| 【発明の名称】 |
自動製氷機 |
| 【発明者】 |
【氏名】本村 修
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| 【要約】 |
【課題】部品点数を増加させることなく、製氷皿の位置検知と氷貯留部内の貯氷量検知を行なう。
【解決手段】製氷皿の位置検知用の位置検知レバー41を、第1のカム部45で駆動する。また、アイスボックス4の貯氷量検知用の貯氷量検知アーム14を第2のカム部52で駆動する。第1のカム部45および第2のカム部52を、共通の製氷皿駆動ギア28に設けることで、部品点数の増加を防止できる。また、位置検知レバー41と貯氷量検知アーム14の駆動位置に応じて、共通する検知スイッチ37が作動する。これにより、単一の検知スイッチ37で製氷皿の位置とアイスボックス4内の貯氷量を検知でき、ここでも部品点数の増加を防止できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 駆動源からの回転力を伝達する伝達機構の終段ギアに製氷皿を連結し、この製氷皿を回動反転させて氷貯留部内に氷を落下させる自動製氷機において、前記製氷皿の位置検知レバーを駆動する第1のカム部と、前記氷貯留部の貯氷量検知アームを駆動する第2のカム部とを前記終段ギアに設けるとともに、前記位置検知レバーと前記貯氷量検知アームの駆動位置により作動する共通の検知スイッチを設けたことを特徴とする自動製氷機。 【請求項2】 前記製氷皿の水平位置と反転位置で前記検知スイッチを作動させる第1の段差部を前記第1のカム部に設けるとともに、この製氷皿の水平位置および反転位置以外の貯氷量検知位置で前記検知スイッチを作動させる第2の段差部を前記第2のカム部に設けたことを特徴とする請求項1記載の自動製氷機。 【請求項3】 前記製氷皿の水平位置と反転位置の中間にある貯氷量検知位置で、前記貯氷量検知アームが前記氷貯留部上を下降するように前記第2のカム部を形成し、それ以外の位置では、前記貯氷量検知アームの回転軸に設けた突出部を前記第2のカムにより持ち上げ、該貯氷量検知アームを上昇させるように構成したことを特徴とする請求項1記載の自動製氷機。 【請求項4】 前記第1のカム部に形成した貯氷量検知領域と、前記第2のカム部に形成した前記貯氷量検知アームを下降させる下降領域とを、前記製氷皿の回転領域で一致させ、前記貯氷量検知領域を前記貯氷量検知アームの下降領域よりも狭くしたことを特徴とする請求項1記載の自動製氷機。 【請求項5】 前記第1のカム部および前記第2のカム部はいずれも溝状で、前記位置検知レバーに設けた第1の突出部が前記第1のカム部を摺動し、且つ前記貯氷量検知アームに設けた第2の突出部が前記第2のカム部を摺動するとともに、前記第1のカム部の溝は、前記氷貯留部の貯氷量検知領域で幅広に形成され、前記第2のカム部の溝は、この貯氷量検知領域に対応した前記貯氷量検知アームを下降させる下降領域で幅広に形成されることを特徴とする請求項1記載の自動製氷機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、製氷皿の回転位置と氷貯留部内の貯氷量とを検知できる自動製氷機に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来、この種の自動製氷機は、回転駆動源であるモータの回転力を伝達機構に伝達して、伝達機構の終段ギアに連結される製氷皿を、終段ギアとともに回動させるように構成しており、製氷後にあっては、製氷皿を水平停止位置から反転位置に正回転させて、回動反転させることにより、製氷皿内の氷をアイスボックスなどの氷貯溜部に落下させ、離氷動作を行なうようにしている。この場合、離氷動作時には、駆動機構に内蔵する位置検知レバーの位置により、製氷皿の水平および反転位置を検知して、モータへの通断電を行なうようにしている。また、アイスボックス内の貯氷量は、このアイスボックス内の氷に当接する検知アームの下降位置により検知され、アイスボックス内の氷が満杯状態にあるときには、この氷の満杯状態が解除されるまで、前記離氷動作を待機するようになっている。 【0003】図11は、従来の自動製氷機における各部の動作タイミングを示している。なお、同図において、最上段はアイスボックス内の氷が空の状態における貯氷量検知アームの上昇,下降位置を示している。また、次の段は、貯氷量検知アームの位置により、アイスボックス内の貯氷量を検知する貯氷量検知スイッチの検知信号(出力電圧)を示しており、アイスボックス内の氷が空の状態と、満杯の状態を各々示している。以下、製氷皿の回転位置を検知する製氷皿位置検知スイッチの検知信号(出力電圧)と、モータに供給される入力電圧と、製氷皿の回転位置を順に示している。 【0004】製氷動作中、モータへは入力電圧は供給されておらず、製氷皿は水平位置にあって、製氷皿位置検知スイッチはオン状態にある。また、貯氷量検知アームは、アイスボックス内の氷が満杯状態でない限り、自重で下方に移動するため、これにより貯氷量検知スイッチはオン状態となる。なお、アイスボックス内の氷が満杯状態の場合は、貯氷量検知スイッチがオフ状態となる。 【0005】離氷動作は、図12に示すフローチャートの手順で行なわれる。先ず、離氷動作を開始すると、モータに入力電圧を供給して、製氷皿を水平位置から反転位置に正回転させ、1秒間待機する(ステップS101 )。そして、次のステップS102 に移行し、製氷皿位置検知スイッチがオフ状態になり、製氷皿が水平状態から非水平状態に回転したか否かを判断する。ここで、製氷皿位置検知スイッチがオフ状態にあれば、製氷皿が正常に回転しているものと判断し、次のステップS103 にて、製氷皿の正回転を継続する。この間、貯氷量検知アームは、製氷皿から落下する氷により埋もれて動かなくなることを防止するために、駆動機構により上方に移動する。そして、貯氷量検知アームがある位置にまで上昇すると、貯氷量検知スイッチはオンからオフ状態に切換わる。 【0006】その後、製氷皿が反転位置の近傍にまで回転すると、製氷皿は任意の部材に当接してその回動が規制され、捻られた状態になる。そして、製氷皿位置検知スイッチがオフからオン状態に切換わってから所定時間後(図11に示す期間t3)に、製氷皿が最大捻り位置に達したことを検知すると(ステップS104 )、ステップS105 に移行して、モータへの入力電圧の供給を0.5 秒間(図11に示す期間t4)停止し、ブレーキをかける。