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【発明の名称】 撮像装置
【発明者】 【氏名】柳沼 芳隆

【要約】 【課題】アルミ缶等の表面を、一台のカメラによって撮影し、この結果によって表面の検査・測定を行う撮像装置を提供すること。

【解決手段】撮影対象からの光をレンズ40が捉え、これをダファミラー50等によって、複数光に分光し、これらを撮像素子60、61、62にそれぞれ送り、これらの撮像素子に接続された増幅器80、81、82がこの電気信号を増幅し、図示されない画像処理装置がこれらの信号を処理する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 単一のカメラボディの中に単一の撮影レンズを備える撮像装置において、上記撮影レンズの後部にスプリットミラーもしくはダファミラーを具備し、これによって分光される複数の結像位置に、それぞれ異なる解像度を持つ撮像素子を配置したことを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一台のカメラによって、必要な解像度を保ちつつ撮影した画像を用いて、対象物の外観の寸法測定や検査を行う撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、測定検査において光学的撮影機器によって撮影し、その結果から外形の寸法・状態を検査したりする場合に、カメラによって対象物を画面に写し、これに画像処理を施して寸法を求める方法が用いられている。検査範囲と撮影画像の解像度を確保するために、複数台のカメラを使ったり、ズームアップをしたり、ハーフミラーを用いて、被写体からの光を2方向に分光し、これを別々の2台のカメラによって対象物の撮影を行い、この撮影した画像によって測定を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来装置の例では、測定しようとしている対象物の1台のカメラで全体を見ながら局部を計測しようとすると、そのカメラの撮像素子の分解能が決まってしまうため、結果として測定局部の解像度が低下し、よって情報量が少なくなり、測定の精度が下がったり、不正確になったりするという問題がある。あるいは、撮影・測定の精度を上げるために、扱う画素数の多い撮像素子を備えたカメラを使用することにより上記の問題を解決しようとすると、この撮影結果を画像処理する際に要求されるデータ転送及びデータ処理に時間がかかるというあらたな問題が発生する。
【0004】また、複数台のカメラで全体と局部を各々撮像して計測しようとすると光軸が合わなくなり、その相関をとるのが難しくなる。また、ハーフミラー等で光軸を合わせて2台のカメラで撮像しようとすると、その装置全体が大きくなり、調整、保守や変更が難しくなる。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、測定物を非接触によって、光学的撮影により測定を行う際に、単一のレンズから取り込んだ画像を、そのレンズ後方でハーフミラー等により分光することによって、測定に必要とされる解像度を確保しつつ、1つの光学系の一台のカメラで撮影することが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、単一のカメラボディの中に単一の撮影レンズを備える撮像装置において、上記撮影レンズの後部にスプリットミラーもしくはダファミラーを具備し、これによって分光される複数の結像位置に、それぞれ異なる解像度を持つ撮像素子を配置したことを特徴とする撮像装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による撮像装置を図面を参照しつつ説明する。図1は、第1実施形態による撮像装置の透視図である。この第1実施形態では、1台のレンズを搭載した1台のカメラによって撮影対象の被写体を撮影し、この光を分光することによって2個以上の撮像素子に導き、これらの撮像素子が捉えた画像情報に画像処理を施すことによって対象物の検査を行うものとする。
