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【発明の名称】 冷却貯蔵庫
【発明者】 【氏名】瀬山 光夫

【氏名】今井 宣充

【氏名】藤井 猛

【氏名】水野 文夫

【要約】 【課題】厨房のコーナーの空間を有効に利用し、特別の空間を設けないでもメンテナンス等の作業を行うことができ、トップテーブルを利用して手順の良い調理を行うことができる冷蔵庫を提供すること。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 厨房の直交する2つの壁面によって形成されるコーナーに配置され、貯蔵室とこの貯蔵室の第1の側面に設けられたコンデンシングユニットを収容する機械室を有する冷却貯蔵庫において、前記貯蔵室は、前記2つの壁面の1つの壁面に対して所定の角度だけ傾斜した傾斜面に配置された扉によって出し入れ用の開口を開閉され、前記機械室は、前記1つの壁面に対して平行な平行面に配置された扉によって作業用の開口を開閉される構成を有したこと特徴とする冷却貯蔵庫。
【請求項2】 前記貯蔵室および前記機械室は、上面に調理等を行うトップテーブルを有し、前記トップテーブルは、前記貯蔵室の前記第1の側面と反対側の第2の側面の上方へ突出した開口を有する突出部を有し、その開口の下方にゴミ箱等の収容容器を配置できるように構成された請求項1記載の冷却貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホテル,飲食店等の厨房に厨房器具と共にレイアウトされるアンダーカウンタ型の冷却貯蔵庫(冷蔵庫,冷凍庫,冷凍冷蔵庫等)に関し、特に、厨房のコーナー空間を有効に利用する冷却貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】ホテル,飲食店等の厨房に配置される、従来のアンダーカウンタ型の冷却貯蔵庫として、例えば、図8に示される冷蔵庫がある。
【0003】この冷蔵庫は、食品等の冷却対象物を収容する貯蔵室101と、貯蔵室101を冷却する冷凍機等を収容した機械室102と、貯蔵室101および機械室102上に設けられたトップテーブル103より構成されている。
【0004】貯蔵室101は、一対の両開きの扉104を有し、内部に冷却対象物を載置する網棚105を有している。
【0005】図9(a),(b) は厨房器具A,Bと共に図8の冷蔵庫を厨房のコーナーに配置したレイアウトを示す。(a) では、貯蔵室101と厨房器具Bの間にスペースを設けることによって扉104を開閉して冷却対象物を出し入れすることができる。このとき、厨房器具Bが作業者Wの障害にならないので機械室102にアクセスしてメンテナンス等の作業を行うことができる。また、(b) では、機械室102と厨房器具Aの間にスペースを設けることによって作業者Wが機械室102の作業を行うことができる。このとき、厨房器具Aが貯蔵室101の扉104の開閉および冷却対象物の出し入れの障害にならないので、冷蔵庫の使い勝手を低下させることがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の冷却貯蔵庫によると、機械室あるいは貯蔵室の手前にスペースを作るようにして厨房器具を配置しなければならないため、コーナーの空間を有効に利用することができない。また、トップテーブルで調理を行ったとき、ゴミ箱等を配置するスペースがないため、調理の手順に支障を来たすことになる。
【0007】従って、本発明の目的は厨房のコーナーの空間を有効に利用することができる冷却貯蔵庫を提供することである。
【0008】本発明の他の目的は作業用の特別の空間を設けないでメンテナンス等の作業を行うことができる冷却貯蔵庫を提供することである。
【0009】本発明の他の目的はトップテーブルを利用して手順の良い調理を行うことができる冷却貯蔵庫を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達成するため、厨房の直交する2つの壁面によって形成されるコーナーに配置され、貯蔵室とこの貯蔵室の第1の側面に一体に設けられたコンデンシングユニットを収容する機械室を有する冷却貯蔵庫において、前記貯蔵室は、前記2つの壁面の1つの壁面に対して所定の角度だけ傾斜した傾斜面に配置された扉によって出し入れ用の開口を開閉され、前記機械室は、前記1つの壁面に対して平行な平行面に配置された扉によって作業用の開口を開閉される構成を有した冷却貯蔵庫を提供するものである。
【0011】以上の構成において、前記貯蔵室および前記機械室は、上面に調理等を行うトップテーブルを有し、前記トップテーブルは、前記貯蔵室の前記第1の側面と反対側の第2の側面の上方へ突出した開口を有する突出部を有し、その開口の下方にゴミ箱等の収容容器を配置できるように構成されていることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の冷却貯蔵庫(冷蔵庫,冷凍庫,冷凍冷蔵庫等)を添付図面を参照しながら詳細に説明する。但し、以下の実施の形態では、冷蔵庫で説明する。
【0013】図1は本発明の第1の実施の形態の冷蔵庫を示す。この冷蔵庫は、機械室1Aおよび貯蔵室1Bよりなる冷蔵庫本体1と、冷蔵庫本体1の上面に設けられたステンレス鋼板からなるトップテーブル2と、冷蔵庫本体1の下面の複数箇所に取り付けられ、冷蔵庫本体1と床面Fとの間に空間4を形成する台脚3より構成されている。
【0014】機械室1Aは、正面に機械室扉5が開閉自在に設けられており、内部に冷凍機のコンデンサ(凝縮器)等を収容している。機械室扉5には、室内に空気を取り入れる空気取入口6と、電源スイッチや温度表示ランプ等を有したコントロールパネル7が設けられている。
【0015】貯蔵室1Bは、正面に把手8Aを有する貯蔵室扉8が開閉自在に設けられており、内部に食品等の冷却対象物を収容する空間を有している。下面には、室内の水を受け入れる受皿9と、受皿9が受けた水を厨房室の所定の排水部に導く排水パイプ10を有している。
【0016】トップテーブル2は、機械室1Aの反対側で貯蔵室1Bの側面から突出した突出部2Aを有し、突出部2Aに開口11が形成されている。
【0017】図2は図1のA−A線断面を示す。機械室1Aは、ステンレス鋼板からなる箱体12によって構成され、コンデンサ13Aおよび送風ファン13Bからなるコンデンシングユニット13の他、電装箱やコントローラ(何れも図示せず)等を収容している。
【0018】一方、貯蔵室1Bは、底面に排水口17が形成され、ステンレス鋼板からなる外箱14a、および内箱14bと、外箱14aと内箱14bの間に充填された断熱材14cよりなる断熱箱体14によって構成され、冷却対象物が載置される網棚16と、室内を冷却する冷却ユニット(後述)を有している。
【0019】断熱箱体1は、厨房のコーナーの直交する壁面(図示せず)と平行になる直交する背面14A,14Bと、背面14A,14Bと直交する側面14C,14Dを有するように構成されており、側面14Cは機械室1Aの1つの側面に密着され、側面14Dはトップテーブル2の突出部2Aが位置する空間に対面している。背面14Aには、冷却ユニット(後述)から排水パイプ19を収納する溝18が形成されている。側面14C,14Dの間に形成される正面Eは、厨房のコーナーの直交する壁面の1つに対して、30°〜60°の所定の角度に設定され、そこに形成されている開口15を開閉する貯蔵室扉8を有している。貯蔵室扉8はステンレス鋼板よりなる箱体8aに断熱材8bを充填した構造を有し、枢軸8cを中心にして開閉できるようになっている。一方、機械室扉5は、枢軸5aを中心にして貯蔵室扉8と反対方向に開閉できるようになっている。
【0020】図3は図2にB−B線に沿った貯蔵室1Bを示し、上部に蒸発器17A,送風ファン17B等を有する冷却ユニット17が設けられており、冷却ユニット17から伸びる排水パイプ19は背面14Aを貫通してそこに形成された溝18を通って底面の空間に達し、そこで庫内用の排水パイプ10と接続されている。
【0021】図4の(a),(b) はトップテーブル2を示し、前述した開口11を有した突出部2Aと、貯蔵室1Bの上部に位置する中央部2Bと、機械室1Aの上部に位置する補助部2Cを有し、中央部2Bと突出部2Aは一体になっていても良いが、その間の境界線2Dで蝶番機構(図示せず)によって垂直上方に折れ曲がるようになっていても良い。突出部2Aは、(b) から明らかなように、下方へのバーリング加工によって開口11が形成されている。
【0022】図5は以上述べた本発明の実施の形態の冷蔵庫の全体を示す。図1〜図5を通じて共通する部分は共通の引用数字で示したので重複する説明は省略するが、トップテーブル2の突出部2Aの開口11の下方にゴミ箱21を配置することができる。
【0023】図6は図1より図5に述べた冷蔵庫を厨房器具A,Bの間で厨房の直交する2つの壁面によって形成されたコーナーに配置した状態を示す。貯蔵室1Bの正面14Eの1つの壁面に対する角度θは30°〜60°の範囲が好ましい。θ=30°のときは、1つの壁面に平行に正面14Eを配置したときに比較して開口15の幅を【数1】

