| 【発明の名称】 |
熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】丸笠 茂男
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| 【要約】 |
【課題】加工油や洗浄剤を全く使用しないで製造することができ、部品点数の削減、製造コストの低減を達成することができる熱交換器を提供する。
【解決手段】複数並設されたアルミニウム製フィン3の側縁部にチューブ嵌込み溝6を形成するとともに、アルミニウム製チューブ5を蛇行状に曲げて、このチューブの一端部に銅製パイプ7aとアルミニウム製パイプ7bとを共晶溶接7cによって接合した入口パイプ7の前記アルミニウム製パイプ7b側をろう付け9により接合し、前記アルミニウム製チューブ5の他端部でアキュームレータ31のインナーパイプ11を形成し、このインナーパイプ11を前記アキュームレータ31を構成するアルミニウム製本体33に挿入して、この本体33と前記インナーパイプ11とをろう付けにより接合し、このアルミニウム製チューブ5を前記チューブ嵌込み溝6に嵌め込むことにより製造したものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数並設されたアルミニウム製フィンの側縁部にチューブ嵌込み溝を形成するとともに、アルミニウム製チューブを蛇行状に曲げて、このチューブの端部に銅製パイプとアルミニウム製パイプとを共晶溶接によって接合した入口パイプの前記アルミニウム製パイプ側をろう付けにより接合し、このアルミニウム製チューブを前記チューブ嵌込み溝に嵌め込むことにより製造したことを特徴とする熱交換器。 【請求項2】 複数並設されたアルミニウム製フィンの側縁部にチューブ嵌込み溝を形成するとともに、アルミニウム製チューブを蛇行状に曲げて、このチューブの端部でアキュームレータのインナーパイプを形成し、このインナーパイプを前記アキュームレータを構成するアルミニウム製本体に挿入して、この本体と前記インナーパイプとをろう付けにより接合し、このアルミニウム製チューブを前記チューブ嵌込み溝に嵌め込むことにより製造したことを特徴とする熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコルゲート状に折り曲げられたフィンのチューブ嵌込み溝にチューブを嵌め込んで製造される熱交換器の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、フィン・チューブ式熱交換器の製造方法では、複数並設されたアルミニウム製のフィンの板面に貫通孔を設け、この貫通孔にアルミニウム製のチューブを通した後、このチューブ内に鋼球などを通して当該チューブを拡管させてフィンとチューブとの接触度合いを高める拡管方式が提案されている。この拡管方式ではチューブ内に鋼球を通すとき、加工油並びに洗浄剤が使用される。 【0003】なお、本明細書においては「アルミニウム」の用語は純アルミニウムのほかにアルミニウム合金を統一して含むものとする。 【0004】近年では冷蔵庫などの冷却にフロンHFC−134a等が使用されており、この冷媒を使用するにあたり冷凍機油にはエステル系のオイルが用いられる。このエステル系のオイルは前述した加工油や洗浄剤と相溶性がなく、これら加工油や洗浄剤がチューブの内部に残留した場合は冷凍サイクル中の例えばキャピラリチューブ等に詰まる等の問題が発生する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従って、HFC−134a等を使用した冷凍サイクル中に組み込まれる熱交換器では従来の拡管方式を採用し難く、この場合には加工油や洗浄剤を全く使用しない方式で熱交換器を製造しなければならないという問題がある。 【0006】一方、この種の熱交換器では、アルミニウム製チューブを蛇行状に曲げて、このチューブの一端部に、銅製パイプとアルミニウム製パイプとをフラッシュバット溶接により接合した入口パイプのアルミニウム製パイプ側がアルゴン溶接により接続されるとともに、アルミニウム製チューブの他端部に、同じくアルミニウム製の別部品からなるインナーパイプがアルゴン溶接により接続され、このインナーパイプがアキュームレータを構成する本体に挿入されて、この本体とインナーパイプとがろう付けにより接合されるようになっている。 【0007】このようにフラッシュバット溶接やアルゴン溶接を実施した場合には、溶接後に、チューブの内部を洗浄剤で洗浄しなければならないし、前記のフラッシュバット溶接はコスト高になるし、しかも別部品からなるインナーパイプを準備するとなると、部品管理が面倒になる等の問題がある。 【0008】そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、加工油や洗浄剤を使用しないで熱交換器を製造することができ、部品点数の削減、製造コストの低減を達成することができる熱交換器を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、複数並設されたアルミニウム製フィンの側縁部にチューブ嵌込み溝を形成するとともに、アルミニウム製チューブを蛇行状に曲げて、このチューブの端部に銅製パイプとアルミニウム製パイプとを共晶溶接によって接合した入口パイプの前記アルミニウム製パイプ側をろう付けにより接合し、このアルミニウム製チューブを前記チューブ嵌込み溝に嵌め込むことにより製造したことを特徴とするものである。 【0010】この発明によれば、いわゆる拡管方式を採用せずに嵌め込み方式を採用しているので、この点においては加工油や洗浄剤を必要としない。 【0011】入口パイプには銅製パイプとアルミニウム製パイプとを共晶溶接によって接合した入口パイプを用いるので、従来のフラッシュバット溶接で接合した入口パイプに比べて低コスト化を図ることができる。 【0012】請求項2記載の発明は、複数並設されたアルミニウム製フィンの側縁部にチューブ嵌込み溝を形成するとともに、アルミニウム製チューブを蛇行状に曲げて、このチューブの端部でアキュームレータのインナーパイプを形成し、このインナーパイプを前記アキュームレータを構成するアルミニウム製本体に挿入して、この本体と前記インナーパイプとをろう付けにより接合し、このアルミニウム製チューブを前記チューブ嵌込み溝に嵌め込むことにより製造したことを特徴とするものである。 