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【発明の名称】 炉蓋のシールプレートのナイフエッジ検査器
【発明者】 【氏名】大▲さき▼ 謙

【要約】 【課題】本発明の課題は、公害防止を目的として炉蓋のシール能力を上げるために、シールプレートの平面度を高めると共にシールプレートの平面度の測定精度を向上させることである。

【解決手段】シールプレート6の周囲に取り付けられているナイフエッジ1の上面を転がって、その長手方向に走行可能な複数の車輪2と、これらの車輪2を連結するフレーム3と、このフレーム3に取付けられたダイヤルゲージ4とで構成され、それによってナイフエッジ1の平面度をその全長に渡って、特にその両端近くの平面度の測定に適するように構成されたことを特徴とする炉蓋のシールプレートのナイフエッジ検査器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】シールプレート(6)の周囲に亘って取り付けられたナイフエッジ(1)の上面上を転がってその長手方向に走行可能な複数の車輪(2)と、これらの車輪(2)を連結するフレーム(3)と、このフレーム(3)に取付けられたダイヤルゲージ(4)とで構成され、それによってナイフエッジ(1)の平面度をその全長に亘って、特にその両端近くの平面度の測定に適するように構成されたことを特徴とする炉蓋のシールプレートのナイフエッジ検査器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炉蓋のシールプレートのナイフエッジ検査器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シールプレートの周囲にはナイフエッジが取付けられ、ナイフエッジをコークス炉のドアフレームに押しつけてコークス炉のガスシールを行っている。従来シールプレートのナイフエッジ平面度の測定は、光明丹等を塗布し摺り合わせ治具の使用によるか、又は隙間ゲージで検査する等、即ち作業員が治具を手動で移動しつつ測定していた。
【0003】ところでシールプレートと共にナイフエッジは約7mと非常に長く、剛性がないため、形状が不安定である。従って、機械加工を行ってもナイフエッジの平面度を高めることが困難である。ナイフエッジはある間隔を置いてコークス炉に向けて押しつけられて使用するので大きなうねりは許容されるが、部分的に凹凸や部分的な曲がりはガスシール性を阻害する。そのため短い平面治具を使用して、手仕上げ作業でナイフエッジの平面度を得ていた。
【0004】また、測定器を手動で移動しつつ測定するため円滑な移動が出来ず、測定値が変動して正確な測定が不可能であり、誤差の多い測定値しか得られなかった。この手動による移動は慎重に行われなければならず、多くの時間がかかった。手動による方法は測定者が変わると測定値にばらつきが起こり誤差が多くなることも欠点である。
【0005】公害防止のために炉蓋のシール能力を高めることが必要であり、シール能力を高めるためにはシールプレートのナイフエッジの平面度を高めることが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題は、シールプレートのナイフエッジの平面度を高めるに、その前提としてシールプレートのナイフエッジの平面度の測定精度を向上させるようなシールプレートのナイフエッジ検査器を案出することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によれば特許請求の範囲第1項の特徴部によって解決される。
【0008】
【実施の形態】本発明は変位測定器であるダイヤルゲージ4を二等辺三角形のフレーム構造物のフレーム3に取付け、かつ二等辺三角形の構造物のフレーム3に複数の車輪2を付設して車輪2がナイフエッジ4の上面上を転がって構造物がシールプレート6の長手方向に移動できるように構成し、それによってナイフエッジ1の平面度をその全長に亘って、特にその両端近くの平面度の測定に適するように構成された炉蓋のシールプレートのナイフエッジ検査器を構成する。
【0009】
【実施例】次に本発明の2つの実施例を図面に基づいて詳しく説明する。相異なる実施例中、同一又は互いに相応する部分は同一の符号を付する。第1実施例は、図1と図2に、そして第2実施例は、図3と図4に表わされている。
