| 【発明の名称】 |
冷蔵庫 |
| 【発明者】 |
【氏名】望月 修
【氏名】加藤 隆
【氏名】柿沼 裕
【氏名】村社 基幸
【氏名】木部 宏
【氏名】片貝 清
【氏名】森 治
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| 【要約】 |
【課題】冷却器の着霜による冷凍室の冷却能力の低下を防止した冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵庫1は、断熱箱体6内に構成した冷却室24に冷却器26と送風機29を設置し、冷却器26により冷却された冷気を送風機29にて庫内に循環して成るものであって、冷却器26は、所定間隔で複数枚配列されたフィンと、各フィンを貫通する冷媒配管とから構成されており、冷気流入側の端部よりも下流側の部分にフィン密度が疎の領域を構成すると共に、当該領域に冷凍室13からの吸込冷気の一部を流入させたものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 断熱箱体内に構成した冷却室に冷却器と送風機を設置し、前記冷却器により冷却された冷気を前記送風機にて庫内に循環して成る冷蔵庫において、前記冷却器は、所定間隔で複数枚配列されたフィンと、各フィンを貫通する冷媒配管とから構成されており、冷気流入側の端部よりも下流側の部分に前記フィン密度が疎の領域を構成すると共に、当該領域に前記庫内からの吸込冷気の一部を流入させたことを特徴とする冷蔵庫。 【請求項2】 送風機の上流側に対応してフィン密度疎の領域を構成すると共に、当該領域の下流側のフィン密度は密としたことを特徴とする請求項1の冷蔵庫。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、断熱箱体内に冷却器と送風機を設置し、この冷却器にて冷却された冷気を送風機にて庫内に循環して成る冷蔵庫に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来よりこの種冷蔵庫は、例えば実公平6−12301号公報(F25D23/00)に示される如く断熱箱体内に冷凍室や冷蔵室を構成すると共に、冷凍室の奥部に画成された冷却室内に冷却器と送風機を設置して、この冷却器にて冷却された冷気を送風機により前記各室に供給し、循環させて冷却する方式が採られている。 【0003】また、この種冷却器は、所定間隔で複数枚配列されたアルミニウム薄板から成るフィンと、各フィンを貫通する冷媒配管とから構成されており、冷媒配管内で蒸発する冷媒にて生じる冷却作用は各フィンに伝達される。そして、各フィン間には送風機にて送風が成され、その際に空気とフィン(及び冷媒配管)とを接触させて熱交換を生じさせ、それによって冷気を生成するものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特に冷蔵室を循環して冷却器に戻ってくる冷気中には多量の湿気が含まれており、この水分が冷却器と熱交換する過程で霜となってフィンや冷媒配管の表面に付着する。係る霜が成長すると冷却器内の通風抵抗が増加し、冷気の流通量が激減する。そして、最悪の場合には冷却器全体が霜によって閉塞されてしまう場合もある。また、霜自体がフィンと通風冷気との間を断熱する作用を発揮するため、冷却器と流通冷気との間の熱交換効率も著しく低下し、これらによって、特に凍結温度での冷却が必要な冷凍室の温度が異常に上昇してしまう問題があった。 【0005】そこで、この種冷蔵庫においては定期的に電気ヒータなどにて冷却器を加熱し、除霜を行っているが、除霜が開始されるまでの間の霜の悪影響は避けられず、結論としては如何に霜の成長による冷凍室の冷却能力の低下を防止するかがこの種冷蔵庫の課題となっている。 【0006】本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、冷却器の着霜による庫内の冷却能力の低下を防止した冷蔵庫を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の冷蔵庫は、断熱箱体内に構成した冷却室に冷却器と送風機を設置し、冷却器により冷却された冷気を送風機にて庫内に循環して成るものであって、冷却器は、所定間隔で複数枚配列されたフィンと、各フィンを貫通する冷媒配管とから構成されており、冷気流入側の端部よりも下流側の部分にフィン密度が疎の領域を構成すると共に、当該領域に庫内からの吸込冷気の一部を流入させたものである。 