この製氷皿が捻られた状態では、反転した製氷皿から氷が離氷して、アイスボックスに落下するようになる。 【0007】前記ステップS105 にて、モータの停止動作が所定時間経過すると、今度はモータを逆回転させて、製氷皿を反転位置から水平位置に1秒間回転させる(ステップS106 )。そして、次のステップS107 にて、製氷皿位置検知スイッチがオフ状態になり、製氷皿が最大捻り位置の状態から非水平状態に回転したか否かを判断する。ここで、製氷皿位置検知スイッチがオフ状態にあれば、製氷皿が正常に回転しているものと判断し、次のステップS108 にて、製氷皿の逆回転を継続する。この間、貯氷量検知アームは、途中から次第に下方に移動するようになり、自重でアイスボックス内の氷の上面に触れる位置に停止する。そして、貯氷量検知アームが下降する途中で、貯氷量検知スイッチはオフからオン状態に切換わる。その後、製氷皿位置検知スイッチがオフからオン状態に切換わり、製氷皿が水平位置に戻ったことを検知すると(ステップS109 )、ステップS110 に移行して、モータへの入力電圧の供給を1秒間停止し、製氷皿の回転動作を完了する。 【0008】上記構成において、前記製氷皿位置検知レバーの位置と貯氷量検知アームの位置を、別々の検知スイッチで検知するものは、部品点数が増加して、コスト上昇を招くという不具合がある。また、アイスボックス内の貯氷量検知は、貯氷量検知アームを下降させ、その下降位置により検知スイッチを動作させて行なうようにしているが、貯氷量検知アームを下降させる構造が複雑で、同様のコスト上昇を招いていた。 【0009】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、部品点数を増加させることなく、製氷皿の位置検知と氷貯留部内の貯氷量検知を行なうことのできる自動製氷機を提供することをその第1の目的とする。 【0010】また、本発明の第2の目的は、貯氷量検知アームの駆動機構を簡素化できる自動製氷機を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の自動製氷機は、前記第1の目的を達成するために、駆動源からの回転力を伝達する伝達機構の終段ギアに製氷皿を連結し、この製氷皿を回動反転させて氷貯留部内に氷を落下させる自動製氷機において、前記製氷皿の位置検知レバーを駆動する第1のカム部と、前記氷貯留部の貯氷量検知アームを駆動する第2のカム部とを前記終段ギアに設けるとともに、前記位置検知レバーと前記貯氷量検知アームの駆動位置により作動する共通の検知スイッチを設けたものである。 【0012】この請求項1の構成によれば、位置検知レバーと貯氷量検知アームの駆動位置に応じて、共通する検知スイッチが作動するため、単一の検知スイッチで製氷皿の位置と氷貯留部内の貯氷量を検知することができる。また、位置検知レバーを駆動する第1のカム部と、貯氷量検知アームを駆動する第2のカム部も、共通の終段ギアに設けられており、ここでも、部品点数の増加を阻止することができる。 【0013】また、本発明の請求項2の自動製氷機は、前記請求項1の構成に加えて、前記製氷皿の水平位置と反転位置で前記検知スイッチを作動させる第1の段差部を前記第1のカム部に設けるとともに、この製氷皿の水平位置および反転位置以外の貯氷量検知位置で前記検知スイッチを作動させる第2の段差部を前記第2のカム部に設けたものである。 【0014】この請求項2の構成によれば、第1の段差部および第2の段差部により、製氷皿の水平位置および反転位置の検知と、氷貯留部内の貯氷量の検知が、製氷皿の異なる回転位置で行われる。したがって、共通の検知スイッチを作動させる貯氷量検知アームと位置検知レバーの各駆動も互いに干渉し合わず、確実な検知が行われる。 【0015】また、本発明の請求項3の自動製氷機は、前記第2の目的をも達成するために、前記請求項1の構成に加えて、前記製氷皿の水平位置と反転位置の中間にある貯氷量検知位置で、前記貯氷量検知アームが前記氷貯留部上を下降するように前記第2のカム部を形成し、それ以外の位置では、前記貯氷量検知アームの回転軸に設けた突出部を前記第2のカムにより持ち上げ、該貯氷量検知アームを上昇させるように構成したものである。 【0016】この請求項3の構成によれば、製氷皿が回転する途中の貯氷量検知位置にあっては、貯氷量検知アームが貯氷量検知のために氷貯留部上を下降するが、それ以外の製氷皿の水平位置および反転位置にあっては、突出部が第2のカム部により持ち上げられ、貯氷量検知アームが上昇する。これにより、離氷時において貯氷量検知アームが氷に埋もれることを回避できる。また、貯氷量検知アームの回転軸に設けた突出部を第2のカム部により持ち上げるだけの簡単な構造で、この貯氷量検知アームの駆動機構を構築できる。 【0017】また、本発明の請求項4の自動製氷機は、前記請求項1の構成に加えて、前記第1のカム部に形成した貯氷量検知領域と、前記第2のカム部に形成した前記貯氷量検知アームを下降させる下降領域とを、前記製氷皿の回転領域で一致させ、前記貯氷量検知領域を前記貯氷量検知アームの下降領域よりも狭くしたものである。 【0018】この請求項4の構成によれば、第2のカム部により貯氷量検知アームが下降してから、第1のカム部が貯氷量検知領域に移行するので、第1のカム部および第2のカム部による双方の動作が別々に行なわれる。よって、互いの動作が同時に行なわれることに起因する動作異常を確実に防止できる。 【0019】また、本発明の請求項5の自動製氷機は、前記請求項1の構成に加えて、前記第1のカム部および前記第2のカム部はいずれも溝状で、前記位置検知レバーに設けた第1の突出部が前記第1のカム部を摺動し、且つ前記貯氷量検知アームに設けた第2の突出部が前記第2のカム部を摺動するとともに、前記第1のカム部の溝は、前記氷貯留部の貯氷量検知領域で幅広に形成され、前記第2のカム部の溝は、この貯氷量検知領域に対応した前記貯氷量検知アームを下降させる下降領域で幅広に形成される。 【0020】この請求項5の構成によれば、溝状の第1のカム部に沿って、位置検知レバーに設けた第1の突出部が摺動するとともに、溝状の第2のカム部に沿って、貯氷量検知アームに設けた第2の突出部が摺動し、また、貯氷量検知アームが下降する下降領域に対応して、氷貯留部の貯氷量検知領域で第1のカム部の溝が幅広に形成されているため、この第1のカム部に沿って摺動する第1の突出部ひいては位置検知レバーは、その駆動を拘束されない。