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【発明の名称】 三次元形状物体計測装置とこの装置を用いた三次元形状物体の計測方法
【発明者】 【氏名】大上 秀晴

【要約】 【課題】計測操作の簡便化と計測時間の短縮化が図れかつ低コストの三次元形状物体計測装置とその計測方法を提供すること。

【解決手段】撮像系と制御系を備えた三次元形状物体計測装置であって、三次元形状物体である雌コネクタ100 を保持する固定治具10と、光軸方向がX、Y、Z方向に設定され各々の光軸が一点で直交しかつ雌コネクタの投影像を順次撮像するX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30と、各基本CCDカメラに対応して設けられかつ対応する各基本CCDカメラの撮像時に同期して雌コネクタを順次照明するX、Y、Z方向のLED照明25、35、45と、固定治具をXY方向へ移動させるXY移動ステージ11並びにZ方向基本CCDカメラをZ方向に移動させるZ移動ステージとで撮像系の主要部が構成され、かつ、各基本CCDカメラにより順次撮像された雌コネクタの各画像データをファイルに記録する記録手段が制御系に含まれていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】少なくとも撮像系と制御系を備えかつ互いに直交するX、Y、Z軸で示される空間を占める三次元形状物体の測定対象について撮像した三次元形状物体の画像解析により計測する三次元形状物体計測装置において、上記三次元形状物体を固定する固定手段と、各々の光軸方向がX、Y、Z軸方向にそれぞれ設定され撮像時における各々の光軸が一点で直交すると共に三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ順次撮像するX方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラと、これ等X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにそれぞれ対応して設けられかつ対応する各基本CCDカメラの撮像時にそれぞれ同期して三次元形状物体を順次照明するX方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段と、上記固定手段または各基本CCDカメラの少なくとも一方をX、Y、Z軸方向に移動させる移動手段とで上記撮像系の主要部が構成され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより順次撮像された三次元形状物体の投影像若しくは反射像の各画像データをファイルに記録する記録手段が上記制御系に含まれていることを特徴とする三次元形状物体計測装置。
【請求項2】少なくとも撮像系と制御系を備えかつ互いに直交するX、Y、Z軸で示される空間を占める三次元形状物体の測定対象について撮像した三次元形状物体の画像解析により計測する三次元形状物体計測装置において、上記三次元形状物体を固定する固定手段と、各々の光軸方向がX、Y、Z軸方向にそれぞれ設定され撮像時における各々の光軸が一点で直交すると共に三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ撮像するX方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラと、これ等X、Y、Z方向における各基本CCDカメラの光入射側に設けられかつ対応する波長λX 、λY 、λZ の光のみをそれぞれ透過させるX方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用フィルタと、上記X、Y、Z方向の各基本CCDカメラに対応して設けられかつ各基本CCDカメラ用フィルタに対応する波長λX 、λY 、λZ の光をそれぞれ照射するX方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段と、上記固定手段または各基本CCDカメラの少なくとも一方をX、Y、Z軸方向に移動させる移動手段とで上記撮像系の主要部が構成され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより撮像された三次元形状物体の投影像若しくは反射像の各画像データをファイルに記録する記録手段が上記制御系に含まれていることを特徴とする三次元形状物体計測装置。
【請求項3】固定手段をXおよびY軸方向に移動させるXY移動ステージとZ方向の基本CCDカメラをZ軸方向に移動させるZ移動ステージとで上記移動手段が構成され、XとY方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、上記Z方向の基本CCDカメラには、光軸方向がZ軸方向に設定されかつZ軸方向に移動すると共に上記Z方向の基本CCDカメラと倍率が異なるテレセントリックレンズを装着したZ方向付加CCDカメラがX方向の基本CCDカメラの光軸方向に沿ってかつZ方向の上記基本CCDカメラと所定距離を介し設けられていることを特徴とする請求項1記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項4】固定手段をXおよびY軸方向に移動させるXY移動ステージとZ方向の基本CCDカメラをZ軸方向に移動させるZ移動ステージとで上記移動手段が構成され、XとY方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、上記Z方向の基本CCDカメラには、光軸方向がZ軸方向に設定されかつZ軸方向に移動すると共にZ方向の基本CCDカメラと倍率が異なるテレセントリックレンズを装着したZ方向付加CCDカメラがX方向の基本CCDカメラの光軸方向に沿ってかつZ方向の基本CCDカメラと所定距離を介し設けられており、更に、上記Z方向付加CCDカメラの光入射側には波長λZ の光のみを透過させるZ方向付加CCDカメラ用フィルタが設けられることを特徴とする請求項2記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項5】X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける光軸上でかつ上記固定部材を挟んで各基本CCDカメラの反対側に対応する各基本CCDカメラ用照明手段がそれぞれ配置されると共に、これ等各基本CCDカメラ用照明手段が上記XY移動ステージに取付けられていることを特徴とする請求項3または4記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項6】固定手段をX、YおよびZ軸方向に移動させるXYZ移動ステージにより上記移動手段が構成され、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラには、各々の光軸方向が対応する各基本CCDカメラの光軸方向とそれぞれ同一に設定されかつ対応する各基本CCDカメラと倍率がそれぞれ異なるテレセントリックレンズを装着すると共に各々の光軸が一点で直交するように固定配置されたX、Y、Z方向の付加CCDカメラが所定距離を介して各々設けられていることを特徴とする請求項1記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項7】固定手段をX、YおよびZ軸方向に移動させるXYZ移動ステージにより上記移動手段が構成され、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラには、各々の光軸方向が対応する各基本CCDカメラの光軸方向とそれぞれ同一に設定されかつ対応する各基本CCDカメラと倍率がそれぞれ異なるテレセントリックレンズを装着すると共に各々の光軸が一点で直交するように固定配置されたX、Y、Z方向の付加CCDカメラが所定距離を介して各々設けられ、更に、これ等X、Y、Z方向における各付加CCDカメラの光入射側には対応する波長λX 、λY 、λZ の光のみをそれぞれ透過させるX方向、Y方向およびZ方向の付加CCDカメラ用フィルタが設けられていることを特徴とする請求項2記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項8】固定手段または各基本CCDカメラのいずれか一方をX、Y若しくはZ軸のいずれかの方向へ間欠移動させかつ各停止位置における上記三次元形状物体の部分投影像若しくは反射像をX、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより各々撮像して三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルにそれぞれ記録する分割撮像機能と、上記三次元形状物体における特定部位の単一投影像若しくは反射像をX、Y、Z方向のいずれかの基本CCDカメラ若しくは付加CCDカメラにより撮像して三次元形状物体における特定部位の独立像データをファイルに記録する独立撮像機能を具備し、かつ、分割撮像で記録されたX、Y、Z方向の単一若しくは複数の分割像ファイルとこれ等分割像が撮像された各基本CCDカメラの撮像位置データによる画像解析、および、独立撮像で記録された独立像ファイルとこの独立像が撮像されたX、Y、Z方向のいずれかの基本CCDカメラ若しくは付加CCDカメラの撮像位置データによる画像解析により上記三次元形状物体の測定対象を計測することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項9】上記三次元形状物体が棒状体で構成され、かつ、棒状体の長さ方向がX軸方向となるように上記固定手段にて固定すると共に、Y、Z方向の各基本CCDカメラまたは上記固定手段のいずれか一方をX軸方向へ間欠移動させかつ各停止位置における上記三次元形状物体の部分投影像若しくは反射像をX、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより各々撮像して三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルにそれぞれ記録するようにしたことを特徴とする請求項8記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項10】上記三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像した際の撮像条件および撮像されかつ記録された三次元形状物体の画像ファイルを用いてその測定対象の画像解析による計測を行った際の計測条件をそれぞれ記録した撮像・計測条件ファイルを事前に作成する学習プロセスと、同一種類の三次元形状物体についてその計測を上記撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行する検査プロセスの制御プログラムが上記制御系に含まれていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項11】請求項8〜10のいずれかに記載の分割撮像機能と独立撮像機能を具備する三次元形状物体計測装置を用いた三次元形状物体の計測方法において、三次元形状物体の分割撮像工程より先に独立撮像工程を行い、かつ、独立撮像工程においては独立像データのファイルへの記録とこのファイルを用いた画像解析を各独立像データ毎にそれぞれ連続して行うと共に、分割撮像工程においては三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルへ連続的に記録し次いで必要とする分割像ファイルを用いた画像解析を行うように上記撮像・計測条件ファイルが作成されていることを特徴とする三次元形状物体の計測方法。
【請求項12】請求項1〜10のいずれかに記載の三次元形状物体計測装置を用いた三次元形状物体の計測方法において、三次元形状物体の投影像若しくは反射像の画像データをファイルに記録する上記記録手段が含まれた制御系を少なくとも備える計測装置に対し上記三次元形状物体計測装置から撮像・計測条件ファイルと記録した画像ファイルをそれぞれ転送し、かつ、転送された撮像・計測条件ファイルと画像ファイルを用い上記計測装置により検査プロセスを再現して上記撮像・計測条件ファイルの一部を変更すると共に、この変更された撮像・計測条件ファイルを上記三次元形状物体計測装置に転送し変更後の撮像・計測条件ファイルに従って上記三次元形状物体計測装置により検査プロセスを実行するようにしたことを特徴とする三次元形状物体の計測方法。
【請求項13】上記三次元形状物体が、電気ケーブルの接続に用いられその一部に筒部を備えた雌コネクタ、または、この雌コネクタの筒部内に一部が挿入される雄コネクタであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の三次元形状物体計測装置。
【請求項14】上記三次元形状物体が、電気ケーブルの接続に用いられその一部に筒部を備えた雌コネクタ、または、この雌コネクタの筒部内に一部が挿入される雄コネクタであることを特徴とする請求項11〜12のいずれかに記載の三次元形状物体の計測方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気ケーブルの接続に用いられる雄、雌コネクタ等三次元形状物体の特定部位間距離や特定部位角度等その測定対象について、撮像した三次元形状物体の画像解析により計測する三次元形状物体計測装置とこの装置を用いた三次元形状物体の計測方法に係り、特に、計測操作の簡便化と計測作業時間の短縮化が図れ、かつ、製造コストの低減も図れる三次元形状物体計測装置とこの装置を用いた三次元形状物体の計測方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気ケーブルの接続に用いられる雌コネクタとして、例えば、図19に示すようなものが知られている。すなわち、この雌コネクタaは、雄コネクタ(挿入部のみを図示する)bとの嵌合側に筒部cを備えかつこの筒部c内周面に図19や図20(A)(B)で示すような一対の凸部分c1、c2が設けられている。
