| 【発明の名称】 |
外熱式ロータリキルン |
| 【発明者】 |
【氏名】美濃羽 亮
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| 【要約】 |
【課題】従来の外熱式ロータリーキルンは、加熱室で乾留ガスを燃焼させるには最低でも650℃の温度が必要であり、この温度以下で炭化させる被処理物の場合には、450℃以上に加熱すると炭素が分解して収量が減少してしまうため、加熱室内の温度を500℃に保たなければならないのであるが、そうすると、レトルト内から流入した乾留ガスは加熱室内で燃焼することができなくて、加熱室と一体または別体に設けた処理室で燃焼しなければならず、熱効率が低下してしまうという課題がある。
【解決手段】レトルトの少なくとも加熱室に対応する部分の外周を熱の伝達を抑制する構造にしたから、加熱室の温度を乾留ガスの燃焼に十分な650℃以上にしても、レトルト内の温度を例えば450℃に保つことができて、高い熱効率を維持しつつ炭素の収量を高めることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加熱室をほぼ水平に貫通したレトルト内で発生した乾留ガスを前記加熱室内に放出して燃焼させるようにした外熱式ロータリキルンにおいて、前記レトルトの少なくとも前記加熱室に対応する部分の外周を熱の伝達を抑制する構造にしたことを特徴とする外熱式ロータリキルン。 【請求項2】 前記レトルトを二重構造とし、その空間に流体を流すようにしたことを特徴とする外熱式ロータリキルン。 【請求項3】 前記レトルトの外周を断熱材で覆ったことを特徴とする請求項1記載の外熱式ロータリキルン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、加熱室をほぼ水平に貫通したレトルト内で発生した乾留ガスを加熱室内に放出して燃焼させるようにした外熱式ロータリキルンに関する。 【0002】 【従来の技術】被熱処理物を炭化する場合、加熱時に発生する乾留ガスを加熱室に導いて燃焼させるようにした外熱式ロータリキルンは、特別な乾留ガス処理室が不要となって装置がコンパクトになるとともに、加熱室の燃料の一部を乾留ガスで補うことができることから、熱効率が高いという利点があって、近年、一般に使用されるようになっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱室で乾留ガスを燃焼させるには最低でも650℃の温度が必要であり、この温度以下で炭化させる被処理物の場合、例えば、下水道汚泥を炭化処理する場合には、450℃以上に加熱すると炭素が分解して収量が減少してしまうため、加熱室内の温度を500℃に保たなければならないのであるが、そうすると、レトルト内から流入した乾留ガスは加熱室内で燃焼することができなくて、加熱室と一体または別体に設けた処理室で燃焼しなければならず、熱効率が低下してしまうという課題があり、また、ダイオキシンの発生を抑制するために、排ガスを800℃以上の温度で2秒以上滞留させることが義務付けられているが、加熱室の温度が低いと二次燃焼室を多くのバーナーを備えた大型のものにしなければならず、設備費が高くなるという課題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段、作用及び効果】このような課題を解決するための手段として、請求項1の発明は、レトルトの少なくとも加熱室に対応する部分の外周を熱の伝達を抑制する構造にしたから、加熱室の温度を乾留ガスの燃焼に十分な650℃以上にしても、レトルト内の温度を例えば450℃に保つことができて、高い熱効率を維持しつつ炭素の収量を高めることができる効果があり、また、加熱室の温度を800℃以上にしてダイオキシンの発生を抑制するようにしても、レトルト内の温度を低く保つことができる効果がある。 【0005】請求項2の発明は、請求項1の発明において、レトルトを二重構造とし、その空間に空気等の流体を流すようにしたから、熱伝達抑制の効果が高く、また、流体の流量の調節により加熱室内の温度を一定に保ちながらレトルト内の温度を任意に調節することができ、さらに、レトルトを冷却した流体は熱交換により高温度になるため、予熱や乾燥などに使用することができる効果がある。 【0006】請求項3の発明は、請求項1の発明において、レトルトの外周をセラミックファイバー等の断熱材で覆ったから、比較的簡単な作業で熱伝達抑制の効果を達成することができ、低コストで製造することができる効果がある。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1において、1は耐火物製の炉体であって、その上部を金属製の円筒からなるレトルト2がわずかな間隙をあけてほぼ水平に貫通している。 【0008】このレトルト2は、図2に示すように、内筒3とこれに一体的に結合された外筒4からなりその間に空間5が構成されている。 