よって、貯氷量検知アームの位置に応じて位置検知レバーを作動できるように構成すれば、貯氷量検知アームおよび位置検知レバーの各々の位置に応じて検知スイッチを作動させなくてもよく、構造をさらに簡素化することができる。 【0021】 【発明の実施形態】以下、冷蔵庫の冷凍室内などに搭載される本発明の自動製氷機の一実施例について、添付図面を参照しながら説明する。先ず、全体の構成を図1および図2に基づき説明すると、1は上面が開口した正方向および逆方向に回転可能な製氷皿であり、この製氷皿1の前側には、製氷皿1に回転駆動力を付与する駆動装置2と、駆動装置2の外殻をなす略矩形箱状の本体カバー3が設けられる。また、製氷皿1の下面には、挿脱自在な氷貯溜部たるアイスボックス4が設けられており、このアイスボックス4により回動反転した製氷皿1から落下した氷を貯溜するように構成している。製氷皿1は、例えばプラスチックなどの変形可能な材料からなり、製氷を行なうために内部が複数のブロック5で区画形成される。そして、ここには図示していないが、給水装置に収容された水が、給水パイプを通過して、製氷皿1の各ブロック5に供給されるようになっている。 【0022】製氷皿1の前部中央部には、前記駆動装置2に連結する出力軸6が接続されるとともに、反対側の後部中央部には支軸7が接続される。そして、本体カバー3の後部よりL字型に延設する支持部材8に、製氷皿1の支軸7が軸支される。これにより、出力軸6および支軸7を中心にして、製氷皿1は回動可能に支持される。また、製氷皿1の後部一側には、外方に突出する凸部9が形成され、離氷時に製氷皿1が正方向に回転すると、凸部9が支持部材8に当接して、その回転を規制するようになっている。 【0023】11は、製氷皿1の裏側に装着された温度検知手段たる製氷センサであり、この製氷センサ11により製氷皿1の温度を検知するようにしている。なお、製氷センサ11は、製氷皿1の下部に断熱材12で覆われた状態で設けられているが、これは、冷気が直接製氷センサ11に当たることによる温度検知の誤差を取り除くためにある。さらに本体カバー3の一側には回転軸13が設けられており、この回転軸13を中心として上下に回動する貯氷量検知アーム14が、製氷皿1の前後方向に沿ってアイスボックス4に上部に設けられる。 【0024】次に、図3〜図6も参照して、駆動装置2の内部構成を詳述すると、前記本体カバー3の内部には、製氷皿1の駆動源であって、正方向および逆方向に回転可能なモータ21と、このモータ21の回転出力軸に設けられる初段ウォームギア22と、初段ウォームギア22ひいてはモータ21の回転力を製氷皿1の出力軸6に伝達するための、複数のギア列からなる伝達機構としてのギアトレイン23が設けられている。また、モータ21に駆動用の入力電圧を供給する一対のリード線24が、コネクタ25を介してプリント基板26に接続される。前記ギアトレイン23は、主に初段ウォームギア22の回転力を減速する減速機構に相当する中間段ギア27と、ギアトレイン23の終段ギアに相当し、製氷皿1と同軸に回動する製氷皿駆動ギア28とにより構成される。 【0025】製氷皿駆動ギア28の中心部には、本体カバー3に軸支され、その軸方向に沿って前後に延びる軸部31が設けられている。また、この軸部31の後側に突出して、前記製氷皿1の出力軸6に嵌合連結する連結突起32が形成される。製氷皿駆動ギア28の外周部には、中間段ギア27に噛合する噛合部33が形成されており、モータ21が正方向に回転すると、その回転力が初段ウォームギア22から中間段ギア27を経て、製氷皿駆動ギア28に伝達され、製氷皿駆動ギア28と共に製氷皿1が図1に示す矢印S方向に回転する。逆に、モータ21を逆方向に回転すると、製氷用駆動ギア28および製氷皿1は、図1に示す矢印Sとは反対の方向に回転する構成となっている。なお、前記噛合部33は、製氷皿駆動ギア28の全周ではなく、製氷用駆動ギア28ひいては製氷皿1が正規に回動する範囲にのみ形成される。これは、製氷皿1がモータ21の駆動時に正規の回転領域を超えた場合に、中間段ギア27と製氷皿駆動ギア28の噛合部33との噛合を解除し、モータ21への負荷を軽くするためにあり、これにより、モータ21のロック状態を防止することができる。 【0026】本体カバー3の内側に形成した支持片35には、前述のプリント基板26が挾持される。このプリント基板26の表側すなわち製氷皿駆動ギア28に向いた側には、製氷皿1の回転位置を検知するとともに、貯氷量検知アーム14の位置に基づいて、アイスボックス4内の貯氷量を検知する単一の検知手段である検知スイッチ37が設けられている。本実施例における検知スイッチ37は、磁界により電位差を生じるホール効果を利用したホールICからなり、検知スイッチ37からは、製氷皿1が停止しているときの水平位置(原点位置)を示す皿水平位置検知信号と、製氷皿1の回動反転位置を示す皿反転位置検知信号と、貯氷量検知アーム14の位置ひいてはアイスボックス4内の貯氷量を示す貯氷量位置検知信号が各々出力される。プリント基板26は、前記モータ21のリード線24の他に、製氷センサ11のリード線(図示せず)なども接続されており、本体カバー3の外部との中継基板としての役割も果たしている。なお、38はプリント基板26の裏側より外部に引き出された外部リード線、39は外部リード線38の先端に装着されたコネクタである。 【0027】41は、基端側にある支点部42を中心として回動可能に設けられた製氷皿1の位置検知用の位置検知レバーである。この位置検知レバー41は、前記検知スイッチ37を作動させるために、その先端側に磁界発生手段たるマグネット43を固定しており、本実施例では、マグネット43が検知スイッチ37に近接対向すると、検知スイッチ37が動作してその検知信号がオン状態になり、逆にマグネット43が検知スイッチ37から離れると、検知スイッチ37が動作しなくなってその検知信号がオフ状態になる。なお、検知スイッチ37は、本実施例のようなホールICに限らず、例えば発光素子と受光素子とを組み合わせた光電変換素子を利用してもよい。 【0028】位置検知レバー41の基端寄りには第1の突出部44が形成されており、この第1の突出部44が製氷皿駆動ギア28の前面に形成した溝状の第1のカム部45に嵌合し摺動する。