【0008】この図1において、撮影対象物からの光の方向は矢印で示すように正面左方向から右に向かっている。最初に、本図1に示された撮像装置の構成部品の説明を行う。符号10は、本撮像装置に備えられた鏡筒に収められた単一の撮影レンズである。符号20は、ハーフミラーであり、上記撮影レンズ10を通った光がここで反射光と透過光とに分かれ、反射光は図中上方へ、透過光は図中右方へと分光される。符号30と符号31とは、それぞれ互いに精細度の違う、大きさの異なる、指定位置に設置されたCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)等の撮像素子である。符号70と符号71とは、上記の撮像素子30、31が受光し変換した電気信号を増幅する増幅器であり、この増幅器70、71が増幅したビデオ信号は、図示されないがこの撮像装置と組み合わされている画像処理装置へと送られ、そこで画像処理が施され対象物の検査・測定が行なわれる。
【0009】次に、本図1における撮像装置の動作について以下に説明をする。まず、検査すべき対象物を被写体として、この撮影を行う時には、被写体に当たって反射した光が図1の左方向から進んできて、鏡筒に納められたレンズ10がこれを捉える。この光は上記レンズ10を通った後、このレンズ10が納められる鏡筒の後部に取り付けられたハーフミラー20に導かれ、ここで2つに分光されて、その内の一方が、図1中におけるハーフミラー20の上部に位置する撮像素子30へと進む。そして、この撮像素子30が捉えた光は、電気信号に変換された後に、上記撮像素子30に接続される増幅器70へと送られ、ここでビデオ信号化され、図示されない画像処理装置に送られる。
【0010】また、同様にして、上述のハーフミラー20での分光後のもう一方の光は、図1中のハーフミラー20の右に位置する撮像素子31へと進む。その後、この撮像素子31が捉えた光は、電気信号に変換された後に、上記撮像素子31に接続される増幅器71へと送られ、ここでビデオ信号化され、上記の場合と同様に、図示されない画像処理装置に送られる。こうして、上述の如く、被検対象物であるハーフミラーによって2つに分光された後に、それぞれに独立に設けられた撮像素子30、31と、これらにそれぞれ接続される増幅器70、71を経た後に、図示されない画像処理装置に送られた画像は、この画像処理装置において、撮影された被写体の表面の画像に画像処理が施されて、この結果を用いて検査および測定が行われる。
【0011】次に、図2に示す第2の実施形態について以下に説明をする。図2は、第2実施形態による撮像装置の透視図である。この第2実施形態では、1台のレンズを搭載した1台のカメラによって撮影対象の被写体を撮影し、この光を分光することによって3個の撮像素子に導き、これらの撮像素子が捉えた画像情報に画像処理を施すことによって対象物の検査を行うものとする。
【0012】この図2において、撮影対象物からの光の方向は矢印で示すように正面左方向から右に向かっている。最初に、本図2に示された撮像装置の構成部品の説明を行う。符号40は、本撮像装置に備えられた鏡筒に収められた単一の撮影レンズである。符号50は、ダファミラーであり、これには必要な透過率のハーフミラーが内蔵されており、これにより入光した光は、■、■、■の光に分光される。符号60と符号61と符号62は、それぞれ互いに精細度と大きさの異なる、指定位置に設置されたCCD等の撮像素子である。符号80と符号81と符号82は、上記の撮像素子60、61、62が受光し変換した電気信号を増幅する増幅器であり、この増幅器80、81、82が増幅したビデオ信号は、図示されないがこの撮像装置と組み合わされている画像処理装置へと送られ、そこで画像処理が施され対象物の検査・測定が行なわれる。
【0013】次に、本図2における撮像装置の動作について以下に説明をする。まず、検査すべき対象物を被写体として、この撮影を行う時には、被写体に当たって反射した光が図2の左方向から進んできて、鏡筒に納められたレンズ40がこれを捉える。この光は上記レンズ40を通った後、このレンズ40が納められる鏡筒の後部に取り付けられたダファミラー50によって、■、■、■の3種に分光される。これらの分光された■、■、■それぞれの光は、図2において例えば,■は撮像素子60へ、■は撮像素子61へ、■は撮像素子62へと導かれる。それぞれの撮像素子により、電気信号に変換された後に、撮像素子60の出力は増幅器80に、撮像素子61の出力は増幅器81に、撮像素子62の出力は増幅器82に、それぞれ接続される。そして、これらの増幅器において、増幅を受けたビデオ信号は、図示されないがこの撮像装置と組み合わされている画像処理装置へと送られ、そこで画像処理が施され対象物の検査・測定が行なわれる。
