| 【発明の名称】 |
検出回路 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉田 巧
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| 【要約】 |
【課題】サーボ制御等における位置検出において、検出精度を向上する。
【解決手段】検出回路4は、定位置に固定され、ポテンショメータ1の接触子3に接触可能な摺動子5と、その出力側の第1の抵抗6とを有し、接触子3は入力電源2の正極に接続され、また、第1の抵抗6は出力側にて前記の入力電源2の負極と、オペアンプ7の正相入力端子7aとに接続されるとともに、第2の抵抗8に接続されている。第2の抵抗9は枝路11を介してオペアンプ7の逆相入力端子7bに接続されている。オペアンプ7の出力端子7cからの出力路13から第2の抵抗8側に向け、フィードバックループ12が形成される。オペアンプ7は摺動子5からの出力に対してネガティブフィードバックの動作をなし、摺動子5からの導電が停止すると、出力端子7cからの出力は、変位量xに対応するパラメータとなり、その補正により変位量xが得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポテンショメータにより生成される電圧値であって、検出対象の変位量に対応する前記電圧値を検出することにより、前記変位量を測定する検出回路において、前記ポテンショメータから前記検出回路側に導電される分流の検出手段と、該検出手段の検出結果に基づき、前記分流を打ち消す電圧を出力するフィードバック手段と、を具備することを特徴とする検出回路。 【請求項2】 ポテンショメータの接触子に接触可能な摺動子を、第1の抵抗を介してオペアンプの正相入力端子に接続するとともに、前記第1の抵抗の出力側にて分岐して第2の抵抗を直列接続し、該第2の抵抗を前記オペアンプの逆相入力端子に接続してなり、前記オペアンプの出力端子から前記第2の抵抗および前記逆相入力端子の間にフィードバックループを形成することを特徴とする検出回路。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、サーボ制御等のための位置検出回路に関する。 【0002】 【従来の技術】ポテンショメータの出力を用いて位置検出を行う回路の一例を図3に示す。同図において、1はポテンショメータであり、その接触子3には、電源2によって所定電圧が印可されている。5は摺動子であり、接触子3と接触しつつ摺動する。 【0003】4は検出対象の変位を測定する検出回路である。検出回路4は、摺動子5の出力側の第1の抵抗6を有している。接触子3は入力電源2の正極に接続され、また、第1の抵抗6は入力側にて前記の入力電源2の負極に接続するとともに、出力側にてオペアンプ7の逆相入力端子7bとに接続され、さらにオペアンプ7に並列する第2の抵抗8に接続されている。9、14、15はそれぞれ第1の抵抗6、第2の抵抗8の入出力側における回路の節点であり、31はキャパシタである。オペアンプ7の正相入力端子7aは、制御回路のグランドラインに直接または適切なインピーダンスを介して接続されている。 【0004】なお、本例にあっては、第2の抵抗8における電圧値が、検出対象(図示しない)の変位に対応するパラメータとして求められる。また、オペアンプ7の特性において、各入力端子のインピーダンスは無限大とされ、また、オペアンプ7の増幅度も極めて大きく(ほぼ無限大)設定されている。 【0005】次に、上述の回路の検出動作について説明する。接触子3の変位方向長さ(全長)をL、検出対象(図示しない)の変位量(接触子3の終端P2から接触子3と摺動子5との接点Pまでの長さ)をxとする。接触子3全体は一つの抵抗とみなされる。接触子3は、その入力端P1から接点Pまでの抵抗と、接点Pから終端P2までの抵抗とを直列接続した合成抵抗とみなされ、各抵抗値は入力端P1または終端P2から接点Pまでの長さに正比例する。 【0006】その場合、接触子3全体の抵抗値をR、入力端P1から接点Pまでの抵抗値をR1、接点Pから終端P2までの抵抗値をR2とすると、以下の数式が得られる。 【数1】
【0007】 【数2】
