や受け口部材のように円形に形成することは困難であり、矩形形状にせざるを得ない。このためポンプより吐出されたガスの流路は受け口部材からガス流管へ流入する段階で円形から矩形へと急激に変化して乱れを生ずることがあり、このため角速度の検出精度が悪くなるという問題があった。 【0005】本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ポンプから吐出されたガスを安定した状態でガス流管内に導き、乱れのないガス流を形成させて角速度の検出精度を高めることのできるガスレートセンサを提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明においては、ガス吐出口よりガスを吐出するポンプ(例えば、実施形態における圧電型ポンプ7)と、筐体(例えば、シリコン基板から形成されたもの)の内部にガス流路が形成され、ポンプから吐出されたガスを筐体に形成された矩形のガス導入口より取り入れてガス流路にガス流を形成するガス流管(例えば、実施形態におけるセンサチップ5)と、ガス吐出口及びガス導入口を連通する円筒状の受け口部材(例えば、実施形態における受け口59)とを有して構成されるガスレートセンサにおいて、ガス吐出口及びガス導入口が互いの中心軸をほぼ一致させて対向配設されるとともに、受け口部材の内径がガス導入口の短辺の長さよりも小さく設定される。 【0007】このような構成とすることにより、ガス吐出口より吐出されたガスは乱れることなく安定した状態でガス流管内へ導かれ、ガス流路に乱れのないガス流を形成させて角速度の検出精度を高めることができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明に係るガスレートセンサ1の構成を示す図である。このガスレートセンサ1は、基台2と、この基台2上に取り付けられる基板ステー3と、電子回路本体4及びセンサチップ5が取り付けられて基板ステー3に固定保持される電子回路基板6と、センサチップ5内にガスを供給する圧電型ポンプ7と、電気回路基板6等の電子機器の上方を保護するとともに圧電型ポンプ7をセンサチップ5の上方に固定保持するように基板ステー3に取り付けられる樹脂性のポンプステー8と、これらの構成品を上方から覆うように下方に開口したキャップ9等から構成されている。これらの構成品を組み立てた状態を図2に示す(但しキャップ9は除いてあり、またポンプステー8の蓋86は開けられている)。なお後述するように、このガスレートセンサ1は図1、図2に示したFWDの方向が前方になるように車両Cに取り付けられるので、以下、このFWDの方向を前方として説明する。 【0009】図1に示すように基台2の左右上面には複数の端子21が設けられており、これらの端子21と繋がったリード部22が基台2の下面から下方に延びて形成されている。またこのリード部22を介して電源の供給及び外部との信号の入出力が行われる。 【0010】基板ステー3は 基台2の上面にスポット溶接により取り付けられる水平部31と、水平部31の左右両側から上方垂直に延びて形成される垂直部32とを有して構成されており、更にこの垂直部32の上方の中間部は内側へ水平に折曲げられて折曲げ部33が形成されている。また、左右それぞれの垂直部32の前部には円孔34が穿設されるとともに、後部には後方から水平に設けられた切り欠き35を有している。 【0011】電子回路基板6の下面には電子回路本体4が取り付けられており、この電子回路本体4から延びたリード部41は電子回路基板6の下面にプリントされた配線パターンに合わせて半田付けされている。また電子回路本体4の前後には複数の抵抗4a等が取り付けられている。電子回路基板6上面の中央部にはセンサチップ5が前後方向に延びて取り付けられている。電子回路基板6はこのように電子回路本体4及びセンサチップ5が上下面に取り付けられた後、左右両側部が基板ステー3の折曲げ部33に接着されて取り付けられる。 【0012】電子回路基板6の両側部の上面にはこの電子回路基板6の下面の配線パターンと導通したボンディングパッド61が一列に並んで形成されており、電子回路基板6が基板ステー3に取り付けられた後、アルミニウムの微細電線62により基台2に設けられた対応する端子21と接続される。