| 【発明の名称】 |
積層型熱交換器 |
| 【発明者】 |
【氏名】関 正廣
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| 【要約】 |
【課題】熱交換器を通過する排ガスと空気との滞留時間を引き伸ばして熱交換効率を高める。
【解決手段】凹部2と突部3とを交互に形成する伝熱板4と、平板状の隔板5とを交互に積層して熱交換器1を構成する。凹部2と突部3を仕切る立上り部12は上下対称な波形曲線であり、湾曲状の幅広部13と幅狭部14とが交互に連続する流路8A,8Bを形成する。幅広部13の中心には円錐状の障壁部15,16を形成する。これにより、流路8A,8Bを通る排ガスと空気は、障壁部15,16に衝突して障壁部15,16を迂回するように分岐するため、熱交換器1の内部での排ガスと空気の滞留時間が長くなり、熱交換効率を高めることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 全長に渡って凹凸状の流路を有する伝熱板と平板状の隔板とを交互に積層し、前記伝熱板の間に介在する前記隔板によって前記伝熱板の流路を仕切るとともに、積層する前記伝熱板を交互に交叉方向に積み重ねて前記流路を直交させ、この流路に沿って流れる授熱媒体と受熱媒体とを互いに交叉させる積層型熱交換器であって、前記伝熱板又は隔板のいずれか一方に前記流路内に突出する障壁部を形成したことを特徴とする積層型熱交換器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉等から排気される排ガスの熱を回収する積層型熱交換器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来からこの種の積層型熱交換器として種々のものが提案され、例えば、特開平8−94277号公報等には、全長に渡って波形の凹凸部を有する波形フィンを板材を介して互いに交叉するようにして積層し、波形フィンの凹凸部と板材によって形成される流路に温度の異なる二つ流体(気体や液体)を流通させることによって、両流体間で熱の移動を行わせる熱交換器が開示されている。しかし、この熱交換器は、波形に折曲した波形フィンに沿わせて授熱媒体と受熱媒体とを互いに交叉させて流すことから、授熱媒体と受熱媒体は、波型曲線状の波型凹凸部によって形成される滑らかな流路に沿って流れ、かつ、この波型凹凸部は波形フィンの全長に沿って直線的に形成されているから、流路を流れる授熱媒体及び受熱媒体は、熱交換器の内部に長く滞留することなく直線的に抜け出てしまう。このため、授熱及び受熱媒体が短時間で通過することから、授熱媒体及び受熱媒体との熱交換効率が低いものであった。 【0003】本発明は、このような問題を解決して授熱媒体及び受熱媒体を熱交換器の内部に長く滞留させ熱交換効率を向上することができる積層型熱交換器を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、全長に渡って凹凸状の流路を有する伝熱板と平板状の隔板とを交互に積層し、前記伝熱板の間に介在する前記隔板によって前記伝熱板の流路を仕切るとともに、積層する前記伝熱板を交互に交叉方向に積み重ねて前記流路を直交させ、この流路に沿って流れる授熱媒体と受熱媒体とを互いに交叉させる積層型熱交換器であって、前記伝熱板又は隔板のいずれか一方に前記流路内に突出する障壁部を形成したものである。 【0005】請求項1の発明の構成により、例えば焼却炉などから排気させる800℃前後の排ガスと空気とを熱交換器の内部に送り込む。熱交換器は、伝熱板を互いに交叉させて積層することから、熱交換器の直交する二辺に入口部と出口部とが互いに交叉する方向に形成され、この直交する入口部から排ガスと空気とを互いに交叉させて送り出す。そして、熱交換器へと送り出された授熱媒体側の排ガスと受熱媒体側の空気は、熱交換器の伝熱部から凹部と凸部によって形成される流路を通って出口部から排出され、こうして排ガスと空気が相互に交叉状に流れて排ガスと空気とが熱交換される。このとき、排ガスと空気とが流れる流路にはそれぞれ障壁部が形成され、流路を流れる排ガスと空気は、障壁部に衝突して障壁部を迂回するように分岐するため、熱交換器の内部での排ガスと空気の滞留時間が長くなる。このため、長時間に渡って排ガスと空気との熱の授受が行われ、熱交換効率が高められる。 