| 【発明の名称】 |
キャップ付き被覆電線の検査装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】陳 永和
【氏名】上谷 敏寛
【氏名】林 秀樹
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| 【要約】 |
【課題】キャップ付き被覆電線の端部被覆を剥ぎ取った直後に、端子金具5をカシメ止めする自動機に組込まれ、皮剥き直後に振動しながら高速移動する被覆電線1に対し、キャップ2の取付不良及び被覆の皮剥き不良を検出するセンサとして、信頼性の高いものを提供する。
【解決手段】高速移動中のキャップ付き被覆電線1の通過を、同期検出用の光センサ12で検出し電子シャッタ13を高速で開き、2次元CCDセンサ14でその端部を撮影して、それを影とする2値化画像を得る。この画像データに対して、キャップ端α,βが検出できるか調べ、検出できないとき装着不良とし、さらに各端部付近の外径G,Hを測定し、その比からキャップ向き不良を検出する。剥き取り不良の検査は、被覆の剥き取り境界A′を挟む位置測定した芯線径LAと被覆径LBの比、芯線の影の横断長さL、この影の中の穴の大きさ、芯線4の先端からさらに延びる影があるかを調べて行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キャップが取付けられた端部をフリーな状態にしてクランパで定位置を把持され、このクランパによって所定の経路を高速移動中のキャップ付き被覆電線に対して、キャップ取付状態を検査する検査装置であって、上記被覆電線が、検査位置に達したことを検出する同期検出センサと、この検出時に、電子シャッタを開いて、電線端部の画像を撮影する2次元CCDセンサと、2次元CCDセンサの出力を2値化し、影となるキャップ及び電線端部とそれ以外の部分を区別する2値化回路と、上記2値化画像を記憶する静止画像メモリと、検査する被覆電線とキャップについて、電線外径E、キャップ基端αからキャップの基端側測定部までの距離g0、キャップ先端βからキャップの先端側測定部までの距離h0、上記2値化画像におけるキャップ先端βの被覆電線先端方向への位置ずれ限界ラインFを設定する設定部と、上記2値化画像において、電線と直交する方向の影の長さLを、電線のクランパ側から電線端方向に向かって逐時測定し、Lが電線外径E+Δ(誤差を吸収する固定値)より小さい値からこれを超える値に変化する位置をキャップ基端αとして検出し、Lが電線外径E+Δより大きい値からこれより小さい値に変化する位置をキャップ先端βとして検出するキャップ端検出手段と、上記測定を位置ずれ限界ラインFまで行なっても、キャップ基端αとキャップ先端βが共に検出されないとき、キャップなし又はキャップ位置不良として出力するキャップ装着不良の検出手段と、上記キャップ基端αから電線端方向に上記距離g0だけ離れた位置G1から、さらに同方向に所定距離g1だけ離れた位置G2までの間で、電線と直交する方向の影の長さLを算出し、その平均長さGを求める基端側測定部の測長手段と、上記キャップ先端βから電線のクランプ位置方向に上記距離h0だけ離れた位置H1から、さらに同方向に所定距離h1だけ離れた位置H2までの間で、電線と直交する方向の影の長さLを算出し、その平均長さHを算出する先端側測定部の測長手段と、上記平均長さの比G/Hを基準値と比較し、基準値を満足しないときキャップ向き不良の出力を発生するキャップ向き不良の検出手段とを具備したことを特徴とするキャップ付き被覆電線の検査装置。 【請求項2】 上記2値化画像において、電線端近傍で電線と直交するCラインを設定する設定部と、キャップ先端βとCラインの間で、計測位置を電線の延び方向に沿って変化させながら、電線と直交する方向の影の長さLを計測し、その長さの変化率が所定値を超えかつ最大となる位置を、被覆の剥き取り境界A′として検出し、この境界A′が見つからないときストリップ不良信号を出力する剥き取り境界検出手段と、上記剥き取り境界A′に対して、電線端方向に微小距離だけ離れた位置をBライン、クランプ位置方向に微小距離だけ離れた位置をAラインとして設定し、Bラインの影の長さLBに対するAラインの影の長さLAの比LB/LAが設定範囲内にないとき、剥き過ぎ不良として出力する皮剥き不良判定手段とを具備したことを特徴とする請求項1記載のキャップ付き被覆電線の検査装置。 