【0010】図1によれば、シールプレート6の外縁に亘ってナイフエッジ1が巡らされており、平面図で見て二等辺三角形のフレーム構造物の頂点に1個、これに対向する底辺に位置するフレーム3に一定の間隔で2個配設されて合わせて3個の車輪2がナイフエッジ1上を転がるようにフレーム構造物に付設されている。フレーム構造物には図2で見て前記二等辺三角形の底辺に相応するフレーム3の外側にナイフエッジ1の平面度をその全長に亘って、特にその両端近くの平面度の測定に適するように構成された1個のダイヤルゲージ4が配設されて検査器5が構成されている。それによってナイフエッジ1の端部の近くまでその平面度を正確に測定することが可能となる。
【0011】図3によれば、シールプレート6の外縁に亘ってナイフエッジ1が巡らされており、平面図で見て二等辺三角形のフレーム構造物の頂点に1個、これに対向する底辺に位置するフレーム3に一定の間隔で2個配設されて合わせて3個の車輪2がナイフエッジ1上を転がるようにフレーム構造物に付設されている。フレーム構造物には図4で見て前記二等辺三角形の底辺に相応するフレーム3の外側にナイフエッジ1の平面度をその全長に亘って、特にその両端近くの平面度の測定に適するようにダイヤルゲージ4が配設されて検査器5が構成されている。ナイフエッジ1の左右端部で車輪2を走行させるべきナイフエッジ1が途絶えて、測定不能となることを回避するために、更に追加的に2個のダイヤルゲージ4′、4′′を配置する。図3及び図4によれば、シールプレート6の左右両端部を測定するために追加的にダイヤルゲージ4′、4′′を主ダイヤルゲージ4の左右にそれぞれ配置した。従ってダイヤルゲージは図4で見て前記二等辺三角形の底辺に相応するフレーム3の外側に、フレーム3の長さの中央に1個、2つの車輪2から所定の間隔をおいて2個合わせて3個配設されている。それによって車輪2の走行するナイフエッジが途絶える前にナイフエッジ1の端部まで平面度を正確に測定できる。
【0012】上記の本発明の両実施例について更に以下の事項を指摘することができる。車輪2の数は、シールプレート6の両端のナイフエッジ1上を転がるので複数必要であり、図示の実施例では3個とした。この場合3個、従って3点支持が平面測定上最も安定しているからである。シールプレート6と共にナイフエッジ1の表面にある大きなうねりは、炉蓋の本体に取付けられた調整装置により矯正することが可能である。しかし、平面度で突変するように値が出た箇所は、調整ができなくてガス漏れが起こる。従ってかかる突変箇所の平面度を高める加工をすれば、シールプレート6のナイフエッジ1のシール能力を向上させることができる。
【0013】上記理由により、本発明における測定器5は大きなうねりの測定は必要ではなく、突変値を測定できればよい。この理由により測定器5はナイフエッジ1上に載せて移動させながら測定が行われる。
【0014】
【発明の効果】従来の方法で平面度が30μ程度の精度でしか測定できず、この程度ではシールプレート6のナイフエッジ1によるシール能力は50〜150mmAqであったが、本発明による検査器5を使用することによってシールプレート6のナイフエッジ1の平面度が10μ以下の精度で測定可能となったので、シール能力を200〜500mmAqに向上させることができる。
【0015】本発明の検査器は、シールプレートのナイフエッジの平面度を測定する時、ナイフエッジ上を走行する複数の車輪によって支持されたフレーム構造物に取付けられているので、正確な測定値を得ることができる。検査器はナイフエッジ上の車輪の走行によって測定を行うので、人手による操作に基づく誤差が入らず、測定値の精度を高めることが可能となる。
【0016】シールプレートのナイフエッジの平面度を容易に短時間で測定できるので省力化が可能となる。平面度の高精度の測定値を得られるので、測定結果に基づいてシールプレートと共にナイフエッジの平面度の加工精度を向上させることができる。その結果、炉蓋のシール能力が高まり、コークス炉からガス漏れがなくなり、公害を防止することができる。
【出願人】 【識別番号】592200811
【氏名又は名称】株式会社オットー
【出願日】 平成9年(1997)12月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史 (外2名)
【公開番号】 特開平11−183106
【公開日】 平成11年(1999)7月9日
【出願番号】 特願平9−350589