| 【発明の名称】 |
熱交換器およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】金子 一久
【氏名】山下 彰広
【氏名】橘井 昭雄
【氏名】清水 唯二
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| 【要約】 |
【課題】流路の間隔を狭くすることを可能にし、熱交換効率を向上させた平板型の熱交換器と、その製造方法を提供する。
【解決手段】所定の間隔で、流体の流路となる直線状の複数の流路穴12と、この流路穴12と直交する方向に、前記流路穴12の両端部において隣接する流路穴12を連通させる複数の連通穴13が形成された単一の本体11と、前記流路穴12のうち流体の流入口と流出口となる開口部を残し前記流路穴12と連通穴13の開口部を塞ぐ複数の栓14、15とを設け、前記本体11内に蛇行状の流路を形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴と、この流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の連通穴が形成された単一の本体と、前記流路穴のうち流体の流入口と流出口となる開口部を残し前記流路穴と連通穴の開口部を塞ぐ複数の栓とを設け、前記本体内に蛇行状の流路を形成したことを特徴とする熱交換器。 【請求項2】所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴と、この流路穴と平行な方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の長穴が形成された単一の本体と、前記長穴の開口部を塞ぐ複数の栓とを設け、前記本体内に蛇行状の流路を形成したことを特徴とする熱交換器。 【請求項3】所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴が形成された単一の本体と、この本体の両端に接合され、前記流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の溝が形成された一対の蓋とを設け、前記本体に形成された流路穴と蓋に形成された溝とによって、前記本体内に蛇行状の流路を形成したことを特徴とする熱交換器。 【請求項4】長さ方向もしくは幅方向の端面から所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴と、これらの流路穴の内の所定の流路穴の端部に、厚さ方向の端面から流路穴と直交する方向に、前記流路穴に連通する複数の連通穴が形成された単一の本体と、この本体の各端面に接合され、流路穴もしくは連通穴と直交する方向に、隣接する流路穴もしくは連通穴を接続する溝が形成された複数の蓋と、連通穴が形成された流路穴の開口部を塞ぐ複数の栓とを設け、前記本体に形成された流路穴と連通穴および蓋に形成された溝とによって蛇行状の流路を形成したことを特徴とする熱交換器。 【請求項5】単一の本体に流体を流す直線状の複数の流路穴を形成し、この流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の連通穴を形成し、前記本体を洗浄した後、前記流路穴のうち流体の流入口と流出口となる開口部を残し前記流路穴と連通穴の開口部を栓で塞ぎ、この栓を前記本体に接合して、前記本体内に蛇行状の流路を形成することを特徴とする熱交換器の製造方法。 【請求項6】単一の本体に流体を流す直線状の複数の流路穴を形成し、蓋に前記流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の溝を形成し、前記本体および蓋を洗浄した後、前記流路穴のうち流体の流入口と流出口となる開口部を残し、前記本体の両端に前記蓋を接合して、前記本体に形成された流路穴と蓋に形成された溝とによって蛇行状の流路を形成することを特徴とする熱交換器の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、宇宙往還機、人工衛星等の宇宙機などに使用される平板型の熱交換器とその製造方法にかかり、特に、高圧流体を流して熱交換を行なうのに好適な平板型の熱交換器とその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】平板型の熱交換器では、その用途に応じて長さが数10cm〜1mを超えるものまで各種の大きさのものが要求され、そこに形成される流路穴の径も数〜10数mmの大きさが要求されている。また、熱交換効率を向上させるためには流路穴を長くすることが必要であり、流路穴はその間隔を数mmで形成することが要求されることがある。さらに、その用途によっては、たとえば、圧力が20〜30kg/cm2 −Gの高圧流体を流して熱交換を行なうことも要求されることもある。 【0003】このような平板型熱交換においては、図11に示すように、平板状の本体1の内部に流体を流す蛇行状の流路穴2を直接形成することが理想である。しかし、このような加工を行なうことはできない。 【0004】このため、一般的には、図12に示すように、平板状の本体1に所定の間隔で直線状の流路穴2を形成し、各流路穴2の端部をU字管3で接続して蛇行状の流路を形成している。