【請求項3】キャップ先端βとCラインの間で、計測位置を電線の延び方向に沿って変化させながら、電線と直交する方向の影の長さLを計測し、各計測ラインの影の中に存在する光を通過させる穴を2値化データのドット数でカウントし、1ラインの計測時に、このカウント数が所定数以上発生したとき芯線の広がり不良信号を出力する広がり不良検出手段を具備したことを特徴とする請求項2記載のキャップ付き被覆電線の検査装置。 【請求項4】 上記2値化画像において、電線端近傍で電線から離隔して電線の延び方向と直交するDラインを設定する設定部と、Dライン中に、影となっている部分が、2値化データのドット数で所定数以上あるとき、ひげ発生不良信号を出力するひげ発生不良検出手段を具備したことを特徴とする請求項2記載のキャップ付き被覆電線の検査装置。 【請求項5】Cラインの影の長さLCとBラインの影の長さLBの比が所定範囲にないとき、芯線の広がり不良又は芯線の一部切断不良として出力する芯線端部不良の検出手段を具備したことを特徴とする請求項2記載のキャップ付き被覆電線の検査装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、被覆が剥ぎ取られた端部にキャップを取付けた被覆電線を、高速送りしながら、キャップ取付け状態及び被覆の剥き取り状態の良否判定を行う検査装置に関する。 【0002】 【従来の技術】被覆電線の端部に取り付けた端子金具を利用して、相手方の機器との電気的接続を行う場合において、予め、被覆電線の端部にキャップを嵌めておき、端子金具を相手方端子と接続すると同時に、キャップを相手方機器に設けたキャップ受けに嵌め合せて防水・防塵を行う場合がある。 【0003】このような被覆電線の端部加工を行う自動機は、図9に示すような(a) 被覆電線の定寸での切断、(b) キャップの装着、(c) 端部被覆の剥ぎ取り、及び(d) 端子金具の固着を、図10、図11に示すような作業工程により行っている。 【0004】図10において、直線上の被覆電線の通過路の途中に、切断・キャップ装着・被覆剥ぎ取りポジションM、端子金具のカシメ止めポジションNがある。被覆電線1は図中右側から長尺な状態で供給され、切断・キャップ装着・被覆剥ぎ取りポジションMに送られる。ここで、切断用カッターで定寸に切断した後、キャップ2を嵌め入れ、この後に剥ぎ取り用カッターで皮剥き部分を把持し、被覆電線1をクランプしたスライダを引くことにより端部絶縁被覆1aの皮剥きを行う。絶縁被覆1aが剥ぎ取られた被覆電線1は、クランパ3でクランプされた状態で、図11に示すように、アーム回転によってカシメ止めポジションNに高速送りされ、皮剥きによって突出した芯線4に端子金具5がプレス機でカシメ止めされる。 【0005】上記被覆電線の自動機を使用すると、キャップの取付けに関して、図12に示すような、(a) 取付位置不良、(b) キャップなし不良、(c) キャップ向き不良が発生することがある。 【0006】また、電線の皮剥きに関して、図13に示すように、(a) 被覆残り、(b) (c)芯線の一部を切り取ってしまう剥き過ぎ、(d) 芯線をも切断する切り落とし、(e) 芯線の広がり不良、(f) ひげ発生不良が発生することがある。 【0007】上記キャップの取付不良や皮剥き不良が発生したときは、端子金具を取付けても不良品となってしまう。したがって、キャップ取付けと皮剥きを行った直後に不良検出を行なって不良品を加工ラインから排除し、無駄な加工をなくし不良製品の発生を未然に防止する必要がある。 【0008】従来、上記キャップの取付け不良を検出するセンサは知られていない。 【0009】また、皮剥き不良の検出を行う装置として、本出願人は、2次元CCDセンサを用いた被覆電線の皮剥き不良検出器を出願している(特開平7−19819号公報)。 【0010】この発明は、被覆電線端部の影を2次元CCDセンサで撮影し、これを2値化したデータをプログラム処理して、皮剥き不良を検出している。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】キャップの取付不良を検出するセンサがないと、皮剥き不良を検出していても不良品を完全に加工ラインから排除できない。 【0012】また、上記被覆電線の皮剥き不良検出器は、(c) 芯線の先端部の一部切り落とし不良、(e) 芯線の広がり不良、(f) ひげ発生不良を検出する機能がないため、不良品の排除に限界があった。 