ここで、微細電線62のボンディング時には基板3に上下方向の荷重が作用するが、上述したように左右のボンディングパッド61列はその下面が折曲げ部33によって面支持されるので、これをスペーサ等で間欠的に点支持した場合のように基板3に面外曲げが生じることがない。このためボンディング時の位置ずれが防止され、精度良いボンディングを行うことができる。また、基板3の上面前方には下面の配線パターンと繋がった雌型コネクタC1が取り付けられる。なお、この雌型コネクタC1は後述する圧電型ポンプ7側の雄コネクタC2と結合される。 【0013】センサチップ5の分解図を図3に示す。シリコンを材料とした下側基体51a及び上側基体51bを組み合わせてなる基体51の内部にはエッチングにより形成されたガス溜め52及びガス流路53が設けられており、これらガス溜め52及びガス流路を仕切っている壁54に設けられたノズル55により連通されている。また上側基体51b側のガス溜め52はエッチングにより方形に形成された(エッチングによるため円形に形成することは困難)ガス導入口56によって外部と連通されており、上下基体51a、51bのガス流路53は各々外部に通じてガス排気口57が形成されている。 【0014】下側基体51aのガス流路53には、その流路の側壁間を橋架するように窒化珪素膜から形成された橋58が設けられており、この橋58の上面には更に白金を成分とした一対の感熱抵抗素子R1、R2が形成されている。橋58及び感熱抵抗素子R1、R2はともに下側基体51aの上面に窒化珪素膜及び白金膜を蒸着させた後エッチングすることにより形成される。 【0015】圧電型ポンプ7の構成を図4に基づいて説明する。圧電型ポンプ7は、下側筐体71aと上側筐体71bとが一体に組み合わされてなる筐体71と、上下筐体71a、71bに外周を挟持された金属製円盤72aの片面にピエゾ振動子72bが取り付けられてなるダイアフラム72とから構成されている。ダイアフラム72は、両ピエゾ振動子72bに交番信号を入力してこれらを交互に伸び縮みさせることにより、面外方向の屈曲振動を行わせることが可能である。また、筐体71内に形成された気室73はダイアフラム72により下側の第1気室73aと上側の第2気室73bとに分けられており、金属製円盤72aには第1気室73aと第2気室73bとを連通する円形のオリフィス74が設けられている。 【0016】下側筐体71a下部の前方(図4における左方)には下方へ突出した前方突出部75が形成されており、その内部は第1気室73aの一部を構成している。また、この前方突出部75の前方側壁には第1気室73aを外部と連通させるガス吸入口76が設けられている。更に下側筐体71a下部の後方には下方へ突出した後方突出部77が形成されており、この後方突出部77にはオリフィス74と対向する位置に、第1気室73aを外部と連通させる円形のガス吐出口78が形成されている。 【0017】第1気室73a側のピエゾ振動子72bに接続される一本のリード線Lは上記のガス吸入口76と隣接して設けられたリード孔79より外部に引き出される。またリード線Lはピエゾ振動子72bに対してダイアフラム72に平行になるように半田付けされており、これによりリード線Lの張力がダイアフラム72の振動を阻害することを防いでいる。外部に引き出されたリード線Lの先端は雄型コネクタC2に取り付けられており、前述の雌型コネクタC1と接続される。 【0018】ここで、ダイアフラム72が下方に屈曲したときには、第2気室73bの容積は膨張して第1気室73a側よりも低圧となり、吸入口76より吸入されたガスは第1気室73aからオリフィス74を通って第2気室73b内へ流入する(吸入作動)。一方、ダイアフラム72が上方に屈曲したときには、第2気室73bの容積は収縮して第1気室73a側よりも高圧となり、第2気室73b内のガスはオリフィス74及び第1気室73aを通ってガス吐出口78より外部に流出する(吐出作動)。このようにダイアフラム72は上下方向の屈曲によりガスのポンプ作動を行う。 【0019】ガス吐出口78は図5(図4における領域Dの拡大図)に示すように、その中心Q1がオリフィス74の中心Q2と同心になるように設定され(すなわち、ガス吐出口78とオリフィス74とは中心軸をほぼ一致させた状態で対向配設され)、且つ、その直径φA1がオリフィス74の直径φA2よりも大きくなるように設定される。