前記U字管3のを本体1に固定する方法としては、内部に流れる流体の圧力が、たとえば、数kg/cm2 −G以下の低圧である場合には、ろう付けなどの方法を採用することができる。しかし、圧力が20〜30kg/cm2 −Gのような高圧流体を流すような場合には、本体1とU字管3を溶接している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、図12に示す構成では、流路穴の間隔が狭くなった場合、本体とU字管の溶接作業が困難となるため、熱交換効率が低下しても、溶接作業が可能な間隔を設けることが必要になる。 【0006】上記の事情に鑑み、本発明の目的は、流路穴の間隔を狭くすることを可能にし、熱交換効率を向上させることができる平板型の熱交換器とその製造方法を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本出願の第1の発明は、所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴と、この流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の連通穴が形成された単一の本体と、前記流路穴のうち流体の流入口と流出口となる開口部を残し前記流路穴と連通穴の開口部を塞ぐ複数の栓とを設け、前記本体内に蛇行状の流路を形成した。 【0008】また、第2の発明は、所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴と、この流路穴と平行な方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の長穴が形成された単一の本体と、前記長穴の開口部を塞ぐ複数の栓とを設け、前記本体内に蛇行状の流路を形成した。 【0009】また、第3の発明は、所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴が形成された単一の本体と、この本体の両端に接合され、前記流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の溝が形成された一対の蓋とを設け、前記本体に形成された流路穴と蓋に形成された溝とによって、前記本体内に蛇行状の流路を形成した。 【0010】また、第4の発明は、長さ方向もしくは幅方向の端面から所定の間隔で、流体を流す直線状の複数の流路穴と、これらの流路穴の内の所定の流路穴の端部に、厚さ方向の端面から流路穴と直交する方向に、前記流路穴に連通する複数の連通穴が形成された単一の本体と、この本体の各端面に接合され、流路穴もしくは連通穴と直交する方向に、隣接する流路穴もしくは連通穴を接続する溝が形成された複数の蓋と、連通穴が形成された流路穴の開口部を塞ぐ複数の栓とを設け、前記本体に形成された流路穴と連通穴および蓋に形成された溝とによって蛇行状の流路を形成した。 【0011】また、第5の発明は、単一の本体に流体を流す直線状の複数の流路穴を形成し、この流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の連通穴を形成し、前記本体を洗浄した後、前記流路穴のうち流体の流入口と流出口となる開口部を残し前記流路穴と連通穴の開口部を栓で塞ぎ、この栓を前記本体に接合して、前記本体内に蛇行状の流路を形成する。 【0012】さらに、第6の発明は、単一の本体に流体を流す直線状の複数の流路穴を形成し、蓋に前記流路穴と直交する方向に、前記流路穴の両端部において隣接する流路穴を連通させる複数の溝を形成し、前記本体および蓋を洗浄した後、前記流路穴のうち流体の流入口と流出口となる開口部を残し、前記本体の両端に前記蓋を接合して、前記本体に形成された流路穴と蓋に形成された溝とによって蛇行状の流路を形成する。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明による熱交換器の第1の実施の形態を示し、流路穴の中心を通る平面で切断した正面断面図である。同図において、11は本体で、その長さ方向の端面から本体11を貫通する複数の流路穴12と、本体11の厚さ方向の端面から流路穴に直交し、隣接する流路穴12を接続する複数の連通穴13が形成されている。前記流路穴12の両端には、流路穴12より大径の穴12aが形成され、前記連通穴13の一端も、連通穴13より大径の穴13aが形成されている。 【0014】14は栓で、流路穴12の開口部を塞ぐように穴12aに挿入され、溶接等により本体11に固定されている。15は栓で、連通穴13の開口部を塞ぐように穴13aに挿入され、溶接等により本体11に固定されている。そして、本体11の流入口から送りこまれた流体が、流路穴12と連通穴13を交互に通る蛇行状の流路を形成している。 【0015】図2ないし図5は、図1に示す熱交換器の製造工程を示す工程図である。まず、図2に示すように、たとえば、ガンドリル等を用いた機械加工により、本体11に複数の流路穴12を形成する。 【0016】ついで、図3に示すように、たとえば、エンドミル等を用いた機械加工により、隣接する流路穴12を連通させる連通穴13を形成する。さらに、機械加工により、図4に示すように、流路穴12の両端および連通穴13の一端を拡径する穴12a、13aを形成する。 