【0013】そこで、この発明は、キャップの取り付け不良を検出できると同時に、(c) 芯線の先端部の一部切り落とし不良、(e) 芯線の広がり不良、(f) ひげ発生不良の検出も行なえるキャップ付き被覆電線の検査装置を提供する。 【0014】 【課題を解決するための手段】 (1) この発明は、キャップが取付けられた端部をフリーな状態にしてクランパで定位置を把持され、このクランパによって所定の経路を高速移動中のキャップ付き被覆電線に対して、キャップ取付状態を検査する検査装置として、次の構成を持つものを提供する。 【0015】すなわち、上記被覆電線が、検査位置に達したことを検出する同期検出センサと、この検出時に、電子シャッタを開いて、電線端部の画像を撮影する2次元CCDセンサと、【0016】2次元CCDセンサの出力を2値化し、影となるキャップ及び電線端部とそれ以外の部分を区別する2値化回路と、上記2値化画像を記憶する静止画像メモリと、検査する被覆電線とキャップについて、電線外径E、キャップ基端αからキャップの基端側測定部までの距離g0、キャップ先端βからキャップの先端側測定部までの距離h0、上記2値化画像におけるキャップ先端βの被覆電線先端方向への位置ずれ限界ラインFを設定する設定部と、【0017】上記2値化画像において、電線と直交する方向の影の長さLを、電線のクランパ側から電線端方向に向かって逐時測定し、Lが電線外径E+Δ(誤差を吸収する固定値)より小さい値からこれを超える値に変化する位置をキャップ基端αとして検出し、Lが電線外径E+Δより大きい値からこれより小さい値に変化する位置をキャップ先端βとして検出するキャップ端検出手段と、【0018】上記測定を位置ずれ限界ラインFまで行なっても、キャップ基端αとキャップ先端βが共に検出されないとき、キャップなし又はキャップ位置不良として出力するキャップ装着不良の検出手段と、【0019】上記キャップ基端αから電線端方向に上記距離g0だけ離れた位置G1から、さらに同方向に所定距離g1だけ離れた位置G2までの間で、電線と直交する方向の影の長さLを算出し、その平均長さGを求める基端側測定部の測長手段と、【0020】上記キャップ先端βから電線のクランプ位置方向に上記距離h0だけ離れた位置H1から、さらに同方向に所定距離h1だけ離れた位置H2までの間で、電線と直交する方向の影の長さLを算出し、その平均長さHを算出する先端側測定部の測長手段と、【0021】上記平均長さの比G/Hを基準値と比較し、基準値を満足しないときキャップ向き不良の出力を発生するキャップ向き不良の検出手段とを具備したことを特徴とする。 【0022】(2) 上記キャップの取付不良の検査装置は、同時に皮剥き不良の検出を行なうようにすることができる。これは、上記キャップの取付不良の検査機能に加えて、以下の構成手段を付加することによって行う。 【0023】すなわち、上記2値化画像において、電線端近傍で電線と直交するCラインを設定する設定部と、キャップ先端βとCラインの間で、計測位置を電線の延び方向に沿って変化させながら、電線と直交する方向の影の長さLを計測し、その長さの変化率が所定値を超えかつ最大となる位置を、被覆の剥き取り境界A′として検出し、この境界A′が見つからないときストリップ不良信号を出力する剥き取り境界検出手段と、【0024】上記ストリップ境界A′に対して、電線端方向に微小距離だけ離れた位置をBライン、クランプ位置方向に微小距離だけ離れた位置をAラインとして設定し、Bラインの影の長さLBに対するAラインの影の長さLAの比LB/LAが設定範囲内にないとき、皮剥き不良又は剥き過ぎ不良として出力する皮剥き不良判定手段を付加することにより、先に述べた(a) 被覆残り、(b) 剥き過ぎ、(d) 芯線をも切断する切り落としを検出する。 【0025】(3) 上記(2) の皮剥き不良検出の基本構成には、次の手段を付加することができる。 