| 【発明の名称】 |
製鋼用電気炉の排熱回収装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 誠
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| 【要約】 |
【課題】製鋼用電気炉の排熱回収装置において、燃焼装置の容量を最適に行うことができ、バーナー容量も最適な容量を選定することができ、ガスクーラーもコンパクトとなり、燃焼制御性とガス冷却制御性も向上する装置を提供する。
【解決手段】電気炉または電気炉用スクラップ予熱装置からの排ガスをダクトを介して燃焼装置に導入して前記排ガスを燃焼して処理する排ガス処理設備において、前記電気炉または電気炉用スクラップ予熱装置の出側に蓄熱式熱交換器を配設し、燃焼処理前の排ガスの顕熱を一旦蓄熱し、該蓄熱した熱で排ガスを予熱する如くなしたことを特徴とする製鋼用電気炉排熱回収装置である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気炉または電気炉用スクラップ予熱装置からの排ガスをダクトを介して燃焼装置に導入して前記排ガスを燃焼して処理する排ガス処理設備において、前記電気炉または電気炉用スクラップ装置の出側に蓄熱式熱交換器を配設し、燃焼処理前の排ガスの顕熱を一旦蓄熱し、該蓄熱した熱で排ガスを予熱する如くなしたことを特徴とする製鋼用電気炉排熱回収装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料を溶解あるいは精錬する電気炉から溶解・精錬・昇熱中に発生する排ガス、あるいは、金属材料を電気炉内またはスクラップ予熱装置にて予熱する際に発生する排ガスの顕熱を蓄熱する設備に関する。 【0002】 【従来の技術】金属材料を電気炉またはスクラップ予熱装置にて予熱する場合、排ガス中に有害成分として白煙、悪臭が発生し、環境上問題となっている。この白煙、悪臭は、金属材料に付着している油分が蒸発しミスト状になったもので、集塵装置内の濾布の目詰まり、あるいは火災の原因となる。また、排ガスの悪臭は、ホルムアルデヒド、アセトンアルデヒド、トルエン、スチレン、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン等の臭気成分によるもので、工場内はもとより、周辺住民への影響も大きくなっている。これら排ガス中に含まれる有害成分を除去する方法として様々な方法が提案されている。例えば、電気炉から発生するガスを利用する除去方法として、特開昭56−168083号公報が開示されている。この方法は、スクラップ予熱装置から排出される悪臭物質等を含むガスを電気炉から排出される高温ガスと合流させることにより排ガス中に含まれる悪臭物質等を酸化分解する方法である。 【0003】また、排ガスを直接燃焼、加熱して有害物質を除去する直接燃焼方式も開示されており、この方式は、排ガス中に含まれる臭気成分等有害物質を燃焼炉に導入してバーナーにより直接燃焼、加熱することにより分解するものである。 【0004】しかし、金属材料を電気炉またはスクラップ予熱装置にて予熱する場合または、電気炉内で材料を溶解、昇温する場合に発生する排ガス中には、上記以外の有害成分、例えば、HCL、SOx、NOx、芳香族塩素化合物も種々含まれている。これらの物質は、上記従来の開示技術では、所定のレベルまで低減することは出来ないとし、特開平6−117780号公報が提案されている。すなわち、電気炉または電気炉用スクラップ予熱装置からの排ガスの後流をバーナーで燃焼させ、この燃焼ガスと前記排ガスを混合加熱する燃焼混合装置または、燃焼装置からのガスの後流に該ガスの保持室を設け前記保持室からのガスの後流に該ガスのガスクーラーを設け前記ガスクーラーからのガスの後流にバグフィルターを設けて金属材料の溶解中・昇温中の電気炉あるいは、材料を予熱中のスクラップ予熱装置から発生する排ガスを燃焼混合装置に導入してバーナーによって燃焼加熱し、かつ、加熱した排ガスをある一定時間以上保持室内に保持することにより有害成分である芳香族塩素化合物の大部分を分解する設備が開示されている。 【0005】この設備は、発生する排ガスを燃焼混合装置に導入して、燃焼混合室に設置しているバーナーによって排ガスを800℃以上に加熱して有害成分を分解する設備である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、電気炉から発生する排ガスの温度は、300℃〜1500℃と変動する。これは、スクラップまたは金属材料の溶融開始時はスクラップまたは金属材料を常温から加熱しはじめるため、このときの排ガス温度は低く、スクラップまたは、金属材料が溶解しはじめると排ガス温度は上昇する。このようにスクラップまたは、金属材料の予熱から溶解の間で300℃〜1500℃まで排ガス温度は変動する。 【0007】また、前記した排ガス中に含まれる有害成分は、800℃以上で0.5秒から5秒間保持することで分解するものであるから、800℃で5秒保持すればよいことになる。