【0008】第1の抵抗6の抵抗値をr1、その入力側(図中i1で示す)の電流値をI1とし、第2の抵抗8の抵抗値をr2、その入力側(図中i2で示す)の電流値をI2、入力端P1側の電流値をI3、終端P2側の電流値をI4とする。PP2側と検出回路4側とは並列であり、従ってI1、I3、I4の関係は、【数3】
となる。 【0009】並列接続において、各素子の電圧は等しいから、数2より、【数4】
が得られる。 【0010】一方、P1PとPP2とは直列接続であり、その合成抵抗において、印可される電圧は入力電源2の入力電圧である。その値をVとすると、数1および数2より、【数5】
が得られる。 【0011】また、数4より、【数6】
が得られる。 【0012】さらに、数6より、【数7】
が得られる。 【0013】また、数5および数7より、【数8】
が得られる。 【0014】すなわち、【数9】
が得られる。 【0015】そして、数9より、【数10】
が得られる。 【0016】さらに、数3、数7、数10より、【数11】
が得られる。 【0017】また、数11より、【数12】
が得られる。 【0018】ここで、第2の抵抗8において、第2の抵抗8は第1の抵抗6と直列接続であるため、導電する電流は、【数13】
である。 【0019】その電圧値をV2とすれば、【数14】
となる。 【0020】そして、数12および数14より、【数15】
が得られる。 【0021】ここでr2>>Rとすると、数15は近似的に、【数16】
となる。すなわち、r2>>Rとなるように第2の抵抗8および接触子3の全抵抗を設定すれば、第2の抵抗8における電圧値V2を検出して適当な補正を施すことにより、変位量xの近似値が得られる。 【0022】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の従来の技術には、以下のような問題がある。 ■ 数16は近似式でx自体の信頼性に限界があるのみならず、さらに、V一定の下で、r2>>Rとすると、I1が減少し、S/N比が低下する。 ■ 実用上、接触子3の運動状態によって摺動子5と離隔する、いわゆるガリが多発する。その場合、第2の抵抗8における電圧値V2は変位量xを表現しないことになり、その時点のV2をフィルター処理等により、補正しても、誤差となることは避けられない。 このように、従来の技術による検出回路は検出精度の高度化を望めないという問題があった。 【0023】この発明は、このような背景の下になされたもので、サーボ制御等における位置検出において、検出精度の向上される位置検出回路を提供することを目的としている。 【0024】 【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ポテンショメータにより生成される電圧値であって、検出対象の変位量に対応する前記電圧値を検出することにより、前記変位量を測定する検出回路において、前記ポテンショメータから前記検出回路側に導電される分流の検出手段と、該検出手段の検出結果に基づき、前記分流を打ち消す電圧を出力するフィードバック手段と、を具備することを特徴とする。請求項2記載の発明は、ポテンショメータの接触子に接触可能な摺動子を、第1の抵抗を介してオペアンプの正相入力端子に接続するとともに、前記第1の抵抗の出力側にて分岐して第2の抵抗を直列接続し、該第2の抵抗を前記オペアンプの逆相入力端子に接続してなり、前記オペアンプの出力端子から前記第2の抵抗および前記逆相入力端子の間にフィードバックループを形成することを特徴とする。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明にあっては、上述の説明と同一の要素に同一の符号を付してある。 1:構成図1はこの発明の実施形態を示す回路図であるとともに、検出対象の変位測定にあって、後述する定常動作における回路状態を示している。図1において、1はポテンショメータであり、2はポテンショメータ1の入力電源である。3は検出対象(図示しない)に固定された、変位測定のための接触子であり、後述する検出回路の摺動子と接触し、その接触位置にて検出対象の変位に応じた抵抗を形成するとともに、検出回路に導通させる。 