| 【発明の名称】 |
フィン付熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮原 里支
【氏名】谷口 光▲のり▼
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| 【要約】 |
【課題】本発明は空気調和機や冷凍機器に使用され、冷媒と空気等の流体間で熱の授受を行うフィン付熱交換器に関するものであり、冬季の水分の凝縮や霜の生成による暖房運転時の能力低下を抑制するとともに、暖房運転時間を延長することを目的とする。
【解決手段】フィン5表面の気流下流側列にのみ、切断面7’が気流方向に対して垂直を成すスリット状の垂直切り起こし7を設け、気流上流側の伝熱管2同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管2近傍のフィン5面上に、気流方向に対して平行となるように断熱用切りこみ8を設けることで、伝熱管2相互間の断熱用切り込み8の間に位置するフィン5の気流上流側前縁部への着霜を抑制し、暖房運転時間を延長することが可能となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一定間隔で平行に並べられ、相互間を気体が流動するフィンと、前記フィンを貫通し内部を流体が流動する、気流方向に複数列配置された伝熱管とから構成され、前記フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成すスリット状の垂直切り起こしを設け、気流上流側の前記伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する前記伝熱管近傍の前記フィン面上に、気流方向に対して平行となるように断熱用切り込みを設けたフィン付熱交換器。 【請求項2】 一定間隔で平行に並べられ、相互間を気体が流動するフィンと、前記フィンを貫通し内部を流体が流動する、気流方向に複数列配置された伝熱管とから構成され、前記フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成すスリット状の垂直切り起こしを設け、気流上流側の前記伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する前記伝熱管近傍の前記フィン面上に、切断面が気流方向と平行を成し、切り起こしの高さを切り起こしの両端から中心に向かって高く山形状をしたスリット状の平行切り起こしを設けたフィン付熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は空気調和機や冷凍機器に使用され、冷媒と空気等の流体間で熱の授受を行うフィン付熱交換器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】空気を熱源としたヒートポンプ式空調機の暖房運転において、室外側熱交換器は蒸発器として機能し、周囲空気温度が低下すると冷媒の蒸発温度が下がり熱交換器表面に水分が凝縮する。さらに冷媒の蒸発温度が0℃以下になると、凝縮した水分が凝固し着霜が生じる。この凝縮水或いは着霜により熱交換器の通風抵抗が増大し、暖房能力が低下するため、除霜運転を定期的に行っている。 【0003】従来のフィン付熱交換器としては、特開昭62−69096号公報に開示されている。 【0004】以下、図面を参照しながら上記従来のフィン付熱交換器の一例について発明する。 【0005】図4は、従来のフィン付熱交換器を示す斜視図である。図4において、1はアルミ材等を材料とするフィンであり、一定間隔で平行に並べられ、2はフィン1に直角に挿入され、気流方向に複数配列された、銅等を材料とする伝熱管である。伝熱管2は熱交換器両端で互いに接続され冷媒回路を構成している。 【0006】図5は、従来のフィン付熱交換器の断面図を示したものであり、図6は図5におけるA−A断面図である。同図において、3はフィンカラーでありフィン1と伝熱管2を接合しており、4は切断面4’が気流方向に対して垂直となるように設けられたスリット状の切り起こしで、フィン面上に表裏交互に突出するように設けてある。 【0007】以上のように構成されたフィン付熱交換器について、以下その動作を説明する。 【0008】同図において、伝熱管2の内部はフロン等の冷媒が循環しており、その冷媒の熱が伝熱管2からフィンカラー3へ伝わり、フィン1を経て切り起こし4へ伝わる。切り起こし4は、フィン1間を流れる空気の境界層を更新することで、空気とフィンの熱交換を促進し、その結果、空気と伝熱管2内部を流れる冷媒との熱交換を促進していた。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のフィン付熱交換器では、暖房運転時に周囲空気温度が低下すると、冷媒の蒸発温度が低下し、さらに冷媒の温度が0℃以下になった場合には、気流上流側のフィン前縁付近に偏って霜が成長し暖房能力を低下させることから、暖房運転を停止し除霜運転を定期的に行わざるを得なくなるという問題があった。 【0010】本発明は、従来の問題を解決するもので、フィン形状を改善することにより、暖房運転時間を延長できるようにすることを目的とする。 