【0009】内筒3は炉体外に長く延出していてその両端部近くにリング6が固定され、図示しないスタンドに支持されたローラー7にリング6が支承されることにより、レトルト2が一方向に回転駆動されるようになっているとともに、内筒3の入り口側には遮断板8を貫通するスクリューコンベア9が設けられており、出口側には被処理物排出口10が形成され、さらに、内筒3の出口を囲むように、被処理物回収筒11が設けられている。 【0010】外筒4の入り口には冷却空気導入筒12が設けられ、出口は炉体1内に開放されている。 【0011】レトルト2の炉体1内に対応する部分には、内端が出口向きに屈曲して外端がレトルト2外に突出した多数の排出筒13が内筒3と外筒4を貫通して設けられている。 【0012】炉体1のレトルト2の下方には吸引孔15を有する炉床14が設けられていて、その上側が加熱室18に、下側が二次燃焼室19になっており、加熱室18には多数のバーナー16が、二次燃焼室19には1個のバーナー17が設けられていて、二次燃焼室19は図示しない煙突に連通している。 【0013】本実施の形態は上記構成になり、加熱室18のバーナー16を燃焼させてレトルト2内を加熱してからスクリューコンベア9により有機質の被処理物をレトルト2内に投入すると、レトルト2の回転により出口側へ移動しつつ加熱されるのであるが、レトルト2内は外気とほぼ遮断されているから、乾留ガスが発生して排出筒13から加熱室18内へ流入し、バーナー16の火炎により燃焼して加熱室18内の温度上昇に寄与する。 【0014】このため、バーナー16の幾つかを消しても加熱室18内の温度を一定に保つことができる。 【0015】一方、レトルト2の内筒3と外筒4の間に構成された空間5には冷却空気導入筒12から圧送された空気が流れているため、レトルト2内の温度は加熱室18内の温度より低く保たれ、熱交換により加熱された空気は空間5の端末から加熱室18内へ供給されて燃焼に供される。 【0016】加熱室18内のガスは炉床14の吸引孔15を通って二次燃焼室19に入り、バーナー17の燃焼炎により加熱されて臭気や有害物質が分解され、煙突から大気中へ放出される。 【0017】乾留により生じた炭化物は被処理物排出口10から被処理物回収筒11へ排出されて回収される。 【0018】実施例1直径400mm、炉内有効長さ3.5mの円筒20の外周に、溝の深さ20mmのチャンネル鋼材21を12本溶接して溝状の空間22を構成して円筒20の外表面のほぼ80%を占める溝状の二重構造としたレトルト2を用い、他の構造は上記実施の形態と同一にしたロータリキルンに、別の乾燥炉で水分25%に調整した下水道汚泥を60kg/hの割合で供給し、炉内の滞留時間を40分とし、加熱室18内の温度を850℃に保持してレトルト2内の最高温度が450℃になるように、空間22へ導入する冷却空気の量を自動制御した。 【0019】この時の冷却空気の流量は平均で2.5m3/minであった。 【0020】二次燃焼室19内の温度もバーナー17の火炎により850℃に保ち、加熱室18と合わせて燃焼ガスが850℃の温度に2秒以上さらされるようにした。 【0021】その結果、良好な炭化物が得られるとともに、排ガス中のダイオキシンの量は基準値以下であった。 【0022】実施例2図4に示すように、円筒20の周りにセラミックファイバ層23を形成した直径400mm、炉内有効長さ3.5mのレトルト2を用い、その他は上記実施の形態と同一構造にしたロータリキルンに、別途乾燥炉で水分を25%に調整した下水道汚泥を60kg/hの割合で供給し、炉内の滞留時間を40分とし、加熱室18内の温度を850℃に保持して、レトルト2内の最高温度が450℃になるようにした。 【0023】セラミックファイバ23の厚さは、予備実験の結果から上記した条件を満たすため12mmとした。 【0024】レトルト2内で発生した乾留ガスは排出筒13を通って加熱室18内へ流入して850℃の雰囲気の中で完全に燃焼した。 【0025】二次燃焼室19内の温度もバーナー17の火炎により850℃に保ち、加熱室18と合わせて燃焼ガスが850℃の温度に2秒以上さらされるようにした。 【0026】その結果、良好な炭化物が得られるとともに、排ガス中のダイオキシンの量は基準値以下であった。 【0027】実施例1に比べて制御遅れがやや大きかったが実用上問題はなかった。 【0028】なお、二次燃焼室19は炉体1と別体に設けても良く、また、排ガスも直接にまたは熱交換器を介して乾燥、予熱または燃焼に利用できる。 【0029】また、実施例2の場合に、セラミックファイバ層13は円筒20の長さ方向または円周方向にある程度の間隔をあけてゼブラ状に張り付けてもよく、厚さを変えても良い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390008431 【氏名又は名称】高砂工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】野口 宏
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| 【公開番号】 |
特開平11−304364 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−131445 |
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