更にオリフィス74とガス吐出口78との最短距離Mがガス吐出口78の直径φA1とほぼ同じ長さになるように設定される。オリフィス74を通ったガスは円錐状に広がりながらガス吐出口78より吐出されるが、このように設定することにより、オリフィス74を通った後下側筐体71aの内面78aで跳ね返されて失われるガス量を最小限に抑えることができる。 【0020】ガス吐出口78は受け口59及びジョイントチューブ60を介してセンサチップ5のガス導入口56に連結される。図6及び図7に示すように、セラミック製の受け口59はガス導入口56に接着取り付けされる円盤状の基部59aとその上方に形成された円筒部59bからなっており、上下方向に貫通孔が穿設されている。またシリコンゴム製のジョイントチューブ60は上下方向に貫通孔が穿設されて上部口60aと下部口60bを有しており、下部口60bは受け口59の円筒部に、上部口60aはガス吐出口78に取り付けられる。なお、このジョイントチューブ60によるガス吐出口78とセンサチップ5との接続は、後述する圧電型ポンプ7を載置したポンプステー8を基台ステー3に取り付ける段階で行われる。 【0021】図8に示すように、ガス導入口56の中心Q3と受け口59の中心Q4及び前述のガス吐出口78の中心Q1とはいずれもほぼ同心になるように設定されており(すなわち、ガス導入口56と受け口59とは中心軸をほぼ一致させた状態で対向配設され)、且つ、ガス導入口56の短辺の長さBは前述の受け口59の内径φA3よりも大きく形成されている(図8参照)。このため圧電型ポンプ7のガス吐出口78より吐出されたガスは乱れを生じることなく安定した状態でセンサチップ5内に導入される。 【0022】ポンプステー8の構成を図9に基づいて説明する。なお、このポンプステー8は基板ステー3に取り付けられた電子回路基板6及びセンサチップ5に対して圧電型ポンプ7を容易に取り付けることができる構成となっている。ポンプステー8は、電子回路基板6等の電子機器の上方を保護するとともに上述の圧電型ポンプ7を取り付けるための水平な台部81と、台部81から下方に延びて形成された二本の前脚82及び二本の後脚83と、台部81の上面の前方に左右方向弧状に延びて形成された前方保持部84と、台部81の上面の後方に左右方向に延びて形成された後方保持部85と、この後方保持部85上縁に形成されたヒンジ85a周りに揺動自在な蓋86とを有している。なお、これらの台部81、前脚82、後脚83、前方保持部84、後方保持部85及び蓋86は一体に形成されている。 【0023】台部81には圧電型ポンプ7の下部に形成された前方突出部75が嵌合する孔81a及び後方突出部78が嵌合する孔81bが設けられており、蓋86のヒンジ85aを除く外周部には前方舌部86a及び側方舌部86b、86cが面内外方に突出形成されている。また、前方保持部84の上部には前方舌部86aと嵌合する溝状の鍵部84aが形成されている。 【0024】図10(図9における矢視Aから見た図)に示すように、前脚82それぞれの下部には、左右内方に向かって円筒形上のボス87が突出形成されている。なお、図に示すようにボス87先端部の下方は傾斜状にカットされて傾斜面87aが形成されている。また、図11(図9における矢視Bから見た図)に示すように、二本の後脚83のそれぞれの下部には、左右内方に向かって爪88が突出形成されている。更に、図9〜図11に示すように、前脚82及び後脚83にはそれぞれ左右外方に張り出した下方広がりの干渉防止板89が形成されている。 【0025】次に、圧電型ポンプ7をポンプステー8に取り付ける手順について説明する。これには先ずポンプステー8の蓋86が開いた状態で、圧電型ポンプ7下方に形成された前方突出部75及び後方突出部77をポンプステー8の孔81a及び81bにそれぞれ嵌合させる。このとき圧電型ポンプ7から延びるリード線Lは孔81aの下方より引き出される。次に蓋86をヒンジ85aまわりに揺動させ、前方舌部86aを前方保持部84の鍵部84aに嵌合させるとともに、側方舌部86b、86cを前方保持部84と後方保持部85の左右端同士の間に嵌合させる。これにより圧電型ポンプ7はポンプステー8に固定保持される。 