【0026】■キャップ先端βとCラインの間で、計測位置を電線の延び方向に沿って変化させながら、電線と直交する方向の影の長さLを計測し、各計測ラインの影の中に存在する光を通過させる穴を2値化データのドット数でカウントし、1ラインの計測時に、このカウント数が所定数以上発生したとき(e) の芯線の広がり不良信号を出力する広がり不良検出手段【0027】■上記2値化画像において、電線端近傍で電線から離隔して電線の延び方向と直交するDラインを設定部で設定し、Dライン中に、影となっている部分が、2値化データのドット数で所定数以上あるとき、(f) のひげ発生不良信号を出力するひげ発生不良検出手段【0028】■Cラインの影の長さLCとBラインの影の長さLBの比が所定範囲にないとき、(e) の芯線の広がり不良、又は(c) の芯線の一部切断不良として出力する芯線端部不良の検出手段【0029】 【実施例】図1は、この発明のキャップ付き被覆電線の検査装置10の全体構成を示すブロック図である。 【0030】11は、図11に示すように、キャップ2を嵌められ端部被覆をストリップされた状態で、クランパ3によって高速移動中の被覆電線1の端部の通過位置に設置されるセンサ部で、同期検出センサ12、電線端部の画像を撮影する2次元CCDセンサ14、2次元CCDセンサの出力を2値化する2値化回路15を有する。この2次元CCDセンサ14は、同期検出センサ12が電線を検出したとき瞬時に開く電子シャッタ13を備える。 【0031】同期検出センサ12は、透過型の光電スイッチが使用され、その投光器12aと受光器12bは、図2に示すコ字型のセンサ部ケース16の検出用凹部17の両側の面に対向して取付けられる。また、受光の有無により被覆電線1の有無を判別する受光回路12Cは、応答時間が、例えば20μsec程度の高速動作するものが使用される。 【0032】2次元CCDセンサ14が有する電子シャッタ13は、例えば64μsec程度の高速動作可能な電子シャッタ13を用い、図3(a) に示すように、検出用凹部17の一方の面の内側に取付けられる。 【0033】2次元CCDセンサ14は、例えばフォトダイオードを2次元配列し、各フォトダイオードが受光量に応じて出力する電圧を、個別に順次取出せるようにしたものである。検出用凹部17において、この2次元CCDセンサ14が取付けられた面と反対側の面の内部には、発光ダイオード等を光源18aとし、レンズ系18bにより平行光を得る平行光の照射部18が組込まれる。この平行光の通過空間が図(b) に示す検知エリアとなる。 【0034】また、図3(c) に示すように、多数の光源18a′と拡散板25を用いたバックライト照明18′により、被覆電線1とキャップをレンズ26で結像させる光学系においても同等な効果が得られる。この場合、結像レンズ26と被覆電線1の距離が変動すると、像がぼけて不鮮明になったり、倍率が変動して真の電線径が判定できなくなる。 【0035】しかし、本装置は被覆電線1と2次元CCDセンサ14が機械的に位置決めされているため(被覆電線1はクランパ2で把持され、光軸方向に対し定位置を通過する)、像がぼけ、検出が困難になることはない。 【0036】2値化回路15の2値化レベルは、周囲の明るさ等に応じて最適値となるように調整可能である。 【0037】図1に戻って、19は上記2値化回路15から出力される2値化データ(例えば図4,図5,図6に示すような明暗のビットイメージデータ)を記憶する静止画像メモリ、20は記憶された2値化データに対し、後述するデータ処理を行なって良否判定を行う判定部である。 【0038】21は上記センサ部11の取付位置の調整等を行うモニターテレビで、記憶された静止画像を、現在処理中の段差の検出位置および測長する2直線とともに表示する。22は制御部で、装置全体のデータの受け渡し、動作・処理のタイミングを管理する。23は操作パネルで、線種に応じた判定値の設定・選択機能、及び各種データの表示機能を有する。24は設定部で、操作パネル23の操作によって、検査するキャップと被覆電線に応じた各種設定値を設定する。 【0039】上記判定部20は、2値化画像の影の長さLの測定部25を持ち、この測定データを用いて各種処理を行う。この判定部20は、キャップの取り付け不良の検査に関して、キャップ端検出手段26、キャップ装着不良検出手段27、基端側測定部の測長手段28、先端側測定部の測長手段29、キャップ向き不良の検出手段30を備える。 【0040】また、この判定部20は、被覆の剥き取り不良の検査に関して、剥き取り境界検出手段31、皮剥き不良検出手段32、穴開きドット数のカウンタ33、広がり不良検出手段34、ひげ発生不良検出手段35、芯線先端部不良の検出手段36を備える。 【0041】これら判定部20内の各処理手段は、マイクロコンピュータのプログラムによって構成され、この動作フローチャートを図7(キャップの装着不良検査)及び図8(剥き取り不良検査)に示す。 