【0008】本発明によれば、断熱箱体内に構成した冷却室に冷却器と送風機を設置し、冷却器により冷却された冷気を送風機にて庫内に循環して成る冷蔵庫において、冷却器は、所定間隔で複数枚配列されたフィンと、各フィンを貫通する冷媒配管とから構成されており、冷気流入側の端部よりも下流側の部分にフィン密度が疎の領域を構成すると共に、当該領域に庫内からの吸込冷気の一部を流入させたので、冷却器の冷気流入側の端部が霜の成長によって閉塞されてしまった場合にも、庫内からの吸込冷気の一部はその下流側のフィン密度疎の領域に流入できる。 【0009】従って、冷却器の冷気流入側端部における着霜によって庫内の冷気流通が阻害されることを抑制若しくは防止できるようになり、特に凍結温度で冷却される冷凍室などの冷却能力を良好に維持することができるようになる。 【0010】請求項2の冷蔵庫は、上記において送風機の上流側に対応してフィン密度疎の領域を構成すると共に、当該領域の下流側のフィン密度は密としたものである。 【0011】請求項2の発明によれば、上記に加えて送風機の上流側に対応してフィン密度疎の領域を構成すると共に、当該領域の下流側のフィン密度は密としたので、冷却器の冷却能力を庫内の冷却に効果的に利用することができるようになり、庫内の冷却効果の改善に一層寄与することが可能となるものである。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の冷蔵庫の正面図、図2は断熱扉を除く冷蔵庫の正面図、図3は容器などを取り外した同じく断熱扉を除く冷蔵庫の正面図、図4は本発明の冷蔵庫の縦断側面図、図5は冷蔵庫のもう一つの縦断側面図、図6は冷蔵庫の更にもう一つの縦断側面図である。 【0013】冷蔵庫1は鋼板製の外箱2と、ABSなどの硬質樹脂製の内箱3間に発泡ポリウレタン等の断熱材4を現場発泡方式にて充填して成る前面開口の断熱箱体6から構成されている。この断熱箱体6の庫内は、上仕切壁8、中仕切壁7及び下仕切壁9によって上下四室に区画されており、上仕切壁8の上方を冷蔵室11、下仕切壁9の下方を野菜室12、上仕切壁8と中仕切壁7の間を氷温室10、中仕切壁7と下仕切壁9の間を冷凍室13としている。また、中仕切壁7と下仕切壁9の中間における開口縁には仕切前部材15が取り付けられている。 【0014】そして、冷蔵室11の前面開口は観音開き式の断熱扉14、14によって開閉自在に閉塞されると共に、冷凍室13及び野菜室12は、上面開口の容器16A、17A、18Aを備えた引き出し式の断熱扉16、17(冷凍室13はこれら上下二段)、18によりそれぞれ開閉自在に閉塞されている。また、氷温室10も、上面開口の容器19Aを備えた引き出し式の断熱扉19により開閉自在に閉塞されている。 【0015】また、冷凍室13の上左隅部には自動製氷機21が設置されている。更に、冷凍室13の奥部は仕切板22及び冷却器前板23にて前後に区画され、冷却器前板23の後側に冷却室24が区画形成されており、この冷却室24内に冷却器26が縦設されている。この冷却器26の中央上方には送風機29が設けられており、冷却器26の下方には除霜ヒータ31が設けられている。 【0016】そして、仕切板22の上部及び中央部には複数の冷凍室吐出口13A・・が形成されると共に、仕切板22の下部左右には冷凍室吸込口13B、13Bが、また、これらの間の下部中央部にも冷凍室吸込口13C、13Cが隣接してそれぞれ形成されている。 【0017】一方、冷却器前板23は仕切板22の後側に少許間隔を存して設けられており、その上部には送風機29のファン32が臨むグリル23Aが形成されている。ファン32の前側の仕切板22と冷却器前板23間の空間は前記冷凍室13A・・・に連通している。また、冷却器前板23の下部中央部には開口23Bが形成され、前記冷凍室吸込口13C、13Cと冷却室24内に連通している。また、冷凍室吸込口13B、13Bは冷却器前板23の下端を経て冷却室24の最下部に連通している。 