| 【発明の名称】 |
位置検出センサ用ビーム拡大光学系 |
| 【発明者】 |
【氏名】田代 克
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】半導体の抵抗層を利用した位置検出素子であるPSDを用いた光学系においてPSDに入射する光束をビームスプリッタにより2つに分け、互いに異なる光路長を経てから再度ビームを合成しPSDに入射する構成とすることを特徴とする位置検出センサ用ビーム拡大光学系。 【請求項2】半導体の抵抗層を利用した位置検出素子であるPSDを用いた光学系においてPSDに入射する光束をビームスプリッタにより2つに分け、互いに異なる光路長を経てからそれぞれ別のPSDに入射する構成とし、各PSD信号の加算信号を用いることを特徴とする位置検出センサ用ビーム拡大光学系。 【請求項3】半導体の抵抗層を利用した位置検出素子であるPSDを用いた光学系においてPSDに入射する光束をビームスプリッタにより2つに分け、互いに異なる光路長を経てからそれぞれ別のPSDに入射する構成とし、各PSD信号について非線形補正を行いその補正後の信号を用いて加算信号を得ることを特徴とする位置検出センサ用ビーム拡大光学系。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は変位センサ等に使用される半導体位置検出センサを用いた光学系に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、レーザ光を用いた変位計等が開発されており、これらには半導体位置検出センサ、一般にPSDと呼ばれる素子が使用されることが多くなった。PSDは半導体受光素子の両端に電極を設置し、光スポットが受光素子内の一点にあたると、当たった点から各電極までの抵抗に応じて分極された電流が各電極から出力されるのでこの電流から光スポットの照射位置を算出できる。非分割型の素子であり、位置分解能、応答性に優れることなどから光を用いた位置センサ等に使用されている。 【0003】位置センサ等に使用する場合の一般的な使用法としては例えば図6のようなものである。半導体レーザ31の光をレンズ32で集光して対象物33にあてる。対象物33から反射した光を結像レンズ34で集めてPSD35にいれる。対象物33が33aに移動するとレーザ光の反射点が変わり、それに応じてPSD上の集光点36が36aに移動してPSD35の出力が変化する。この変化から対象物の移動量を算出できる。 【0004】一方PSDには光スポットが小さすぎると出力が非線形になるという問題点が指摘されている。図7は50μm径のスポットをPSDに当てた場合に観測されたPSD出力の非線形の例であり、本来なら破線で示される矩形波になるべき出力が立ち上がりが遅く立ち下がりがはやい鋸状の波形になっている。一般のPSDでは光スポット径を200μm以上にするよう注意書きがかかれている。これは通常結像レンズ34の焦点36とPSD35の位置をずらし、像をぼかすことで実現している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし対象物には正反射光、乱反射光、平坦なもの、曲面のもの、傾いたもの等いろいろな場合がある。よって対象物によって結像レンズ上の反射光分布は様々に変化する。ところがPSDの非線形対策のためにPSD35と焦点36をずらすと、反射光分布の変化がPSD上の光分布の変化となり位置の変化に変換されてしまうので精度がおちる。一方精度をあげるためPSD35と反射光の結像レンズによる焦点36とを一致させると光量分布の変化による位置の変動はなくなるが、スポットが小さくなる事によるPSD自身の非線形がでて図7のように応答性が悪くなる。よってPSDを用いた光センサでは高速と高精度を両立させることができなかった。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を解決するため次のような構造にしたものである。半導体の抵抗層を利用した位置検出素子であるPSDを用いた光学系においてPSDに入射する光束をビームスプリッタにより2つに分け、互いに異なる光路長を経てから再度ビームを合成しPSDに入射する構成とすることを特徴とする位置検出センサ用ビーム拡大光学系である。 【0007】あるいは半導体の抵抗層を利用した位置検出素子であるPSDを用いた光学系においてPSDに入射する光束をビームスプリッタにより2つに分け、互いに異なる光路長を経てからそれぞれ別のPSDに入射する構成とし、各PSD信号の加算信号を用いることを特徴とする位置検出センサ用ビーム拡大光学系である。 