【0042】上記本発明装置の動作を説明する。動作の準備として、検査に用いる基準データを入力する。このデータは、検査する被覆電線とキャップに対応して、図4,図5、図6に示すように2値化画像上の影の位置と大きさが異なるので、検査対象を変える毎に行う。 【0043】この設定内容は、キャップの検査に関して、電線の被覆を含めた外径E、検査するキャップによって決まるキャップ基端αから基部側測定部までの距離g0、キャップ先端βから先端側測定部までの距離h0、キャップ先端の位置ずれ限界ラインFである。また、皮剥き不良の検査に関して、上記2値化画像において、電線端近傍で電線と直交するCラインと、電線端近傍で電線から離隔して電線の延び方向と直交するDラインである。 【0044】検査は次のように行われる。キャップ2を嵌められ、皮剥きされた被覆電線1の先端がクランパ3で把持されて、センサ部ケース16の検出用凹部17を通過しようとすると、同期検出用センサ12がその遮光状態を高速検出し、電子シャッタ13を所定時間開く。これによって被覆電線1及びキャップ2を影とする静止画像が取り込まれ、2値化回路15により2値化されて静止画像メモリ19に記憶される。この画像データは図4、図5、図6に示すような明暗の画像としてモニターテレビ21に映し出される。 【0045】この2値化画像が静止画像メモリ19に記憶されると、制御部22は判定部20に、図7、図8に示すような処理を実行させる。 【0046】この2値化画像は、明暗のビットイメージデータで、以下の説明で、電線と直交する方向を横方向に表わし、電線の延び方向を縦方向(上側を端部方向とする)に表わし、横方向の1ビットデータの連なりを1ラインと呼ぶことにする。この1ラインは、例えばCCDセンサの1走査ラインに対応させる。 【0047】初めにキャップ端検出手段26により、キャップ基端αとキャップ先端βを検出する。 【0048】これは、例えば図4の2値化画像に対して、ノイズの影響を排除するため、図中下側の10ラインをマスクし、そこから1ラインづつ上に測定位置を変化させながら、各ラインの影の長さLを測定して行く。 【0049】この長さLが電線外径E+Δ(誤差を吸収する固定値)より小さい値からこれを超える値に変化する位置をキャップ基端αとして検出する。 【0050】キャップ基端αが検出されると、長さLが電線外径E+Δより大きい値からこれより小さい値に変化する位置をキャップ先端βとして検出する。 【0051】上記キャップ端検出を、キャップずれ限界ラインFに達するまで行なっても、キャップ基端αとキャップ先端βの両者が検出されないときは、キャップが嵌められていないと判断でき、キャップ基端αのみが検出されたときはキャップがF点にまで被さっている状態と判断できる。この場合は、キャップ装着不良の検出手段27がキャップなし不良〔図12(b)〕又は取付位置不良〔図12(a)〕として出力する。 【0052】キャップ基端αとキャップ先端βが検出されると、基端側測定部の測長手段28と、先端側測定部の測長手段29によって、キャップ両端の外径G,Hを測定する。 【0053】基端側測定部の測長手段28は、上記キャップ基端αから電線端方向に上記距離g0だけ離れた位置G1から、さらに同方向に所定距離g1だけ離れた位置G2までの間で、電線と直交する方向の影の長さLを算出し、その平均長さGを求める。 【0054】先端側測定部の測長手段29は、上記キャップ先端βから電線のクランプ位置方向に上記距離h0 だけ離れた位置H1から、さらに同方向に所定距離h1だけ離れた位置H2 までの間で、電線と直交する方向の影の長さLを算出し、その平均長さHを求める。 【0055】なお、上記距離g0,h0は外径が急変化するキャップ端の測定を行なわないようにキャップの形状に応じて設定部24で設定された値である。また、上記g1,h1 は、各種キャップについて略一定の外径寸法が測定できるように定めた定数である。 【0056】さらに、キャップ向き不良の検出手段30は、上記平均長さの比G/Hを基準値と比較し、基準値を満足しないときキャップ向き不良の出力を発生する。 【0057】この基準値は、キャップの先端と基端に外径の差があることを利用してキャップの向きを判定するもので、例えば1.0を超えるとき正常と決められる。 【0058】上記キャップの取付け不良の検査が終わると、図8に示す皮剥き不良の検査を行なう。 