【0026】このように圧電型ポンプ7が取り付けられたポンプステー8は基板ステー3に取り付けられるが、この取り付け過程について図12を参照して説明する(図12では図の右側が前方に相当)。先ず圧電型ポンプ7を取り付けたポンプステー8を前方に傾斜させ、前述のボス87に形成された傾斜面87aを基板ステー3の垂直部32の前方に当接させた後円孔34に向けて押し込み、左右の前脚82を若干内側に狭めさせながらボス87を円孔34に嵌入させる。これによりボス87と円孔34は枢結された状態となり、ポンプステー8は枢結軸を軸として起伏揺動自在となる。このように前脚82と円孔34とを枢結させた後は、後脚83を下げる方向にポンプステー8を揺動させ、後脚83に形成された爪88を基板ステー3の垂直部32に設けられた前述の切り欠き35に係合させて係止させる。なお、爪88にもボス87と同様に傾斜面88aが設けられており、切り欠き35への係合を容易にしている。 【0027】ここで、二本の前脚82の下端部は、揺動軸を挟んだ前後の部分のうち後方となる側(すなわち揺動の内方となる側)に、基板ステー3への取り付け状態において基板ステー3の水平部31の上面に押圧して当接する下方に突出した部位が設けられる。これは例えば図12に示すように、ボス87の中心P1から後方側下端P2までの距離S1を、垂直部32の円孔34の中心P3から水平部31上面P4までの距離S2よりも長くなるように形成する。このような構成とすることにより、ポンプステー8には、基板ステー3に取り付けられた状態において、後脚83が上方へ引き上げられる方向の揺動軸周りモーメントが作用することとなる。このため爪88と切り欠き35の間の係止力は強まり、ポンプステー8は基板ステー3に強固に固定される。なお、図12に示すように、前脚82下端部の前方側にRを形成すれば、後方側の下端部と水平部31との当接が滑らかに行われて好ましいが、必ずしもこのようなRが設けられる必要はない。 【0028】このようにポンプステー8が基板ステー3に取り付けられることにより、圧電型ポンプ7を基台2上に取り付けることができるが、これと同時に電子回路基板6等の電子機器はポンプステー8により覆われて他の部品と接触することが防止されている。またこの状態において干渉防止板89は微細電線62よりも外方に位置するので、微細電線62を確実に保護することができる。 【0029】なお、このポンプステー8を基板ステー3に取り付ける過程において圧電型ポンプ7とセンサチップ5とを連結させる。このため、ポンプステー8を基板ステー3に取り付ける前に、センサチップ5のガス導入口56には受け口59が接着取り付けされ、また圧電型ポンプ7の吐出口78にはジョイントチューブ60の上部口60aが取り付けられる。このためポンプステー8を基板ステー3に取り付けると同時にジョイントチューブ60の下部口60bが受け口59の円筒部59bに嵌入して受け口59とジョイントチューブ60とが接続される。これにより圧電型ポンプ7の吐出口78とセンサチップ5のガス導入口56とが連結される。このようなポンプステー8の構造により、圧電型ポンプ7の基台2への取り付け及び圧電型ポンプ7とセンサチップ5との連結が容易に行われる。 【0030】上記手順が終了した後には圧電型ポンプ7の上方からキャップ9がかぶせられるが、このときキャップ9の下縁部91(図1参照)はポンプステー8の前脚82及び後脚83に設けられた干渉防止板89に案内されて基台2の溝23に嵌合される。このように干渉防止板89はキャップ9を被せるときに下縁部91と微細電線62との干渉を防止し、微細電線62の破損を防ぐ働きをする。 【0031】次にガスレートセンサ1の作用について説明する。駆動信号が入力された圧電型ポンプ7はガスのポンプ作動を行い、ガス吐出口78よりジョイントチューブ60及び受け口59を通してセンサチップ5のガス導入口56へガスを供給する。ガス導入口56に流入したガスは上流側通路52aに一旦溜められた後、ノズル55により加速され高速のガス流となってガス流路53内に噴出される。そしてガス流路53中に設けられた感熱抵抗素子R1、R2を冷却し、ガス排気口57より排出される。 【0032】このように感熱抵抗素子R1、R2は噴出されたガス流により冷却されるが、このガスレートセンサ1自身が角速度を有しているのでなければ、ガス流の方向はセンサチップ5の中心軸AX1(図6参照)の方向と一致するため両感熱抵抗素子R1、R2は等分に冷却される。