従って800℃以上に上昇した排ガスの顕熱はそのまま冷却装置に送られて所定の温度まで冷却されており、冷却装置の能力も大容量の設備が必要となっていた。また、排ガスの温度変動が大きいため、燃焼装置の設備容量も低温時の排ガス温度を燃焼するに必要な容量を装備することになり、大容量の燃焼設備が必要であった。大容量設備であるため、排ガス温度が800℃弱の場合、燃焼制御が非常に難しく、過飽和状態で使用されていた。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨とするところは、電気炉または電気炉用スクラップ予熱装置からの排ガスをダクトを介して燃焼装置に導入して前記排ガスを燃焼して処理する排ガス処理設備において、前記電気炉または電気炉用スクラップ予熱装置の出側に蓄熱式熱交換器を配設し、燃焼処理前の排ガスの顕熱を一旦蓄熱し、該蓄熱した熱で排ガスを予熱する如くなしたことを特徴とする製鋼用電気炉排熱回収装置である。 【0009】 【発明の実施の形態】図1は本発明の設備構成図、図2は排ガス温度状態を示す。 【0010】図1において、電気炉1に投入された金属材料及びスクラップは予熱、溶解される。このとき発生する排ガスは電気炉に連結したダクトを介して蓄熱式熱交換器2を通って燃焼装置3に流入する。燃焼装置には排ガスを800℃に加熱するためのバーナー10を設置している。このバーナー10で加熱した排ガスは、燃焼装置3内で5秒間保持され、燃焼装置の後段に設置したガスクーラー6に導入する。そして、このガスクーラー6では、燃焼装置内で分解した有機成分を短時間で急冷し、ガスクーラー6の後段に設置したバグフィルター7により排ガス中に含まれるダストを除去して煙突8を介して大気へ放散する。 【0011】電気炉1において金属材料またはスクラップの予熱・溶解を開始すると排ガス温度は、徐々に上昇しながら排ガスが蓄熱式熱交換器2に進入する。この蓄熱式熱交換器2は、排ガスの顕熱を徐々に吸収し蓄熱していく。この蓄熱式熱交換器2としてはセラミック製のハニカム構造のものを使用してもよいし、セラミック製のボールやナゲット状のものを使用してもよい。要は、排ガスの顕熱を所定の温度で蓄熱できるものであればよい。周知のように電気炉の操業はバッチ操業のため、1回の操業が終了すると再度金属材料または、スクラップを電気炉1に入れ、加熱開始して溶解まで行われる。その1回の操業時の排ガス温度を図2に示す。このように電気炉1では排ガス温度が常温から1500℃まで上昇を繰り返し行う。従って1回操業したときの排ガスの顕熱を蓄熱式熱交換器2が蓄熱しておくと、次の操業時は、前回の操業時の排ガスの顕熱を蓄熱式熱交換器2が蓄熱しているので、操業開始時の低温度の排ガスは、蓄熱式熱交換器2により加熱され所定の温度となって燃焼装置3に流入する。これにより、燃焼装置3では、従来においては低温の排ガスを800℃まで加熱して、有害成分を分解していたが、本発明においては低温の排ガスが所定の温度に加熱されて燃焼装置3に流入するので燃焼装置では、バーナー容量を低減することができる。蓄熱式熱交換器2の蓄熱容量が例えば蓄熱式熱交換器2の出側の排ガス温度が800℃となるように設定しておけば、次の操業時には常温で流入した排ガスは、800℃近傍に加熱されて燃焼装置に排出され、800℃以上の排ガスが流入してきたら800℃近傍になるように蓄熱式熱交換器2により冷却される。このように蓄熱式熱交換器2の設定を任意に変更することにより、蓄熱式熱交換器2の出側の排ガス温度を任意に設定でき、燃焼装置での有機成分を分解するに必要なバーナー10の容量とガスクーラー6の冷却設備能力は最小容量でよい。 【0012】 【発明の効果】このように、蓄熱式熱交換器を電気炉と燃焼装置の間に配置することにより、電気炉から排出する排ガス温度に応じて燃焼装置の入口の排ガス温度を任意に調整することができるので、燃焼装置の容量を最適に行うことができ、バーナー容量も最適な容量を選定することができ、ガスクーラーもコンパクトとなり、燃焼制御性とガス冷却制御性も向上する。このように本発明の設備的効果は非常に大きく、操業コスト効果にも大きく貢献する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006655 【氏名又は名称】新日本製鐵株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】岸田 正行 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−248371 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月14日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−46880 |
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