| 【発明の名称】 |
木材乾燥装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】阪本 茂夫
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| 【要約】 |
【課題】乾燥室内の乾球温度が100〜140℃まで、相対湿度が100%の条件下で流体循環させるための高温・高湿対応型モータを乾燥室内に設置した木材乾燥装置を提供すること。
【解決手段】乾燥室10内に設置した高温・高湿対応型モータ12の出力軸13に乾燥室内の流体を循環させるファン14を直結したものである。高温・高湿対応型モータ12はモータケーシングの枠番を大きくすると共にモータ回転コイルの巻き径を薄くかつ大きくしてモータ内のスペースを大にしたものであり、又、出力軸の反対側を閉塞し、あるいは出力軸の軸回りに耐熱、耐湿用のシールを装着して軸部分からケーシング内に蒸気が侵入するのを防止したものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乾燥室内に高温・高湿対応型モータを設置し該高温・高湿対応型モータの出力軸に乾燥室内の流体を循環させるファンを直結したものであって、上記高温・高湿対応型モータがモータケーシングの枠番を大きくすると共にモータ回転コイルの巻き径を薄くかつ大きくしてモータ内のスペースを大にしたものであることを特徴とする木材乾燥装置。 【請求項2】 高温・高湿対応型モータは、出力軸の反対側を閉塞して該部分からケーシング内に蒸気が侵入するのを防止したことを特徴とする請求項1に記載の木材乾燥装置。 【請求項3】 高温・高湿対応型モータは、出力軸の軸回りに耐熱、耐湿用のシールを装着することによって軸部分からケーシング内に蒸気が侵入するのを防止したことを特徴とする請求項1に記載の木材乾燥装置。 【請求項4】 高温・高湿対応型モータは、ケーシングの内側及び外側に耐熱、耐湿用の塗料を塗布したことを特徴とする請求項1に記載の木材乾燥装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、木材乾燥装置に関し、さらに詳しくは高温・高湿対応型モータを乾燥室内に組み込んだ木材乾燥装置に関している。 【0002】 【従来の技術】木材を利用する上で製材した木材を乾燥してから加工しなければ、収縮又は割れなどのトラブルが発生することは以前から指摘されていることであり、乾燥した木材は家具製造では広く普及しているが、近年では住宅建築においても注目されるようになっている。 【0003】我が国の木造建築は柱材が構造上の中心となっているので、柱材の乾燥は良質の建築資材を提供する上で重要な問題となっている。ところで、我が国では大径の針葉樹材が少ないので、柱材にはスギ、ヒノキ、エゾマツ、トドマツ等の心持材が利用されている。心持材とは柱材の中心部に樹木の中心部が存在するものであり、又、心持材は乾燥時に割れや曲りが発生しやすいものであった。 【0004】木材の人工乾燥は、蒸気式などの乾燥方法により乾燥室内に木材を収容して行われるが、乾燥室内の最高温度(乾球温度)130〜140℃程度、相対湿度100%の条件下で流体循環させる乾燥方法であれば心持材の乾燥がバランスよく行われることが判明した。 【0005】乾燥室内を高温度・高湿度に維持するために乾燥室内の室内流体をファンによって循環させているが、ファンを回転駆動する従来構造のモータは、室温が90℃以下でないと乾燥室内では使用できないといった問題があった。又、乾燥室内を高温、高湿に維持するための対策として、乾燥室の枠体はステンレス鋼板などを使用することで対応できるが、室温100〜140℃で使用可能なモータは開発されていなかった。 【0006】上記問題点を解決するための対策として、図2に示す装置が開発され、乾燥室1内に設置するファン2に回転力を伝達するモータ3を乾燥室の外部に設けることが試みられた。当該装置は、ファン2が乾燥室の中央に設けられるため、モータ外置きでは動力伝達のために長い回転軸4を必要とし、又、回転軸4を乾燥室1の枠体1aを貫通させるので枠体1aにシール構造5を設けると共に回転軸4を保持するための軸受6を設け、さらに、回転軸4に接続カップリング7を設けたりしているが、以下のような新たな問題が生じている。 【0007】すなわち、■乾燥室内の乾球温度が100℃以上、相対湿度が100%に上昇すると、室内の気体が膨脹して乾燥室の枠体も膨張するため、枠体がゆがみファン回転軸が偏心した状態で揺動し、ファンの正常な回転が維持できない。■モータ出力軸とファン回転軸の接続カップリング部や回転軸受部にゆがみが生じ、カップリング部並びに軸受が破損しやすい。■乾燥室内の気密保持のために回転軸の枠体貫通部に設けたシールが損傷、剥離して室内の熱、蒸気洩れが生ずる。■熱量や湿度不足、さらには風向異常等によって乾燥工程において必要な領域の温湿度調整がバランスよくできなくなり、木材の乾燥不良率が高くなる。 