第1のカム部45は位置検知レバー41を駆動するために設けられており、製氷皿駆動ギア28の回動に伴い、第1のカム部45の段差により第1の突出部44の嵌合位置が製氷皿駆動ギア28の放射方向に移動することで、支点部42を中心に位置検知レバー41が回動して、マグネット43と検知スイッチ37との距離が変わるようになっている。 【0029】前記貯氷量検知アーム14の回転軸13は、その基端側に突出部たる第2の突出部51が形成されており、第2の突出部51は、製氷皿駆動ギア28の前面に形成した溝状の第2のカム部52に嵌合し摺動する。第2のカム部52は、アイスボックス4の貯氷量検知用の貯氷量検知アーム14を駆動するために設けられており、貯氷量検知アーム14は、第2のカム部52の段差により第2の突出部51の嵌合位置が製氷皿駆動ギア28の放射方向に移動することで、回転軸13を中心にして上昇または下降するようになっている。また、前記回転軸13には、第2の突出部51とは別に第3の突出部53が形成される。この第3の突出部53は、貯氷量検知を行なう領域で、アイスボックス4内の貯氷量が規定値以下の時に回転軸13とともに回動する、このとき、第3の突出部53の上端は、前記位置検知レバー41より水平方向に突出して形成された被係合部54の下面に当接し、位置検知レバー41に取付けたマグネット43が検知スイッチ37に接近しないようになっている。つまり、本実施例では、位置検知レバー41と貯氷量検知アーム14の駆動位置により作動する共通の検知スイッチ37が設けられていることになる。 【0030】前述のように、製氷皿駆動ギア28の前面には、この製氷皿駆動ギア28の回動方向に沿って、各々別形状の第1のカム部45および第2のカム部52が形成される。これらの第1のカム部45および第2のカム部52は、いずれも製氷皿駆動ギア28の回転軸を中心にして半径の異なる段差を有する。具体的には、第1のカム部45は、製氷皿駆動ギア28の比較的外周側に形成された外周摺動部56と、製氷皿駆動ギア28の比較的内周側に形成され、外周摺動部56に対して所定の低い段差を持たせた低段差部57,58とを組み合わせて構成される。また、外周摺動部56の途中には、低段差部57,58と同じく低い段差を持たせた別の低段差部59が形成されるとともに、この低段差部59が形成される部位には、他の部位よりも製氷皿駆動ギア28の放射方向に沿って幅の広い幅広部60が形成される。 【0031】前記低段差部57,58は、製氷皿1が水平位置あるいは反転位置にあるときに、前記第1の突出部44が嵌合する位置に設けられており、また、幅広部60は、この製氷皿1の水平位置および反転位置以外の貯氷量検知アーム14が下降する貯氷量検知位置で、第1の突出部44が嵌合する位置に設けられている。すなわち、ここでいう幅広部60が、第1のカム部45に形成した貯氷量検知領域に対応する。そして、第1の段差部たる低段差部57,58、あるいは幅広部60の下面を形成する低段差部59に第1の突出部44が嵌合しているときには、いずれも位置検知レバー41が自重により下降して、マグネット43が検知スイッチ37に近接対向するように、第1のカム部45の段差を設定している。 【0032】また、製氷皿1が水平位置にあるときに第1の突出部44が嵌合する第1のカム部45の低段差部57は、他の低段差部58,59よりも製氷皿駆動ギア28の回動方向の幅が広く形成される。すなわち、検知スイッチ37からの皿水平位置検知信号が、皿反転位置検知信号や、アーム位置検知信号よりも長時間出力されるように、第1のカム部45の形状が形成される。このように、検知スイッチ37からの各検知信号の長さを第1のカム部45の形状により変えることで、どのような検知信号が出力されているかを明確に識別することができる。 【0033】第2のカム部52は、前記第1のカム部45の幅広部60に対向する位置に、製氷皿駆動ギア28の放射方向に沿って、他の部位よりも幅の広い幅広部65を有する。また、この幅広部65の両端には、製氷皿駆動ギア28の回動方向に延びる延出部66,67が各々形成される。前記回転軸13に形成される第2の突出部51は、製氷皿1が水平位置にあるときに延出部66に嵌合して持ち上げられるとともに、製氷皿1が離氷および反転位置にあるときには延出部66に嵌合して同様に持ち上げられ、いずれの場合にも、貯氷量検知アーム14を上昇させる。また、それ以外の位置、すなわち製氷皿1の水平位置と反転位置の中間にある貯氷量検知位置で、幅広部65の外周側に形成した第2の段差部68に第2の突出部51が移動して、貯氷量検知アーム14が自重によりアイスボックス4上を下降するように、第2のカム部52の段差を形成している。つまり、第2のカム部52に形成した幅広部65は、貯氷量検知アーム14の位置を拘束せずにフリーにする非拘束部に相当し、他の延出部66,67は、貯氷量検知アーム14の位置を上方に拘束する拘束部に相当する。 【0034】前記第1のカム部45に形成した貯氷量検知領域に対応する幅広部60と、第2のカム部52に形成した貯氷量検知アーム14を下降させる下降領域に対応する幅広部65は、製氷皿1の回転領域で一致させてある。つまり、製氷皿1の同じ回転位置で、幅広部60に第1の突出部44が摺動し、幅広部65に第2の突出部51が摺動するように第1のカム部45および第2のカム部52を形成している。また、第1のカム部45の溝は、前記アイスボックス4の貯氷量検知領域で幅広に形成されるとともに(幅広部60)、この貯氷量検知領域に対応した貯氷量検知アーム14を下降させる下降領域で、第2のカム部52の溝は幅広に形成されている(幅広部65)。さらに、貯氷量検知領域を形成する第1のカム部45の幅広部60は、貯氷量検知アーム14の下降領域を形成する第2のカム部52の幅広部65よりも、製氷皿駆動ギア28の回動方向の長さが狭くなっている。このようにすると、第2のカム部52により貯氷量検知アーム14が下降してから、第1のカム部45が貯氷量検知領域に移行するので、第1のカム部45および第2のカム部52による双方の動作が別々に行なわれる。したがって、本実施例においては、位置検知レバー41と貯氷量検知アーム14の回転軸に設けた突出部53が同時に動作しないので、突出部53が破損したり、動作異常を起こしたりすることを確実に防止できる。 【0035】アイスボックス4内の貯氷量の検知は、製氷皿1が正回転または逆回転する途中で、第2の突出部51が第2のカム部52の幅広部65を通過する際に、貯氷量検知アーム14を下降させて行なう。