【0006】 【発明の実施形態】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図5は、本発明の一実施例を示し、同図において熱交換器1は、それぞれステンレス等の金属製薄板から成る伝熱板4と隔板5とを交互に積層して構成されている。伝熱板4と隔板5はそれぞれ正方形に形成され、伝熱板はプレス成型などによって全長に渡って凹部2と突部3とを交互に形成し、一方、隔板5は平板状に形成されている。このようにして伝熱板4に形成する凹部2と凸部3を伝熱板4の間に介在する隔板5で遮蔽して後述する授熱媒体と受熱媒体を流す流路8,8Aを形成する。すなわち、上面側に積層する隔板5と凹部2との間に流路8Aが形成され、さらに、下面側に重ね合わせる隔板5と凸部3との間に流路8Bが形成されることになる。なお、多数の伝熱板4を積層する際、図1に示すように、伝熱板4に形成された凹部2と凸部3が互いに直交するように一枚毎に伝熱板4を交叉させて積層する。これにより、伝熱板4に形成する流路8A,8Bが互いに交叉し、この流路8A,8B内の授熱媒体と受熱媒体とは互いに交叉して流れる。なお、流路8A,8Bは、各伝熱板4と隔板5の側縁部で開口し、これが熱媒体と受熱媒体の入口部10と出口部11となる。 【0007】また、前記凹部2と凸部3とを仕切る立上り部12は、図4の平面図で示すように、湾曲した山部と谷部が連続する上下対称な波形曲線を成し、かつ、図5の断面図で示すように、凹部2から凸部3に向かって山型に傾斜したテーパ面となっている。すなわち、凹部2と凸部3との境界部分を波形曲線状の立上り部12で仕切ることによって凹部2と凸部3によって形成される授熱媒体と受熱媒体の流路8A,8Bは、立上り部12における山部の頂部の間が最も広く、立上り部12の谷部に向かって次第に狭くなる。すなわち、流路8A,8Bの流路方向に向かって凸弧状に湾曲した幅広部13と凹弧状に湾曲した幅狭部14とが交互に連続する。そして、前記伝熱板4の凹部2と凸部3の幅広部13には、その中心部に位置して山型に傾斜したテーパ面からなる円錐形の障壁部15,16が伝熱板4に一体形成されている。この障壁部15,16は、流路8の内側に突出するように凹部2に形成される障壁部15は凸状に突出して上面側の隔板5に当接し、一方、凸部3に形成される障壁部16は、凹状に陥没して下面側の隔板5に当接している。つまり、凸状の障壁部15は、凸部3と同じ高さであり、一方、凹状の障壁部16は、凹部2と同じ深さである。 【0008】また、前記熱交換器1を構成する伝熱板4と隔板5は、一枚の伝熱板4と一枚の隔板5をスポット溶接等によって接合してユニット化され、このようにしてユニット化した一組の伝熱板4と隔板5を互いに交叉させて組み付ける。また、伝熱板4の両端縁には、前記凸部3及び凹部3と平行する段差部20が折曲され、この段差部20の内側に側縁プレート21を嵌め入れ、側縁プレート21を介して前記隔板5と伝熱板4の段差部20とを接合する。なお、前記側縁プレート21を伝熱板4及び隔板5より長く、また、前記伝熱板4に形成する段差部20の両端部も伝熱板4の端部から突出し、この該伝熱板4及び隔板5から突出した側縁プレート21の裏面側に位置決め用の段部22を形成している。これにより、熱交換器1の組み付けに際して伝熱板4を積層するとき、伝熱板4と隔板5の両側縁に設けた側縁プレート21を井桁状に組んで伝熱板4のコーナー部分に形成される位置決め用の段部22を下段側の伝熱板4に係合させて伝熱板4同志を相互に位置決めできる。 【0009】以上のように構成される本実施例の熱交換器1は、授熱媒体としての例えば焼却炉などから排気させる800℃前後の排ガスと受熱媒体としての常温の空気とを図示しない送風手段及びエアダクトにより熱交換器1の内部に送り込む。なお、熱交換器1は、ユニット化した一組の伝熱板4と隔板5とを互いに交叉させて積層することから、熱交換器1の直交する二辺に授熱媒体側の排ガスと受熱媒体側の空気の入口部10と出口部11とが互いに交叉する方向に形成され、排ガスと空気は互いに交叉する方向から熱交換器1に送り出される。そして、図4中矢印a方向から熱交換器1へと送り出された排ガスは、熱交換器1の入口部10から立上り部12によって仕切られた凹部2と凸部3によって形成される流路8,8A内を通って出口部11から排出され、同様に図4中矢印b方向から熱交換器1へと送り出された空気は、熱交換器1の入口部10から立上り部12によって仕切られた凹部2と凸部3によって形成される流路8,8A内を通って出口部11から排出される。こうして排ガスと空気が相互に交叉して流れ、授熱媒体側の排ガスと受熱媒体側の空気とが熱交換され、排ガスの熱を回収して高温となったクリーンな空気を回収することができる。