| 【発明の名称】 |
プリズムの直角度測定方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 浩之
【氏名】前田 育夫
【氏名】藤田 和弘
【氏名】金松 俊宏
【氏名】妹尾 晋哉
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| 【要約】 |
【課題】直角プリズムの直角2面以外の形状に拘わらず、その直角度,面精度を、簡便かつ高精度に測定できる測定方法を提供する。
【解決手段】プリズム14は被測定直角2面2′,3′を除く部分がマッチング液15に浸され、レーザー位相測定干渉計4のレーザー光11の方向に対し、被測定直角2面2′,3′を各45°に、マッチング液15の液面17を垂直にそれぞれ配置されている。プリズム14の被測定直角2面2′,3′以外の部分がプリズム14と等しい屈折率のマッチング液15で浸されているため、レーザー位相測定干渉計4のレーザー光11が入射する側のプリズム面13が如何なる形状であってもマッチング液15によってキャンセルされ、被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 隣り合う平面のなす角度が直角な形状を有するプリズムにおける前記平面の直角度及び面精度を、位相測定干渉計から出射されるレーザー光を前記平面に照射して2面反射させ、その結果得られた波面形状により、前記プリズムの直角度及び面精度を測定するプリズム直角度測定方法において、測定されるプリズムと等しい屈折率をもつ液体で該プリズムの一部を浸して測定することを特徴とするプリズムの直角度測定方法。 【請求項2】 請求項1のプリズムの直角度測定方法において、測定されるプリズムの直角をなす2面に反射膜被膜を形成し、かつ、該プリズムと等しい屈折率をもつ液体で該プリズムの全てを浸して測定することを特徴とするプリズムの直角度測定方法。 【請求項3】 請求項1のプリズムの直角度測定方法において、測定されるプリズムを浸した液体の表面に形状精度の良い透明平行平板を配置して測定することを特徴とするプリズムの直角度測定方法。 【請求項4】 請求項2のプリズムの直角度測定方法において、測定されるプリズムを浸した液体の表面に形状精度の良い透明平行平板を配置して測定することを特徴とするプリズムの直角度評価方法。 【請求項5】 請求項1のプリズムの直角度測定方法において、前記プリズムと等しい屈折率をもつ液体を満たすための容器の底面が形状精度の良い透明平行平板で形成され、該容器円に該プリズムの被測定直角2面を上側に向けて液面に配置し、レーザー位相測定干渉計のレーザー光を下方より照射して測定することを特徴とするプリズムの直角度測定方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プリズムの直角度測定方法、より詳細には、光学機器に用いられる光学ガラス製プリズム,光学プラスチック成形プリズムの直角度,面精度の測定方法に関する。 【0002】 【従来の技術】直角プリズムやルーフ(屋根型)ミラーなどの直角度,面精度を評価する方法として、従来よりコリメータを使用するか、表面粗さ計で隣り合う2面の面粗さを測定し、その面粗さを直線近似し、角度を演算させる方法等が用いられていた。また、特開平8−219743公報「プラスチック成形品の評価方法」にあるように、レーザー光による位相測定干渉計を用いる方法が知られている。 【0003】図7は、レーザー位相測定干渉計を用いた従来例を示す図で、図中、1はルーフミラー、2,3は隣り合う各々の面、4はレーザー位相測定干渉計、5はλ/4偏光板、6はレーザー光源、7はビームスプリッタ、8はコリメータレンズ、9は基準参照面、10は干渉面、11,12はレーザーの入反射光である。レーザー位相測定干渉計4のコリメータレンズ8により平行光となったレーザー光の一部は基準参照面9で反射され、他の一部は基準参照面9を透過して、被測定物(ここではルーフミラー)1に向け入射する。入射光11は、被測定物1の直角に交わる平面2,3に入射し、反射される。この結果、反射光12の光波面と基準参照面9から反射された光波面とが干渉し、干渉面10に干渉縞パターンを発生させ、基準参照面9に対する被測定面の面形状が表示される。この干渉縞パターンにより面2と面3とのなす直角度,面精度を評価するものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述のレーザー位相測定干渉計による測定は簡便かつ高精度なものであり、被測定物がルーフミラーである場合は有効な評価方法である。しかしながら、被測定物がプリズムである場合は、図8に示すように、測定レーザー入射光11がプリズム14に入射する面13の形状が平面以外であった場合、原理的に測定が不可能であるという問題点があり、さらに面13が平面であったとしても、面13の面精度が測定干渉縞パターンに影響を及ぼし、プリズム面精度の正確な測定が行えないという問題点があった。 