トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F25 冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒ−トポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化




【発明の名称】 多目的冷却シート
【発明者】 【氏名】阿部 司

【要約】 【課題】冷凍庫、氷を要することなく、水さえあれば、使いたい時何時でも何処でも冷たいシートを作り出して多目的に用いることがてきる冷却シートを提供すること。

【解決手段】一対の吸水性冷却シート主体10間に、気化液21が封入された樹脂フィルムのパッケージ袋20が介在されるとともに、一対の吸水性冷却シート主体10の外側には吸水性の外装不織布30が被覆されて、重合周縁部が一体的に熱接着されてシート状に形成され、全体を水の中に入れ、または水をかけると、水は外装不織布30から吸水性冷却シート主体10の自重約800倍という吸水ポリマー12に吸収される。次いで、パッケージ袋20がカットテープ22の引き出しにより開封されると、中の気化液21と吸収水が混同して気化し、その気化熱により吸収水は冷却されて冷却シートとされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一対の吸水性冷却シート主体と、該一対の吸水性冷却シート主体間に介在された樹脂フィルムのパッケージ袋と、前記一対の吸水性冷却シート主体を被覆した吸水性の外装不織布とを含み、前記一対の吸水性冷却シート主体は、前記樹脂フィルムのパッケージ袋との対接側となるクラフト紙等のシート主体上に吸水ポリマーと塩粒およびホットメルト粉末との混合層を介して吸水性不織布が一体的に熱接着されて構成され、前記樹脂フィルムのパッケージ袋には、水と反応して気化する気化液が封入され、かつ該樹脂フィルムのパッケージ袋の開封手段が設けられて、該樹脂フィルムのパッケージ袋は、前記一対の吸水性冷却シート主体の外側より前記開封手段を介して開封可能な状態で定置され、前記一対の吸水性冷却シート主体と前記外装不織布との重合周縁部が一体的に熱接着されて適当な大きさのシート状に構成され、前記外装不織布および吸水性冷却シート主体に水が吸収せられ、次いで、前記樹脂フィルムのパッケージ袋が開封されて気化液と吸収水とが混同されて吸収水が冷却される構成を特徴とする多目的冷却シート。
【請求項2】 前記吸水性冷却シート主体および外装不織布が冷却された時にシートが折り曲げ可能なるように、前記吸水ポリマーと塩粒およびホットメルト粉末との混合層が規則的に或いは不規則的に分散されてシート主体上に設けられていることを特徴とする請求項1の多目的冷却シート。
【請求項3】 前記外装不織布に抗菌加工が施されていることを特徴とする請求項1または2の多目的冷却シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保冷を要する生鮮品輸送において、鮮度保持のため包装資材であるパッケージ袋やダンボールの中敷として用いたり、スポーツの休憩時に汗拭き等として用いたり、或いはオシボリとして用いる等の多目的に用いられる冷却シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、生鮮品輸送にはその詰められたダンボール等に保冷材が入れられて鮮度保持の役割を果たしているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、保冷材はそのままでは機能せず、これを冷凍庫で凍らせた後、氷と同じく冷却用として使うもので、冷凍庫で凍らせることが不可欠であって、使いたい時いつでも冷たい状態のものを作り出してこれを使うということは不可能であった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、冷凍庫、氷を要することなく、水さえあれば、使いたい時いつでも冷たい状態のものを作り出して多目的に用いることができる冷却シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明は、一対の吸水性冷却シート主体と、該一対の吸水性冷却シート主体間に介在された樹脂フィルムのパッケージ袋と、前記一対の吸水性冷却シート主体を被覆した吸水性の外装不織布とを含み、前記一対の吸水性冷却シート主体は、前記樹脂フィルムのパッケージ袋との対接側となるクラフト紙等のシート主体上に吸水ポリマーと塩粒およびホットメルト粉末との混合層を介して吸水性不織布が一体的に熱接着されて構成され、前記樹脂フィルムのパッケージ袋には、水と反応して気化する気化液が封入され、かつ該樹脂フィルムのパッケージ袋の開封手段が設けられて、該樹脂フィルムのパッケージ袋は、前記一対の吸水性冷却シート主体の外側より前記開封手段を介して開封可能な状態で定置され、前記一対の吸水性冷却シート主体と前記外装不織布との重合周縁部が一体的に熱接着されて適当な大きさのシート状に構成され、前記外装不織布および吸水性冷却シート主体に水が吸収せられ、次いで、前記樹脂フィルムのパッケージ袋が開封されて気化液と吸収水とが混同されて吸収水が冷却される構成を特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る多目的冷却シートの一例での平面図、図2は図1の2−2線に沿った一部省略の拡大断面図で、これら図において、本冷却シートは、表裏一対の吸水性冷却シート主体と樹脂フィルムのパッケージ袋と外装不織布とを含んでいる。