【0018】ここで、前記冷却器26は、図11〜図13に示す如く所定間隔を存して複数枚設けられ、上下方向に延在したアルミニウム薄板製のフィン27・・・と、これらフィン27・・・を貫通する冷媒配管28から成る所謂プレートフィン型の熱交換器であり、冷却器26の下端部のフィン密度(ピッチ)は疎とされ、更に、中央部を除く左右前後部のフィン密度も疎とされている。 【0019】即ち、各フィン27・・・の上下寸法は、二枚乃至三枚のフィン27・・が連続して短く、それらを挟んだ左右のフィン27が長く構成され、中央部においては短いフィン27の上下寸法が一枚置きに更に短くなっている。また、左右に位置する各フィン27・・・の前後幅も一枚置きに狭く構成されている。 【0020】これによって、冷却器26の下縁部にはフィン密度疎の領域26Aが、また、中央部には領域26Aから連続して立ち上がり、上下における中央部よりやや下まで延びるフィン密度疎の領域26Bが、また、左右の前後縁(冷気が流通する上下方向に延在するフィン27の縁部が位置する冷却器26の外側部分)にもフィン密度疎の領域26C・・・が構成されている。そして、領域26Bは前記送風機29の下方に対応すると共に、前記開口23Bはこの領域26Bの前側に対応している(図8)。 【0021】送風機29の上方には中仕切壁7内に挿入された成形断熱材38の後部を上下に貫通するかたちで案内ダクト39が形成されており、この案内ダクト39の下部はファン32前方の空間に連通し、上部には成形断熱材41内に構成された分岐ダクト42が連通接続されている。そして、この分岐ダクト42は冷蔵室用バッフル43と氷温室用バッフル44を備えたモータダンパー46を経て、一方は冷蔵室背面ダクト47に、他方は氷温室ダクト48に連通されている。そして、前記冷蔵室用バッフル43は冷蔵室背面ダクト47の入口に、氷温室用バッフル44は氷温室ダクト48の入口に位置している。 【0022】冷蔵室11の奥部には内箱3背面と間隔を存して背面ダクト板49が取り付けられており、この背面ダクト板49と内箱3間に上下に延在する前記冷蔵室背面ダクト47が形成されている。背面ダクト板49の前面には冷蔵室吐出口11Aが形成されている。また、冷蔵室11内には棚51・・が複数段架設されている。また、冷蔵室11背面の背面ダクト板49の右下隅部には冷蔵室後吸込口61が形成されており、この冷蔵室後吸込口61は氷温室10の背面板62の後側の成形断熱材38、41側方に形成された帰還ダクト63上部に連通している。 【0023】更に、冷蔵室11の左下隅部には前記自動製氷機21に給水するための給水タンク52が収納されている。この給水タンク52は、図17〜図19に示す如く前後に細長く上面に開口したタンク本体53と、このタンク本体53の上面開口を閉塞するカバー54と、このカバー54に取り付けられた蓋部材56などから構成されている。 【0024】この場合、カバー54の前部には矩形状の凹陥部54Aが形成されており、この凹陥部54Aの底面にはこれも矩形状の注入口57が形成されている。そして、前記蓋部材56は後縁両側のヒンジ部56A、56Aを、注入口57後方のカバー54に回動自在に枢支されて当該注入口57を開閉自在に閉塞する。 【0025】この蓋部材56は凹陥部54Aの内面形状に沿った凹陥形状を呈しており、それによって、蓋部材56には充分に手指がかけられるように構成されている。また、カバー54の後部には吸水筒部54Bがタンク本体53内に降下しており、この吸水筒部54Bはカバー54後端において後方に開口する連結部54Cに連通している。 【0026】係る給水タンク52を設置する際には前方から冷蔵室11内に挿入し、その奥部に設けられた給水パイプ59に連結部54Cを着脱自在に連結させる。この給水パイプ59は前記自動製氷機21に連通しており、タンク本体53内の水は吸水筒部54Bから吸い上げられて連結部54C、給水パイプ59を経て自動製氷機21に供給され、そこで製氷運転が行われる。生成された氷は冷凍室13内に貯えられることになる。 【0027】係る製氷運転によってタンク本体53内の水が無くなった場合には、給水タンク52を冷蔵室11内から引き出すものであるが、この場合は凹陥した蓋部材56内に手指を挿入して引っかけ、手前に引くことにより、容易に給水タンク52を引き出すことができる。 【0028】そして、蓋部材56を手前から上に回動させて注入口57を開放し、水をタンク本体53内に補充するものであるが、この場合にも蓋部材56は容易に開閉できるので、注入作業も容易となる。