【0026】4は検出対象の変位を測定する検出回路である。検出回路4は、定位置に固定され、接触子3に接触可能な摺動子5と、その出力側の第1の抵抗6とを有している。接触子3は入力電源2の正極に接続され、また、第1の抵抗6は出力側にて前記の入力電源2の負極と、オペアンプ7の正相入力端子7aとに接続されるとともに、第2の抵抗8に接続されている。なお、9は節点であり、10はキャパシタである。第2の抵抗8は枝路11を介してオペアンプ7の逆相入力端子7bに接続されている。 【0027】12はオペアンプ7の出力端子7cからの出力路13から第2の抵抗8側に向けたフィードバックループであり、14、15は、それぞれ、枝路11、出力路13におけるフィードバックループ12の節点である。本実施形態にあっては、後述するように、出力路13の電圧値、すなわち、オペアンプ7の出力電圧が検出対象(図示しない)の変位に対応するパラメータとされる。オペアンプ7は、請求項1に示す検出手段およびフィードバック手段として機能する。オペアンプ7の特性において、各入力端子のインピーダンスは無限大とされ、また、オペアンプ7の増幅度も極めて大きく(ほぼ無限大)設定されている。 【0028】2:動作次に上述の構成による検出対象(図示しない)の測定動作について説明する。なお、変位測定時の動作状態にあっては、ガリ(接触子3と摺動子5との接触、非接触が繰り返される状態)がない場合(定常動作)と、ガリが発生した場合(断続動作)とがあり、以下、それぞれに分けて説明する。 【0029】2−1:定常動作図1は接触子3が接点Pで摺動子5と接触する場合を示す。その場合、オペアンプ7の出力端子7cからの出力電圧V2は、接点Pにおける接触直前の変位に相当する電圧値が出力されており、入力電源2の入力電圧をVとすると、通常、V≠V2である。 【0030】接触子3の変位方向長さ(全長)をL、検出対象(図示しない)の変位量(接触子3の終端P2から接触子3と摺動子5との接点Pまでの長さ)をxとする。接触子3全体は一つの抵抗とみなされる。接触子3は、その入力端P1から接点Pまでの抵抗と、接点Pから終端P2までの抵抗とを直列接続した合成抵抗であり、各抵抗値は入力端P1または終端P2から接点Pまでの長さに正比例する。従って、接触子3全体の抵抗値をRとすればPP2間の抵抗値R2は、【数17】
となる。 【0031】PP2間の電位差V1は、電流一定の場合、抵抗値に比例することからして、【数18】
である。その場合、オペアンプ7はその出力端子7cからの出力をV2からV1に変動するように動作し、その結果、摺動子5から検出回路4側への導電が停止するとともに、出力端子7cからの出力は、V1すなわち変位量xに対応するパラメータとなる。上述の動作における回路の状態変化を、V2が増加する場合(xの変位量が入力端P1に向けて増加する場合)を例として説明する。 【0032】第1の抵抗6の抵抗値をr1、その入力側(図中i1で示す)の電流値をI1とし、第2の抵抗8の抵抗値をr2、その入力側(図中i2で示す)の電流値をI2とすると、第1の抵抗6および第2の抵抗8が直列接続であることからして、【数19】
となる。 【0033】この場合、第2の抵抗8の出力側にあっては、その電圧値をV3とすると、【数20】
となる。第2の抵抗8とオペアンプ7の正相入力端子7aとが並列であるため、正相入力端子7aの入力電圧が逆相入力端子7bの入力電圧よりも大きくなる。一般にオペアンプにあっては、正相入力端子に、逆相入力端子の入力電圧を上回る入力電圧があると、出力端子からの出力は正となる。そこで、オペアンプ7の出力はV2に加えて増加し、フィードバックループ12を介して逆相入力端子7bにネガティブフィードバックされる。このネガティブフィードバックは出力端子7cの出力が正相入力端子7aの入力と等しくなるまで継続する。 【0034】 【数21】
【0035】すなわち、最終的に第1の抵抗6に印可される電圧値になるまで継続し、前記出力値がV4になると、正相入力端子7aの入力電圧および逆相入力端子7bの入力電圧が等しくなって安定する。その時点で、オペアンプ7のインピーダンスは無限大であるため、摺動子5から検出回路4側へ導電しない。その場合、【数22】