この際、アイスボックス4内に氷が規定量以上貯溜していると、貯氷量検知アーム14は氷の上面に接触し、フリーの位置まで下降しなくなるため、貯氷量検知アーム14の下降位置に変位が生じ、これにより、貯氷量の検知を行なうことができる。 【0036】一方、前記第1のカム部45の低段差部59および幅広部60は、前記アイスボックス4内の貯氷量の検知を行なう際に、第1の突出部44が通過する位置に設けられる。このとき、アイスボックス4内の貯氷量が規定値以下の場合は、貯氷量検知アーム14の回転軸13と共に回動する第3の突出部53が上昇して、位置検知レバー41の被係合部54に当接し、位置検知レバー41を上方に押し上げるので、マグネット43は検知スイッチ37に近接しなくなる。逆に、アイスボックス4内の貯氷量が規定値以上の場合は、前記第3の突出部53が下降して、位置検知レバー41の被係合部54に当接しなくなるので、位置検知レバー41の先端側にあるマグネット43は降下して、検知スイッチ37に近接するようになっている。 【0037】図7は、自動製氷機の電気的構成を示したものである。同図において、71は給水,製氷,離氷に係わる各行程を制御するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称する。)である。このマイコン71を構成する制御手段72の入力側には、前記製氷センサ11からの温度検知信号の他に、検知スイッチ37からの検知信号が端子Sに与えられる。また、検知スイッチ37は接地端子GNDにより接地され、電圧供給端子+Vから所定の動作電圧が供給されるようになっている。一方、制御手段72の出力側には、前記駆動装置2を構成するモータ21と、給水装置に設けられた給水ポンプ73が各々接続される。 【0038】制御手段72は、それ自身が記憶装置(図示せず)に保有するプログラムの制御シーケンスとして、通常時にはモータ21により製氷後に製氷皿1を停止位置から反転位置に正回転させ、検知スイッチ37からの皿反転位置検知信号により、製氷皿1の反転位置を検知すると、モータ21を逆回転させるとともに、検知スイッチ37からの皿水平位置検知信号により、製氷皿1の停止位置を検知すると、モータ21への通電を停止させる離氷制御手段75を備えている。さらに、制御手段72は、離氷制御手段75による離氷動作中に、検知スイッチ37から出力されるアーム位置検知信号に基づき、アイスボックス4内の貯氷量を判定する貯氷量判定手段76を備えている。77は、検知スイッチ37からどのような検知信号が出力されているのかを識別する検知信号識別手段であって、これは検知スイッチ37から出力される各検知信号の長さの違いにより、皿水平位置検知信号と、皿反転位置検知信号と、アーム位置検知信号のいずれであるかを識別するものである。 【0039】次に、各部の動作タイミングを示した図8のグラフと、動作手順を示した図9および図10のフローチャートに基づき、上記構成における自動製氷機の作用を説明する。なお、図8において、最上段はアイスボックス内の氷が空の状態における貯氷量検知アーム14の上昇,下降位置を示し、また、その次の段は、アイスボックス4内の氷が空の状態と、満杯の状態における検知スイッチ37の検知信号(出力電圧)を各々示している。以下、モータ21に供給される入力電圧と、製氷皿1の回転位置を順に示している。 【0040】製氷動作中、モータ21へは入力電圧が供給されておらず、製氷皿1は水平位置にある。そして、第1の突出部44は第1のカム部45の低段差部57に嵌合するとともに、第2の突出部51は、第2のカム部52の延出部66に嵌合した位置にある。したがって、貯氷量検知アーム14はアイスボックス4内の貯氷量に拘らず上昇位置にあり、逆に第3の突出部53は下降するため、位置検知レバー41は被係合部54に第3の突出部53が当接しない状態で下降する。これにより、マグネット43が検知スイッチ37に近接対向して、検知スイッチ37からオン状態の検知信号が出力される。 【0041】離氷動作は、図9に示すフローチャートの手順で行なわれる。先ず、製氷センサ11の検知温度が離氷可能な温度にまで低下すると、ステップS1にて離氷動作を開始する。これは、図8のAの時点において、モータ21に入力電圧を供給して、製氷皿1を水平位置から反転位置に1秒間正回転させる。この間、第1の突出部44は第1のカム部45の低段差部57から外周摺動部56に摺動し、位置検知レバー41は次第に上昇するため、マグネット43が検知スイッチ37から離れて、検知スイッチ37の検知信号がオンからオフ状態に切換わる(図8のBの時点)。また、図8のCの時点に達すると、今度は第2の突出部51が第2のカム部52の延出部66から幅広部65に摺動し、貯氷量検知アーム14はアイスボックス4内の貯氷量に応じて下降する。 【0042】制御手段72は、前記1秒間の経過後、次のステップS2に移行し、検知スイッチ37がオフ状態になり、製氷皿1が水平状態から非水平状態に回転したか否かを判断する。ここで、検知スイッチ37がオフ状態にあれば、制御手段72は製氷皿1が正常に回転しているものと判断し、次のステップS3にて、モータ21に入力電圧を供給し続け、製氷皿1の正回転を継続する。この間、アイスボックス4内の氷が規定量以上あるときには、第2の突出部51が幅広部65に摺動しても、貯氷量検知アーム14は殆ど下降せず、第3の突出部53が位置検知レバー41の被係合部54に当接しない状態が継続する。よって、第1の突出部44が第1のカム部45の幅広部60に摺動すると、位置検知レバー41は下方に移動して、マグネット43が検知スイッチ37に近接し、図8のDの時点で、検知スイッチ37の検知信号がオフからオン状態に切換わる。その後、製氷皿駆動ギア28および製氷皿1がさらに正回転して、第1の突出部44が幅広部60から外周摺動部56に摺動すると、位置検知レバー41は上方に移動して、マグネット43が検知スイッチ37から離れ、図8のEの時点で、検知スイッチ37の検知信号がオンからオフ状態に切換わる。これに対して、アイスボックス4内の氷が規定量未満の状態では、第2の突出部51が幅広部65に摺動すると、貯氷量検知アーム14が貯氷量に応じて下降し、第3の突出部53が位置検知レバー41の被係合部54に当接して、位置検知レバー41を上方に押し上げる。したがって、第1の突出部44が幅広部60を通過しても、マグネット43は検知スイッチ37から離れた位置にあり、検知スイッチ37の検知信号はオフ状態のままとなる。 【0043】その後、第2の突出部51が幅広部65から延出部67に摺動すると、図8のFの時点から貯氷量検知アーム14は上昇し始める。