【0003】そして、雌コネクタaの筒部c内に雄コネクタbの挿入部を嵌入させると、図20(B)に示すように雄コネクタbの挿入部は雌コネクタaの凸部分c1、c2に挟持され、雌コネクタaと雄コネクタbとの連結が図れるようになっている。
【0004】ところで、これ等雌コネクタや雄コネクタは、従来、金型を用いたプレス成形法により製造されている。このため、これ等コネクタを一定量製造する毎に製造されたコネクタの特定部位間距離を計測する抜き取り検査が行われている。
【0005】すなわち、長期間継続してプレス成形を行った場合、金型の摩耗現象などにより得られるコネクタの寸法が微妙に変化してしまい、例えば、上述した雌コネクタaにおいては筒部c内周面に設けられる凸部分c1、c2の形状やこれ等間の距離が変化し、雄コネクタとの連結が困難となる不良品が製造されてしまうことがあるからであった。
【0006】そして、上記雌コネクタaの特定部位間距離を計測するには、従来、図21に示すような三次元形状物体計測装置を用いてなされている。すなわち、この三次元形状物体計測装置は、上記雌コネクタ等の三次元形状物体a’が載置されかつX軸、Y軸方向へ移動するXY移動ステージdと、このXY移動ステージdの上方側に配置されかつ固定倍率あるいはズームレンズeが装着されたCCDカメラfと、上記XY移動ステージdの下方側に設けられ三次元形状物体a’を下方側から照明する透過照明gと、上記XY移動ステージdの上方側に設けられ三次元形状物体a’を上方側から照明する同軸落射照明h並びに反射照明iとでその主要部が構成され、かつ、上記CCDカメラfはZ軸方向に移動するZ移動ステージjに取付けられていると共にCCDカメラfの光入射側には距離計測素子kが付設されている。
【0007】そして、この三次元形状物体計測装置による三次元形状物体a’の計測は以下のようにしてなされている。まず、上記XY移動ステージdに載置された三次元形状物体a’のXY平面部の計測は、上記CCDカメラfにより撮像された三次元形状物体a’の画像解析により行われている。一方、三次元形状物体a’のZ軸方向の高さの計測は、CCDカメラfのZ移動ステージjを適宜移動させながら撮像される三次元形状物体a’における画像のシャープさを判断して行うフォーカス調整による焦点位置を求めかつ得られた焦点位置のデータと予め設定された基準面のデータからZ移動ステージjにおけるZ軸方向の移動量を求めて計測したり、あるいは、三次元形状物体a’とCCDカメラfとのZ軸方向間距離が一定となるように設定された上記距離計測素子kからの信号に基づき上記Z移動ステージjをZ軸方向へ移動させこのZ移動ステージjにおけるZ軸方向の移動量を求めて計測されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の三次元形状物体計測装置を用いた計測方法は上記三次元形状物体a’のXY平面部を1台のCCDカメラfにより撮像して行っているため、XY平面部でない三次元形状物体a’のXZ平面部やYZ平面部の測定対象について計測を行おうとした場合、その計測部位が三次元形状物体a’のXY平面部となるようにXY移動ステージdにおける三次元形状物体a’の向きを一旦変える必要があり、その分、計測操作が繁雑となる問題点を有していた。
【0009】また、従来の三次元形状物体計測装置を用いた計測方法では、三次元形状物体a’の撮像とその画像解析による計測が原則として連続的に行われているため、三次元形状物体a’の計測中は、上記XY移動ステージdやZ移動ステージjの移動が常に伴っている。このため、次の計測対象物の交換作業は、前の計測が終了するまでこれを行うことができなかった。すなわち、従来の三次元形状物体計測装置を用いた計測方法では、計測時間以外に次の計測対象物を交換する時間も必要となり、その分、計測作業時間が長くなる問題を有していた。
【0010】更に、三次元形状物体a’を撮像するときのレンズ倍率を交換するには、上述したように高価なズームレンズを使用するのが一般的なため、その分、三次元形状物体計測装置の低コスト化が図れない問題点を有していた。
【0011】本発明はこの様な問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、計測操作の簡便化と計測作業時間の短縮化が図れ、かつ、製造コストの低減も図れる三次元形状物体計測装置とこの装置を用いた三次元形状物体の計測方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係る発明は、少なくとも撮像系と制御系を備えかつ互いに直交するX、Y、Z軸で示される空間を占める三次元形状物体の測定対象について撮像した三次元形状物体の画像解析により計測する三次元形状物体計測装置を前提とし、上記三次元形状物体を固定する固定手段と、各々の光軸方向がX、Y、Z軸方向にそれぞれ設定され撮像時における各々の光軸が一点で直交すると共に三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ順次撮像するX方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラと、これ等X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにそれぞれ対応して設けられかつ対応する各基本CCDカメラの撮像時にそれぞれ同期して三次元形状物体を順次照明するX方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段と、上記固定手段または各基本CCDカメラの少なくとも一方をX、Y、Z軸方向に移動させる移動手段とで上記撮像系の主要部が構成され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより順次撮像された三次元形状物体の投影像若しくは反射像の各画像データをファイルに記録する記録手段が上記制御系に含まれていることを特徴とするものである。
【0013】そして、この請求項1記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ順次撮像するX方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラを備えているため、固定手段で固定された三次元形状物体の向きを変えることなく三次元形状物体のXY平面部、XZ平面部およびYZ平面部の測定対象をそれぞれ計測することが可能となる。
【0014】また、この三次元形状物体計測装置においては撮像時における各基本CCDカメラの各光軸が一点で直交するように構成されているため、三次元形状物体の同一箇所についてX方向、Y方向およびZ方向からみた三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ撮像することが可能となる。
【0015】尚、この三次元形状物体計測装置において上記X方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラ用照明手段については、従来の計測装置と同様、透過照明、同軸落射照明、反射照明等でこれ等を構成することが可能であるが、透過照明、同軸落射照明、反射照明のすべてを具備させる必要はなく、これ等照明手段の少なくとも1つを備えていればよい。
【0016】ところで、請求項1記載の発明に係る三次元形状物体計測装置においてX方向の基本CCDカメラで三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像する際、X方向の基本CCDカメラ用照明手段だけでなく、例えばY方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段も三次元形状物体を同時に照明していた場合にはX方向の基本CCDカメラで三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像することはできない。このため、請求項1記載の発明に係る三次元形状物体計測装置においては、X方向の基本CCDカメラで三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像ときに同期してX方向の基本CCDカメラ用照明手段だけが照明し残りのY方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段は照明しないように制御されており、以下、Y方向の基本CCDカメラ、Z方向の基本CCDカメラにより順次タイミングをずらしてそれぞれの投影像若しくは反射像を撮像する構成が採られている。すなわち、X方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段については、対応する各基本CCDカメラの撮像時にそれぞれ同期して機能させる切替え手段が必要となる。請求項2に係る発明は、このような照明の切替え手段を必要としない三次元形状物体計測装置に関する。
【0017】すなわち、請求項2に係る発明は、少なくとも撮像系と制御系を備えかつ互いに直交するX、Y、Z軸で示される空間を占める三次元形状物体の測定対象について撮像した三次元形状物体の画像解析により計測する三次元形状物体計測装置を前提とし、上記三次元形状物体を固定する固定手段と、各々の光軸方向がX、Y、Z軸方向にそれぞれ設定され撮像時における各々の光軸が一点で直交すると共に三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ撮像するX方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラと、これ等X、Y、Z方向における各基本CCDカメラの光入射側に設けられかつ対応する波長λX 、λY 、λZ の光のみをそれぞれ透過させるX方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用フィルタと、上記X、Y、Z方向の各基本CCDカメラに対応して設けられかつ各基本CCDカメラ用フィルタに対応する波長λX 、λY 、λZ の光をそれぞれ照射するX方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段と、上記固定手段または各基本CCDカメラの少なくとも一方をX、Y、Z軸方向に移動させる移動手段とで上記撮像系の主要部が構成され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより撮像された三次元形状物体の投影像若しくは反射像の各画像データをファイルに記録する記録手段が上記制御系に含まれていることを特徴とする。
【0018】そして、請求項2記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、X方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラ用照明手段からは互いに波長の異なる波長λX 、λY 、λZ の光が三次元形状物体に向けて照射され、かつX、Y、Z方向における各基本CCDカメラには、これ等の光入射側に設けらた各基本CCDカメラ用フィルタを介して各基本CCDカメラに対応した波長λX、λY 、λZ の光のみがそれぞれ入射されることになる。
【0019】従って、X方向の基本CCDカメラで三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像する際、X方向の基本CCDカメラ用照明手段だけでなく、例えばY方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段も三次元形状物体を同時に照明している場合でも、X方向の基本CCDカメラには、上記基本CCDカメラ用フィルタの作用により波長λY とλZ の光は入射されず波長λX の光のみが入射されることになるため、上記切替え手段を設けることなくX方向の基本CCDカメラによる三次元形状物体の投影像若しくは反射像の撮像が可能となる。
【0020】次に、請求項3〜4の発明は、請求項1〜2記載の発明に係る三次元形状物体計測装置において、上記移動手段の構成を特定しかつ三次元形状物体を撮像するときのレンズ倍率を交換する機構を特定した発明に関する。
【0021】すなわち、請求項3に係る発明は、請求項1記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、固定手段をXおよびY軸方向に移動させるXY移動ステージとZ方向の基本CCDカメラをZ軸方向に移動させるZ移動ステージとで上記移動手段が構成され、XとY方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、上記Z方向の基本CCDカメラには、光軸方向がZ軸方向に設定されかつZ軸方向に移動すると共に上記Z方向の基本CCDカメラと倍率が異なるテレセントリックレンズを装着したZ方向付加CCDカメラがX方向の基本CCDカメラの光軸方向に沿ってかつZ方向の上記基本CCDカメラと所定距離を介し設けられていることを特徴とし、また、請求項4に係る発明は、請求項2記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、固定手段をXおよびY軸方向に移動させるXY移動ステージとZ方向の基本CCDカメラをZ軸方向に移動させるZ移動ステージとで上記移動手段が構成され、XとY方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、上記Z方向の基本CCDカメラには、光軸方向がZ軸方向に設定されかつZ軸方向に移動すると共にZ方向の基本CCDカメラと倍率が異なるテレセントリックレンズを装着したZ方向付加CCDカメラがX方向の基本CCDカメラの光軸方向に沿ってかつZ方向の基本CCDカメラと所定距離を介し設けられており、更に、上記Z方向付加CCDカメラの光入射側には波長λZ の光のみを透過させるZ方向付加CCDカメラ用フィルタが設けられることを特徴とするものである。