となり、オペアンプ7のネガティブフィードバック後の出力をV2’とすると、数18より、以下の数式が成立する。 【0036】 【数23】
【0037】この状態は検出回路4の摺動子5側電位が接点Pから終端P2までの電位差と等しいことを意味し、電位の低い終端P2に向けて導電するので、回路状態は検出回路5側への導電路が絶縁された場合のようになる。従って入力端P1の電流I3と終端P2の電流I4とは、【数24】
となる。 【0038】よって、数17の正当性が示されるとともに、数18および数23から、【数25】
が得られる。数25において、V、L、は設定値、すなわち定数であるため、V2’はxに一次従属することがわかる。従って測定手段16により、V2’を検出し、適当な補正を施せば、xすなわち接触子3の変位量が得られる。 【0039】なお、上述の説明にあってはV2が増加する場合(xの変位量が入力端P1に向けて増加する場合)を例としてあるが、V2が減少する場合(xの変位量が終端P2に向けて増加する場合)にあっては、逆相入力端子7bの入力電圧よりも初期のV2が大きくなるため、フィードバックループ12を介して逆相入力端子7bへの入力が増加し、入力値が正相入力端子7aの入力電圧より大きくなれば、オペアンプ7の特性により、負の出力が生じる。よってV2が減少し、V2が安定した時点で上述のネガティブフィードバックが行われ、オペアンプ7の出力は変位量xに相当するV2’で安定することになる。 【0040】2−2:断続動作接触子3と摺動子5とにガリが生じた場合、検出回路4の状態は図2に示すサンプルホールド回路と同値である。図2のようにスイッチSWがオフされた状態(接触子3と摺動子5との非接触状態)では、第1の抵抗6、オペアンプ7、第2の抵抗8側へは導電されない。その場合、出力端子7c側電圧V2を変動させる要因は、入力オフセット電流(オペアンプの設計限界から生じる誤差出力)である。オペアンプの精度により、入力オフセット電流を低減することが可能であり、本実施形態には入力オフセット電流の低減可能なオペアンプ7を用いており、それにより、検出対象(図示しない)の変位量に相当する出力端子7c側電圧V2が維持される。なお、ガリが生じる間、電圧V2は検出対象の変位に関わらず、一定値V2に維持されるため、検出対象の極端な変位により電圧V2が変位量を反映しない可能性があるが、検出対象の変位に対してガリの継続ピッチは十分に小さいため、実用上はほとんど問題にならず、本実施形態の有効性は保証される。 【0041】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ポテンショメータからの分流を直接変換して検出対象の変位量を測定するのではなく、前記変位量に相当する電圧を回路によって生成して変位量を測定するので、以下のような効果が得られる。 ■ 変位量とそれに対応する電圧との線形特性を向上できる。 ■ 前記電圧検出にあって、回路素子の特性に依存しないので、検出回路定数(例えば、第1の抵抗の抵抗値)に影響されず、変位量に対応する電圧を検出できる。よって、設計時に想定した回路素子よりも安価な回路素子(例えば抵抗値が小さい抵抗)を用いても、高精度の測定が可能になる。また、検出回路定数に依存しないという性質は、温度環境等の外的要因に依存せずに高精度の測定を行うことが可能であることをも意味している。 ■ ポテンショメータにあって、接触子と摺動子との断絶が生じても、その直前の変位量に対応する電圧値が示されるので、安定かつ高精度の測定が可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002059 【氏名又は名称】神鋼電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】川▲崎▼ 研二
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| 【公開番号】 |
特開平11−108606 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−267430 |
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