そして、第2の突出部51が延出部67に摺動して、貯氷量検知アーム14が上昇し終わると(図8のGの時点)、その後製氷皿1の凸部9が支持部材8に当接してその回動が規制され、製氷皿1が捻られた状態になって、製氷皿1から氷が離氷する。このとき、第1の突出部44は外周摺動部56から低段差部58に摺動するので、位置検知レバー41は被係合部54に第3の突出部53が当接しない状態で下降し、図8のHの時点で、検知スイッチ37の検知信号がオフからオン状態に切換わる。制御手段72は、検知スイッチ36からの検知信号がオン状態に切換わってから所定時間後(図8に示す期間t3)に、製氷皿1が最大捻り位置に達したことを検知すると(ステップS5)、次のステップS6にて、モータ21への入力電圧の供給を0.5 秒間(図8に示す期間t4)停止し、ブレーキをかける。 【0044】その後、図8のIの時点になると、今度はモータ21を逆回転させて、製氷皿1を反転位置から水平位置に回転させ、1秒間待機する(ステップS6)。この間、第1の突出部44は低段差部58から外周摺動部56に摺動するので、位置検知レバー41は上方に移動して、マグネット43が検知スイッチ37から離れ、図8のJの時点で、検知スイッチ37の検知信号がオンからオフ状態に切換わる。これにより制御手段72は、ステップS7において、製氷皿1が最大捻り位置の状態から非水平状態に回転していると判断し、次のステップS8にて、製氷皿の逆回転をさらに続ける。その後、図8のKの時点になると、第2の突出部51が延出部67から幅広部65に摺動し、貯氷量検知アーム14はアイスボックス4内の貯氷量に応じて下降する。 【0045】そして、アイスボックス4内の氷が規定量以上あるときには、第2の突出部51が幅広部65に摺動しても、貯氷量検知アーム14は殆ど下降せず、第3の突出部53が位置検知レバー41の被係合部54に当接しない状態が継続する。よって、第1の突出部44が幅広部60に摺動すると、位置検知レバー41は下方に移動して、マグネット43が検知スイッチ37に近接し、図8のLの時点で、検知スイッチ37の検知信号がオフからオン状態に切換わる。その後、製氷皿駆動ギア28および製氷皿1がさらに正回転して、第1の突出部44が幅広部60から外周摺動部56に摺動すると、位置検知レバー41は上方に移動して、マグネット43が検知スイッチ37から離れ、図8のMの時点で、検知スイッチ37の検知信号がオンからオフ状態に切換わる。 【0046】一方、アイスボックス4内の氷が規定量未満の状態では、第2の突出部51が幅広部65に摺動すると、貯氷量検知アーム14が貯氷量に応じて下降し、第3の突出部53が位置検知レバー41の被係合部54に当接して、位置検知レバー41を上方に押し上げる。したがって、第1の突出部44が幅広部60を通過しても、マグネット43は検知スイッチ37から離れた位置にあり、検知スイッチ37の検知信号はオフ状態のままとなる。制御手段72の検知信号識別手段77は、製氷皿1を逆回転する途中で、検知スイッチ37から図8に示す期間t2のオン信号が出力されたならば、アイスボックス4内の氷が満杯であると判断し、逆に期間t2のオン信号が出力されなければ、アイスボックス4内の氷が満杯でないと判断する(ステップS9)。検知スイッチ37からの検知信号が、貯氷量検知アーム14の位置を示すアーム位置検知信号であるか否かは、この検知信号のオン時間の長短(t2<t1)に基づき判断する。 【0047】その後、アイスボックス4内の貯氷量の検知が終了すると、ステップS10に移行して、製氷皿1を逆回転し続ける。この間、検知スイッチ37の検知信号はオフ状態になっており、これにより制御手段72は、ステップS11において、製氷皿1が非水平状態にあることを判断し、次のステップS12にて、製氷皿1の逆回転をさらに続ける。そして、図8のNの時点になり、第2の突出部51が幅広部65から延出部66に摺動すると、貯氷量検知アーム14は上昇し始め、製氷皿1が略水平位置に戻ると、今度は第1の突出部44が外周摺動部56から低段差部57に摺動して、位置検知レバー41が上方に移動する。したがって、この場合はマグネット43が検知スイッチ37に近接し、図8のOの時点で、検知スイッチ37の検知信号がオフからオン状態に切換わる。 【0048】制御手段72の検知信号識別手段77は、ステップS13において、製氷皿1を逆回転する途中で、検知スイッチ37から図8に示す期間t1のオン信号が出力されたならば、製氷皿1が水平状態にあるものと判断して、製氷皿1の回転を1秒間停止し、ブレーキをかける(ステップS14)。そして、一連の離氷動作を終了する。上記離氷動作において、位置検知レバー41の被係合部54と第3の突出部53との破損を防止するために、図8のCおよびKにおける貯氷量検知アーム14の下降が終了した後に、図8のDおよびLにおけるアイスボックス4内の貯氷量の検知を行ない、さらに、図8のEおよびMにおける検知スイッチ37のオンからオフ状態への切換えが終了してから、図8のFおよびNにおける貯氷量検知アーム14の上昇の開始を行なっている。この図8のDおよびLにおけるアイスボックス4内の貯氷量の検知と、図8のEおよびMにおける検知スイッチ37のオンからオフ状態への切換えは、上述のように第1のカム部45に段差を持たせることにより行なう。 【0049】一方、図8のHにおける検知スイッチ37のオンからオフ状態への切換え時には、モータ21の回転方向を逆転させ、図8のIにおいて製氷皿1の反転を行なうとともに、図8のOにおける検知スイッチ37のオンからオフ状態への切換え時には、タイマにより一定時間継続した後に、図8のPにおける製氷皿1の水平位置停止を行なっている。これにより、図8のDおよびLにおいて、貯氷量が規定量以上であることに基づき、検知スイッチ37から出力されるオン信号の時間よりも、図8のOにおいて、製氷皿1が水平位置に復帰したことに基づき、検知スイッチ37から出力されるオン信号の時間を長くすることができ、双方の信号を明確に識別できる。なお、製氷皿駆動ギア28に形成した第1のカム部45と第2のカム部52は、図8のAの時点における製氷皿1の正回転開始から、図8のPの時点における製氷皿1の水平位置停止まで、製氷皿1とともにほぼ一定の速度で同期して回動する。 