【0008】あるいは半導体の抵抗層を利用した位置検出素子であるPSDを用いた光学系においてPSDに入射する光束をビームスプリッタにより2つに分け、互いに異なる光路長を経てからそれぞれ別のPSDに入射する構成とし、各PSD信号について非線形補正を行いその補正後の信号を用いて加算信号を得ることを特徴とする位置検出センサ用ビーム拡大光学系である。 【0009】 【作用】ビームスプリッタにより2つに分けられて互いに異なる光路長を通過した後合成された光は結像点が光軸方向にずれる。ずれた二つの結像点の中間にPSDを配置すると結像点前の光と結像点後の光で光量分布の偏りが逆転するので光量分布の偏りが補正され光量分布に関わりなく正しい光軸位置を検出することができる。 【0010】また、PSDに入射する光束をビームスプリッタにより2つに分け、それぞれの光束の結像点の前と後にPSDを配置し、その出力信号を加算すると、結像点前の光と結像点後の光で光量分布の偏りが逆転するので各PSDの出力信号を加算することにより光量分布の偏りが補正され光量分布に関わりなく正しい光軸位置を検出することができる。 【0011】さらに、上記各PSD信号について非線形補正を行いその補正後の信号を用いて加算信号を得ることとすると各PSD自身の持つ非線形の影響を受けない正しい光軸位置を検出することができる。 【0012】 【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は本発明の位置検出素子を用いた光センサの第一の実施例であり、1はレーザダイオード光源(以下LDと称す)、2はレンズ、3は測定対象物、4は結像レンズ、5は位置検出素子(PSD)、6はビーム拡大光学系であり、2枚の無偏光プレートビームスプリッタ6a、6b及び2枚の平面ミラー6c、6dからなっている。 【0013】図2にビーム拡大光学系とPSD付近の拡大図を示す。LD1からでた光はレンズ2で集光され、対象物3に照射される。対象物3を反射した光は結像レンズ4で集光され、途中で45゜傾けた無偏光プレートビームスプリッタ6aに入射する。無偏光プレートビームスプリッタは偏光方向に関わらず全光量の50%の光を反射し、残りを透過する。誘電体多層膜を用いた無偏光ビームスプリッタの場合損失は0.5%以下である。反射光は入射光と直角方向に出射し、それぞれ45°傾いた2枚の全反射ミラー6c、6dで反射され第2の無偏光ビームスプリッタ6bに入射する。第2の無偏光ビームスプリッタ6bでさらにその50%が反射されてPSD5に入射する。この場合結像レンズ4による結像点7aはPSDよりも手前になっている。 【0014】一方第一の無偏光ビームスプリッタ6aを透過した残り50%の光は直接第二の無偏光ビームスプリッタ6bに入射する。ここでも入射した光量の50%が透過しPSD5に入射する。この場合光路長が短いので結像レンズによる結像点7bに至る前にPSD5に入射する。このように無偏光ビームスプリッタを反射した光も透過した光も結像点とPSD表面がずれて入射するためPSD入射時のビーム径はぼけており微小点に絞ることによる応答の非線形は発生しない。 【0015】一方PSD入射時のビームをぼかすことにより対象物の反射光量分布の偏りによるPSD入射位置の誤差が発生する。この誤差を本光学系では以下に説明するような機能で解消している。 【0016】第一の無偏光ビームスプリッタ6aに入射前、対象物反射光の光量が図2の右上側に偏っていたとする。この場合無偏光ビームスプリッタ6aを反射した時点では反射光分布は図の左上側に偏る。次の第一の全反射ミラー6cを反射後、光量は右上側に偏る。第二の全反射ミラー6dを反射後、光量は右下側に偏る。さらに第二の無偏光ビームスプリッタ6b反射後は光量は最初と同様右上側に偏っている。ところがPSD5入射前に結像点7aを持つため、結像点通過後は光量の偏りは左下側に入れ替わる。そしてPSD5入射時には光量分布の偏りのため光軸よりも図の左下側に偏った分布で入射することになりPSD5の出力も下方に偏る。 【0017】一方第一及び第二の無偏光ビームスプリッタ6a、6bを透過する光では光量は右上側に偏ったままであり、結像点7bに至る前にPSD5に入射するのでPSD入射時には光量は上に偏った状態となる。無偏光ビームスプリッタ6aの反射光が下方に偏り、透過光が上方に偏るため合計では光量分布の偏りが補正され正しい測定値を得ることができる。 【0018】本実施例ではビームの分割、合成に無偏光プレートビームスプリッタを用いている。これに替えて無偏光キューブビームスプリッタを用いる方法もある。