【0011】また、従来のフィン付熱交換器では、暖房運転時に周囲空気温度が低下すると、冷媒の蒸発温度が低下するため、気流上流側のフィン前縁付近に水分が凝縮し、熱交換器の通風抵抗が増大するために暖房能力が低下するという問題があった。さらに冷媒の蒸発温度が0℃以下になると、凝縮した水分が凝固し霜になり、暖房能力がさらに低下するため、気流下流側での熱交換が可能であるにも関わらず、暖房運転を停止し、除霜運転を定期的に行わざるを得なくなるという問題があった。 【0012】本発明は、従来の問題を解決するもので、フィン形状を改善することにより、暖房運転時の能力向上を図るとともに、暖房運転時間を延長できるようにすることを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】この課題を解決するために本発明は、フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成すスリット状の垂直切り起こしを設け、気流上流側の伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管近傍のフィン面上に、気流方向に対して平行となるように断熱用切り込みを設けるものである。これにより、暖房運転時のフィン前縁付近への着霜を抑制し、暖房運転時間を延長することが出来る。 【0014】また、フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成すスリット状の垂直切り起こしを設け、気流上流側の伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管近傍のフィン面上に、切断面が気流方向と平行を成し、切り起こしの高さを切り起こしの両端から中心に向かって高く山形状をしたスリット状の平行切り起こしを設けることで、暖房運転時の能力向上を図るとともに、暖房運転時間を延長することが出来る。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明は、一定間隔で平行に並べられ、相互間を気体が流動するフィンと、フィンを貫通し内部を流体が流動する、気流方向に複数列配置された伝熱管とから構成され、フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成すスリット状の垂直切り起こしを設け、気流上流側の伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管近傍のフィン面上に、気流方向に対して平行となるように断熱用切り込みを設けたフィン付熱交換器であり、気流下流側列にのみスリット状の切り起こしを設け、気流上流側の伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管近傍のフィン面上に、気流方向に対して平行となるように断熱用切り込みを設けることで、伝熱管相互間の断熱用切り込みの間に位置するフィン前縁部への、伝熱管からの熱伝導を抑え、この部分への暖房運転時における着霜量を抑制し、暖房運転時間を延長することが出来るという作用を有する。 【0016】また、一定間隔で平行に並べられ、相互間を気体が流動するフィンと、フィンを貫通し内部を流体が流動する、気流方向に複数列配置された伝熱管とから構成され、フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成すスリット状の垂直切り起こしを設け、気流上流側の伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管近傍のフィン面上に、切断面が気流方向と平行を成し、切り起こしの高さを切り起こしの両端から中心に向かって高く山形状をしたスリット状の平行切り起こしを設けたフィン付熱交換器であり、切断面が気流方向と平行を成し、切り起こしの高さを切り起こしの両端から中心に向かって高く山形状をしたスリット状の切り起こしを設けることで、空気の乱流効果を促進し暖房運転時の能力向上を図ると同時に、伝熱管相互間の平行切り起こしの間に位置するフィン前縁部への、伝熱管からの熱伝導を抑え、暖房運転時間を延長することが出来るという作用を有する。 【0017】 【実施例】以下、本発明の実施例について、図1から図3を用いて説明する。なお、従来と同一構成につていは、同一符号を付して詳細な説明を省略する。 【0018】(実施例1)図1は、本発明の実施例1のフィン付熱交換器の断面図である。 【0019】同図において、2は伝熱管であり従来の構成と同じものである。5は一定間隔で平行に並べられたフィンであり、相互間を気体が流動し、伝熱管2内を流動する冷媒とフィン5間を流れる気流とが熱交換を行う構成である。6はフィンカラーでありフィン5と伝熱管2を接合している。 【0020】7はフィン5面上より表裏交互に突出し、かつ切断面7’が気流方向に対して垂直となるように切り起こされた垂直切り起こしである。 【0021】8は気流上流側の伝熱管2同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管2近傍のフィン5面上に、気流方向に対して平行となるよう設けられた断熱用切り込みである。 【0022】以上のように構成されたフィン付熱交換器について、以下その動作を説明する。 