【0005】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、直角プリズムの直角2面以外の形状に拘わらず、その直角度,面精度を、簡便かつ高精度に測定できる評価方法を実現することを目的としてなされたものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、隣り合う平面のなす角度が直角な形状を有するプリズムにおける前記平面の直角度及び面精度を、位相測定干渉計から出射されるレーザー光を前記平面に照射して2面反射させ、その結果得られた波面形状により、前記プリズムの直角度及び面精度を測定するプリズム直角度測定方法において、測定されるプリズムと等しい屈折率をもつ液体で該プリズムの一部を浸して測定することを特徴としたものである。 【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明において、請求項1のプリズムの直角度測定方法において、測定されるプリズムの直角をなす2面に反射膜被膜を形成し、かつ、該プリズムと等しい屈折率をもつ液体で該プリズムの全てを浸して測定することを特徴としたものである。 【0008】請求項3の発明は、請求項1の発明において、測定されるプリズムを浸した液体の表面に形状精度の良い透明平行平板を配置して測定することを特徴としたものである。 【0009】請求項4の発明は、請求項2の発明において、測定されるプリズムを浸した液体の表面に形状精度の良い透明平行平板を配置して測定することを特徴としたものである。 【0010】請求項5の発明は、請求項1の発明において、前記プリズムと等しい屈折率をもつ液体を満たすための容器の底面が形状精度の良い透明平行平板で形成され、該容器円に該プリズムの被測定直角2面を上側に向けて液面に配置し、レーザー位相測定干渉計のレーザー光を下方より照射して測定することを特徴としたものである。 【0011】 【発明の実施の形態】図6は、本発明におけるレーザー位相測定干渉計による直角度の測定原理を説明するための図で、今、図6において、∠ACBを真の直角、∠A′CB′を被測定角(90°+α(直角度誤差))、∠ACA′=∠BCB′=α/2、レーザー光による測定幅をW、レーザー位相測定干渉計で計測される位相差をΔλ、直角2面内を満たしている媒質の屈折率をnとすると、【0012】 【数1】
【0013】直角をなしている稜線部の位相は、その角度が増減しても変化しないため、レーザー位相測定干渉計で測定される波面収差の直角稜線部とW/2離れた位置との位相差Δλを用いることで、直角度誤差αを表すことができる。また、本測定方法で測定される干渉縞パターンより、直角2平面の面精度も評価することができる。 【0014】(請求項1の発明)図1は、請求項1の発明の実施例を説明するための要部概略構成図で、全図を通して、同様の作用をする部分には同一の参照番号が付してある。而して、図1に示す請求項1の発明においては、レーザー位相測定干渉計4、プリズム14、マッチング液を満たすための容器16、及びプリズム14と等しい屈折率をもつマッチング液15から構成され、プリズム14と容器16の接合部にはマッチング液の漏洩防止処理が施されている。この実施例においては、図1に示すように、プリズム14の被測定直角2面2′,3′を除く部分をマッチング液15で浸し、レーザー位相測定干渉計4のレーザー光11の方向に対し、被測定直角2面2′,3′を各45°に、マッチング液15の液面17を垂直にそれぞれ配置したことを特徴としている。 【0015】従って、請求項1の発明によると、図1に示したように、プリズム14の被測定直角2面2′,3′以外の部分をプリズム14と等しい屈折率のマッチング液15で浸しているため、レーザー位相測定干渉計4のレーザー光11が入射する側のプリズム面13が如何なる形状であってもマッチング液15によってキャンセルされ、被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0016】(請求項2の発明)図2は、請求項2の発明の実施例を説明するための要部概略構成図で、この発明は、図2に示すように、プリズム14の被測定直角2面2′,3′に反射膜、例えば、真空蒸着法で金属被膜18を形成した後、プリズム14と等しい屈折率をもつマッチング液15にプリズム全体を浸し、レーザー位相測定干渉計4のレーザー光11の方向に対し、被測定直角2面2′,3′を各45°に、マッチング液の液面17を垂直にそれぞれ配置したことを特徴としている。 【0017】従って、請求項2の発明によると、請求項1の発明の作用効果に加え、図2に示したように、プリズム14全体を該プリズム14と等しい屈折率のマッチング液15で浸しているため、マッチング液の容器16とプリズム14との接合部にマッチング液漏洩防止処理が必要ないので、被測定直角2面2′,3′に反射膜18を形成する必要はあるものの、簡便に被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0018】(請求項3の発明)図3は、請求項3の発明の実施例を説明するための要部概略構成図で、この発明は、図1に示した請求項1の発明において、マッチング液の液面17に被測定面の面精度に対し十分面精度が高く、任意の屈折率をもつ透明平行平板19を配置したことを特徴とするものである。 