【0050】以上のように、本実施例では、駆動源であるモータ21からの回転力を伝達するギアトレイン23の製氷皿駆動ギア28に製氷皿1を連結し、この製氷皿1を回動反転させて氷貯留部たるアイスボックス4内に氷を落下させる自動製氷機において、製氷皿1の位置検知用の位置検知レバー41を駆動する第1のカム部45と、アイスボックス4の貯氷量検知用の貯氷量検知アーム14を駆動する第2のカム部52とを製氷皿駆動ギア28に設けるとともに、位置検知レバー41と貯氷量検知アーム14の駆動位置により作動する共通の検知スイッチ37を設けている。 【0051】また、位置検知レバー41を駆動する第1のカム部45と、貯氷量検知アーム14を駆動する第2のカム部52も、共通の製氷皿駆動ギア28に設けられており、ここでも、部品点数の増加を阻止することができる。よって、部品点数を増加させることなく、製氷皿1の位置検知とアイスボックス4の貯氷量検知を行なうことができる。 【0052】また、このような構成において、本実施例では、製氷皿1の水平位置と反転位置で検知スイッチ37を作動させる第1の段差部たる低段差部57,58を、第1のカム部45に設けるとともに、この製氷皿1の水平位置および反転位置以外の貯氷量検知位置で検知スイッチ37を作動させる第2の段差部68を第2のカム部52に設けている。このようにすると、低段差部57,58および第2の段差部68により、製氷皿1の水平位置および反転位置の検知と、アイスボックス4内の貯氷量の検知が、製氷皿1の異なる回転位置で行われる。したがって、共通の検知スイッチ37を作動させる貯氷量検知アーム14と位置検知レバー41の各駆動も互いに干渉し合わず、確実な検知が行われる。 【0053】また、本実施例では、製氷皿1の水平位置と反転位置の中間にある貯氷量検知位置で、貯氷量検知アーム14がアイスボックス4上を下降するように第2のカム部52を形成し、それ以外の位置では、貯氷量検知アーム14の回転軸13に設けた突出部たる第2の突出部51を第2のカム部52により持ち上げ、貯氷量検知アーム14を上昇させるように構成している。このようにすると、製氷皿1が回転する途中の貯氷量検知位置にあっては、貯氷量検知アーム14が貯氷量検知のためにアイスボックス4上を下降するが、それ以外の製氷皿1の水平位置および反転位置にあっては、第2の突出部51が第2のカム部52により持ち上げられ、貯氷量検知アーム14が上昇する。これにより、離氷時において貯氷量検知アーム14が氷に埋もれることを回避できる。また、貯氷量検知アーム14の回転軸13に設けた第2の突出部51を第2のカム部52により持ち上げるだけの簡単な構造で、この貯氷量検知アーム14の駆動機構を構築できる。 【0054】また、本実施例では、第1のカム部45に形成した貯氷量検知領域と、第2のカム部52に形成した貯氷量検知アーム14を下降させる下降領域とを、製氷皿1の回転領域で一致させ、第1のカム部45による貯氷量検知領域を貯氷量検知アーム14の下降領域よりも狭くした点が着目される。このようにすると、第2のカム部52により貯氷量検知アーム14が下降してから、第1のカム部45が貯氷量検知領域に移行するので、第1のカム部45および第2のカム部52による双方の動作が別々に行なわれる。よって、互いの動作が同時に行なわれることに起因する動作異常を確実に防止できる。 【0055】さらに、本実施例では、第1のカム部45および第2のカム部52がいずれも溝状で、位置検知レバー41に設けた第1の突出部44が第1のカム部45を摺動し、且つ貯氷量検知アーム14に設けた第2の突出部51が第2のカム部52を摺動するようになっている。このため、溝状の第1のカム部45に沿って、位置検知レバー41に設けた第1の突出部44が摺動するとともに、溝状の第2のカム部52に沿って、貯氷量検知アーム14に設けた第2の突出部45が摺動するので、外部からの振動などによる誤動作を防止できる。さらに、第1のカム部45の溝は、アイスボックス4の貯氷量検知領域で幅広に形成され、第2のカム部52の溝は、この貯氷量検知領域に対応した貯氷量検知アーム14を下降させる下降領域で幅広に形成される。このようにすると、貯氷量検知アーム14が下降する下降領域に対応して、アイスボックス4の貯氷量検知領域で第1のカム部45の溝が幅広に形成されるため、この第1のカム部45に沿って摺動する第1の突出部44ひいては位置検知レバー41は、その駆動を拘束されない。よって、貯氷量検知アームの位置に応じて位置検知レバーを作動できるように構成すれば(本実施例では、第3の突出部53に相当する)、貯氷量検知アーム14および位置検知レバー41の各々の位置に応じて検知スイッチ37を作動させなくてもよく、構造をさらに簡素化できる。 【0056】ところで、本実施例のように、共通の検知スイッチ37により、製氷皿1の回転位置とアイスボックス4内の貯氷量を検知する自動製氷機では、どの時点で製氷皿1の回転位置あるいはアイスボックス4内の貯氷量を示す検知信号が出されているのかが不明確で、双方の識別が困難になるという問題がある。 【0057】そこで、検知スイッチ37が単独であっても、検知スイッチ37からの検知信号が、製氷皿1の位置を示すものなのか、貯氷量を示すものなのかを明確に識別できる自動製氷機を得るために、本実施例では、製氷皿1の水平位置(原点位置)の検知スイッチ動作時間t1を、貯氷量検知アーム14のアーム位置検知時間t2よりも長くなるように設定している。 【0058】この場合、貯氷量判定手段76が、検知スイッチ37からのアーム位置検知信号により、アイスボックス4内の氷が規定量以上であることを検知すると、制御手段72は給水動作を待機するか、あるいは、離氷動作を待機する2通りの場合が考えられるが、給水動作を待機する場合、検知スイッチ37からの皿水平位置検知信号が、アーム位置検知信号よりも長時間出力されるため、製氷皿1の水平位置からの回転開始後、検知スイッチ37の検知信号がオフ状態になるまでの時間を計測することにより、製氷皿1が水平位置であったことを正確に識別できる。また、この検知スイッチ37の検知信号がオフ状態になった後、制御手段72に内蔵するタイマにより計時を行なうことにより、次に検知スイッチ37の検知信号がオン状態に切換わった時に、アーム位置検知信号か皿反転位置検知信号かを正確に識別できる。さらに、製氷皿1の反転後、タイマにより貯氷量検知位置で検知スイッチ37からの検知信号がオンになったら、製氷皿1を停止させ、検知スイッチ37からの検知信号がオフになったら製氷皿1の回転を再開することができ、次に、検知スイッチ37の検知信号がオンに切換わる時間を、タイマにより計測すれば、製氷皿1が水平位置に復帰したか否かを正確に識別でき、かつ、正確に製氷皿1を水平位置に停止できる。 