また、補充後は蓋部材56を閉めて持ち運ぶことになるが、この場合、蓋部材56はカバー54の凹陥部54Aの内面に沿って位置しており、注入口57を閉塞しているので(図19)、注入口57から搬送時の揺れなどによって水が漏れてしまうことも防止できる。 【0029】一方、前記上仕切壁8は図14、図15に示す如く硬質樹脂製の上板66、下板67と、これら上板66の下面に沿って設けられた成形断熱材68とから構成されており、この成形断熱材68と下板67間に前記氷温室ダクト48が構成されている。氷温室ダクト48は下板67上面に立設された袋小路状の隔壁69により後部の入口48Aから前方に拡開するように構成されており、その中途部及び前部に位置する下板67には氷温室吐出口71・・・が複数形成されている。 【0030】また、隔壁69の前方及び右方の下板67には隔壁72〜74が立設されており、これらによって氷温室ダクト48の外側の上仕切壁8内には、二条の冷蔵室吸込ダクト77、78が左右に並んで構成されている。そして、上板66の前部には左右に冷蔵室前吸込口79、81が形成されており、左側の冷蔵室前吸込口79は左側の冷蔵室吸込ダクト77の入口部77Aに、また、右側の冷蔵室前吸込口81は右側の冷蔵室吸込ダクト78の入口部78Aにそれぞれ連通している。また、各冷蔵室吸込ダクト77、78の後端は前記帰還ダクト63に連通している。 【0031】この場合、左側の冷蔵室吸込ダクト77の通路断面積は右側の冷蔵室吸込ダクト78の通路断面積よりも大きく形成されており、吸込部77Aも吸込部78Aよりも拡張されている(図15)。ここで、各冷蔵室吸込ダクト77、78は氷温室ダクト48の前側から右側に迂回して形成されているため、左側の冷蔵室吸込ダクト77の通路長は右側の冷蔵室吸込ダクト78の通路長よりも長くなっている。 【0032】また、隔壁72と隔壁69間には幅の狭い連通路83が形成されており、この連通路83によって氷温室ダクト48の前端と冷蔵室吸込ダクト77の吸込部77Aとは連通されている。そして、氷温室10の背面板62右側には氷温室吸込口84が形成され、帰還ダクト63に連通されている。 【0033】他方、成形断熱材38の右部には野菜室ダクト部材86の上端が連結され、冷却室24の右側を下方に降下しており、その内部に野菜室ダクト87を構成している。この野菜室ダクト87の上端は前記帰還ダクト63に連通すると共に、下端は野菜室12右奥上部の野菜室吐出口88にて開口している。 【0034】下仕切壁9内には野菜室吸込ダクト91が形成されており、この野菜室吸込ダクト91は野菜室12の奥部上面に開口した野菜室吸込口92にて開口し、且つ、冷却室24の下端部に連通されている。 【0035】前記仕切前部材15は図16に示す如く硬質樹脂製の本体93と、この本体93内に設けられた成形断熱材94と、鋼板製の前板96と、その裏面に取り付けられた結露防止用の高温冷媒配管97から構成されており、本体93の下壁は前部93Aが低く後部93Bが段差状に高くなった形状を呈している。 【0036】また、この前部93Aの後端にはその下面よりも少許上の位置に、後部93Bの下側に間隔を存して後方に突出する係合部93Cが一体に形成されている。そして、この係合部93Cにはシール部材98の基部98Aが後方から係合して取り付けられ、その軟質ヒレ片98Bは前下方に突出する。 【0037】このシール部材98の軟質ヒレ片98Bは断熱扉17が閉じられた状態で、容器17Aの前縁後面に密着してシールするものであるが、この場合、シール部材98の基部98Aの下面は本体93の前部93Aの下面と略面一とされている。即ち、シール部材98の基部98A、或いは、その取付部分(仕切前部材15に形成される)が下方に突出していないので、容器17Aが引っかかることも無く、その分容器17Aの上下寸法を拡大して有効容積を拡張することができるようになる。 【0038】尚、係る構造は他の仕切壁7、8、9においても同様に形成されているものである。また、104は冷蔵室11内の温度を検出する冷蔵室温度センサーであり、背面ダクト板49に取り付けられ、106は氷温室10内の温度を検出する氷温室温度センサーであり、下板67に取り付けられている。 【0039】更に、断熱箱体6の下部には機械室99が構成されており、この機械室99内後部には前記冷却器26と周知の冷凍サイクルを構成する圧縮機101や図示しない凝縮器、機械室送風機などが設置されている。