この場合ガラス中の光路長が長くなるためプレート型に比べ収差が若干多く発生するがレンズを専用に設計すれば問題ない。 【0019】第一の実施例ではビームの合成に無偏光ビームスプリッタを用いているため全光量の50%の光はPSD方向と直角方向に出射してしまい、PSDに入射せず、効率が悪い。その解決方法としてビームスプリッタに偏光ビームスプリッタを用いる方法がある。この場合PSD上のビームの拡大方法、位置誤差のキャンセル方法は第一の実施例と同じである。 【0020】図3は偏光ビームスプリッタを使用した第二の実施例の場合の光路の説明図である。対象物反射光は第一の偏光ビームスプリッタ62aによりP波とS波に分けられ、P波は透過しS波は反射する。P波は直接第二の偏光ビームスプリッタ62bに入射し、第一の偏光ビームスプリッタ62aと同様にそれを透過する。S波は2枚の全反射ミラー6c、6dを経て第二の偏光ビームスプリッタ62bに上方から入射し、第一の偏光ビームスプリッタ62aと同様に反射してPSD5方向に出射する。この場合第二の偏光ビームスプリッタ62bでは右方、上方からきた光はどちらもほぼ100%PSD方向に出射するので光量損失をおさえることができる。 【0021】第一の偏光ビームスプリッタ62aで分けられるP波、S波の比率は入射光の偏光方向に依存する。比率が1:1となるよう光源で偏光方向を調整すると、レンズの透過位置等による偏光特性の差がでてしまうので光源はP波、またはS波としておき、偏光ビームスプリッタ62aの直前に2分の1波長板または旋光板もしくは4分の1波長板62cを挿入し、偏光方向を45°に傾けるかまたは円偏光に変換する。このようにすることで光学系途中の偏光特性の影響を受けることなく光量損失のないPSD用ビーム拡大光学系を構成することができる。 【0022】第三の実施例を図4に示す。図4は本光学系を用いたPSDによる高さ測定光学ヘッドの説明図であり、41はレーザ光源、42はポリゴンスキャナ、43はfθレンズ、44は測定対象物、45は結像レンズ、47はPSDである。 【0023】レーザ光源41からでた光はポリゴンスキャナ42で走査されfθレンズ43で集光される。光は測定対象物44に照射され、反射光は結像レンズ45によりビーム拡大光学系46を介してPSD47上に入射する。原理的には第1、第2の実施例と同じであるがポリゴンスキャナ42で高速に走査するためより高速なPSDの応答速度が必要である。そこで本発明のビーム拡大光学系46を走査方向に長くして結像レンズ後にいれ、ビーム径を拡大して高速応答を可能にしている。 【0024】第四の実施例を図5に示す。この例ではPSDを二つならべており、上のPSD51には反射光が直接はいり、下のPSD52には途中のビームスプリッタ53でわけられた光がミラー54で折り返されて入射する。上のPSD51に直接入射する光は結像点58a前にPSD51に入射し、下のPSD52に入射する光は一旦58bで結像してからPSD52に入射する。そのため光量が入射光の上方に偏ったとすると上側のPSD51においてはPSDの出力は上方に移動するが、下側のPSD52では下方に移動する。よって各PSDの出力を加算器57で加算すると、光量分布の影響を受けない出力信号を得ることができる。 【0025】さらにPSDはそれぞれ個々の非線形性を持っているので図5のように各PSDの出力を一旦非線形補正回路55,56にいれ、その出力を加算すればより正確な測定値を得ることができる。 【0026】 【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれば測定面と測定対象からの反射光の焦点を反射光量分布の影響を受けずにずらすことができるので、PSDに入射する光スポットの大きさを調整できPSDのもつ非線形を回避できるのでPSDを用いた高速高精度な光測定を可能にする。
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| 【出願人】 |
【識別番号】595173732 【氏名又は名称】田代 克 【識別番号】000108627 【氏名又は名称】タカノ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月13日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−118420 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−317597 |
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