【0022】そして、請求項3〜4記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、三次元形状物体のZ方向を撮像するときのレンズ倍率の交換機構として、従来のズームレンズを適用する機構に代え、Z方向の基本CCDカメラと倍率の異なるテレセントリックレンズが装着されたZ方向付加CCDカメラを適用する構成を採っているため、上記ズームレンズを適用しない分、三次元形状物体計測装置の低コスト化を図ることが可能となる。
【0023】また、XとY方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置されていることから、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラで撮像される三次元形状物体の画像の中心について特別な調整操作を行うことなく常に一致させることができるため、上記三次元形状物体の同一箇所についてX方向、Y方向およびZ方向からみた三次元形状物体の投影像若しくは反射像を確実に撮像することが可能となる。
【0024】次に、請求項5に係る発明は、請求項3〜4記載の発明に係る三次元形状物体計測装置において、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ用照明手段の配置とその取付け部位を特定した発明に関する。
【0025】すなわち、請求項5に係る発明は、請求項3〜4記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける光軸上でかつ上記固定部材を挟んで各基本CCDカメラの反対側に対応する各基本CCDカメラ用照明手段がそれぞれ配置されると共に、これ等各基本CCDカメラ用照明手段が上記XY移動ステージに取付けられていることを特徴とするものである。
【0026】そして、この請求項5記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、上記固定手段をXおよびY軸方向に移動させるXY移動ステージにX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ用照明手段が取付けられているため、固定手段に固定された三次元形状物体と各基本CCDカメラ用照明手段との位置関係を常に同一に設定できることから、各基本CCDカメラ用照明手段により三次元形状物体を確実に照明させることが可能となる。
【0027】また、請求項6〜7の発明は、請求項1〜2記載の発明に係る三次元形状物体計測装置において、上記移動手段の構成を特定しかつ三次元形状物体を撮像するときのレンズ倍率を交換する機構を特定した発明に関する。
【0028】すなわち、請求項6に係る発明は、請求項1記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、固定手段をX、YおよびZ軸方向に移動させるXYZ移動ステージにより上記移動手段が構成され、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラには、各々の光軸方向が対応する各基本CCDカメラの光軸方向とそれぞれ同一に設定されかつ対応する各基本CCDカメラと倍率がそれぞれ異なるテレセントリックレンズを装着すると共に各々の光軸が一点で直交するように固定配置されたX、Y、Z方向の付加CCDカメラが所定距離を介して各々設けられていることを特徴とし、請求項7に係る発明は、請求項2記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、固定手段をX、YおよびZ軸方向に移動させるXYZ移動ステージにより上記移動手段が構成され、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定されていると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラには、各々の光軸方向が対応する各基本CCDカメラの光軸方向とそれぞれ同一に設定されかつ対応する各基本CCDカメラと倍率がそれぞれ異なるテレセントリックレンズを装着すると共に各々の光軸が一点で直交するように固定配置されたX、Y、Z方向の付加CCDカメラが所定距離を介して各々設けられ、更に、これ等X、Y、Z方向における各付加CCDカメラの光入射側には対応する波長λX 、λY 、λZ の光のみをそれぞれ透過させるX方向、Y方向およびZ方向の付加CCDカメラ用フィルタが設けられていることを特徴とするものである。
【0029】そして、請求項6〜7記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、三次元形状物体のX方向、Y方向およびZ方向を撮像するときのレンズ倍率の交換機構として、従来のズームレンズを適用する機構に代え、X方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラと倍率の異なるテレセントリックレンズが装着されたX方向、Y方向およびZ方向付加CCDカメラを適用する構成を採っているため、上記ズームレンズを適用しない分、三次元形状物体計測装置の低コスト化を図ることが可能となる。
【0030】また、X方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置されると共に、各基本CCDカメラに付加されたX方向、Y方向およびZ方向の付加CCDカメラも各々の光軸が一点で直交するようにそれぞれ固定配置されているため、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ並びに各付加CCDカメラで撮像される三次元形状物体の画像の中心について特別な調整操作を行うことなく常に一致させることができ、上記三次元形状物体の同一箇所についてX方向、Y方向およびZ方向からみた三次元形状物体の投影像若しくは反射像を確実に撮像することが可能となる。
【0031】次に、請求項8に係る発明は、請求項1〜7記載の発明に係る三次元形状物体計測装置において、三次元形状物体の分割像と特定部位の独立像とを別々の機構で各々撮像可能な三次元形状物体計測装置の構成を特定した発明に関する。
【0032】すなわち、請求項8に係る発明は、請求項1〜7記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、固定手段または各基本CCDカメラのいずれか一方をX、Y若しくはZ軸のいずれかの方向へ間欠移動させかつ各停止位置における上記三次元形状物体の部分投影像若しくは反射像をX、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより各々撮像して三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルにそれぞれ記録する分割撮像機能と、上記三次元形状物体における特定部位の単一投影像若しくは反射像をX、Y、Z方向のいずれかの基本CCDカメラ若しくは付加CCDカメラにより撮像して三次元形状物体における特定部位の独立像データをファイルに記録する独立撮像機能を具備し、かつ、分割撮像で記録されたX、Y、Z方向の単一若しくは複数の分割像ファイルとこれ等分割像が撮像された各基本CCDカメラの撮像位置データによる画像解析、および、独立撮像で記録された独立像ファイルとこの独立像が撮像されたX、Y、Z方向のいずれかの基本CCDカメラ若しくは付加CCDカメラの撮像位置データによる画像解析により上記三次元形状物体の測定対象を計測することを特徴とするものである。
【0033】そして、この請求項8記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、上記三次元形状物体の部分投影像若しくは反射像を各々撮像して三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルにそれぞれ記録する分割撮像機能と、上記三次元形状物体における特定部位の単一投影像若しくは反射像を撮像して三次元形状物体における特定部位の独立像データをファイルに記録する独立撮像機能を具備しているため、計測対象である三次元形状物体の大小如何に拘らずその全体若しくは部分の画像解析による計測が可能となる。
【0034】また、請求項9に係る発明は、請求項8記載の発明に係る三次元形状物体計測装置において、計測対象である三次元形状物体が棒状体である場合に適した三次元形状物体計測装置の構成を特定した発明に関する。
【0035】すなわち、請求項9に係る発明は、請求項8記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、上記三次元形状物体が棒状体で構成され、かつ、棒状体の長さ方向がX軸方向となるように上記固定手段にて固定すると共に、Y、Z方向の各基本CCDカメラまたは上記固定手段のいずれか一方をX軸方向へ間欠移動させかつ各停止位置における上記三次元形状物体の部分投影像若しくは反射像をX、Y、Z方向の各基本CCDカメラにより各々撮像して三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルにそれぞれ記録するようにしたことを特徴とする。
【0036】そして、この請求項9記載の発明に係る三次元形状物体計測装置においても、計測対象である棒状体を撮像して得られた複数の分割像ファイルと独立像ファイルを用いて、棒状体である三次元形状物体の全体若しくは部分の画像解析による計測を簡便かつ確実に行うことが可能となる。
【0037】また、請求項10に係る発明は、請求項1〜9記載の発明に係る三次元形状物体計測装置において、最初の計測時に撮像・計測条件ファイルを作成しこの撮像・計測条件ファイルに従って以後の同一種類の三次元形状物体について計測するようにした三次元形状物体計測装置の構成を特定した発明に関する。
【0038】すなわち、請求項10に係る発明は、請求項1〜9記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を前提とし、上記三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像した際の撮像条件および撮像されかつ記録された三次元形状物体の画像ファイルを用いてその測定対象の画像解析による計測を行った際の計測条件をそれぞれ記録した撮像・計測条件ファイルを事前に作成する学習プロセスと、同一種類の三次元形状物体についてその計測を上記撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行する検査プロセスの制御プログラムが上記制御系に含まれていることを特徴とするものである。
【0039】そして、請求項10記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、撮像・計測条件ファイルを事前に作成する学習プロセスと、上記撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行する検査プロセスの制御プログラムが上記制御系に含まれているため、学習プロセス段階において撮像・計測条件ファイルを一旦作成するだけで、同一種類の三次元形状物体についての以後の計測を機械的に行うことが可能となる。すなわち、学習プロセス段階において固定した位置と略同一の位置に同一種類の三次元形状物体を固定させることにより、同一種類の三次元形状物体についての以後の計測が上記撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行されることになるため、計測作業者が同一か否かに拘らず常に同一の条件に従って三次元形状物体の計測を機械的に行うことが可能となる。
【0040】次に、請求項11に係る発明は、請求項8〜10記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を用いて三次元形状物体の計測を行う際、上記撮像・計測条件ファイルの作成条件を特定した発明に関する。
【0041】すなわち、請求項11に係る発明は、請求項8〜10記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を用いた三次元形状物体の計測方法を前提とし、三次元形状物体の分割撮像工程より先に独立撮像工程を行い、かつ、独立撮像工程においては独立像データのファイルへの記録とこのファイルを用いた画像解析を各独立像データ毎にそれぞれ連続して行うと共に、分割撮像工程においては三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルへ連続的に記録し次いで必要とする分割像ファイルを用いた画像解析を行うように上記撮像・計測条件ファイルが作成されていることを特徴とするものである。
【0042】そして、請求項11記載の三次元形状物体の計測方法によれば、上記撮像・計測条件ファイルが、独立撮像工程において独立像データのファイルへの記録とこのファイルを用いた画像解析を各独立像データ毎にそれぞれ連続して行うような内容に作成されることを要するため、撮像・計測条件ファイルの計測条件を設定するに際し、記録された各独立像ファイルの種類を誤って適用してしまうような条件設定ミスの可能性が低減される。