また、断熱扉18の下側には機械室99の前端に位置してキックプレート102が取り付けられており、このキックプレート102には機械室99内に通風するための吸気口103が穿設されている。 【0040】以上の構成で、圧縮機101及び送風機29が運転されると、冷却器26にて冷却された冷却室24内の冷気は送風機29のファン32により上方に吸い上げられ、前方の冷凍室吐出口13A・・より冷凍室13内に吹き出される。そして、冷凍室13内の容器16A、17A内を循環して冷却した後、冷気は下部の冷凍室吸込口13B、13B、13C、13Cから冷却室24内に帰還する。これによって、冷凍室13は所定の冷凍温度(−20℃程)に維持される。尚、圧縮機101及び送風機29の運転は冷凍室13内の温度を検出する冷凍室温度センサーに基づいて制御される。 【0041】ここで、冷凍室吸込口13B、13Bから流入した冷気は冷却器26の下端の領域26Aから冷却器26内に流入し、各フィン27・・・間を上昇するが、冷凍室吸込口13C、13Cから流入した冷気は冷却器26の上下における中央部よりやや下側の領域26Bから冷却器26内に流入する。 【0042】後述する如く野菜室吸込ダクト91からは冷蔵室11、氷温室10及び野菜室12内を循環して来た湿気の多い冷気が冷却器26の下端の領域26Aから流入するため、冷却器26の領域26Aには多量の霜が付着成長するが、冷凍室吸込口13C、13Cから流入した冷気はその上方(下流側)から冷却器26のフィン密度疎の領域26Bに流入し、その後フィン密度が密の送風機29下方の領域に導入されるので、領域26Bから流入する冷気は領域26Aに成長した霜によって流通を阻害されることは無い。 【0043】従って、冷却器26の冷気流入側端部となる領域26Aが霜の成長によって閉塞されてしまった場合にも、冷凍室13からの吸込冷気はその下流側のフィン密度疎の領域26bに流入できるので、冷凍室13の冷却能力を良好に維持することができるようになる。 【0044】また、送風機29の下方に対応する領域26Bの下流側のフィン密度は密であるので、冷却器26の冷却能力を冷凍室13の冷却に効果的に利用することができるようになる。 【0045】更に、冷却器26の左右の前後縁にもフィン密度疎の領域26C・・・が構成されているので、領域26Aが霜の成長によって閉塞されてしまった場合にも、領域26Cが存在する分、霜閉塞は遅れる。 【0046】従って、係る場合にも領域26Cから冷気を冷却器26内に導入し、熱交換させることができるようになるので、総じてフィン27と流通冷気との熱交換を維持し、冷却器26の冷却能力を著しく改善することができるようになる。 【0047】また、送風機29に対応する冷却器26の中央部以外の左右において領域26Cを構成しているので、冷却器26において冷気が最も流通する部分のフィン密度が前述の如く密となる。従って、霜の無い、或いは、少ない状態における熱交換効率を維持しつつ、霜が成長して来た場合には、領域26Bや26Cから前述の如く冷気の流通を維持し、熱交換を確保することができるようになる。 【0048】送風機29より吹き出された冷気の一部は案内ダクト39に流入し、分岐ダクト42で二方向に分流された後、一方はモータダンパー46の冷蔵室用バッフル43を経て冷蔵室背面ダクト47に流入する。冷蔵室背面ダクト47に流入した冷気は冷蔵室吐出口11A・・・から冷蔵室11内に吹き出され、内部を循環して冷却した後、冷蔵室後吸込口61及び冷蔵室前吸込口79、81に流入する。 【0049】また、分岐ダクト42で分流された他方はモータダンパー46の氷温室用バッフル44を経て氷温室ダクト48に流入する。氷温室ダクト48に流入した冷気は氷温室吐出口71・・から氷温室10内に吹き出され、内部を循環して冷却した後、氷温室吸込口84に流入する。 【0050】モータダンパー46は前記冷蔵室温度センサー104の出力に基づいてバッフル43を開閉し、冷蔵室11内を+5℃程の冷蔵温度に維持する。また、氷温室温度センサー106の出力に基づいてバッフル44を開閉し、氷温室10内の容器19A内を例えば0℃〜−3℃程の氷温領域に維持する。 【0051】前記冷蔵室後吸込口61と氷温室吸込口84に流入した冷気は、そのまま帰還ダクト63内に流入するが、冷蔵室前吸込口79と81から流入した冷気は、冷蔵室吸込ダクト77と78内をそれぞれ通って帰還ダクト63に流入する。