にすることができ、また、θ=60°のときは、2倍にすることができる。図示より明らかなように、機械室扉5あるいは貯蔵室扉8を開閉するために、厨房器具A,Bとの間にスペースを設ける必要がない。機械室扉5と貯蔵室扉8は反対方向に開くようになっているので、機械室1Aの手前で作業者が作業を行っているときでも、貯蔵室扉8を開閉して貯蔵室1Bへ冷却対象物を出し入れすることができる。
【0024】以上の実施の形態では、トップテーブル2に突出部2Aを形成してその開口11の下にゴミ箱21を配置したが、これらを省いて側面14Dに対面するように厨房器具Bを配置しても良い。
【0025】図7は本発明の第2の実施の形態の冷蔵庫を示す。この冷蔵庫は開口11を有するトップテーブル2の突出部2Aが厨房器具Aの側にあり、機械室1Aの上部に位置するトップテーブル2の補助部2Cが厨房器具Bの側にある。貯蔵室扉8と機械室扉5は、反対方向に開く構成において第1の実施の形態と同じであるが、機械室1Aの位置において定義すると、第1の実施の形態の冷蔵庫は左ユニット仕様であり、第2の実施の形態の冷蔵庫は右ユニット仕様である。ここで、機械室1Aはコンデンシングユニットを収容しているため、「ユニット」なる用語を使用した。
【0026】第1および第2の実施の形態において、貯蔵室1Bから取り出した食材を利用してトップテーブル2上で調理を行い、廃棄する材料を突出部2Aの開口11からゴミ箱21へ落下させることができので、広いトップテーブル2を使用して手順良く調理を進めることができる。また、メンテナスや修理の作業においても、機械室扉5を開けるだけで厨房器具A,Bを一切移動させる必要がないので、作業にともなって煩わしさが生じることもない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷却貯蔵庫によると、貯蔵室扉を厨房の直交する2つの壁面の1つに対して所定の角度で傾斜するように設け、また、機械室扉を厨房の直交する2つの壁面の1つに対して平行に設けたので、厨房の直交する2つの壁面によって形成されるコーナーの空間を有効に利用することができ、また、作業用の特別の空間を設けないでメンテナス等の作業を行うことができる。また、機械室の反対側にゴミ箱等を置くことができるため、トップテーブルを使用して手順良く調理を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)9月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】平田 忠雄
【公開番号】 特開平11−94450
【公開日】 平成11年(1999)4月9日
【出願番号】 特願平9−256381