【0043】すなわち、分割撮像工程においては三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データが一定の規則性を持ってそれぞれ撮像されているため、撮像・計測条件ファイルの計測条件を設定するに際し、各分割像ファイルの種類を誤って適用してしまうような条件設定を行う可能性は極めて少ない。このため、上記撮像・計測条件ファイルを作成するに際し、全体像を構成する各分割像データをファイルへ1枚毎(すなわち1つの分割像データ毎)連続的に一旦記録しその後に必要とする分割像ファイルを用いた画像解析を行う工程順の内容にしても、各分割像ファイルの種類を誤って適用してしまうような計測条件設定の可能性はほとんどない。これに対し、独立撮像工程においては撮像される特定部位が任意な箇所であることから、記録される各独立像データ間には特別な関連が存在しない。
【0044】このため、上記撮像・計測条件ファイルを作成するに際し、各独立像データをファイルへ連続的に一旦記録しその後に独立像ファイルを用いた画像解析を行う工程順の内容にした場合、記録された独立像ファイルの種類を誤って適用してしまう計測条件設定を行う可能性が高くなる。そこで、請求項11に係る発明では、上述したように撮像・計測条件ファイルが、独立撮像工程において独立像データのファイルへの記録とこのファイルを用いた画像解析を各独立像データ毎にそれぞれ連続して行うような内容に作成されることを要件にし、もって独立像ファイルの種類が誤って適用される計測条件設定ミスを未然に防止できる構成を採っている。
【0045】また、請求項11記載の三次元形状物体の計測方法によれば、上記撮像・計測条件ファイルが、独立撮像工程の後に分割撮像工程がなされ、かつ、分割撮像工程においては三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルへ連続的に記録し次いで必要とする分割像ファイルを用いた画像解析を行うような内容に作成されることを要するため、この撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行される検査プロセスの後段においては分割像ファイルを用いた画像解析がなされ三次元形状物体の撮像はなされない。
【0046】すなわち、検査プロセスの後段においては分割像ファイルを用いた画像解析がなされ、三次元形状物体計測装置の上記撮像系は停止しているため、この撮像停止時間を用いて次の計測対象物の交換作業を行うことができるようになり(分割像ファイルを用いた画像解析がなされている間、固定手段またはCCDカメラをX、Y、Z軸方向へ移動させる移動手段は停止しているためこの停止時間を利用して次の計測対象物の交換作業を行うことができる)、その分、従来の三次元形状物体計測装置に較べて計測作業時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0047】次に、請求項12に係る発明は、請求項1〜10記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を用いて三次元形状物体の計測を行う際、撮像・計測条件ファイルの一部を遠隔操作により変更する方法(すなわちリモートメンテナンス機能)を特定した発明に関する。
【0048】すなわち、請求項12に係る発明は、請求項1〜10記載の発明に係る三次元形状物体計測装置を用いた三次元形状物体の計測方法を前提とし、三次元形状物体の投影像若しくは反射像の画像データをファイルに記録する上記記録手段が含まれた制御系を少なくとも備える計測装置に対し上記三次元形状物体計測装置から撮像・計測条件ファイルと記録した画像ファイルをそれぞれ転送し、かつ、転送された撮像・計測条件ファイルと画像ファイルを用い上記計測装置により検査プロセスを再現して上記撮像・計測条件ファイルの一部を変更すると共に、この変更された撮像・計測条件ファイルを上記三次元形状物体計測装置に転送し変更後の撮像・計測条件ファイルに従って上記三次元形状物体計測装置により検査プロセスを実行するようにしたことを特徴とするものである。
【0049】そして、請求項12記載の三次元形状物体の計測方法によれば、ある計測作業者が作成した撮像・計測条件ファイルが適正でなかった場合、画像データをファイルに記録する記録手段が含まれた制御系を少なくとも備える計測装置に対し、本発明に係る三次元形状物体計測装置から作成した上記撮像・計測条件ファイルと記録した画像ファイルをそれぞれ転送し、かつ、転送された撮像・計測条件ファイルと画像ファイルを用いて計測装置により検査プロセスを再現し、精通した計測作業者により上記撮像・計測条件ファイルを適正な撮像・計測条件ファイルに作り直してもらうことが可能となり、更に、訂正された撮像・計測条件ファイルを上記三次元形状物体計測装置に転送し、訂正後の撮像・計測条件ファイルに従って上記三次元形状物体計測装置により検査プロセスを行えるようになるため、計測作業者の精通度合いに拘らず適正な三次元形状物体の計測を確実に行うことが可能となる。
【0050】また、請求項13〜14に係る発明は、計測対象である三次元形状物体の種類を特定した発明に関する。
【0051】すなわち、請求項13に係る発明は、請求項1〜10記載の三次元形状物体計測装置を前提とし、上記三次元形状物体が、電気ケーブルの接続に用いられその一部に筒部を備えた雌コネクタ、または、この雌コネクタの筒部内に一部が挿入される雄コネクタであることを特徴とし、請求項14に係る発明は、請求項11〜12記載の三次元形状物体の計測方法を前提とし、上記三次元形状物体が、電気ケーブルの接続に用いられその一部に筒部を備えた雌コネクタ、または、この雌コネクタの筒部内に一部が挿入される雄コネクタであることを特徴とするものである。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0053】まず、この実施の形態に係る三次元形状物体計測装置は、図1〜図4に示すように雌コネクタ100(図8参照)の基端側帯状部101を挟持して保持する固定治具10と、磁石(図示せず)を介し上記固定治具10が固定されかつ雌コネクタ100が挟持される固定治具10をX及びY軸方向へ移動させるXY移動ステージ11と、光軸方向がX軸方向に設定されかつ光入射側に低倍率のテレセントリックレンズ(すなわち撮像される物体の大きさが光軸方向の前後位置に依存しないレンズ)21が装着されると共に装置本体1に固定配置された平面方式のX方向基本CCDカメラ20と、光軸方向がY軸方向に設定されかつ光入射側に低倍率のテレセントリックレンズ31が装着されると共に装置本体1に固定配置された平面方式のY方向基本CCDカメラ30と、光軸方向がZ軸方向に設定されかつ光入射側に低倍率のテレセントリックレンズ41が装着されると共にZ軸方向に移動するZ移動ステージ55上に固設された平面方式のZ方向基本CCDカメラ40と、その光軸方向がZ軸方向に設定されると共に上記X方向基本CCDカメラ20の光軸上に沿ってかつZ方向基本CCDカメラ40からAmm離れた上記Z移動ステージ55上でZ方向基本CCDカメラ40とその焦点位置が略同じ位置となるように固設されその光入射側に高倍率のテレセントリックレンズ51が装着された平面方式のZ方向付加CCDカメラ50と、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40における光軸上で上記固定治具10を挟んでその反対側に配置されかつ上記XY移動ステージ11に取付けられたX、Y、Z方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明25、35、45(尚LED照明45はZ方向付加CCDカメラ用照明手段としても作用する)と、上記装置本体1上に設けられ各CCDカメラ20、30、40、50で撮像された雌コネクタ100の投影像若しくは反射像を表示する撮像画像用モニター61と、同じく装置本体1上に設けられかつ制御系の主要部を構成する制御用コンピュータのモニター(コンピュータ用モニター)62と、制御用コンピュータに接続されたキーボード63並びにポインティングデバイス64とでその主要部が構成されており、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40における各々の光軸は図5に示すように一点で直交するように配置されている。
【0054】また、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40とZ方向付加CCDカメラ50には、図6に示すように光源201と、光源201からの光を各CCDカメラに設けられたハーフミラー202側へ導きこのミラー面で反射させて各テレセントリックレンズ21、31、41、51側から出射させる光ファイバー203とで構成され、X、Y、Z方向の基本CCDカメラ用照明手段並びにZ方向付加CCDカメラ用照明手段としての同軸落射照明が付設されている。尚、図2中、22、32、42、52は、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40とZ方向付加CCDカメラ50の上記同軸落射照明における各光源を示しており、各光源22、32、42、52からの光が図示外の光ファイバーを介してX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40とZ方向付加CCDカメラ50側へ導入されるようになっている。また、上記XY移動ステージ11に取付けられたX、Y、Z方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明25、35、45と、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40とZ方向付加CCDカメラ50に付設された同軸落射照明は、計測対象である三次元形状物体の計測に適したいずれかの照明が適宜選択されるようになっており、かつ、X、Y、Z方向の各CCDカメラ用照明手段は対応するCCDカメラの撮像時にそれぞれ同期して順次点灯するように図示外の切替え手段により各点灯タイミングが制御されている。
【0055】また、この三次元形状物体計測装置の制御系300は、作成した撮像・計測条件ファイル等が記録されるハードディスク、フロッピーディスク等記録素子を有しかつ上記キーボード63並びにポインティングデバイス64が接続された制御用コンピュータ(図示せず)と、この制御用コンピュータに組込まれその画像入力側がX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40とZ方向付加CCDカメラ50に接続されかつ画像出力側が撮像画像用モニター61に接続された画像解析ボード(図示せず)とでその主要部が構成されており、かつ、この三次元形状物体計測装置には、上述したリモートメンテナンス機能のためのISDN回線用ターミナルアダプタ(図示せず)、計測結果をネットワークへ出力するためのLANカード(図示せず)を備えていると共に、上記画像解析ボードはX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40とZ方向付加CCDカメラ50で撮像された必要枚数の画像データをファイルに記録できる画像メモリー(図示せず)を有している。すなわち、装置全体の制御系300は、図7に示すようなコンピュータシステムから成っており、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40やZ方向付加CCDカメラ50、マウス等ポインティングデバイス64、キーボード63等からの信号が入力インターフェース301を介して制御部302にデータとして入力される。そして、制御部302は、システム全体を総括的に処理するCPU303と、このCPU303との間で処理上でのデータの授受を行うRAM304および上記CPU303に処理手順を与えるプログラム等を格納するROM305から成り、上記ROM305には、記録された画像ファイルを用いて測定対象の画像解析を行う際の適切な操作手順を計測作業者に指示する複数の計測アルゴリズム(メニュー…1:平行部分の幅を計測する操作手順、2:交点間距離を計測する操作手順、3:指定間隔離れた位置の幅を計測する操作手順、4:凸凹部分の最大高さを計測する操作手順、5:凸凹部分の位置を計測する操作手順、6:先端凸凹部分の最大高さを計測する操作手順、7:中心線からの距離を計測する操作手順、8:隙間の最小間隔を計測する操作手順、等)の各プログラムや、図17〜図18のフローチャートに示すような制御プログラムが予め格納されており、上記CPU303は、入力インターフェース301を介して与えられたデータに基づいて上記プログラムを実行し、出力インターフェース306を介してXY移動ステージ11、Z移動ステージ55、X方向基本CCDカメラ用照明手段22、25、Y方向基本CCDカメラ用照明手段32、35、Z方向基本CCDカメラ用照明手段42、45、コンピュータ用モニター62、撮像画像用モニター61、ISDN、LANカード等に制御用の信号を送出し、これ等を制御するようになっている。
【0056】以下、この三次元形状物体計測装置を用いて上記雌コネクタ100の計測を行う方法について説明する。尚、上記雌コネクタ100は、その長さ方向(すなわち雌コネクタ100における筒部102の長さ方向)がX軸方向となるように固定治具10により保持されている。
【0057】まず、この三次元形状物体計測装置の制御系300には、以下に述べる学習プロセスと検査プロセスとで構成される制御プログラムが含まれており、学習プロセスで、三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像した際の撮像条件(例えば、各CCD基本カメラで撮像したときの各CCD基本カメラ番号とXY移動ステージ11やZ移動ステージ55の位置等)および撮像されかつ記録された三次元形状物体の画像ファイルを用いてその測定対象の画像解析を行った際の計測条件(例えば適用した画像ファイル番号、メニューから選択された計測アルゴリズム番号、撮像画像用モニターにおいてエッジ検出線等の始点と終点の座標等)をそれぞれ記録した撮像・計測条件ファイルを計測対象毎に作成すると共にこの撮像・計測条件ファイルを制御用コンピュータの記録素子に記録し、また、検査プロセスで、記録された上記撮像・計測条件ファイルを読み出しかつこの撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って三次元形状物体の計測を実行するようになっている。