【0014】次に、本発明の第3実施形態として、上記の第1実施形態における撮像素子30、31の配置される位置を独立に可変にしたものがある。これは概略の構造図としては図1と同様であるので、図1を流用して説明を行う。この撮像素子位置を独立に可変にしたことにより、対象物の特に撮影による検査を必要とする部分のみを被写体とすれば済むので、面積が小さい高精細度の撮像素子を使用することが可能となる。あるいは、2種の撮像素子に対し、異なる種類のものを組み合わせることにより撮像素子の選択を最適化することも可能となる。また、本発明の第4実施形態として、上記の第2実施形態における撮像素子60、61、62の配置される位置を独立に可変にしたものがある。これは概略の構造図としては図2と同様であるので、図2を流用して説明を行う。この撮像素子位置を独立に可変にしたことにより得られる効果等は、上記の第3実施形態におけるものと同じであるので、重複する説明は割愛する。
【0015】続いて、本発明の第5実施形態として、上記の第3実施形態における撮像素子30、31の位置を撮像素子駆動装置を設けることにより独立に可変にしたものがある。これは概略の構造図としては図1と同様であるので、図1を流用して説明を行う。本撮像装置の操作者は、例えば図示されていない画像処理装置の表示画面を見ながら、または画像から自動的に移動すべき位置を割り出し、撮影対象物の撮影部位を、図示されていない撮像素子駆動装置によって独立に遠隔操作でまたは自動的に変えることが可能となる。この撮像素子駆動装置は撮像装置の外部からの信号によって制御される。また、本発明の第6実施形態として、上記の第4実施形態における撮像素子60、61、62の位置を駆動装置によって独立に可変にしたものがある。これは概略の構造図としては図2と同様であるので、図2を流用して説明を行う。この撮像素子位置を駆動装置によって独立に可変にしたことにより得られる効果等は、上記の第5実施形態におけるものと同じであるので、重複する説明は割愛する。
【0016】続いて、本発明の第7実施形態として、上記の第1、3、5実施形態における撮像素子30、31をブロック構造にしたものがある。これは概略の構造図としては図1と同様であるので、図1を流用して説明を行う。ここで撮像素子30、31は撮像装置に設けられる取り付け部と撮像素子本体とから構成し、この取り付け部はその位置が独立に可変であり、上記撮像素子本体は上記取り付け部に対して独立に脱着可能なブロック構造とすることにより、撮影対象の種類や検査の内容によって最適の撮像素子を2種類独立に選択して取り付けることが可能となる。また、本発明の第8実施形態として、上記の第2、4、6実施形態における撮像素子60、61、62を撮像装置に設けられる取り付け部と撮像素子本体とから構成し、この取り付け部はその位置が独立に可変であり、上記撮像素子本体は上記取り付け部に対して独立に脱着可能なブロック構造にしたものがある。これは概略の構造図としては図2と同様であるので、図2を流用して説明を行う。この撮像素子を脱着可能にしたことにより得られる効果等は、上記の第7実施形態におけるものと同じであるので、重複する説明は割愛する。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による撮像装置によれば、下記の効果を得ることができる。
1.測定物を非接触によって、光学的撮影により測定を行う際に、単一のレンズから取り込んだ画像を、そのレンズ後方でハーフミラー等により分光し、複数の撮像素子によって捉えることにより、測定に必要とされる解像度を確保しつつ一台のカメラで撮影することが可能となる。
2.撮像素子位置を独立に可変にしたり、脱着可能にしたことにより、対象物の特に撮影による検査を必要とする部分のみを被写体とすれば済むので、必要な大きさの撮像素子を使用することが可能となる。あるいは、2種の撮像素子に対し、異なる種類のものを組み合わせることにより撮像素子の選択を最適化することも可能となる。
3.撮像素子位置を外部から制御できる撮像素子駆動装置を設けることにより、たとえば、広視野の撮像素子の画像から、高分解能(狭視野)の検査領域を割り出し、高分解能撮像素子を駆動装置により適切な位置に移動させることにより、高分解能検査領域を撮像して、その結果を画像処理装置へと送り、必要な領域を高分解能で検査・測定することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000176796
【氏名又は名称】三菱原子燃料株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月3日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外11名)
【公開番号】 特開平11−108616
【公開日】 平成11年(1999)4月23日
【出願番号】 特願平9−271652