【0017】機械加工が終了したら、本体11を十分に洗浄する。ついで、図5に示すように、穴12aのうち流体の流入口、流出口を残して、栓14を挿入し本体11に溶接して固定する。また、穴13aにも栓15を挿入し本体11に溶接して固定する。 【0018】この本体11と栓14、15の接合は、熱交換器内を流れる流体の圧力が高い場合には、溶接等の接合手段を用い、あるいは、穴12a、13aをねじ穴として、栓14、15におねじを形成し螺合させるようにしてもよい。また、熱交換器内を流れる流体の圧力が低い場合には、ろう付け、接着などの手段を用いることもできる。 【0019】また、穴12a、13aを形成しないで、流路穴12、連通穴13に直接栓14、15を固定するようにしてもよい。なお、熱交換器の材料としては、通常アルミニウム、銅、鉄などを用いるが、熱交換器の用途によっては、ステンレス鋼、チタン等を用いることもできる。 【0020】図6は、本発明による熱交換器の第2の実施の形態を示し、流路穴の中心を通る平面で切断した正面断面図である。同図において、11は本体で、長さ方向の端面から長さの異なる複数の流路穴12と、幅方向の端面から流路穴12に直交し、隣接する流路穴12を接続する複数の連通穴13が形成されている。 【0021】14は栓で、流体の流入口と流出口を残して、流路穴12の開口部を塞ぐよう挿入され、本体11に接合されている。15は栓で、所要の流路穴11の連通部を残して連通穴13の開口部を塞ぐように連通穴13に挿入され、本体10に接合されている。 【0022】このような構成としても、本体11内に蛇行状の流路を形成することができる。なお、上記の構成において、連通穴13の径を流路穴12の径より大きくしてもよい。 【0023】図7は、本発明による熱交換器の第3の実施の形態を示し、流路穴の中心を通る平面で切断した正面断面図である。同図において、13bは連通穴で、本体11の流路穴12が開口する端面に、隣接する流路穴12を連通するように長穴状に形成されている。15aは栓で、連通穴13aに嵌合する長円形に形成され、本体11に接合されている。 【0024】このような構成とすることにより、加工を容易にすることができ、かつ、構成部品の数を少なくすることができる。また、栓15aの端部を曲線とすることにより、流体の流れを円滑にすることができる。 【0025】図8は、本発明による熱交換器の第4の実施の形態を示し、流路穴の中心を通る平面で切断した正面断面図である。同図において、11は本体で、その外形が所要に形状に形成され、たとえば長さ方向の両端面から長さの異なる複数の流路穴12と、幅方向の両端面から流路穴12に直交し、隣接する流路穴12を接続する複数の連通穴13が形成されている。 【0026】14、15は栓で、それぞれ流路穴12と連通穴13の開口部を塞ぐように挿入され、本体11に溶接されている。 【0027】このように、本願発明による熱交換器は、その外形が矩形である必要はなく、図示のような形状のほか、流路穴12と連通路13を形成できる形状であれば多角形、円形であってもよい。したがって、熱交換器を配置する空間の形状に合わせて任意の形状の熱交換器を得ることができる。 【0028】図9は、本発明による熱交換器の第5の実施の形態を示し、流路穴の中心を通る平面で切断した正面断面図である。同図において、11は本体で、複数の流路穴12が形成されている。18は蓋で、隣接する流路穴12を接続する溝19が形成され、本体11の両端に固定されている。 【0029】このような構成とすることにより、加工を容易にすることができ、かつ、構成部品の数を少なくすることができる。 【0030】図10は、本発明による熱交換器の第6の実施の形態を示す斜視図である。同図において、11は本体で、複数の流路穴12と、本体11の厚さ方向の端面と流路穴12を接続する接続穴13が形成されている。14は栓で、接続穴13が接続された流路穴12の端部に挿入され、本体11に固定されている。18は蓋で、隣接する流路穴12もしくは連通穴13を接続するように本体11の各端面に固定されている。 【0031】このような構成にすることによって、流路穴12の間隔を狭くしても、蓋18の取付けが容易であり、流路穴12間の短絡を発生させることなく熱交換器を構成することができる。 【0032】 【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、流路穴の間隔を狭くして、熱交換効率の高い熱交換器を得ることができる。また、本体に対する穴明けと栓あるいは蓋の取付け作業だけで熱交換器を形成することができるので、製作が容易であり、安価で信頼性の高い熱交換器を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月7日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】秋本 正実
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| 【公開番号】 |
特開平11−23173 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−181439 |
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