【0058】はじめに上記学習プロセスについて説明する。まず、上記雌コネクタ100の部品番号をキーボード63で入力し、この部品番号用の撮像・計測条件ファイルをオープンする。
【0059】上記制御プログラムでは、以下の分割撮像と独立撮像の2つの方法により三次元形状物体の撮像並びに画像解析による計測が可能でありどちらの撮像方法を先に行ってもよいが、検査プロセスでは、作成された撮像・計測条件ファイルに従って計測が実行されるため、以下に述べる理由から分割撮像を後にして独立撮像を先に行った方が好ましい。
【0060】すなわち、この三次元形状物体計測装置を用いて独立撮像を行う場合、独立像データのファイルへの記録とこのファイルを用いた画像解析を各独立像データ毎にそれぞれ連続して行う方法を採った方が有利である。これは、各独立像データをファイルへ連続的に一旦記録し、その後に独立像ファイルを適宜選択して画像解析を行う方法を採った場合、記録された各独立像ファイル間には特別な関係が存在しないため、画像解析を行う際に独立像ファイルの種類が誤って適用され易くなる。すなわち、上記撮像・計測条件ファイルを作成するに際し、記録された独立像ファイルの種類を誤って適用してしまう計測条件設定を行う可能性があるからである。これに対し、分割撮像工程においては三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データが一定の規則性を持ってそれぞれ撮像されているため、記録された各分割像ファイルを用いて三次元形状物体の計測を行うに際し、各分割像ファイルの種類が誤って適用される可能性は極めて少ない。このため、分割撮像工程においては三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルへ連続的に記録し次いで必要とする分割像ファイルを用いた画像解析を行う方法を採った方が有利である。この場合、分割撮像工程の後半は、記録された分割像ファイルを用いた画像解析が行われる関係上、撮像系は停止している。従って、上述したように分割撮像を後にした場合、分割撮像工程後半の上記撮像停止時間を用いて次の計測対象物の交換作業を行うことができるようになり、その分、計測作業時間の短縮化を図ることが可能になるからである。但し、独立撮像工程と分割撮像工程の各撮像処理と画像解析処理について上述した方法を採らない場合には、当然のことながら分割撮像と独立撮像のどちらの撮像方法を先に行ってもよく任意である。
【0061】『分割撮像』図9に示すようにX、Y、Z方向の各基本CCDカメラで撮像される雌コネクタ100の投影像を撮像画像用モニター61を見ながら切替えて、雌コネクタ100の計測基準点位置(雌コネクタ100における筒部102の端部を計測基準点位置にしている)と焦点を上記XY移動ステージ11とZ移動ステージ55をマニュアル操作で移動させながら合わせる。ここで、この三次元形状物体計測装置においては、上述したようにX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40における各々の光軸は図5に示すように一点で直交するように配置されていることから各基本CCDカメラ20、30、40に撮像される雌コネクタ100の投影像の中心は一致するため、上記位置合わせ作業は容易である。位置合わせされたときのXY移動ステージ11とZ移動ステージ55の位置は撮像・計測条件ファイルに記録される。
【0062】また、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40の視野は図9に示すようにHmm(水平方向)×Vmm(垂直方向)である。また、Y、Z方向の各基本CCDカメラ30、40における視野の垂直方向は図9に示すようにX軸方向に平行(すなわち、Y、Z方向画像の垂直方向に雌コネクタ100の長さ方向がモニターされる)で、X方向の基本CCDカメラ20における視野の垂直方向は図9に示すようにZ軸方向に平行(すなわち、X方向画像の垂直方向に雌コネクタ100の高さ方向がモニターされる)である。そして、位置合わせされたときの位置でX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40で撮像された雌コネクタ100の投影像の各画像データを別々のファイル(すなわち画像解析ボードのそれぞれ異なった画像メモリー)に記録する。尚、この装置では、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40の撮像時に同期させて対応するLED照明25、35、45を順次点灯させている。もし、リモートメンテナンス機能が必要であれば、上記雌コネクタ100の各画像データを制御用コンピュータの記録素子に記録する。また、位置合わせされたときの位置においてX方向の基本CCDカメラ20で撮像された雌コネクタ100の画像(X方向画像)は、図9に示すように雌コネクタ100における筒部102の断面がモニターされる。
【0063】次に、XY移動ステージ11をX軸方向へBmm移動させ、かつ、この位置でX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40で撮像された雌コネクタ100の投影像の各画像データを別々のファイル(すなわち画像解析ボードのそれぞれ異なった画像メモリー)に記録する。ここで、Y、Z方向の各基本CCDカメラ30、40で撮像された雌コネクタ100の画像(Y、Z方向画像)は、図10に示すようにX軸方向(すなわち雌コネクタ100の長さ方向)に(V−B)mmオーバーラップすることになる。
【0064】更に、XY移動ステージ11をX軸方向へBmm移動させ、かつ、この位置でX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40で撮像された雌コネクタ100の投影像の各画像データを別々のファイル(すなわち画像解析ボードのそれぞれ異なった画像メモリー)に記録する。この繰返しをC回繰返せば、図11に示すように全長L=[B×(C−1)+V]mm以下の雌コネクタの全体像が分割撮像によって上記画像メモリーに記録される。
【0065】ところで、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40に装着された低倍率のテレセントリックレンズ21、31、41は、雌コネクタのようなパイプ状の計測対象に対しX方向とY方向から撮像した各画像はほぼ全体が焦点深度に入る。ここで、はじめのXY移動ステージ11の位置(すなわち第一撮像位置)を記録するだけで、あとは等間隔(Bmm)にX軸方向へXY移動ステージ11を移動させてるだけなので、各画像を記録したXY移動ステージ11の位置(すなわち第二撮像位置、第三撮像位置、……第C撮像位置等)を記録する必要はない。但し、計測対象が棒状(パイプ状)の形状を有していない場合には、その計測対象の全体像が撮像できるようにXY移動ステージ11を適正に移動制御すればよい。
【0066】『独立撮像』上記分割撮像では、低倍率テレセントリックレンズの焦点深度から外れてしまうような雌コネクタ内部の撮像、および、高倍率のテレセントリックレンズが装着されたZ方向付加CCDカメラ50を用いるときなどは計測に必要な画像を撮像することができない。したがって、必要な部位のみ独立撮像を行ない、上記画像メモリーに記録する。各画像を撮像するごとに、撮像したCCDカメラ番号と各ステージ位置を撮像・計測条件ファイルに追加記録する。高倍率のテレセントリックレンズが装着されたZ方向付加CCDカメラ50を用いて撮像を行ないたい時は、低倍率のテレセントリックレンズが装着されたZ方向基本CCDカメラ40でおよその位置合わせをした後、この位置から単純にX軸方向へAmmだけXY移動ステージ11を移動させればよい(上述したようにZ方向付加CCDカメラ50はZ方向基本CCDカメラ40とその焦点位置が略同じ位置となるようにZ移動ステージ55上に固設されているため)。もちろん、Z軸方向の焦点距離の微調整は必要になる。高倍率のテレセントリックレンズが装着されたZ方向付加CCDカメラ50を用いて位置合わせを行なうと、倍率が高すぎて計測作業者がどこを見ているか見失ってしうことがあるが、低倍率のテレセントリックレンズが装着されたZ方向基本CCDカメラ40を用いておよその位置合わせを先に行なえば容易である。もし、リモートメンテナンス機能が必要であれば、この独立像データを制御用コンピュータの記録素子に記録する。
【0067】次に、画像解析ボードにおける別々の画像メモリーに記録された各分割像ファイルと各独立像ファイルを用いた画像解析による計測方法について説明する。
【0068】「分割像ファイル」第一撮像位置、第二撮像位置、第三撮像位置……第C撮像位置で撮像されたX、Y、Z方向画像の各画像(別々の画像メモリーに記録された各画像データがそれぞれ分割像ファイルを構成している)を上記画像メモリーから分割像ファイル番号(画像メモリー番号)を指定して撮像画像用モニターに読み出し、かつ、計測部位に適した上述の計測アルゴリズムをメニュー画面から選択すると共に、選択された計測アルゴリズムの操作手順に従って計測作業者は簡単な操作で、画像メモリー番号(分割像ファイル番号)、計測アルゴリズム番号、及び、エッジ検出線等の指定座標を撮像・計測条件ファイルに追加記録する。また、分割撮像された画像に対しては各画像がどのくらい離れているか既知なので、異画像間の距離計測も可能である。
【0069】「独立像ファイル」独立撮像された画像に対しては、同様に、上記画像メモリーから独立像ファイル番号(画像メモリー番号)を指定して撮像画像用モニターに読み出し、かつ、計測部位に適した上述の計測アルゴリズムをメニュー画面から選択すると共に、選択された計測アルゴリズムの操作手順に従って計測作業者は簡単な操作で、画像メモリー番号(独立像ファイル番号)、計測アルゴリズム番号、及び、エッジ検出線等の指定座標を撮像・計測条件ファイルに追加記録する。そして、次の独立撮像、計測アルゴリズムの選択を繰り返し行う。
【0070】ここで、上記エッジ検出線の設定は、撮像画像用モニター上の画像を見ながらポインティングデバイスを用いて行う。すなわち、各CCDカメラからの画像出力信号は、上述したように制御用コンピュータに組込まれた、例えば512×512の画像メモリーを装備する画像解析ボードに接続されており、図12(A)に示す画像メモリーのX軸とY軸で指定される各座標(画像アドレス)に、CCDカメラにおける対応する各画素の撮像濃度(すなわち、図12Bで示すようなD11、D21、D31等の画像濃度データ)が記録されるようになっており、かつ、撮像画像用モニター上のポインティングデバイスの位置が画像メモリー上の上記画像アドレスに対応している。そこで、図13に示すように、撮像画像用モニター上の画像を見ながらポインティングデバイスを用いて上記エッジ検出線αの始点α1 と終点α2 を指定することによりエッジ検出線の設定がなされる。また、上記エッジ検出におけるエッジとは、図14に示すように画像濃度変化(図14では、図13におけるエッジ検出線αの始点α1 から雌コネクタ筒部内の上側凸部分c1の端部を横切るまでの画像濃度変化がプロットされている)からサブピクセル精度(1画素以下の精度)で設定される濃度変化中心位置を意味している。すなわち、この濃度変化中心位置は、図13においてエッジ検出線αが雌コネクタ筒部内の上側凸部分c1の端部を横切る点α3 の座標位置に対応している。
【0071】この様な学習プロセスにおいて各計測対象物の撮像・計測条件ファイルを完成させる。
【0072】次に、学習プロセスで作成された撮像・計測条件ファイルの条件に従ってなされる検査プロセスについて説明する。
【0073】まず、計測対象物(雌コネクタ)の部品番号を入力してこれに対応した撮像・計測条件ファイルを読み出す(すなわち読み込む)と共に、学習プロセスで計測したものと同一の雌コネクタを学習プロセスのときと略同一(すなわち、雌コネクタにおける筒部の長さ方向がX軸方向)となるように固定治具10にて固定した。尚、上記撮像・計測条件ファイルでは、独立撮像工程を分割撮像工程より先に行うように設定されている。
【0074】そして、独立撮像では、上記撮像・計測条件ファイルに記録された各ステージの位置とCCDカメラ番号から各ステージを対応する位置に移動させ、指定されたCCDカメラで撮像を行ない、撮像された画像(画像データ)をファイル(画像メモリー)に記録する。そして、上記撮像・計測条件ファイルで指示された計測アルゴリズム番号とエッジ検出線等の座標データから独立像ファイルを用いた計測を実行して計測結果を求める。また、撮像・計測条件ファイルの条件に従ってステージを移動させて撮像を行ない、この繰り返しで独立撮像による計測を終了させる。撮像時にはそれぞれの方向のLED照明が順次点灯されている。もし、リモートメンテナンス機能が必要であれば、すべての画像(画像データ)とその画像が撮像された各ステージ位置を上記制御用コンピュータの記録素子に記録する。
【0075】次に、分割撮像では、上記撮像・計測条件ファイルに記録された条件である分割撮像開始のステージ位置から撮像を開始して、撮像した画像をそれぞれ学習プロセスのときと同じ画像メモリー(分割像ファイル)に記録する。