【0019】従って、請求項3の発明によると、請求項1の発明の作用効果に加え、図3に示したように、マッチング液の液面17に形状精度の高い透明平行平板19を配置することで、液面17の外気による影響,振動による影響を受けにくくすることができ、さらに簡便に被測定直角2面2′,3′直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0020】(請求項4の発明)図4は、請求項4の発明の実施例を説明するための要部概略構成図で、この発明は、図2に示した請求項2の発明において、図4に示すように、マッチング液の液面17に被測定面の面精度に対し十分面精度が高く、任意の屈折率をもつ透明平行平板19を配置したことを特徴とするものである。 【0021】従って、請求項4の発明によると、請求項2の発明の作用効果に加え、図4に示したように、マッチング液の液面17に形状精度の高い透明平行平板を配置することで、液面17の外気による影響、振動による影響を受けにくくすることができ、さらに簡便に被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0022】(請求項5の発明)図5は、請求項5の発明の実施例を説明するための要部概略構成図で、この発明は、図1に示した請求項1の発明において、図5に示すように、マッチング液容器16の底面が、被測定面の面精度に対し十分面精度が高く、任意の屈折率をもった透明平行平板20で形成されており、被測定直角2面を上にしてマッチング液に被測定直角2面以外の部分を浸して配置し、レーザー位相測定干渉計のレーザー光を下方より照射することを特徴とするものである。なお、以上の説明中のマッチング液はすべて被測物であるプリズムの材質と同一の屈折率を有する液体とする。 【0023】従って、請求項5の発明によると、請求項3の発明の作用効果に加え、図5に示したように、マッチング液容器の底面に形状精度の高い透明平行平板を配置し、被測定直角2面を上向きにしてマッチング液面17上に配置することで、液面17の外気による影響、振動による影響を受けにくくすることができ、さらに被測定直角2面への反射膜形成処理も必要ないため、簡便に被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0024】 【発明の効果】請求項1の発明によると、図1に示したように、プリズム14の被測定直角2面2′,3′以外の部分をプリズム14と等しい屈折率のマッチング液15で浸しているため、レーザー位相測定干渉計4のレーザー光11が入射する側のプリズム面13が如何なる形状であってもマッチング液15によってキャンセルされ、被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0025】請求項2の発明によると、請求項1の発明の作用効果に加え、図2に示したように、プリズム14全体をプリズム14と等しい屈折率のマッチング液15で浸しているため、マッチング液の容器16とプリズム14との接合部にマッチング液漏洩防止処理が必要ないので、被測定直角2面2′,3′に反射膜18を形成する必要はあるものの、簡便に被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0026】請求項3の発明によると、請求項1の発明の作用効果に加え、図3に示したように、マッチング液の液面17に形状精度の高い透明平行平板19を配置することで、液面17の外気による影響,振動による影響を受けにくくすることができ、さらに簡便に被測定直角2面2′,3′直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0027】請求項4の発明によると、請求項2の発明の作用効果に加え、図4に示したように、マッチング液の液面17に形状精度の高い透明平行平板19を配置することで、液面17の外気による影響、振動による影響を受けにくくすることができ、さらに簡便に被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。 【0028】請求項5の発明によると、請求項3の発明の作用効果に加え、図5に示したように、マッチング液容器の底面に形状精度の高い透明平行平板20を配置し、被測定直角2面を上向きにしてマッチング液面17上に配置することで、液面17の外気による影響、振動による影響を受けにくくすることができ、さらに被測定直角2面への反射膜形成処理も必要ないため、簡便に被測定直角2面2′,3′の直角度,面精度を評価することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月10日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−173825 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−362139 |
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