トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F25 冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒ−トポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化




【発明の名称】 ショーケース
【発明者】 【氏名】山田 英司

【要約】 【課題】ショーケースに装備したファンプレナム,およびこのファンプレナムに組付けるファンユニットについて、製作,加工の容易化と合わせて、仕様の異なるショーケースに対しても部品の標準化が図れるように改良する。

【解決手段】ケース本体の庫内底部側の冷気循環通路に設置したファンプレナム7に、ショーケースの仕様に対応して1ないし複数台のファンユニット10(モータファン6と吸気口9aを開口したベース9との組立体)を組付けたショーケースにおいて、ファンプレナムのカバー7aに各種仕様(冷凍/冷蔵)のショーケースに合わせてレイアウトしたファンユニットの設置箇所を設定するとともに、各箇所ごとにファンユニット組付け穴部7gの輪郭に沿って切り離し可能な切り込みスリット7dをあらかじめ形成しておき、ファンユニットの組付け台数に応じて選択した組付け穴部を切り抜いた(スリットの切り離し)上で、ここにファンユニットを組付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】庫内に冷気を循環送風して商品を保冷する冷気循環式のショーケースであり、ケース本体の冷気循環ダクト内に配置したファンプレナムに、ショーケースの仕様に対応して1ないし複数台のファンユニットを組付けたものにおいて、ファンプレナムのカバーに各種仕様のショーケースに合わせてレイアウトしたファンユニットの設置箇所を設定するとともに、各設置箇所ごとにファンユニット組付け穴部の輪郭に沿って切り離し可能な切り込みスリットをあらかじめ形成しておき、ファンユニットの組付けに際して選択した組付け穴部を切り抜いた上で、ここにファンユニットを組付けるようにしたことを特徴とするショーケース。
【請求項2】請求項1記載のショーケースにおいて、ファンユニットが、モータファンを板面中央に吸気口が開口したベース板に取付けた組立体で、かつ吸気口周縁に風ガイド用のシュラウドを形成した構造になり、前記ベース板をファンプレナムのカバーに開口したファンユニット組付け穴部に被せてねじ止めしたことを特徴とするショーケース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多段形オープンショーケースなどを対象とする冷気循環式ショーケース、詳しくはショーケースの冷気循環路に組み込んだ庫内ファンのプレナム構造に関する。
【0002】
【従来の技術】頭記した多段形オープンショーケースを例に、従来におけるショーケースの構成を図4,図5に示す。図において、1は断熱筐体としてなる前面開放形のケース本体、2は内箱、3は商品陳列棚、4は内箱2を取り巻いてケース本体1の内方に画成した冷気循環ダクト、5は冷却器(冷凍機のエバポレータ)、6は冷気循環送風用のモータファンである。かかる構成でショーケースの保冷運転時には、冷却器5との熱交換で冷やされた冷気が矢印のように庫内を循環し、ケース本体1の前面開放域に冷気エアカーテンを吹出し形成して商品陳列棚3に並べた商品(図示せず)を保冷することは周知の通りである。
【0003】ここで、ケース本体1の庫内底部側には冷気循環ダクト4を横切るかたちでショーケースの長手方向にファンプレナム(ファン組付け用の仕切風胴)7が設置されており、ここにショーケースの仕様(冷凍,冷蔵の保冷温度)に合わせて1ないし数台のモータファン6が組付けられている。このファンプレナム7は長尺なチャンバー構造になり、図5(a),(b) で示すように、ファンプレナム7の端面を覆うカバー7aの長手方向に分散してファンの吸気口7bを開口し、各吸気口7bの内側にモータファン6が1台ずつ支持金具(アーム状のブラケット)8を介してねじ止めされている。また、前記の吸気口7bはファン羽根の外径寸法に対応した丸穴であり、その穴周縁部分には風吸込ガイドとして機能するシュラウド7cを形成するようにバーリング(絞り)加工が施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のようにフレームプレナム7のカバー7aに吸気口7bを開口して、ここにモータファン6を組付けた従来の構成では次記のような問題点がある。すなわち、(1) ショーケースの横幅に対応する長尺なファンプレナム7に対して、そのカバー7aに穴開けした吸気口7bの周縁にシュラウド7cを形成するには、ファンプレナム自身が長さ数mにも及ぶことから大型の専用加工機が必要で、加工作業も厄介である。
【0005】(2) また、ファンプレナム7に組付けるファン台数は、ショーケースの仕様(冷凍/冷蔵に対応した保冷温度,冷気循環風量,風速など)によって決めるようにしており、ケース幅が同じ大きさのショーケースでも、冷凍仕様と冷蔵仕様ではモータファン6の組付け台数を変える必要がある。このために、従来ではショーケースの仕様に合わせてプレナムカバー7aに開口するファンの吸気口7bの数,およびその開口位置などのレイアウトを変えた機種別のファンプレナム7を設計,製作しているが、それだけ製作コストが高くなるほか、生産工程での部品管理も厄介である。
【0006】この発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、ショーケースに装備したファンプレナム,並びにこのファンプレナムに組付けるファンユニットについて、製作,加工の容易化と合わせて、仕様の異なるショーケースに対しても部品の標準化が図れるように改良したショーケースを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、この発明によれば、ケース本体の庫内側に画成した冷気循環ダクト内に配置したファンプレナムに、ショーケースの仕様に対応して1ないし複数台のファンユニットを組付けた冷気循環式のショーケースおいて、ファンプレナムのカバーに各種仕様のショーケースに合わせてレイアウトしたファンユニットの設置箇所を設定するとともに、各設置箇所ごとにファンユニット組付け穴部の輪郭に沿って切り離し可能な切り込みスリットをあらかじめ形成しておき、ファンユニットの組付けに際して選択した組付け穴部を切り抜いた上で、ここにファンユニットを組付けるように構成する(請求項1)。