また、氷温室ダクト48内に流入した冷気の一部(少量)は、氷温室10内を通ること無く、連通路83を通って直接冷蔵室吸込ダクト77内に流入し、吸込口79からの冷気と合流して帰還ダクト63に流入することになる。 【0052】ここで、前述の如く左側の冷蔵室吸込ダクト77の通路長は右側の冷蔵室吸込ダクト78の通路長よりも長くなっている。従って、同一の通路断面積及び吸込部面積では冷蔵室吸込ダクト77の流路抵抗が冷蔵室吸込ダクト78の流路抵抗より大きくなるため、冷蔵室前吸込口79から吸引される冷気量は冷蔵室前吸込口81から吸引される冷気量よりも少なくなってしまう。 【0053】このような吸込冷気量が冷蔵室11の左と右とで異なると、冷蔵室11内前部の冷却効果が左右で偏ってしまい、実施例では右よりも左が冷えなくなってしまうが、前述の如く左側の冷蔵室吸込ダクト77の通路断面積を右側の冷蔵室吸込ダクト78の通路断面積よりも大きく形成し、吸込部77Aも吸込部78Aより拡張して形成しているので、両ダクト77、78の流路抵抗が略均一化されている。従って、係る冷蔵室前吸込口79、81への冷気流入量が略均一化され、冷蔵室11内を均一に冷却できるようになる。 【0054】次ぎに、帰還ダクト63内に流入した冷気は、野菜室ダクト87に流入し、そこを降下して野菜室吐出口88より野菜室12内に吐出される。そして、野菜室12内を循環し、容器18A内を間接的に冷却した後、野菜室92から吸い込まれ、下仕切壁9内に形成した野菜室吸込ダクト91内を経て冷却室24内の最下部に帰還する。そして、前述の如く冷却器26の領域26Aに再び流入する。 【0055】これによって、容器18A内の野菜は乾燥が防がれた状態で+3℃〜+5℃程の温度に保冷されることになるが、前述の如く帰還ダクト63には連通路83からの冷気、即ち、氷温室10や冷蔵室11内を経ていない低温の冷気(冷却器26にて冷却されたそのままの冷気)が流入しているので、仮に、冷蔵室11や氷温室10内の負荷が大きくなり、冷気温度が上昇したような場合にも、野菜室12内の冷却能力は確保されることになる。 【0056】尚、実施例では冷却器26を縦設して冷気流通方向を上下方向としたが、それに限らず、水平に設置して、冷気を水平方向に流しても良い。その場合は、領域26Cは冷却器26の上側と下側の部分に形成されることになる。 【0057】 【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、断熱箱体内に構成した冷却室に冷却器と送風機を設置し、冷却器により冷却された冷気を送風機にて庫内に循環して成る冷蔵庫において、冷却器は、所定間隔で複数枚配列されたフィンと、各フィンを貫通する冷媒配管とから構成されており、冷気流入側の端部よりも下流側の部分にフィン密度が疎の領域を構成すると共に、当該領域に庫内からの吸込冷気の一部を流入させたので、冷却器の冷気流入側の端部が霜の成長によって閉塞されてしまった場合にも、庫内からの吸込冷気の一部はその下流側のフィン密度疎の領域に流入できる。 【0058】従って、冷却器の冷気流入側端部における着霜によって庫内の冷気流通が阻害されることを抑制若しくは防止できるようになり、特に凍結温度で冷却される冷凍室などの冷却能力を良好に維持することができるようになる。 【0059】請求項2の発明によれば、上記に加えて送風機の上流側に対応してフィン密度疎の領域を構成すると共に、当該領域の下流側のフィン密度は密としたので、冷却器の冷却能力を庫内の冷却に効果的に利用することができるようになり、庫内の冷却効果の改善に一層寄与することが可能となるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月25日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】雨笠 敬
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| 【公開番号】 |
特開平11−94435 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−279677 |
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