【0007】一対の吸水性冷却シート主体10は、クラフト紙等のシート主体11上に自重の約800倍という吸水能力を有する吸水ポリマー12と塩粒13およびホットメルト粉末14との混合層15を介して吸水性不織布16が重合せられ、かつ周縁部が一体的に熱接着されることにより任意の大きさのシート状に形成されている。なお、塩粒13は、シート全体の冷却状態を長く持続させるためであって、吸水ポリマー12の1/3〜1/5の量である。また、ホットメルト粉末14は、融点が約100℃以上の樹脂ホットメルト粉末で、これにより吸水ポリマー12と塩粒13は略均一状態をもってシート主体11上に接着される。また、不織布16は、純パルプ紙の無数の毛を電気収集してシート状とした吸水性の高い不織布である。
【0008】なお、前記混合層15は、図1および図2に示されているように、シート主体11上の全面に形成されているが、シートが冷却されて凍った時でも折り曲げ使用ができるように一定方向に間隔を有した規則的配列をもって形成され(図3および図4参照)、或いは不規則的配列をもって形成される(図5および図6参照)。
【0009】ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の樹脂フィルムのパッケージ袋20には、水と反応して気化する気化液21が封入されている。この気化液21は、有毒ガス等で人体に悪影響がないこと、大気汚染等の公害にならないこと、引火や発火等の危険性がないこと、皮膚刺激性がないこと、低温火傷をしないこと、病原菌が発生しないこと等の諸条件を満たしていることが必要で、窒素、代替フロン、二酸化炭素等を液状化したものが挙げられる。そして、この気化液21の封入量は、液状化されたガスの種類や本シートの用途により、更には吸収される水量等によってシートが適度に冷却される量とされている。
【0010】樹脂フィルムのパッケージ袋20には、該パッケージ袋20を開封するための手段が設けられている。この開封手段はカットテープ22であって、該カットテープ22は、図1および図2に示されているように、樹脂フィルムのパッケージ袋20の内面中央部位に接着されるとともに、その接着終端部が折り返されてパッケージ袋20の外面中央部位を経て外方に出され摘み端部23となっている。
【0011】そして、一対の吸水性冷却シート主体10間の略中央部位に気化液21が封入された樹脂フィルムのパッケージ袋20が、そのカットテープ22の摘み端部23を吸水性冷却シート主体10の外側に出した状態で定置されている。更に一対の吸水性冷却シート主体10の外側には吸水性の外装不織布30が被覆されるとともに、該外装不織布30と一対の吸水性冷却シート主体10の重合周縁部がそのカットテープ摘み端部23の部分を残して一体的に熱接着されている。なお、外装不織布30は必要により抗菌加工が施されたものが用いられる。
【0012】以上の構成になる本冷却シートは、これを水の中に入れ、または水をかけると、水は外装不織布30から吸水性冷却シート主体10の自重約800倍という吸水ポリマー12に吸収される。次いで、摘み端部23を持ってカットテープ22を引き出せば、該カットテープ22により樹脂フィルムのパッケージ袋20が開封されて中の気化液21が吸収されている水と混同して気化し、その気化熱により吸収水は冷却されるので、この冷却状態でオシボリとしたり、生鮮品のパッケージ袋やダンボールの中敷としたり等多目的に使用される。
【0013】
【発明の効果】しかして、本発明によれば、冷凍庫や氷を要することなく、水さえあれば、使いたい時には何時でも何処でも冷たい状態のシートを得ることができて、これをオシボリとして用いることができ、また、保冷を要する生鮮品輸送において、鮮度保持のため包装資材であるパッケージ袋やダンボールの中敷等多目的に用いることができる。
【出願人】 【識別番号】392023038
【氏名又は名称】宝養生資材株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月25日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】笹沢 和夫
【公開番号】 特開平11−14214
【公開日】 平成11年(1999)1月22日
【出願番号】 特願平9−184510