【0059】一方、アイスボックス4内の氷が規定量以上の場合に、離氷動作を待機する場合は、同様に製氷皿1の水平位置からの回転開始後、検知スイッチ37の検知信号がオフ状態になるまでの時間を計測することにより、製氷皿1が水平位置であったことを正確に識別できる。また、検知スイッチ37の検知信号がオフになってから、タイマにより時間を計測し、検知スイッチ37の検知信号がオンになったら、製氷皿1を反転し、水平位置に戻す。この製氷皿1が水平位置に戻るまでの時間より、アイスボックス4内の氷が規定量以上で離氷していないか否かが識別できる。以後、検知スイッチ37の検知信号がオンに切換わる時間を、タイマにより計測することにより、製氷皿1が水平位置に復帰したか否かを正確に識別でき、かつ、正確に製氷皿1を水平位置に停止できる。 【0060】また、停電後に運転を再開する場合、タイマにより製氷皿1を一定時間(アーム位置検知信号の時間t2以上)逆回転させ、検知スイッチ37からの検知信号がオンのままであれば、製氷皿1が水平位置にあることを正確に識別できる。その後、製氷皿1が水平位置になければ、そのまま製氷皿1の逆回転を継続し、検知スイッチ37からの検知信号が一定時間オン状態であったら、その後製氷皿1の逆転動作を停止して、製氷皿1を水平位置に戻すことができる。また、前述の検知スイッチ37からの検知信号がオンのままで、製氷皿1が水平位置にある場合には、検知スイッチ37からの検知信号がオフするまで、製氷皿1を正回転させてから、同様に水平位置に戻す。これにより、モータ21をロックさせることなく、正確に停電後の動作を再開することができる。 【0061】なお、製氷皿1の水平位置(原点位置)の検知スイッチ動作時間t1を、貯氷量検知アーム14のアーム位置検知時間t2よりも長くする具体的手段としては、貯氷量検知アーム14の位置検出時間よりも、製氷皿1の水平位置検出時間が長くなるように、終段ギアである製氷皿駆動ギア28に形成した第1のカム部45および第2のカム部52の段差を設定すればよい。また、検知スイッチ37からの出力信号を受けて、制御手段72に内蔵するタイマにより製氷皿1を水平位置に停止させるものにあっては、タイマの計時時間を貯氷量検知アーム14の検知時間よりも長くなるように設定すればよい。 【0062】本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可能である。図8における検知スイッチのオン領域とオフ領域を逆にしてもよいし、第1のカム部および第2のカム部に形成する段差の高低を逆にしてもよい。 【0063】 【発明の効果】本発明の請求項1記載の自動製氷機は、駆動源からの回転力を伝達する伝達機構の終段ギアに製氷皿を連結し、この製氷皿を回動反転させて氷貯留部内に氷を落下させる自動製氷機において、前記製氷皿の位置検知レバーを駆動する第1のカム部と、前記氷貯留部の貯氷量検知アームを駆動する第2のカム部とを前記終段ギアに設けるとともに、前記位置検知レバーと前記貯氷量検知アームの駆動位置により作動する共通の検知スイッチを設けたものであり、部品点数を増加させることなく、製氷皿の位置検知と氷貯留部内の貯氷量検知を行なうことが可能となる。 【0064】また、本発明の請求項2記載の自動製氷機は、前記請求項1の構成に加えて、前記製氷皿の水平位置と反転位置で前記検知スイッチを作動させる第1の段差部を前記第1のカム部に設けるとともに、この製氷皿の水平位置および反転位置以外の貯氷量検知位置で前記検知スイッチを作動させる第2の段差部を前記第2のカム部に設けたものであり、前記請求項1の作用,効果のみならず、貯氷量検知アームと位置検知レバーの各駆動が互いに干渉し合わず、確実な検知を行なうことができる。 【0065】また、本発明の請求項3の自動製氷機は、前記請求項1の構成に加えて、前記製氷皿の水平位置と反転位置の中間にある貯氷量検知位置で、前記貯氷量検知アームが前記氷貯留部上を下降するように前記第2のカム部を形成し、それ以外の位置では、前記貯氷量検知アームの回転軸に設けた突出部を前記第2のカムにより持ち上げ、該貯氷量検知アームを上昇させるように構成したものであり、請求項1の作用,効果のみならず、離氷時において貯氷量検知アームが氷に埋もれることを回避できるとともに、貯氷量検知アームの駆動機構を簡素化できるまた、本発明の請求項4の自動製氷機は、前記請求項1の構成に加えて、前記第1のカム部に形成した貯氷量検知領域と、前記第2のカム部に形成した前記貯氷量検知アームを下降させる下降領域とを、前記製氷皿の回転領域で一致させ、前記貯氷量検知領域を前記貯氷量検知アームの下降領域よりも狭くしたものであり、請求項1の作用,効果のみならず、互いの動作が同時に行なわれることに起因する動作異常を確実に防止できる。 【0066】また、本発明の請求項5の自動製氷機は、前記請求項1の構成に加えて、前記第1のカム部および前記第2のカム部はいずれも溝状で、前記位置検知レバーに設けた第1の突出部が前記第1のカム部を摺動し、且つ前記貯氷量検知アームに設けた第2の突出部が前記第2のカム部を摺動するとともに、前記第1のカム部の溝は、前記氷貯留部の貯氷量検知領域で幅広に形成され、前記第2のカム部の溝は、この貯氷量検知領域に対応した前記貯氷量検知アームを下降させる下降領域で幅広に形成されるものであり、請求項1の作用,効果のみならず、外部からの振動などによる誤動作を防止できるとともに、構造をさらに簡素化することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010168 【氏名又は名称】東芝ホームテクノ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護
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| 【公開番号】 |
特開平11−108513 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月23日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−270210 |
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