| 【発明の名称】 |
画像処理による異物検出方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】衣目川 勲
【氏名】園井 健二
【氏名】高垣 正
【氏名】山田 祐基
【氏名】三本 勝
【氏名】中山 幸徳
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| 【要約】 |
【課題】搬送路に映る被検体の影や被検体の凹凸による暗部、さらには搬送路の汚れなどは異物とせず、異物のみを異物として検出することができる画像処理による異物検出方法を提供することである。
【解決手段】無端搬送路上の被検体を搬送路ともどもカメラで撮像して得た画像を処理し上記被検体の他に異物があるかどうか判断し異物の検出をする画像処理による異物検出方法において、搬送路として半透明材を用い、搬送路の下方にも照明用光源を設置し、該搬送路の上方に設置された照明用光源により被検体の影が上記搬送路にできても該搬送路の下方に設置された照明用光源により被検体の影を消してカメラで撮像する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】無端搬送路上の被検体を搬送路ともどもカメラで撮像して得た画像を処理し上記被検体の他に異物があるかどうか判断し異物の検出をする画像処理による異物検出方法において、搬送路として半透明材を用い、搬送路の下方にも照明用光源を設置し、該搬送路の上方に設置された照明用光源により被検体の影が上記搬送路にできても該搬送路の下方に設置された照明用光源により被検体の影を消してカメラで撮像することを特徴とする画像処理による異物検出方法。 【請求項2】請求項1に記載の画像処理による異物検出方法において、カメラで撮像した搬送路全周上の汚れの画像データを記憶しておき、撮像して得た画像を処理して異物と判断した画像データが搬送路上の汚れの画像データに一致した場合に、その異物と判断した画像データは搬送路上の汚れであって搬送路上に異物は存在しないものとすることを特徴とする画像処理による異物検出方法。 【請求項3】請求項1に記載の画像処理による異物検出方法において、異物と判断された画像の面積に対する周囲長の比を求め、比から該異物を毛髪と判断することを特徴とする画像処理による異物検出方法。 【請求項4】請求項1に記載の画像処理による異物検出方法において、被検体は半透明なものあるいは光が拡散する傾向を持つものであることを特徴とする画像処理による異物検出方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、無端搬送路上の被検体をカメラで撮像して得た画像を処理し上記被検体の他に異物があるかどうか判断し異物の検出をする画像処理による異物検出方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】「包装工程における乾燥食品の異物除去技術」(城 克己著、ジャパンフードサイエンス第32巻7号、1993年7月発行、pp77〜83)や「凍結乾燥の技術」(佐原 幸雄著、食品工業第31巻10号、1988年5.30発行、pp57〜63)などの論文に紹介されているように、食品に限らず量産をしている製品には各種の異物が混入する可能性があり、出荷された製品に異物が混入していると信用失墜につながるので、異物の検出ならびに除去に多大な注意を払っている。 【0003】従来、量産品の生産ライン(搬送路)において、検出作業者が目視により異物検出を行なっていた。しかし、作業者の目の疲れは甚だしく異物を見逃しがちであった。そこで近年画像処理技術を利用して無端搬送路上の製品(被検体)をカメラで撮像して得た画像を処理して異物を検出することが行なわれている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の画像処理による異物検出方法では、搬送路の上方に照明用光源とカメラを設置し、カメラは搬送路上の製品を搬送路ともども撮像し、画像処理により画像の2値化を行ない、画像の明暗から暗部を異物と判断し、異物検出をしていた。 【0005】そのために、製品の影が搬送路にできると影が異物と判断されてしまったり、製品の表面に凹凸があると、照明の方向や凹凸の形状によっては凹部が暗くなって影と同様に異物と判断されてしまう。さらに、長期の使用において搬送路が汚れたり傷がつくと、それらを異物と誤認してしまうこともある。 