【0076】そして、画像メモリー番号(分割像ファイル番号)の指定、計測アルゴリズム番号とエッジ検出線等の座標から計測を実行して計測結果を求める。ここで、対応する画像メモリー番号(分割像ファイル番号)の画像を撮像画像用モニターに表示させれば計測位置の確認が可能である。また、画像メモリー番号の指定を行ない、この繰り返しで分割撮像による計測を終了させる。分割撮像の後半においては、XY移動ステージ11、Z移動ステージ55の移動はないので、この間に次の計測対象物を交換することができる。また、撮像時にそれぞれの方向のLED照明(透過照明)が順次点灯されている。もし、リモートメンテナンス機能が必要であれば、これ等の画像データを上記制御用コンピュータの記録素子に記録する。また、これらの計測結果はLANを経由して出力され、検査結果処理プログラム(計測された雌コネクタの加工寸法が規定の範囲内にあるか否かを判断し、範囲外の場合には金型の交換時期を知らせる検査結果処理プログラム)に読み込まれる。
【0077】次に、上述したリモートメンテナンス機能について説明する。学習プロセスあるいは検査プロセスの実行時に制御用コンピュータの記録素子に自動記録(この三次元形状物体計測装置においては、リモートメンテナンス機能モードを選択することにより各CCDカメラで撮像された画像データは画像解析ボードの画像メモリーを介して制御用コンピュータの記録素子に自動記録される制御プログラムが搭載されている)された画像データと撮像・計測条件ファイルを、この実施の形態に係る三次元形状物体計測装置に装着されている画像解析ボードと同じ画像解析ボードを少なくとも備える計測装置に転送すれば、この計測装置に計測対象物、CCDカメラ、照明とステージ等がなくとも、転送された画像データを上記画像解析ボードの画像メモリーに記録させかつ検査プロセスを再現することができる。但し、この計測装置では新しい計測画像を撮像することは不可能である(CCDカメラ、照明、ステージ等の撮像系を具備してないため)が、この計測装置を用いた学習プロセスにより撮像・計測条件ファイルを変更しかつ変更後の撮像・計測条件ファイルを実施の形態に係る三次元形状物体計測装置に転送することにより、変更された撮像・計測条件ファイルに従って検査プロセスを実行することができる。
【0078】尚、上記画像解析ボードを少なくとも備えるこの計測装置の制御プログラムは、実施の形態に係る三次元形状物体計測装置の制御プログラムから画像の撮像とステージの移動等の操作手順が省略されたものである。すなわち、計測対象である三次元形状物体の撮像を行う代わりに、上記三次元形状物体計測装置における制御用コンピュータの記録素子から、画像データをこの計測装置における画像解析ボードの画像メモリーに読み込んでいるもので、基本的には実施の形態に係る三次元形状物体計測装置の制御プログラムと同じである。また、画像データと撮像・計測条件ファイルの転送には、ISDN回線用のターミナルアダプタが適用されている。もちろん、取り外し可能な記録素子(フロッピーディスク等)やLAN経由でこれらの転送を行なってもよい。このリモートメンテナンス機能により、リアルタイムで装置を動作させることはでいないが、遠隔地で撮像・計測条件ファイルを修正したり計測したりすることが可能になる。
【0079】ここで、この実施の形態に係る三次元形状物体計測装置においては透過照明手段としてXY移動ステージ11に取付けられたLED照明25、35、45が適用されているが、ハロゲンランプ等他の光源を適用することも可能である。また、各CCDカメラについては平面方式のCCDカメラが適用されているが、このCCDカメラについてもライン方式のCCDカメラを適用してもよい。
【0080】また、この実施の形態に係る三次元形状物体計測装置においては、X、Y、Z方向の各CCDカメラで撮像する時、各CCDカメラの撮像時に同期させて対応する方向のLED照明25、35、45を順次点灯させる方式を採っているが、X、Y、Z方向における各CCDカメラの光入射側に対応する波長λX 、λY 、λZ の光のみをそれぞれ透過させるX方向、Y方向およびZ方向のCCDカメラ用フィルタを取り付け、かつ、これ等のCCDカメラ用フィルタに対応する波長λX 、λY 、λZ の光をそれぞれ照射するX方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段を適用させる構成にしてもよい。この様な構成にすることにより照明手段を順次照明させる切替え手段を省略することが可能となる。
【0081】ここで、λX 、λY 、λZ の光を照射する光源として、λX =570nm(黄緑色光源)、λY =609nm(サンセットオレンジ色光源)、及び、λZ =644nm(赤色光源)の光を照射する各光源がそれぞれ例示される。
【0082】尚、同軸落射照明によりλX 、λY 、λZ の光を照射させる構成にする場合には、図15に示すようにλX 、λY 、λZ の光を照射する光源を必ずしも用いる必要はない。すなわち、白色光の光源201を適用することも可能である。これは、図15に示すように、各基本CCDカメラ20、30、40やZ方向付加CCDカメラ50の光入射側に波長λX 、λY 、λZ の光のみをそれぞれ透過させるX方向、Y方向およびZ方向のCCDカメラ用フィルタ204が設けられているため、光ファイバー203で各CCDカメラ側へ導かれた白色光は上記CCDカメラ用フィルタ204を透過して外部へ照射される際、余分な波長の光がカットされて波長λX 、λY 、λZ のいずれかの光のみが照射されるからである。尚、図15中、205は変形例に係る三次元形状物体計測装置に適用された反射照明を示している。
【0083】また、図16は、低倍率と高倍率のテレセントリックレンズがそれぞれ装着されたX方向基本CCDカメラ20およびX方向付加CCDカメラ20’、Y方向基本CCDカメラ30およびY方向付加CCDカメラ30’、Z方向基本CCDカメラ40およびZ方向付加CCDカメラ50を適用し、かつ、計測対象である三次元形状物体が保持される固定治具をX、Y、Z軸方向へ移動させるXYZ移動ステージを組込むと共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40における各々の光軸が一点で、また、X、Y、Z方向の各付加CCDカメラ20’、30’、50における各々の光軸も一点で直交するように配置された変形例に係る三次元形状物体計測装置を示している。
【0084】そして、この三次元形状物体計測装置に対しても、図5で示された三次元形状物体計測装置と略同一の機能を具備させることが可能である。
【0085】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
【0086】尚、計測対象である三次元形状物体には全長30mmの雌コネクタ(図8参照)を適用している。また、三次元形状物体計測装置は図1〜図4に示された実施の形態に係る三次元形状物体計測装置が適用されている。但し、XY方向に移動するXY移動ステージ11のX方向の最大移動距離は100mm、Y方向の最大移動距離は40mm、Z方向に移動するZ移動ステージ55のZ方向最大移動距離は40mmの各ステージを使用した。XYZ方向のそれぞれの低倍率テレセントリックレンズ21、31、41には倍率0.32倍、作動距離120mmのレンズ、Z方向の高倍率テレセントリックレンズ51には倍率2.0倍、作動距離110mmのレンズを用いた。また、すべてのCCDカメラ20、30、40、50には1/2インチサイズCCDカメラ[有効画素数768(水平方向)×494(垂直方向)]を用いたので、低倍率テレセントリックレンズを用いた時の視野は20mm(水平方向)×15mm(垂直方向)、高倍率テレセントリックレンズを用いた時の視野は3.2mm(水平方向)×2.4mm(垂直方向)になる。また、X、Y、Z方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明25、35、45は赤色のLEDをそれぞれ適用し、Z方向の高倍率テレセントリックレンズ51が装着されたZ方向付加CCDカメラ50はZ方向基本CCDカメラ40と平行でX方向に100mm離れた位置に取付けた。また、制御用コンピュータに組込まれた画像解析ボードは、36枚の画像を記録することが可能な画像メモリーを装備した画像解析ボードが適用されている。
【0087】まず、計測対象の雌コネクタを固定治具10で挟持した後、上記固定治具10を磁石によってXY移動ステージ11に固定する。この時、雌コネクタの中心線方向(すなわち筒部の中心線方向)は、X軸方向と一致し、雌コネクタの筒部先端部がX方向の基本CCDカメラ20側になるようにした。
【0088】次に、学習プロセスによって撮像・計測条件ファイルを作成する。
【0089】以下、図17のフローチャートを用いて実施例に係る三次元形状物体計測装置の学習プロセス並びに検査プロセスについて説明する。
【0090】まず、この雌コネクタの部品番号(SMM123)を入力する(ST1)と共に学習プロセスを選択し(ST2)、この部品番号の撮像・計測条件ファイルをオープンした(ST3)。尚、撮像・計測条件ファイルを作成するに際し、分割撮像を後にした方が、検査プロセスの後半でステージの移動がなく、その分、計測対象物を交換する時間が得られれ総合的な検査時間の短縮が図れるので、分割撮像より先に独立撮像による学習プロセスを実行した。
【0091】はじめに、『雌コネクタの挿入部位の最小隙間』を計測するために、X方向の基本CCDカメラ20で撮像しながら、XY移動ステージ11を移動させかつ撮像部位を撮像可能範囲内に入れその焦点合せを行い、この画像データを上記画像メモリーおよびリモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子に記録した(ST6)。また、撮像・計測条件ファイルに、撮像を行なったXY移動ステージ11のステージ位置とCCDカメラ番号を記録した(ST4、ST5)。尚、撮像時にX方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明25を自動点燈させている。次に、制御プログラムに用意された各種計測アルゴリズムのメニューから『雌コネクタの挿入部位の最小隙間』を計測するのに最も適している計測アルゴリズム番号を選択し、その指示に従って、エッジ検出線を設定した。そして、この計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置を撮像・計測条件ファイルに追加記録した(ST7)。尚、この計測アルゴリズムの指示に従った操作により上記『雌コネクタの挿入部位の最小隙間』の自動計測がなされる(ST8)。
【0092】次に、『雌コネクタの先端部の微細な隙間』を計測するために、まず、Z方向の基本CCDカメラ40で撮像しながら、XYZ方向に各ステージを移動させて計測部位を撮像可能範囲内に入れ焦点合せを行った後、XY移動ステージ11についてこれをX軸方向へ100mm移動させて、高倍率テレセントリックレンズが装着されたZ方向の付加CCDカメラ50で撮像し、再度焦点を合せて、この画像データを画像メモリー(独立像ファイル)およびリモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録した(ST6)。また、撮像・計測条件ファイルに、撮像を行なったXY移動ステージ11、Z移動ステージ55のそれぞれのステージ位置とCCDカメラ番号を記録した(ST4、ST5)。また、撮像時にZ方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明45を自動点燈させている。
【0093】次に、制御プログラムに用意された各種計測アルゴリズムのメニューから『雌コネクタの先端部の微細な隙間』を計測するのに最も適している計測アルゴリズム番号を選択し、その指示に従って、エッジ検出線を設定した。そして、この計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置を撮像・計測条件ファイルに追加記録した(ST7)。尚、この計測アルゴリズムの指示に従った操作により上記『雌コネクタの先端部の微細な隙間』の自動計測がなされる(ST8)。
【0094】そして、これ等一連の独立撮像工程が終了したら(ST9)、分割撮像がスタートされる。この分割撮像では、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40で撮像される画像について撮像画像用モニターを見ながら切り替えて、雌コネクタの計測基準点位置(雌コネクタ100における筒部102の端部を計測基準点位置にしている)と焦点をXY移動ステージ11とZ移動ステージ55をそれぞれ移動させながら合わせた。ここで、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40における各光軸は1点で直交するように配置され、これによりXYZ方向すべてのCCDカメラに撮像される画像の中心は一致するのでこの位置合わせ作業が容易であった。そして、撮像・計測条件ファイルに、撮像を行なったXYZ方向のそれぞれのステージ位置を記録した(ST10)。この位置でXYZ方向からそれぞれのCCDカメラで撮像した画像(画像データ)をそれぞれ異なった画像メモリー(分割像ファイル)に記録し、リモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録した(ST11)。ここでは、X、Y、Z方向の基本CCDカメラ用照明手段としての各LED照明25、35、45について、対応する基本CCDカメラの撮像時に同期させて順次点灯させている。また、X方向の画像は雌コネクタのこの位置における断面のような画像になる。