【0008】また、前記構成において、ファンプレナムに組付けるファンユニットを、モータファンを板面中央に吸気口が開口したベース板に取付けた組立体で、かつ吸気口周縁に風ガイド用のシュラウドを形成した構造となし、前記ベース板をファンプレナムのカバーに開口したファンユニット組付け穴部に被せてねじ止め固定するものとする(請求項2)。
【0009】上記の構成によれば、長尺部材であるファンプレナム自身には、各種仕様のショーケースに合わせてレイアウトしたファンユニットの設置箇所に、ファンユニットの輪郭に沿って不連続のスリット加工,およびユニット取付けのねじ穴加工を施すだけで、バーリング加工の必要はなく安価に製作,加工できる。また、ファンプレナムにファンユニットを組付ける際には、その台数に応じて選択したファンユニット組付け穴部の輪郭に沿ってスリットの全周を切り離し、その組付け穴部を切り抜くだけで、ショーケースの仕様に適合した台数のファンユニットを組付けることができ、これにより同じ大きさで仕様(冷凍仕様/冷蔵仕様)の異なるショーケースに対して、前記構成のファンプレナムを標準部品として採用できる。
【0010】また、ファンユニットのファン取付板は、それ自身がファンプレナムに較べて短尺な板であって取扱い易く、ファンの吸気口の打ち抜き加工,および吸気口の周縁にシュラウドを形成するバーリング加工にも大型の専用加工機を必要とせずに汎用加工機を使って加工できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図1,図2に示す実施例により説明する。なお、図示実施例のファンプレナムは、ファン台数をショーケースの仕様(冷凍仕様/冷蔵仕様)に合わせて1台/2台に選択できるようにしたものを示し、実施例の図中で図5に対応する同一部材には同じ符号が付してある。
【0012】すなわち、この実施例においては、ファンプレナム7のカバー7aに対して、あらかじめショーケースの仕様(冷凍仕様:モータファンの台数2,冷蔵仕様:モータファンの台数1)に対応して長手方向の3か所に後記するファンユニットの設置箇所をレイアウトした上で、各設置箇所にはファンユニット組付け穴部(角穴)の輪郭に沿って分離可能な切り込みスリット7dが断続的に形成されており、スリット7dを挟んだ内外領域が打ち抜き,ないしは金切り鋏で切断可能な短小な連結部7eで繋がっている。
【0013】一方、ファンプレナム7に組付けるファンユニット10は、方形状のベース板(ファン取付板)9と、該ベース板9の裏面側にファン取付金具8を介して固定したモータファン6(ファンモータ6a,ファン羽根6b)との組立体からなり、ベース板9の中央にはファン羽根6bの外径に対応した丸穴の吸気口9aが開口し、さらに吸気口9aの周縁には風吸込ガイドとなる断面円弧状のシュラウド9bが形成されている。
【0014】そして、前記構成のファンプレナム7にファンユニット10を組み込む際には、まずファン台数に合わせて選択したファンユニット組付け箇所(図1では左右3箇所のうちの中央1箇所)の輪郭に沿ってスリット7dの連結部7eを切断してその内側の板部分7fを切り抜き、この部分にファンユニット組付け穴部7fを開口する。次に、穴部7gにファンユニット10のベース板9を被せた上で、ベース板9の周縁部とプレナムカバー7aとの間をねじ11により締結する。
【0015】次に、ショーケースの仕様に合わせてファンユニットを組付けたファンプレナムの実使用例を図3(a),(b) に示す。図3(a) は冷蔵仕様のショーケースに組み込む場合であり、図1と同様にプレナムカバー7aの左右3箇所にレイアウトしたファンユニットの設置箇所うち、中央の1箇所にファンユニット10を装着し、残り2箇所のスリット7dは切り離さずに組付け穴部を塞いでおく。これに対して、図3(b) は左右3箇所にレイアウトした設置箇所のうち、左右の2箇所にファンユニット10を装着し、残る1箇所のスリット7dは切り離さずに組付け穴部を塞いでおく。
【0016】なお、ファンプレナム7を図4のようにショーケースのケース本体1に組み込んだ状態では、ファンプレナム7のカバー7aの一部に前記したスリット7dがそのまま残ることになるが、スリット7dの開口面積は極僅かであってモータファン6の送風能力,庫内の冷気循環風量,風速に及ぼす影響は殆どなく、このことは実機テストからも確認されている。
【0017】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明の構成によれば、次記の効果を奏する。
(1) ショーケースに組み込むファンプレナムに対しては、各種仕様(冷凍仕様/冷蔵仕様)のショーケースに合わせてレイアウトしたファンの設置箇所にファンユニット組付け穴部の輪郭に沿った切り込みスリットを加工するだけでよく、従来構成のように長尺部材のプレナムカバーに直接穴開けしたファンの吸気口周縁にシュラウドを形成するためのバーリング加工が必要ない。
【0018】(2) 1種類のファンプレナムに組付けるファンユニットの台数,組付け位置を選択できるので、ショーケースの仕様別にファンプレナムを別々に設計,製作する必要がなく、これにより各種仕様のショーケースに対してファンプレナムの標準化が図れてコストの低減化に寄与する。
(3) ファンユニットのベース板は短尺板で取扱い易く、ファンの吸気口となる丸穴の打ち抜き加工,および穴周縁にシュラウドを形成するバーリング加工を大型の専用加工機を必要とせずに、通常の汎用加工機で加工可能である。
【出願人】 【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】篠部 正治
【公開番号】 特開平11−132630
【公開日】 平成11年(1999)5月21日
【出願番号】 特願平9−294712