【0006】本発明の目的は、異物のみを異物として検出することができる画像処理による異物検出方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決する手段】上記目的を達成する本発明の特徴とするところは、無端搬送路上の被検体を搬送路ともどもカメラで撮像して得た画像を処理し上記被検体の他に異物があるかどうか判断し異物の検出をする画像処理による異物検出方法において、搬送路として半透明材を用い、搬送路の下方にも照明用光源を設置し、該搬送路の上方に設置された照明用光源により被検体の影が上記搬送路にできても該搬送路の下方に設置された照明用光源により被検体の影を消してカメラで撮像することにある。 【0008】上記目的を達成する本発明の他の特徴とするところは、さらに、カメラで撮像した搬送路全周上の汚れの画像データを記憶しておき、撮像して得た画像を処理して異物と判断した画像データが搬送路上の汚れの画像データに一致した場合に、その異物と判断した画像データは搬送路上の汚れであって搬送路上に異物は存在しないものとすることにある。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施形態に基いて説明する。 【0010】図1は、本発明が実施される、例えば、煎餅、ポテトチップスあるいは笹かまぼこなどの量産品の中間製造ラインを概略的に示している。 【0011】図1において、1は後工程で焼かれあるいは揚げられて煎餅になる半なまの状態にあるかきもちなどの被検体2を搬送する半透明の材質でできた無端コンベア(搬送路)である。被検体2は無端コンベア1上に複数並べられているが、煩雑化を避けるために一個のみを示している。 【0012】3a,3bは無端コンベアを回転駆動する駆動ローラと従動ローラで、駆動ローラ3aはモータ4によって駆動され、無端コンベア1は時計方向に回転する。無端コンベア1の上方にカメラ5が設置されており、無端コンベア1上の被検体2を無端コンベア1と共に撮像する。 【0013】無端コンベア1の上方及び下方に照明用の光源6a〜6cが設置されている。上方の光源6a、6bははカメラ5の両側に対称的に配置され、被検体1による影の発生を低減している。しかし、上方の光源6a、6bのみで影の発生を完全に防止することは困難である。下方の光源6cは無端コンベア1の搬送路とリターン路の間に配置され、搬送路の無端コンベア1を下方から照明する。 【0014】上方の光源6a,6bのみで無端コンベア1上の被検体2を照射したときに無端コンベア1上にできる被検体2の影は下方の光源6cをさらに点灯して半透明の無端コンベア1を透過、拡散した光の明るさで除去する。即ち、無端コンベア1が半透明の材質でできていることによって下方の光源6cによる照明光が無端コンベア1内を透過拡散し、無端コンベア1の上面に到達する。この下方からの照明光の明るさで被検体2の影を消去している。また、被検体が半透明である場合、被検体2の表面に凹凸が存在し上方の光源6a,6bで凹部が暗くなっても、下方の光源6cによる照明光がさらに被検体2内を透過拡散して凹部を明るくする。 【0015】7は装置全体の動作プログラムを収納しているパーソナルコンピュータで構成された制御部、8は制御部7の動作プログラムの開始や終了などの指令を入力する操作ボード、9は装置全体の動作などを表示するモニタ画面、10はカメラ5で得た無端コンベア1や被検体2の画像を処理して異物があるかどうかを判断する画像処理装置、11は画像処理装置10での画像処理速度に合わせてカメラ5での画像(映像信号)を取り込んで画像処理装置10に送信するカメラコントローラである。12は必要に応じて制御部7のデータ記憶部に収納した画像処理データなどを出力するプリンタ、13は制御部7からの指令に基いて無端コンベア1などの駆動の制御を行なう制御盤、14は制御盤13からの指令でモータ4を駆動するドライバ、15は無端コンベア1上の原点マーク16を検出する原点センサである。17は無端コンベア1の移動量を検出するエンコーダであり、エンコーダ17の出力に基いて原点センサ15で検出する原点マーク16に対する相対位置を求める。エンコーダ17の出力が制御部7に送られ、カメラ5と画像処理装置装置10で検出する無端コンベア1上の汚れや異物とその位置の対応付けを制御部7で行なう。 【0016】以下、異物が存在するかどうかの検出方法を図2に示した画像処理のフローに沿って説明する。被検体2として半なまの状態にあるかきもちを例にとる。 【0017】図示していないホストコンピュータから生産開始の信号が図1の制御部7に入ると、制御盤13,ドライバ14を介してモータ4で無端コンベア1を定速で駆動する。