【0095】次にXY移動ステージ11をX方向に10mm移動させた。さらに、この位置でもXYZ方向からそれぞれの基本CCDカメラで撮像した画像データをそれぞれ異なった画像メモリー(分割像ファイル)に記録し、リモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録した(ST11)。ここで、Y方向とZ方向の画像はX方向に5mmオーバーラップすることになる。また、X方向の画像は雌コネクタのこの位置における断面のような画像になる。さらに、XY移動ステージ11をX方向に10mm移動させて、この位置でもXYZ方向からそれぞれの基本CCDカメラで撮像した画像データをそれぞれ異なった画像メモリー(分割像ファイル)に記録し、リモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録した(ST11)。これで、全長30mmの雌コネクタ全体像が分割撮像によって画像メモリーに記録された(ST11)。尚、0.32倍のテレセントリックレンズは焦点深度が各2mmあるので、雌コネクタのようなパイプ状の計測対象物に対しては、Y方向とZ方向から撮像した各画像はほぼ全体が焦点深度に入る。また、はじめのステージ位置を記録するだけで、あとは等間隔にX方向にXY移動ステージ11が移動しているだけなので、各画像を記録したステージ位置を記録する必要はない。
【0096】次に、上記画像メモリーに記録された各分割像ファイルを用いて、雌コネクタにおける以下の測定対象の計測を行った。
【0097】まず、『雌コネクタの先端部幅』を計測するために、計測部位に適した計測アルゴリズム番号を選択し、かつ、分割撮像した画像のZ方向の第三撮像位置で撮像された画像に対応する分割像ファイル(画像メモリー)を分割像ファイル番号(画像メモリー番号)を指定して撮像画像用モニターに読み出し、選択した計測アルゴリズムの指示に従ってエッジ検出線を設定した。そして、撮像・計測条件ファイルに分割像ファイル番号(画像メモリー番号)、計測アルゴリズム番号およびエッジ検出線等の座標を追加記録した(ST12、ST13)。尚、この計測アルゴリズムの指示に従った操作により上記『雌コネクタの先端部幅』の自動計測がなされる(ST14)。
【0098】次に、『雌コネクタの中央部幅』を計測するために、計測部位に適した計測アルゴリズム番号を選択し、かつ、分割撮像した画像のY方向の第二撮像位置で撮像された画像に対応する分割像ファイル(画像メモリー)を分割像ファイル番号(画像メモリー番号)を指定して撮像画像用モニターに読み出し、選択した計測アルゴリズムの指示に従ってエッジ検出線を設定した。そして、撮像・計測条件ファイルに分割像ファイル番号(画像メモリー番号)、計測アルゴリズム番号およびエッジ検出線等の座標を追加記録した(ST12、ST13)。尚、この計測アルゴリズムの指示に従った操作により上記『雌コネクタの中央部幅』の自動計測がなされる(ST14)。
【0099】更に、『雌コネクタの全長』を計測するために、計測部位に適した計測アルゴリズム番号を選択し、かつ、分割撮像した画像のZ方向の第一撮像位置で撮像された画像に対応する分割像ファイル(画像メモリー)を分割像ファイル番号(画像メモリー番号)を指定して撮像画像用モニターに読み出し、選択した計測アルゴリズムの指示に従って基準点検出のためのエッジ検出線を設定すると共に、分割撮像した画像のZ方向の第三撮像位置で撮像した画像に対応する分割像ファイル(画像メモリー)を分割像ファイル番号(画像メモリー番号)を指定して撮像画像用モニターに読み出し、選択した計測アルゴリズムの指示に従って先端検出のためのエッジ検出線を設定した。そして、撮像・計測条件ファイルに分割像ファイル番号(画像メモリー番号)、計測アルゴリズム番号およびエッジ検出線等の座標を追加記録した(ST12、ST13)。尚、分割撮像した画像に対しては、各画像がどのくらい離れているか分かっているので、異画像間の距離計測が可能である。また、これ等計測アルゴリズムの指示に従った操作により上記『雌コネクタの全長』の自動計測がなされる(ST14)。
【0100】これ等一連の分割像ファイルを用いる自動計測が終了したら(ST15)撮像・計測条件ファイルはクローズし(ST16)、各計測対象物の撮像・計測条件ファイルが完成すると共に、すべての計測結果が出力されて(ST34)学習プロセスの制御プログラムは終了する(ST35)。
【0101】次に、学習プロセスで作成された撮像・計測条件ファイルの条件に従って検査プロセスを実行した。
【0102】まず、学習プロセス時と同様に、計測対象の雌コネクタを固定治具10で挟持させた後、固定治具10を磁石によってXY移動ステージ11に固定し、雌コネクタの部品番号(SMM123)を入力する(ST1)と共に検査プロセスを選択(ST2)し、この部品番号の撮像・計測条件ファイルがオープンした(ST20)。
【0103】まず、撮像・計測条件ファイルに記録された条件に従い独立撮像がなされる。すなわち、独立撮像により、『雌コネクタの挿入部位の最小隙間』を計測するために、上記撮像・計測条件ファイルからXY移動ステージ11、Z移動ステージ55の各ステージ位置とCCDカメラ番号を読み出し(すなわち読み込み)(ST21、ST22)、撮像・計測条件ファイルに従い指定されたステージ位置に上記XY移動ステージ11が移動しかつX方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明25が自動点灯されると共に、X方向の基本CCDカメラ20で計測部位の撮像が行われ、かつ、撮像された画像データが画像メモリー(独立像ファイル)およびリモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録された(ST23)。そして、上記撮像・計測条件ファイルの条件に従い計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置が読み出され(すなわち読み込まれ)(ST24)、これにより『雌コネクタの挿入部位の最小隙間』が自動計測された(ST25)。
【0104】次に、独立撮像により、『雌コネクタの先端部の微細な隙間』を計測するために、撮像・計測条件ファイルからXY移動ステージ11、Z移動ステージ55の各ステージ位置とCCDカメラ番号を読み出し(読み込み)(ST21、ST22)、撮像・計測条件ファイルに従い指定されたステージ位置にZ移動ステージ55が移動しかつZ方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明45が自動点灯されると共に、Z方向の付加CCDカメラ50で計測部位の撮像が行われ、かつ、撮像された画像データが画像メモリー(独立像ファイル)およびリモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録された(ST23)。そして、上記撮像・計測条件ファイルの条件に従い計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置が読み出され(すなわち読み込まれ)(ST24)、これにより『雌コネクタの先端部の微細な隙間』が自動計測された(ST25)。
【0105】そして、これ等一連の独立撮像が終了したら(ST26)、次に分割撮像がスタートされる。
【0106】すなわち、上記撮像・計測条件ファイルから、分割撮像における計測基準点位置(上述したように雌コネクタ100における筒部102の端部を上記計測基準点位置にしている)のX、Y、Z軸方向の各ステージ位置が読み出され(読み込まれ)、かつ、撮像・計測条件ファイルに記録された条件に従ってXY移動ステージ11とZ移動ステージ55が指定されたステージ位置に移動し(ST27)、この位置(第一撮像位置)で、X、Y、Z方向の基本CCDカメラ用照明手段としてのLED照明25、35、45が順次自動点灯されると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40により計測部位が順次撮像され、撮像された各画像データがそれぞれ異なった画像メモリー(分割像ファイル)に記録され、かつ、リモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録された(ST28)。
【0107】次に、撮像・計測条件ファイルの条件に従ってXY移動ステージ11がX軸方向へ10mm移動し(ST27)、この位置(第二撮像位置)で各LED照明25、35、45が順次自動点灯されると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40により計測部位が順次撮像され、撮像された各画像データがそれぞれ異なった画像メモリー(分割像ファイル)に記録され、かつ、リモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録された(ST28)。更に、撮像・計測条件ファイルの条件に従って上記XY移動ステージ11がX軸方向へ10mm移動し(ST27)、この位置(第三撮像位置)で各LED照明25、35、45が順次自動点灯されると共に、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ20、30、40により計測部位が順次撮像され、撮像された各画像データがそれぞれ異なった画像メモリー(分割像ファイル)に記録され、かつ、リモートメンテナンスのために制御用コンピュータの記録素子にも記録された(ST28)。
【0108】次に、上記画像メモリーに記録された各分割像ファイルを用い雌コネクタにおける以下の測定対象について自動計測がなされる。
【0109】まず、『雌コネクタの先端部幅』を計測するために、撮像・計測条件ファイルから画像メモリー番号(分割像ファイル番号)が読み込まれ、分割撮像された画像における第三撮像位置で撮像されたZ方向の画像が撮像画像用モニターに表示された(ST29)。更に、撮像・計測条件ファイルから、計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置が読み出され(読み込まれ)(ST30)、この計測アルゴリズムの指示に従った操作がなされて『雌コネクタの先端部幅』の自動計測が実行された(ST31)。
【0110】次に、『雌コネクタの中央部幅』を計測するために、撮像・計測条件ファイルから画像メモリー番号(分割像ファイル番号)が読み込まれ、分割撮像された画像における第二撮像位置で撮像されたY方向の画像が撮像画像用モニターに表示された(ST29)。更に、撮像・計測条件ファイルから、計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置が読み出され(読み込まれ)(ST30)、この計測アルゴリズムの指示に従った操作がなされて『雌コネクタの中央部幅』の自動計測が実行された(ST31)。
【0111】更に、『雌コネクタの全長』を計測するために、撮像・計測条件ファイルから画像メモリー番号(分割像ファイル番号)が読み込まれ、分割撮像された画像における第一撮像位置で撮像されたZ方向の画像が撮像画像用モニターに表示された(ST29)。そして、撮像・計測条件ファイルから、計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置が読み出され(読み込まれ)(ST30)、雌コネクタの全長を計測するに際しての基準点が計測された(ST31)。同様に、撮像・計測条件ファイルから画像メモリー番号(分割像ファイル番号)が読み込まれ、分割撮像された画像における第三撮像位置で撮像されたZ方向の画像が撮像画像用モニターに表示された(ST29)。そして、撮像・計測条件ファイルから、計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置が読み出され(読み込まれ)(ST30)、雌コネクタの全長を計測するに際しての先端点が計測された(ST31)。上記基準点の画像と先端点の画像は20mm離れているので、このことを考慮して『雌コネクタの全長』が自動計測された(ST31)。
【0112】そして、これ等一連の分割像ファイルを用いた自動計測が終了したら(ST32)上記撮像・計測条件ファイルはクローズし(ST33)、すべての計測結果はLANを経由してテキストファイルとして出力され(ST34)、上述した検査結果処理プログラム(計測された雌コネクタの加工寸法が規定の範囲内にあるか否かを判断し、範囲外の場合には金型の交換時期を知らせる検査結果処理プログラム)に読み込まれた後、制御プログラムは終了する(ST35)。
【0113】最後に、リモートメンテナンス機能について実施した。
【0114】まず、学習プロセスの実行時に制御用コンピュータの記録素子に自動記録された各画像データと撮像・計測条件ファイルをISDN回線用のターミナルアダプタを使用して、実施例に係る三次元形状物体計測装置に装着された画像解析ボードと同じ画像解析ボードのみを装着しているコンピュータに転送し、かつ、転送した各画像データと撮像・計測条件ファイルにより検査プロセスを再現したところ、同様の計測が可能であった。
【0115】次に、上記学習プロセスで作成した撮像・計測条件ファイルの一部を転送先のコンピュータを用いて修正し、かつ、修正後の撮像・計測条件ファイルに従って転送先のコンピュータを用いた検査プロセスを試みた。
【0116】以下、図18のフローチャートを用いてリモートメンテナンス機能における学習プロセス並びに検査プロセスについて説明する。
【0117】まず、上記雌コネクタの部品番号(SMM123)を入力する(ST50)と共に学習プロセスを選択し(ST51)、この部品番号の撮像・計測条件ファイルをオープンした(ST52)。
【0118】次に、学習プロセスの実行時に制御用コンピュータの記録素子に自動記録されかつ転送された独立像ファイルを読み込んでモニターに読み出す(ST53)と共に、このコンピュータの制御プログラムに用意された各種計測アルゴリズムのメニューから計測するのに最も適している計測アルゴリズム番号を選択し、その指示に従いながらエッジ検出線における設定のやり直しを行い、上記計測アルゴリズム番号と修正されたエッジ検出線の座標位置を上記撮像・計測条件ファイルに訂正記録した(ST54)。尚、上記計測アルゴリズムの指示に従った操作により自動計測がなされる(ST55)。