【0013】この発明によれば、入口パイプはアルミニウム製パイプ側をチューブにろう付け接合し、インナーパイプはアルミニウム製チューブの他端部で形成し、この他端部を、アキュームレータを構成する本体に挿入して、この本体とインナーパイプとをろう付け接合したので、従来のものに比べて部品点数が減少し、しかも各接合部はろう付け接合であるので、接合後の内部洗浄は必要としない。 【0014】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。 【0015】図1において、符号1は熱交換器を示し、この熱交換器1はアルミニウム製コルゲートフィン3とアルミニウム製チューブ5とを備えている。このコルゲートフィン3は、図2に示すように、アルミニウム製の平板をコルゲート状に曲げることにより製造される。すなわち、コルゲートフィン3は起立部3a、水平部3b、起立部3a…を交互に繰り返すように略矩形状に曲げられている。このコルゲートフィン3の側縁部3c(起立部3aの上端および水平部3bを含む。)には、チューブ5を嵌合するためのチューブ嵌込み溝6が設けられ、このチューブ嵌込み溝6にはアルミニウム製チューブ5が嵌合されている。なお、コルゲートフィン3は水平部3bを有さず、波の山、谷が円弧状であってもよい、アルミニウム製チューブ5の一端部5aには、図3に示すように、銅製パイプ7aとアルミニウム製パイプ7bとを共晶溶接7cによって接合した入口パイプ7の、前記アルミニウム製パイプ7b側がろう付け9により接合されている。また、アルミニウム製チューブ5の他端部5bは、そのまゝアキュームレータ31のインナーパイプ11を構成しており、このインナーパイプ11はアキュームレータ31を構成するアルミニウム製本体33のボス部33aを貫通して当該本体33内に挿入され、この本体33のボス部33aとインナーパイプ11とがろう付け35により接合されている。 【0016】次に、この熱交換器1の製造手順を説明する。 【0017】まず、図3に示すように、蛇行状に曲げたアルミニウム製チューブ5の一端部5aに、共晶溶接7cされた入口パイプ7がろう付け9により接続されるとともに、アルミニウム製チューブ5の他端部5bがアキュームレータ31のインナーパイプ11を構成し、このインナーパイプ11が、図1に示すように、アキュームレータ31を構成するアルミニウム製本体33のボス部33aを貫通して当該本体33内に挿入され、この本体33のボス部33aの外周とインナーパイプ11とがろう付け35により接合される。すなわち、この実施形態では、入口パイプ7とアキュームレータ31とが一体的に接続されたアルミニウム製チューブ5が形成され、ついで、このアルミニウム製チューブ5が、図4に示すように、コルゲートフィン3のチューブ嵌込み溝6上に宛われ、矢印A方向に押圧されることにより、チューブ5がチューブ嵌込み溝6に嵌合される。 【0018】この実施形態によれば、いわゆる拡管方式を採用せずに嵌め込み方式を採用しているので、この点においては加工油や洗浄剤を全く必要としない。従って、HFC−134a等を使用した冷凍サイクル中に組み込まれる熱交換器として好適である。また、入口パイプ7には銅製パイプ7aとアルミニウム製パイプ7bとを共晶溶接7cによって接合した入口パイプ7を用いるので、従来のフラッシュバット溶接で接合した入口パイプに比べて低コスト化が図られる。 【0019】入口パイプ7はアルミニウム製パイプ7b側をチューブ5にろう付け9接合し、インナーパイプ11はアルミニウム製チューブ5の他端部5bで形成し、この他端部5bを、アキュームレータ31の本体33に挿入し、この本体33とインナーパイプ11とをろう付け35により接合したので、従来のものに比べて、インナーパイプ11の分だけ部品点数が減少し、しかも各接合部はろう付け9,35接合であるので、接合後の内部洗浄は必要としない。 【0020】また、以上の構成によれば、熱交換器1の工場出荷時には、当該熱交換器1に既に入口パイプ7が接続されているので、例えば冷蔵庫の製造ラインでは、この入口パイプ7の銅製パイプ7a側に冷凍サイクルの同種の銅製パイプを接続すればよいので、溶接作業が容易になる。また、当該熱交換器1には既にアキュームレータ31が接続されている。このアキュームレータ31の出口パイプ39(図1)を、例えば銅製パイプとしておけば、同じく冷蔵庫の製造ラインでは、このアキュームレータ31の出口パイプ39側に冷凍サイクルの同種の銅製パイプを接続すればよいので、溶接作業が容易になる。 【0021】以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものでないことは明らかである。 【0022】例えば、前記実施形態では、フロンHFC−134a冷媒を使用する場合について説明したが、これに限定されず、それ以外の冷媒、すなわち冷凍機油に用いられる例えばエステル系のオイルと相溶性のない冷媒を用いる冷凍サイクルに組み込まれる熱交換器として好適である。 【0023】 【発明の効果】この発明によれば、いわゆる拡管方式を採用せずに嵌め込み方式を採用しているので、この点においては加工油や洗浄剤を必要としない。入口パイプには銅製パイプとアルミニウム製パイプとを共晶溶接によって接合した入口パイプを用いるので、従来のフラッシュバット溶接で接合した入口パイプに比べて低コスト化を図ることができる。入口パイプはアルミニウム製パイプ側をチューブにろう付け接合し、インナーパイプはアルミニウム製チューブの他端部で形成し、この他端部を、アキュームレータの本体に挿入し、この本体とインナーパイプとをろう付け接合したので、従来のものに比べて部品点数が減少し、しかも各接合部はろう付け接合であるので、接合後の内部洗浄は必要としない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000186843 【氏名又は名称】昭和アルミニウム株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】櫛渕 昌之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−183075 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)7月6日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−364187 |
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