制御部7では、上記の生産開始信号が入ると、無端コンベア1の画像をカメラ5で取り込み(入力し)フラグを立てる。なお、このフラグは試運転などの場合には操作ボード8を用いて、フラグが立たないように設定することができる。 【0018】制御部7は無端コンベア1の運転開始後に図2のステップ(以下Sと略記)1で上記のコンベア画像入力のフラグが立っているか、つまり、無端コンベア1の画像をカメラ5で取り込む(入力する)かどうかの判断を行なう。平常時にはフラグが立っているのでS2に進み、無端コンベア1の画像入力を行なう。この場合、原点センサ15で無端コンベア1に設けた原点マーク16を読み取って、原点マーク16位置を始点として無端コンベア1の画像を入力する。また、無端コンベア1が原点マーク16位置を始点として一周するS2の処理中に渡って、被検体2は、上流の生産機械から無端コンベア1に供給されることはない。続いてS3で入力した画像の処理を行なって、無端コンベア1に汚れなどがあるかどうか画像処理装置10により判断する。汚れなどがあれば、S4で汚れの位置データを制御部7の記憶部に収納(格納)させ、また汚れありのフラグを立てておく。 【0019】S1でフラグが立っておらず、あるいはS3で無端コンベア1に汚れなどがないと判断された場合には直接S5に進む。S5に進むと上流の生産機械から無端コンベア1に被検体2が供給され、カメラ5は無端コンベア1上の被検体2を無端コンベア1ともども撮像(被検体2の画像を入力)する。 【0020】この時の画像の一部をフレームFで切り取って図3(a)に示す。図3(a)において、sfは被検体2上の異物、ftは被検体2に生じたひびわれである。カメラ5はアナログ量で画像の明暗を捉えているので、S6でアナログ値をディジタル値に変換し、S7で照明用光源6a〜6cの配置によって生じる照明度分布によるデータのうねり(シェーディング)などを補正し、S8で異物を検出しやすいように平均化等のフィルタリング処理を行なう。フィルタリング処理後の画像データをモニタ画面9に表示させると、図3(b)のように異物sfは異物映像sfaとして表示される。図3(c)は、図3(b)のA−A線に沿う画像データの濃度を示す。フィルタリング処理によって、被検体2の輪郭を示す濃度(暗さ)は異物sfの濃度(暗さ)よりも淡いものとなる。被検体2にひびわれftがあることによって無端コンベア1に影が映りそうであっても、下側に光源6cがあって無端コンベア1を下方から照明し、照明光の一部が透過するし、被検体2が水分を保持していて光が透過拡散しやすい状態にあるため、図3(b)の様に影が黒点として現れない。被検体2に凹凸があっても、やはり凹部は暗くならず、凹部は黒点として現れない。 【0021】さらにS9でフィルタリング処理後の画像データについて2値化処理を行なう。図3(c)に示すような適当なしきい値を設定することにより、たとえばしきい値より上の領域(濃度の低い領域)を「0」とし、しきい値より下の領域(濃度の高い領域)を「1」とする。この2値化処理で被検体2の輪郭は消されてしまう。 【0022】その後、S10で異物があるかどうかの判断を行なう。この処理では、S9で2値化されたデータのうち、例えば「1」のものについて、隣接している画素が、予め設定されたn個以上集まっている場合に、異物と判定して異物の有無を判断する。画面全体にn個以上の「1」が存在しても、分散している場合は、異物と判定せず、ノイズとして処理する。 【0023】無端コンベア1の搬送方向に直角な方向の画素列での各画素の濃度データがしきい値を越えるか順次比較する。越えたなら画素の位置データをS11で制御部7の記憶部に格納させる。画素列の位置を無端コンベア1の搬送方向に順次シフトさせ、越えた画素の位置(異物の画像データ)を再現すると図3(d)のようになる。なお、前記の無端コンベア1に汚れがあるかどうかの判断処理S3においても上記S6〜S9の処理を行なうが、紙面の大きさの都合から図示を省略している。 【0024】S10で異物有りと判断されると、無端コンベア1に汚れがあるかどうかの判断処理S3においてコンベアに汚れありのフラグが立てられていたかをS12で判断し、コンベア画像(汚れ位置の画像データ)の入力があれば、S13に進んでS11で記憶した異物の画像データとS4で記憶させておいたコンベアの汚れの画像データとを比較し、それらの位置が一致するか否かを判断する。同一位置でなければ、S11で記憶した画像データは異物であるとして、S14でモニタ画面9に図3(d)のように異物画像を表示する。 【0025】表示後に、画像データはS15で更新する。