【0023】同図において、伝熱管2の内部を循環する冷媒からの熱が、伝熱管2,フィンカラー6,フィン5を経て、垂直切り起こし7へと伝わる。このとき、フィン5の間を流れる気流と熱交換が行われ、フィン5の気流上流側前縁部と垂直切り起こし7へ水滴が凝縮する。 【0024】しかし、気流上流側の伝熱管2同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管2近傍のフィン5面上に、気流方向に対して平行となるよう設けられた断熱用切り込み8により、伝熱管2相互間の断熱用切り込み8の間に位置するフィン5前縁部への、伝熱管2からの熱伝導が抑制され、この部分への凝縮水滴量が減少する。 【0025】周囲空気温度が低い場合には冷媒の蒸発温度が下がり、凝縮した水滴は氷結し霜となり気流上流側前縁部に偏って成長するが、伝熱管2相互間の断熱用切り込み8の間に位置するフィン5前の気流上流側前縁部では凝縮水滴量が少ないことから、着霜量も少なく、その結果、気流の流路が確保され暖房運転時間の延長を図ることが出来る。 【0026】(実施例2)図2は、本発明の実施例2のフィン付熱交換器の断面図、図3は図2のB−B線による断面図である。 【0027】同図において、2は伝熱管であり従来の構成と同じものである。9は一定間隔で平行に並べられたフィンであり、相互間を気体が流動し、伝熱管2内を流動する冷媒とフィン9間を流れる気流とが熱交換を行う構成である。10はフィンカラーでありフィン9と伝熱管2を接合している。 【0028】11はフィン9面上より表裏交互に突出し、かつ切断面11’が気流方向に対して垂直となるように切り起こされた垂直切り起こしである。 【0029】12は気流上流側の伝熱管2同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管2近傍のフィン5面上に、切断面12’が気流方向に対して平行を成し、高さが両端から中心に向かって高く山形状をしたスリット状の平行切り起こしである。 【0030】以上のように構成されたフィン付熱交換器について、以下その動作を説明する。 【0031】同図において、伝熱管2の内部を循環する冷媒からの熱が、伝熱管2,フィンカラー10,フィン9を経て、垂直切り起こし11及び平行切り起こし12へと伝わる。このとき、フィン9の間を流れる気流と熱交換が行われ、フィン9の気流上流側前縁部と垂直切り起こし11及び平行切り起こし12へ水滴が凝縮する。又、周囲空気温度が低い場合には冷媒の蒸発温度が下がり、凝縮した水滴は氷結し霜となり気流上流側前縁部に偏って成長する。これら凝縮した水滴や霜により、フィン付熱交換器の通風抵抗が増大し暖房能力が低下する。 【0032】しかし、平行切り起こし12の切断面12’が気流方向に対して平行に起こされていることから、気流は平行切り起こし12の端面12’’に衝突し、空気の乱流効果が促進され、暖房運転時の能力向上を図ることが出来る。 【0033】さらに、平行切り起こし12は、気流上流側の伝熱管2同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管2近傍のフィン9面上に、切断面が気流方向に対して平行を成すよう設けられているため、伝熱管2相互間の平行切り起こし12の間に位置するフィン9前縁部への、伝熱管2からの熱伝導が抑制され、この部分への凝縮水滴量或いは着霜量が減少することから、気流の流路が確保され暖房運転時間の延長を図ることが出来る。 【0034】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成す垂直切り起こしを設け、気流上流側の伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管近傍のフィン面上に、気流方向に対して平行となるように断熱用切り込みを設ることで、伝熱管相互間の断熱用切り込みの間に位置するフィン前縁部への着霜量を抑制し、暖房運転時間を延長することが出来るという有利な効果が得られる。 【0035】また、フィンの表面の気流下流側列にのみ、切断面が気流方向に対して垂直を成す垂直切り起こしを設け、気流上流側の伝熱管同士を結ぶ中心線よりも上流側に位置する伝熱管近傍のフィン面上に、切断面が気流方向に対して平行を成し、高さが両端から中心に向かって高く山形状をした平行切り起こしを設ることで、空気の乱流効果を促進し、暖房運転時の能力向上を図ることが出来ると同時に、伝熱管相互間の平行切り起こしの間に位置するフィン前縁部への着霜量を抑制し、暖房運転時間を延長することが出来るという有利な効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004488 【氏名又は名称】松下冷機株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)1月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−201679 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月30日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−7295 |
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