また、排ガスと空気の流路8,8Aとなる凹部2と凸部3は、これら凹部2と凸部3を仕切る立上り部12を湾曲した山部と谷部とからなる上下対称な波形曲線で形成して凸弧状の幅広部13と凹弧状の幅狭部14とを交互に連続させて形成するとともに、各幅広部13の中心部にそれぞれ障壁部15,16を形成することにより、幅狭部14から幅広部13へ流れる排ガス及び空気は、図4中矢印cで示すように障壁部15,16に衝突して障壁部15,16を迂回するように分岐した後、幅狭部14で合流し、幅狭部14から再び、幅広部13へと向かう。このように、流路8,8Aを流れる排ガスと空気とは幅広部13の中心に設けた障壁部15,16により、分岐させて障壁部15,16を迂回するように流れることから、熱交換器1の内部での排ガスと空気の滞留時間が長くなる。このため、長時間に渡って排ガスと空気との熱の授受が行われ、熱交換効率を高めることができる。 【0010】以上のように、本実施例においては、凹部2と凸部3を仕切る立上り部12を湾曲した山部と谷部とからなる上下対称な波形曲線で形成して凸弧状の幅広部13と凹弧状の幅狭部14とを交互に連続する流路8,8Aを形成し、かつ、幅広部13の中心部にそれぞれ障壁部15,16を形成することにより、熱交換器1を貫流する排ガスと空気は、障壁部15,16を有する幅広部13と幅狭部14とによって、分岐と合流を繰り返して流路8,8Aを流れるため、直線的に排ガスと空気を流す場合に比べて流路8,8Aが迷路状となり、流路8,8Aの距離も長くなるため、結果的に熱交換器1の内部での排ガスと空気との滞留時間も長くなる。このため、長時間に渡って排ガスと空気との熱の授受が行われ、熱交換効率を高めることができる。 【0011】以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では流路を波形曲線状の立上り部で凹部と突部を仕切って流路を形成したが、流路の形状は前記実施例に限るものではない。また、熱交換器を構成する伝熱板や隔板の形状等も正方形型に限らず、例えば図6に示すように、長方形型に形成してもよく、また、正方形の伝熱板や隔板からなる熱交換器を多数並設して長方形型の熱交換器を構成してもよい。さらに、授熱媒体として焼却炉の排ガスを例にして説明したが、必ずしも焼却炉用に限るものではなく、各種の熱交換用として用いることが可能である。また、授熱媒体及び受熱媒体としては気体に限らず液体など各種の流体の熱交換用として適用可能なものである。また、前記実施例では、プレス成型により、凹部と突部とからなる流路と、その流路の幅広部の中心に位置する障壁部とを伝熱板に形成した例を示したが、伝熱板側に凹部と突部とからなる流路を形成し、隔板側に障壁部を形成してもよく、要は流路に障壁部が突設する構造であればよい。 【0012】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、全長に渡って凹凸状の流路を有する伝熱板と平板状の隔板とを交互に積層し、前記伝熱板の間に介在する前記隔板によって前記伝熱板の流路を仕切るとともに、積層する前記伝熱板を交互に交叉方向に積み重ねて前記流路を直交させ、この流路に沿って流れる授熱媒体と受熱媒体とを互いに交叉させる積層型熱交換器であって、前記伝熱板又は隔板のいずれか一方に前記流路内に突出する障壁部を形成したものであるから、流路を流れる排ガスと空気が障壁部に衝突して分岐するため、熱交換器の内部での排ガスと空気との滞留時間が長くなり、長時間に渡って排ガスと空気との熱の授受が可能となり、熱交換効率を高めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598067407 【氏名又は名称】セキサーマル株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護
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| 【公開番号】 |
特開平11−337276 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)12月10日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−141681 |
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