モニタ画面9での異物表示は、無端コンベア1の搬送速度に合わせたスクロール表示であれば、画面から消えるときに画像データの更新を行なえば良い。異物ありのデータを残したい場合には、前もって操作ボード8から指令を入力しておいて制御部7の記憶部に格納しておく。S10で異物を検出しない場合にはS16に進んで、以上の一連の処理を継続するかどうかの判断を行なう。生産の終了がホストコンピュータより出されていれば終了するが、出ていなければ、S5に戻って異物検出処理S5〜S15を繰り返す。 【0026】S13で汚れの位置と異物の位置の画像データが一致した場合には、異物の画像データは汚れの画像データであると判断でき、画像表示を行なう必要がないのでS16に進む。汚れの位置と異物の位置の画像データが一致した場合は、異物として撮られた画像は汚れがそのまま撮像されたものが殆どで異物ではないとしても充分であることを実験を繰返し行なって確認したことに基づく。 【0027】さて、S14における異物表示では、生産品の種類によっては、さらに異物が何であるかの判定を行なうと都合がよい。特に、煎餅など食品では毛髪が異物として混入することは絶対に避けなくてならない。 【0028】そこで、以下、S10で異物と判断された画像データから毛髪を選択する判定法の例について説明する。 【0029】先ず、異物と判断された画像データについて、図3(c)のしきい値を越えた画素の数から異物の面積Aを求め、一方その異物と判断された画像を包括する長方形を画像上に仮想的に求めて、この長方形の四辺の合計の長さ(周囲長)Lを長方形の各辺に相当する画素の数から求める。次に、異物と判断された画像の面積Aに対する周囲長Lの比L/Aを求める。 【0030】このL/Aを任意に設定した数値を越えているか比較し、越えていれば毛髪、越えていなければ毛髪以外の異物と判定する。 【0031】異物が毛髪である場合に、毛髪が真っ直な形で無端コンベア1の搬送方向に平行あるいは直角に横たわっている場合に、L/A=1になる。しかしながら、真っ直な毛髪は殆どなく、また、無端コンベア1の搬送方向に平行あるいは直角に横たわっていることも殆どなかったので、L/Aの判定値をどれくらいにするかは任意な設定によることになる。任意設定のL/A判定値を越えた場合に、毛髪検出の表示をS14で出すようにすると、判定の信頼性は格段に向上する。 【0032】異物有りの判定がでた場合には後段の搬送路で除去処理を行なうが、除去機構の説明は省略する。 【0033】上記の実施形態では被検体2上に異物sfがあった例で説明したが、異物が被検体2とともに無端コンベア1上を搬送されてきても検出することができる。 【0034】被検体2は白色系や淡い色合いのもので光が拡散する傾向を持つものであれば、異物を検出できる。 【0035】カメラ5に代えて、ラインセンサを用いても良い。原点マーク16に代えて、無端コンベア1やローラ3a,3bのいずれかに凸起部を設け、この凸起部をリミットスイッチで検出して原点位置を得ても良い。 【0036】画像処理装置10にカメラやカメラコントローラを複数セット設置し、各セットごとに無端コンベア1の指定された範囲での異物を検出するようにしてもよい。 【0037】モニタ画面は異物の種類毎に表示するようにしてもよい。制御部での制御状態や操作ボード8使用時の対話などを表示する画面と異物検出結果を表示する画面は別置きのモニタ画面で表示するようにしてもよい。この場合、異物検出結果を表示する画面は画像処理装置10から直接表示する信号を受けるようにすると、制御部7の負担は軽くなる。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、搬送路に映る被検体の影や被検体の凹凸による暗部、さらには搬送路の汚れなどは異物とせず、異物のみを異物として検出することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000233077 【氏名又は名称】日立テクノエンジニアリング株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 敬四郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−132742 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月21日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−295896 |
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