【0119】そして、転送された独立像ファイルの枚数分の自動計測が終了(ST56)したら、撮像・計測条件ファイルの条件に従って分割撮像がスタートされる。
【0120】すなわち、学習プロセスの実行時に制御用コンピュータの記録素子に自動記録されかつ転送された分割像ファイルが転送先のコンピュータに読み込まれる(ST57)。そして、読み込まれた分割像ファイルから画像メモリー番号(分割像ファイル番号)を指定しかつモニターに読み出す(ST58)と共に、このコンピュータの制御プログラムに用意された各種計測アルゴリズムのメニューから計測するのに最も適している計測アルゴリズム番号を選択し、その指示に従いながらエッジ検出線における設定のやり直しを行い、上記計測アルゴリズム番号と修正されたエッジ検出線の座標位置を上記撮像・計測条件ファイルに訂正記録した(ST59)。尚、上記計測アルゴリズムの指示に従った操作により自動計測がなされる(ST60)。また、画像表示された画像メモリー番号も記録される(ST58)。
【0121】そして、一連の分割像ファイルを用いる自動計測が終了したら(ST61)、撮像・計測条件ファイルはクローズし(ST62)、修正された撮像・計測条件ファイルが完成すると共に、すべての計測結果が出力されて(ST63)学習プロセスのリモートメンテナンス制御プログラムは終了する(ST64)。
【0122】次に、転送先のコンピュータを用いた学習プロセスで修正された撮像・計測条件ファイルの条件に従って検査プロセスを実行した。
【0123】まず、上記雌コネクタの部品番号(SMM123)を入力する(ST50)と共に検査プロセスを選択し(ST51)、この部品番号の修正された撮像・計測条件ファイルをオープンした(ST70)。
【0124】次に、検査プロセスの実行時に制御用コンピュータの記録素子に自動記録されかつ転送された独立像ファイルを読み込んでモニターに読み出す(ST71)と共に、修正された撮像・計測条件ファイルの条件に従い計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置が読み出され(すなわち読み込まれ)(ST72)、これにより自動計測された(ST73)。そして、転送された独立像ファイルにおける枚数分の自動計測が終了(ST74)したら、修正された撮像・計測条件ファイルの条件に従って分割撮像がスタートされる。
【0125】すなわち、検査プロセスの実行時に制御用コンピュータの記録素子に自動記録されかつ転送された分割像ファイルが転送先のコンピュータに読み込まれる(ST75)。そして、修正された撮像・計測条件ファイルの条件に従い画像メモリー番号(分割像ファイル番号)が読み込まれると共に対応する画像がモニターに表示され(ST76)、かつ、上記撮像・計測条件ファイルの条件に従い計測アルゴリズム番号とエッジ検出線の座標位置等が読み出され(ST77)、この計測アルゴリズムの指示に従った操作により自動計測がなされた(ST78)。
【0126】そして、これ等一連の分割像ファイルを用いた自動計測が終了したら(ST79)上記撮像・計測条件ファイルはクローズし(ST80)、すべての計測結果は出力され(ST63)て検査プロセスのリモートメンテナンス制御プログラムは終了する(ST64)。
【0127】次に、転送先のコンピュータで修正された撮像・計測条件ファイルが適性であることを上述した一連の計測により確認した後、修正後の撮像・計測条件ファイルを実施例に係る三次元形状物体計測装置に転送し、検査プロセスを実行したところ良好な結果が得られた。
【0128】尚、実施例に係る三次元形状物体計測装置(実施例)と図21に示された従来の計測装置(従来例)とを適用して雌コネクタの画像解析による計測を行い、画像解析に要する時間(画像解析時間)、コネクタの交換配置時間、ステージの移動時間をそれぞれ比較したところ、以下の表1に示すような結果が得られた。
【0129】
表1 画像解析時間 交換配置時間 ステージ移動時間 実施例 約10秒 0秒 約10秒 比較例 約10秒 約40秒 約20秒 但し、実施例における交換配置時間が0秒なのは、検査プロセス後半の分割撮像における画像解析時間(このときステージの移動はない)に雌コネクタの交換を行なっているためである。
【0130】
【発明の効果】請求項1及び13記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ順次撮像するX方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラを備えているため、固定手段で固定された三次元形状物体の向きを変えることなく三次元形状物体のXY平面部、XZ平面部およびYZ平面部の測定対象をそれぞれ計測することが可能となる。
【0131】また、この三次元形状物体計測装置においては撮像時における各基本CCDカメラの各光軸が一点で直交するように構成されているため、三次元形状物体の同一箇所についてX方向、Y方向およびZ方向からみた三次元形状物体の投影像若しくは反射像をそれぞれ撮像することが可能となる。
【0132】次に、請求項2記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、X方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラ用照明手段からは互いに波長の異なる波長λX 、λY 、λZ の光が三次元形状物体に向けて照射され、かつX、Y、Z方向における各基本CCDカメラにはこれ等の光入射側に設けらた各基本CCDカメラ用フィルタを介して各基本CCDカメラに対応した波長λX 、λY 、λZ の光のみがそれぞれ入射されることになる。
【0133】従って、X方向の基本CCDカメラで三次元形状物体の投影像若しくは反射像を撮像する際、X方向の基本CCDカメラ用照明手段だけでなく、例えばY方向およびZ方向の基本CCDカメラ用照明手段も三次元形状物体を同時に照明している場合でも、X方向の基本CCDカメラには、上記基本CCDカメラ用フィルタの作用により波長λY とλZ の光は入射されず波長λX の光のみが入射されることになるため、切替え手段を設けることなくX方向の基本CCDカメラによる三次元形状物体の投影像若しくは反射像の撮像が可能となる。
【0134】また、請求項3〜4記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、三次元形状物体のZ方向を撮像するときのレンズ倍率の交換機構として、従来のズームレンズを適用する機構に代え、Z方向の基本CCDカメラと倍率の異なるテレセントリックレンズが装着されたZ方向付加CCDカメラを適用する構成を採っているため、上記ズームレンズを適用しない分、三次元形状物体計測装置の低コスト化を図ることが可能となる。
【0135】また、XとY方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置されていることから、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラで撮像される三次元形状物体の画像の中心について特別な調整操作を行うことなく常に一致させることができるため、上記三次元形状物体の同一箇所についてX方向、Y方向およびZ方向からみた三次元形状物体の投影像若しくは反射像を確実に撮像することが可能となる。
【0136】また、請求項5記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、上記固定手段をXおよびY軸方向に移動させるXY移動ステージにX、Y、Z方向の各基本CCDカメラ用照明手段が取付けられているため、固定手段に固定された三次元形状物体と各基本CCDカメラ用照明手段との位置関係を常に同一に設定できることから、各基本CCDカメラ用照明手段により三次元形状物体を確実に照明させることが可能となる。
【0137】また、請求項6〜7記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、三次元形状物体のX方向、Y方向およびZ方向を撮像するときのレンズ倍率の交換機構として、従来のズームレンズを適用する機構に代え、X方向、Y方向およびZ方向の基本CCDカメラと倍率の異なるテレセントリックレンズが装着されたX方向、Y方向およびZ方向付加CCDカメラを適用する構成を採っているため、上記ズームレンズを適用しない分、三次元形状物体計測装置の低コスト化を図ることが可能となる。
【0138】また、X方向、Y方向およびZ方向の各基本CCDカメラはそれぞれ固定され、かつ、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラにおける各々の光軸が一点で直交するように配置されると共に、各基本CCDカメラに付加されたX方向、Y方向およびZ方向の付加CCDカメラも各々の光軸が一点で直交するようにそれぞれ固定配置されているため、X、Y、Z方向の各基本CCDカメラ並びに各付加CCDカメラで撮像される三次元形状物体の画像の中心について特別な調整操作を行うことなく常に一致させることができるため、上記三次元形状物体の同一箇所についてX方向、Y方向およびZ方向からみた三次元形状物体の投影像若しくは反射像を確実に撮像することが可能となる。
【0139】次に、請求項8記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、上記三次元形状物体の部分投影像若しくは反射像を各々撮像して三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルにそれぞれ記録する分割撮像機能と、上記三次元形状物体における特定部位の単一投影像若しくは反射像を撮像して三次元形状物体における特定部位の独立像データをファイルに記録する独立撮像機能を具備しているため、計測対象である三次元形状物体の大小如何に拘らずその全体若しくは部分の画像解析による計測が可能となる。
【0140】また、請求項9記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、計測対象である棒状体を撮像して得られた複数の分割像ファイルと独立像ファイルを用いて、棒状体である三次元形状物体の全体若しくは部分の画像解析による計測を簡便かつ確実に行うことが可能となる。
【0141】また、請求項10記載の発明に係る三次元形状物体計測装置によれば、撮像・計測条件ファイルを事前に作成する学習プロセスと、上記撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行する検査プロセスの制御プログラムが上記制御系に含まれているため、学習プロセス段階において撮像・計測条件ファイルを一旦作成するだけで、同一種類の三次元形状物体についての以後の計測を機械的に行うことが可能となる。すなわち、学習プロセス段階において固定した位置と略同一の位置に同一種類の三次元形状物体を固定させることにより、同一種類の三次元形状物体についての以後の計測が上記撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行されることになるため、計測作業者が同一か否かに拘らず常に同一の条件に従って三次元形状物体の計測を機械的に行うことが可能となる。
【0142】次に、請求項11及び14記載の三次元形状物体の計測方法によれば、撮像・計測条件ファイルが、独立撮像工程において独立像データのファイルへの記録とこのファイルを用いた画像解析を各独立像データ毎にそれぞれ連続して行うような内容に作成されることを要するため、撮像・計測条件ファイルの計測条件を設定するに際し、記録された各独立像ファイルの種類を誤って適用してしまうような条件設定ミスを未然に防止することが可能となる。
【0143】また、独立撮像工程の後に分割撮像工程がなされ、かつ、分割撮像工程においては三次元形状物体の全体像を構成する各分割像データをファイルへ連続的に記録し次いで必要とする分割像ファイルを用いた画像解析を行うように上記撮像・計測条件ファイルが作成されているため、この撮像・計測条件ファイルに記録された撮像条件および計測条件に従って実行される検査プロセスの後段においては分割像ファイルを用いた画像解析がなされ三次元形状物体の撮像はなされていないことから、この撮像停止時間を用いて次の計測対象物の交換作業を行うことができるようになり、その分、従来の三次元形状物体計測装置に較べて計測作業時間の短縮化を図ることが可能となる。
【0144】また、請求項12及び14記載の三次元形状物体の計測方法によれば、ある計測作業者が作成した撮像・計測条件ファイルが適正でなかった場合、画像データをファイルに記録する記録手段が含まれた制御系を少なくとも備える計測装置に対し、本発明に係る三次元形状物体計測装置から作成した上記撮像・計測条件ファイルと記録した画像ファイルをそれぞれ転送し、かつ、転送された撮像・計測条件ファイルと画像ファイルを用いて計測装置により検査プロセスを再現し、精通した計測作業者により上記撮像・計測条件ファイルを適正な撮像・計測条件ファイルに作り直してもらうことが可能となり、更に、訂正された撮像・計測条件ファイルを上記三次元形状物体計測装置に転送し、訂正後の撮像・計測条件ファイルに従って上記三次元形状物体計測装置により検査プロセスを行えるようになるため、計測作業者の精通度合いに拘らず適正な三次元形状物体の計測を確実に行うことが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000183303
【氏名又は名称】住友金属鉱山株式会社
【出願日】 平成10年(1998)1月17日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】上田 章三
【公開番号】 特開平11−201737
【公開日】 平成11年(1999)7月30日
【出願番号】 特願平10−20246