【0008】木材の乾燥日数は、樹種や板厚、一度に乾燥する木材の数量等によって異なるが、短期乾燥で5日程度、長期乾燥では15日以上を要するものであり、しかも乾燥作業は昼夜連続して行われるので、上記した問題点の解決が急がれている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、乾燥室内の乾球温度が100〜140℃まで、相対湿度が100%の条件下で流体循環させるための高温・高湿対応型モータを乾燥室内に設置した木材乾燥装置を提供することを課題としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】解決手段は、乾燥室内に高温・高湿対応型モータを設置し該高温・高湿対応型モータの出力軸に乾燥室内の流体を循環させるファンを直結したものであって、高温・高湿対応型モータが、モータケーシングの枠番を大きくすると共にモータ回転コイルの巻き径を薄くかつ大きくしてモータ内のスペースを大にしたものであることを特徴とする。 【0011】又、高温・高湿対応型モータは、出力軸の反対側を閉塞して該部分からケーシング内に蒸気が侵入するのを防止したものであり、さらに又、ファンを取り付けるための出力軸の軸回りに耐熱、耐湿用のシールを装着することによって軸部分からケーシング内に蒸気が侵入するのを防止したことを特徴とする。 【0012】この他、高温・高湿対応型モータは、ケーシングの内側及び外側に耐熱、耐湿用の塗料を塗布したことを特徴とする。 【0013】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係る乾燥室の一部を示すもので、乾燥室10に設けた棚板11上に高温・高湿対応型モータ12が設置されており、該高温・高湿対応型モータ12の出力軸13にファン14を直結したものである。なお、ファン14は、通常は乾燥室10の中央に設けられるが、設置位置は特に限定されない。 【0014】高温・高湿対応型モータ12は、定格出力(軸側機械出力)は標準規格品通りとし、その他の定格条件であるモータのケーシング、軸、軸受、シール、潤滑油、端子結線部等を耐熱、耐湿用に開発したものである。 【0015】そして、具体的にはモータケーシングの枠番を大きくすると共に、モータ回転コイルの巻き径を薄くかつ大きくすることによってモータ内のスペースを大きくすると共に、ケーシングの内側及び外側に耐熱、耐湿用の塗料を塗布して高温・高湿安定化処理を施し、モータの温度上昇を抑えるようにしたものである。 【0016】又、一般的なモータ構造にみられるコイル部冷却用扇体を除去し、冷却用に開放されている通孔を全て閉塞してケーシング内に蒸気が侵入するのを防止したものである。 【0017】さらに、出力軸13をファン接続のために必要な長さに延長し、軸回りに耐熱、耐湿用シールを装着し、ケーシング内部への蒸気の侵入を防ぎ耐熱及び耐湿効果を高めた。 【0018】この他、軸受は、耐熱ベアリングに耐熱用特殊潤滑グリスを用いて高温安定化を計り、さらに端子結線部の電線は、耐熱、耐湿性のある被覆線を使用した。 【0019】実施例において高温・高湿対応型モータ12は、棚板11上に複数基を設置し、又、一定時間毎に回転方向を正逆反転して運転することにより乾燥むらのない仕上がりとする。 【0020】このため、仮りに乾燥する木材が4mの長さであれば、モータは4〜5基を設置し、風量及び風速を木材の種類あるいは水分含有量によって最適な数値に設定して運転する。 【0021】これにより、乾燥室内の乾球温度100〜140℃、相対湿度100%の条件下において特別な冷却手段を設けなくても乾燥作業の連続運転が可能な高温・高湿対応型モータが得られた。 【0022】 【発明の効果】本発明は、高温・高湿対応型モータを乾燥室内に適宜個数を設置し、室内の流体を循環させるファンを該高温・高湿対応型モータに直結したものであるから、従来技術による外置き式による問題点を全て解消したものであると共に、設備コスト並びにランニングコストが低廉となることの効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391004447 【氏名又は名称】エノ産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】中山 清
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| 【公開番号】 |
特開平11−132656 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月21日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−294821 |
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