【0059】初めに、剥き取り境界検出手段31によって、電線被覆の剥き取り境界A′を検出する。 【0060】これは、上記キャップ先端βから、ノイズによる誤動作を防止するため所定ライン(例えば4ライン)だけ上に進んだ位置(測定開始ラインβ′)から、Cラインに向けて計測位置を1ラインづつ変化させながら、電線1と直交する方向の影の長さLを計測して行く。 【0061】このとき測定値Lの変化率が所定値を超え、かつ最大となる位置を、被覆の剥き取り境界A′として検出する。Cラインまで測定しても、この境界A′が見つからないときは、図13(a) の被覆残りであるので、剥き取り不良信号を出力して、検査を終了する。 【0062】剥き取り境界A′が見つかると、皮剥き不良検出手段32によって、皮剥き不良又は剥き過ぎ不良を検出する。 【0063】これは、上記ストリップ境界A′に対して、電線端方向に微小距離だけ離れた位置をAライン、クランプ位置方向に微小距離だけ離れた位置をBラインとして設定し、Aラインの影の長さLAに対するBラインの影の長さLBの比LA/LBが設定範囲内にないとき、図13(b) の剥き過ぎ不良として出力する。 【0064】この設定範囲は、検査する被覆電線の外径に対する芯線径の比に応じて、上限値と下限値が設定されるものである。また、上記微小距離は、剥き取り境界A′に対して、2値化画像上で、確実に芯線部分と被覆部分を区別して捉えられる長さに決められている。 【0065】さらに、広がり不良検出手段33によって、図13(e) に示すような広がり不良を検出する。 【0066】これは、キャップ先端βとCラインの間で、計測位置を電線端方向に変化させながら、電線と直交する方向の影の長さLを計測し、各計測ラインの影の中に存在する光を通過させる穴を、穴開きドット数のカウンタ34によって2値化データのドット数でカウントさせる。 【0067】広がり不良検出手段33は、1ラインの計測時に、このカウント数が所定数以上発生したとき芯線の広がり不良信号を出力する。 【0068】さらに、ひげ発生不良検出手段35によって、図13(f) に示すように芯線の先端から、ひげが出ていないか判定する。これは、Dライン中に、影となっている部分が、2値化データのドット数で所定数以上あるとき、ひげ発生不良信号を出力するものである。 【0069】さらに、芯線端部不良の検出手段36によって、芯線の径の変化がないかを調べる。これは、Cラインの影の長さLCとBラインの影の長さLBを測定し、この比LC/LBが所定範囲にないとき、芯線の広がり不良又は芯線の一部切断不良として出力する。すなわち、図12(e) の芯線の広がり不良のときは、許容範囲の上限値より大きくなり、同図(c) の芯線の先端剥き過ぎ不良のときは、許容範囲の下限値より小さいなる。 【0070】上記検査において、キャップの取付け不良又は被覆の剥き取り不良が検出された場合は、最後まで検査を行なわないで、直ちに不良の電線を加工ラインから排出させることができる。 【0071】また、上記説明は、キャップの取付け不良の検出と、被覆の剥き取り不良の検出を同時に行うものを説明したが、一方の検出だけを行う装置として利用又は製作することが可能である。 【0072】 【発明の効果】この発明のキャップ付き被覆電線の検査装置は、2次元CCDセンサで高速撮影することにより、振動しているキャップ付き被覆電線を2値化静止画像として取り込み、プログラム解析により、複数の検査項目を同時に実行できるから、信頼性の高い検査を高速に行なえ、キャップ付き被覆電線の端部加工が効率よく行なえるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183406 【氏名又は名称】住友電装株式会社 【識別番号】000242600 【氏名又は名称】北陽電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月1日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】江原 省吾 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−23226 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−176022 |
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