このとき両感熱抵抗素子R1、R2の抵抗値r1、r2は相等しい。一方、ガスレートセンサ1自身が角速度を有しているときには、慣性のため噴出されたガス流の方向はセンサチップ5の中心軸AX1方向から左右方向にずれ、両感熱抵抗素子R1、R2は等分に冷却されずに両抵抗値r1、r2間には差が生じる。 【0033】感熱抵抗素子R1、R2は抵抗R3、R4と図13に示すようなブリッジ回路を構成しており、また抵抗R1、R2、R3、R4の抵抗値r1、r2、r3、r4は相等しく設定されている。ここで、ガス流の偏向により感熱抵抗素子の一方が冷却されると、抵抗値r1、r2がそのガス流の偏向に対応して変化しAB間の電位差を生じる。このAB間の電位差を検出することにより角速度を検出することができる。 【0034】次に、このガスレートセンサ1を車両に搭載して用いた場合に即して説明する。図14、図15に示すように、ガスレートセンサ1を車両Cに取り付ける場合にはセンサケース11が用いられ、ここにガスレートセンサ1の他に電源回路基板13が挿入される。電源回路基板13は車両Cからセンサ1に供給される電源を適正な値に安定させるアダプティング機能を有したものであって、センサ1は電源回路基板13にリード部22をもってろう付け固定され、次いで回路基板13がスクリュー14にてケース11に固定される。また、ケース11に一体形成されたカプラー部15内のターミナル15aもこのとき電源回路基板13に導通接続される。なお、センサ1及び回路基板13が挿入された後には蓋16がねじ止め或いは折り曲げ嵌合されて取り付けられる。 【0035】センサケース11には高精度に面出しされた平面部12aを有する複数のボルト孔12があり、ボルトをここに通して車両Cに螺入することでセンサ1を的確に車載することができる。このときガス流の噴出方向すなわちセンサチップ5の中心軸AX1が車両Cの前後軸AX2と平行になるように設けられる。なお、この実施例においてはガス流の噴出方向が車両Cの前方に向くように設けられているが、ガス流の噴出方向が車両Cの後方に向くように設けられても構わない。 【0036】このようにガスレートセンサ1を車両Cに取り付け、ブリッジ回路のAB間の電位差を検出すれば車両Cの進行方向変化に伴う角速度を検出することができるが、本発明のガスレートセンサ1においては特に、前述したようにガス吐出口78及びガス導入口56が互いの中心軸をほぼ一致させて対向配設されるとともに、受け口59の内径がガス導入口56の短辺の長さよりも小さく設定されるので、ガス吐出口78より吐出されたガスは乱れることなく安定した状態でセンサチップ7内へ導かれる。これによりセンサチップ7のガス流路53に乱れのないガス流を形成させることができ、角速度の検出精度を高めることができる。 【0037】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るガスレートセンサによれば、ポンプのガス吐出口とガス流管のガス導入口とが互いの中心軸をほぼ一致させて対向配設されるとともに、ガス吐出口とガス導入口とを連通する受け口部材の内径がガス導入口の短辺の長さよりも小さく設定されるので、ガス吐出口より吐出されたガスは乱れることなく安定した状態でガス流管内へ導かれ、ガス流路に乱れのないガス流を形成させて角速度の検出精度を高めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月26日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】大西 正悟
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| 【公開番号】 |
特開平11−337340 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)12月10日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−143916 |
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